JP2017218282A - ホース繰出し装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ホースをホースリールから繰出しながらコックを操作(開閉)して、水、薬剤等の液体を散布・遮水した場合でも、ホースの緩みや乱れ、およびこれによる繰出し不能や損傷を防止しながら、前記ホースの繰出しを継続でき、もって、作業効率を高めることのできるホース繰出し装置を提供する。【解決手段】繰出しローラ49を駆動させてホースリール7からホース10を繰出すときに、電磁ブレーキ52によって、繰出しローラ49による繰出し力より小さい繰出し制御用制動力をホースリール7に常時付与する。【選択図】図3

Description

本発明は、例えば、ホースリールから繰出されるホースを通して水、薬剤等の液体を圃場に散布する動力噴霧機等に装備されるホース繰出し装置に係り、特に、ホースリールからホースを動力で繰出すようにされたホース繰出し装置に関する。
従来のこの種のホース繰出し装置として、エンジン等の原動機から得られる動力(駆動力)を利用して、ホースリールからホースを繰出すようにしたものが知られている。
かかる従来のホース繰出し装置では、作業者が、ホースリールに巻回された散布ホース(以下、単にホースという)の先端に設けられた散布コック(以下、単にコックという)を有するノズルを手に持って散布地点まで移動するとき、遠隔操作により原動機を駆動し、かつホース繰出しロールに取り付けられた電磁クラッチ(繰出し電磁クラッチ)を作動させることで、ホース繰出しロールに原動機の回転駆動力が伝達され、作業者がノズルを手に持って移動するにつれて、ホースがホースリールから繰出される。また、一旦繰出されたホースを巻取る場合には、遠隔操作により前記電磁クラッチ(繰出し電磁クラッチ)を切ってホース繰出しロールへの原動機の回転駆動力を遮断し、原動機側に設けられた電磁クラッチ(巻取り電磁クラッチ)を作動させることで、原動機の回転駆動力がホースリールへ伝達され、ホースは、前記繰出し方向とは逆方向に引き込まれて、ホースリールに次々に巻取られる(例えば、下記特許文献1参照)。
ところで、かかる従来のホース繰出し装置においては、ホースをホースリールから繰出している最中にノズルに設けられたコックを操作(開閉)した場合、特に、ノズルから散水しながら、ホースをホースリールから繰出している最中にコックを操作(閉操作)して遮水した場合、ホース内の流速変化や圧力変化によって、ホースリールにホース繰出し状態での回転を加速するような反動力(水撃ともいう)が作用し、これにより、ホースが一部で緩んで(撓んで)巻取り位置がずれる(この現象を、乱巻という)という問題があった。このようなホースの乱巻が発生すると、緩んだホースの一部が周辺部品(例えば、ホースの繰出し・巻取りを強制的に停止するために、ホースの巻径を検出するスイッチ)などに当たって、遂には繰出し不能になったり、一部の大きくはみ出したホースが絡まり合ったり、損傷されてしまう等の問題があった。また、機体自体を省スペース化しようとすると、ホースが絡まる可能性が更に高くなる。
このような問題に対し、特許文献2には、ホースを繰出しながら液体放出を行っているとき、コックが閉じられた場合に、電磁ブレーキによってホースリールの空転を制動し、ホースリールの回転を一時的にロックすることによって、前記ホースの緩みや乱れ、およびこれによる繰出し不能や損傷を未然に防止する技術が提案されている。
特開平11−021022号公報 特開平10−194604号公報
しかしながら、特許文献2に所載の従来技術では、コックが閉じられるたび(つまり、水撃が作用するたび)に、ホースリールの回転がロックされ、前記ホースの繰出しが停止するため、作業効率が低下するといった課題があった。
本発明は、前記課題に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、ホースをホースリールから繰出しながらコックを操作(開閉)して、水、薬剤等の液体を散布・遮水した場合でも、ホースの緩みや乱れ、およびこれによる繰出し不能や損傷を防止しながら、前記ホースの繰出しを継続でき、もって、作業効率を高めることのできるホース繰出し装置を提供することにある。
上記する課題を解決するために、本発明に係るホース繰出し装置は、ホースが繰出し及び巻取り自在に巻回されるホースリールと、原動機によって前記ホースリールに巻回されたホースを繰出すように駆動される繰出しローラと、前記繰出しローラに対して前記原動機による駆動力の伝達及び遮断を行うための繰出し電磁クラッチと、前記ホースリールの回転を制動するための電磁ブレーキと、を備えるホース繰出し装置であって、前記繰出しローラを駆動させて前記ホースリールから前記ホースを繰出すときに、前記電磁ブレーキによって、前記繰出しローラによる繰出し力より小さい繰出し制御用制動力を前記ホースリールに付与することを特徴としている。
好ましい態様では、前記繰出し制御用制動力が調整可能とされる。
別の好ましい態様では、前記繰出し電磁クラッチのオンに伴って前記電磁ブレーキが動作して、前記繰出し制御用制動力を前記ホースリールに付与するようにされる。
更に好ましい態様では、前記繰出し電磁クラッチをオフにして前記繰出しローラを停止して前記ホースの繰出しを停止すると、前記電磁ブレーキによって前記繰出し制御用制動力より大きい停止制御用制動力を前記ホースリールに付与するようにされる。
別の好ましい態様では、前記ホースリールに巻回されたホースの巻径に応じて、前記繰出し制御用制動力が変更可能とされる。
更に好ましい態様では、前記ホースの巻径が所定値より大きいときのみ、前記電磁ブレーキによって前記繰出し制御用制動力を付与するようにされる。
他の好ましい態様では、前記繰出し電磁クラッチに給電するための電気線と前記電磁ブレーキに給電するための電気線とを繋ぐ接続線が設けられるとともに、該接続線に、前記繰出し電磁クラッチ側から前記電磁ブレーキ側への電流の流れを許容するが前記電磁ブレーキ側から前記繰出し電磁クラッチ側への電流の流れを遮断するダイオードと、該接続線に流れる電流の電流値を制御するための抵抗とが直列接続される。
更に好ましい態様では、前記接続線に、抵抗値の異なる前記抵抗が複数設けられるとともに、前記抵抗を切り替えるための抵抗選択用切替スイッチが設けられ、前記抵抗選択用切替スイッチにより前記抵抗を切り替えることによって、前記接続線を介して前記電磁ブレーキに流れる電流の電流値を制御して、前記繰出し制御用制動力を調整するようにされる。
更に好ましい態様では、前記ホースの巻径を検出する巻径検出装置を備えるとともに、前記接続線に、前記巻径検出装置による検出結果に基づいて該接続線の接続及び遮断を切り替える接続選択用切替スイッチが設けられる。
更に好ましい態様では、前記巻径検出装置は、前記ホースリールに前記ホースを整列させて巻取る整列巻取装置に取り付けられる。
更に好ましい態様では、前記巻径検出装置は、前記ホース側に付勢されて前記ホースの巻径に応じて移動する従動部材と、該従動部材に連動して前記接続選択用切替スイッチを切り替える押接部材とを含んで構成される。
更なる好ましい態様では、前記接続線には、前記繰出し電磁クラッチ側から前記電磁ブレーキ側へ、前記接続選択用切替スイッチ、前記ダイオード、及び前記抵抗がその順序で接続される。
本発明によれば、繰出しローラを駆動させてホースリールからホースを繰出すときに、電磁ブレーキによって、繰出しローラによる繰出し力より小さい繰出し制御用制動力をホースリールに常時付与するようにしたので、ホースをホースリールから繰出している最中にコックを操作(開閉)した場合でも、ホースリールに付与された繰出し制御用制動力によって、ホース内の流速変化や圧力変化によるホースリールの回転の加速が抑えられる。また、仮に、コックを操作(開閉)して、一時的(瞬間的)にホースが一部で緩んだ場合でも、ホースリールに付与された繰出し制御用制動力によって、より詳しくは、繰出しローラによる繰出し力と繰出し制御用制動力の差によって、ホースリールの回転が抑えられ(減速され)、繰出しローラとホースリールとの間で緩んだホースが瞬時に引っ張られる(緊張される)。そのため、ホースの緩みや乱れ、およびこれによる繰出し不能や損傷を防止しながら、ホースの繰出しを継続でき、もって、作業効率を高めることが可能となる。
また、本発明では、前記繰出し制御用制動力が調整可能とされているので、電磁ブレーキの摩擦面間のギャップ、摩擦面の慣らし状態、バッテリの電圧変化などに起因する電磁ブレーキの性能変化に適正に且つ機構上の改変を要さずに容易に対応することができる。
また、ホースを繰出すと、ホースリールに巻回されたホースの巻径(外径)が変化する(小さくなる)ため、前記繰出し制御用制動力に繰出しローラによる繰出し力が負けて(つまり、繰出しローラによる繰出し力が繰出し制御用制動力より小さくなって)、ホースを繰出せなくなるおそれがある。また、前記したホースの乱巻は、ホースの巻径が大きいほど、発生しやすいことが確認されている。本発明では、ホースリールに巻回されたホースの巻径(外径)に応じて、前記繰出し制御用制動力が変更可能とされており、例えば、乱巻が発生しやすいホースの巻径が所定値より大きいときのみ、前記電磁ブレーキによって前記繰出し制御用制動力を付与するようになっているので、ホースの繰出しをより確実に継続することが可能となる。
さらに、本発明では、回路上で、繰出し電磁クラッチに給電するための電気線と電磁ブレーキに給電するための電気線との間に接続線を設け、その接続線に、該接続線に流れる電流の電流値を制御するための抵抗などを接続すれば良いので、機械的な(構造としての)追加装置などを要さず、当該ホース繰出し装置の構成の簡素化、低コスト化、省スペース化を図ることができる。
本発明に係るホース繰出し装置の一実施形態が搭載された動力噴霧装置の全体構成を概略的に示す全体斜視図。 図1に示す動力噴霧装置の内部構成を概略的に示す側面図。 図1に示す動力噴霧装置の機構系の主要部分を説明する概略説明図。 図3に示す乱巻防止用回路の回路構成を示す回路構成図。 ホース繰出し時のホース及びホースリールに付与される力の関係を説明する概略説明図。 巻径検出装置の一例を説明する概略説明図であり、(A)はホースの巻径が大きい状態、(B)はホースの巻径が小さい状態を示す図。 ホース巻径、リミットスイッチ、繰出し電磁クラッチ、繰出しローラによる繰出し力、電磁ブレーキ、電磁ブレーキによる制動力、巻取り電磁クラッチの状態を時系列で示すタイミングチャート。
以下、本発明に係るホース繰出し装置の実施形態を図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明に係るホース繰出し装置の一実施形態が搭載された液体散布装置としての動力噴霧装置の全体構成を概略的に示す全体斜視図、図2は、図1に示す動力噴霧装置の内部構成を概略的に示す側面図、図3は、図1に示す動力噴霧装置の機構系の主要部分を説明する概略説明図である。
図示実施形態の動力噴霧装置1は、例えば水や薬剤等の液体を圃場に散布(噴霧)するためのものであり、主に、本体部分を構成する枠状の機体フレーム6と、機体フレーム6の下部の前後にそれぞれ左右1対で取り付けられた前輪3及び後輪2(例えば、前輪3がタイヤ、後輪2がキャスター)と、機体フレーム6内に搭載されたエンジン(原動機)4と、エンジン4によって駆動されるポンプ5(図2参照)と、機体フレーム6に対して回転自在に取り付けられたホースリール7からホース10を所望の方向へ繰出すためのホース繰出し装置19と、を備えている。また、機体フレーム6には、ホース繰出し装置19の整列巻取装置8等を覆う機体カバー9が固定されており、該機体カバー9内には、ホース10の繰出しや巻取り等を制御する制御装置(不図示)が内蔵されている。
なお、本例では、原動機としてエンジン4を採用したが、例えばモータやモータとエンジンを併用したハイブリッド型エンジンを採用してもよい。
エンジン4の駆動力は、図2を参照すればよく分かるように、該エンジン4の出力軸22から動力伝達用のベルト24、26、チェン25、メイントランスミッション27、及び、走行用トランスミッション28を介して前輪3へ伝達され、前輪3が駆動輪として機能することで、動力噴霧装置1が走行自在となっている。なお、前輪3のクラッチ操作は、機体フレーム6の後側の手押し部分に取り付けられた走行クラッチレバー6aにより手動で行われる。なお、以下で述べる各ベルト及び各チェンも同じであるが、ベルト24、26はプーリ間に装架され、チェン25はスプロケット間に装架される。
また、エンジン4の駆動力は、該エンジン4の出力軸22からベルト30を介してポンプ5へ伝達される。したがって、エンジン4を動作させてポンプ5を駆動すると、ポンプ5は、エンジン4の駆動力により、別途用意された薬剤タンクから薬剤等を吸引してホース10に圧送し、前記薬剤等がホース10を通ってその先端に取り付けられたノズル11から噴霧される。なお、ポンプ5には動噴電磁クラッチ(不図示)が設けられており、その動噴電磁クラッチが制御装置を介してオン・オフ制御されることで、エンジン4からポンプ5への駆動力の伝達及び遮断が制御され、ホース10からの液剤等の噴霧が制御される。
ホースリール7には、例えば外径が10〜25mm程度の散布用ホース10が巻き付けられており、ホース10の先端には、手元にコック12を有するノズル11が接続されている。本例では、ホースリール7に巻回されたホース10は、機体フレーム6の中央側(後方に配置されたエンジン4側)から上方(の整列巻取装置8)へ向けてホースリール7から引き出される。また、ホースリール7の回転軸23には、ベルト24、29、チェン25、及びメイントランスミッション27を介してエンジン4の駆動力が伝達されるようになっており、当該エンジン4の駆動力によってホース10の巻取り方向にホースリール7が回転駆動される。
より詳しくは、図3を参照すればよく分かるように、メイントランスミッション27の下側中間軸21には、巻取り電磁クラッチ50が設けられ、この巻取り電磁クラッチ50がオン・オフ制御されることで、エンジン4からホースリール7への回転駆動力の伝達及び遮断が制御される。また、下側中間軸21には、ホース10の巻取り時や繰出し時以外における遊転を防止すべく、電磁ブレーキ52が設けられ、この電磁ブレーキ52が制御されることで、ホースリール7に制動力が付与されて、回転自在となっているホースリール7を静止させることができる。この電磁ブレーキ52及び巻取り電磁クラッチ50は、制御装置により制御されて、エンジン4の駆動力によるホース10の巻取り方向へのホースリール7の回転駆動が制御される。
また、ホース繰出し装置19には、ホースリール7より後方かつ上方で該ホースリール7の略水平な回転軸23と略平行となるように機体フレーム6に回転自在に取り付けられた繰出し軸48と、該繰出し軸48と一体的に回転してホース10に繰出し力を付与する繰出しローラ49とが設けられている。
繰出し軸48は、図2及び図3を参照すればよく分かるように、チェン31によりメイントランスミッション27の上側中間軸20に連結され、その上側中間軸20には繰出し電磁クラッチ51が介設されている。制御装置によりこの繰出し電磁クラッチ51をオン・オフ制御することによって、エンジン4から繰出し軸48への回転駆動力の伝達及び遮断が制御される。
繰出しローラ49は、エンジン4からの駆動力によって回動する繰出し軸48と一体的に回転するものの、繰出し軸48の軸線方向(水平方向)には摺動自在となるように、繰出し軸48に対してスプライン結合されている。この繰出しローラ49は、繰出し軸48に遊嵌されて繰出し軸48に沿って移動自在とされている整列巻取装置8内に回転自在に配置されている。
前記整列巻取装置8は、ホース10をホースリール7に巻取る際に該ホース10をホースリール7に整列させるためのものであり、繰出し軸48及びホースリール7の回転軸23と平行となるように機体フレーム6に回転自在に取り付けられた整列巻取り軸47を有する。この整列巻取り軸47は、ベルト32によりホースリール7の回転軸23に連結されており、ホースリール7の回転に応じて回転する。また、整列巻取り軸47には螺旋溝が形成されており、この螺旋溝に、整列巻取装置8に固定されたスライダ46(図3参照)が係合されている。ホースリール7の回転に応じて整列巻取り軸47が回転すると、整列巻取り軸47に係合するスライダ46が整列巻取り軸47の螺旋溝に案内されて水平方向に移動し、整列巻取装置8が、そのスライダ46の移動に伴って水平方向に移動する。ここで、整列巻取り軸47の螺旋溝は、ホースリール7が1回転した際に、スライダ46をホース10の外径よりも大きな距離で移動させることができ、ホースリール7の両端部でホース10が巻取られる状態になった際には逆方向に移動されるように設定されている。これにより、ホースリール7をホース巻取り方向に回転させると、それに応じて整列巻取り軸47も回転し、ホース10を支持する繰出しローラ49が水平方向に往復移動し、ホース10は整列した状態でホースリール7に巻取られる。一方で、ホース10を繰出す際には、ホースリール7及び整列巻取り軸47が逆方向に回転し、ホース10の巻取り時とは逆向きにスライダ46及び繰出しローラ49が水平方向に往復移動するが、この場合にも、繰出しローラ49は、ホースリール7に整列して巻回されたホース10の巻解き位置に正対する位置に常時配置されるため、ホース10は安定的に繰出しローラ49に導かれる。
なお、本例では、前記整列巻取装置8に、ホースリール7に巻回されたホース10の巻径(巻段)を検出する巻径検出装置70が装備されている(詳細構造は後述)。
ホース10は、(後方に配置されたエンジン4との間で)ホースリール7から略鉛直上方に引き出され、前記整列巻取装置8の下側開口を通り、繰出しローラ49の周面に沿って略鉛直上方に延設され、繰出しローラ49の回転駆動力が伝達されて繰出されるようになっている。なお、この動力伝達を確実にし、かつ繰出しローラ49からのホース10の脱落を防止するために、例えば繰出しローラ49の周面には丸溝やV溝等の溝が形成されている。また、整列巻取装置8には、ホース10を繰出しローラ49側に押し付けるべく、例えばばね等の付勢部材(不図示)によってホース10側に付勢された押圧ローラ45が前記繰出しローラ49に対向配置されている。繰出しローラ49の周面に沿って延設されたホース10は、整列巻取装置8に設けられた上側開口を通ってその外側(上側)に繰出される。
整列巻取装置8の上側には、繰出しローラ49の周面に沿って延設されたホース10を所定方向に案内すべく、整列巻取装置8に略鉛直軸周りで回転自在に取り付けられ、前記ホース10が内挿される略円筒状のガイドパイプ(不図示)を有するガイドベース60と、ガイドベース60に対して傾動自在に取り付けられた略角筒状のホースガイド65とが設けられている。ホースガイド65は、その基端部前側が略水平方向に延びるヒンジ軸64を介してガイドベース60に取り付けられ、基端部後側が左右一対の引張コイルバネ63を介してガイドベース60に取り付けられており、引張コイルバネ63の付勢力(引張り力)によりホースガイド65がガイドベース60に対して所定の角度を維持するようになっている。
ホースガイド65の内部には、複数のガイドローラ66〜69が配設されており、送出しローラ49と押圧ローラ45との間を通って略鉛直上方に延びるホース10は、整列巻取装置8のガイドベース60のガイドパイプの内部、ホースガイド65の内部(の各ガイドローラ66〜69の間)を通ってホースガイド65の先端に導かれ、作業者の所望の方向に引き出される。
また、動力噴霧装置1には、作業者が操作して各種作業を行うための各スイッチ(始動スイッチ、ホース繰出しスイッチ、ホース巻取りスイッチなど)が設けられている。また、このような動力噴霧装置1を使用する場合、作業者は当該動力噴霧装置1の本機から離れた位置にいることが多い。そのため、当該動力噴霧装置1には、遠隔操作を可能とするための携帯型の送信機(リモコン)が設けられ、前記制御装置には、作業者が持つ送信機からの信号を受信する受信機が備えられている。作業者が、例えば送信機に設けられた各スイッチ(始動スイッチ、ホース繰出しスイッチ、ホース巻取りスイッチなど)を押圧すると、制御装置が、送信機から送信された各信号に応じて各機器を制御し、前記したホース10の繰出しや巻取り等の各種作業が行われるようになっている。
上記構成に加えて、本実施形態では、図3に示されるように、繰出しローラ49に対してエンジン4による駆動力の伝達及び遮断を行うための繰出し電磁クラッチ51と、ホースリール7の回転を制動するための電磁ブレーキ52との間に、ホース10をホースリール7から繰出すときにホース10の乱巻を防止するための乱巻防止用回路59が付設されている。
前記乱巻防止用回路59は、図4を参照すればよく分かるように、繰出し電磁クラッチ51に給電するための電気線51aと電磁ブレーキ52に給電するための電気線52aとを繋ぐ接続線53を有し、その接続線53に、繰出し電磁クラッチ51(の電気線51a)側から電磁ブレーキ52(の電気線52a)側への電流の流れを許容するが電磁ブレーキ52(の電気線52a)側から繰出し電磁クラッチ51(の電気線51a)側への電流の流れを遮断する逆流防止用のダイオード54と、該接続線53に流れる電流の電流値を制御するための抵抗(例えば、セメント抵抗)55a、55bとが直列接続されている。本例では、接続線53における繰出し電磁クラッチ51側にダイオード54が接続され、接続線53における電磁クラッチ52側に、抵抗値の異なる複数(図示例では2個)の抵抗55a、55bが並列接続されるとともに、各抵抗55a、55bを選択する(つまり、電磁ブレーキ52による制動力を選択する)ためのトグルスイッチ(抵抗選択用切替スイッチ)56が接続されている。
トグルスイッチ56は、当該ホース繰出し装置1の適宜の箇所に設置されており、作業者が当該トグルスイッチ56を切り替えて各抵抗55a、55bを選択することで、電源(不図示)から電気線51aを介して繰出し電磁クラッチ51に通電(給電)しているときに、接続線53を介して電磁ブレーキ52(の電気線52a)に流れる電流値が(各抵抗55a、55bに応じた電流値に)制御(変更)される。これにより、電磁ブレーキ52によってホースリール7に付与される制動力(以下、繰出し制御用制動力という)が段階的に調整(選択)できるようになっている。ここでは、各抵抗55a、55bの抵抗値が大きくなると、電磁ブレーキ52に流れる電流値が小さくなるので、電磁ブレーキ52によってホースリール7に付与される繰出し制御用制動力が大きくなる。
なお、前記トグルスイッチ56は、制御装置が作業者による携帯用の送信機に設けられた各スイッチの操作(選択)情報を受信し、あるいは、制御装置が当該ホース繰出し装置1の状態に関する情報を自動的に(定期的に)取得し、それらの情報に応じて前記トグルスイッチ56を切り替えることで、接続線53を介して電磁ブレーキ52(の電気線52a)に流れる電流値を制御(変更)し、それにより、電磁ブレーキ52によってホースリール7に付与する繰出し制御用制動力を調整するようにしても良い。
また、前記接続線53における抵抗は、3個以上設けても良いし、電磁ブレーキ52に流れる電流値(つまり、電磁ブレーキ52によってホースリール7に付与する繰出し制御用制動力)を段階的に調整する必要がない場合には、1個のみとしても良い。さらに、可変抵抗等を利用し、電磁ブレーキ52に流れる電流値を連続的(リニア)に調整できるようにしても良い。
なお、このときに電磁ブレーキ52により付与される繰出し制御用制動力Frは、ホースリール7を静止させる際に、電磁ブレーキ52によりホースリール7に付与される制動力(以下、停止制御用制動力という)Fsより小さい。また、前記繰出し制御用制動力Frは、ホースリール7からのホース10の繰出しを阻害しないように、図5に示される如くに、繰出しローラ49による繰出し力Fdより小さくなるように設定される。
また、前記接続線53(のダイオード54の繰出し電磁クラッチ51側)には、ホースリール7に巻回されたホース10の巻径(巻段)を検出する巻径検出装置70による検出結果に基づいて、接続線53の接続及び遮断を切り替えるリミットスイッチ(接続選択用切替スイッチ)57が接続されている。
前記巻径検出装置70及びリミットスイッチ57は、本例では、ホース10を繰出す際にホース10の巻解き位置に正対するようになっている前記整列巻取装置8(における繰出しローラ49の下側)に設けられている。巻径検出装置70は、図6を参照すればよく分かるように、主に、ホース10の巻径(巻段=外径)に応じて移動する従動部材71と、従動部材71(の移動)に連動してリミットスイッチ57をオン・オフで切り替える押接部材72とを有する。押接部材72は、略中央に設けられた支持軸72aを中心に回転(傾動)自在に支持されており、従動部材71は、ホース10に(後側から)摺接する圧接ローラ71b及び押接部材72(の凹面からなる上面)に摺接する圧接ローラ71cが回転自在に軸支されるとともに、上部に設けられた支持軸71aを中心に揺動自在に支持されている。従動部材71(の圧接ローラ71b)は、引張コイルバネ73によって、常時ホース10側に付勢されている(押し付けられている)。また、リミットスイッチ57は、押接部材72の後方部分(支持軸72aより後側の部分)の下方で、そのスイッチレバー57aが押接部材72の下面に当接するように基台58上に載置固定されている。
ホースリール7に巻回されたホース10の巻径(外径)が大きいときは、図6(A)に示される如くに、圧縮コイルバネ73の付勢力によって従動部材71の圧接ローラ71bがホース10に押し付けられるとともに、圧接ローラ71cが押接部材72の上面(凹面)の後方部分に対接せしめられており、押接部材72の後方部分の下方に配置されたリミットスイッチ57のスイッチレバー57aが当該押接部材72によって押し下げられて、リミットスイッチ57がオン状態とされている。
ホースリール7からホース10が繰出されてホース10の巻径(外径)が変化(減少)すると、図6(B)に示される如くに、圧縮コイルバネ73の付勢力によって圧接ローラ71bをホース10に押し付けるようにして従動部材71が(前側に)揺動し、それに伴って従動部材71の圧接ローラ71cが押接部材72の上面(凹面)上で(前方へ)転がりながら移動し、押接部材72が(その略中央に設けられた)支持軸72aを中心に回動し、押接部材72が前倒しで傾いてその後方部分がリミットスイッチ57から離され、押接部材72によるリミットスイッチ57のスイッチレバー57aに対する押し下げ力が低下して、リミットスイッチ57がオフ状態となる。
すなわち、ホース10の巻径(外径)が(所定値より)大きいときは、リミットスイッチ57がオン状態となり、接続線53が接続されて通電状態となり、電源から電気線51aを介して繰出し電磁クラッチ51に通電しているときに、当該接続線53を介して電磁ブレーキ52に電流(前記した抵抗55a、55bによって制御された電流値を有する電流)が流れるようになる。これにより、電源から繰出し電磁クラッチ51に電流が流れて当該繰出し電磁クラッチ51が作動するときに、その繰出し電磁クラッチ51とともに電磁ブレーキ52が動作し、ホースリール7に(停止制御用制動力より小さい)繰出し制御用制動力が付与される。一方、ホース10の巻径(外径)が小さいときは、リミットスイッチ57がオフ状態となり、接続線53(の接続)が遮断されて非通電状態となり、電源から電気線51aを介して繰出し電磁クラッチ51に電流が流れて当該繰出し電磁クラッチ51が作動しているときでも、接続線53を介して電磁ブレーキ52に電流が流れないようになる。
なお、本実施形態では、ホース10の巻径が所定値より大きいときと小さいときとで、リミットスイッチ57により接続線53の接続及び遮断を切り替えて、繰出し電磁クラッチ51通電時(繰出し電磁クラッチ51作動時)の電磁ブレーキ52の作動、すなわち、ホース10繰出し時の電磁ブレーキ52による繰出し制御用制動力の付与を切り替えるようにしているが、例えば、ホース10の巻径に応じて前記繰出し制御用制動力を連続的もしくは段階的に変更するようにしても良い。
また、本実施形態では、巻径検出装置70及びリミットスイッチ57が、整列巻取装置8に取り付けられているが、ホース10の巻径(外径)を検知できれば、整列巻取装置8以外の部品に装備しても良いことは勿論である。また、本実施形態では、巻径検出装置70として、ホース10の巻径の変化に応じて当該ホース10に摺接しながら移動する従動部材71を使用した接触式のものを使用しているが、例えば光学的なレーザや画像などを利用した非接触のものを採用しても良い。また、引張コイルバネ73に代えて、例えば、圧縮コイルバネを使用しても良いし、その他の付勢部材を採用しても良いことは勿論である。
また、ホース10の巻径に応じて前記繰出し制御用制動力を変更する必要がない場合には、当該巻径検出装置70及び接続線53におけるリミットスイッチ57を省略しても良い。
かかる構成とされたホース繰出し装置19が搭載された動力噴霧装置1における、ホース10の繰出し・巻取り動作を、図7を参照しながら具体的に説明する。なお、以下では、接続線53に設けられたトグルスイッチ56によって、複数の抵抗55a、55bのうちのいずれかが選択されているものとする。図7は、ホース巻径、リミットスイッチ(接続選択用切替スイッチ)、繰出し電磁クラッチ、繰出しローラによる繰出し力、電磁ブレーキ、電磁ブレーキによる制動力、巻取り電磁クラッチの状態を時系列で示すタイミングチャートである。
[初期状態(t0〜t1)]
まず、作業者がエンジン4を始動した際(初期状態)には、ホース10はホースリール7に整列状態で巻取られている。また、ホース10の巻径が所定値(制御閾値)より大きく、リミットスイッチ57はオン状態となっている。また、この初期状態では、メイントランスミッション27の上側中間軸20および下側中間軸21における繰出し電磁クラッチ51や巻取り電磁クラッチ50はオフ状態(空転状態又は非作動状態)となっており、エンジン4の駆動力は繰出しローラ49やホースリール7には伝達されない。また、電磁ブレーキ52がオン状態(作動状態)となっており、ホースリール7に停止制御用制動力Fsが付与されて、ホースリール7は静止状態に維持される。なお、この初期状態では、エンジン4の駆動力はメイントランスミッション27を介して前輪3に伝達され、機体フレーム6の走行クラッチレバー6aを操作することで、作業者は動力噴霧装置1を所望の位置に走行させて移動させることができる。また、動噴切換えスイッチがオン状態となっている場合には、エンジン4の駆動力がポンプ5に伝達され、作業者は、ホース10の先端に取り付けられたノズル11から薬剤等を噴霧することができる。
[繰出し動作(t1〜t2〜t3)]
作業者が、例えば携帯側の送信機に設けられたホース繰出しスイッチを押圧すると(t1)、当該動力噴霧装置1に内蔵された制御装置は、電気線51aを介して繰出し電磁クラッチ51に給電し、繰出し電磁クラッチ51をオン状態(接続状態)とし、エンジン4の駆動力が繰出し軸48に伝達され、繰出しローラ49が回動される。このとき、前述のように、リミットスイッチ57がオン状態(接続線53が接続)となっており、繰出し電磁クラッチ51側の電気線51aおよび接続線53(の抵抗)を介して電磁ブレーキ52に給電され、電磁ブレーキ52がオン状態(作動状態)のままとなっている。ただし、このときに電磁ブレーキ52によりホースリール7に付与される繰出し制御用制動力Frは、前記停止制御用制動力Fsより小さくなるととともに、繰出しローラ49による繰出し力Fdより小さくされている。これにより、作業者がノズル11を手に持ってホース10をホースリール7から繰出すとき、電磁ブレーキ52によりホースリール7に繰出し制御用制動力Frが付与された状態で、繰出し軸48、ひいては繰出しローラ49がホース繰出し方向に回転駆動され、繰出しローラ49からホース10(および、それが巻回されたホースリール7)に繰出し力Fdが付与されて、ホース10がホースリール7(電磁ブレーキ52により繰出し制御用制動力Frが付与されたホースリール7)から順次繰出される(図5も併せて参照)(t1〜t2)。
ホース10が繰出されてホース10の巻径が所定値(制御閾値)以下まで減少すると(t2)、繰出し電磁クラッチ51がオン状態(接続状態)とされたままで、前述の巻径検出装置70によってリミットスイッチ57がオフ状態(接続線53の接続が遮断)となり、接続線53を介した電磁ブレーキ52への給電は停止する。それと同時に、制御装置は、電気線52aを介して電源から電磁ブレーキ52に給電を開始し、電磁ブレーキ52はオフ状態(空転状態)となり、前記した電磁ブレーキ52による繰出し制御用制動力Frは解除される。これにより、繰出しローラ49からホース10に繰出し力Fdが付与されたままで、ホース10がホースリール7(電磁ブレーキ52による繰出し制御用制動力Frが解除されたホースリール7)から順次繰出される(t2〜t3)。
[停止状態(t3〜t4)]
作業者が、例えば携帯側の送信機に設けられたホース繰出しスイッチを押圧するのを止めると(t3)、制御装置は、繰出し電磁クラッチ51への給電を停止し、繰出し電磁クラッチ51をオフ状態(空転状態)とし、繰出し軸48、ひいては繰出しローラ49のホース繰出し方向への回転が停止される。それと同時に、制御装置は、電気線52aを介した電磁ブレーキ52への給電を停止し、電磁ブレーキ52をオン状態とし、ホースリール7に停止制御用制動力(前記繰出し制御用制動力Frより大きく、かつ、前記繰出しローラ49による繰出し力より大きい制動力)Fsを付与して、ホースリール7を静止状態とする。これにより、ホースリール7からホース10がそれ以上繰出されなくなる。
[巻取り動作(t4〜t5〜t6)]
ホースリール7からホース10を繰出した後、作業者が、例えば携帯側の送信機に設けられたホース巻取りスイッチを押圧すると(t4)、制御装置は、メイントランスミッション27の上側中間軸20及び下側中間軸21における繰出し電磁クラッチ51及び電磁ブレーキ52をオフ状態(空転状態)とし、下側中間軸21における巻取り電磁クラッチ50をオン状態(接続状態)とし、エンジン4の駆動力がホースリール7の回転軸23に伝達される。これにより、ホースリール7がホース巻取り方向に回転駆動され、ホース10が(整列巻取装置8を介して)ホースリール7に巻取られる。
なお、ここでは、ホース10が巻取られてホース10の巻径が所定値(制御閾値)より大きくなると(t5)、前述の巻径検出装置70によってリミットスイッチ57がオン状態(接続線53が接続)となっている。
[終了状態(t6〜t7)]
作業者が、例えば携帯側の送信機に設けられたホース巻取りスイッチを押圧するのを止めると(t6)、制御装置は、巻取り電磁クラッチ50をオフ状態(空転状態)とし、電磁ブレーキ52をオン状態とし、ホースリール7に再び停止制御用制動力Fsを付与して、ホースリール7を静止状態に維持する。
上記構成とされたホース繰出し装置19では、ホース10をホースリール7から繰出している最中にノズル11に設けられたコック12を操作(特に、閉操作)した場合、ホース10内の流速や圧力が急激に変化し、ホースリール7の回転が瞬間的に早くなり(加速され)、ホースリール7に巻回されたホース10の一部が緩んで(撓んで)、ホース10の巻取り位置が乱れる場合があった。
本実施形態のホース繰出し装置19では、繰出しローラ49を駆動させてホースリール7からホース10を繰出すときに、電磁ブレーキ52によって、繰出しローラ49による繰出し力Fdより小さい繰出し制御用制動力Frをホースリール7に常時付与するようにしたので、ホース10をホースリール7から繰出している最中にコック12を操作(開閉)した場合でも、ホースリール7に付与された繰出し制御用制動力Frによって、ホース10内の流速変化や圧力変化によるホースリール7の回転の加速が抑えられる。また、仮に、コック12を操作(開閉)して、一時的(瞬間的)にホース10が一部で緩んだ場合でも、ホースリール7に付与された繰出し制御用制動力Frによって、より詳しくは、繰出しローラ49による繰出し力Fdと繰出し制御用制動力Frの差によって、ホースリール7の回転が抑えられ(減速され)、繰出しローラ49とホースリール7との間で緩んだホース10が瞬時に引っ張られる(緊張される)。そのため、ホース10の緩みや乱れ、およびこれによる繰出し不能や損傷を防止しながら、ホース10の繰出しを継続でき、もって、作業効率を高めることが可能となる。
また、本実施形態では、前記繰出し制御用制動力Frが調整可能とされているので、電磁ブレーキ52の摩擦面間のギャップ、摩擦面の慣らし状態、バッテリ(電源)の電圧変化などに起因する電磁ブレーキ52の性能変化に適正に且つ機構上の改変を要さずに容易に対応することができる。
また、ホース10を繰出すと、ホースリール7に巻回されたホース10の巻径(外径)が変化する(小さくなる)ため、前記繰出し制御用制動力Frに繰出しローラ49による繰出し力Fdが負けて(つまり、繰出しローラ49による繰出し力Fdが繰出し制御用制動力Frより小さくなって)、ホース10を繰出せなくなるおそれがある。また、前記したホース10の乱巻は、ホース10の巻径が大きいほど、発生しやすいことが確認されている。本実施形態では、ホースリール7に巻回されたホース10の巻径(外径)に応じて、前記繰出し制御用制動力Frが変更可能とされており、具体的には、乱巻が発生しやすいホース10の巻径が所定値より大きいときのみ、前記電磁ブレーキ52によって前記繰出し制御用制動力Frを付与するようになっているので、ホース10の繰出しをより確実に継続することが可能となる。
さらに、本実施形態では、回路(乱巻防止用回路59)上で、繰出し電磁クラッチ51に給電するための電気線51aと電磁ブレーキ52に給電するための電気線52aとの間に接続線53を設け、その接続線53に、該接続線53に流れる電流の電流値を制御するための抵抗55a、55bなどを接続すれば良いので、機械的な(構造としての)追加装置などを要さず、当該ホース繰出し装置19の構成の簡素化、低コスト化、省スペース化を図ることができる。
なお、上記構成のホース繰出し装置19を搭載した動力噴霧装置1として、ホース10に引張り力が作用し、ホースガイド65がガイドベース60に対してヒンジ軸64を回転中心として所定の角度以上傾動したことを検知すると、ホースリール7からホース10を所定時間(数秒程度)だけ(言い換えれば、所定量だけ)自動的に繰出す機能を備えたものが知られているが、そのような機能によりホースリール7からホース10を自動的に繰出す動力噴霧装置1にも、本発明を適用できることは言うまでも無い。
1 動力噴霧装置
2 後輪
3 前輪
4 エンジン
5 ポンプ
6 機体フレーム
6a 走行クラッチレバー
7 ホースリール
8 整列巻取装置
9 機体カバー
10 ホース
11 ノズル
12 コック
19 ホース繰出し装置
20 メイントランスミッションの上側中間軸
21 メイントランスミッションの下側中間軸
22 エンジンの出力軸
23 ホースリールの回転軸
27 メイントランスミッション
28 走行用トランスミッション
45 押圧ローラ
46 スライダ
47 整列巻取り軸
48 繰出し軸
49 繰出しローラ
50 巻取り電磁クラッチ
51 繰出し電磁クラッチ
51a 繰出し電磁クラッチ側電気線
52 電磁ブレーキ
52a 電磁ブレーキ側電気線
53 接続線
54 ダイオード
55a、55b 抵抗
56 トグルスイッチ(抵抗選択用切替スイッチ)
57 リミットスイッチ(接続選択用切替スイッチ)
57a リミットスイッチのスイッチレバー
58 基台
59 乱巻防止用回路
60 ガイドベース
63 引張コイルバネ
64 ヒンジ軸
65 ホースガイド
70 巻径検出装置
71 従動部材
72 押接部材
73 引張コイルバネ
Fd 繰出しローラによる繰出し力
Fr 繰出し制御用制動力
Fs 停止制御用制動力

Claims (12)

  1. ホースが繰出し及び巻取り自在に巻回されるホースリールと、原動機によって前記ホースリールに巻回されたホースを繰出すように駆動される繰出しローラと、前記繰出しローラに対して前記原動機による駆動力の伝達及び遮断を行うための繰出し電磁クラッチと、前記ホースリールの回転を制動するための電磁ブレーキと、を備えるホース繰出し装置であって、
    前記繰出しローラを駆動させて前記ホースリールから前記ホースを繰出すときに、前記電磁ブレーキによって、前記繰出しローラによる繰出し力より小さい繰出し制御用制動力を前記ホースリールに付与することを特徴とするホース繰出し装置。
  2. 前記繰出し制御用制動力が調整可能とされていることを特徴とする、請求項1に記載のホース繰出し装置。
  3. 前記繰出し電磁クラッチのオンに伴って前記電磁ブレーキが動作して、前記繰出し制御用制動力を前記ホースリールに付与するようにされていることを特徴とする、請求項1または2に記載のホース繰出し装置。
  4. 前記繰出し電磁クラッチをオフにして前記繰出しローラを停止して前記ホースの繰出しを停止すると、前記電磁ブレーキによって前記繰出し制御用制動力より大きい停止制御用制動力を前記ホースリールに付与するようにされていることを特徴とする、請求項3に記載のホース繰出し装置。
  5. 前記ホースリールに巻回されたホースの巻径に応じて、前記繰出し制御用制動力が変更可能とされていることを特徴とする、請求項1から4のいずれか一項に記載のホース繰出し装置。
  6. 前記ホースの巻径が所定値より大きいときのみ、前記電磁ブレーキによって前記繰出し制御用制動力を付与するようにされていることを特徴とする、請求項5に記載のホース繰出し装置。
  7. 前記繰出し電磁クラッチに給電するための電気線と前記電磁ブレーキに給電するための電気線とを繋ぐ接続線が設けられるとともに、該接続線に、前記繰出し電磁クラッチ側から前記電磁ブレーキ側への電流の流れを許容するが前記電磁ブレーキ側から前記繰出し電磁クラッチ側への電流の流れを遮断するダイオードと、該接続線に流れる電流の電流値を制御するための抵抗とが直列接続されていることを特徴とする、請求項1から6のいずれか一項に記載のホース繰出し装置。
  8. 前記接続線に、抵抗値の異なる前記抵抗が複数設けられるとともに、前記抵抗を切り替えるための抵抗選択用切替スイッチが設けられ、
    前記抵抗選択用切替スイッチにより前記抵抗を切り替えることによって、前記接続線を介して前記電磁ブレーキに流れる電流の電流値を制御して、前記繰出し制御用制動力を調整するようになっていることを特徴とする、請求項7に記載のホース繰出し装置。
  9. 前記ホースの巻径を検出する巻径検出装置を備えるとともに、
    前記接続線に、前記巻径検出装置による検出結果に基づいて該接続線の接続及び遮断を切り替える接続選択用切替スイッチが設けられていることを特徴とする、請求項7または8に記載のホース繰出し装置。
  10. 前記巻径検出装置は、前記ホースリールに前記ホースを整列させて巻取る整列巻取装置に取り付けられていることを特徴とする、請求項9に記載のホース繰出し装置。
  11. 前記巻径検出装置は、前記ホース側に付勢されて前記ホースの巻径に応じて移動する従動部材と、該従動部材に連動して前記接続選択用切替スイッチを切り替える押接部材とを含んで構成されていることを特徴とする、請求項9または10に記載のホース繰出し装置。
  12. 前記接続線には、前記繰出し電磁クラッチ側から前記電磁ブレーキ側へ、前記接続選択用切替スイッチ、前記ダイオード、及び前記抵抗がその順序で接続されていることを特徴とする、請求項9から11のいずれか一項に記載のホース繰出し装置。
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