JP3719034B2 - 電気炉の出鋼口異物除去装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、偏心炉底出鋼タイプの出鋼口を有する電気炉の出鋼口異物除去装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に、主原料の鉄スクラップを電気アークを熱源として溶解精錬する製鋼用の電気炉が知られている。電気炉には交流式電気炉と直流式電気炉とがあり、炉底出鋼タイプが多く採用されている。交流式電気炉は3本の黒鉛電極を炉の上方から炉蓋を介して炉内に挿入し、主としてスクラップや溶鋼を通じて電極間にアークを発生させるものである。また図20に示すように、直流式電気炉1は、炉の上方から炉蓋3を介して1本の黒鉛電極10を炉内に挿入し、炉底4に埋設した円柱状の鉄電極11を他方の電極として直流アークを発生させて溶解精錬するものである。
【0003】
炉体2および炉蓋3が鉄皮および耐火煉瓦で形成され、球面状に形成された炉底4が基礎台17の上面で転動するように構成されている。図20の例は偏心炉底出鋼タイプを示すもので、炉底4の一部を径方向に延出させた偏心部位に出鋼部5を設け、この出鋼部5に出鋼口6を設けてある。この直流式電気炉1は、炉体2に設けられた傾動用油圧シリンダ9により傾動可能になっている。この出鋼口6にはその下方から回動してこれを閉止する開閉ゲート7が設けられ、その直下には取鍋8が待機しており、出鋼口6から排出する溶鋼は、取鍋8内に受鋼される。
【0004】
取鍋8は、両側の側面上部に設けた一対の取鍋トラニオン15の下端部に形成したブラケット16を、移動台車13に設けた一対の取鍋支持台14上に載せることにより支持されており、受鋼後、移動台車13は車輪20を介してレール12上を走行され、取鍋8を次工程の連続鋳造装置に搬送する。25は水平度調整治具を示す。
ところで、直流式電気炉1の出鋼部5に設けた出鋼口6は、炉底2の最深部より高い位置となっており、出鋼口6の閉栓は、開閉ゲート7を閉として出鋼口6内に砂を充填することによりなされる。直流式電気炉1からの出鋼は、開閉ゲート7を開放した後、出鋼口6から砂を抜き出して開始される。そして、出鋼中には出鋼口6上に溶鋼がくるように傾動用油圧シリンダ9用いて炉体2を傾動させ、溶鋼上に浮いているスラグが流出するのを防いでいる。
【0005】
出鋼末期になると炉内の溶鋼量が減少するため、溶鋼やスラグ中に浮いている固化したスラグ、剥離した耐火物、または折損した黒鉛電極などの異物が出鋼口6に詰まり、出鋼ができなくなる場合がある。この場合には、炉体2を傾動して出鋼口6上から溶鋼を炉底4側に移動させた後、作業者が出鋼口6の上方から出鋼口6内に鉄パイプを挿入、酸素ガスを供給して鉄パイプの酸化熱を利用して異物を溶解除去する。しかしながら、出鋼口6内に耐火物や黒鉛電極が詰まった時には、溶解することができず開口困難となる。通常、直流式電気炉1は2基設置され、操業周期をずらせて交互に切り替え操業されるが、出鋼口6内に詰まった異物の除去に30分以上かかると次工程の連続鋳造作業に悪影響を与える。しかしながら、従来の酸化熱を利用した異物除去ではしばしば30分をオーバすることがあり、その短縮が要望されていた。
【0006】
異物を溶解する以外の他の異物除去手段として実開平7-12892 号公報には、出鋼口の上方から異物除去治具を回転させながら徐々に下降させ、出鋼口6内に詰まった異物を削除するものが開示されている。しかしながら、出鋼途中の段階では炉内が高温であるため出鋼口の上方から異物除去治具を下降すると高温に曝され、異物除去治具が溶損するので十分な作業時間をもって除去することができず、また高温環境下での危険な作業を伴うという問題点があった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、前記従来技術の問題点を解決するために、振動ブレーカを用いることにより出鋼口に詰まった異物がどのようなものであっても、出鋼口の下方から出鋼途中でも容易にかつ安全に除去できるようにすることを目的とするものである。さらに、出鋼口を形成する耐火物が損耗した場合に、出鋼口内やその付近に付着した地金やスラグなどの異物を除去すると共に、出鋼口を形成する損傷の進行した出鋼口耐火物を取り外す作業、並びに新しい出鋼口を形成する耐火物ブロックを装着する作業を確実かつ安全に行うのに適した電気炉出鋼口の異物除去装置を提供することを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するための請求項1記載の本発明は、電気炉の出鋼口異物除去装置おいて、ブレーカロッドを着脱自在に上向きに装着したブレーカを保持したブレーカケースと、このブレーカケースに接続された支持枠と、該支持枠を支持して揺動させる支持枠揺動装置と、前記支持枠を前記支持枠揺動装置と共に昇降させる昇降装置とを具備し、前記ブレーカケースの上端部に異物衝突防止用のカバーならびに出鋼口交換用治具を着脱自在に配設することを特徴とする電気炉の出鋼口異物除去装置である。
【0011】
請求項記載の本発明は、前記支持枠がスライド枠と、該スライド枠の外側に嵌め込まれる外枠とからなる伸縮装置であり、該外枠はベアリング軸受およびトラニオンを介して揺動可能に該外枠の上方側面部を包囲するトラニオン枠に支持され、該トラニオン枠はベアリング軸受およびトラニオンを介して揺動可能に装置用支持架台に支持されていることを特徴とする請求項1記載の電気炉の出鋼口異物除去装置である。
【0012】
請求項記載の本発明は、前記スライド枠が形成する各々の各外側面長さ方向に離間して平行に配設されたガイドレールと、前記外枠に配設されると共に前記スライド枠に配設したガイドレールの間で前記スライド枠の外側面を4面からガイドするガイドローラとを備えたことを特徴とする請求項記載の電気炉の出鋼口異物除去装置である。
【0013】
請求項記載の本発明は、前記外枠の下端部で直交する2側面にそれぞれ接続され、かつ装置用支持架台に支持された揺動装置がシリンダであることを特徴とする請求項または記載の電気炉の出鋼口異物除去装置である
【0014】
求項記載の本発明は、前記装置用支持架台を取鍋移動台車の取鍋支持台上に載置すると共に、前記装置用支持架台に設けた位置決めガイドを前記取鍋支持台近傍に設けた位置決めポストに嵌め込むことを特徴とする請求項1、2、3または記載の電気炉の出鋼口異物除去装置である。
【0015】
請求項記載の本発明は、前記装置用支持架台を専用移動台車上に設置したことを特徴とする請求項請求項1、2、3または記載の電気炉の出鋼口異物除去装置である。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
本発明では、従来から使用に供されていた前記図20に示す取鍋8を搬送する移動台車13を利用する。取鍋8を支持台14上から撤去した状態とし、移動台車13上に本発明に係る電気炉の出鋼口異物除去装置を着脱可能に搭載する場合について説明する。なお、本発明は、これに限定するするものではなく専用の移動台車を製作し、その上に本発明に係る電気炉出鋼口の異物除去装置を固定状態で設置することができるのはいうまでもない。
【0017】
本発明は、図1および図2に示すように、移動台車13上に設けてある既設の取鍋支持台14の一端部に位置決めポスト18を立設し、取鍋支持台14上に装置用支持架台19を載置する。このとき、装置用支持架台19の下端部に上下方向の開口を有する一対の位置決めガイド21を、取鍋支持台14に立設した位置決めポスト18に嵌め込み水平方向に位置ずれしないようにセットする。
【0018】
装置用支持架台19は下段床22、中段床23および上段床24を有し、中段床23上に長方形のトラニオン枠27が両側面に配設したトラニオン28を介して一対の軸受26に回動可能に支持されている。図3および図4に示すように、トラニオン枠27の内側には正方形の外枠30が配置されている。この外枠30はトラニオン枠27の他の両側面に設けたベアリング軸受29にトラニオン31を介して回動可能に支持されている。したがって、一対のトラニオン28と一対のトラニオン31とは、それぞれの軸線がトラニオン枠27内で交差する配置として揺動する構成を持つもので、本図ではトラニオン枠27の同一面内で直交するような配置になっている。
【0019】
また、外枠30の内側に上方から正方形のスライド枠32がスライド可能に嵌め込まれ伸縮可能な支持枠とされており、外枠30の上部には、4側面にそれぞれガイドローラ34が上下2段に配置されている。なお、外枠30、スライド枠32は正方形で示しているが、スライド可能であればよく、円形または多面形の形状でも構わない。また、図5および図6に示すように、ガイドローラ34は外枠30に設けた上下2段の開口37の部分に配置される。スライド枠32の外側面には、図7および図8に示すように、上下方向に平行に溝35を設け、この溝35にガイドレール36をはめ込み、埋め込みボルトを用いて固定してある。ガイドローラ34は上下2段の開口37を介してスライド枠32の外面を2本のレール36間でガイドし、これによってスライド枠32がスムーズに昇降される(図3参照)。
【0020】
外枠30の下部外側面には、図9に示すように、揺動装置として2台の揺動用油圧シリンダ38が水平方向で互いに直交するような配置関係で接続されている。各揺動用油圧シリンダ38は下段床22から取り出したブラケット39に垂直軸48を介して水平旋回可能に支持されている。
図10に示すように、外枠30およびスライド枠32が形成する空間内に伸縮装置として伸縮用油圧シリンダ33を配置する。伸縮用油圧シリンダ33は外枠30の内底面に上向きに軸受42とピン43を介して支持されており、伸縮用油圧シリンダ33から上向きに伸縮するプランジャ40の先端部が、スライド枠32の天井面(ブレーカ支持部材41の下面に相当)に軸受42とピン43を介して接続されている。なお、伸縮用油圧シリンダ33のプランジャ40は、出鋼口6の異物を除去するに必要なストロークを有する。
【0021】
さらに、スライド枠 32 の天井面のブレーカ支持部材41の上に設けたブレーカケース44内には油圧ブレーカ45が固定配置してあり、油圧ブレーカ45には上向きにブレーカロッド49が着脱自在に装着してある。ブレーカケース44の上部にはカバー46が取り付けてあり、上方から落下してくる異物が装置に当たるのを防止する。ここで、揺動用油圧シリンダ38の作動によるトラニオン枠27の部分に設けたトラニオン28、31を支点とする外枠30、スライド枠32およびブレーカロッド45の揺動角度は最大5°あれば出鋼口6の異物除去を残すことなく除去可能である。47は安全柵を示す。
【0022】
本発明では、一対のトラニオン28と一対のトラニオン31とは、それぞれの軸線がトラニオン枠27内で交差するように配置されていると共に、外枠30とスライド枠32が形成する空間内に伸縮用油圧シリンダ33を内蔵させるので、装置がコンパクトで、かつ機動的である。また、装置用支持架台19を取鍋を搭載する移動台車13上に着脱可能にするので、移動台車13を有効に利用できる。なお、装置中のシリンダは全て油圧シリンダと説明しているが、電動式、空圧式シリンダでも構わないことは勿論である。
【0023】
次に本発明の電気炉出鋼口の異物除去装置の作業手順について説明する。
図20に示す従来例と同様に、炉底出鋼タイプの直流式電気炉1の出鋼末期に炉内の溶鋼量が減少して溶鋼やスラグ中に浮いている剥離した耐火物などの異物が出鋼口6に詰まり、出鋼がスムーズにできなくなった場合、炉体2の傾動により溶鋼およびスラグを出鋼口6と反対側の炉底4の方に移動させ出鋼口6を露出させた状態として、溶鋼が出鋼口6から漏れない状態にする。そして、出鋼末期の異物詰まりまで受鋼していた取鍋8を載置した移動台車13を炉体2の直下から移動させた後、天井クレーン(図示せず)にて吊り上げ次工程に搬送する。このとき、炉底4に残っている溶鋼は通常より多めに残るが次回操業時のスクラップ溶解のホットヒールとして使用する。
【0024】
引き続き、図1および図2に示すように、装置用支持架台19を天井クレーンで吊り上げて移動台車13が備えた取鍋支持台14を利用し、その上に載置すると同時に位置決めガイド21を位置決めポスト18に嵌め込みセットする。移動台車13を直流式電気炉1の位置に移動させ、出鋼口6の下方で停止させる。昇降用油圧シリンダ33を作動してプランジャ40を伸長させ、スライド枠32を外枠30内で上昇させる。これによりスライド枠32の上に配置したブレーカロッド49を上昇させる。この時、スライド枠32は、外枠30の上部4側面に設けたガイドローラ34によりガイドされスムーズに上昇できる。
【0025】
炉体2は溶鋼が排出しない状態まで傾動してあるため、出鋼口6は鉛直に対して角度θ(図11参照) をもって傾斜しているので、油圧ブレーカ45に装着したブレーカロッド49が出鋼口6の傾斜に合致するよう外枠30の下部に接続された2台の揺動用油圧シリンダ38を作動する。トラニオン枠27の部分に設けたトラニオン28、31を支点とする直交する2つの方向への揺動と、揺動用油圧シリンダ38の垂直軸48を介する水平旋回との組み合わせにより、外枠30、スライド枠32および油圧ブレーカ45がブレーカロッド49と一体的に揺動する。
【0026】
油圧ブレーカ45に装着したブレーカロッド49が、出鋼口6の傾斜角度に一致したら伸縮用油圧シリンダ33を作動し、図11に示すように、油圧ブレーカ45に装着したブレーカロッド49を出鋼口6内に下方から挿入し、出鋼口耐火物52に付着した地金、スラグ等の固着物50や詰まり耐火物51の部分まで上昇させる。そして、油圧ブレーカ45を作動してブレーカロッド49の先端より固着物50や詰まり耐火物51に衝撃を与え、これを突き崩して除去する。出鋼口6内からの落下物はカバー46に当たって側方に落下するので、装置の損傷を防止できる。
【0027】
出鋼口耐火物52の内部に付着した固着物50や詰まり耐火物51の除去が終了したら、前述と逆の操作を行って出鋼口6内からブレーカロッド49を抜き去る。炉体2の直下から移動台車13を退避させた後、天井クレーン(図示せず)にて取鍋支持台14から装置用支持架台19を吊り上げて待機場所に移動させる。出鋼口6を下方から開閉ゲート7を回動して閉止した後、出鋼口6内に砂を充填して次の溶解、精錬に備える。炉内に残留している溶鋼は次回の精錬でホットヒートとして使用される。
【0028】
次に、本発明の電気炉出鋼口異物除去装置を用いて出鋼口耐火物52が損傷して使用できなくなった出鋼口6の耐火物を取り外して、新しい出鋼口6の耐火物を装着する出鋼口交換手順について説明する。
損傷した出鋼口6を取り外す場合、まず出鋼口6を形成する出鋼口耐火物52の内部に付着した固着物50などの異物を除去する。この場合、炉内の溶鋼やスラグを排出した状態としてあるため炉体2は直立しており、出鋼口6は鉛直になっている。このため油圧ブレーカ45に装着したブレーカロッド49など装置はほぼ鉛直状態のままでよい。異物除去の手順は、前記出鋼末期において出鋼口6の異物除去に準じて行われるので説明を省略する。
【0029】
出鋼口6に付着した異物の除去が終了したら、油圧ブレーカ45が入っているブレーカケース44の上部に図12〜図14に示す構造の出鋼口交換治具53を装着し、これを用いて能率よく出鋼口交換作業を行う。出鋼口交換治具53は、上部に円形受皿54を備え、円形受皿54には中央部に円形開口57を形成してあり、また下部に角形接続フランジ55を備え、角形接続フランジ55の中央部に角形開口58を形成してある。円形受皿54には円周上の4箇所に吊手部56を配設してあり、角形接続フランジ55の4隅にはボルト孔60が配設してある。59は各部の補強リブを示す。
【0030】
損傷した出鋼口6を交換するに際し、まず、天井クレーンにより吊手部56を介して出鋼口交換治具53を吊り上げ、油圧ブレーカ45にブレーカロッド49を装着したままの状態でブレーカケース44の上方に移動させた後、出鋼口交換治具53を下降してブレーカケース44の上に載せる。ブレーカロッド49を装着したままにしたのは、取り外し時間を節約するためであり、かつ、出鋼口耐火物52を後述するように取り外した時の倒れ防止の役割を担うためである。出鋼口交換治具53を角形接続フランジ55の4隅に配設したボルト孔60からボルト61を差し込みブレーカケース44の上面に固定する(図12参照)。なお、ボルト孔60とボルト61としているが、ピン孔とピンの構成としてもよい。
【0031】
移動台車13を移動して図15に示すように、ブレーカロッド49が出鋼口6の下方になるように位置調整を行う。伸縮用油圧シリンダ33を伸長方向に作動し、油圧ブレーカ45に装着したブレーカロッド49を上昇させて出鋼口6内に下方から挿入する。図16に示すように、出鋼口交換治具53の円形受皿54を出鋼口6の下端フランジ63に突き当てて支持状態とする。ボルト64を取り外し、伸縮用油圧シリンダ33を収縮方向に少し作動すると出鋼口6を形成する円筒状の出鋼口耐火物52の外側に充填されている砂質剥離層62が、円筒状の炉底側耐火物65と剥離して下方に移動する。これにより出鋼口6が円形受皿54上に支持される。引き続き図17に示すように、伸縮用油圧シリンダ33を収縮方向に作動すると砂質剥離層62の剥離により下端フランジ63を包含する出鋼口耐火物52が出鋼口交換治具53と共に下方に抜き取られる。
【0032】
損傷した出鋼口耐火物52の取り外しが終わったら新しい出鋼口耐火物52を下端フランジ63と共に装着するが、その手順は前記手順と逆になる。ただし、この場合には、出鋼口交換治具53の円形受皿54上に出鋼口耐火物52のみを下端フランジ63と共に載せて、出鋼口6を形成する円筒状の炉底側耐火物65内にセットする。その後、出鋼口耐火物52と炉底側耐火物65とが形成する間隙内に砂質剥離層62を充填することにより出鋼口6を形成する。
【0033】
本発明の電気炉出鋼口の異物除去装置は前記の構造に限定されるものではなく、例えば、図18に示すような構造にすることが可能である。すなわち、移動台車13上に設けてある既設の取鍋支持台14の一端部に位置決めポスト18を立設し、取鍋支持台14上に装置用支持架台19を載置すると共に、一対の位置決めガイド21を位置決めポスト18に嵌め込み水平方向にずれが生じないようにセットするのは前述の場合と同様である。
【0034】
装置用支持架台19に離間して配設された2本のガイド柱66には、昇降キャリッジ67が昇降自在に設けてある。昇降キャリッジ67の側面に配設されたブラケット68に軸受69が取り付けてある。この軸受69と装置用支持架台19の上端部に取り付けた軸受70との間に昇降用油圧シリンダ71が配置してあり、ガイド柱66に沿って昇降キャリッジ67が昇降される。なお、昇降キャリッジ67の昇降として昇降用油圧シリンダを示したが、昇降機構としてラックピニオン方式、ボールスクリュー方式等も利用できる。昇降キャリッジ67には前記図3に示すガイドローラ34を配置すれば、ガイド柱66に沿ってスムーズな昇降が可能になる。
【0035】
昇降キャリッジ67に配設された水平支持フレーム72には支持枠73が、図3および図4に示した外枠27と同様に一対の軸受26に長方形のトラニオン枠27が両側面のトラニオン28を介して回動可能に支持されていると共に、トラニオン枠27の内側には正方形の支持枠73が配置されている。この支持枠73はトラニオン枠27の他の両側面に設けたベアリング軸受29にトラニオン31を介して回動可能に支持される。なお、支持枠73は正方形であるが、円形とすることも可能である。
【0036】
また、支持枠73の下部外側面には、図9に示したものと同様に揺動装置として2台の揺動用油圧シリンダ38が水平方向で互いに直交するように接続されている。各揺動用油圧シリンダ38は下段床22から下方に向けて取り出したブラケット39に垂直軸48を介して水平旋回可能に支持されている。支持枠73の上端部に設けたブレーカケース44内に油圧ブレーカ45が固定してあり、油圧ブレーカ45には上方に向けてブレーカロッド49が装着してある。
【0037】
この装置の場合、支持枠73の上端部に設けたブレーカロッド49の上昇および下降操作は、昇降用油圧シリンダ71により昇降キャリッジ67をガイド柱66に沿って昇降させることによって行われる。また、支持枠73の揺動操作では、支持枠73の下部に水平方向で互いに直交するように接続された2台の揺動用油圧シリンダ38を作動させる。これによりトラニオン枠27の部分に設けたトラニオン28、31を支点とする直角方向への揺動と、揺動用油圧シリンダ38の垂直軸48を介する水平旋回とが行われ、支持枠73の上端部に設けたブレーカロッド45が直交する2 つの方向へ自在に揺動される。出鋼口5に付着した異物の除去作業は前述の場合と同様であるので、その説明を省略する。また、油圧ブレーカ45が入っているブレーカケース44の上部に図12〜図14に示す構造の出鋼口交換治具53を装着し、これを用いて能率よく交換作業を行うのは、前述の場合と同様である。
【0038】
また、図19の異物除去装置とすることもできる。移動台車13に装置用支持架台19を搭載する点および揺動機構である軸受26、トラニオン28、31等は同様機構を有するが, 本例では電気炉の出鋼口直下に異物除去装置の配置ができないときの例である。
支持枠はブレーカロッド49側が取り付けられる支持枠73A と揺動機構が設けられている他方の支持枠73B とに区別され、両者を平行リンク74A 、74B で結合している。また、75は平行リンク74A 、74B に駆動力を伝達するリンクを示すもので、該リンク75に昇降用油圧シリンダ74が接続されており、本図では駆動力を強力にするため各リンク74A 、74B に結合しているが、いずれか一方でもよい。なお、76は各リンク74A 、74B およびリンク75、支持枠73A 、73B を結合するピンを示し、揺動用油圧シリンダ38で支持枠73B に揺動操作が加えられる。揺動用油圧シリンダ38は1本で図示したが,図1と同様2本有する。
【0039】
なお、支持枠73A をリンク機構により昇降操作を加える他の例としては、74A 、74B の各リンクを支持枠73A の支持腕として、支持枠73B にラックピニオン構造、ボールスクリュー構造等により昇降駆動可能に支持腕を取り付けても同様な作業が可能である。
前記の実施形態では、直流型の製鋼用電気炉に本発明を適用した場合について説明したが、本発明は交流型の製鋼用電気炉にも同様にして適用することができるのは勿論である。
【0040】
【発明の効果】
以上説明したように本発明の電気炉の出鋼口異物除去装置によれば、偏心炉底出鋼タイプの出鋼口から出鋼中に内部に付着した異物を、出鋼口異物除去装置が備えたブレーカに装着したブレーカロッドを、これを支持する支持枠と共に伸縮(昇降)装置と直交する2つの方向に揺動する支持枠揺動装置とを用いて操作して下方から突き崩すことにより、短時間に、かつ安全、確実に除去することができるので、電気炉並びに次工程の安定操業が達成される。
【0041】
また、ブレーカケースの上に着脱可能な出鋼口交換治具を取り付け、これを用いて損傷した出鋼口耐火物を取り外し、また新しい出鋼口耐火物を取り付ける出鋼口の交換を能率よく行うことがきるので得られる効果は多大である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電気炉の出鋼口異物除去装置を示す側面図である。
【図2】本発明の電気炉の出鋼口異物除去装置を示す正面図である。
【図3】本発明の外枠上部の構造を右側半分は断面で示す部分拡大側面図である。
【図4】図3のA−A矢視方向を示す断面図である。
【図5】本発明の外枠を示す側面図である。
【図6】図5のA−A矢視方向を示す断面図である。
【図7】本発明のスライド枠を示す側面図である。
【図8】図7のA−A矢視方向を示す断面図である。
【図9】本発明の外枠下部に配置した揺動用油圧シリンダの配置を示す側面図である。
【図10】本発明の外枠、スライド枠、伸縮用油圧シリンダおよびブレーカに装着したブレーカロッドの配置を示す側面図である。
【図11】本発明のブレーカに装着したブレーカロッドを用いて出鋼口に付着した異物の除去状況を示す説明図である。
【図12】本発明の出鋼口交換治具を示す断面図である。
【図13】図12のA−A矢視方向を示す平面図である。
【図14】図12のB−B矢視方向を示す平面図である。
【図15】本発明の出鋼口交換治具を用いる出鋼口耐火物取り外し開始前の状況を示す説明図である。
【図16】本発明の出鋼口交換治具を出鋼口に接続した状況を示す説明図である。
【図17】本発明の出鋼口交換治具を用いて出鋼口耐火物を取り外した状況を示す説明図である。
【図18】本発明の他の出鋼口異物除去装置を示す側面図である。
【図19】本発明の他の出鋼口異物除去装置を示す側面図である。
【図20】従来の偏心炉底出鋼タイプの直流式電気炉および取鍋を載置した移動台車の配置を示す全体図である。
【符号の説明】
1 直流式電気炉
2 炉体
3 炉蓋
4 炉底
5 出鋼部
6 出鋼口
7 開閉ゲート
8 取鍋
9 傾動用油圧シリンダ
10 黒鉛電極
11 鉄電極
12 レール
13 移動台車
14 取鍋支持台
15 取鍋トラニオン
16、39、68 ブラケット
17 基礎台
18 位置決めポスト
19 装置用支持架台
20 車輪
21 位置決めガイド
22 下段床
23 中断床
24 上段床
25 水平度調整治具
26、42、69、70 軸受
27 トラニオン枠
28、31 トラニオン
29 ベアリング軸受
30 外枠
32 スライド枠
33 伸縮用油圧シリンダ
34 ガイドローラ
35 溝
36 ガイドレール
37 開口
38 揺動用油圧シリンダ
40 プランジャ
41 ブレーカ支持部材
43 ピン
44 ブレーカケース
45 油圧ブレーカ
46 カバー
47 安全柵
48 垂直軸
49 ブレーカロッド
50 固着物
51 詰まり耐火物
52 出鋼口耐火物
53 出鋼口交換治具
54 円形受皿
55 角形接続フランジ
56 吊手部
57 円形開口
58 角形開口
59 補強リブ
60 ボルト孔
61、64 ボルト
62 砂質剥離層
63 下端フランジ
65 炉底側耐火物
66 ガイド柱
67 昇降キャリッジ
71 昇降用油圧シリンダ
72 水平支持フレーム
73 支持枠
74A 、74B 平行リンク
75 リンク
76 ピン

Claims (6)

  1. 電気炉の出鋼口異物除去装置おいて、ブレーカロッドを着脱自在に上向きに装着したブレーカを保持したブレーカケースと、このブレーカケースに接続された支持枠と、該支持枠を支持して揺動させる支持枠揺動装置と、前記支持枠を前記支持枠揺動装置と共に昇降させる昇降装置とを具備し、前記ブレーカケースの上端部に異物衝突防止用のカバーならびに出鋼口交換用治具を着脱自在に配設することを特徴とする電気炉の出鋼口異物除去装置。
  2. 前記支持枠がスライド枠と、該スライド枠の外側に嵌め込まれる外枠とからなる伸縮装置であり、該外枠はベアリング軸受およびトラニオンを介して揺動可能に該外枠の上方側面部を包囲するトラニオン枠に支持され、該トラニオン枠はベアリング軸受およびトラニオンを介して揺動可能に装置用支持架台に支持されていることを特徴とする請求項1記載の電気炉の出鋼口異物除去装置。
  3. 前記スライド枠が形成する各々の各外側面長さ方向に離間して平行に配設されたガイドレールと、前記外枠に配設されると共に前記スライド枠に配設したガイドレールの間で前記スライド枠の外側面を4面からガイドするガイドローラとを備えたことを特徴とする請求項記載の電気炉の出鋼口異物除去装置。
  4. 前記外枠の下端部で直交する2側面にそれぞれ接続され、かつ装置用支持架台に支持された揺動装置がシリンダであることを特徴とする請求項または記載の電気炉の出鋼口異物除去装置。
  5. 前記装置用支持架台を取鍋移動台車の取鍋支持台上に載置すると共に、前記装置用支持架台に設けた位置決めガイドを前記取鍋支持台近傍に設けた位置決めポストに嵌め込むことを特徴とする請求項1、2、3または記載の電気炉の出鋼口異物除去装置。
  6. 前記装置用支持架台を専用移動台車上に設置したことを特徴とする請求項請求項1、2、3または記載の電気炉の出鋼口異物除去装置。
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