JP3581095B2 - サブランスの地金除去装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
請求項に係る発明は、サブランスから地金を除去するための装置に関するものである。なお、サブランスは、転炉などに保持された金属浴について温度や化学成分等を測定する手段であって、金属浴に接近したときその側面に地金が付着しやすい。
【0002】
【従来の技術】
転炉において溶鋼を精錬する際には、溶鋼の温度や化学成分(とくに炭素量)を測定するためにサブランスが使用される。サブランスは、熱電対や試料採取部を有するプローブが、昇降の可能なサブランス本体の先端に装着されてなるものである。サブランス本体とともにプローブが下降して溶鋼中に浸漬され、その浸漬中に溶鋼温度等の測定およびサンプリングを行う。測定が終わるとサブランスは上方に引き上げられ、使用ずみプローブが取り外されて新たなプローブが装着される。
【0003】
図6(a)は、特許第2941737号の公報に掲載された、従来の一般的なサブランスと転炉との配置を示す側面図である。サブランス1’は、柱6’に固定された部材4’に沿って下降させられることにより、転炉40’の排ガス用フード41’に設けられたゲート(挿入口)43’から炉内に差し入れられ、また逆に引き上げられる。図中の符号4a’は、そのようなサブランス1’の昇降を案内するガイドローラである。炉内に入ったとき、サブランス本体1a’の下端部に装着されたプローブ1c’が溶鋼中に浸漬されて上記のように溶鋼温度等の測定を行う。
【0004】
転炉においては、溶鋼中に精錬用酸素を吹き込む吹錬の過程でサブランスが使用されることなどから、サブランスには溶鋼やスラグが地金となって付着しやすい。サブランス本体に地金が付着すると、その昇降が円滑に行えなくなるほか、下端部へのプローブの装着も難しくなる。昇降が円滑でなくなるのは、サブランスの昇降がローラ(図6(a)中の符号4a’)等のガイド手段によって案内されるからである。地金が付着するとサブランスがガイド手段に引っ掛かり、スムーズな昇降を妨げられるのである。また、プローブの装着が難しくなるのは、サブランス本体の下端部にはプローブの熱電対等と接続されるコネクタ部分があるためである。その付近に地金が付着すると、プローブの取り付けが困難になったり、接点不良となってプローブからの信号が伝えられなくなったりする。
【0005】
図6(a)のサブランス1’では、そのように付着する地金を除去するため、図6(b)に示すようにガイドローラ4a’を開閉可能なものに構成している。すなわち、サブランス1’の側面を囲み得るようにレバー4b’の先に設けた一対のガイドローラ4a’を、そのレバー4b’の基部に取り付けたエアシリンダ4c’によって開閉するように動作させ、その動作によりガイドローラ4a’をサブランス本体1a’の側面に打ち付けてサブランス1’に振動を加える。サブランス本体1a’の側面に付着しようとする地金(凝固前のもの)の多くを、振動の作用で払い落とすのである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
図6に示す従来の手段では、適切なタイミングで十分な振動をサブランスに与えることができれば望ましい効果が得られるものの、一旦サブランスに付着した地金が凝固してしまうと、それを除去することが難しい。すなわち、サブランスの表面で地金が固化してしまうと、振動を与える程度ではその地金が剥がれないほか、丸くて角のない回転自在なガイドローラをいかに強くサブランスに押し付けても、その側面から地金を掻き落とすことは不可能である。
【0007】
したがって、サブランス側面に一旦地金が付着・固化してしまうと、引き上げたサブランスに作業員が近づいて手作業によりその地金を除去する以外になくなる。そのようにして除去するのは作業員の負担を重くするうえ、生産能率およびコストでの面でも少なくない不利をもたらす。なお、このような課題は、サブランスを転炉で使用する場合のみではなく、金属浴を有する炉(金属浴炉。たとえば溶融還元炉や電気炉)内にサブランスを挿入して使用する場合に一般的に生じるものである。
【0008】
請求項の発明は、こうした課題を解決すべく、サブランス側面に強固に付着した地金であっても円滑に除去することを可能にするサブランスの地金除去装置を提供するものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載したサブランスの地金除去装置は、金属浴に向けて下降しかつ上昇するサブランスから、側面に付着した地金を除去するための装置であって、サブランスが上昇するとき、その側面から地金を掻き落とすべく、一定の高さで、かつ、弾性力に基づいて側方(サブランスの周囲)へ変位可能な状態で、サブランスの側面を囲む分割型の複数のスクレーパ片を備え、前記各スクレーパ片を、同片に上向きまたは外向き(サブランスの側面から離れる向き)の一定以上の大きさの外力が作用したとき破損する部材(シャーピンなど)を介して支持し、前記各スクレーパ片の内面に凸部材を一体化することを特徴とする。なお、スクレーパ片とは、その名が示すように地金を掻き取る(または剥ぎ取る)作用をなすもので、掻くための角(カド)になった部分を端部に備えるなどする部品である。
【0010】
前述したようにサブランスは、下降することにより下端部のプローブを金属浴中に浸漬して溶鋼温度等の測定を行い、その後、プローブとともに上方に引き上げられる。下降した際には金属浴の飛沫等を浴び、サブランス本体の側面にも地金が付着していることが多い。この地金除去装置は、そのような状態で引き上げられるサブランス本体の側面上から、上記のスクレーパ片によって地金を掻き取る作用をなす。
【0011】
すなわち、サブランスが引き上げられるとき本装置は、分割型の複数のスクレーパ片を、サブランスの側面を囲む一定高さの位置に置く。付着した地金は、サブランスの側面から盛り上がった状態にあり、引き上げられるサブランスとともに上昇するので、上記のように一定の高さでサブランス側面を囲んでいるスクレーパ片に接触して掻き落とされる。スクレーパ片がサブランス側面に密着しておれば地金は剥離しやすいが、サブランス側面との間に僅か(たとえば数mm)の隙間をおいてスクレーパ片がある場合にも、その隙間相当以上の厚みをもつ地金はスクレーパ片に接触するので、地金のうち厚い部分およびそれらと一体的な部分がサブランス側面から引き剥がされる。また、複数のスクレーパ片のうち隣接する各片の間に多少の間隔がある場合でも、スクレーパ片に接触して掻き取られる部分の地金とともに、その隙間の部分に位置する地金も引き剥がされやすい。なお、地金を除去する必要のないとき(サブランスを下降させるとき等)には、スクレーパ片を引き離してサブランスを囲まない状態にするとよい。
【0012】
サブランスの側面を囲むときのスクレーパ片が、弾性力に基づいて側方へ変位可能な状態となることから、この地金除去装置にはつぎのような作用もある。すなわち、サブランス本体の形状(直線度)や位置がそれまでのものと相違することになっても、スクレーパ片によりサブランスの昇降が妨げられることがない。サブランス本体は、高温度の金属浴に接近することから熱変形を起こして直線度が低下することがしばしばあり、また、昇降時の水平位置(炉体フード等との相対位置)も定期メンテナンスのたびに変化しやすい。もしスクレーパ片が側方への変位ができない状態に配置されているなら、サブランス本体が僅かでも上記のように形状的または位置的変化を起こした場合、スクレーパ片の配置箇所によっては、サブランス本体とスクレーパ片とが強く接触し合う結果、サブランスの昇降が不可能になる恐れがある。しかしこの地金除去装置においては、上記のとおり弾性力に基づいてスクレーパ片が側方へ変位可能であるため、形状的または位置的変化が小さい範囲ではそのような不都合が生じない。
また、凸部材の表面をサブランスに接触させることで、その側面上の地金を効果的に掻き取ることができる。凸部材の間に隙間があるとはいえ、凸部材に接触する部分の地金とともにほとんどの部分の地金が剥がれ落ちる。
地金の除去は、上述のように、上昇するサブランス側面上の地金を一定高さのスクレーパ片にて掻き落とすことにより行う。したがって、何らかの事情で地金の付着状態が特別に強固であった場合、掻き落としが円滑に行われないばかりか、サブランスが上昇不能になったり、サブランスの昇降装置か地金除去装置のどこかが破壊されたりすることも考えられる。
しかし、この請求項の装置では、地金の付着状態等に起因してその掻き落としができない場合、装置内の特定の部材のみが破損して、サブランスの上昇が不能になったりそのための昇降装置が故障したりすることを防止する。各スクレーパ片を、上記のように、一定以上の大きさの外力が作用したとき破損する部材を介して支持させているからである。つまり、サブランスが上昇する際、その側面上に特別強固に付着した地金と接触してスクレーパ片が上向きまたは外向きの大きな外力を受けた場合、当該部材が破損してスクレーパ片の支持を解く(自由に近い状態にする)ことにより、サブランスの円滑な上昇を可能にするのである。
その後は、掻き落としのできなかった地金を手作業等によって除去するとともにスクレーパ片の支持状態を復旧する必要があるが、破損する上記の部材を交換可能に配置しておくことにより当該復旧作業は極めて容易にすることが可能である。破損する個所が決まっているために、地金除去装置やサブランスの昇降装置のうちどこが破損したのかをさがす必要がない点でも、復旧作業は短時間に容易に行える。
【0013】
請求項2に記載したサブランスの地金除去装置はとくに、各スクレーパ片を、サブランスの側面を囲む位置とその側面より離れた位置との間で移動し得るように、エアシリンダを動作手段とする支持機構を介して支持させたことを特徴とする。
【0014】
請求項に記載したように弾性力に基づいて側方へ変位可能な状態にスクレーパ片を配置するためには、各スクレーパ片をバネ(スプリング)などの弾性体によって支持させるのもよい。しかし、エアシリンダを動作手段とする上記のような支持機構を介して各スクレーパ片を支持させる場合にも、当該シリンダ内の空気が有する弾性(圧縮性および膨張性)に基づいて、そのように側方へ変位可能な状態にスクレーパ片を配置できる。
【0015】
エアシリンダを含む支持機構を採用する場合には、さらにつぎのような作用もある。すなわち、エアシリンダにより、サブランスの側面を囲む位置とその側面より離れた位置との間で各スクレーパ片を移動できるため、まず、サブランスを下降させるとき等にサブランス側面よりスクレーパ片を引き離しておくことが容易である。また、そのように引き離したり、再びサブランス側面を囲む位置に引き寄せたりすることをスピーディに行うことにより、スクレーパ片をサブランスの側面上に打ち付けることも可能である。スクレーパ片をこうしてサブランスに打ち付ければ、それによる衝撃によっても地金を除去することができる。
【0020】
請求項3に記載の地金除去装置はとくに、各スクレーパ片を、サブランスの下降・上昇を案内するガイド手段(たとえばガイドローラを含むもの)に取り付けたことを特徴とする。
【0021】
地金除去装置におけるスクレーパ片は、サブランスが上昇する際、サブランス本体(のうちとくに地金の付着しやすい下端部付近)が通過する高さで、サブランスを正しく囲む水平位置に配置されることにより上述の作用をなすことができる。この請求項に係る装置のように各スクレーパ片をガイド手段に取り付けるなら、サブランスと同心であってそれを正しく囲む好ましい水平位置にスクレーパ片をおきやすいというメリットがある。つまり、同じガイド手段に、サブランスを案内させるとともに各スクレーパ片を取り付けているので、サブランスが変形していない限りは、サブランスと各スクレーパ片との水平位置を合わせやすい。したがって、サブランスの軸心を中心とする好ましい位置に各スクレーパ片を配置してサブランスの側面を囲ませ、地金の除去を円滑に行うことができる。
【0022】
請求項4に記載の地金除去装置は、請求項1〜3の装置においてとくに、各スクレーパ片を、金属浴の上部を覆うフードまたはダクト上のサブランス用ゲート(挿入口)に、水平位置の調整手段を介して取り付けたことを特徴とする。当該調整手段は、サブランスの昇降中を含めてスクレーパ片の水平位置を常に自動調整できるものがよいが、事前の試運転等の際にその位置を手動調整できるものであってもよい。
【0023】
各スクレーパ片をこのようにサブランス用ゲートに取り付けるなら、掻き取った地金が同ゲートの内側に入り、フードやダクトの外側に飛散・落下することがない。そのため、工場内の環境面で好ましく、他の設備や作業に支障が及ばないほか、地金の再利用を通じて省資源化をはかれることにもなる。
【0024】
この装置では、サブランスを案内するガイド手段とは別にスクレーパ片を設けているので、サブランスとスクレーパ片との水平位置を合わせることが容易ではない。また、スクレーパ片を取り付けるサブランス用ゲートの位置は、フードやダクトの補修にともなって変化することがある。水平位置が変更可能なサブランスにおいては、昇降時のその位置が常に一定であるとも限らない。そのためこの装置では、昇降するサブランスの軸心位置とその側面を囲む複数のスクレーパ片の中心とが大きくずれて、サブランスの昇降が妨げられたり地金の除去が円滑でなくなったりする可能性がある。
【0025】
しかしながらこの装置では、サブランスとスクレーパ片の水平位置が大きくずれた場合にも、上記のような不都合が生じない。両者間のずれに応じ、水平位置の調整手段によってスクレーパの位置がサブランスの軸心位置に合わせられるからである。両者間の大きなずれはフードやダクトの耐火壁の補修など定期的なメンテナンスの際に生じるので、上記の調整手段は、スクレーパ片の水平位置を常に自動調整するものでなくとも、特定の時期にその位置を手動調整できるものであっても足りる。なお、両者間のずれが小さい場合には、前記したように弾性力に基づいてスクレーパ片が側方へ変位することにより、サブランスの昇降ができないという不都合は少なくとも回避される。
【0026】
【発明の実施の形態】
図1〜図5に、発明の実施に関する一形態を示す。図1〜図3のそれぞれは、地金除去装置10を示す正面図、側面図および平面図である。また、図4・図5のそれぞれは、金属浴炉の一つである転炉40とともにサブランス1の全体を示す側面図および正面図である。
【0027】
図4および図5に示すように、サブランス1は転炉40の上方に鉛直に配置されている。サブランス1の本体1aは、上部においてキャリッジ2aに支持されている。巻上げ式の昇降手段2の作用でそのキャリッジ2aがガイド手段4に沿って上下へ往復移動するにともない、サブランス本体1aが昇降する。ガイド手段4の下部には、サブランス本体1aの下寄りの部分に接するように一対のガイドローラ4aが配置されていて(図1を参照)、それらがサブランス本体1aの揺れを防止しながらその昇降を案内する。それら一対のガイドローラ4aは鼓形をしていて両側からサブランス本体1aをはさみ(図1、図2を参照)、それぞれ軸心を中心にして自在に回転する。なお、図4・図5中の符号3はサブランス1のための支持梁、符号6は転炉工場の建家である。
【0028】
サブランス本体1aの下端部には、転炉40内の溶鋼について測温とサンプル採取等を行うためのプローブ1cが装着される。上記のようにサブランス本体1aが昇降するのにともなって、そのプローブ1cの先端は炉内の溶鋼中に浸漬され、かつ再び引き上げられる。プローブ1cによる計測信号は、サブランス本体1aのコネクタ1b(図1を参照)から本体1a内の信号線を経てケーブル2cを通って外部に送られる。プローブ1cは、溶鋼中に一度浸漬されるたびに取り外されて回収され、代わって新しいプローブ1cが装着される。プローブ1cの装着と信号線の連結を確実に行うためにはコネクタ1b(図1)に地金が浸入するのを防止する必要があることから、サブランス本体1aの内部よりコネクタ1bの周囲に向けて窒素ガスを吹き出させている。そのガスは、上記のケーブル2cと同様に配置したホースを通してサブランス本体1aへ供給し、サブランス本体1aの内部をその下端のコネクタ1bにまで下向きに送っている。サブランス本体1aに対するプローブ1cの着脱は、図5に示す着脱装置5によって行い、使用済み(サンプルを有する)のプローブ1cは回収用のシュート5bに投入する。
【0029】
転炉40の炉口にかぶせられたフード41の上部には、サブランス挿通用のゲート43が形成されていて図5の開閉手段44にて開閉するようになっており、上記したサブランス1の昇降は、そのゲート43を通して行っている。ゲート43の上端開口部の内側には窒素ガスを炉内に向けて斜め下方へ吹き込むようにガスノズルを設けているため、当該開口を開いたときにも炉内のガスが漏れ出ることがない。なお、図4のように、転炉40の上方にはサブランス1と平行して溶鋼精錬用の酸素ランス(主ランス)50があり、これも、図示しない昇降手段により、フード41上のゲート42を通して同様に炉内に挿入される。
【0030】
上記のようなサブランス1については、転炉40内への挿入時に付着した地金をその本体1aの側面から除去する目的で、地金除去装置10を付設している。同装置10は、サブランス本体1aが上昇するとき後述のスクレーパ片11をサブランス本体1aの側面に添わせることにより、当該側面上の地金を掻き落として除去するものである。図4および図5のようにガイド手段4の下端部付近に取り付けたその装置10は、図1〜図3および下記a)〜d)に示すとおり構成している。
【0031】
a) 地金除去装置10は、図3(a)のように、サブランス本体1aの側面を囲み得る一対の半円筒部材を中心に形成したスクレーパ片11と、その支持機構20とを主要部分として構成している。スクレーパ片11である半円筒部材は、内面の半径がサブランス本体1aの側面の半径とほぼ一致するサイズの炭素鋼鋼管を長手方向にほぼ2分割(半割れ)することにより形成している。下端部の内側には、サブランス本体1aの側面上の地金を掻き取る(スクレープ)するのに好ましいカドの部分が設けてある。
【0032】
b) 支持機構20は、上記のような一対のスクレーパ片11を、サブランス本体1aの側面を囲む閉じた位置と当該側面から離れた開いた位置(図3中の仮想線の位置)との間で移動させ得るように支持するもので、つぎのような部品により構成している。すなわち、図1のようにスクレーパ片11を下部に取り付けた一対の縦向きのアーム21と、図3(a)のように各アーム21を先端部に有するとともにそれぞれ縦向きの支軸22aを中心に水平に揺動し得る一対のレバー22、各レバー22と一体に揺動する小レバー23、支持機構20を駆動する動作手段であるエアシリンダ25、エアシリンダ25による変位をレバー23の変位にするための連結ロッド25aおよび連結リンク24−などである。エアシリンダ25を伸ばして連結ロッド25aを図3(a)の下向きに変位させると、レバー23を揺動させ、仮想線(一部のみを示す)のように各スクレーパ片11を開いてサブランス本体1aから引き離すことができる。図3(a)の実線の状態からさらにエアシリンダ25を縮め得るようにして、スクレーパ片11の内面をサブランス本体1aの側面に接触させ得るように構成するのもよい。エアシリンダ25を用いれば、上記のようにスクレーパ片11を開閉することが容易である。また、その動作を繰り返すことによってスクレーパ片11をサブランス本体1aに打ち付け、衝撃力や振動の作用で地金を落とすことも可能になる。支持機構20はそのほか、エアシリンダ25を含むことから、当該シリンダ25内の空気の弾性(圧縮可能性)に基づいてスクレーパ片11をサブランス本体1aの側方(半径方向)へ弾性的に変位させることも可能である。スクレーパ片11がそのように弾性的に変位し得ることから、熱変形等によってサブランス本体1aが湾曲している場合にも、その昇降をスクレーパ片11が妨げるという不都合は生じない。
【0033】
c) 支持機構20およびスクレーパ片11の高さ(上下方向の位置)は、変動しないように定めている。すなわち、支持機構20におけるレバー22の支軸22a(図3(a))をガイド手段4の下端部付近に固定したこと等により、スクレーパ片11の高さは、サブランス1が通常の運転によって上昇させられるとき図1または図2(の仮想線)のようにサブランス本体1aの下端部が到達するレベルに定めている。この高さにあるスクレーパ片11を図3(a)の実線の状態のように閉じてサブランス本体1aを囲ませるとともに、転炉40(図4等)内に挿入したサブランス1をその状態で上昇させれば、本体1aの側面上の地金はスクレーパ片11によって剥がされるように掻き落とされる。なお、スクレーパ片11を設けたその高さは、ガイド手段4の下端部付近であって図1のようにガイドローラ4aのすぐ下(1メートルと離れない位置)であるから、地金の除去が効果的に行われる。ガイドローラ4aによりサブランス本体1aの位置が十分に拘束された箇所でスクレーパ片11を使用するため、サブランス本体1aの側面とスクレーパ片11との位置関係が適切に保たれやすいからである。
【0034】
d) 支持機構20中のアーム21に対する各スクレーパ片11の取り付けは、図1・図2に示すとおり、1本の太めの支持ピン12aと1本の細めのシャーピン12bとを介して行っている。シャーピン12bは、サブランス本体1a上の地金が剥がれにくいためスクレーパ片11に上向きまたは外向きの大きな力が作用し、同時にその反力がサブランス1や昇降手段2に作用したとき、力が及ぶあらゆる部材のうちで最も破損しやすいように(ただし余り頻繁には破損することがないように)寸法や材質等を定めたものである。このような金属製のシャーピン12bを使用したことにより、サブランス本体1aにおける地金の付着がとくに強固である場合にも、深刻な事態を回避できる。すなわち、地金が剥がれなくてスクレーパ片11が強くその地金に当たった場合にも、専らシャーピン12bのみが破損し、地金除去装置10やサブランス1またはその昇降手段2のいずれの機器にも支障が及ばない。シャーピン12bは上記のとおり破損しやすく、破損すると図1の仮想線のように支持ピン12aを中心にスクレーパ片11が外向きに倒れ、サブランス本体1aが支障なく上昇できる状態になるからである。なお、その場合、掻き落としのできなかった地金をサブランス本体1a上から手作業等によって除去するとともにスクレーパ片11の支持状態を復旧する必要があるが、支持状態の復旧は、新しいシャーピン12bをアーム21とスクレーパ片11とに挿通するだけで足りるので容易に行える。
【0035】
以上、実施形態を一つ紹介したが、発明の地金除去装置はたとえば下記のような形態でも実施することが可能である。すなわち、
イ) 上に紹介したスクレーパ片11ではその内面が滑らかである(素材とした鋼管の内面に何も加工していない)が、図3(b)に例示するようにスクレーパ片11’の内面に凸部材11a’を一体化するのもよい。凸部材11a’の表面をサブランス1に接触させるようにすれば、その側面上の地金を効果的に掻き取ることができる。凸部材11a’の間に隙間があるとはいえ、凸部材11a’に接触する部分の地金とともにほとんどの部分の地金が剥がれ落ちる。
【0036】
ロ) スクレーパ片は、図示のように二片によってサブランス1を囲むものには限らず、三片または四片以上によって一本のサブランス1を囲むように構成するのもよい。
【0037】
ハ) 図示した地金除去装置10ではスクレーパ片11をガイド手段4に取り付けているが、転炉40(図4を参照)のフード41上にあるゲート43の上端開口にスクレーパ片を設けるのも好ましい。そこにスクレーパ片を設ければ、サブランス1から掻き落とされる地金がゲート43の外には出ず、転炉40での製鋼原料として利用されるほか、酸素ランス50(図4)用のゲート42(のシール面)上に地金の堆積が起こらないために当該ゲート42からのガスの漏出が防止されるという利点もある。ただし、その場合には、ガイドローラ4aから離れた箇所にスクレーパ片が位置することになるほか、定期補修にともなってフード41の位置が(したがってゲート43の位置も)数十mmの範囲で変動することから、スクレーパ片は、水平位置の調整手段を介してゲート43上に取り付ける必要がある。その調整手段としては、そのような変動範囲内をバネ等の作用で自在に移動できるようにすべてのスクレーパ片を支持するものなどを配置するのが好ましい。
【0038】
ニ) 上に紹介したものと同様の地金除去装置は、転炉40にて使用されるサブランス1のみでなく、表面に地金の付着を受けるすべてのサブランスに対して付設することができ、好ましい作用・効果をもたらす。つまり、溶融還元炉など、種々の溶融金属炉のサブランスにおいて地金除去の目的を果たすことができる。
【0039】
【発明の効果】
請求項1に記載したサブランスの地金除去装置は、金属浴に向けて下降したのち引き上げられるサブランス本体の側面上から複数のスクレーパ片によって地金を掻き取るが、これに関し、つぎのような効果をもたらす。すなわち、
・ サブランスの側面を囲むときのスクレーパ片が、弾性力に基づいて側方へ変位可能な状態であることから、熱変形等によってサブランス本体の形状(直線度)や位置がそれまでのものと相違することになっても、スクレーパ片によりサブランスの昇降が妨げられることがない。凸部材の表面をサブランスに接触させることで、その側面上の地金を効果的に掻き取ることができる。
・ 各スクレーパ片を、同片に上向きまたは外向きの一定以上の大きさの外力が作用したとき破損する部材を介して支持しているから、地金の付着状態がとくに強固である等の理由によりその掻き落としができない場合にも、サブランスの上昇が不能になったりそのための昇降装置が故障したりすることが防止される。そのような場合に破損する箇所が特定されることから、スクレーパ片の支持状態を復旧するための作業も短時間内に容易に行える。
【0040】
請求項2に記載した地金除去装置なら、とくに、
・ エアシリンダを動作手段とする支持機構を介して各スクレーパ片を支持させるので、サブランスを下降させるとき等にサブランス側面よりスクレーパ片を引き離しておくことが容易であるほか、スクレーパ片をサブランスの側面上に打ち付けて、衝撃や振動の作用により地金を除去することもできる。
【0042】
請求項3に記載の装置なら、とくに、
・ サブランスと同心であってそれを正しく囲む好ましい水平位置にスクレーパ片をおきやすいため、サブランスを囲む好ましい位置に各スクレーパ片を配置して地金の除去を円滑に行うことができる。
【0043】
請求項4に記載の装置なら、
・ サブランスから掻き取られた地金がサブランス用ゲートの内側に入り、フードやダクトの外側に飛散・落下することがないため、工場内の環境面で好ましく、また他の設備や作業に支障が及ばないほか、地金の再利用を通じて省資源化をはかれることにもなる。
【0044】
・フードやダクトの補修等によってサブランスとスクレーパ片の水平位置が大きくずれた場合にも、調整手段によってスクレーパの水平位置がサブランスの軸心位置に合わせられるため、サブランスの昇降が妨げられたり地金の除去が円滑でなくなったりする不都合が避けられる。
【図面の簡単な説明】
【図1】地金除去装置10の正面図であって、図5におけるI部の詳細を示す。
【図2】地金除去装置10の側面図であって、図1におけるII−II矢視を示す。
【図3】図3(a)は、地金除去装置10の平面図であって、図1におけるIII−III矢視を示す。また同(b)は、他に使用可能なスクレーパ片11’を示す平面図である。
【図4】転炉40とともにサブランス1の全体を示す側面図である。
【図5】転炉40とともにサブランス1の全体を示す正面図である。
【図6】図6(a)は、転炉とともに従来の一般的なサブランスを示す側面図である。また同(b)は、同(a)におけるb−b矢視図である。
【符号の説明】
1 サブランス
1a サブランス本体
4 ガイド手段
4a ガイドローラ
10 地金除去装置
11 スクレーパ片
12b シャーピン(破損する部材)
20 支持機構
25 エアシリンダ
40 転炉
43 (サブランス用)ゲート
Claims (4)
- 金属浴に向けて下降し、かつ上昇するサブランスから、側面に付着した地金を除去するための装置であって、
サブランスが上昇するとき、その側面から地金を掻き落とすべく、一定の高さで、かつ、弾性力に基づいて側方へ変位可能な状態で、サブランスの側面を囲む分割型の複数のスクレーパ片を備え、
前記各スクレーパ片を、同片に上向きまたは外向きの一定以上の大きさの外力が作用したとき破損する部材を介して支持し、前記各スクレーパ片の内面に凸部材を一体化する
ことを特徴とするサブランスの地金除去装置。 - 各スクレーパ片が、サブランスの側面を囲む位置とその側面より離れた位置との間で移動し得るよう、エアシリンダを動作手段とする支持機構を介して支持されていることを特徴とする請求項1に記載したサブランスの地金除去装置。
- 各スクレーパ片が、サブランスの下降・上昇を案内するガイド手段に取り付けられていることを特徴とする請求項1または2に記載したサブランスの地金除去装置。
- 各スクレーパ片が、金属浴の上部を覆うフードまたはダクト上のサブランス用ゲートに、水平位置の調整手段を介して取り付けられていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載したサブランスの地金除去装置。
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