JP3581266B2 - 移動体通信方法及び移動体レシーバ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は信号検出に関し、特に、位相変調信号を受信するように適応させられた移動体レシーバにおけるチャネルトラッキング技法に関する。
【0002】
【従来の技術】
移動体レシーバへ情報を送信するための一つの公知の技法は、信号をデジタルシンボルに変換し、これらのシンボルを二次元空間にマッピングし、マッピングされたシンボルでキャリアを変調し、そして変調されたキャリアをレシーバ当てに送信する方法である。(x軸及びy軸を有する)二次元空間にマッピングされたシンボルの変調は、キャリア信号をそのシンボルのx成分で振幅変調し、90度シフトされたキャリア信号をそのシンボルのy成分で振幅変調し、そしてそれら変調済み信号を加算することによって実現される。あるアプリケーションにおいては、マッピングは環状に制限されており、実効的にキャリアの位相変調が実現される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
移動体ユニットは、熱雑音と共にシンボル間干渉(ISI)によって崩された信号を受信することになるため、そのように歪ませられたシンボルを検出することは技術的な課題となっている。ISIは、移動体ユニットが移動している際の非定常的プロセスである。すなわち、チャネルの特性は移動体ユニットのトランスミッタに対する相対的な位置に基づいており、その位置が変化するとチャネル特性も変化する。従来技術に係るシステムは、レシーバの応答をチャネルに適応させることを可能にしているが、この適応には処理が必要であり、その処理には時間が必要である。チャネル特性がゆっくり変化する場合には、何ら問題がない。しかしながら、移動体ユニットがその位置を高速に変化させる(例えば、移動体ユニットが自動車の中や飛行機の中に存在する)等チャネル特性が急速に変化する場合には、今日用いられている適応プロセスは、理想的な状況下でのみその変化に追随することができるだけである。
【0004】
変化しつつあるチャネル特性に追随するための課題は、移動体ユニットが、シンボルがトランスミッタの変調器に供給される正確な時刻に関する情報を何ら有しておらず、それゆえ、受信された信号がいつサンプリングされるかを正確に知り得ないという事実ゆえに、よりむずかしくなっている。さらに、レシーバはトランスミッタのキャリア周波数がいくつであるかについてはその公称値は知っているものの、実際のキャリア周波数はずれている可能性があり、少なくとも、レシーバの局部周波数は、通常の製造上の許容範囲の問題、温度変化等のために、その所期の値からずれている可能性がある。
【0005】
レシーバの局部発振器がトランスミッタの発振器と等しくない場合には、周波数のオフセットが存在することになる。周波数オフセットが存在しない場合には、受信された信号はサンプリングされ、デジタル形式に変換されて検出アルゴリズムに供給される。検出アルゴリズムは、チャネルによって導入させられたISIを除去しなければならず、また、移動体ユニットの移動に起因するチャネル特性の変化(例えば、時速60マイルで移動しつつある自動車の中では、チャネル特性はかなり高速に変化する)を補償しなければならない。チャネルトラッキングを実現する一つの技法は、最小自乗平均(LMS)アルゴリズムである。しかしながら、LMSアルゴリズムは、著しい周波数オフセットが存在する場合のチャネル特性の変化を取り扱うことが可能であるとは考えられていない。
【0006】
レシーバの周波数が著しいオフセットを有してしまっている場合には、従来技術に係る差動検出器が、周波数オフセットを除去してそれらを補償する目的で利用されることが可能である。差動検出器は、例えば、Proakisによる”Digital Communication”(McGraw Hill,1989)第4.2.6章に記述されている。しかしながら、差動検出器は、チャネル特性が高速に変換する場合には有効ではなくなる。
【0007】
周波数オフセットと高速に変化するチャネル特性との双方の問題を克服するために、現実主義的な改良方法においては、シンボルシーケンスにトレーニングワードが包含させられており、ひとたびトレーニングワードが検出されてその位置が確認されると、周波数オフセットが抽出可能となる。この方法を実現するためのアルゴリズムは、極めて複雑であるが、例えば、Bahai及びSarrafによる”非定常チャネルにおける周波数オフセットの推定”(Proc. of ICASSP97、第3897−3900頁、1997年4月)という文献に記載されている。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明の原理に従って、より簡潔な解決方法が提供される。本発明に係る方法においては、LMSアルゴリズム等の予め与えられたアルゴリズムが周波数オフセットの推定値を計算し、その同一のアルゴリズムがチャネル特性をするためにも用いられる。LMSアルゴリズムが用いられる場合には、周波数オフセットの推定値は、アルゴリズムの実行の途中において得られた信号より導出される。その後、周波数補償係数が生成され、入力信号に適用されて、認識し得るような周波数オフセットを有さない信号が生成される。この信号は、やはりLMSアルゴリズムを利用するプロセスに対して与えられ、例えばビタビ(Viterbi)アルゴリズム等の検出アルゴリズムと組み合わせられて、入力信号へとエンコードされた情報信号が入力信号から回復される。本発明に係るプロセスは、トレーニング期間に実行されるのみならず、通常のデータ転送の際にも実行される。
【0009】
本発明の少なくとも一実施例においては、周波数オフセットを推定するためにかなり簡潔なアルゴリズムが用いられる。さらに、チャネル特性を推定するために用いられるアルゴリズムは、周波数オフセットを補償するために用いられるアルゴリズムそのものである。このことによって、レシーバの構造が簡略化され、コストが低減される。
【0010】
【発明の実施の形態】
図1は、移動体レシーバの種々の機能要素を示すブロック図である。図1には、キャリアに変調されたシンボルが適用されるチャネル100が示されている。チャネル100は付加的な雑音を誘導し、それが重畳された信号は局部発振器210を有する復調器200に印加される。復調された信号は、ブロック220においてサンプリングされてデジタル形式に変換され、そのデジタル信号はデジタルプロセッサ230に供給される。プロセッサ230は、プリプロセッシングモジュール231、LMSアルゴリズムモジュール232、ビタビ(Viterbi)アルゴリズムモジュール233、及びポストプロセッシングモジュール234を有するように示されている。トレーニング期間においては、従来技術に従って、プロセッサ230はチャネル特性を推定するためにLMSアルゴリズム(モジュール232)を使用し、そのようにして導出された情報は、データ転送期間において送出されたデータを回復するためにシンボル検出アルゴリズムによって用いられる。シンボル検出アルゴリズムの一例は、図1においてモジュール232によって示されているビタビアルゴリズムである。
【0011】
前述されているように、LMSアルゴリズムは、付加的かつかなり複雑なアルゴリズムを追加することなしには、周波数オフセットが存在する場合の高速に変化するチャネル特性を補償することは不可能である。例えば、前述のBahaiらによる論文において報告されている方法を参照。しかしながら、本発明に係る原理に従って、周波数オフセットを推定するためにかなり簡潔な方法が用いられる。さらに、このアルゴリズムは、チャネル特性を推定するために用いられるものと同一である。このことによって、レシーバの構成が簡略化され、そのコストが低減される。
【0012】
本発明の原理に従って、トランスミッタ/レシーバ配置において実行されるプロセスは、レシーバには既知のトレーニングシーケンスがトランスミッタによって送出され、その期間にLMSアルゴリズムが以下に記載されている方式で周波数オフセットを推定する、というものである。このことは、プロセッシングモジュール231において実行される。その後、入力信号(データ及びトレーニングシーケンスの双方)が周波数オフセットの推定値によって(プロセッシングモジュール231において)補償され、モジュール232及び233に供給される。図2は、モジュール231をより詳細に図示することによってこの様子を模式的に示した図である。モジュール231には、処理モジュール236と相互作用をして周波数オフセットの推定値を得るLMSアルゴリズムモジュール235が含まれている。この信号は、ブロック237において入力信号から減算され、モジュール232及び233宛に供給される。
【0013】
以下、LMSアルゴリズムを用いて周波数オフセットを推定するために用いられる信号の特性が記述される。
【0014】
時刻kにおいてユニット200によって受信される信号、d(k)、は、送信されたシンボルシーケンス(ここでは、トレーニングシーケンスであると仮定する)uに対応する。このシンボルシーケンスは、まずキャリアによって変調され(その結果、uωが生成される)、チャネルwと畳み込まれてuωが生成され、最終的に付加雑音ν’(k)が追加される。ユニット210によってキャリアから抽出される、すなわち復調されると、レシーバの局部発振器のキャリア周波数からのオフセットがΩである場合には、時刻kにおける受信された信号は
【数1】
Figure 0003581266
となる。wの時間応答は時間制限があるものであり、時間に関して量子化される、すなわちサンプリングされると、チャネル応答wはM次のベクトルによって表現される。従って、uは、移動体レシーバ宛に送出された最新のM個のシンボルを含むM次のベクトルである。ν(k)=ν’(k)eΩであり、uは2つの成分ベクトルの内積である。式(1)の最初の項は、送出されたシンボルベクトルと周期的に変化するチャネルベクトルの内積と見ることも可能であり、あるいはチャネルと、変調オフセット周波数eΩを有するシーケンスuとの内積であると見ることも可能である。
【0015】
問題は、チャネルを推定し、周波数オフセットを推定することである。時間的に不変であるようなチャネルを推定する一つの既知の方法は、直前のチャネルの推定値と新たに到達したデータによって修正されたものとを用いてチャネルのその時点における改善された推定値を再帰的に導出する方法である。以下の式は、時刻kにおける情報に基づいた時刻k+1における推定値を表しており、LMSアルゴリズムと呼称されるものである:
【数2】
Figure 0003581266
式(2)において、wは時刻kにおけるチャネルの推定値、uはトレーニング期間においてトレーニングシーケンスのk番目のメンバーである移動体レシーバにおけるM次のベクトルである。
【0016】
時刻kにおけるチャネルの推定値であるwは、その時刻における実際のチャネル応答、wΩ、とは異なっている可能性があり、誤差ベクトル
【数3】
Figure 0003581266
を考える必要がある。時刻k+1における誤差ベクトルを時刻kにおける値によって表現するために式(2)及び(3)を組み合わせ、その期待値を取ることによって
【数4】
Figure 0003581266
が得られる。ここで、Rは、ベクトルu とuとの内積の期待値である:
【数5】
Figure 0003581266
この再帰的方程式の
【数6】
Figure 0003581266
という形式の解を考えると、
【数7】
Figure 0003581266
及び
【数8】
Figure 0003581266
が導かれる。
【0017】
チャネルの2つの連続する推定値を内積として組み合わせることにより、
【数9】
Figure 0003581266
が得られ、式(8)よりeΩは2つの連続するチャネルの推定値の内積をその絶対値で除することによって導出される。
【0018】
図3は、上記解析に従って、プロセッサモジュール235及び236において実行されるプロセスを記載している。図3において、受信された信号サンプルは減算器301に供給され、uが減算される。減算された信号は乗算器302に供給され、ステップサイズ、μ、が乗算される。その後、乗算器304に供給されて、ROM303から導出されたトレーニングシーケンスの複素共役u が乗算される。このようにして得られた結果は加算器306において信号wに加算され、時刻k+1におけるチャネルの推定値、すなわちwk+1が得られる。計算されたwk+1は、1単位時間分の遅延素子307に供給される。wk+1が入力されると、遅延素子307はwを出力し、それは加算器308及び乗算器(内積計算)305に供給される。乗算器305のもう一方の入力は、トレーニングシーケンスを含むROM303から導出される。乗算器305によって計算された積はuであり、これは減算器301に供給される。以上がLMSアルゴリズムに含まれるユニットの説明である。
【0019】
式(8)に従って周波数の推定値を生成するために、遅延素子307のそれぞれ出力及び入力におけるw及びwk+1が処理モジュール236に供給され、乗算器308において組み合わせられて処理モジュール309へ供給される。モジュール309は、その入力信号をその絶対値で除し、位相項e−jΩを生成する。この位相項は指数kだけ回転させられ、乗算器237へ供給されて、入力信号に対して位相補償ファクタe−jΩが乗算される。乗算器237の出力は、モジュール232及び233に供給される。
【0020】
次に、
【数10】
Figure 0003581266
の角度の推定値を評価することによって、より簡潔なプロセスが与えられる。ここで、d(k)は受信された信号の複素共役である。d(k)(u)の期待値は、
【数11】
Figure 0003581266
で与えられ、Ωの小さな値及びμの余りに小さくはない値に対して、この角度の期待値は
【数12】
Figure 0003581266
によって近似される。
【0021】
ひとたびΩが既知となると、eΩが評価されて指数kが乗算され、オフセット周波数補償係数、e−jΩ、が導出される。この様子は、図4に示されている。モジュール235は図3のものと同一であるが、モジュール235から抽出される出力は入力信号d(k)であり、乗算器305によるuの内積である。これらの信号は、処理モジュール236へ供給され、処理モジュール311によって複素共役d(k)が計算される。モジュール236の出力は、処理モジュール312によってuと組み合わせられて(d(k)とuの積ににステップサイズμ、及び指数kを乗算し、最後に、このようにして得られた積の位相項e−jを回転させることによって)e−jΩが導出される。
【0022】
ここで、上述されたプロセスは本発明に特に関連するプロセスであること、本明細書において記載された原理を利用するレシーバが本明細書には記載されていない他の制御及びプロセスを有し得ること、に留意されたい。例えば、レシーバは、トレーニングシーケンスが受信されつつある時刻を決定するプロセスを有することが可能である。このようなプロセスは処理モジュール231中に存在する場合もあり、あるいは図1には示されていない他の処理モジュール中に存在する場合もあるが、いずれの場合においても、それらは本発明の技術的範囲に包含される。
【0023】
さらに、本明細書に記載されているプロセスは、トレーニングシーケンスの間の動作に関連して記述されているが、これは本発明の限界ではない。上記記載におけるトレーニングシーケンスの使用は、本発明に係るアルゴリズムをより明確に例示する目的でなされたものである。なぜなら、トレーニングシーケンスの間は、レシーバは予想されているものを知っているからである。しかしながら、本明細書に記載されているプロセスは、実際のデータ信号に対しても等しく有効であることに留意されたい。ROM303からのu及びu を用いる代わりに、モジュール233及び234によって生成された信号を利用することが可能である。このようなトレーニング信号ではない信号が用いられ得る理由は、推定された信号の大部分が正しく、それゆえトレーニング信号と同程度に良好であるからである。実際、トレーニング信号よりも遙かに多くの推定されたデータ信号が存在し、それゆえ、トレーニングシンボルと共に実際のデータシンボルを用いることにより、より短期間により正確な推定を実現することが可能となる。
【0024】
最後に、本明細書に記載されたプロセスは、一般的にはプロセッサ230において実行されるように示されている。このプロセッサは、専用ハードウエアインプリメンテーションの一部であることも可能であり、また、ストアされたプログラムの制御下で動作する従来技術に係るマイクロプロセッサによっても実現され得る。作成される必要がある特定のソフトウエアは、本明細書に含まれる機能に係る記述より非常に直接的に与えられるものであり、それゆえ、本明細書においてはこれ以上は記載されない。もちろん、専用ICによってインプリメントされるプロセッサ230は、与えられたアルゴリズム(本明細書に記載された実施例においてはLMSアルゴリズム)を利用して周波数オフセットの推定並びにチャネル特性の推定が実行されるという事実を活用しようとするであろう。すなわち、本発明の実施者は、まずLMS ICを入手し、そのICをまず周波数オフセットの推定に利用し、さらに別の時刻においてチャネル特性の推定に利用することが考えられる。あるいは、双方の目的のために時分割共用される単一のICを設計することも可能である。
【0025】
以上の説明は、本発明の一実施例に関するもので,この技術分野の当業者であれば、本発明の種々の変形例が考え得るが、それらはいずれも本発明の技術的範囲に包含される。
【0026】
【発明の効果】
以上述べたごとく、本発明によれば、移動体レシーバにおいて周波数オフセット並びにチャネル特性を推定するための簡潔な方法及び前記方法を利用する移動体レシーバが提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】移動体レシーバの特徴的な機能ブロックを示すブロック図。
【図2】本発明の原理に従ったプリプロセッシングモジュールを示すブロック図。
【図3】本発明に係る一トラッキング方法に従ったプロセッサ231内部の処理を示す模式図。
【図4】本発明に係る別のトラッキング方法に従ったプロセッサ231内部の処理を示す模式図。
【符号の説明】
100 チャネル
200 復調器
220 サンプリング回路
230 プロセッサ
231 プリプロセッシングモジュール
232 LMSアルゴリズムモジュール
233 ビタビアルゴリズムモジュール
234 ポストプロセッシングモジュール
235 LMSアルゴリズムモジュール
236 処理モジュール
237 乗算器
301 減算器
302 乗算器
303 ROM
304 乗算器
305 乗算器
306 加算器
307 遅延素子
308 乗算器
309 処理モジュール
311 処理モジュール
312 処理モジュール

Claims (14)

  1. 劣化したチャネルから情報信号によって位相変調されたキャリアを含む入力信号を回復する方法であって
    レシーバ内において前記入力信号を前記キャリア信号の周波数に近接する周波数を有する局部発振器を用いて復調し、それにより前記キャリアの周波数と前記局部発振器の周波数との間の差異に対応するオフセット周波数を有する信号を生成するステップと、
    前記オフセット周波数を前記入力信号に関して実行される特定のアルゴリズムを用いて推定し、それによりオフセット周波数の推定値を生成するステップと、
    前記特定のアルゴリズムを用いて前記チャネルの特性を推定し、それによりチャネル推定値を生成するステップと、
    前記入力信号を前記オフセット周波数推定値及び前記チャネル推定値を用いて処理することによって前記情報信号を回復するステップと、を含み
    前記オフセット周波数を推定するステップは、前記選択されたアルゴリズムによって生成された出力信号を前記周波数推定値に到達させる目的で後処理するステップを含み、
    を時刻kにおけるチャネルを推定するM次ベクトルとし、Mを整数とするとして、入力信号シーケンス{d(0),d(1),d(3),...d(k)}に応答して、前記特定のアルゴリズムはチャネル推定w 及びw k+1 を生成し、前記後処理は
    前記チャネル推定w 及びw k+1 の内積を生成するよう動作することを特徴とする移動体通信方法。
  2. 前記チャネルの特性を推定するステップが、前記オフセット周波数推定値によって修正された前記入力信号に前記特定のアルゴリズムを実行することによって実現されるようになっている請求項1記載の移動体通信方法。
  3. 前記オフセット周波数によって修正された前記入力信号が、前記オフセット周波数推定値に関連する位相を有する位相項が乗算された前記入力信号に対応するようになっている請求項記載の移動体通信方法。
  4. 前記オフセット周波数によって修正された前記入力信号がオフセット周波数推定値によって復調された前記入力信号に対応するようになっている請求項記載の移動体通信方法。
  5. 前記後処理が、さらに、前記チャネル推定w及びwk+1の内積をその大きさによって除算し、そのことによって位相項 jΩ を生成するステップを含む請求項記載の移動体通信方法。
  6. 前記チャネル推定w及びwk+1が式wk+1=w+μ(d(k)−u)u に従って生成されるものであり、ここで、μは選択された定数、uは前記レシーバに対して既知のトレーニングシーケンス(ベクトル)({u(0),u(1),u(3),...u(k)}、u はuの複素共役、及びuは各々のベクトルの内積を表わしている請求項記載の移動体通信方法。
  7. 前記チャネル推定w及びwk+1式wk+1=w+μ(d(k)−u)u に従って生成されるものであり、ここで、μは選択された定数、uは以前にデコードされたシンボルシーケンス(ベクトル)({u(0),u(1),u(3),...u(k)})、u はuの複素共役、及びuは各々のベクトルの内積を表わしている請求項記載の移動体通信方法。
  8. 前記チャネル推定w及びwk+1が式wk+1=w+μ(d(k)−u)u に従って生成されるものであり、ここで、μは選択された定数、uは以前にデコードされたシンボルシーケンスと既知のトレーニングシーケンス(ベクトル)とよりなる集合({u(0),u(1),u(3),...u(k)})、u はuの複素共役、及びuは各々のベクトルの内積を表わしている請求項記載の移動体通信方法。
  9. 前記後処理が、積d(k)(u)を生成する処理と、ここで、d(k)はd(k)の複素共役であり、直前に言及した積の位相を決定する処理と、前記決定された位相をΩ/μに設定する処理と、ここで、μは選択された定数であり、位相項を jΩ に設定する処理と、含む請求項記載の移動体通信方法。
  10. 移動体通信環境において用いられるように適合させられたレシーバにおいて、当該レシーバは、位相変調されたキャリア信号を受信するレシーバフロントエンド、前記受信された信号に応答し前記キャリア信号周波数に対するオフセットを有する周波数を出力する局部発振器を利用する復調器、及び
    前記復調器の出力信号に応答し前記レシーバフロントエンドに供給される信号が通過するチャネルの特性を推定するプロセッサ、を有しており、前記プロセッサは与えられたアルゴリズムを利用し、前記レシーバ、さらに、
    前記復調器と前記プロセッサとの問に配置され前記チャネルの前記レシーバ特性を推定する周波数オフセットプロセッサであって、前記周波数オフセットを修正する目的で前記与えられたアルゴリズムを利用する周波数オフセットプロセッサと
    前記周波数オフセットプロセッサ及び前記プロセッサに接続され前記チャネルの特性を推定する検出器と、
    含むことを特徴とする移動体レシーバ。
  11. 前記チャネル特性推定プロセッサ及び前記周波数オフセット推定プロセッサが、前記チャネル特性推定プロセッサ及び前記周波数オフセット推定プロセッサとして機能するように時分割共有された同一のプロセッサである請求項10記載の移動体レシーバ。
  12. 前記与えられたアルゴリズムがLMSアルゴリズムであり、時分割共有されている前記プロセッサが前記LMSアルゴリズムを実行する集積回路を含んでいる請求項11記載の移動体レシーバ。
  13. 移動体通信環境において用いられるように適合させられたレシーバにおいて、当該レシーバは、位相変調されたキャリア信号を受信するレシーバフロントエンド、前記受信された信号に応答し前記キャリア信号周波数に対するオフセットを有する周波数を出力する局部発振器を利用する復調器、及び
    前記復調器の出力信号に応答し前記レシーバフロントエンドに供給される信号が通過するチャネルの特性を推定するプロセッサ、を有しており、前記プロセッサは与えられたアルゴリズムを利用し、前記レシーバ、さらに、
    前記復調器と前記プロセッサとの間に配置され、前記与えられたアルゴリズムを前記復調器の出力信号に対して実行することによって前記オフセット周波数の測度を生成し、かつ当該生成された測度に基づいて周波数補償された信号を生成する第一手段と、
    前記第一手段及び前記プロセッサに応答して前記キャリア信号を位相変調た信号を検出する第二手段と、
    含むことを特徴とする移動体レシーバ。
  14. 移動体通信環境において用いられるように適合させられたレシーバにおいて、当該レシーバは、位相変調されたキャリア信号を受信するレシーバフロントエンド、前記受信された信号に応答し前記キャリア信号周波数に対するオフセットを有する周波数を出力する局部発振器を利用する復調器、及び前記復調器の出力信号に応答し前記レシーバフロントエンドに供給される信号が通過するチャネルの特性を推定するプロセッサ;ここで、前記プロセッサは与えられたアルゴリズムを利用する;及び、前記プロセッサ及び前記プロセッサの前記出力信号に応答する検出器、を有しており、前記レシーバ、さらに、
    前記復調器と前記プロセッサとの間に配置され、前記与えられたアルゴリズムを前記復調器の出力信号に対して実行することによって前記オフセット周波数の測度を生成し、かつ当該測度に基づいて周波数補償済み信号を生成する手段
    含むことを特徴とする移動体レシーバ。
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