JP3582353B2 - 空気圧駆動工具の排気処理システム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、空気圧駆動工具の排気を、工具からではなく駆動用エアの供給源から排出させるようにした排気処理システムに関する。
【0002】
【従来技術】
一般に、空気圧で駆動する工具は、工具を駆動させた圧縮エアが排気として工具に形成した排気口から大気中に排出されるように構成されている。ところが、排気には工具内から排出される油分やシール材等の塵埃が含まれており、これら大気に排出されることは環境上好ましくない。また、この種の工具、特に釘打機では打撃ピストンを駆動した圧縮エアが排気口から急激に排出されるため、圧縮エアの膨張や渦流の発生等による騒音が発生し、また圧縮エアの排気流によって埃等の吹き上げられて舞い上り拡散する。
【0003】
このため、空気圧駆動の工具の排気口部分にフィルタを配置して、油分やシール材等の塵埃を除去するとともに、排気エアの急激な膨張を抑制して騒音を減音するものが知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、フィルタを介して排気する構造によれば、フィルタによって排気エアの流量を制限すると工具の出力が低下してしまう。このため、フィルタによる排気流量の制限を緩和しなければならないが、それでは十分な減音効果を期待することができない。
【0005】
これに対応するものとして、フィルタの開口面積を大きくすることが考えられる。これによれば工具の能力をさほど低下させずに減音効果を出すことは可能だが、その反面、工具の形状、重量が大きくなって作業性が低下してしまうという問題が生じる。
【0006】
また、工具の排気を駆動用圧縮エアの供給ホースとは別の排気用のホースによって排気エアを誘導し、この排気用ホースの端部に設けた防音用及び塵埃除去用のフィルタ等を内蔵した排気浄化装置を介して大気に放出させる技術も知られている。
【0007】
ところが、この技術では、工具に2本のホースが接続しなければならないため、工具の取り回しに支障が出る等の作業性を阻害する原因となる。また、排気浄化装置を別途設置しなければならないほか、作業場所を変更する際にコンプレッサ等の圧縮エア供給源と浄化装置を移動しなければならず、取り扱いが面倒である。
【0008】
本発明は上記問題点を解消し、空気圧駆動工具の出力を低下させることなく、かつ十分な減音・排気流による塵埃吹き上げの防止を行なうことができるとともに、作業性・取り扱い性にも優れる空気圧駆動工具の排気処理システムを提供することをその課題とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するため、本発明に係る空気圧駆動工具の排気処理システムは、空気圧駆動工具とその駆動用エア供給源とを内管路とその外側の外管路とを二重に形成した二重ホースを介して連結し、上記空気圧駆動工具の排気口を駆動用エアの供給口に隣接して配置し、上記排気口と供給口とをそれぞれ上記外管路と内管路との各一端に接続するとともに、空気圧駆動工具の供給口に接続した内管路の他端を上記エア供給源に接続し、空気圧駆動工具の排気口に接続した外管路の他端を上記エア供給源に設けた排気装置に接続し、空気圧駆動工具の排気口からの排気エアを排気装置に設けたフィルタを介して大気に排出させるようにしたことを特徴とする。
【0010】
【発明の実施の形態】
図1において符号1は空気圧駆動工具(釘打機)、2aは補助タンク、2bはエアコンプレッサ(メインタンクを備えている)を示す。エアコンプレッサ2bからの駆動用エアはエアホース3を介していったん補助タンク2aに貯留され、さらにエアホース4を介して空気圧駆動工具1に供給され、空気圧駆動工具1の駆動用エアを直接には補助タンク2aから供給し、補助タンク2a内のエア圧が減少したときにエアコンプレッサ2bによって補助タンク2aのエア圧を昇圧するものである。したがって、補助タンク2aもエアコンプレッサ2bもエア供給源である。
【0011】
空気圧駆動工具1のグリップ端には駆動用エアの供給口6と排気エアの排気口7とが隣接して配置されている。
【0012】
ところで、空気圧駆動工具1と補助タンク2aとの間は二重ホース4によって連結されている。この二重ホース4は図2に示されるように、中心部に配置した管路4aの外周部に外管路4bを同軸に配した一体構造のもので、内管路4aの両端は補助タンク2aのエア排出口5と空気圧駆動工具1の供給口6とに接続し、外管路4bの両端は空気圧駆動工具1の排気口7と補助タンク2aに設けられた排気装置8とに接続している。したがって、補助タンク2aからの駆動用エアは内管路4aを通って空気圧駆動工具1に供給され、空気圧駆動工具1を駆動した後の排気エアは外管路4bを通り、内管路4aのエア供給方向とは逆方向に沿って誘導され、補助タンク2aの排気装置8を経て大気に排出される。
【0013】
排気装置8には排気チャンバ9が形成され、排気チャンバ9には大きな面積の排気開口10が形成され、その内側にはフィルタ11が設置されている。
【0014】
上記構成によれば、補助タンク2aからエアホースの内管路4aを介して供給された駆動用エアによって空気圧駆動工具1が駆動されて釘打ち込みなどの作業が行なわれた後、上記駆動用エアは上記工具1のヘッド部から二重ホース4の外管路4bを通って補助タンク2aの排気装置8を通るときに膨張し、排気開口10から排出されるが、そのときフィルタ11によって排気エアの流速が抑えられるとともに、排気エア中の塵埃が除去され、浄化した状態で排出される。
【0015】
上述のように、従来の空気圧駆動工具1と同じく単一のエアホースによって、駆動用エアを供給するとともに排気エアを補助タンク2aに設けた排気装置8まで誘導するようにしたので、空気圧駆動工具1の取り回しに支障がなく、作業性が損なわれることがない。
【0016】
また、排気を大気に放出するフィルタ11を圧縮エア供給源である補助タンク2aに一体に設置した排気装置8に設けたので、作業場所の移動の際には補助タンク2aを移動させるだけでよく、別途排気装置8を移動させる必要はないから、従来の手間と同じであって煩わしさはない。
【0017】
併せて、排気装置8の開口面積を大きく設定できるため、排気エアの流量制限は十分に緩和され、空気圧駆動工具1からの排気の放出に伴う騒音や塵埃の吹き上げが効率よく防止でき、かつ空気圧駆動工具1の出力低下等の原因もなくすことが可能である。また、空気圧駆動工具1側に排気装置8を設ける必要がないので、その分だけ工具1を小型・軽量化できる。
【0018】
また、排気装置8は必ずしも補助タンク2aに設けるものに限定されない。エアコンプレッサ2bに排気装置8を取り付け、ここから排気させるようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る空気圧駆動工具の排気処理システムの全体図
【図2】上記排気処理システムの要部を簡略に示した説明図
【符号の説明】
1 空気圧駆動工具
2a 補助タンク
2b エアコンプレッサ
4 エアホース
4a 内管路
4b 外管路
6 供給口
7 排気口
Claims (1)
- 空気圧駆動工具とその駆動用エア供給源とを内管路とその外側の外管路とを二重に形成した二重ホースを介して連結し、上記空気圧駆動工具の排気口を駆動用エアの供給口に隣接して配置し、上記排気口と供給口とをそれぞれ上記外管路と内管路との各一端に接続するとともに、空気圧駆動工具の供給口に接続した内管路の他端を上記エア供給源に接続し、空気圧駆動工具の排気口に接続した外管路の他端を上記エア供給源に設けた排気装置に接続し、空気圧駆動工具の排気口からの排気エアを排気装置に設けたフィルタを介して大気に排出させるようにしたことを特徴とするエア圧駆動工具の排気処理システム。
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JP11544998A JP3582353B2 (ja) | 1998-04-24 | 1998-04-24 | 空気圧駆動工具の排気処理システム |
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US09/296,608 US6196331B1 (en) | 1998-04-24 | 1999-04-23 | Air supply and exhaust system for pneumatic tool |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11544998A JP3582353B2 (ja) | 1998-04-24 | 1998-04-24 | 空気圧駆動工具の排気処理システム |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH11300654A JPH11300654A (ja) | 1999-11-02 |
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Family
ID=14662836
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11544998A Expired - Fee Related JP3582353B2 (ja) | 1998-04-24 | 1998-04-24 | 空気圧駆動工具の排気処理システム |
Country Status (1)
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Families Citing this family (2)
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-
1998
- 1998-04-24 JP JP11544998A patent/JP3582353B2/ja not_active Expired - Fee Related
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