JP2002083440A - 電流電圧変換回路、光ピックアップヘッド装置、情報記録再生装置及び光情報再生方法 - Google Patents

電流電圧変換回路、光ピックアップヘッド装置、情報記録再生装置及び光情報再生方法

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JP2002083440A
JP2002083440A JP2001173994A JP2001173994A JP2002083440A JP 2002083440 A JP2002083440 A JP 2002083440A JP 2001173994 A JP2001173994 A JP 2001173994A JP 2001173994 A JP2001173994 A JP 2001173994A JP 2002083440 A JP2002083440 A JP 2002083440A
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JP
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current
signal
voltage conversion
voltage
unit
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JP2001173994A
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English (en)
Inventor
Shinichi Kadowaki
慎一 門脇
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Panasonic Holdings Corp
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 光ディスク等の記録媒体からのデータ再生に
使用され、再生時の光学的特性の異なる記録媒体に記録
された情報を高速かつ確実に読み出すことを実現しかつ
安価に製造できる電流電圧変換回路及びそれを用いたピ
ックアップヘッド装置を提供する。 【解決手段】 光ディスク等の記録媒体に対するデータ
再生時に記録媒体に照射されたレーザビームの反射光を
受けてその光量に応じた電流信号を出力する光検出部か
ら出力される電流信号を受けて電圧信号に変換する電流
電圧変換回路51aは、負帰還をかけたトランジスタQ
1、Q2からなる差動増幅器と、その差動増幅器に2種
類のアイドリング電流を流す電流源I1、I2と、光検
出部が出力する信号強度または記録媒体の反射率に応じ
て差動増幅器に流すアイドリング電流を切りかえるため
に電流源I1、I2を切り替えるスイッチSW1、SW
2とを備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光ディスクに対し
て情報の記録、再生もしくは消去を行う装置に使用され
る電流電圧変換回路、光ピックアップヘッド装置、情報
記録再生装置及び情報再生方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】高密度・大容量の記録媒体として、ピッ
ト状パターンを有する光ディスクを用いる光メモリ技術
は、ディジタルオーディオディスク、ビデオディスク、
文書ファイルディスク、さらにはデータファイルと用途
を拡張しつつ、実用化されてきている。近年、特に普及
し始めたデジタルバーサタイルディスク(DVD)は、
波長650nmの可視光半導体レーザーを光源とした高
密度光ディスクであり、再生専用のDVD−ROM、1
度だけ記録可能なDVD−R、何度も記録可能なDVD
−RAM等、様々な媒体が規格化されている。
【0003】図12は、記録媒体の1つであるDVD−
ROMに対する従来の光ピックアップヘッド装置の光学
系の構成を示した図である。半導体レーザ1は、波長λ
1=650nmの直線偏光の発散ビーム70を出射す
る。ビーム70はハーフミラー7で反射されて光路を折
り曲げられた後、焦点距離20mmのコリメートレンズ
8を経て平行光に変換される。平行光に変換されたビー
ム70は、焦点距離3mmの対物レンズ9で収束ビーム
に変換され、記録媒体40の透明基板40aを透過し、
情報記録面40b上に集光される。対物レンズ9の開口
はアパーチャ12で制限され、開口数NAを0.6とし
ている。透明基板40aの厚さは、0.6mmである。
情報記録面40bで反射されたビーム70は、対物レン
ズ9、コリメートレンズ8を透過した後、ハーフミラー
7を透過して非点収差が付与され、光軸を傾けた凹レン
ズ11を透過することでハーフミラー7を透過する際に
付与されたコマ収差が補正され、光検出器31で受光さ
れる。軸31eは、光検出器31で受光されるビーム7
0における情報記録面40bのトラックの写像と平行な
軸である。
【0004】光検出器31は4つの受光部31a〜31
dを有し、それぞれ受光した光量に応じた電流信号I3
1a〜I31dを出力する。受光部31a〜31dの大
きさは、それぞれ50μm×50μmである。受光部3
1a〜31dから出力される電流信号I31a〜I31
dは、それぞれ電流電圧変換回路50の回路部50a〜
50dに入力されて、電圧信号V50a〜V50dに変
換され光ピックアップヘッド装置から出力される。
【0005】フォーカス誤差信号は、光ピックアップヘ
ッド装置から出力される信号V50a〜V50dを用い
て非点収差法により、すなわち(V50a+V50c)
−(V50b+V50d)の演算で得られる。また、ト
ラッキング誤差信号は、媒体がDVD−ROMのとき
は、V50a〜V50dの位相を比較する位相差法によ
り、媒体がDVD−RAMのときはプッシュプル法によ
り、すなわち(V50a+V50d)−(V50b+V
50c)の演算でそれぞれ得られる。フォーカス誤差信
号及びトラッキング誤差信号は、所望のレベルに増幅及
び位相補償が行われた後、アクチュエータ91及び92
に供給されて、フォーカス及びトラッキング制御がなさ
れる。
【0006】図13は、電流電圧変換回路50における
回路部50aの構成を示している。回路部50a〜50
dは同じ構成であるので、回路部50aを用いてその動
作を説明する。
【0007】受光部31aからの電流信号I31aは、
端子P1に入力される。入力された電流信号は、トラン
ジスタQ1とQ2からなる差動増幅器で電圧信号に変換
される。トランジスタQ4とQ5は、差動増幅器の負荷
である。トランジスタQ1のコレクタ電圧は、トランジ
スタQ7と抵抗Rfを介してトランジスタQ1のベース
に帰還される。回路部50aに入力される電流信号に対
して、どれだけの電圧に変換するのかは、各トランジス
タの増幅度には依存せず、抵抗Rfで定められる。電流
電圧変換された電圧信号は、Vcを基準電圧として端子
P2より出力される。コンデンサCfは、抵抗Rf等の
寄生容量によって生じるポールを抑えるために用いてい
る。トランジスタQ2のベースは、回路を動作させる上
での基準電圧Vcに接続されている。VccとGND間
の電圧は5V、VcとGND間の電圧は2.5Vであ
る。また、電流源I0が差動増幅器に流すアイドリング
電流Ic0は、1500μAである(ここで、アイドリ
ング電流とは、トランジスタに信号が入力されないとき
にトランジスタに流すコレクタ電流である。)。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】通常DVD−ROM
は、線速度3.49m/sで、容量4.7GBのDVD
−RAMは線速度8.2m/sで記録媒体を回転させて
情報を再生する。このようなDVD−ROMを媒体とす
る情報再生装置においてはデータ読み出しの高速化技術
が進み、当初の線速度3.49m/sを1倍速として、
現在では10倍速以上の早い速度で読み出す情報再生装
置が商品化されている。しかしながら、このような高速
に情報を読み出すことが可能な情報再生装置においてD
VD−RAMを再生する場合、DVD−RAMはDVD
−ROMに比して媒体の反射率が低いために、信号対雑
音比が十分ではなく、DVD−RAMに記録された情報
をうまく読み出すことができないという課題がある。す
なわち、DVD−ROMとDVD−RAMの媒体の光学
的特性の違いから、双方のタイプの記録媒体について安
定した読み出し動作を実現することは困難であった。
【0009】本発明はこのような課題を考慮し、電流電
圧変換回路で光検出手段から出力される電流信号を電圧
信号に変換する場合において、DVD−ROMの高速再
生とDVD−RAMの安定な再生を両方実現するための
ものであり、簡素な構成で低ノイズな電流電圧変換回路
及びそのような電流電圧変換回路を用いた光ピックアッ
プヘッド装置を提供することを目的とする。さらに、本
発明は、そのような光ピックアップヘッド装置を用いた
情報記録再生装置及びそのような電流電圧変換回路を用
いる光情報再生方法を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】前記の目的を達成するた
め、本発明に係る第1の電流電圧変換回路は受光した光
量に応じた電流信号を出力する光検出手段から出力され
る電流信号を受けて電圧信号に変換する電流電圧変換回
路であって、負帰還をかけた能動素子と、能動素子に流
すアイドリング電流を光検出手段から出力される信号の
強度もしくは情報の再生速度に応じて変化させる電流可
変手段とを備える。
【0011】本発明に係る第2の電流電圧変換回路は、
受光した光量に応じた電流信号を出力する光検出手段か
ら出力される電流信号を受けて電圧信号に変換し、負帰
還をかけた能動素子からなる電流電圧変換部と、電流電
圧変換部と同じ構成を有し、前記光検出手段から出力さ
れる電流信号が入力されないダミー回路部と、ダミー回
路部から出力される信号と、基準となる信号とを差動演
算する差動演算部と、電流電圧変換部から出力される信
号と差動演算部から出力される信号を差動もしくは加算
演算する演算部と、能動素子に流すアイドリング電流を
前記光検出手段から出力される信号の強度もしくは情報
の再生速度に応じて変化させる電流可変手段とを備え
る。
【0012】本発明に係る第3の電流電圧変換回路は、
受光した光量に応じた電流信号を出力する光検出手段か
ら出力される電流信号を受けて電圧信号に変換する電流
電圧変換回路において、電流信号を電圧信号に変換する
能動素子を含む電流電圧変換部と、電流電圧変換部に流
すアイドリング電流を光検出手段から出力される信号の
強度もしくは情報の再生速度に応じて変化させる電流可
変手段とを備える。このとき、電流電圧変換部から出力
される信号を電流電圧変換部の入力部に負帰還させるこ
とにより電流電圧変換利得が与えられる。
【0013】本発明に係る第4の電流電圧変換回路は、
受光した光量に応じた電流信号を出力する光検出手段か
ら出力される電流信号を受けて電圧信号に変換する電流
電圧変換回路において、電流信号を電圧信号に変換する
能動素子を含む電流電圧変換部と、電流電圧変換部から
出力される信号を受けて増幅する増幅部と、電流電圧変
換部に流すアイドリング電流を前記光検出手段から出力
される信号の強度もしくは情報の再生速度に応じて変化
させる電流可変手段とを備える。このとき、増幅部から
出力される信号を電流電圧変換部に負帰還させることに
より電流電圧変換利得が与えられる。
【0014】本発明に係る第5の電流電圧変換回路は、
受光した光量に応じた電流信号を出力する光検出手段か
ら出力される電流信号を受けて電圧信号に変換する電流
電圧変換回路において、電流信号を電圧信号に変換する
電流電圧変換部と、電流電圧変換部から出力される信号
を受けて増幅する増幅部と、電流電圧変換部に流すアイ
ドリング電流を前記光検出手段から出力される信号の強
度もしくは情報の再生速度に応じて変化させる電流可変
手段とを備える。さらに、増幅部から出力される信号を
前記電流電圧変換部に負帰還させることにより電流電圧
変換利得が与えられる。増幅部には、回路の発振を防止
するための位相補償部が設けられる。位相補償部の定数
は、アイドリング電流が最大となるときに回路が発振し
ない条件に設定されている。電流電圧変換部に流すアイ
ドリング電流を変化させても、位相補償部の定数は変化
させない。
【0015】上記の電流電圧変換回路において好ましく
は能動素子は差動増幅器で構成される。
【0016】また、上記の電流電圧変換回路は光検出手
段と同一の半導体基板上に形成されてもよい。
【0017】本発明に係る光ピックアップヘッド装置
は、光ビームを出射する光源と、光源から出射されたビ
ームを受けて記録媒体上に集光する集光手段と、記録媒
体で反射されたビームを受けてビームを分岐するビーム
分岐手段と、ビーム分岐手段で分岐されたビームを受
け、その受けた光量に応じた電流信号を出力する光検出
手段と、光検出手段からの電流信号を受けて電圧信号に
変換する上記の電流電圧変換回路とからなる。
【0018】上記の光ピックアップヘッド装置におい
て、好ましくは、ビーム分岐手段は回折素子である。
【0019】本発明に係る情報記録再生装置は、上記の
光ピックアップヘッド装置と、情報記録媒体と光ピック
アップヘッド装置との相対的な位置を変化させる駆動部
と、光ピックアップヘッド装置から出力される信号を受
けて演算を行い所望の情報を得る電気信号処理部とを備
える。
【0020】本発明に係る情報再生方法は、記録媒体か
らの反射光の光量に応じた電流信号を出力する光検出手
段から出力される電流信号を受けて電圧信号に変換する
回路であって、負帰還をかけた能動素子を有し、その能
動素子に流れるアイドリング電流を変えることができる
電流電圧変換回路を用いて前記記録媒体に記録された情
報を再生する方法であって、光検出手段が出力する信号
の信号強度が第1の強度又はそれよりも小さい第2の強
度のいずれかであり、能動素子に流れるアイドリング電
流が第1の電流(Ic1)又はそれよりも小さい第2の
電流(Ic2)のいずれかである場合に、光検出手段が
出力する信号強度が第1の強度であるときにはアイドリ
ング電流を第1の電流(Ic1)に制御し、第2の強度
であるときにはアイドリング電流を第2の電流(Ic
2)に制御する。
【0021】本発明に係る別の情報再生方法は、記録媒
体からの反射光の光量に応じた電流信号を出力する光検
出手段から出力される電流信号を受けて電圧信号に変換
する回路であって、負帰還をかけた能動素子を有し、そ
の能動素子に流れるアイドリング電流を変えることがで
きる電流電圧変換回路を用いて記録媒体に記録された情
報を再生する方法であって、光検出手段から出力される
情報信号の転送速度が第1の転送速度又はそれよりも遅
い第2の転送速度のいずれかであり、能動素子に流れる
アイドリング電流が第1の電流(Ic1)又はそれより
も小さい第2の電流(Ic2)のいずれかである場合
に、光検出手段から出力される情報信号が第1の転送速
度であるときにはアイドリング電流を第1の電流(Ic
1)に制御し、転送速度が第2の転送速度であるときに
はアイドリング電流を第2の電流(Ic2)に制御す
る。
【0022】上記発明の構成によれば、記録媒体の反射
率に応じてアイドリング電流を切り替えることにより、
記録媒体の光学的特性に応じて電流電圧変換回路で発生
するノイズの量を記録媒体に記録された情報を再生する
のに最適となるように制御できる。したがって、DVD
−ROMに記録されたデータを高速に読み出すこと、及
び、信号強度の弱いDVD−RAMに記録されたデータ
を確実に読み出すことの双方を安定に行うことが可能と
なるため、信頼性の高い情報記録再生装置を実現でき
る。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る電流電圧変換
回路、光ピックアップヘッド装置及び情報記録再生装置
の実施形態について添付の図面を参照して説明する。な
お、各図面において同一の符号は同一の構成要素または
同様の作用、動作をなすものを表す。
【0024】(実施の形態1)図1は、本発明に係る光
ピックアップヘッド装置の構成の一例を示した図であ
る。光ピックアップヘッド装置は、従来の電流電圧変換
回路50(図11参照)とは異なる構成の電流電圧変換
回路51を備えることを除き、図11に示す従来の光ピ
ックアップヘッド装置と同一の構成を有する。半導体レ
ーザ1は、波長λ1=650nmの直線偏光の発散ビー
ム70を出射する。ビーム70はハーフミラー7で反射
されて光路を折り曲げられた後、焦点距離20mmのコ
リメートレンズ8を経て平行光に変換される。平行光に
変換されたビーム70は、焦点距離3mmの対物レンズ
9で収束ビームに変換され、記録媒体40の透明基板4
0aを透過し、情報記録面40b上に集光される。対物
レンズ9の開口はアパーチャ12で制限され、開口数N
Aを0.6としている。透明基板40aの厚さは、0.
6mmである。情報記録面40bで反射されたビーム7
0は、対物レンズ9、コリメートレンズ8を透過した
後、ハーフミラー7を透過して非点収差が付与され、光
軸を傾けた凹レンズ11を透過することでハーフミラー
7を透過する際に付与されたコマ収差が補正され、光検
出器31で受光される。軸31eは、光検出器31で受
光されるビーム70における情報記録面40bのトラッ
クの写像と平行な軸である。
【0025】光検出器31は4つの受光部31a〜31
dを有し、それぞれ受光した光量に応じた電流信号I3
1a〜I31dを出力する。受光部31a〜31dの大
きさは、それぞれ50μm×50μmである。受光部3
1a〜31dから出力される電流信号I31a〜I31
dは、それぞれ電流電圧変換回路51の回路部51a〜
51dに入力されて、電圧信号V51a〜V51dに変
換され光ピックアップヘッド装置から出力される。
【0026】フォーカス誤差信号は、光ピックアップヘ
ッド装置から出力される信号V51a〜V51dを用い
て非点収差法により、すなわち(V51a+V51c)
−(V51b+V51d)の演算で得られる。また、ト
ラッキング誤差信号は、媒体がDVD−ROMのとき
は、V51a〜V51dの位相を比較する位相差法によ
り、媒体がDVD−RAMのときはプッシュプル法によ
り、すなわち(V51a+V51d)−(V51b+V
51c)の演算でそれぞれ得られる。フォーカス誤差信
号及びトラッキング誤差信号は、所望のレベルに増幅及
び位相補償が行われた後、アクチュエータ91及び92
に供給されて、フォーカス及びトラッキング制御がなさ
れる。
【0027】図2は、本発明に係る電流電圧変換回路5
1における回路部51aの構成を示している。回路部5
1a〜51dは同じ構成であるので、代表的に回路部5
1aを用いてその動作を説明する。
【0028】受光部31aからの電流信号I31aは、
端子P1に入力される。入力された電流信号は、能動素
子であるトランジスタQ1とQ2からなる差動増幅器で
電圧信号に変換される。トランジスタQ4とQ5及び抵
抗RL1とRL2は、差動増幅器の負荷である。トラン
ジスタQ1のコレクタ電圧は、トランジスタQ7と抵抗
Rfを介してトランジスタQ1のベースに帰還される。
回路部51aに入力される電流信号に対して、どれだけ
の電圧に変換するのかは、各トランジスタの増幅度には
依存せず、抵抗Rfで定められる。
【0029】電流−電圧変換された電圧信号V51a
は、Vcを基準電圧として端子P2より出力される。コ
ンデンサCfは、抵抗Rf等の寄生容量によって生じる
ポールを抑えるために用いている。トランジスタQ2の
ベースに接続している抵抗RBは、回路を動作させる上
での基準電圧Vcに接続され、トランジスタQ1とQ2
のベースに流れる電流によって生じるオフセットを抑え
るために用いられている。
【0030】電源電圧VccとGND間の電圧は5V、
基準電圧VcとGND間の電圧は2.5Vである。コン
デンサCBはトランジスタQ2のベース電圧を高周波的
に一定電位として回路の動作を安定させること、及び抵
抗RBで発生する熱雑音が端子P2から出力されるのを
抑えるために用いられている。また、抵抗RL1及びR
L2として数百〜数kΩの抵抗を用いることにより、端
子P2から出力されるノイズを低減している。ここで
は、Rfを40kΩ、RL1とRL2を500Ωとして
いる。
【0031】スイッチSW1及びSW2は、電流源I1
とI2のどちらを差動増幅器に接続するかを切り替え
る。すなわち、記録媒体の反射率もしくは再生速度に応
じてスイッチSW1とSW2のどちらか一方を閉じる。
ここでは、DVD−ROM(反射率が70%程度)等の
反射率が高い記録媒体を再生するときには、スイッチS
W1を閉じ、DVD−RAM(反射率が15%程度)等
の反射率の低い記録媒体を再生するときには、スイッチ
SW2を閉じるように制御される。また、記録媒体の再
生速度が2種類ある場合は、再生速度に応じてスイッチ
SW1、SW2を切り替えるようにしてもよい。つま
り、速い方の再生速度で再生するときにはスイッチSW
1を閉じ、遅い方の再生速度で再生するときにはスイッ
チSW2を閉じるようにしてもよい。これらのスイッチ
SW1及びSW2は記録媒体の反射率もしくは再生速度
に基いて生成される切換信号により制御される。
【0032】切替信号は、光検出部から出力される信号
の強度が光記憶媒体の反射率に比例すること及び光検出
部から出力される信号の転送速度が再生速度に比例する
ことを利用して、得ることができる。
【0033】記録媒体の反射率や再生速度の検出は、既
に実用化されているDVDプレーヤやDVD−ROMド
ライブ等に組み込まれている機能であり、詳しい説明は
略する。
【0034】電流源I1とI2が流すアイドリング電流
Ic1とIc2は、それぞれ1500μAと150μA
である。
【0035】本発明の電流電圧変換回路51では、記録
媒体の反射率もしくは再生速度に応じて、電流電圧変換
部である差動増幅器に流すアイドリング電流を切り替え
ることにより、DVD−ROMに記録されたデータを高
速に読み出すこと、及び、信号強度の弱いDVD−RA
Mに記録されたデータを確実に読み出すことの双方を安
定に行うことができるようになる。これにより、本電流
電圧変換回路を用いた光情報処理装置の信頼性は高くな
る。電流電圧変換回路の動作特性の詳細は後述する。
【0036】本電流電圧変換回路の回路規模は小さく、
また、スイッチSW1、SW2は電流源を切り替えるだ
けであり、増幅器の直流オフセットに影響を与えないの
で、バイポーラCMOSプロセスは必ずしも必要ではな
く、バイポーラのプロセスを用いて安価に作製できる。
【0037】なお、図2では、スイッチSW1とSW2
を模式的に示したが、電流源I1とI2をそれぞれカレ
ントミラーで構成し、カレントミラーの元の電流源をス
イッチ制御するなど、一般的なバイポーラトランジスタ
を用いたスイッチの構成が適用できる。電圧電流変換回
路の出力ダイナミックレンジを広くしたい場合には、カ
レントミラーの元の電流源をスイッチ制御することが好
ましい。また、アイドリング電流を2段階ではなく、n
段階(n≧3、nは整数)または連続的に可変させても
構わない。
【0038】(実施の形態2)図3は、本発明の光ピッ
クアップヘッド装置の別の一例を示す構成図である。実
施の形態1に示す光ピックアップヘッド装置との違い
は、ハーフミラー7の代わりにホログラム素子64を、
光検出器31の代わりに光検出器34を、電流電圧変換
回路51の代わりにそれとは別の構成の電流電圧変換回
路54をそれぞれ用いていることである。光検出器34
と電流電圧変換回路54の関係は図5に示している。ビ
ーム分岐素子としてホログラム素子を用いることによ
り、光検出器34を光源1の近傍に配置することがで
き、光ピックアップヘッド装置の小型化が可能となる。
【0039】記録媒体40の情報記録面40bで反射さ
れたビーム70は、対物レンズ9、コリメートレンズ8
を透過した後、ビーム分岐素子であるホログラム素子6
4に入射する。ホログラム素子64に入射したビーム7
0は回折光71となり、光検出器34で受光される。回
折素子としてのホログラム素子64は、図4に示すよう
に3つの領域64a〜64cを有し、ビーム70を受け
て、領域64aから回折光71a、領域64bから回折
光71b、領域64cから回折光71cをそれぞれ生成
する。3つの回折光71a〜71cが回折光71とな
る。軸64xは、領域64bと64cの分割線と平行で
あり、ビーム70における情報記録面40bのトラック
の写像と平行になるように配置されている。
【0040】光検出器34は、図5に示すように4つの
受光部34a〜34dを有し、それぞれ受光した光量に
応じた電流信号I34a〜I34dを出力する。受光部
の大きさは、34aと34bが50μm×200μm、
34cと34dが100μm×200μmである。受光
部34a〜34dは、光源1と回折光71aを結ぶ線の
方向(ホログラム素子64のパターン64aの空間周波
数軸の方向)に大きくしており、受光部34a〜34d
は、実施の形態1で示した受光部31a〜31dと比較
して4〜8倍の大きさになっている。これは、光源1の
波長変動や光ピックアップヘッド装置を組み立てる際の
光源1とホログラム素子64の間隔のずれに対して、ホ
ログラム素子64からの回折光71が、受光部34a〜
34dからはみださないようにしているためである。受
光部の容量は、受光部の面積に概ね比例するので、受光
部34a〜34dは、受光部31a〜31dと比較し
て、容量も4〜8倍大きくなっている。
【0041】受光部34a〜34dから出力される電流
信号I34a〜I34dは、それぞれ電流電圧変換回路
54の回路部54a〜54dに入力されて、電圧信号V
54a〜V54dに変換され光ピックアップヘッド装置
から出力される。フォーカス誤差信号は、よく知られた
フーコー法により、すなわち(V54a−V54b)の
演算で得られる。また、トラッキング誤差信号は、媒体
がDVD−ROMのときは、V54aとV54dの位相
を比較する位相差法により、媒体がDVD−RAMのと
きはプッシュプル法により、すなわち(V54d−V5
4c)の演算でそれぞれ得られる。トラッキング誤差信
号の検出に、ファーフィールドパターンであるビーム7
0の半分、すなわち回折光71bと71cしか用いてい
ないが、ファーフィールドパターンを全面用いるときと
同様にトラッキング誤差信号を得ることができる。
【0042】図6は、電流電圧変換回路54における回
路部54aの構成を示している。回路部54a〜54d
は同じ構成であるので、回路部54aを用いてその動作
を説明する。
【0043】受光部34aからの電流信号I34aは、
端子P1に入力される。入力された電流信号は、トラン
ジスタQ1とQ2からなる差動増幅器で電圧信号に変換
される。トランジスタQ2のコレクタ電圧は、トランジ
スタQ3及び電流源負荷I3で構成される電圧増幅器で
さらに電圧増幅され、トランジスタQ6と電流源負荷I
4で構成されるエミッタフォロワを経て、端子P2から
Vcを基準電圧としたV54aとして出力される。ま
た、エミッタフォロワを経た電圧信号は、抵抗Rfを介
してトランジスタQ1のベースに戻され、負帰還がかけ
られる。ここでも、入力される電流信号に対して、どれ
だけの電圧に変換するのかは、各トランジスタの増幅度
には依存せず、抵抗Rfで定められる。実施の形態1の
回路部51aがトランジスタQ1とQ2による差動増幅
器1段の増幅器であったのに対して、本実施形態の回路
部54aはトランジスタQ1とQ2による差動増幅器と
トランジスタQ3による電圧増幅器の2段の増幅器構成
にしている。これは、トランジスタQ1とQ2に流すア
イドリング電流を少なくしつつ、電流電圧変換回路の周
波数特性を十分に高く延ばすためである。
【0044】本電流電圧変換回路54は、同じ周波数特
性を得るのに最も少ない消費電流となる。具体的には、
電流電圧変換回路に接続される光検出器の容量及び帰還
抵抗を同一にしたとき、実施の形態1に示す電流電圧変
換回路51と比較してアイドリング電流は約1/3に低
減できる。本電流電圧変換回路54を用いた光ピックア
ップヘッド装置の消費電力は低減され、携帯用等バッテ
リーで駆動する情報記録再生装置に特に有効である。
【0045】また、本電流電圧変換回路54は、受光部
の容量が大きくなる程、特に有効になる。回路部54a
を2段の増幅器構成としているため、高い周波数では発
振しやすいが、ここでは、発振を防止するため、抵抗R
cとコンデンサCcで構成される位相補償回路により位
相補償を行っている。位相補償回路の定数(抵抗Rcと
コンデンサCcの値)を、アイドリング電流がIc1の
ときに回路が発振しないように設定すれば、アイドリン
グ電流がIc2のときにも本電流電圧変換回路54は発
振せず、安定に動作する。これは、アイドリング電流I
c2のときには電流電圧変換回路54の開ループの利得
交点周波数が下がり、位相余裕が確保されるためであ
る。以上のように、位相補償回路の定数を設定すること
により、電流電圧変換回路54に流すアイドリング電流
を変化させたときでも、位相補償回路の定数を変化させ
なくてよい。
【0046】また、トランジスタQ1とQ2を、一般に
NPN型よりも周波数特性の劣るPNP型で構成してい
るにもかかわらず、トランジスタQ1とQ2のエミッタ
の大きさをトランジスタQ3のエミッタの4倍にしてい
る。このことにより、トランジスタQ1とQ2のベース
抵抗に起因するノイズを低減できる。トランジスタQ1
とQ2のエミッタの大きさを大きくしてノイズを低減す
ることは、アイドリング電流が大きい程、有効となる。
【0047】本電流電圧変換回路54では、トランジス
タQ1とQ2で構成される差動増幅器が、トランジスタ
Q3とQ4の作用により、実質的なカスケード構成とな
っており、トランジスタQ1とQ2が有するコレクタ・
ベース間容量の影響は出にくく、トランジスタQ1とQ
2のエミッタの大きさを大きくしているにもかかわら
ず、周波数特性が劣化することは殆どない。
【0048】本電流電圧変換回路54においても、スイ
ッチSW1及びSW2は、電流源I1とI2のどちらを
差動増幅器に接続するかを切り換える。反射率が高い記
録媒体を用いるときにはスイッチSW1を閉じ、反射率
の低い記録媒体を用いるときにはスイッチSW2を閉じ
ている。電流源I1とI2が流すアイドリング電流Ic
1とIc2は、それぞれ1000μAと100μAであ
り、電流源I2による電流Ic2を、電流減I1による
電流Ic1よりも小さくしている。これによって、受光
部34a〜34dの容量が受光部31a〜31dよりも
大きいにもかかわらず、アイドリング電流を減らすこと
が可能となる。
【0049】図7は、アイドリング電流と端子P2から
出力されるノイズとの関係を示した図である。一例とし
て、同図(a)は周波数が100kHz、同図(b)は
50MHzにおけるノイズを示している。ここで、端子
P1に接続される受光部と配線による合成容量は4p
F、帰還抵抗Rfは40kΩとしている。図7(a)に
示すように、周波数が100kHzにおけるノイズは、
アイドリング電流をIc1からIc2に、すなわち10
00μAから100μAにすることにより、単位周波数
当たり57nVから30nVと大きく減少する。一方、
周波数が50MHzにおけるノイズは、同図(b)に示
すように、アイドリング電流をIc1からIc2に、す
なわち1000μAから100μAにすることにより、
単位周波数当たり192nVから245nVに増加す
る。
【0050】DVD−RAM等、反射率が15%程度と
反射率の低い記録媒体を用いるときには、アイドリング
電流をIc2とすることにより、100kHz前後の周
波数のノイズを大きく低減して、信号対雑音比を改善で
き、記録媒体に記録された情報を1〜4倍程度の速度で
忠実に読み出すことができる。一方、DVD−ROM
等、反射率が70%程度と反射率が高い記録媒体を用い
るときには、アイドリング電流をIc1とすることによ
り、50MHz前後の周波数のノイズを低減して、広帯
域としたときの信号対雑音比を改善でき、記録媒体に記
録された情報を10倍速以上の高速でも忠実に読み出す
ことができる。
【0051】なお、本実施形態(図6参照)では、トラ
ンジスタQ3と電流源I3による電圧増幅器の出力を取
り出すのに、トランジスタQ6と電流源I4によるエミ
ッタフォロワを用いたが、プッシュプル構成等、演算増
幅器で一般的な構成は全て適用できる。出力段をエミッ
タフォロアの構成にした場合、周波数特性を最も伸ばす
ことができるため、高速が要求される用途に適してい
る。また、回路規模も最も小さくなるため、小型化に適
する。出力段をプッシュプルの構成にした場合、少ない
電流でスルーレートを高くすることができるため、消費
電力の低減に適する。
【0052】また、光検出器と光源を一体化すれば、光
ピックアップヘッド装置はさらに小型化できる。また、
光検出器と電流電圧変換回路を同一の半導体基板上に形
成することにより、光検出器と電流電圧変換回路の間の
配線に起因する容量を大きく低減できるので、さらに電
流電圧変換回路の動作電流の低減と高速な動作及び50
MHz前後のノイズの低減が可能となる。
【0053】また、本発明の電流電圧変換回路は、例え
ばフォーカス誤差信号の検出方法にスポットサイズ検出
法、トラッキング誤差信号検出方法に3ビーム法を用い
る等、如何なる検出方法も適用可能であり、光学構成に
制約を受けることは全くない。また、ホログラム素子か
らの回折光71に対する共役光を受光する構成としても
よく、その場合には光の利用効率が2倍となり、更に信
号対雑音比の良好な光ピックアップヘッド装置となる。
【0054】(実施の形態3)図8は、本発明の電流電
圧変換回路のさらに別の一例を示す構成図である。本実
施形態の電流電圧変換回路を構成する56aは、例え
ば、実施の形態2の電流電圧変換回路54を構成する5
4a〜54dに相当する。回路部56aと回路部54a
とで異なる点は、回路部54aでは帰還抵抗が1本の抵
抗Rfで構成されていたことに対し、回路部56aでは
帰還抵抗が3本の抵抗Rf1〜Rf3で構成されている
ことである。コンデンサCf1とCf2は、位相補償用
のコンデンサである。回路部56aの等価帰還抵抗Rf
eは、Rfe=Rf1+Rf2+(Rf1×Rf2)/R
f3で与えられる。Rf1=Rf2=10kΩ、Rf3
=2kΩのとき、Rfe=70kΩとなり、すなわち、
小さい抵抗で大きな帰還抵抗を等価的に得ることができ
る。帰還抵抗に大きな値が欲しい場合に、抵抗の寄生容
量の増大を防止するため1つの抵抗で帰還抵抗を構成し
たときは、帰還抵抗と寄生容量とで決まるカットオフ周
波数の制約を受けて、必要な周波数特性と帰還抵抗値の
両立が困難になるという問題がある。そのような問題に
対して本実施の形態の電流電圧変換回路は有効となる。
ある有限の抵抗値で、等価帰還抵抗を最大にするには、
Rf1=Rf2とすればよい。また、ノイズを極力小さ
くしたいときには、可能な限りRf1+Rf2の値を大
きくし、さらにRf1>Rf2とすればよい。Rf2を
Rf1よりも小さくする程、ノイズは小さくなる。
【0055】(実施の形態4)図9は、本発明の電流電
圧変換回路のさらに別の一例を示す構成図である。本実
施形態の光ピックアップヘッド装置は、実施の形態1の
電流電圧変換回路51とは異なる構成を有する電流電圧
変換回路55を用いている。
【0056】図10は、本実施形態の電流電圧変換回路
55における回路部55aの構成を示している。回路部
55a〜55dは同じ構成であるので、代表的に回路部
55aを用いて動作を説明する。
【0057】受光部31aからの電流信号は、端子P1
に入力される。入力された電流信号は、トランジスタQ
1からなるエミッタ接地増幅器で電圧信号に変換され
る。アイドリング電流Ic1もしくはIc2は、記録媒
体のタイプに応じて切り替えられる。電流源I1と電流
源I2は、エミッタ接地増幅器の負荷にもなっている。
トランジスタQ1のコレクタ電圧は、トランジスタQ6
と電流源負荷I4で構成されるエミッタフォロワを経
て、端子P2から出力される。また、エミッタフォロワ
を経た電圧信号は、抵抗Rfを介してトランジスタQ1
のベースに戻され、負帰還がかけられる。回路部55a
は、回路部51aとは異なって差動増幅器ではないの
で、抵抗RBやトランジスタQ2がなく、回路部51a
に比して低ノイズとなる。したがって、本電流電圧変換
回路を用いた光ピックアップヘッド装置では、より信号
対雑音比の大きな光ピックアップヘッド装置となり、記
録媒体に記録された情報を高い信頼性で読み出すことが
できる。
【0058】しかしながら、回路部55aを構成する電
流電圧変換部が差動増幅器ではないため、電圧Vcを基
準に動作するわけでなく、端子P2から出力される信号
には大きな直流オフセットが生じる。直流オフセット
は、図9に示すようなオフセット補正部55eを用いて
補正される。オフセット補正部55eは、ダミー回路5
5fと差動演算器55g及び4つの演算器55h〜55
kからなる。ダミー回路55fは、回路部55aと同じ
回路構成を有し、回路部55aのアイドリング電流が切
り替えられるときに同時にダミー回路55fのアイドリ
ング電流も切り替えられる。
【0059】ただし、ダミー回路55fに受光部は接続
していない。ダミー回路55fから出力される直流電圧
Vdが差動演算器55gのプラス入力に、基準電圧Vc
が差動演算器55gのマイナス入力にそれぞれ接続さ
れ、差動演算がなされる。差動演算器55gから出力さ
れる信号は、Vd−Vcとなる。4つの演算器55h〜
55kは、それぞれ回路部55a〜55dから出力され
る信号をプラス入力に、差動演算部55gから出力され
る信号をマイナス入力で受けて、差動演算がなされる。
回路部55a〜55dが電流信号が入力されないときの
直流電圧出力をそれぞれVaとすると、演算器55h〜
55kから出力される直流電圧はVa−(Vd−Vc)
となる。ここで、回路部55aはダミー回路55fと同
じ回路構成であるので、電圧Vaと電圧Vdは等しく、
演算器55hから出力される直流電圧はVcとなり、す
なわち、電圧Vcが基準電圧となる。電流電圧変換回路
55からの電流−電圧変換された信号は、演算器55h
〜55kを介して、端子P3から出力される。
【0060】ここでは演算器55h〜55kで、差動演
算を行ったが、差動演算器55gもしくは回路部55a
〜55dから出力される信号の極性によっては、加算演
算の場合もあり得る。これは回路構成の設計並びに結線
に依存する。
【0061】なお、本実施形態では、DVD−ROMと
DVD−RAMを例として、アイドリング電流Ic1と
Ic2を切り換える光ピックアップヘッド装置及び光情
報再生方法について述べたが、本発明の電流電圧変換回
路はDVDに限らず、2種類の反射率の異なる記録媒体
を用いる場合、もしくは、同じ記録媒体であっても2種
類の再生速度を持つ記録媒体を用いる全ての光ピックア
ップヘッド装置に適用できる。また、本電流電圧変換回
路は、媒体を記録媒体に限ることはなく、多数の光源を
用いる光通信装置において、受光する光量が異なる等、
光検出器の受光する光量が光源もしくは媒体の条件によ
り異なる場合にも、全て適用可能である。
【0062】(実施の形態5)図11は、以上に述べて
きた光ピックアップヘッド装置を用いて構成した情報記
録再生装置の一例である。情報記録再生装置は、光ピッ
クアップヘッド装置80、光記録媒体駆動部81、光ピ
ックアップヘッド駆動装置部82、電気回路83及び電
源部84からなる。光記録媒体駆動部81は記録媒体4
0を回転させる。光ピックアップヘッド装置80は、光
ピックアップヘッド装置80と記録媒体40との位置関
係に対応する信号を電気回路部83へ送る。電気回路部
83はこの信号を増幅または演算して、光ピックアップ
ヘッド装置80または光ピックアップヘッド装置内の対
物レンズを微動させる。また、光ピックアップヘッド装
置80は、記録媒体40に記録された情報を読み出した
信号を電気回路部83へ送る。電気回路83では記録媒
体40に記録された情報の復調を行う。アクチュエータ
91、92は光ピックアップヘッド装置内の対物レンズ
を駆動する。前記信号と光ピックアップヘッド装置の駆
動部82もしくはアクチュエータ91、92によって、
記録媒体40に対してフォーカスサーボとトラッキング
サーボが行われ、情報の読み出しもしくは書き込みまた
は消去が行われる。電源または外部電源との接続部84
から電気回路部83、光ピックアップヘッド装置駆動部
82、光記録媒体駆動部81及びアクチュエータ91、
92へ電源が供給される。なお、電源もしくは外部電源
との接続端子は各駆動回路にそれぞれ設けられても何ら
問題ない。
【0063】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、光学的特
性の異なる記録媒体のデータ読み出し時において記録媒
体の種類によらず安定した再生動作ができる、信頼性の
高い情報記録再生装置を安価に実現することができる。
例えば、DVD−ROM等に記録されたデータを高速に
読み出すこと、及び、信号強度の弱いDVD−RAMに
記録されたデータを確実に読み出すことの双方を安定に
行うことが可能な情報記録再生装置を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態1の光ピックアップヘッ
ド装置の構成の概略を示す図。
【図2】 本発明の実施の形態1の光ピックアップヘッ
ド装置を構成する電流電圧変換回路の構成を示す図。
【図3】 本発明の実施の形態2の光ピックアップヘッ
ド装置の構成の概略を示す図。
【図4】 本発明の実施の形態2の光ピックアップヘッ
ド装置を構成するホログラム素子の構成を示す図。
【図5】 本発明の実施の形態2の回折光と光検出器の
位置関係を示す図。
【図6】 本発明の実施の形態2の光ピックアップヘッ
ド装置を構成する電流電圧変換回路の構成を示す図。
【図7】 (a)本発明の実施の形態2の電流電圧変換
回路の周波数100kHzにおける出力ノイズを示す
図、(b)本発明の実施の形態2の電流電圧変換回路の
周波数50MHzにおける出力ノイズを示す図。
【図8】 本発明の実施の形態3の光ピックアップヘッ
ド装置を構成する電流電圧変換回路の構成を示す図。
【図9】 本発明の実施の形態4の光ピックアップヘッ
ド装置を構成する電流電圧変換回路の構成を示す図。
【図10】 本発明の実施の形態4の電流電圧変換回路
を構成する回路部の構成を示す図。
【図11】 本発明の実施の形態5の情報記録再生装置
の構成の概略を示す図。
【図12】 従来の光ピックアップヘッド装置の構成の
概略を示す図。
【図13】 従来の光ピックアップヘッド装置を構成す
る電流電圧変換回路の構成を示す図。
【符号の説明】 1 半導体レーザ光源 7 ハーフミラー 8 コリメートレンズ 9 対物レンズ 11 凹レンズ 12 アパーチャ 31、34 光検出器 31a〜31d、34a〜34d 受光部 40 記録媒体 40a 基板 40b 情報記録面 51、54、55 電流電圧変換回路 51a〜51d、54a〜54d、55a〜55d,5
6a 回路部 55e オフセット補正部 55f ダミー回路部 55g 差動演算部 55h〜55k 演算部 64 ホログラム素子 70 ビーム 71、71a〜71c 回折光 80 光ピックアップヘッド装置 81 記録媒体駆動部 82 光ピックアップヘッド装置駆動部 83 電気回路 84 電源 91、92 アクチュエータ Q1、Q2 トランジスタ SW1、SW2 スイッチ I1、I2 電流源

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 受光した光量に応じた電流信号を出力す
    る光検出手段から出力される電流信号を受けて電圧信号
    に変換する電流電圧変換回路において、 負帰還をかけた能動素子と、 該能動素子に流すアイドリング電流を、前記光検出手段
    から出力される信号の強度もしくは情報の再生速度に応
    じて変化させる電流可変手段とを備えたことを特徴とす
    る電流電圧変換回路。
  2. 【請求項2】 受光した光量に応じた電流信号を出力す
    る光検出手段から出力される電流信号を受けて電圧信号
    に変換し、負帰還をかけた能動素子からなる電流電圧変
    換部と、 該電流電圧変換部と同じ構成を有し、前記光検出手段か
    ら出力される電流信号が入力されないダミー回路部と、 該ダミー回路部から出力される信号と、基準となる信号
    とを差動演算する差動演算部と、 前記電流電圧変換部から出力される信号と前記差動演算
    部から出力される信号を差動もしくは加算演算する演算
    部と、 前記能動素子に流すアイドリング電流を前記光検出手段
    から出力される信号の強度もしくは情報の再生速度に応
    じて変化させる電流可変手段とを備えたことを特徴とす
    る電流電圧変換回路。
  3. 【請求項3】 受光した光量に応じた電流信号を出力す
    る光検出手段から出力される電流信号を受けて電圧信号
    に変換する電流電圧変換回路において、 電流信号を電圧信号に変換する能動素子を含む電流電圧
    変換部と、 前記電流電圧変換部に流すアイドリング電流を前記光検
    出手段から出力される信号の強度もしくは情報の再生速
    度に応じて変化させる電流可変手段とを備え、 前記電流電圧変換部から出力される信号を前記電流電圧
    変換部の入力部に負帰還させることにより電流電圧変換
    利得が与えられることを特徴とする電流電圧変換回路。
  4. 【請求項4】 受光した光量に応じた電流信号を出力す
    る光検出手段から出力される電流信号を受けて電圧信号
    に変換する電流電圧変換回路において、 電流信号を電圧信号に変換する能動素子を含む電流電圧
    変換部と、 前記電流電圧変換部から出力される信号を受けて増幅す
    る増幅部と、 前記電流電圧変換部に流すアイドリング電流を前記光検
    出手段から出力される信号の強度もしくは情報の再生速
    度に応じて変化させる電流可変手段とを備え、 前記増幅部から出力される信号を前記電流電圧変換部に
    負帰還させることにより電流電圧変換利得が与えられる
    ことを特徴とする電流電圧変換回路。
  5. 【請求項5】 受光した光量に応じた電流信号を出力す
    る光検出手段から出力される電流信号を受けて電圧信号
    に変換する電流電圧変換回路において、 電流信号を電圧信号に変換する電流電圧変換部と、 前記電流電圧変換部から出力される信号を受けて増幅す
    る増幅部と、 前記電流電圧変換部に流すアイドリング電流を前記光検
    出手段から出力される信号の強度もしくは情報の再生速
    度に応じて変化させる電流可変手段とを備え、 前記増幅部から出力される信号を前記電流電圧変換部に
    負帰還させることにより電流電圧変換利得が与えられ、 前記増幅部には、回路の発振を防止するための位相補償
    部が設けられ、 前記位相補償部の定数は、前記アイドリング電流が最大
    となるときに回路が発振しない条件に設定され、 前記電流電圧変換部に流すアイドリング電流が変化され
    ても、前記位相補償部の定数は変化させないことを特徴
    とする電流電圧変換回路。
  6. 【請求項6】 前記能動素子は差動増幅器であることを
    特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれか1つに記
    載の電流電圧変換回路。
  7. 【請求項7】 前記光検出手段と同一の半導体基板上に
    形成されていることを特徴とする請求項1ないし請求項
    6のいずれか1つに記載の電流電圧変換回路。
  8. 【請求項8】 光ビームを出射する光源と、 該光源から出射されたビームを受けて記録媒体上に集光
    する集光手段と、 該記録媒体で反射されたビームを受けてビームを分岐す
    るビーム分岐手段と、 該ビーム分岐手段で分岐されたビームを受け、その受け
    た光量に応じた電流信号を出力する光検出手段と、 該光検出手段からの電流信号を受けて電圧信号に変換す
    る、請求項1〜7のいずれか1つに記載の電流電圧変換
    回路とからなる光ピックアップヘッド装置。
  9. 【請求項9】 前記ビーム分岐手段が回折素子であるこ
    とを特徴とする請求項6記載の光ピックアップヘッド装
    置。
  10. 【請求項10】 請求項8または請求項9に記載の光ピ
    ックアップヘッド装置と、 情報記録媒体と光ピックアップヘッド装置との相対的な
    位置を変化させる駆動部と、 前記光ピックアップヘッド装置から出力される信号を受
    けて演算を行い所望の情報を得る電気信号処理部とを備
    えたことを特徴とする情報記録再生装置。
  11. 【請求項11】 記録媒体からの反射光の光量に応じた
    電流信号を出力する光検出手段から出力される電流信号
    を受けて電圧信号に変換する回路であって、負帰還をか
    けた能動素子を有し、その能動素子に流れるアイドリン
    グ電流を変えることができる電流電圧変換回路を用いて
    前記記録媒体に記録された情報を再生する方法であっ
    て、 前記光検出手段が出力する信号の信号強度が第1の強度
    又はそれよりも小さい第2の強度のいずれかであり、前
    記能動素子に流れるアイドリング電流が第1の電流又は
    それよりも小さい第2の電流のいずれかである場合に、
    前記光検出手段が出力する信号強度が第1の強度である
    ときには前記アイドリング電流を第1の電流に制御し、
    第2の強度であるときには前記アイドリング電流を第2
    の電流に制御することを特徴とする情報再生方法。
  12. 【請求項12】 記録媒体からの反射光の光量に応じた
    電流信号を出力する光検出手段から出力される電流信号
    を受けて電圧信号に変換する回路であって、負帰還をか
    けた能動素子を有し、その能動素子に流れるアイドリン
    グ電流を変えることができる電流電圧変換回路を用い
    て、前記記録媒体に記録された情報を再生する方法であ
    って、 前記光検出手段から出力される情報信号の転送速度が第
    1の転送速度又はそれよりも遅い第2の転送速度のいず
    れかであり、前記能動素子に流れるアイドリング電流が
    第1の電流又はそれよりも小さい第2の電流のいずれか
    である場合に、前記光検出手段から出力される情報信号
    が第1の転送速度であるときには前記アイドリング電流
    を第1の電流に制御し、前記転送速度が第2の転送速度
    であるときには前記アイドリング電流を第2の電流に制
    御することを特徴とする情報再生方法。
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