JP3582905B2 - クラッチカバー組立体 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、クラッチカバー組立体に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、クラッチカバー組立体は、エンジン側のフライホイールに外周部が固定されるクラッチカバーと、クラッチカバーとクラッチディスクとの間に配置されるプレッシャプレートと、クラッチカバーに支持されプレッシャプレートをフライホイール側に付勢する付勢部材とを備えている。さらに、プレッシャプレートの外周部にはストラッププレートの一端が固定されている。ストラッププレートの他端はクラッチカバーに固定されている。このストラッププレートにより、プレッシャプレートはクラッチカバーとともに一体回転する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
前記従来のクラッチカバー組立体では、ストラッププレートをたとえば円周方向に等間隔で3ヶ所に設けるために、クラッチカバーの外周部に大きな切欠きが形成されている。このため、クラッチカバーの強度が低下する。
本発明の課題は、クラッチカバーの強度を低下させることなくプレッシャプレートとクラッチカバーとを連結することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載のクラッチカバー組立体は、フライホイールに固定され、クラッチの連結及び連結解除を行うためのものである。このクラッチカバー組立体は、クラッチカバーとプレッシャプレートと第1付勢部材とプレート部材とを備えている。クラッチカバーは外周部がフライホイールに固定される。プレッシャプレートはクラッチカバーとフライホイールとの間に配置される。第1付勢部材は、クラッチカバーに支持され、プレッシャプレートをフライホイール側に付勢する円板状の部材である。プレート部材は、クラッチカバーの内周部とプレッシャプレートの周部とを相対回転不能に連結している。
【0005】
このクラッチカバー組立体では、プレッシャプレートとクラッチカバーはお互いの内周部がプレート部材により相対回転不能に連結されている。これにより、クラッチカバーにおけるストラッププレート用の切欠きが不要になる。その結果、クラッチカバーの強度が向上する。
また、このクラッチカバー組立体では、プレート部材は、クラッチカバーに固定された環状部と、環状部に一体に形成され円周方向に弧状に延びてプレッシャプレートに固定される複数の連結部とからなる。プレート部材が一体の環状部と連結部とからなるため、部品点数が減る。
【0006】
請求項に記載のクラッチカバー組立体では、第1付勢部材は、径方向外側部がプレッシャプレートを付勢している。クラッチカバー組立体は、クラッチカバーの内周部に設けられ、プレート部材を固定するとともに第1付勢部材の径方向中間部を支持するための支持機構をさらに備えている。このクラッチカバー組立体では、支持機構がプレート部材を固定するとともに第1付勢部材を支持している。このように、支持機構に多機能を持たせることで部品点数が少なくなる。
【0007】
請求項に記載のクラッチカバー組立体では、支持機構は、クラッチカバーから延びて第1付勢部材を貫通しプレート部材に固定される複数の固定部と、クラッチカバーと第1付勢部材との間及びプレート部材と第1付勢部材との間にそれぞれ配置された2本のワイヤリングとを有している。
請求項に記載のクラッチカバー組立体は、フライホイールに固定され、クラッチの連結及び連結解除を行うためのものである。このクラッチカバー組立体は、クラッチカバーとプレッシャプレートと第1付勢部材とプレート部材とを備えている。クラッチカバーは外周部がフライホイールに固定される。プレッシャプレートはクラッチカバーとフライホイールとの間に配置される。第1付勢部材は、クラッチカバーに支持され、プレッシャプレートをフライホイール側に付勢する円板状の部材である。プレート部材は、クラッチカバーの内周部とプレッシャプレートの内周部とを相対回転不能に連結している。第1付勢部材は、径方向外側部がプレッシャプレートを付勢している。クラッチカバー組立体は、クラッチカバーの内周部に設けられ、プレート部材を固定するとともに第1付勢部材の径方向中間部を支持するための支持機構をさらに備えている。支持機構は、クラッチカバーから延びて第1付勢部材を貫通しプレート部材に固定される複数の固定部と、固定部に固定されかつプレート部材の一端が固定される環状の支持プレートとを有している。クラッチカバーと支持プレートには、付勢部材を挟んで支持する環状突出部が形成されている。このクラッチカバー組立体は、ワイヤリングが省略されており、部品点数が少なくなっている。
【0008】
請求項に記載のクラッチカバー組立体は、支持プレートに支持され、第1付勢部材の外周部をプレッシャプレートから離れる側に付勢する第2付勢部材をさらに備えている。この第2付勢部材により、第1付勢部材におけるレリーズ荷重が少なくなる。これによりクラッチペダルの踏力が軽減される。
請求項に記載のクラッチカバー組立体は、クラッチカバーとプレッシャプレートとを一体に固定するための固定部材をさらに備えている。このようにクラッチカバーとプレッシャプレートとを一体に固定すると、第1付勢部材の荷重が両部材間で相殺されるために、クラッチカバーとプレッシャプレートとが互いに離れなくなっている。この結果、固定部材を設けた状態でクラッチカバー組立体をたとえばフライホイールに固定するのが容易になる。また、取り外す作業も容易になる。
【0009】
【発明の実施の形態】
第1実施形態
図1〜図3に示す本発明の第1実施形態としてのクラッチ装置1は、主に、フレキシブルプレート3とイナーシャ部材4と粘性ダンパー機構5とフライホイール7とクラッチカバー組立体8とクラッチディスク組立体10とから構成されている。図2及び図3の左側にはエンジン(図示せず)が配置されており、右側にはトランスミッション(図示せず)が配置されている。
【0010】
フレキシブルプレート3は、円板状のプレート部材であり、内周部に円板状のプレート部材11がリベット12により固定されている。フレキシブルプレート3の内周部はプレート部材11とともにエンジン側のクランクシャフト52に固定される。フレキシブルプレート3の径方向中間部には、円周方向に等間隔で形成された複数の丸い孔3aが形成されている。フレキシブルプレート3は円周方向には剛性が高いが曲げ方向にはたわみ可能である。
【0011】
フレキシブルプレート3の外周端には、リベット13によりイナーシャ部材4が固定されている。イナーシャ部材4は、軸方向に長く延びる筒状の部材である。また、イナーシャ部材4にはリングギア16が固定されている。イナーシャ部材4には、円周方向に等間隔で3ヶ所に内周側と外周側とを連通する操作孔4bが形成されている。
【0012】
粘性ダンパー機構5は、主に、第1入力プレート18と第2入力プレート19と曲がり板ばね23とドリブン部材24とから構成されている。第1入力プレート18はフレキシブルプレート3の側方に配置された円板状のプレート部材である。第1入力プレート18の外周部はイナーシャ部材4の内周面に当接している。また、第1入力プレート18の内周部は、トランスミッション側に延びる内周突出部18bとなっている。第1入力プレート18の径方向中間部は、図2及び図3から明らかなようにエンジン側に突出している。第2入力プレート19は、第1入力プレート18の側方に配置された円板状のプレート部材である。第2入力プレート19の外周端はイナーシャ部材4の内周面に当接している。また、第2入力プレート19の外周部と第1入力プレート18の外周部とは互いに当接しており、リベット21により互いに固定されており、その間にはシールリング22が配置されている。第2入力プレート19の内径は第1入力プレート18の内径よりも大きい。
【0013】
さらに、第1及び第2入力プレート18,19の外周部は、図1及び図3に示すように、円周方向に等間隔で3ヵ所に3本ずつのボルトによってイナーシャ部材4に固定されている。ボルト20は、クラッチカバー31の延長部31a(後述)間を通ってトランスミッション側から固定される。また、各ボルト20に対応する部分にはイナーシャ部材4に溝4aが形成されている。
【0014】
第1入力プレート18と第2入力プレート19とによって形成される空間は、作動油等の粘性流体が充填された粘性流体充填室となっている。この粘性流体充填室内には、1対の曲がり板ばね23が配置されている。曲がり板ばね23は、図1から明らかなように、交互に折曲げられて円弧状に延び、レバー部と環状の開環部が交互に連続している。この曲がり板ばね23を用いることで従来のコイルスプリングを用いる場合に比べて粘性ダンパー機構5の軸方向の寸法が小さくなっている。
【0015】
ドリブン部材24は円板状の部材であり、円板部分から一体に径方向外側に延びる係合部24aを有している。係合部24aは粘性流体充填室内に延びており、それぞれ1対の曲がり板ばね23の円周方向両端に当接している。また、第1及び第2入力プレート18,19は、軸方向に突出し曲がり板ばね23の円周方向両端に当接する支持部18a,19aを有している。
【0016】
フライホイール7は、トランスミッション側に環状の摩擦面7aを有している。また、フライホイール7には、両面を連通する連通孔7bが形成されている。フライホイール7の内周端には、ドリブン部材24がリベット29により固定されている。フライホイール7とドリブン部材24の内周部は、軸受28を介して第1入力プレート18の内周突出部18bに支持されている。フライホイール7の外周面には円周方向に等間隔で3ヵ所に係合部7cが形成されている。係合部7cは径方向外側に突出している。また、係合部7cのエンジン側端面は径方向内側にいくに従って深くなるように傾斜している。
【0017】
クラッチカバー組立体8は、主に、クラッチカバー31とプレッシャープレート32とダイアフラムスプリング33と連結プレート34とスタッドピン35と2本のワイヤリング36とコーンスプリング38とから構成されている。クラッチカバー31は、真ん中に大径の孔が形成された皿形状であり、その外周部には円周方向に等間隔で所定の幅を有してフライホイール7側に延びる延長部31aが形成されている。延長部31aの先端には内周側に折り曲げられた折曲げ部31bが形成されており、この折曲げ部31bはフライホイール7の係合部7cに係合している。これにより、クラッチカバー31はフライホイール7に対してトランスミッション側に移動不能になっている。また、延長部31aの先端には円周方向に延びる切欠きが形成されており、この切欠きには同じく円周方向に延びるプレート42が係合している。プレート42はボルト43によりフライホイール7の外周面に固定されている。このようにして、クラッチカバー31はフライホイール7に対して円周方向に相対回転不能になっている。このようにフライホイールのボルト取付座を廃止することにより、フライホイール7が径方向に小型化している。
【0018】
プレッシャープレート32は、クラッチカバー31内に配置された環状の部材である。プレッシャープレート32には、フライホイール7の摩擦面7aに対向する押圧面32aが形成されている。また、プレッシャープレート32において押圧面32aと反対側の面にはトランスミッション側に突出する環状突出部32bが形成されている。さらに、プレッシャープレート32には径方向内側に延びるフランジ部32cが形成されている。
【0019】
ダイアフラムスプリング33は円板状の部材であり、その外周端はプレッシャープレート32とクラッチカバー31との間に挿入されており、内周端はメインドライブシャフト50の近傍まで延びている。このダイアフラムスプリング33には、内周縁から径方向外側に向かって複数のスリットが形成されており、そのスリットにより複数のレバー部33aが形成されている。各スリットの径方向外方部は、第1孔33cとなっている。また、各スリットにおいて円周方向に等間隔で3ヶ所には第2孔33dが形成されている。第2孔33dは第1孔33cより径方向内方に長く延びており、プレッシャープレート32のフランジ部32c付近まで延びている。ダイアフラムスプリング33においてレバー部33aより径方向外方に形成された環状押圧部33bは内周端の両側面が後述するワイヤリング36により支持されており、外周部がプレッシャープレート32の環状突出部32bに当接している。
【0020】
クラッチカバー31の内周部に固定された複数のスタッドピン35は、ダイアフラムスプリング33の第1孔33cを貫通してプレッシャープレート32側に延びている。各スタッドピン35の他端には、連結プレート34が固定されている。各スタッドピン35より外周側において連結プレート34とダイアフラムスプリング33との間及びダイアフラムスプリング33とクラッチカバー31との間にはそれぞれワイヤリング36が配置されている。すなわち、ダイアフラムスプリング33の環状押圧部33bの内周部は1対のワイヤリング36に挟まれて支持されている。
【0021】
連結プレート34は環状の部材であり、その内周部には、円周方向R 1 側に長く延びる3本の連結部34aが一体に形成されている。この連結部34aの先端は、リベット37によりプレッシャープレート32のフランジ部32cに固定されている。リベット37の位置はダイアフラムスプリング33の第2孔33dに対応している。連結部34aは円周方向に剛性が高くかつ軸方向にたわみ可能となっている。連結部34aはプレッシャープレート32をフライホイール7側から離れる方向に付勢している。
【0022】
コーンスプリング38は、連結プレート34の外周部に配置されている。コーンスプリング38の内周端は連結プレート34に支持され、外周端がダイアフラムスプリング33の外周端すなわちプレッシャープレート32の環状突出部32bに近接する部分をプレッシャープレート32から離れる方向に付勢している。以上に述べたように、連結プレート34はクラッチカバー31とプレッシャープレート32を連結するとともに、コーンスプリング38とワイヤリング36を支持している。以上のように連結プレート34に多機能を持たせることで部品点数が少なくなる。
【0023】
複数の係止部材40は固定ピン39によりプレッシャープレート32に固定され、一端がダイアフラムスプリング33の外周端部をプレッシャープレート32の環状突出部32bとの間に挟持している。
クラッチディスク組立体10は、フライホイール7の摩擦面7aとプレッシャープレート32の押圧面32aとの間に配置される摩擦フェーシング45を有している。摩擦フェーシング45は、プレート部材を介してハブ46に固定されている。
【0024】
トランスミッション側から延びるメインドライブシャフト50は、ハブ46にスプライン係合している。また、メインドライブシャフト50の先端は、クランクシャフト52に軸受51を介して回転自在に支持されている。また、ダイアフラムスプリング33の内周端には、トランスミッション側からレリーズ装置54が当接している。
【0025】
なお、図1においてはボルト49が図示されているが、クラッチ装置1の使用時にはこのボルト49は用いられない。ボルト49はクラッチカバー組立体8をフライホイール7に組み付け又は分解するときに用いる。複数のボルト49は、クラッチカバー31の内周端に形成された孔を貫通してさらにダイアフラムスプリング33の第1孔33cを貫通してさらに連結プレート34を貫通してプレッシャープレート32に先端が螺合している。
【0026】
次にクラッチ装置1の動作について説明する。
エンジン側のクランクシャフトが回転すると、トルクがフレキシブルプレート3,粘性ダンパー機構5を介してフライホイール7に伝達され、さらにクラッチディスク組立体10に伝達され最後にメインドライブシャフト50に出力される。プレッシャープレート32は、連結プレート34を介してクラッチカバー31と一体回転する。このようにプレッシャープレート32の回転駆動はプレッシャープレート32の内周部とクラッチカバー31の内周部とを連結する連結プレート34で行われているために、従来のようにクラッチカバー31の外周部にストラッププレートを収容するための切欠きを設ける必要がない。このため、クラッチカバー31の強度が向上している。
【0027】
イナーシャ部材4が第1及び第2入力プレート18,19に固定されているため、曲がり板ばね23を境として入力系と出力系に分かれる動力の入出力系において入力系の慣性モーメントを十分に確保できる。イナーシャ部材4が外周部に配置されているため、粘性流体充填室を構成する部材である第1及び第2入力プレート18,19を軸方向に薄くできる。その結果、クラッチ装置1全体が軸方向に小型化される。さらに、イナーシャ部材4は軸方向に長く延びているため、クラッチ装置1全体はあまり径方向に大型化しない。このようにイナーシャ部材4を粘性ダンパー機構5の外周部に設けても装置が径方向に大型化しなくなったのは、フライホイール7からクラッチ取付け座を廃止して、イナーシャ部材4をより径方向内側に配置できるようになったからである。
【0028】
エンジン側から曲げ振動が伝達された場合には、フレキシブルプレート3が曲げ方向にたわむことで曲げ振動を吸収する。
エンジン側から捩じり振動が伝達されると、第1及び第2入力プレート18,19とフライホイール7とが周期的な相対回転を行う。このとき、曲がり板ばね23が円周方向に圧縮され、粘性流体充填室内において曲がり板ばね23と第1及び第2入力プレート18,19との間を粘性流体が流れ粘性抵抗を発生する。この結果、捩じり振動が効果的に減衰される。
【0029】
運転者がクラッチペダルを踏むと、レリーズ装置54の一端がダイアフラムスプリング33の内周端をエンジン側に移動させる。その結果、ダイアフラムスプリング33の外周端部がプレッシャープレート32の環状突出部32bから離れる。すると、連結プレート34の連結部34aの付勢力により、プレッシャープレート32がクラッチディスク組立体10の摩擦フェーシング45から離れる。この結果、フライホイール7からクラッチディスク組立体10へのトルク伝達が遮断される。以上に述べたレリーズ動作時に、コーンスプリング38がダイアフラムスプリング33にトランスミッション側への荷重を与えているので、レリーズ荷重が下がり、ペダル踏力が低減される。
【0030】
このクラッチ装置1を組み立てる際には、予めフライホイール7とクラッチカバー組立体8とを固定しておく。具体的には、初めにボルト49によりクラッチカバー組立体8とプレッシャープレート32とを軸方向に移動不能になるように固定する。このボルト49により、ダイアフラムスプリング33からの荷重にもかかわらずクラッチカバー31とプレッシャープレート32は近接した状態を保っている。この状態のクラッチカバー組立体8をフライホイール7側に接近させ、クラッチカバー31の延長部31aをフライホイール7の係合部7c間の隙間を通して移動させる。その状態でクラッチカバー組立体8を回転させ、折曲げ部31bを係合部7cに係合させる。次に、ボルト43とプレート42とを操作孔4bから操作してフライホイール7に固定することにより、クラッチカバー31とフライホイール7とは相対回転不能となる。ボルト49を外すと、ダイアフラムスプリング33によりプレッシャープレート32とクラッチカバー31とは軸方向に離れる方向に付勢され、これにより折曲げ部31bと係合部7cとが軸方向に固く連結される。
【0031】
粘性ダンパー機構5,フライホイール7,クラッチカバー組立体8及びクラッチディスク組立体10とからなる機構は、複数のボルト20により、フレキシブルプレート3及びイナーシャ部材4に固定される。ボルト20は、クラッチカバー31の延長部31aが形成されていない部分及びフライホイール7の係合部7cが形成されていない部分及びイナーシャ部材4の溝4aを貫通して、第1及び第2入力プレート18,19の外周部をイナーシャ部材4に固定する。このようにボルト20をトランスミッション側から固定することで従来より作業性が良くなっている。ボルト20をトランスミッション側から固定可能となったのは、フライホイールのボルト取付座を廃止して、ボルト20をより径方向内側に配置できるようになったためである。
【0032】
クラッチディスク組立体10を交換する際には、再びボルト49によりクラッチカバー31とプレッシャープレート32を固定する。次に、ボルト43及びプレート42を外し、次にクラッチカバー組立体8を回転させ折曲げ部31bと係合部7cとの係合を外す。以上に述べたように、クラッチディスク組立体10を交換する際に、クラッチカバー組立体8をフライホイール7から取り外すだけで良いので作業が簡単である。クラッチカバーの外周部がフライホイールにかしめられていた場合には、フライホイールも同時に取り外さなければならない。また、クラッチカバー31はフライホイール7に対して円周方向に係合及び離脱可能であるために、フライホイール7から取り外す際に破損することがない。そのため、取り外し後の再利用が可能である。
第2実施形態
図4に示すクラッチカバー組立体8では、第1実施形態に比べてワイヤリングが廃止されることで部品点数が少なくなっている。その代わりに、クラッチカバー31と連結プレート34とにそれぞれ環状屈曲部31c,34cが形成されている。環状屈曲部31c,34cはダイヤフラムスプリング33を軸方向両側から挟んでいる。
第3実施形態
図5に示すクラッチカバー組立体8では、第1実施形態に比較してコーンスプリング38が廃止されている。
【0033】
コーンスプリング38によって得られる効果以外の効果は第1実施形態と同様である。
第4実施形態
図6に示すクラッチカバー組立体8では、図4に示す第2実施形態に比較してコーンスプリング38が廃止されている。コーンスプリング38以外の効果は第2実施形態と同様である。
第5実施形態
図7及び図11に示すクラッチカバー組立体8では、クラッチカバー31に固定されたスタッドピン35の先端にはプレート部材48と複数のプレートが重なってなるストラッププレート47が固定されている。プレート部材48は環状の部材であり、ワイヤリング36を支持するとともにコーンスプリング38を支持している。各ストラッププレート47の他端はプレッシャープレート32のフランジ部32cにリベット37より固定されている。このようにしてストラッププレート47はプレッシャープレート32がクラッチカバー31と一体回転するように連結しかつプレッシャープレート32をフライホイール側から離れるように付勢する。この場合も、クラッチカバー31とプレッシャープレート32とを両方の内周側で固定しているため、クラッチカバー31に従来のようにストラッププレートを収容するための切欠きを設ける必要がない。その結果、クラッチカバー31の強度が向上している。さらに、プレート部材48はワイヤリング36とコーンスプリング38との支持を行っている。
第6実施形態
図8に示すクラッチカバー組立体8は、第5実施形態に比較して、ワイヤリング36を廃止している。その代わりに、クラッチカバー31とプレート部材48とにそれぞれ環状屈曲部31c,48cを形成している。これら環状屈曲部31c,48cはダイアフラムスプリング33を軸方向両側から支持している。
第7実施形態
図9に示すクラッチカバー組立体8は、第5実施形態に比較してコーンスプリング38を省略している。その他の効果は同様である。
第8実施形態
図10示すクラッチカバー組立体8は、第6実施形態に比較してコーンスプリング38を省略している。それ他の効果は同様である。
第9実施形態
図12に示すクラッチ装置1は、フレキシブルプレート3と、フライホイール7と、クラッチカバー組立体8とから構成されている。フレキシブルプレート3の外周部はボルト60によりフライホイール7に固定されている。フライホイール7の外周面には、円周方向に等間隔で係合部7cが形成されている。
【0034】
クラッチカバー組立体8は、クラッチカバー31とプレッシャープレート32とダイアフラムスプリング33とから構成されている。クラッチカバー31の外周部には、係合部7cに係合する折り曲げ部31bが形成されている。折り曲げ部31bは係合部7cに対して円周方向から係合・離脱可能である。プレッシャープレート32とフライホイール7の間には、クラッチディスクの摩擦フェーシング45が配置されている。
【0035】
この実施形態では、フライホイール7とクラッチカバー組立体8を一体化することで、フレキシブルプレート3との固定が容易になる。
【0036】
【発明の効果】
本発明に係るクラッチカバー組立体では、プレッシャプレートとクラッチカバーとはお互いの内周部がプレート部材により相対回転不能に連結されている。これにより、クラッチカバーにおけるストラッププレート用の切欠きも不要になる。その結果、クラッチカバーの強度が向上する。
【0037】
プレート部材が一体に形成された環状部と連結部とからなる場合は、部品点数が減る。
支持機構がプレート部材を固定するとともに第1付勢部材を支持しており、支持機構に多機能を持たせることで部品点数が少なくなる。
クラッチカバーと支持プレートに付勢部材を挟んで支持する環状突出部が形成されていると、ワイヤリングを省略でき、部品点数が減る。
【0038】
クラッチカバーとプレッシャプレートとを固定部材で一体に固定すると、第1付勢部材の荷重が両部材間で相殺されるために、クラッチカバーとプレッシャプレートとが互いに離れなくなる。この結果、固定部材を設けた状態でクラッチカバー組立体をたとえばフライホイールに固定するのが容易になる。また、取り外す作業も容易になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態としてのクラッチ装置の段階的平面図。
【図2】クラッチ装置の断面図。
【図3】クラッチ装置の部分断面図。
【図4】本発明の第2実施形態としてのクラッチカバー組立体の断面図。
【図5】本発明の第3実施形態としてのクラッチカバー組立体の断面図。
【図6】本発明の第4実施形態としてのクラッチカバー組立体の断面図。
【図7】本発明の第5実施形態としてのクラッチカバー組立体の断面図。
【図8】本発明の第6実施形態としてのクラッチカバー組立体の断面図。
【図9】本発明の第7実施形態としてのクラッチカバー組立体の断面図。
【図10】本発明の第8実施形態としてのクラッチカバー組立体の断面図。
【図11】本発明の第5実施形態としてのクラッチカバー組立体の部分平面図。
【図12】本発明の第9実施形態としてのクラッチ装置の断面図。
【符号の説明】
1 クラッチ装置
3 フレキシブルプレート
4 イナーシャ部材
5 粘性ダンパー機構
7 フライホイール
7a 摩擦面
7b 連通孔
7c 係合部
8 クラッチカバー組立体
10 クラッチディスク組立体
31 クラッチカバー
31b 折曲げ係合部
32 プレッシャープレート
32a 押圧面
32b 環状突出部
32c フランジ部
33 ダイアフラムスプリング
34 連結プレート
34a 連結部
35 スタッドピン
36 ワイヤリング
38 コーンスプリング
42 プレート
43 ボルト
45 摩擦フェーシング
46 ハブ

Claims (6)

  1. フライホイールに固定され、クラッチの連結及び連結解除を行うためのクラッチカバー組立体であって、
    外周部が前記フライホイールに固定されるクラッチカバーと、
    前記クラッチカバーと前記フライホイールとの間に配置されるプレッシャープレートと、
    前記クラッチカバーに支持され前記プレッシャープレートを前記フライホイール側に付勢する円板状の第1付勢部材と、
    前記クラッチカバーの内周部と前記プレッシャープレートの内周部とを相対回転不能に連結するプレート部材とを備え、
    前記プレート部材は、前記クラッチカバーに固定された環状部と、前記環状部に一体に形成され円周方向に弧状に延びて前記プレッシャープレートに固定される複数の連結部とからなる、
    クラッチカバー組立体。
  2. 前記第1付勢部材は、径方向外側部が前記プレッシャープレートを付勢しており、
    前記クラッチカバーの内周部に設けられ、前記プレート部材を固定するとともに前記第1付勢部材の径方向中間部を支持するための支持機構をさらに備えた、請求項に記載のクラッチカバー組立体。
  3. 前記支持機構は、前記クラッチカバーから延びて前記第1付勢部材を貫通し前記プレート部材に固定される複数の固定部と、前記クラッチカバーと前記第1付勢部材との間及び前記プレート部材と前記第1付勢部材の間にそれぞれ配置された2本のワイヤリングとを有している、請求項に記載のクラッチカバー組立体。
  4. フライホイールに固定され、クラッチの連結及び連結解除を行うためのクラッチカバー組立体であって、
    外周部が前記フライホイールに固定されるクラッチカバーと、
    前記クラッチカバーと前記フライホイールとの間に配置されるプレッシャープレートと、
    前記クラッチカバーに支持され前記プレッシャープレートを前記フライホイール側に付勢する円板状の第1付勢部材と、
    前記クラッチカバーの内周部と前記プレッシャープレートの内周部とを相対回転不能に連結するプレート部材とを備え、
    前記第1付勢部材は、径方向外側部が前記プレッシャープレートを付勢しており、
    前記クラッチカバーの内周部に設けられ、前記プレート部材を固定するとともに前記第1付勢部材の径方向中間部を支持するための支持機構をさらに備え、
    前記支持機構は、前記クラッチカバーから延びて前記第1付勢部材を貫通し前記プレート部材に固定される複数の固定部と、前記固定部に固定されかつ前記プレート部材の一端が固定される環状の支持プレートとを有し、
    前記クラッチカバーと前記支持プレートには、前記付勢部材を挟んで支持する環状突出部が形成されている、
    クラッチカバー組立体。
  5. 前記支持プレートに支持され、前記第1付勢部材の外周部を前記プレッシャープレートから離れる側に付勢する第2付勢部材をさらに備えている、請求項またはに記載のクラッチカバー組立体。
  6. 前記クラッチカバーと前記プレッシャープレートとを一体に固定するための固定部材をさらに備えている、請求項1〜5のいずれかに記載のクラッチカバー組立体。
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