JP3580461B2 - Ac型プラズマディスプレイパネル - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、AC型プラズマディスプレイパネルに関する。
【0002】
【従来の技術】
ドットマトリクス型の平面表示装置として、例えばプラズマディスプレイパネル(PDP)が知られている。PDPは、パソコン、ワープロ等の表示装置としても多用されており、また高速の表示が可能であり且つ大型画面の実現が容易であることから、特に20インチ以上の大型フラット型表示手段として期待されている。
【0003】
図2は、AC駆動方式の3電極構造を有する面放電型PDPを示し、放電空間7を介して対向配置された一対のガラス基板1、2の表示面側のガラス基板1の内面に互いに平行に隣接配置された一対のサスティン電極(維持電極)X、Y、サスティン電極X、Yを覆う誘電体層5、誘電体層5を覆うMgOからなる保護層6が設けられている。尚、サスティン電極X、Yは、それぞれ幅の広い帯状の透明導電膜(透明電極)4とその導電性を補うために重ねられた金属膜(バス電極)3とから構成されている。尚、サスティン電極X,Yは単位発光領域(画素)毎に対向する突出部4aを有している。
【0004】
一方、背面側のガラス基板2の内面上にサスティン電極X、Yと直交する方向に設けられ、放電空間7を単位発光領域毎に区画する隔壁10、各隔壁10間のガラス基板上にサスティン電極X、Yと直交する方向に設けられたアドレス電極11、及び所定発光色の蛍光体層8が設けられている。ここで、放電空間7には、ネオンに少量のキセノンを混合した放電ガスが封入されている。
【0005】
このようなPDPの表示に際しては、例えば、サスティン電極X、Yに放電開始電圧を越える駆動電圧を加える。これにより、誘電体層5の表面方向に面放電が生じ、誘電体層の表面に所定の壁電荷が蓄積し、放電が停止する。その後、壁電荷と反対の極性のサスティンパルスをサスティン電極X、Yに交互に加える毎に面放電が生じ、このとき発生する紫外線によって蛍光体層8が励起されて発光する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、PDPにおいては、表示動作を安定させるために放電開始電圧の低減、放電電流の制限、誤放電の抑制を図る必要があり、それらに対して次のような手段が考えられている。
(1)放電開始電圧の低減に対しては、サスティン電極の突出部4aの幅を所定の範囲にする。または、誘電体層の膜厚を薄くする。
(2)放電電流の制限に対しては、サスティン電極の突出部4aの形状をT字状にする。または、誘電体層を低誘電率の材料で構成する。
(3)誤放電防止に対しては、バス電極上の誘電体層の表面を他の部分に対して突出される。
【0007】
しかしながら、上述の各手段には、次のような欠点があった。
(1),(2)のような電極形状では、画素の微細化が困難である。また、低誘電率の誘電体材料としては、アルカリ系の低融点ガラスしかなく、透明電極の変色などの製造上の問題が生じる。さらに、(3)の手段では、隔壁を誘電体層の突出部と当接させたとしても隣接画素(放電セル)との間に微小間隙が生じているので遮蔽効果が不十分であり、画素の微細化に伴い、相互干渉による誤放電が生じ易くなる。
本発明は、上述の問題に鑑み、画素を微細化しても、表示動作が得られるプラズマディスプレイパネルを提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、放電空間を挟み対向する一対の基板と、一対の基板の内面上に設けられ、平坦な表面を有する誘電体層内に放電ギャップだけ離れて配置された一対のサスティン電極と、誘電体からなり傾斜面を有するリブとを含むAC型プラズマディスプレイパネルであって、傾斜面の表面には一対のサスティン電極が形成され、一対のサスティン電極は、放電ギャップとは反対側の縁部から放電ギャップ近傍に向かって徐々に浅くなるように誘電体内に埋設されていることを特徴とする。請求項2の発明は、請求項1記載の発明であって、一対の基板の他方の基板上にサスティン電極の伸長方向に直交する方向に放電空間を単位発光領域毎に区画する帯状の隔壁を有し、隔壁と誘電体層が密着してなることを特徴とする。
【0009】
【作用】
本発明のAC型プラズマディスプレイパネルでは、一対のサスティン電極が放電ギャップとは反対側の縁部から放電ギャップ近傍に向かって徐々に浅くなるように誘電体層内に埋設されているので、放電ギャップ近傍のサスティン電極の誘電体層表面との距離で決定される放電開始電圧を任意に設定できる。また、サスティン電極と誘電体層表面との距離は放電ギャップ近傍から離れるに従って大きくなる(キャパシタンスが小さくなる)ため、放電の拡がりが抑制され放電電流を制限できる。さらに、誘電体層表面に突出部がないため画素の微細化が可能となる。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態によるAC型プラズマディスプレイパネルを図1に基づいて説明する。図1は、3電極構造を採る面放電型交流型プラズマディスプレイパネルを構成する複数の画素セルのうちの1つの断面構造を示す。この画素セルは、表示面となる透明な表示面側のガラス基板1と、背面側のガラス基板2とが例えば100〜200μmの間隙を介して互いに平行に対向している。さらに、表示面側のガラス基板1と背面側のガラス基板2との間隙を保持するために背面側のガラス基板2に隔壁(図示せず)が形成され、表示面側のガラス基板1と背面側のガラス基板2との間に放電空間7が形成される。
【0011】
表示面側のガラス基板1には、背面側のガラス基板2と対向する面に、ストライプ状の誘電体からなるリブ9を形成し焼成する。リブ9は緩やかな傾斜面9aを有している。リブ9の中央に放電ギャップを形成するように、対をなすサスティン電極X,Yが形成されている。サスティン電極はITO、又は酸化錫(SnO2)などの蒸着によりおよそ数千オングストロームの膜厚で互いに平行に伸長する透明導電膜(透明電極)4,4と、この透明導電膜4の導電率を向上せしめるために、透明導電膜の幅よりも狭い幅にて積層形成された金属膜3からなる。サスティン電極の上に誘電体層5が20〜50μmの膜厚で形成され、誘電体層5の上に酸化マグネシウム(MgO)からなる保護層6がおよそ数百オングストロームの膜厚で積層形成されている。
【0012】
上記誘電体層5は、軟化点が650℃以下であり且つ比誘電率が8以下の低融点ガラスにて形成されている。そして、この低融点ガラスは、組成に少なくとも酸化ナトリウム(Na2O)及び酸化ほう素(B2O3)を含むものである。尚、誘電体層5の表面は、焼成時のレベリングなどにより平坦面となっている。
【0013】
一方、背面側のガラス基板2には、表示面側のガラス基板1と対向する面に、アドレス電極11が形成されている。このアドレス電極11は、例えばAlやAl合金からなり、サスティン電極X,Yと対向しながらサスティン電極X,Yの伸長方向と直交する方向におよそ1μmの膜厚で伸長して形成されている。また、アドレス電極11はAlやAl合金などの反射率の高い金属にて形成されているので、波長帯域:380〜650nmにおいて、80%以上の反射率を有している。
【0014】
さらに、例えば背面側のガラス基板2のアドレス電極11を覆うように蛍光体層8が形成される。上記プラズマディスプレイパネルにおいてカラー表示を行う場合は、例えばアドレス電極毎に3色、すなわちR,G,Bの蛍光体のうちの1つが順に対応して蛍光体層として形成される。
【0015】
このようにして、サスティン電極対X,Yとアドレス電極11との交点を中心とする発光領域の1つが放電空間7に形成されて画素セルが構成される。そして、プラズマディスプレイパネルのカラー表示を行う場合、各画素セルが蛍光体の3色のうちの対応する色に発光する。
【0016】
上述の如く、サスティン電極対X,Y及びアドレス電極11がそれぞれ形成された表示面側のガラス基板1及び背面側のガラス基板2は封着されて放電空間7の排気が行われ、さらにベーキングにより保護層6(MgO層)の表面が活性化される。次に、放電空間7に希ガスとして例えばキセノン(Xe)を1〜10%含む不活性混合ガスが200〜600torr封入される。
【0017】
上述の如く形成されたプラズマディスプレイパネルにおいて、サスティン電極対X,Yには画素セルの発光開始、発光維持及び消去を駆動制御するパルス電圧が印加され、アドレス電極11には各画素セルの画像データパルスが印加されて、各画素セルの発光の開始、維持及び消去が行われる。
【0018】
上述したような構成のプラズマディスプレイパネルでは、透明導電膜4の放電ギャップを形成する側がリブ9の傾斜面9aに沿って突出部4aを形成しており、透明導電膜4は放電ギャップの部分で最も放電空間7に接近し、金属膜3側に近いほど放電空間7から離れる構成になっている。すなわち、図1に示すt1は、透明導電膜4が放電空間7に最も接近した場合における透明導電膜4と放電空間7の間の誘電体層5の厚さを示し、t2は誘電体層5の全厚を示す。
【0019】
従って、誘電体層としての観点からは、透明導電膜4は、誘電体層5と誘電体からなるリブ9により埋設された形となる。リブ9の傾斜面9aの傾斜を任意に設定することができるため、放電開始電圧の設定が容易となる。また、放電ギャップGと放電空間7との間の誘電体層5が他の部分に比べ薄くなるため、放電が放電ギャップ近傍に生じ他の部分の放電を抑制できる。
【0020】
また、隔壁10は、誘電体層5の放電空間7側が平面であるため、隔壁10と誘電体層5を容易に密着せしめることができる。そのため隣接画素の誤放電も抑制できる。
【0021】
【発明の効果】
本発明のAC型プラズマディスプレイパネルでは、一対のサスティン電極が放電ギャップとは反対側の縁部から放電ギャップ近傍に向かって徐々に浅くなるように誘電体層内に埋設されているので、放電開始電圧を任意に設定でき、放電電流を制限できる。さらに、誘電体層表面に突出部がないため画素の微細化が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態によるプラズマディスプレイパネルの構成を示す図である。
【図2】従来のAC駆動方式の3電極構造を有する面放電型PDPを示す図である。
【符号の説明】
1、2 ・・・・・ ガラス基板
3 ・・・・・ 金属膜
4 ・・・・・ 透明導電膜
4a ・・・・・ 突出部
5 ・・・・・ 誘電体層
6 ・・・・・ 保護層
7 ・・・・・ 放電空間
8 ・・・・・ 蛍光体層
9 ・・・・・ リブ
9a ・・・・・ 傾斜面
10 ・・・・・ 隔壁
11 ・・・・・ アドレス電極
Claims (2)
- 放電空間を挟み対向する一対の基板と、前記一対の基板の内面上に設けられ、平坦な表面を有する誘電体層内に放電ギャップだけ離れて配置された一対のサスティン電極と、誘電体からなり傾斜面を有するリブと、を含むAC型プラズマディスプレイパネルであって、前記傾斜面の表面には前記一対のサスティン電極が形成され、前記一対のサスティン電極は、前記放電ギャップとは反対側の縁部から放電ギャップ近傍に向かって徐々に浅くなるように前記誘電体内に埋設されていることを特徴とするAC型プラズマディスプレイパネル。
- 前記一対の基板の他方の基板上に前記サスティン電極の伸長方向に直交する方向に前記放電空間を単位発光領域毎に区画する帯状の隔壁を有し、前記隔壁と前記誘電体層が密着してなることを特徴とする請求項1記載のAC型プラズマディスプレイパネル。
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