JP3580831B2 - 遊技機 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、可変表示装置を利用した可変表示ゲームの表示結果が特定の状態になったときに所定の遊技価値を付与する遊技機に関する。
【0002】
【従来の技術】
この種の遊技機としては、例えば、可変表示装置として7セグメント形LEDの表示器を利用し、ここに3桁の数字を表示するようにした、いわゆるセブンパチンコ機があり、その動作態様の一例は次のようである。即ち、遊技盤の特定の入賞口(始動口)に球が入賞すると、これが入賞検出スイッチにより検出され、その入賞信号をトリガー信号として表示器に3桁の数字を高速で変動表示される。そして、入賞してから所定時間が経過する度に、第1桁と第2桁の変動表示が順に停止して所定の2桁の数字を静止的に表示するようになり、その後、所定時間が経過すると、第3桁における変動表示が高速変動から低速変動に変化し、更に所定時間が経過すると、その変動表示が停止して特定の3桁の数字を静止的に表示するようになる。この結果、その3桁の数字が特定の組合わせである場合には、大入賞口が所定の時間だけ開いていわゆる「大当たり遊技状態」になり、球の入賞確率が著しく大きくなるのである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記構成のパチンコ機では、各桁における数字の変動表示の態様が単純であるため、未だ興趣に欠けるという問題がある。即ち、仮に「777」が当たりとなる組合わせであるとして、球が始動口に入賞して3個の表示部が高速の変動表示を開始し、所定時間が経過して上位2桁の変動表示が停止し、運良く「77」が表示され、且つ、最下位の桁にて低速の変動表示が行われているとする。この状態となれば、上位2桁は確定してしまっているから、後は、最下位の桁において「7」が静止的に表示されるか、否かが当否を決定することになる。このため、遊技者の興味は最下位の桁を表示する表示部にどの数字が静止的に表示されるかという点のみに限定され、上位2桁に興味を感ずる余地はないのである。
【0004】
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、変動表示装置における変動表示の態様を複雑化することにより興趣に富んだ遊技を可能にできる遊技機を提供するところにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するための本発明の構成は、3以上の複数の識別情報を各表示部に同時に可変表示可能な可変表示装置を備え、該可変表示装置を利用した可変表示ゲームの表示結果が予め定められた特定の識別情報の組合せになった場合に所定の遊技価値を付与可能な大当たり状態にする遊技機において、前記可変表示ゲームは、全ての識別情報が遊技者が識別不能な高速度で可変表示される第1表示パターンと、一の識別情報が高速度で可変表示されこれを除く他の複数の識別情報が遊技者が識別可能な低速度且つ等速度で可変表示される第2表示パターンと、前記一の識別情報が前記他の識別情報と低速度且つ等速度で可変表示される第3表示パターンと、全ての識別情報が停止表示される第4表示パターンとから構成され、かつこれら各表示パターンが第1表示パターンから第4表示パターンへと順に進行するようになっており、かつ前記第2表示パターンのときに低速度且つ等速度で可変表示する複数の表示部において表示される識別情報が共通のものでありかつその組合せがリーチ状態の表示パターンになっているときには報知器を作動させる特別状態報知手段を設けるとともに、前記第4表示パターンにおいて前記大当たり状態となる識別情報の組み合わせが表示されるときには、前記第3表示パターンにおいて、各表示部に表示される識別情報を共通にしつつこれら表示部に表示される識別情報の組み合わせを異にする表示がなされる設定としてあることを特徴とするものである。
【0006】
【作用】
上記構成とした遊技機では、可変表示ゲームにおける表示態様は次のように変化して行く。まず、全ての識別情報が高速度で可変表示される第1表示パターンとなり、次に一の識別情報が高速度で可変表示されこれを除く他の複数の識別情報が低速度且つ等速度で可変表示される第2表示パターンとなる。この間、遊技者は単に一部の識別情報だけではなく、変動表示が行われている表示装置全体において特定の組合わせになるか否かに興味を注がざるを得なくなる。次に、一の識別情報が他の識別情報と低速度且つ等速度で可変表示される第3表示パターンを経て、全ての識別情報が停止表示される第4表示パターンに達する。また、第2表示パターンにおいて低速度且つ等速度で可変表示する複数の識別情報の組合わせが、その状態で停止表示した場合にリーチ状態となる組合わせとなるときには報知器を作動させる構成であるから、遊技者にとって最も関心が深い遊技価値が付与される状態になるか否かが、遊技者は勿論のことそれ以外の客にも報知されることになって遊技の雰囲気が盛り上がる。
【0007】
【発明の効果】
このように本発明の遊技機によれば、変動表示装置における変動表示の態様が複雑化し、しかもリーチ状態が報知されるから、興趣に富んだ遊技が可能になると共に、遊技の雰囲気が盛り上がるという効果が得られる。
【0008】
【実施例】
以下、本発明をパチンコ機に適用した一実施例について図面を参照して説明する。
まず、図2に基づき、この実施例のパチンコ機の概略的構造を説明するに、機枠11に遊技盤12が取り付けられ、これをガラス扉13にて開閉できるようになっている。遊技盤12の下方には、図示しない球発射装置に球を供給する上皿14が設けられると共に、その下方に球発射装置の操作ハンドル15及び下皿16が設けられている。
【0009】
遊技盤12のほぼ中央には、変動表示装置としていわゆるドットマトリックス形の表示装置17が設けられている。この表示装置17は、例えば縦横各8個のLED素子を密集状態に並べた周知のドットマトリックス形の表示部を3個横並びに並べて構成され、任意の図柄を表示できるようにされている。本実施例の場合、3個の表示部17a〜17cを利用して「000」〜「999」の3桁の任意の数字が表示されるようになっている。また、遊技盤12には上記表示装置17の左右両側に位置して計4個の入賞口18が設けられると共に、表示装置17の下方に計3個の始動入賞口19が設けられ、それらの最下方には入賞しない球を回収するためのアウト口20が設けられている。なお、各入賞口18には各種の遊技状態に応じて点灯される動作ランプ41、Vランプ42及び大当たりランプ43等(図3にのみ図示)が設けられ、左右に並べた2個の始動入賞口19の間には変動入賞装置21が設けられている。
【0010】
この変動入賞装置21は、ソレノイド44(図3にのみ図示)によって開閉駆動される開閉板(図示せず)を備える。そして、後述する「大当たり遊技状態」になると、例えば30秒の時間が経過するまで、或いは例えば10個の入賞球が発生するまで、その開閉板が開放され、その開放状態は、開閉板内に形成されたV入賞口に入賞することを条件として所定回数、例えば16回繰り返される。
一方、上述の構成を電気的に制御するための構成は図3のブロック図に示した通りであり、CPU30を中心に構成されている。そのCPU30には、ROM31及びRAM32が接続され、ROM31には遊技を可能にするための処理手順を示したプログラムデータ及び乱数テーブルデータが格納され、RAM32には必要なデータを随時書き込み及び読み出しできるようになっている。また、上述した始動入賞口19及び変動入賞装置21のV入賞口に設けた入賞検出スイッチ33からの信号は、チャタリング防止用の波形整形回路34を介してCPU30に与えられる。
【0011】
クロック発生回路35は分周回路36を介して外部割込み信号をCPU30の INT端子に与えるようになっており、CPU30はその外部割込み信号に同期してROM31に格納されたメインプログラムを実行する。また、これとは別にタイミング信号発生回路37が設けられ、ここからCPU30のRST1端子に乱数発生基準信号が与えられる。CPU30は、上述のメインプログラムの処理と並行し、乱数発生基準信号に同期してROM31の乱数テーブル31aから乱数を時々刻々と読み出してこれをRAM32の乱数メモリ32aに逐一転送する。そして、入賞検出スイッチ33からの信号に基いて前記始動入賞口19のいずれかに球が入賞したことが検出されると、その時点での乱数メモリ32aの内容が確定メモリ32bに転送される。
【0012】
また、CPU30の各出力ポートには、ドットマトリックス形の前記表示装置17を点灯させるための表示器駆動回路38、報知器としてのスピーカ39aを駆動するサウンドジェネレータ39及びその他の負荷を駆動するドライバ40が接続されている。このうちドライバ40は、遊技盤12に配置した動作ランプ41、Vランプ42、大当たりランプ43及びソレノイド44等の負荷を駆動するためのものである。なお、図示しない電源回路に電力が供給された時、又はリセットスイッチ45をオン操作した時に、リセット信号発生回路46からCPU30にリセット信号が出力され、これに基づきCPU30は初期プログラムを実行するようになっている。
【0013】
ところで、前記表示装置17は前述したように任意の3桁の数字を表示できるように構成され、しかも、その数字が一方向に流れるように表示するいわゆるスクロール表示ができるようになっている。本実施例におけるスクロール表示のための構成は公知のものであるから詳述しないが、その動作原理は次のようである。表示装置17の1桁分の領域に表示される図柄は、図4に示すように、縦横各8個のドット(LED素子)で表示されるようになっている。従って、1つのラインは8ビット(1バイト)で表現され、1つの図柄はライン1〜ライン8の計8ラインから構成されているから、結局、1つの図柄は8バイトで表現される。そこで、各図柄(「0」から「9」までの数字)を表示するためのフォントデータを外部ROMに格納してあり、例えば数字「1」を表示するためのフォントデータ(8バイト)を101番地から108番地、数字「2」を表示するためのフォントデータを109番地から116番地、……というように連続する番地に格納する。そして、点灯パターンデータのアドレスポインタが示す番地nのフォントデータをライン1に、番地n+1のフォントデータをライン2に、……、番地n+7のフォントデータをライン8に割り当てて表示するようにすれば、アドレスポインタを1番地ずつずらしてゆくことにより、例えば図5に示すように、表示装置17に数字が上に流れるようにしてスクロール表示される。同図には、数字「1」が上方に流れて「2」,「3」,…と順次表示される様子を、矢印に従った順で示している。この原理説明から明らかなように、そのスクロール表示の速度はアドレスポインタを1番地ずらすための周期に応じて変化される。即ち、アドレスポインタを1番地進めるための周期を短くすればスクロール速度は高速になり、逆に、その周期を長くすればスクロール速度は低速になり、アドレスポインタを停止させれば、表示装置17における表示も停止する。また、アドレスポインタを数字「9」のフォントデータが格納されている最後の番地を示すまで進めた後、再び、数字「0」のフォントデータが格納されている当初の番地へ戻すようにすれば、数字がエンドレスに表示されることになる。
【0014】
次に、本実施例の動作のうち本発明に特に関連する部分について説明する。遊技中に球が始動入賞口19に入賞し、その時に表示装置17において変動表示が行われていないとすると、入賞フラグをセットした後、前述したように乱数メモリ32aの内容を確定メモリ32bに転送し、表示装置17を使って3桁の数字の変動表示を実行する可変表示ゲームが開始される。この可変表示ゲームの態様は次に詳述するが、基本的には、それ以前には静止的に表示されていたある3桁の数字を、まず全桁において高速度でスクロール表示させ、次にそのスクロール速度を各桁毎に順次低速にし、最終的に前記確定メモリ32bに記憶されている3桁の数字が静止的に表示されるようにするものである。そして、その確定メモリ32bの数字が予め決められた数字の組合わせである場合には、前述した「大当たり遊技状態」となる。
【0015】
さて、CPU30は、前記表示装置17における変動表示を制御する可変表示手段として機能すると共に、特別状態報知手段としても機能し、変動表示が開始されていない場合にあって球が始動入賞口19に入賞すると、図1のフローチャートに示す可変表示ゲームルーチンをミリ秒単位の短時間が経過する毎に実行するようになっている。この可変表示ゲームルーチンでは、まず可変表示ゲームが開始されてから所定時間T1 (例えば5秒)が経過したか否かが判断され(ステップ100)、時間T1 が経過していなければ、表示装置17の全ての表示部17a〜17cにおいて遊技者が容易に数字を識別できない程度の高速のスクロール表示を実行して(ステップ101)リターンする。従って、変動表示が開始されてから時間T1 が経過するまでの間は、まず全桁において高速のスクロール表示が行われることになる(第1表示パターン)。
【0016】
次に、可変表示ゲームが開始されてから時間T1 が経過した後は、ステップ100にて「Yes」となるため、ステップ102に至り、時間T1 の経過後(ステップ100にて「Yes」になった後)に時間T2 (例えば1秒)が経過したか否かが判断され、その時間T2 が経過していなければ、まず第1桁の表示部17aにて低速のスクロール表示に切り換えると共に下位桁の表示部17b,17cにて高速のスクロール表示を継続させる(ステップ103)。この状態は、時間T2 が経過するまで、即ち1秒間継続するが、時間T2 が経過したところでステップ102にて「Yes」になるため、次の判断ステップ104に移行する。
【0017】
このステップ104では、時間T2 の経過後(ステップ102にて「Yes」になった後)に時間T3 (例えば1秒)が経過したか否かが判断され、その時間T3 が経過していなければ、更に第2桁の表示部17bも低速のスクロール表示に切り換えると共に最下位桁の表示部17cのみにて高速のスクロール表示を継続させる(ステップ105)。このように上位2桁の数字が低速度且つ等速度でスクロール表示され、残りの第3桁の表示部17cで数字が高速でスクロール表示される状態(第2表示パターン)は1秒間継続する。また、この第2表示パターンになってからは、上位2桁の数字をチェックするステップ106が実行される。
【0018】
ステップ106における判断の結果、仮に、第1桁及び第2桁の数字が、「大当たり遊技状態」となるための数字の組合わせの上位2桁と同じであると、ステップ107を通ってからリーチ処理が実行される(ステップ108)と共に、初期値として「1秒」が与えられている時間変数T4 に「3秒」をセットして(ステップ109)リターンする。ステップ108のリーチ処理は、サウンドジェネレータ39からの音声信号に基づいてスピーカ39aにて所定の効果音を鳴らし、ドライバ40によって遊技盤12の所定の動作ランプ41を点滅させるようになっており、これは後述する全桁の停止処理(ステップ112)が実行されるまで継続する。これにより、遊技者には勿論のこと、遊技者以外の客にもいわゆるリーチ状態となったことが報知されることになり、遊技の雰囲気が急速に盛り上がる。特に、この間は、上位2桁において低速のスクロール表示が行われつつ第3桁において高速のスクロール表示が行われており、3桁の数字の組合わせが複雑に変化しているから、上位2桁の表示が停止している従来のものとは異なり、遊技者は単に最後の1つの桁だけではなく、スクロール表示が行われている全桁の表示部17a〜17cにおいて特定の組合わせになるか否かに興味を注がざるを得ず、大いに興趣が増すことになる。なお、ステップ109を通ってリターンした後、再び可変表示ゲームルーチンに移行し、ステップ106にて「Yes」となっても、既にリーチ処理が開始されている場合には、ステップ107にて「Yes」となるから、直ちにリターンする。
【0019】
また、ステップ106における判断の結果、仮に、第1桁及び第2桁の数字が、「大当たり遊技状態」となるための数字の組合わせの上位2桁と同じでない場合にはリーチ処理は実行されず、時間変数T4 は初期値の「1秒」のままでリターンする。
このような第2表示パターンの実行が時間T3 (1秒間)だけ続くと、ステップ104にて「Yes」となるため、ステップ110に至って第2表示パターンの実行が終了する。そして、ステップ110にて時間変数T4 が経過したか否かが判断され、時間T4 が経過していなければ、その時間が経過するまで第3桁の表示部17cも低速のスクロール表示に変化する(ステップ111)。即ち、ここでは第1桁ないし第3桁の全ての数字が低速度且つ等速度でスクロール表示される第3表示パターンが時間変数T4 に設定されている時間だけ実行されることになる。従って、リーチ状態のときには第3表示パターンがリーチ報知と共に3秒間継続し、そうでない場合には第3表示パターンが1秒間だけ継続する。そして、その時間T4 が経過すると、全桁においてスクロールが停止することになる(ステップ112)。
【0020】
そして、この段階で、表示されている全桁の数字が「大当たり遊技状態」となるための数字の組合わせと同じである場合には、次のステップ113にて「Yes」となるから、スピーカ39aから所定の効果音が鳴らされると共に遊技盤12の所定の動作ランプ41が点滅されて(ステップ114)、「大当たり状態」が報知される。
なお、上位2桁で低速度のスクロール表示がされ、第3桁で高速度のスクロール表示がされている第2表示パターンの場合において、表示されている上位2桁の数字が、「大当たり遊技状態」となるための数字の組合わせの上位2桁と同じではない時には、ステップ106にて「No」となるため、リーチ状態が報知されることなく、その第2表示パターンが続けられる。この場合でも、上位2桁と第3桁とでは互いに速度が異なるスクロール表示が行われて3桁の数字の組合わせが複雑に変化しているから、上位2桁の表示が停止している従来のものとは異なり、遊技者は全桁の表示部17a〜17cに興味を注ぐことになる。
【0021】
ちなみに、全桁における高速のスクロール表示が終了した後における3桁の数字の変化を模式的に例示すると図6及び図7に示すようになる。図6では最終的に「777」が静止的に表示される例を示し、図7では最終的に「126」が表示される例を示しており、参考のため両図共に、右側列に上位2桁の高速スクロール表示が停止してから全桁が停止するまでの従来の表示態様を示した。なお、両図において上から下への変化が時間の経過を示し、高速スクロール表示の単位時間が経過する毎に表示される数字を順に描いている。また、全桁の表示部17a〜17cにおいて数字はスクロール表示されているから、実際には図5に示すように数字が連続的に流れるように表示されるが、図面の簡略化のために段階的変化をするように描いてある。
なお、低速のスクロール表示を行う場合、各数字が高速スクロール表示よりもゆっくり変化するようにすればよいが、各数字を容易に識別できる程度の速度で変化させれば、より興趣が盛り上がる。
【0022】
これらの図からも明らかなように、本実施例の表示態様では、まず、全桁において高速のスクロール表示が実行され、次に最上位桁において、更に上位2桁において順次低速のスクロール表示が行われ他の桁において高速のスクロール表示が行われるようになり、3桁の数字の組合わせが複雑に変化する。このため、遊技者は単に最後の1つの桁だけではなく、スクロール表示が行われている全桁の表示部17a〜17cにおいて特定の組合わせになるか否かに興味を注がざるを得ず、この結果、遊技に奥行きが生まれて興趣が増す。
なお、上記実施例では第1から第4の各表示パターンを上述の通りに表示させるようにしたが、各表示パターンは種々変形してもよく、例えば待機状態の表示パターンでも数字のスクロール表示や別の絵柄の表示を行ったり、また「大当たり遊技状態」になったときの表示パターンでも数字の低速或いは高速のスクロール表示を行ったり、別の絵柄の表示を行ったりしてもよい。
また、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、例えば次のような変形が可能である。
【0023】
(イ)上記実施例では、変動表示装置は3桁の数字を表示するように構成したが、これに限らず、数字に加えて例えばトランプの図柄等の他の図柄を組み合わせて表示するようにしてもよく、また、4桁以上の数字・図柄を表示するように構成してもよい。また、変動表示の速度は高速及び低速の2段階に限らず、3段階以上に変化させたり、各表示パターン間を無段階的に変化させたりしてもよく、要するところ、全桁で高速の変動表示を行った後に、一部の表示部にて低速且つ等速で変動表示を行いつつ他の表示部ではこれとは異なる速度で変動表示させ、その後、全桁の表示部で低速の変動表示を行って停止させるようにすれば良い。
【0024】
(ロ)上記実施例では、変動表示装置としてドットマトリックス形の表示器を利用した例を示したが、変動表示装置としてはこれに限られず、各種のタイプが利用できる。例えば、7セグメント形の複数の数字表示器を並べて構成した変動表示装置、或いは回転ドラムや回転円盤を備えた機械的な変動表示装置も利用することができる。
(ハ)上記実施例では、リーチ状態となったときにスピーカ39aから効果音を鳴らすと共にランプ41を点滅させるようにしたが、必ずしも双方を利用しなくてもよく、効果音のみ、或いはランプの点滅のみのいずれか一方であってもよい。
【0025】
(ニ)上記実施例ではパチンコ機に適用した例を示したが、いわゆるスロットマシン等の他の遊技機にも適用することができる。スロットマシンにあって例えば3つの表示部とこれに対応するストップスイッチが並んで設けられている構成では、スタートスイッチが操作される等の所定の条件が満たされたときに、まず全ての表示部で高速の変動表示を開始させ、次にストップスイッチが操作される度に各表示部の変動表示を高速から低速に切り換えるようにすればよく、特に2つ目のストップスイッチが操作されたときに2つの表示部において低速且つ等速度で変動表示を行わせると共に他の表示部ではこれとは異なる速度で変動表示を行わせ、3つ目のストップスイッチが操作されたときに全ての表示部において低速の変動表示になって停止する構成とすればよい。
【0026】
また、例えば3つの表示部と1つのストップスイッチとを設けたタイプのスロットマシンでは次のように構成できる。スタートスイッチが操作される等の所定の条件が満たされたときに、まず全ての表示部で高速の変動表示を開始させ、次にストップスイッチが操作されると、例えばタイマーによって計時した時間が経過する度に、順次各表示部における変動表示を高速から低速に変化させて最終的に全ての変動表示を停止させる。このとき、2つ目の表示部が低速の変動表示に変化したときには、1つ目と2つ目の表示部において低速且つ等速度の変動表示が行われると共に3つ目の表示部で高速変動が行われ、この後、全ての表示部において低速の変動表示になって停止する構成とすればよい。
【0027】
その他、本発明は要旨を逸脱しない範囲内で種々変形して実施することができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示すフローチャート
【図2】パチンコ機の正面図
【図3】ブロック図
【図4】変動表示装置のドットマトリックス構成を示す図
【図5】変動表示装置のスクロール表示を示す図
【図6】変動表示装置における表示態様の変化例を示す図
【図7】異なる数字の組合わせに至る例を示す図6相当図
【符号の説明】
12…遊技盤
17…表示装置(変動表示装置)
19…始動入賞口
30…CPU
Claims (1)
- 3以上の複数の識別情報を各表示部に同時に可変表示可能な可変表示装置を備え、該可変表示装置を利用した可変表示ゲームの表示結果が予め定められた特定の識別情報の組合せになった場合に所定の遊技価値を付与可能な大当たり状態にする遊技機において、
前記可変表示ゲームは、全ての識別情報が遊技者が識別不能な高速度で可変表示される第1表示パターンと、一の識別情報が高速度で可変表示されこれを除く他の複数の識別情報が遊技者が識別可能な低速度且つ等速度で可変表示される第2表示パターンと、前記一の識別情報が前記他の識別情報と低速度且つ等速度で可変表示される第3表示パターンと、全ての識別情報が停止表示される第4表示パターンとから構成され、かつこれら各表示パターンが第1表示パターンから第4表示パターンへと順に進行するようになっており、
かつ前記第2表示パターンのときに低速度且つ等速度で可変表示する複数の表示部において表示される識別情報が共通のものでありかつその組合せがリーチ状態の表示パターンになっているときには報知器を作動させる特別状態報知手段を設けるとともに、前記第4表示パターンにおいて前記大当たり状態となる識別情報の組み合わせが表示されるときには、前記第3表示パターンにおいて、各表示部に表示される識別情報を共通にしつつこれら表示部に表示される識別情報の組み合わせを異にする表示がなされる設定としてあることを特徴とする遊技機。
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