JP3580629B2 - 手摺 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、建物に設置する手摺、特に浴室等の水を多用する箇所に設置した場合に有効な手摺に関する。
【0002】
【従来の技術】
この種の手摺に関する従来技術として、例えば特公平3−74737号公報や実公平4−12912号公報に記載された技術が挙げられる。これら従来の手摺は、当該公報記載の作用効果を発揮する反面、種々の欠点が指摘される。即ち特公平3−74737号公報には従来周知の構造を有する手摺ブラケットが記載されており、かかる手摺ブラケットを使用した場合には、▲1▼壁面への取付ネジ孔が外部に露出した手摺ブラケットを使用したために、浴室等に使用した場合に、取付ネジ孔に水が侵入しやすく、露出している取付ネジが腐食するばかりでなく、取付ける建物自体も腐食等の被害が発生する、▲2▼取付ネジのネジ頭に接触して使用者が怪我をする虞がある、▲3▼設置壁面への取付ネジ孔は手摺の配置位置のみでは決定することのできない位置に設けられでおり、設置壁面上で取付ネジ孔に対応する取付ネジ設置位置を確定することに手間がかかる、▲4▼取付ネジ頭が露出し、また取付ブラケットの形状が機械的なので、外観や触感が優れない、等の欠点が見いだされる。
【0003】
また実公平4−12912号公報記載のものでは、手摺ブラケットにブラケットカバーを付設して、取付ネジ頭の露出を防止し、外観の改良はしているものの、▲1▼ブラケットカバーは、角部を有する小口が露出するために、使用者が接触して怪我をする虞がある、▲2▼ブラケットカバーの取付が極めて部分的な箇所で行われるために、取付が不安定でブラケットカバーが外れやすく、また小口が露出するために、いたずら等によってブラケット本体とブラケットカバーとの接合部がこじ開けられ、装着したブラケットカバーが取外される虞がある、▲3▼ブラケット本体とブラケットカバーとの水密性が十分でなく、ブラケットカバー内に水が入りやすい、▲4▼設置壁面への取付ネジ孔が手摺の長手方向に列設されていないので、例えばタイル張り壁面で通り目地上にすべての取付ネジ位置を設定することができない、▲5▼全体的に角張った形状が残り、外観や触感に不満足な点が存在する、等の欠点が見いだされる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、前記した従来技術の欠点を克服するものであり、本発明が解決しようとする課題は、手摺杆を支持固定するブラケット本体と該ブラケット本体を被覆するブラケットカバーとを使用した手摺に於いて、使用者の接触による怪我の発生を防止し、また腐食等を発生する原因となる内部への水分の侵入を防止し、更に外観の優美な手摺を提供することにある。また本発明が解決しようとする他の課題は、合成樹脂被覆層にディンプル加工等が施された手摺杆を使用するのに適した手摺を提供することにある。更に本願の発明が解決しようとする他の課題は、設置壁面に対して容易にネジ取付位置を確定することができると共にすべての取付ネジを1列に配置することのできる手摺を提供することにある。また本発明が解決しようとする他の課題は、壁面により良好にブラケットを取付けるための座板を付設した手摺を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するために、本発明にかかる手摺は、合成樹脂被覆鋼管製の手摺杆と、設置壁面に対して該手摺杆を支持するブラケット本体と、該ブラケット本体を被覆するブラケットカバーとよりなる手摺において、該ブラケット本体は設置壁面に取付けられるべき取付板部と該取付板部にL字状に接合されその外面側に該手摺杆端部が挿入固着される環状凹部を備えた支持板部とを有し、該支持板部の外面に接して該取付板部側を除く該支持板部側縁には周囲に張出すフランジ部が突設され、且つ該フランジ部側縁の並行部分に位置する該支持板部側縁には凹溝が形成され、該凹溝にはより溝底が深くされた深溝部が形成され、該ブラケットカバーは該取付板部と該支持板部とで包囲される空間を内包すると共に該支持板部側を除く該取付板部側縁の形状に相当するU字状の取付板部側の端縁と該取付板部側の端縁に対しL字状をなし該取付板部側を除く該支持板部側縁の形状に相当するU字状の支持板部側の端縁とを有する形状とされ、U字状に形成された該支持板部側の端縁の並行部分に位置する対向箇所には内向き突縁が形成され、該内向き突縁には該深溝部に対応する箇所でより長い突出長を有する突起部が形成され、該ブラケット本体の該凹溝に該ブラケットカバーの該内向き突縁が係合されると共に該ブラケット本体の該深溝部に該ブラケットカバーの該突起部が係止された状態で、該ブラケットカバーの該支持板部側の端縁が該ブラケット本体のフランジ部の張出面内に当接されることを主な特徴とするものである。
【0006】
また、かかる手摺において、前記手摺杆は、鋼管を被覆する被覆合成樹脂層の外表面長手方向に間隔をおいて把持用凹部が列設された合成樹脂被覆鋼管とすると共に、前記ブラケット本体の該環状凹部に挿入される先端部分における該被覆合成樹脂層は、該被覆合成樹脂層の厚みが薄く形成されて該環状凹部の形状に相当する縮径被覆層とされており、該手摺杆取付時に縮径開始箇所の被覆層段部面が該ブラケット本体の該支持板部に当接することを特徴とするものである。
【0007】
さらに、かかる手摺において、前記ブラケット本体には、該取付板部の手摺長さ方向中心線に沿って複数の取付ネジ孔が穿設され、該中心線上における該取付板部の開放端側外端縁には縦方向位置決め溝が厚さ方向に凹設され、該取付板部の手摺長さ方向両側縁部から該支持板部の手摺長さ方向両側縁部にかけてこれら両板部を接合する一対の側板部が形成され、該側板部のそれぞれの外面には該取付ネジ孔の位置に対応した横方向位置決め溝が該取付板部の厚さ方向に凹設されていることを特徴とするものである。
【0008】
また、かかる手摺において、ブラケット本体における該取付板部の外形輪郭に相当する平面外形を有する水密性柔軟材料製の座板を前記設置壁面と該ブラケット本体の間に介在させることを特徴とするものである。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を添付図面を参照して説明する。図1および図2において本発明にかかる手摺は、基本的に、手摺杆2を掛渡した一対のブラケット本体10,10を設置壁面1に取付け、ブラケット本体10にブラケットカバー30を装着させてなるものである。手摺は、手摺を支持することができる建物の任意の箇所の設置壁面1に設置可能であるが、特に水を多用する浴室、洗面所、ユティリティルーム、厨房等に設置した場合に有効である。また手摺杆2を上下方向、斜方向、水平方向等の任意の方向に向けて設置することが可能である。
【0010】
手摺杆2を支持固定し設置壁面1に取付けるためのブラケット本体10は、例えばABS樹脂のような弾力性を有する硬質合成樹脂や金属により成形される。図1、図4および図5で明らかなように、ブラケット本体10には、設置壁面1に取付けられるべき取付板部11と取付板部11にL字状に接合されその外面側に手摺杆2の端部が挿入固着される環状凹部13を備えた支持板部12が形成されている。そして取付板部11の両側部から支持板部12の両側部にかけて、これらの取付板部11と支持板部12を接合する一対の側板部14,14が形成されている。支持板部12は後述する手摺杆2の固定支持手段を有するために厚肉に形成されており、上面から見た場合には、図6で示されるように、支持板部12と側板部14,14とは曲面を介して連続する形状を有する。取付板部11にはその手摺長さ方向中心線に沿って、複数の取付ネジ孔15,15が穿設され、内面から取付ネジ孔15,15に取付ネジ(図示されていない。)を挿入し、外面に位置する設置壁面1に取付ネジをねじ込んでブラケット本体10を設置壁面1に取付ることができるようにされている。
【0011】
図1乃至図4に示されるように、本発明で使用される手摺杆2は、ステンレス鋼管のような鋼管3に、軟質、半硬質、或は硬質の合成樹脂被覆層4を被覆成形した合成樹脂被覆鋼管が使用され、特に好ましくは、その合成樹脂被覆層4の外表面に手摺杆2の長手方向に沿う把持用凹部5が間隔をおいて列設された被覆鋼管が使用される。把持用凹部5が列設された手摺杆2は合成樹脂被覆層4を押出し成形する際に、図3に示すような太鼓型(俵型)の凹部が同時に成形されるもので、例えば浴室等で使用者が濡れた手で握った際にも指が凹部に位置するので滑り難く、また太鼓型(俵型)の凹部とすることにより凹部の方向と握った指の方向の違いを凹部中央の太い部分で吸収して違和感を生じさせない特徴を有する。ブラケット本体10に支持される手摺杆2の先端部分における合成樹脂被覆層4は、ブラケット本体10における支持板部12の環状凹部13に挿入できるように、所定位置から先端にかけて環状凹部13の形状に相当する太さに表面側を皮剥き加工して縮径被覆層6とする。特に長手方向に沿う把持用凹部5が列設される手摺杆2を使用する場合には、把持用凹部5が付されている箇所を直接ブラケット本体10の環状凹部13に挿入するとすれば、凹部の箇所が環状凹部13内迄およんで浸水間隙を構成するために不都合であって、なめらかな円筒形状を得るために先端部の皮剥き加工は必須である。皮剥き加工を行う結果、皮剥きを開始した箇所には被覆層段部面7が形成される。更に先端部分には所定位置に後述する固定ネジを通過させるための通孔8が穿設される。
【0012】
支持板部12に於ける環状凹部13への手摺杆2の支持固定手段について詳述すると、支持板部12は前述のように厚肉に形成され、図1および図4に示されるように、環状凹部13は、支持板部12の外面から厚みの奥深い内壁16に至る迄形成された円孔17と、円孔17と同心で支持板部12の内壁16から支持板部12の外面を超えて突出する環状突起18との間隙で形成される。図5乃至図7で示されるように環状突起18は、その外面に放射状に突出する数条の支持突条19が形成され、また環状突起18の下側部には厚肉部20が形成されており、また図1または図4に示されるように、この厚肉部20に向って支持板部12には取付板部11側の外面から連通孔21が穿孔されている。手摺杆2をブラケット本体10に固定する場合に、縮径加工された手摺杆2の先端部を環状凹部13に挿入すると、手摺杆2における鋼管3内周が環状突起18の支持突条19に接触して支持突条19を圧縮変形させ、鋼管3は容易に抜出さないように支持される。そして連通孔21を通じて、固定ネジ9を手摺杆2先端に穿孔された通孔8を通過させて環状突起18の厚肉部20に螺着すると手摺杆2はブラケット本体10に完全に固定される。この状態で、手摺杆2の被覆層段部面7は支持板部12の外面に密着して、当該部分の水密性を確保することができる。
【0013】
ブラケット本体10には、支持板部12の外面に接して取付板部11側を除く該支持板部12の周囲に張出しその側縁が曲面に形成されたフランジ部22が突設されている。フランジ部22は取付板部11側を除いて支持板部12の頂部および一対の側部に突設されているが、その並行部分である手摺幅方向の支持板部側縁には図6および図7に示されるように、フランジ部22の付け根部に接して凹溝23,23が形成され、また凹溝23,23には取付板部11外面に近接した箇所でより溝底が深くされた深溝部24,24が形成されて後述するブラケットカバー30の係合係止手段を構成する。図1および図3に示されるように、取付板部11外面には、連通孔21以外に、取付ネジ孔15,15を囲むように浅い凹陥部25が穿設され、また凹陥部25を挟んで凹窪26,26が穿設されている。これら凹陥部25および凹窪26は後述する座板40の付設時に関連構造として役立つ。また側板部14,14の外面には、取付ネジ孔15の位置に対応した横方向位置決め溝28,28が取付板部11の厚さ方向に凹設されている。図5および図6において、取付板部11の開放端側上面に位置する段部27は、後述するブラケットカバー30を被覆装着させた場合にブラケットカバー30の端部を支持するために形成され、また段部27には取付ネジ孔15,15と同列に縦方向位置決め溝29が厚さ方向に凹設されている。
【0014】
ブラケットカバー30は、例えばABS樹脂のような弾力性を有する硬質合成樹脂や金属によって成形され、図1、図8、図9に示されるように、側板部14,14を含む取付板部11と支持板部12とで包囲される空間を内包し、支持板部12側を除く取付板部11側縁の形状に相当するU字状の取付板部側の端縁31と、取付板部側の端縁31に対しL字状をなし取付板部11側を除く支持板部12側縁の形状に相当するU字状の支持板部側の端縁32を有する形状とされる。そしてU字状に形成され向合った支持板部側の端縁32の並行部分における対向箇所には、支持板部側の端縁32に沿う内向き突縁33,33が形成され、内向き突縁33,33には取付板部側の端縁31に近接した箇所でより長い突出長を有する突起部34,34が突設されている。ブラケット本体10にブラケットカバー30を被覆装着する場合に、ブラケット本体10の凹溝23,23にブラケットカバー30の内向き突縁33,33を係合させてブラケット本体10に対しブラケットカバー30を取付板部11方向に移動させると、やがてブラケット本体10の深溝部24,24にブラケットカバー30の突起部34,34が係止し、ブラケット本体10からブラケットカバー30が容易に離脱することのない係止状態を得ることができる。この状態でブラケットカバー30内に突設した突子35はブラケット本体10の段部27に当接し、ブラケットカバー30に加えられる外圧をブラケット本体10に伝達するようにされている。なお図1に示されるように、ブラケットカバー30の内壁には必要に応じて突条36,36が突設され、ブラケットカバー30を補強すると共に、ブラケット本体10にブラケットカバー30を被覆装着した場合に、突条36,36がブラケット本体10の横方向位置決め溝28,28に係合して、ブラケット本体10とブラケットカバー30との係合状態を緊密にすることができる。
【0015】
手摺を設置壁面1に設置するには、先ず所定長さの手摺杆2の両端部を上述のように皮剥き加工して縮径被覆層6を形成し、次いで縮径被覆層6をブラケット本体10の環状凹部13に挿入固定する。皮剥き加工を開始した箇所には被覆層段部面7が形成されているので、被覆層段部面7をブラケット本体10における支持板部12の外面に密着させると、該部での水密性が確保されブラケット本体10内部への浸水が防止できる。同時にブラケット本体10における支持板部12には、周囲に張出すフランジ部22が突設されているために、被覆層段部面7の縁がフランジ部22の張出面を超えることがなく、張出面範囲内で支持板部12に当接することになるから、使用者が外方に突出した被覆層段部面7の縁に接触して怪我をするような虞がない。また使用者が手摺杆を握った手を滑らせた場合にも、フランジ部22に滑らせた手が当接してそれ以上の滑りを停止し、手摺による支持を得ることができる。特に長手方向に沿う把持用凹部5が列設される手摺杆2を使用する場合には、前述のように、先端部の皮剥き加工が必須であるが、把持用凹部5が付されている手摺杆断面は真円とならないために、皮剥き加工の厚さを一様にすることが困難であり、屡々手摺杆の中心と縮径被覆層6の中心とにズレを生ずる場合を生ずる。しかしながらこのような場合でも、支持板部12に周囲に張出すフランジ部22が形成されているために、被覆層段部面7の縁はフランジ部22の張出面を超えることなく支持固定されるので、皮剥き加工時の芯合わせに過度の厳密性が要求されることがなく作業能率を向上させることができる。また、周囲に張出すフランジ部22が突設されているために、厚みの異なる合成樹脂被覆層を有する手摺杆や外周に凹凸条を有する手摺杆等、外径や外部形状の異なる各種の手摺杆を同一のブラケット本体に適用して使用可能であり、部品点数を減少させることができる。
【0016】
次に、一対のブラケット本体10,10間に手摺杆2を固定させた組立体を双方のブラケット本体10,10における縦方向位置決め溝29,29を設置壁面1に罫書かれた手摺の長手方向配置線に合致させて設置壁面1上に保持し、双方のブラケット本体10,10における各一対毎の横方向位置決め溝28,28の位置の設置壁面1に各一対の罫書印を付す。保持した組立体を取除き、各一対の罫書印を結ぶ幅方向直線を罫書くと、該長手方向配置線と該幅方向直線との交点が取付ネジ孔15,15の位置と対応する設置壁面1上のネジ孔位置となり、該ネジ孔位置に穿孔等のネジ螺着のための前処理をおこなうことができる。このようにブラケット本体10の側縁に取付ネジ孔15,15の位置に対応する横方向位置決め溝28および縦方向位置決め溝29を凹設することにより、設置壁面1上でのネジ孔位置を迅速に且つ正確に知ることができる。また連結された双方のブラケット本体10,10のすべての取付ネジ孔15,15は一直線状に配置されるから、例えば浴室での手摺配置で壁面タイルの通り目地部に合致させて取付ネジを配置すること等は極めて簡単に行うことができる。設置壁面1におけるネジ孔位置の前処理が終了すれば、再び該組立体を設置壁面1に配置保持する。その際設置壁面1の罫書線に位置決め溝28,29を合致させて配置すれば、正確に再配置することができる。そして取付ネジ孔15,15に取付ネジを挿入すれば、取付ネジは設置壁面1のネジ孔位置に正確に位置することになり、取付ネジを締着すれば、ブラケット本体10,10を罫書線に対して傾斜するようなことなしに短時間に取付けることができ施工能率を上げることが可能である。
【0017】
ブラケット本体10は、直接設置壁面1に取付けることも可能であるが、図1に示されるように、座板40を介在させて取付けることにより、取付部の水密性をさらに向上させることができる。座板40は水密性の柔軟材料、例えばゴム或は柔軟な合成樹脂材料により成形され、図10および図11に示されるように、その平面はブラケット本体10における取付板部11側の外形輪郭に相当する平面外形を有し、ブラケット本体10の連通孔21に密嵌する上向き突出部41、凹窪26,26に密嵌する上向き突部42,42、および取付板部11の凹陥部25に対応する形状を有すると共に周回する頂縁43を下方に突出する山形条44が周設された取付ネジ通過開口部45が形成されている。この座板40は、ブラケット本体10の設置壁面1への取付に先立って、上向き突出部41および上向き突部42,42をそれぞれブラケット本体10の連通孔21および凹窪26,26に密嵌させることによって仮着しておく。座板40を仮着したブラケット本体10は取付壁面1の所定箇所に取付ネジによって取付けられるが、締着時に取付ネジが取付ネジ通過開口部45を通過して設置壁面1に捻込まれ、取付ブラケット10と設置壁面1とによって押圧された山形条44はブラケット10と設置壁面1とを押圧によって取付ネジ通過開口部45を外方から水密に隔離してブラケット本体10の凹陥部25内に収容される。したがって取付ブラケット本体10と設置壁面1との間隙から水が侵入して取付ネジの箇所から設置壁面1の内部に浸水することを極力防止することができる。また取付ブラケット10の連通孔21に密嵌した上向き突出部41はブラケット本体10と設置壁面1との間隙から侵入した水が手摺杆2の固定支持部に浸水することを防止する。
【0018】
設置壁面1に取付けられたブラケット本体10には、前述のようにブラケットカバー30が被覆装着される。ブラケットカバー30は弾力性を有するために、ブラケット本体10の凹溝23,23にブラケットカバー30の内向き突縁33を係合させてブラケット本体10に対しブラケットカバー30を取付板部11方向に移動し、ブラケット本体10の深溝部24,24の位置にブラケットカバー30の突起部34,34がさしかかると、深溝部24,24に突起部34,34が弾発的に係止し、ブラケットカバー30は一操作で簡単に装着できると共に装着したブラケットカバー30は容易に離脱することのない係止状態を得ることができる。この状態でブラケットカバー30の支持板部側の端縁32は、支持板部12の側縁に突設したフランジ部22の張出面内に当接することになるから、使用者が外方に突出した支持板部側の端縁32に接触して怪我をするような虞はない。同時にブラケットカバー30の各端縁31,32の小口は設置壁面1およびブラケット本体10のフランジ部22の張出面に当接して露出することがないので、いたずら等により各端縁31,32からこじ開けられたりすることがない。またブラケットカバー30の取付板部側の端縁31内面はブラケット本体10の取付板部11側縁に密着し、ブラケットカバー30の支持板部側の端縁32内面はブラケット本体の支持板部12側縁に密着するから、これらの接続部を通過する外部からブラケット本体10内部への浸水を極力防止することができる。
【0019】
本発明にかかる手摺は、前述のように取付ネジ等はすべてブラケットカバー30の内部に包含されるので外部に露出せず、その他外部には鋭利な突出部や縁部が一切露出しないから、使用者の接触による怪我の発生を防止できるばかりでなく、外観も優美で室内外の各所に使用することができる。
【0020】
【発明の効果】
本発明の効果を要約すれば次のとおりである。
A.ブラケット本体の凹溝にブラケットカバーの内向き突縁を係合させてブラケット本体に対しブラケットカバーを取付板部方向に移動し、ブラケット本体の深溝部の位置にブラケットカバーの突起部がさしかかると、弾力性により深溝部に突起部が弾発的に係止し、ブラケットカバーは一操作で簡単に装着できると共に装着したブラケットカバーは容易に離脱することのない係止状態を得ることができる。
B.ブラケット本体における支持板部には、周囲に張出すフランジ部が突設されているために、ブラケット本体に装着した状態でブラケットカバーの支持板部側の端縁は、支持板部の側縁に突設したフランジ部の張出面内に当接することになるから、使用者が外方に突出した支持板部側の端縁に接触して怪我をするような虞はない。
C.ブラケットカバーの取付板部側の端縁内面はブラケット本体の取付板部側縁に密着し、ブラケットカバーの支持板部側の端縁内面はブラケット本体の支持板部側縁に密着するから、これらの接続部から侵入するブラケット本体内部への浸水を極力防止することができる。
【0021】
D.ブラケット本体における支持板部には、周囲に張出すフランジ部が突設されているために、手摺杆における接続端部の縁がフランジ部の張出面を超えることがなく、張出面範囲内に収納されることになるから、使用者が外方に突出した被覆層段部面の縁に接触して怪我をするような虞がない。また使用者が手摺杆を握った手を滑らせた場合にも、フランジ部に滑らせた手が当接してそれ以上の滑りを停止し、手摺による支持を得ることができる。
E.ブラケット本体における支持板部には、周囲に張出すフランジ部が突設されているので、厚みの異なる合成樹脂被覆層を有する手摺杆や外周に凹凸条を有する手摺杆等、外径や外部形状の異なる各種の手摺杆を同一のブラケット本体に適用して使用可能であり、部品点数を減少させることができる。
F.特に長手方向に沿う把持用凹部が列設される手摺杆を使用する場合には、手摺杆の固定先端部と固定されるブラケット本体の環状凹部に水の侵入する間隙を生じさせないために、先端部の合成樹脂被覆層表層部を取除いて縮径した円筒形被覆層を露出させる皮剥き加工を必須とするが、把持用凹部が付されている手摺杆断面は真円とならないために、皮剥き加工の厚さを一様にすることが困難であり、屡々手摺杆の中心と縮径被覆層の中心とにズレを生ずる。しかしながらこのような場合でも、支持板部周囲に張出すフランジ部が形成されているために、縮径が開始する被覆層段部面の縁はフランジ部の張出面を超えることなく支持固定されるので、皮剥き加工時の芯合わせに過度の厳密性が要求されることがなく作業能率が向上する。同時に被覆層段部面の縁は支持板部の外面に密着されるので該接続部で外部からブラケット本体内部への浸水を極力防止できる。
【0022】
G.ブラケット本体の側縁に取付ネジ孔の位置に対応する横方向位置決め溝および縦方向位置決め溝を凹設することにより、設置壁面上でのネジ孔位置を迅速に且つ正確に知ることができる。
H.取付板部の手摺長さ方向中心線に沿って複数の取付ネジ孔を穿設することにより、ブラケット本体のすべての取付ネジ孔は、一対のブラケット本体が手摺杆によって連結される場合を含め、一直線状に配置されるから、例えば浴室での手摺配置で壁面タイルの通り目地部に合致させて取付ネジを配置すること等は極めて簡単に行うことができる。
I.ブラケット本体を水密性柔軟材料製の座板を介在させて設置壁面に取付ける場合には、ブラケット本体と設置壁面との間隙から水が侵入して取付ネジの箇所から設置壁面の内部に浸水することを極力防止することができる。
J.取付ネジ等はすべてブラケットカバーの内部に包含されるので外部に露出せず、その他外部には鋭利な突出部や縁部が一切露出しないから、使用者の接触による怪我の発生を防止できるばかりでなく、外観も優美で室内外の各所に使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態による手摺の端部付近における分解斜視図である。
【図2】同じく手摺の端部付近の横部側面図である。
【図3】同じく手摺の端部付近の底面図である。
【図4】同じく手摺の端部付近の縦断面図である。
【図5】ブラケット本体の横部側面図である。
【図6】ブラケット本体の上面図である。
【図7】凹溝箇所におけるブラケット本体の横断面図である。
【図8】ブラケットカバーの前部側面図である。
【図9】ブラケットカバーの縦断面図である。
【図10】座板の上面図である。
【図11】座板の前部側面図である。
【符号の説明】
1 設置壁面 2 手摺杆
3 鋼管 4 合成樹脂被覆層
5 把持用凹部 6 縮径被覆層
7 被覆層段部面 10 ブラケット本体
11 取付板部 12 支持板部
13 環状凹部 14 側板部
15 取付ネジ孔 22 フランジ部
23 凹溝 24 深溝部
28 横方向位置決め溝 30 ブラケットカバー
31 取付板部側の端縁 32 支持板部側の端縁
33 内向き突縁 34 突起部
40 座板

Claims (4)

  1. 合成樹脂被覆鋼管製の手摺杆と、設置壁面に対して該手摺杆を支持するブラケット本体と、該ブラケット本体を被覆するブラケットカバーとよりなる手摺において、該ブラケット本体は設置壁面に取付けられるべき取付板部と該取付板部にL字状に接合されその外面側に該手摺杆端部が挿入固着される環状凹部を備えた支持板部とを有し、該支持板部の外面に接して該取付板部側を除く該支持板部側縁には周囲に張出すフランジ部が突設され、且つ該フランジ部側縁の並行部分に位置する該支持板部側縁には凹溝が形成され、該凹溝にはより溝底が深くされた深溝部が形成され、該ブラケットカバーは該取付板部と該支持板部とで包囲される空間を内包すると共に該支持板部側を除く該取付板部側縁の形状に相当するU字状の取付板部側の端縁と該取付板部側の端縁に対しL字状をなし該取付板部側を除く該支持板部側縁の形状に相当するU字状の支持板部側の端縁とを有する形状とされ、U字状に形成された該支持板部側の端縁の並行部分に位置する対向箇所には内向き突縁が形成され、該内向き突縁には該深溝部に対応する箇所でより長い突出長を有する突起部が形成され、該ブラケット本体の該凹溝に該ブラケットカバーの該内向き突縁が係合されると共に該ブラケット本体の該深溝部に該ブラケットカバーの該突起部が係止された状態で、該ブラケットカバーの該支持板部側の端縁が該ブラケット本体のフランジ部の張出面内に当接されることを特徴とする手摺。
  2. 前記手摺杆は、鋼管を被覆する被覆合成樹脂層の外表面長手方向に間隔をおいて把持用凹部が列設された合成樹脂被覆鋼管とすると共に、前記ブラケット本体の該環状凹部に挿入される先端部分における該被覆合成樹脂層は、該被覆合成樹脂層の厚みが薄く形成されて該環状凹部の形状に相当する縮径被覆層とされており、該手摺杆取付時に縮径開始箇所における被覆層段部面が該ブラケット本体の該支持板部に当接することを特徴とする請求項1記載の手摺。
  3. 前記ブラケット本体には、該取付板部の手摺長さ方向中心線に沿って複数の取付ネジ孔が穿設され、該中心線上における該取付板部の開放端側外端縁には縦方向位置決め溝が厚さ方向に凹設され、該取付板部の手摺長さ方向両側縁部から該支持板部の手摺長さ方向両側縁部にかけてこれら両板部を接合する一対の側板部が形成され、該側板部のそれぞれの外面には該取付ネジ孔の位置に対応した横方向位置決め溝が該取付板部の厚さ方向に凹設されていることを特徴とする請求項1または請求項2記載の手摺。
  4. 前記ブラケット本体における該取付板部の外形輪郭に相当する平面外形を有する水密性柔軟材料製の座板を前記設置壁面と該ブラケット本体の間に介在させて取付けることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項記載の手摺。
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