JP3580684B2 - 光学情報読取装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、照射光を読取口を介してケースの内部からケースの外部にある読み取り対象に照射し、読み取り対象からの反射光を受光して読み取り対象の画像データを読み取る光学情報読取装置に関し、特に、読み取った画像データを光通信により他の装置へ送信可能な光学情報読取装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、例えばバーコードラベルなどの読み取り対象に光を照射し、バーコードラベルからの反射光を受光してバーコードラベルの画像データであるバーコードデータを読み取る装置(バーコードリーダ)が知られている。このバーコードリーダでは、先端に読取口の設けられたヘッド部がケース本体部に対して湾曲して形成されたケースを備えていることが多い。これは、主に利用者の操作性向上のためであり、照射光を読取口を介してケース内部からケース外部にある読み取り対象に照射する場合、その照射光を読み取り対象に適切に照射しているかどうかを利用者が判断し易くするためである。
【0003】
さらに、バーコードラベルから読み取ったバーコードデータを、光通信でホスト装置側へ送信するようにしたコードレスのバーコードリーダ(バーコードハンディターミナル)が知られている。そして、この光通信用の発光手段は、例えば、上述したケース本体部からヘッド部へ湾曲する部分に配置され、且つ光軸がケース本体部の中心軸と略平行に設定されることによって、ケースの前方に存在するホスト装置などに対してデータ送信できるようにされている。したがって、ホスト装置へのデータ送信を行なう場合、ケース本体部の方向を送信対象となるホスト装置の受光手段に向けるという動作を利用者が行なう。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このように常に利用者自身がバーコードハンディターミナルを持って発光手段の方向を受光手段にて受光できるよう調整しなくてはならないのは、利便性の点で好ましくない。特に、例えば机などの上においてバーコードの読取作業を行なっており、同じ机上にホスト装置もある場合には、発光手段の光軸の左右方向を適切な向きにしてバーコードハンディターミナルを机上に載置すれば利用者自身が持たなくても送信できるようにすることが好ましいが、次の理由で実現できない。
【0005】
つまり、上述したように、利用者の操作性向上のためなどの理由で、先端に読取口の設けられたヘッド部がケース本体部に対して湾曲して形成されており、机上に載置すると、ヘッド部の先端とケース本体部の後端が机上に当接し、ケース本体部は机上面に対して斜めになる。すると、発光手段の光軸はケース本体部の中心軸と略平行に設定されているため、机上に載置された状態では、発光手段からの光は机上面に対して斜め上方に向かって発せられることとなる。そのため、同じ机上にホスト装置が載置されている場合、通常そのホスト装置の下部に設けられた受光手段では受光できない領域にしか光送信されず、両者の通信ができない状況となる。
【0006】
したがって、ケース本体部の中心軸と略平行に設定された発光手段の光軸が、バーコードハンディターミナルを机上に載置することで机上面に対して斜め上方になった場合であっても、同じ机上に載置されたホスト装置の下部に設けられた受光手段に対して送信できるようにすることが、利便性向上の点で非常に有効である。
【0007】
なお、バーコードハンディターミナルを例に取って説明したが、読取対象はバーコードに限らず、例えば2次元コードであっても同様である。読み取ったデータをホスト装置に対して送信する際の利便向上を図るのが主眼だからである。
そこで本発明は、発光手段の光軸を基準として読取口側の領域における送信可能領域を拡大させることによって、利便性の向上を実現した光学情報読取装置を提供することを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段及び発明の効果】
上記課題を解決するためになされた本発明は、先端に読取口の設けられたヘッド部がケース本体部に対して湾曲して形成されたケースを備え、照射光を前記読取口を介して前記ケースの内部から前記ケースの外部にある読み取り対象に照射し、前記読み取り対象から反射された光を受光して読み取り対象の画像データを読み取る光学情報読取装置において、前記ケース本体部から前記ヘッド部へ湾曲する部分に配置され、且つ光軸が前記ケース本体部の中心軸と略平行に設定されることによって、前記ケースの前方に存在する他の装置に対して、前記読み取った画像データを光通信により送信する通信用発光手段と、前記通信用発光手段から発せられた光線の内、前記光軸を基準として前記読取口とは反対側の領域への光線を反射させることによって、前記光軸を基準として前記読取口側の領域における送信可能領域を拡大させる送信用反射面と、前記通信用発光手段と並設され、前記ケース本体部の中心軸と略平行に設定されることによって、前記他の装置から光通信によって送信されてきたデータを受信する通信用受光手段と、前記他の装置から発せられた光線の内、前記光軸を基準として前記読取口とは反対側の領域へ進む光線を反射させることによって、前記光軸を基準として前記読取口側の領域における他の装置からの受信可能領域を拡大させる受信用反射面と、を備え、前記通信用発光手段及び前記通信用受光手段は基板上に載置されていると共に、前記送信用反射面及び前記受信用反射面は、前記基板を延設したその表面に形成されていることを特徴とする。
【0009】
本発明の光学情報読取装置は、先端に読取口の設けられたヘッド部がケース本体部に対して湾曲して形成されたケースを備えており、照射光を読取口を介してケースの内部からケースの外部にある読み取り対象に照射し、読み取り対象から反射された光を受光して読み取り対象の画像データを読み取る。このように、ヘッド部がケース本体部に対して湾曲して形成されているため、照射光を読取口を介してケース内部からケース外部にある読み取り対象に照射する場合、その照射光を読み取り対象に適切に照射しているかどうかを利用者が判断し易く、使い勝手がよい。
【0010】
そして、そのケース本体部からヘッド部へ湾曲する部分に配置された通信用発光手段は、光軸がケース本体部の中心軸と略平行に設定されている。そのため、ケースの前方に存在する他の装置に対して、例えば読み取った画像データなどを光通信により送信することができる。したがって、例えば利用者がケース本体部を把持して通信用発光手段の光軸方向を他の装置の受光手段に向ければ、本光学情報読取装置が読み取った画像データを、光通信により他の装置に送信することができる。
【0011】
ところで、ヘッド部がケース本体部に対して湾曲して形成されているため、上述したように読取操作を行わせる場合の使い勝手の向上は期待できるが、例えば机上に載置するとヘッド部の先端とケース本体部の後端が机上に当接し、ケース本体部は机上面に対して斜めになる。すると、発光手段の光軸はケース本体部の中心軸と略平行に設定されているため、机上に載置された状態では、発光手段からの光は机上面に対して斜め上方に向かって発せられることとなる。そのため、例えば同じ机上にホスト装置が載置されており、そのホスト装置の下部に受光手段が設けられている場合を想定すると、なんら対処を施さないと、受光手段では受光できない領域にしか光送信されず、両者の通信ができない状況となる。
【0012】
そこで、このような状況においても適切な通信ができるようにするため、本発明の光学情報読取装置では送信用反射面を設けたのである。この送信用反射面は、通信用発光手段から発せられた光線の内、光軸を基準として読取口とは反対側の領域への光線を反射させる。これによって、光軸を基準として読取口側の領域における送信可能領域を拡大させることができる。したがって、例えば、上述した机上に載置した場合に同じ机上に載置されたホスト装置の下部に設けられた受光手段に対しても送信でき、わざわざ利用者が光学情報読取装置を持ってその方向を調整しながら送信させる必要がなくなるため、利便性が向上する。
【0013】
なお、光軸を基準として読取口側の領域における送信可能領域を拡大させることができるのは、次の理由からである。つまり、通信用発光手段から発せられた光線の指向性などの要因で、光軸方向に進む光線の光量は大きいため問題なく送信可能レベルとなるが、光軸を基準として周囲に行くにつれて光量は小さくなっていき送信可能レベルに達しない。そのため、送信用反射面にて反射した光を送信可能レベルに達していない領域に到達させることで、送信可能なレベルにまで引き上げるのである。
【0018】
また、本発明装置は、通信用発光手段を用いたデータ送信に加えて、他の装置からのデータを受信できるようにされている。
【0019】
通信用受光手段は、ケース本体部からヘッド部へ湾曲する部分に配置され、光軸がケース本体部の中心軸と略平行に設定されている。そのため、ケースの前方に存在する他の装置から光通信によって送信されてきたデータを受信することができる。したがって、例えば利用者がケース本体部を把持して通信用受光手段の光軸方向を他の装置の発光方向に向ければ、例えば他の装置からの制御データなどを、光通信により受信することができる。
【0020】
そして、通信用受光手段の光軸がケース本体部の中心軸と略平行に設定されているため、この場合も、上述した送信の場合と同様、光学情報読取装置が机上に載置された状態では、受光手段からの光軸が机上面に対して斜め上方に向くこととなり、例えば同じ机上にホスト装置が載置されており、そのホスト装置の下部に発光手段が設けられている場合を想定すると、なんら対処を施さないと、その発光手段から発せられた光を受光できなくなる。
【0021】
そこで、このような状況においても適切な通信ができるようにするため、受信反射面を設けたのである。この受信用反射面は、他の装置から発せられた光線の内、光軸を基準として読取口とは反対側の領域へ進む光線を反射させる。これによって、光軸を基準として読取口側の領域における他の装置からの受信可能領域を拡大させることができるのである。したがって、例えば、上述した机上に載置した場合に同じ机上に載置されたホスト装置の下部に設けられた発光手段から送信されたデータを受信することができ、わざわざ利用者が光学情報読取装置を持ってその方向を調整しながら受信できる方向を向かせる必要がなくなるため、利便性が向上する。
【0022】
このように、本光学情報読取装置の場合には、例えばホスト装置に読み取った画像データを送信したり、あるいはそのホスト装置からの制御データを受信したりすることができ、さらに、上述した机上に載置した場合に、同じ机上に載置されているホスト装置との送受信時には、わざわざ利用者が光学情報読取装置を持ってその方向を調整する必要がなくなり、非常に利便性が向上する。
【0023】
また、通信用発光手段及び通信用受光手段を基板上に載置し、その基板を延設したその表面に、送信用反射面及び受信用反射面を形成してあるため、構成の簡略化の点で好ましい。
なお、送信用反射面は、シルク印刷または金メッキによって鏡面に形成してもよいし、あるいは、入射光を拡散反射する拡散面に形成してもよい。鏡面に形成した場合と、拡散面に形成した場合とでは、光軸を基準として読取口側の領域における送信可能領域を拡大させる場合の作用が多少異なるのでその点を説明しておく。
鏡面に形成した場合には、光軸を基準として読取口とは反対側の領域へ発せられた光線が入射角に対応する角度で反射し、その反射光が、光軸を基準として読取口側の領域において送信可能レベルに達していない領域に到達することで、その領域も送信可能なレベルに引き上げられる。つまり、送信用反射面での反射光の全てが関係しているのではなく、反射光の内、送信用反射面で反射されて読取口側で送信可能レベルに達していない領域に到達するもののみ、言い換えればそのような反射をする入射角を持つ光線のみによる作用である。
一方、拡散面に形成した場合には、入射光を拡散反射するため、送信用反射面への入射角によっては決まらない。つまり、上述の鏡面の場合には、ある範囲の入射角を持つ光だけの作用ということができるが、拡散面の場合には、様々な入射角で送信用反射面に反射されても、読取口側で送信可能レベルに達していない領域に到達することがある。したがって、拡散反射によって、そのような送信可能レベルに達していない領域に到達した反射光による作用であり、特に送信用反射面への入射角による限定はできない。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の好適な実施例を図面に基づいて説明する。尚、本発明の実施の形態は、下記の実施例に何ら限定されるものではなく、本発明の技術的範囲に属する限り種々の形態を採り得ることはいうまでもない。
【0025】
図1は、実施例としての2次元コード読取装置4の概略構成図であり、(a)は上面図、(b)は一部破断側面図、(c)は底面図である。また、図2は赤外光発光素子50及び光学モジュール40の配置を示す概略断面図、図3は2次元コード読取装置4の制御系統のブロック図である。
【0026】
本2次元コード読取装置4は携帯用であり、上ケース11aと下ケース11bからなるケース12内に各種部品を組み込んだものであり、外観上、図1に示すように、装置後方部にケース本体部12a、装置前方部にケースヘッド部12bを備え、ケースヘッド部12bはケース本体部12aに対して下方に湾曲するように一体形成されている。なお、本実施例では、ケースヘッド部12bの中心軸はケース本体部12aの中心軸に対して約70度下方に傾いている。
【0027】
前記ケース本体部12aは操作者が手で握るための把持部としても機能し、その上面には、情報を入力するためのキーボードKB、読み込んだ2次元コードなどを表示するための液晶ディスプレイ20、2次元コードを読み込んだことを確認するための読取確認LED21が設けられている。そして、ケース本体部12aからケースヘッド部12bへ湾曲する部分には、赤外光を通過させるための通信プレート22が設けられており、ケースヘッド部12bの先端には読取口25が設けられている。
【0028】
なお、上ケース11aと下ケース11bは樹脂成形加工によって作られたものであり、ケースヘッド部12bの先端部分には、それら上ケース11aと下ケース11bに外嵌し、上下ケース11a,11bが離反することを防止する環状の口開き防止用ホルダ13が取り付けられている。そして、さらに口開き防止用ホルダ13を外嵌するように、環状のゴム部材14が取り付けられている。
【0029】
また、ケース本体部12aの側面であって、液晶ディスプレイ20が設けられている両脇部分には、ケース本体部12aの側面よりも突出して落下時の衝撃を吸収するための耐落下用ゴム部材15が、上ケース11aと下ケース11bによって挟み込まれて固定されている。なお、ケース本体部12aの側面であって、キーボードKBが設けられている脇の部分には、トリガスイッチボタン17が配置されている。
【0030】
一方、ケース本体部12aの内部には、上述したキーボードKB、液晶ディスプレイ20、読取確認LED21に加えて、データ処理部27、画像メモリ28や電源部30などが配置されている。電源部30は、図示しない電池が電源として収納されている。また、ケースヘッド部12bの内部には、上述した通信プレート22に面して通信モジュール35が配置されると共に、ケースヘッド部12bのほぼ中心に光学モジュール40が配置されている。
【0031】
光学モジュール40は、図2に示すように、CCDエリアセンサ41、鏡筒43、照明用赤色発光ダイオード45、塵の侵入を防ぐ防塵プレート47、照射範囲制限部材49などを備えている。なお、図2において二点鎖線で示したケースヘッド部12bの外形は、光学モジュール40のケースヘッド部12b内における概略的な位置を示すためのものである。なお、これらの概略的な位置関係は、ケースヘッド部12b先端の読取口25から最も遠い位置にCCDエリアセンサ41が配置され、読取口25に向けて、鏡筒43、防塵プレート47、照射範囲制限部材49の順番で配置されている。また、照明用赤色発光ダイオード45は鏡筒43の周囲に配置されている。
【0032】
前記鏡筒43は略円筒状に形成されており、その内部には結像レンズや絞りなどの結像光学系を収納している。そして、ケースヘッド部12b先端の読取口25から取り込んだ読み取り対象からの反射光を入射側開口43aより入射させ、内部の結像用光学系を通過した反射光を出射側開口43bよりCCDエリアセンサ41に出射させる。
【0033】
このCCDエリアセンサ41は、センサ基板42に取り付けられ、鏡筒43内の結像光学系による結像位置に配置されている。そして、2次元的に配列された複数の受光素子であるCCDを有しており、読み取り対象の像を光電変換して像のパターンを表す電気信号としてデータ処理部27へ出力する。
【0034】
また、照明用赤色発光ダイオード45は、上述したように鏡筒43の周囲に配置されているが、本実施例においては、略円筒状の鏡筒43の周囲に約90度間隔で4つの照明用赤色発光ダイオード45が配置されている。具体的には、照明用赤色発光ダイオード45は、LED基板44に取り付けられ、LEDホルダ46によって保持されている。なお、図2においては4つの照明用赤色発光ダイオード45の内の2つだけを示している。
【0035】
そして、防塵プレート47は、これら鏡筒43及び照明用赤色発光ダイオード45よりも読取口25側に設けられているため、塵が読取口25から鏡筒43及び照明用赤色発光ダイオード45側へ侵入してくるのを防止することができる。また、防塵プレート47は、少なくとも照明用赤色発光ダイオード45から照射される読み取り光(照射光)としての赤色光は通過可能である。
【0036】
このように、防塵プレート47は、照明用赤色発光ダイオード45からの照射光を通過させるのであるが、照射光の一部はこの防塵プレート47にて反射するため、この防塵プレート47での反射光が結像光学系に入射してしまうと、この入射光は読み取り対象からの反射光以外の光となってしまい、光学情報の読み取りの観点からは光学的なノイズとなる。本実施例においては、この光学的ノイズの発生を防止するため、鏡筒43の入射側開口43aを防塵プレート47に近づけることによって、防塵プレート47での反射光が鏡筒43内に入射しないようにしている。
【0037】
また、防塵プレート47と読取口25との間に配置されることとなる照射範囲制限部材49は、筒状に形成された部材であり、その筒状部材の読取口25側の開口49aによって、照明用赤色発光ダイオード45からの照射光の照射範囲を制限することができる。詳しくは、照射範囲制限部材49の内壁49bは、照明用赤色発光ダイオード45からの照射光が反射しても鏡筒43内に入射しないような角度に設定されており、さらに前記読取口25側の開口49aは、その開口49aによって制限された照射光の照射範囲が、CCDエリアセンサ41にて読み取り可能な最大の画像範囲と同じかあるいは所定量だけ大きな範囲となるようなサイズに設定されている。
【0038】
前記データ処理部27は、図示しない発光駆動回路により照明用赤色発光ダイオード45を発光させ照射光を読み取り対象に照射させる。そして、読み取り対象からの反射光に基づくCCDエリアセンサ41からの受光信号を増幅及び2値化した後、そのデータをデコード(解読)して、読み取り対象が表している情報を得て、その情報を画像メモリ28に一旦記憶する。次に、この画像メモリ28内に記憶された情報を、通信モジュール35を介して外部装置へ送信する。
【0039】
この通信モジュール35は、周知のIrDA(Infrared Data Association )規格に準じた方法により図示しない外部装置との間で通信を行うものであり、図3に示すように、「通信用発光手段」としての赤外光発光素子50、「通信用受光手段」としての赤外光受光素子51、そしてこれら赤外光発光素子50及び赤外光受光素子51を介して外部装置との間での光通信をするための光通信入出力回路60を備えている。上述したように、画像メモリ28に記憶された2次元コードデータは、光通信入出力回路60を介して赤外光発光素子50により外部装置に送信される。また、外部装置からの信号(例えばシステムを動かすためのプログラムや送信を待機する命令等)は赤外光受光素子51によって受信され、光通信入出力回路60を介してデータ処理部27へ出力される。
【0040】
ところで、ケース本体部12aからケースヘッド部12bへ湾曲する部分に通信プレート22が設けられており、その通信プレート22に面して通信モジュール35が配置されていると説明したが、赤外光発光素子50及び赤外光受光素子51の詳しい配置について説明する。図2に示すように、ケース本体部12aに略平行に基板38が配設されており、その基板38の先端付近に赤外光発光素子50及び赤外光受光素子51が配置されている。なお、図2には赤外光発光素子50のみ示しているが、この図2においては赤外光発光素子50の奥側に赤外光受光素子51が配置されていることとなり、これら赤外光発光素子50及び赤外光受光素子51を読取口25(図2参照)側から見た図である図4(a)を参照すると、赤外光受光素子51の配置も判る。つまり、本実施例においては、赤外光発光素子50及び赤外光受光素子51は基板38の先端付近、詳しくはケース本体部12aからヘッド部12bへ湾曲する部分であって、基板38上の読取口25側に配置されている。そして、図2に示すように、赤外光発光素子50及び赤外光受光素子51の前方には通信プレート22が配置されるため、この通信プレート22から外部へ光信号を発信したり、外部からの光信号を受信したりすることができるようにされている。
【0041】
さらに、図4(a)に示すように、赤外光発光素子50の光軸Ca及び赤外光受光素子51の光軸Cbは、ケース本体部12aの中心軸Csに略平行に設定されており、これらの2つの素子50,51は、2次元コード読取装置4の短辺方向、つまり読取口25の幅方向に横並びで配置されている。そして、基板38は、これら赤外光発光素子50及び赤外光受光素子51よりも、その光軸Ca,Cb方向に長くされており、その延設された部分であって赤外光発光素子50及び赤外光受光素子51側には、「送信用反射面」及び「受信用反射面」に相当する反射面39が設けられている。本実施例においては、この反射面39はシルク印刷または金メッキによって鏡面に形成されている。
【0042】
また、この反射面39は、次の点を考慮して設けられている。
まず、図4(b)に示すように、赤外光発光素子50の光軸Caよりも下方(つまり読取口25側)において赤外光発光素子50から発せられた光線によって送信が可能な領域は、反射面39がない場合を想定すると、赤外光発光素子50の光軸Caを中心とした所定角度θの円錐状の領域A1である。これは、赤外光発光素子50から発せられた光線の指向性などの要因で、光軸Ca方向に進む光線の光量は大きいため問題なく送信可能レベルとなるが、光軸Caを基準として周囲に行くにつれて光量は小さくなっていきある境界にて送信可能レベルに達しないためである。そのため、反射面39にて反射した光をこの送信可能レベルに達していない領域にまで到達させることによって送信可能なレベルにまで引き上げる。このように、反射光が送信可能レベルに達していない領域に到達するように反射面39の長さや角度を設定する。その結果、赤外光発光素子50の光軸Caを中心とした所定角度θの円錐状の領域A1よりもさらに下方(つまり読取口25側)も含めた拡大領域A2において送信可能レベルとすることができる。
【0043】
一方、赤外光受光素子51によって受信する際に対しても同様の考慮をしている。つまり、図4(b)にて説明した赤外光発光素子50の光軸Caを中心とした所定角度θの円錐状の領域A1内から送信されてきた場合には、反射面39がなくても赤外光受光素子51によって直接受光できるが、ある境界より外側の送信可能レベルに達しない領域から送信されてきた場合には受信できない。したがって、この送信可能レベルに達していない領域から送信されてきた光線を反射面39にて反射させてから赤外光受光素子51に受光されることによって、赤外光受光素子51が直接受光した光線に重畳させることで、受信可能レベルの信号として受け付けるようにする。その結果、赤外光発光素子50の光軸Caを中心とした所定角度θの円錐状の領域A1よりもさらに下方(つまり読取口25側)も含めた拡大領域A2に送信源がある場合も受信可能とすることができる。
【0044】
本実施例の2次元コード読取装置4は、上述したごとく、赤外光発光素子50及び赤外光受光素子51の光軸Ca及びCbを基準として読取口25側の領域における送信可能領域及び受信可能領域を拡大させることができる。したがって、例えば、次のような状況において利便性が向上する。
【0045】
図5に示すように、外部装置6が机100上に載置されている場合を想定する。この際、2次元コード読取装置4も机100上に載置すると、ヘッド部12bの先端とケース本体部12aの後端が机100上に当接し、ケース本体部12aは机上面に対して斜めになる。すると、赤外光発光素子50の光軸Caも同じく机上面に対して斜めになり、赤外光発光素子50からの光は机上面に対して斜め上方に向かって発せられることとなる。そのため、何も対処しないと、送信可能領域はA1で示す領域となって、同じ机100上に外部装置6が載置されていても、その下部に設けられた送受信部10に対して送信ができなくなる。しかし、本実施例の2次元コード読取装置4では、赤外光発光素子50の光軸Caを基準として読取口25側の領域における送信可能領域がA2で示す領域に拡大することとなるので、このように2次元コード読取装置4を机100上に載置した状態で、読み取った2次元コードデータなどを外部装置6に送信することができる。そのため、わざわざ利用者が2次元コード読取装置4を持ってその方向を調整しながら送信させる必要がなくなり、利便性が向上する。
【0046】
一方、外部装置6からのデータを受信する場合も同様であり、赤外光受光素子51の光軸Cbを基準として読取口25側の領域における受信可能領域が拡大することとなるので、このように2次元コード読取装置4を机100上に載置した状態で、外部装置6からの制御データなどを受信することができる。そのため、わざわざ利用者が2次元コード読取装置4を持ってその方向を調整しながら受信させる必要がなくなり、利便性が向上する。
【0047】
なお、本実施例の場合は、赤外光発光素子50及び赤外光受光素子51が基板38上に載置されており、その基板38を延設したその表面に反射面39が形成されているため、構成の簡略化の点で好ましい。
[その他]
上記実施例では、赤外光発光素子50及び赤外光受光素子51が載置された基板38を延設したその表面に反射面39が形成されていたが、もちろん、基板38とは別個に部材を設け、その表面に反射面39を形成してもよい。
【0048】
また、上記実施例では、図4(b)に示すように、基板38に形成された反射面39は赤外光発光素子50の光軸Caと略平行であったが、図4(c)に示すように、赤外光発光素子50よりも長く延設されている基板38の先端部分を赤外光発光素子50側に屈曲させ、そこに反射面39を形成してもよい。このようにすれば、赤外光発光素子50からの光線の内、光軸Caにより近い領域、つまり光量レベルがより大きな光線が反射することとなる。
【0049】
また、上記実施例では、反射面39を鏡面として形成したが、入射光を拡散反射する拡散面に形成してもよい。
なお、上記実施例では、外部装置6との間でデータの送受信を行なう2次元コード読取装置4を前提として説明したが、外部装置6に対してデータの送信のみを行なうような構成にすることもできる。
【0050】
また、上記実施例では2次元コード用のリーダとして説明したが、例えばバーコードなどの1次元コード用のリーダとしても同様に適用でき、同様の効果を生じる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例としての2次元コード読取装置の概略構成図であり、(a)は上面図、(b)は一部破断側面図、(c)は底面図である。
【図2】実施例の赤外光発光素子及び光学モジュールの配置を示す概略断面図である。
【図3】実施例の2次元コード読取装置の制御系統のブロック図である。
【図4】赤外光発光素子及び赤外光受光素子の配置、反射面による作用を示す説明図である。
【図5】机上に載置された外部装置に同じく机上に載置された2次元コード読取装置から送信する場合の作用を示す説明図である。
【符号の説明】
4…2次元コード読取装置 11a…上ケース
11b…下ケース 12…ケース
12a…ケース本体部 12b…ヘッド部
13…口開き防止用ホルダ 14…ゴム部材
15…耐落下用ゴム部材 17…トリガスイッチボタン
20…液晶ディスプレイ 21…読取確認LED
22…通信プレート 25…読取口
27…データ処理部 28…画像メモリ
30…電源部 35…通信モジュール
38…基板 39…反射面
40…光学モジュール 41…CCDエリアセンサ
42…センサ基板 43…鏡筒
43…防塵プレート 43a…入射側開口
43b…出射側開口 44…LED基板
45…照明用赤色発光ダイオード 46…LEDホルダ
47…防塵プレート 47a…透明面
47b…拡散面 49…照射範囲制限部材
49a…開口 49b…内壁
50…赤外光発光素子 51…赤外光受光素子
60…光通信入出力回路
Claims (3)
- 先端に読取口の設けられたヘッド部がケース本体部に対して湾曲して形成されたケースを備え、照射光を前記読取口を介して前記ケースの内部から前記ケースの外部にある読み取り対象に照射し、前記読み取り対象から反射された光を受光して読み取り対象の画像データを読み取る光学情報読取装置において、
前記ケース本体部から前記ヘッド部へ湾曲する部分に配置され、且つ光軸が前記ケース本体部の中心軸と略平行に設定されることによって、前記ケースの前方に存在する他の装置に対して、前記読み取った画像データを光通信により送信する通信用発光手段と、
前記通信用発光手段から発せられた光線の内、前記光軸を基準として前記読取口とは反対側の領域への光線を反射させることによって、前記光軸を基準として前記読取口側の領域における送信可能領域を拡大させる送信用反射面と、
前記通信用発光手段と並設され、前記ケース本体部の中心軸と略平行に設定されることによって、前記他の装置から光通信によって送信されてきたデータを受信する通信用受光手段と、
前記他の装置から発せられた光線の内、前記光軸を基準として前記読取口とは反対側の領域へ進む光線を反射させることによって、前記光軸を基準として前記読取口側の領域における他の装置からの受信可能領域を拡大させる受信用反射面と、を備え、
前記通信用発光手段及び前記通信用受光手段は基板上に載置されていると共に、前記送信用反射面及び前記受信用反射面は、前記基板を延設したその表面に形成されていることを特徴とする光学情報読取装置。 - 前記送信用反射面及び前記受信用反射面は、シルク印刷または金メッキによって鏡面に形成されていることを特徴とする請求項1記載の光学情報読取装置。
- 前記送信用反射面及び前記受信用反射面は、入射光を拡散反射する拡散面に形成されていることを特徴とする請求項1記載の光学情報読取装置。
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