JP3582932B2 - 光ディスクピックアップ用集積回路 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、CD−ROMやDVDなどの光ディスクのピックアップ部に用いられる光ディスクピックアップ用集積回路に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般にCD−ROM、DVD、CDなどの光ディスクに記録された情報の読み取りは、レーザビームをスポット状にして光ディスクへ照射しそのレーザビームの反射光を検出することによりに行われている。その読み取り装置は、たとえば、レーザビームを射出する半導体レーザ、そのレーザビームをスポットとして光ディスク上へ結像するレンズ系、その光ディスクで反射するスポット光を検出する検出部により構成される。そして、スポット光の検出手段としては、フォトダイオードなどの受光素子が用いられ、受光により受光素子から出力される信号に基づいて、記録情報が検出される共に、レーザビームの照射位置やフォーカス状態についての検出(トラッキングエラー検出、フォーカシング検出)が行われている。
【0003】
このようにスポット光の検出を行うものとしては、特開平6−139609号公報に記載された半導体集積回路が知られている。この半導体集積回路は、この公報の図1に示されるように、受光素子である光センサ(1A〜1F)と、それらの光センサから出力される電流を電圧変換する電流/電圧変換回路(2A〜2F)と、電流/電圧変換回路から出力される信号に基づいてトラッキング誤差を検知するためのトラッキング誤差演算回路(6)と、電流/電圧変換回路から出力される信号に基づいてフォーカシング誤差を検知するためのフォーカシング誤差演算回路(7)を備えて構成されている。この半導体集積回路によれば、光ディスクで反射するスポット光が光センサへ入射され、その受光に応じて光センサから電流が出力される。その電流を入力して電流/電圧変換回路から信号が出力されて、トラッキング誤差演算回路またはフォーカシング誤差演算回路へ入力される。そして、トラッキング誤差演算回路およびフォーカシング誤差演算回路にて信号処理され、それらの出力信号から光ディスクへのレーザビーム照射状態が検出できる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
近年、光ディスクの記録密度が高まるにつれて、光ディスクの回転速度の高速化が図られ、ピックアップ部(光検出部)において扱う記録信号の周波数帯域も数十MHzとなっており、信号処理の高速化を実現するための技術開発が切望されている。しかしながら、従来の光ディスクピックアップ部における信号処理技術にあっては、安定した信号処理が行えず、また、短い周期で反射してくるスポット光の入射に対して対応することができないという問題点がある。
【0005】
すなわち、前述した半導体集積回路において、光センサの出力を受ける電流/電圧変換回路(2A〜2F)の具体的構造等については詳述されていないが、図8に示すように外部から与えられる基準電圧(Vref)を基準として信号増幅を行うフィードバック型オペアンプ増幅回路を用いるのが一般的である。このような増幅回路により、基準電圧に対して精度良く信号を増幅して出力するには、オペアンプの同相入力電圧除去比(CMRR)が大きく、オペアンプの電源電圧変動除去比(PSRR)が大きいことが必要条件となる。これらの条件を増幅回路が満たすためには、オペアンプの差動−シングル変換ゲインが大きいことが要求され、一般的には図9に示すようなオペアンプの内部の差動段の負荷としてカレントミラーのような能動負荷を用いている。ところが、差動段の増幅素子として周波数特性の優れたNPNトランジスタを用いた場合、能動負荷として周波数応答性に劣るラテラルPNPトランジスタ(横型のPNPトランジスタ)が用いられるために、差動段における周波数特性の上限には限界がある。即ち、ラテラルPNPトランジスタは素子面積に対して扱えるコレクタ電流値が小さいので、NPNトランジスタの差動段を高速動作させるためにコレクタ電流を大きく設定すると、能動負荷であるラテラルPNPトランジスタが大型となり接合容量が大きくなって、結局高速化には限界があるのである。
【0006】
この限界を打破するために高速で動作する縦形PNPトランジスタを用いることが考えられるが、ICの製造工程が複雑になりプロセスコストの大幅な増加を招くこととなる。また、受光素子が同一チップ上に形成される場合にその受光素子と縦形PNPトランジスタの共存も難しい。そこで、更に差動段の負荷として抵抗を用いて周波数特性を改善することが考えられるが、その場合の差動−シングル変換能力が低く、同相入力電圧除去比(CMRR)、電源電圧変動除去比(PSRR)ともに満足できるものにはならず、基準電圧に対して大幅なオフセットの増加を招くおそれがある。その際、仮に無入力時の出力を基準電圧に合せ込んだとしても、電源電圧の変動や周囲温度の変動によりオフセット電圧が変動してしまい、次段にて適正な信号処理が行えない。
【0007】
そこで本発明は、以上のような問題点を解決するためになされたものであって、光ディスクの記録情報の読み取りにおいて高速な信号処理が安定して行え、かつ、製造性に優れた光ディスクピックアップ用集積回路を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
このような目的を達成するために、本発明は、受光量に応じた電流を出力する受光領域が複数設けられた受光手段と、第一基準電圧を出力する第一基準電圧発生手段と、受光手段の各受光領域に対応して複数設けられそれぞれの受光領域から出力される電流を入力すると共に第一基準電圧を入力して電流の電圧変換を行う差動増幅型の電流電圧変換手段と、この電流電圧変換手段と同一構造とされ無入力の状態にて第二基準電圧を出力する第二基準電圧発生手段とを1チップ上に備えていることを特徴とする。
【0009】
また本発明は、前述の受光手段がメインスポットの検出を行う四分割されたメイン受光領域とこのメイン受光領域の両側にそれぞれ配置されサイドスポットの検出を行うサイド受光領域とより構成され、前述の第二基準電圧発生手段が少なくともメイン受光領域の出力電流を電圧変換する電流電圧変換手段と同一構造とされていることを特徴とする。
【0010】
これらの発明によれば、電流電圧変換手段から出力される信号を加算増幅させて信号処理する場合、第二基準電圧発生手段から出力される第二基準電圧を用いた差動増幅をすることにより、加算増幅における直流成分の変動が防止される。このため、信号処理により得られる信号が安定したものとなり、その信号の歪みも抑制される。従って、適正な信号処理が可能となる。
【0011】
更に本発明は、前述の第二基準電圧発生手段およびメイン受光領域の出力電流を電圧変換する電流電圧変換手段がNPNトランジスタと抵抗のみからなるエミッタ接地の差動段を有する差動アンプであることを特徴とする。
【0012】
このような発明によれば、小型であって簡略化された構造でありながら、短い周期で入射される受光信号に対しても対応が可能となる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面に基づき、本発明に係る光ディスクピックアップ用集積回路の実施形態の一例について説明する。尚、各図において同一要素には同一符号を付して説明を省略する。
【0014】
図1は光ディスクピックアップ用集積回路1の全体概要図である。図2は光ディスクピックアップ用集積回路1における配置図である。図1において、集積回路1は、光ディスクに記録された情報を読み取るためのピックアップ部に用いられ、光ディスクへ照射されたレーザビームのスポット(メインスポット、サイドスポット)の反射光を受光して電気的信号に変換するワンチップのICであって、受光手段であるメイン受光領域21およびサイド受光領域22が設けられている。メイン受光領域21は、光ディスクに照射されるメインスポットの反射光を受光する領域であって、四分割した受光素子21a〜21dにより構成されている。各受光素子21a〜21dは、光を受けて電流信号に変換しその光量に応じた信号を出力する素子であって、たとえば、フォトダイオードやフォトトランジスタなどが用いられる。それぞれの受光素子21a〜21dから独立して信号が出力されるようになっている。対角に位置する受光素子21aと受光素子21bは電流電圧変換手段であるI−V変換回路31へ接続されており、また、対角に位置する受光素子21cと受光素子21dは電流電圧変換手段であるI−V変換回路32へ接続されている。
【0015】
サイド受光領域22は、光ディスクに照射されるサイドスポットの反射光を受光する領域であって、二つの受光素子22a、22bにより構成されている。各受光素子22a、22bは、光を受けて電流信号に変換しその光量に応じた信号を出力する素子であって、たとえば、フォトダイオードやフォトトランジスタなどが用いられる。各受光素子22a、22bからは独立して信号が出力されるようになっている。また、受光素子22aは電流電圧変換手段であるI−V変換回路33へ接続されており、受光素子22bは電流電圧変換手段であるI−V変換回路34へ接続されている。
【0016】
図2に示すように、メイン受光領域21は集積回路1のほぼ中央に設けられており、そのメイン受光領域21の両側にサイド受光領域22の受光素子22a、22bが配設されている。
【0017】
一方、図1において、集積回路1には、第一基準電圧発生手段である第一基準電圧発生回路40が設けられている。第一基準電圧発生回路40は、所定電圧の第一基準電圧を発生させる回路であって、たとえば、バンドギャップ型定電圧発生回路等が用いられる。
【0018】
I−V変換回路31は、受光素子21a、21bから出力される電流を電圧信号に変換する回路であって、たとえば、オペアンプ増幅回路が用いられる。このI−V変換回路31に用いられるオペアンプ31aは、NPNトランジスタと抵抗のみからなるエミッタ接地の差動段を有するものとされている。すなわち、図3に示すように、オペアンプ31aの差動段には、二つのNPNトランジスタQ1、Q2が対となって配置され、それぞれのエミッタが接続されて差動トランジスタ対を形成している。トランジスタQ1のベース側にはトランジスタQ3のエミッタが接続されてエミッタホロワとされており入力インピーダンスが高められている。一方、トランジスタQ2のベース側にはトランジスタQ4がトランジスタQ3と同様に接続されている。トランジスタQ3のベースは反転側の入力端子31eに接続されており、トランジスタQ4のベースは非反転側の入力端子31dに接続されている。そして、トランジスタQ1〜Q4のコレクタは適宜抵抗などを介して電源ラインに接続され、また、トランジスタQ1、Q2のエミッタは同一の定電流回路31gに接続され、トランジスタQ3、Q4のエミッタはそれぞれ定電流回路31bに接続されている。
【0019】
また、トランジスタQ1のコレクタにはトランジスタQ5のベースが接続されている。トランジスタQ5は、エミッタ接地のトランジスタQ4の出力のバッファとして機能するものであり、出力インピーダンスが小さくなるようにされている。このトランジスタQ5のコレクタは電源ラインに接続され、そのエミッタは定電流回路31cおよび出力端子31fに接続されている。そして、オペアンプ31aの反転入力端子31eと出力端子31fとの間には帰還抵抗Rfが接続され、非反転入力端子31dには定電圧である第一基準電圧が入力されている。このため、I−V変換回路31は、負帰還増幅型の電流アンプとされ、非反転入力端子31e側に入力される電流に比例した電圧が第一基準電圧を基準として出力端子31fから出力されることとなる。
【0020】
このように、I−V変換回路31のオペアンプ31aがNPNトランジスタと抵抗のみからなるエミッタ接地の差動段を有するものとされることにより、受光素子21a、21bからの電流出力が高周波なもの(たとえば、高速でスイッチングするものなど)であってもそれに追従して電流電圧変換が可能となる。また、オペアンプ31aの差動段に用いられるトランジスタがNPN型のみとされることにより、集積回路1の構造が簡略化されるので集積回路1が低コストで製造可能となる。更に、オペアンプ31aの差動段に用いられるトランジスタがNPN型のみとされることにより、集積回路1におけるI−V変換回路31の占有面積を小さくすることができるので集積回路1の小型化が図れる。
【0021】
なお、I−V変換回路31の増幅部は、前述したオペアンプ31aに限られるものではなく、NPNトランジスタと抵抗のみからなるエミッタ接地の差動段を有するものであればその他の構造の増幅手段を用いてもよい。
【0022】
また、I−V変換回路32〜34は、前述したI−V変換回路31と同様な回路構成となっており、I−V変換回路31と同様な電流電圧変換機能を有している。すなわち、I−V変換回路32の反転入力端子は受光素子21c、21dの電流出力が入力され、その反転端子には第一基準電圧が入力されると共に、非反転入力端子と出力端子の間には帰還抵抗Rfが配設されている。I−V変換回路33、34についても同様である。また、図2に示すように、I−V変換回路31〜34は、たとえば、メイン受光領域21およびサイド受光領域22の周囲に配置される。
【0023】
なお、I−V変換回路32についてはI−V変換回路31と同様にメインスポットの検出の信号処理を行うものであるのでI−V変換回路31と同一構造とする必須があるが、I−V変換回路33、34についてはサイドスポットの検出の信号処理を行うものであるので必ずしもI−V変換回路31と同一構造のものとする必要はなく所定の電流電圧変換機能を有するものであればその他の構造のものであってもよい。
【0024】
図1において、集積回路1には第二基準電圧発生手段である第二電圧発生回路50が設けられている。第二基準電圧発生手段50は、メインスポットの検出を行うI−V変換回路31、32から出力される信号の処理を行うときに基準となる電圧、即ち第二基準電圧を供給するものである。この第二基準電圧発生回路50としては、少なくともI−V変換回路31、32と同様な回路構成のものが用いられる。そして、第二基準電圧発生回路50の非反転入力端子には、I−V変換回路31、32の非反転端子と同様に第一基準電圧が入力されている。また、第二基準電圧発生回路50の反転入力端子と出力端子の間には帰還抵抗Rfが配設されている。そして、反転入力端子は無入力の状態とされている。このように第二基準電圧発生回路50がI−V変換回路31、32と同一の集積回路1内に配設され、I−V変換回路31、32と同一の構造とされることにより、I−V変換回路31、32から出力される信号と同一の直流成分を有する第二基準電圧の供給が可能となる。すなわち、第二基準電圧発生回路50により、電源電圧の変動、基準電圧の変動、周囲温度の変動などにより、I−V変換回路31、32から出力される信号と共に直流成分が変動する第二基準電圧が供給されることとなる。
【0025】
次に集積回路1の使用方法およびその動作について説明する。
【0026】
図4に示すように、集積回路1は、ピックアップ部6に配置して使用される。ピックアップ部6は公知の光学系からなるものであって、たとえば、記録情報を読み取るべき光ディスク61から記録面側へ離間してレーザ62が設けられている。このレーザ62からは光ディスク61へ向けてレーザビーム62aが射出されるようになっており、そのレーザビーム62aはレーザ62と光ディスク61の間に配設される回折格子63、偏光プリズム64、コリメーションレンズ65、1/4波長板66、二軸デバイス67を通じて光ディスク61の記録面に照射される。回折格子63はレーザビーム62aをメインスポット光62bとサイドスポット光62c、62cに振り分けるためのものであり、コリメートレンズ65はレーザビーム62aを平行光線とするためのものである。また、1/4波長板66はレーザビーム62aの偏波面を回転させるためのものであり、二軸デバイス67は内蔵されている対物レンズ67aをサーボ機構により移動させることでメインスポット光62bのフォーカシングおよびトラッキングを行うものである。一方、偏光プリズム64の側方にはシリンドリカルレンズ68、集積回路1が配置されている。シリンドリカルレンズ68は離間距離に応じてメインスポット光62bの光束断面を長円状に変化させるためのものであり、たとえば、二軸デバイス67の対物レンズ67aが光ディスク61に近付くとメインスポット光62bの断面が縦長状となり、遠ざかると横長状となる。
【0027】
一方、集積回路1は、メイン受光領域21およびサイド受光領域22が設けられた面をシリンドリカルレンズ68側へ向けて配置され、図5に示すように、信号処理回路7とフレキシブル配線材71などにより接続される。信号処理回路7は、記録信号処理回路72、フォーカスエラー検出回路73、トラッキングエラー検出回路74を備えた構造とされ、記録信号処理回路72、フォーカスエラー検出回路73、トラッキングエラー検出回路74にはそれぞれ負帰還型の差動増幅器が用いられている。記録信号処理回路72の反転入力端子には集積回路1のI−V変換回路31、32からの出力信号が加算されて入力され、その非反転端子には第二基準電圧発生回路50から出力される第二基準電圧が入力されており、メイン受光領域21の受光量に応じた信号が記録信号処理回路72から出力される。また、フォーカスエラー検出回路73の反転入力端子にはI−V変換回路31からの出力信号が入力され、非反転入力端子にはI−V変換回路32からの出力信号が入力されており、メイン受光領域21に入射するメインスポット光のフォーカスの状態に応じた信号がフォーカスエラー検出回路73から出力される。更に、トラッキングエラー検出回路74の反転入力端子にはI−V変換回路34からの出力信号が入力され、その非反転入力端子にはI−V変換回路33からの出力信号が入力されており、各サイド受光領域22の受光量に応じた信号がトラッキングエラー検出回路74から出力される。
【0028】
このようなピックアップ部6において、レーザ62からレーザビーム62aが射出されると、レーザビーム62aが回折格子63でメインスポット光62bとサイドスポット光62cに振り分けられ、偏光プリズム64を透過してコリメートレンズ65へ入射される。メインスポット光62bとサイドスポット光62cはコリメートレンズ65により平行光線とされ、1/4波長板66により偏波面が回転させられ、二軸デバイス67によりフォーカス調整およびトラッキング調整されながら、光ディスク61へ照射される。すなわち、光ディスク61上では、図6に示すように、トラック61aに沿って形成されるピット61b上にメインスポット光62bが照射され、トラック61aを挟んでその中心からズレた位置にそれぞれサイドスポット光62c、62cが照射される。そして、これらのメインスポット光62b、サイドスポット光62cは、ピット61bの形成されていな領域に照射された部分のみが反射して、対物レンズ67a、1/4波長板66、コリメートレンズ65を透過し、偏光プリズム64によりシリンドリカルレンズ68側へ反射される。そして、メインスポット光62b、サイドスポット光62cは、コリメートレンズ65で光束断面を変形されながら、集積回路1へ照射されることとなる。すなわち、図7に示すように、メインスポット光62bがメイン受光領域21へ照射され、サイドスポット光62cがサイド受光領域22へ照射される。
【0029】
そして、メイン受光領域21の各受光素子21a〜21dではメインスポット光62bの受光量に応じて電流が出力され、また、サイド受光領域22の各受光素子22a、22bではサイドスポット光62cの受光量に応じて電流が出力される。そして、受光素子21a、21bから出力される電流はI−V変換回路31へ入力されその電流に比例した電圧信号に変換され、受光素子21c、21dから出力される電流はI−V変換回路32へ入力されその電流に比例した電圧信号に変換される。また、受光素子22aから出力される電流はI−V変換回路33へ入力されその電流に比例した電圧信号に変換され、受光素子22bから出力される電流はI−V変換回路34へ入力されその電流に比例した電圧信号に変換される。
【0030】
一方、集積回路1に設けられた第二基準電圧発生回路50には何等電流が入力されない状態とされ、その第二基準電圧発生回路50からはほぼ一定電圧の第二基準電圧が出力される。ここで、I−V変換回路31〜34および第二基準電圧発生回路50の非反転入力端子には、第一基準電圧発生回路40から出力される第一基準電圧がそれぞれ入力されているので、I−V変換回路31〜34および第二基準電圧発生回路50の出力信号における直流成分は同一なものとなり、たとえば、第一基準電圧に変動があったとしてもI−V変換回路31〜34、第二基準電圧発生回路50間の相対的な電圧レベルが変動することはない。
【0031】
また、I−V変換回路31〜34の電流電圧変換において、各スポット光62b、62cが高速でスイッチングしながら各受光素子21、22へ照射される場合、それらの受光素子21、22から高周波の電流(高速でスイッチングされる電流信号)が出力されることとなるが、前述したように受光素子各I−V変換回路31〜34が周波数特性に優れた構造(I−V変換回路31〜34のオペアンプがNPNトランジスタと抵抗のみからなるエミッタ接地の差動段を有している構造)とされているので、そのような電流に対しても適正な電流電圧変換が行える。
【0032】
ところが、I−V変換回路31〜34をそのような構造とすることにより、それらのオペアンプにおける同相入力電圧除去比(CMRR)、電源電圧変動除去比(PSRR)が小さいものとなる。このため、I−V変換回路31〜34は、電源電圧変動、周囲温度変動、基準電圧変動などにより出力が変動しやすいものとなって、微弱な信号を正確に出力することが非常に困難となる。そこで、それらのI−V変換回路31〜34と同一の内部構造を有し、かつ、それらのI−V変換回路31〜34と同一の基準電圧(第一基準電圧)を入力している第二基準電圧発生回路50が同一のチップ、即ち集積回路1内に設けられている。
【0033】
すなわち、I−V変換回路31の出力信号は記録信号処理回路72の反転入力端子およびフォーカスエラー検出回路73の反転入力端子へ入力され、また、I−V変換回路32の出力信号は記録信号処理回路72の反転入力端子およびフォーカスエラー検出回路73の非反転入力端子へ入力され、また、I−V変換回路33の出力信号はトラッキングエラー検出回路74の非反転入力端子へ入力され、更に、I−V変換回路34の出力信号はトラッキングエラー検出回路74の非反転入力端子へ入力されている。そして、記録信号処理回路72、フォーカスエラー検出回路73およびトラッキングエラー検出回路74の非反転入力端子入力における基準電圧として信号処理回路7内で発生した第三基準電圧Vrefが用いられている。さらに、第二基準電圧発生回路50により出力される第二基準電圧が記録信号処理回路72の非反転入力端子に入力されている。このため、電源電圧変動、周囲温度変動によりI−V変換回路31〜34の出力信号に変動を生じるときには、第二基準電圧発生回路50が出力する第二基準電圧も同様に変動することとなる。そして、記録信号処理回路72の反転入力端子に入力される信号と非反転入力端子に入力される信号との直流成分は同様に変動するため、結局、それらの変動は相殺されて記録信号処理回路72の出力には影響が及ばない。従って、記録信号処理回路72において、適正な信号を出力することが可能となる。
【0034】
また、I−V変換回路31〜34の基準電圧(第一基準電圧)に変動を生ずるときには、それらの基準電圧は第二基準電圧発生回路40の基準電圧ともなっているので、そのようなときでも、前述の電源電圧変動などと同様に記録信号処理回路72において適正な信号を出力できることとなる。
【0035】
そして、図5において、I−V変換回路31、32の出力信号が加算されて記録信号処理回路72に入力され、記録信号処理回路72からメイン受光領域21の受光量に応じた信号が安定した状態で適正に出力される。また、I−V変換回路31、32の出力信号が減算されてフォーカスエラー検出回路73に入力され、フォーカスエラー検出回路73からメインスポット光62bのフォーカスの状態に応じた信号が安定した状態で適正に出力される。更に、I−V変換回路33、34の出力信号が減算されてトラッキングエラー検出回路74に入力され、トラッキングエラー検出回路74からメインスポット光62bの照射位置に応じた信号が安定した状態で適正に出力されることとなる。
【0036】
なお、第二基準電圧発生回路50から出力される第二基準電圧に含まれるノイズによる記録信号処理回路72の出力のS/N低下を低減するために、第二基準電圧発生回路50の帰還抵抗Rfと並列に容量の大きいコンデンサCfを接続して第二基準電圧の周波数特性に制限を加えてもよい。また、メイン受光領域21の受光素子21a〜21dに対してそれぞれI−V変換回路が設けられ信号処理が行われるものであってもよい。更に、メイン受光領域21の受光素子の数は4つのものに限られるものではなく、それ以下又はそれ以上に設けられたものであってもよい。
【0037】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、次のような効果を得ることができる。
【0038】
受光手段の受光に応じて出力される電流電圧変換手段から出力信号を加算増幅させて信号処理するときに、電流電圧変換手段と同一構造とされ、かつ、同一の第一基準電圧を入力している第二基準電圧発生手段から第二基準電圧を出力させ、その第二基準電圧を用いて差動増幅させることにより、加算増幅された出力信号における直流成分の変動が防止される。このため、信号処理により得られる信号の出力状態が安定し、その信号の歪みなどを抑制できる。従って、適正な信号処理が可能となる。
【0039】
また、メイン受光領域の出力電流を電圧変換する電流電圧変換手段および第二基準電圧発生手段がNPNトランジスタと抵抗のみからなるエミッタ接地の差動段を有する差動アンプとされることにより、受光手段から高周波で出力される電流に対しても十分対応して電流電圧変換が可能となる。このため、光ディスクの記録情報を高速処理することができる。
【0040】
更に、電流電圧変換手段および第二基準電圧発生手段がNPNトランジスタと抵抗のみからなるエミッタ接地の差動段を有する差動アンプとされることにより、半導体チップにおけるそれらの占有面積を小さいものとすることができ、集積回路全体の小型化が図れる。また、簡略化した構造となるから、製造プロセスを複雑にすることなく高速処理が可能なものとすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】光ディスクピックアップ用集積回路の全体概要図である。
【図2】光ディスクピックアップ用集積回路の配置図である。
【図3】I−V変換回路の説明図である。
【図4】光ディスクピックアップ用集積回路の使用方法の説明図である。
【図5】光ディスクピックアップ用集積回路の使用方法の説明図である。
【図6】スポット光の照射状態の説明図である。
【図7】スポット光の受光状態の説明図である。
【図8】従来技術の説明図である。
【図9】従来技術の説明図である。
【符号の説明】
1…集積回路、21…メイン受光領域、22…サイド受光領域、31〜34…I−V変換回路、40…第一基準電圧発生回路、50…第二基準電圧発生回路

Claims (3)

  1. 受光量に応じた電流を出力する受光領域が複数設けられた受光手段と、
    第一基準電圧を出力する第一基準電圧発生手段と、
    前記受光手段の各受光領域に対応して複数設けられ、それぞれの受光領域から出力される前記電流を入力すると共に前記第一基準電圧を入力して前記電流の電圧変換を行う差動増幅型の電流電圧変換手段と、
    この電流電圧変換手段と同一構造とされ、無入力の状態にて第二基準電圧を出力する第二基準電圧発生手段と、
    を同一チップ上に備えた光ディスクピックアップ用集積回路。
  2. 前記受光手段がメインスポットの検出を行う四分割されたメイン受光領域とこのメイン受光領域の両側にそれぞれ配置されサイドスポットの検出を行うサイド受光領域とより構成され、
    前記第二基準電圧発生手段が少なくとも前記メイン受光領域の出力電流を電圧変換する電流電圧変換手段と同一構造とされていることを特徴とする請求項1に記載の光ディスクピックアップ用集積回路。
  3. 前記第二基準電圧発生手段および前記メイン受光領域の出力電流を電圧変換する電流電圧変換手段がNPNトランジスタと抵抗のみからなるエミッタ接地の差動段を有する差動アンプであることを特徴とする請求項2に記載の光ディスクピックアップ用集積回路。
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