JP3580418B2 - 非常時切換装置付き変速装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、シフトレバー及びセレクトレバーを駆動する電動モータが故障したときに用いられる非常時切換装置を有する変速装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
この種の変速装置として、セレクトアクチュエータ(エアシリンダ)によりセレクトされたシフトフォークシャフトがシフトアクチュエータ(エアシリンダ)によりシフトされて変速されるように構成され、上記セレクトアクチュエータ及びシフトアクチュエータが制御装置からの指令にて開閉制御される電磁弁によりエアが給排されて作動するように構成された変速機の変速操作装置が開示されている(実開平2−21366号)。この変速操作装置では、上記セレクトアクチュエータ及びシフトアクチュエータの非常時作動用エア回路が設けられ、このエア回路が非常時用電磁弁を介して通常時用電磁弁の排気ポートに接続され、更に非常時用電磁弁の開閉制御を行う非常時制御装置が設けられる。
【0003】
このように構成された変速機の変速操作装置では、電磁弁又は制御装置が故障すると、非常時制御装置により非常時用電磁弁が開閉制御され、これによりセレクトアクチュエータ及びシフトアクチュエータが作動する。この結果、セレクトアクチュエータによりセレクトされたシフトフォークシャフトがシフトアクチュエータにより作動して変速ギヤがシフトされるので、車両を自走できるようになっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記従来の実開平2−21366号公報に示された変速機の変速操作装置では、比較的高価な制御装置に加えて、これと同一又は同等の非常時制御装置を搭載しなければならず、製造コストを押上げる不具合があった。
また、上記従来の変速機の変速操作装置では、エアシリンダからなるシフトアクチュエータにてシフトフォークシャフトを作動させるため、このシャフトのシフトスピードをコントロールすることが難しい問題点もあった。
更に、上記従来の変速機の変速操作装置では、エアシリンダからなるセレクトアクチュエータ及びシフトアクチュエータが故障した非常時には、変速ギヤをシフト操作できない問題点もあった。
【0005】
本発明の第1の目的は、比較的安価な切換手段を追加するだけで、セレクト用電動モータ又はシフト用電動モータのいずれか一方又は双方が故障しても、手動で変速できる、非常時切換装置付き変速装置を提供することにある。
本発明の第2の目的は、シフト用電動モータにてシフトレバーのシフトスピード、シフト位置及びシフト力を微妙にコントロールすることにより、変速ギヤの破損を防止できる、非常時切換装置付き変速装置を提供することにある。
本発明の第3の目的は、切換手段の部品点数及び組付工数を低減でき、シフト用電動モータを小型化できるとともに非常操作レバーを比較的小さい力で操作できる、非常時切換装置付き変速装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
請求項1に係る発明は、図1〜図4に示すように、変速ギヤの複数のフォークシャフト12〜15のいずれかに選択的に係合可能であって係合したフォークシャフト12〜15をその軸方向に摺動可能なシフトレバー16と、シフトレバー16を複数のフォークシャフト12〜15のいずれかに選択的に係合させるセレクトレバー17と、セレクトレバー17を駆動するセレクト用電動モータ18と、シフトレバー16を駆動するシフト用電動モータ19と、運転席に設けられ運転者が操作するチェンジレバー37と、チェンジレバー37の操作位置を検出する操作検出スイッチ38と、操作検出スイッチ38の検出出力に基づいてセレクト用電動モータ18及びシフト用電動モータ19をそれぞれ制御するコントローラ44とを備えた変速装置であって、チェンジレバー37を操作せずかつセレクト用電動モータ18及びシフト用電動モータ19を介さずにセレクトレバー17及びシフトレバー16を切換可能な切換手段46を備え、切換手段46がチェンジレバー37に代って運転者が操作する非常操作レバー47と、セレクトレバー17及びセレクト用電動モータ18の連結を解除しセレクトレバー17及び非常操作レバー47を連結するセレクトレバー切換機構48と、シフトレバー16及びシフト用電動モータ19の連結を解除しシフトレバー16及び非常操作レバー47を連結するシフトレバー切換機構49とを有し、セレクトレバー切換機構48がセレクト用電動モータ18の回転運動を第1ねじ棒54a及び第1ナット54bを介して直線運動に変換する第1ボールねじ54と、第1ナット54bに連結されかつ第1ナット54bともに直線運動する第1セレクト摺動体51と、第1セレクト摺動体51に摺動可能に設けられた第2セレクト摺動体52と、第2セレクト摺動体52に摺動可能に設けられかつ非常操作レバー47に連結された第3セレクト摺動体53と、第2セレクト摺動体52に対する第1セレクト摺動体51の相対運動を阻止しかつ第3セレクト摺動体53の相対運動を許容する第1のセレクト摺動位置から第2セレクト摺動体に対する第1セレクト摺動体51の相対運動を許容しかつ第3セレクト摺動体53の相対運動を阻止する第2のセレクト摺動位置に移動可能なセレクト用摺動切換ピン55と、セレクト用摺動切換ピン55を第1のセレクト摺動位置から第2のセレクト摺動位置に移動させかつ第2のセレクト摺動位置から第1のセレクト摺動位置への移動を阻止するセレクト用摺動切換弾性体56とを有し、シフトレバー切換機構49がシフト用電動モータ19の回転運動を第2ねじ棒64a及び第2ナット64bを介して直線運動に変換する第2ボールねじ64と、第2ナット64bに連結されかつ第2ナット64bともに直線運動する第1シフト摺動体61と、第1シフト摺動体61に摺動可能に設けられた第2シフト摺動体62と、第2シフト摺動体62に摺動可能に設けられかつ非常操作レバー47に連結された第3シフト摺動体63と、第2シフト摺動体62に対する第1シフト摺動体61の相対運動を阻止しかつ第3シフト摺動体63の相対運動を許容する第1のシフト摺動位置から第2シフト摺動体に対する第1シフト摺動体61の相対運動を許容しかつ第3シフト摺動体63の相対運動を阻止する第2のシフト摺動位置に移動可能なシフト用摺動切換ピン65と、シフト用摺動切換ピン65を第1のシフト摺動位置から第2のシフト摺動位置に移動させかつ第2のシフト摺動位置から第1のシフト摺動位置への移動を阻止するシフト用摺動切換弾性体66とを有することを特徴とする。
【0010】
この請求項1に記載された非常時切換装置付き変速装置では、セレクト用電動モータ18及びシフト用電動モータ19が正常であるときには、セレクトレバー17及びセレクト用電動モータ18が連結され、シフトレバー16及びシフト用電動モータ19が連結される。この状態で運転者がチェンジレバー37を操作すると、コントローラ44は操作検出スイッチ38の検出出力に基づいてセレクト用電動モータ18及びシフト用電動モータ19を制御する。即ち、コントローラ44は先ずセレクト用電動モータ18を制御してセレクトレバー17を駆動し、シフトレバー16を所定のフォークシャフト12〜15に係合させる。次にコントローラ44はシフト用電動モータ19を制御してシフトレバー16を駆動し、フォークシャフト12〜15をその軸方向に摺動させて変速ギヤをシフトする。
一方、セレクト用電動モータ18又はシフト用電動モータ19のいずれか一方又は双方が故障して、運転者が非常操作レバー47を操作すると、セレクト用摺動切換ピン55がセレクト用摺動切換弾性体56の弾性力にて第1のセレクト摺動位置から第2のセレクト摺動位置に移動するとともに、シフト用摺動切換ピン65がシフト用摺動切換弾性体66の弾性力にて第1のシフト摺動位置から第2のシフト摺動位置に移動する。これにより第2セレクト摺動体52に対する第1セレクト摺動体51の相対運動が許容されかつ第3セレクト摺動体53の相対運動が阻止され、第2シフト摺動体62に対する第1シフト摺動体61の相対運動が許容されかつ第3シフト摺動体63の相対運動が阻止される。この状態で運転者が非常操作レバー47をセレクト方向に操作すると、上記と同様に、セレクトレバー17が所定のフォークシャフト12〜15に係合し、非常操作レバー47を更にシフト方向に操作すると、シフトレバー16がフォークシャフト12〜15をその軸方向に摺動して変速ギヤがシフトされる。
【0011】
請求項2に係る発明は、請求項1に係る発明であって、更に図7〜図11に示すように、変速ギヤの複数のフォークシャフト12〜15のいずれかに選択的に係合可能であって係合したフォークシャフト12〜15をその軸方向に摺動可能なシフトレバー16と、シフトレバー16を複数のフォークシャフト12〜15のいずれかに選択的に係合させるセレクトレバー17と、セレクトレバー17を駆動するセレクト用電動モータ18と、シフトレバー16を駆動するシフト用電動モータ19と、運転席に設けられ運転者が操作するチェンジレバー37と、チェンジレバー37の操作位置を検出する操作検出スイッチ38と、操作検出スイッチ38の検出出力に基づいてセレクト用電動モータ18及びシフト用電動モータ19をそれぞれ制御するコントローラ44とを備えた変速装置であって、チェンジレバー37を操作せずかつセレクト用電動モータ18及びシフト用電動モータ19を介さずにセレクトレバー17及びシフトレバー16を切換可能な切換手段76を備え、切換手段76がチェンジレバー37に代って運転者が操作する非常操作レバー47と、セレクトレバー17及びセレクト用電動モータ18の連結を解除しセレクトレバー17及び非常操作レバー47を連結するセレクトレバー切換機構78と、シフトレバー16及びシフト用電動モータ19の連結を解除しシフトレバー16及び非常操作レバー47を連結するシフトレバー切換機構79とを有し、セレクトレバー切換機構78がセレクト用電動モータ18の回転運動を第1ねじ棒84a及び第1ナット84bを介して直線運動に変換する第1ボールねじ84と、第1ナット84bに連結されかつ第1セレクト軸87を中心に回動可能に形成され第1ナット84bの直線運動が第1セレクト軸87を中心とする回動運動に変換される第1セレクトアーム81と、第1セレクト軸87に回動可能に嵌入されかつセレクトレバー17に連結された第2セレクトアーム82と、第1セレクト軸87に回動可能に嵌入されかつ非常操作レバー47に連結された第3セレクトアーム83と、第2セレクトアーム82に対する第1セレクトアーム81の相対回転を阻止しかつ第3セレクトアーム83の相対回転を許容する第1のセレクト回転位置から第2セレクトアーム82に対する第1セレクトアーム81の相対回転を許容しかつ第3セレクトアーム83の相対回転を阻止する第2のセレクト回転位置に移動可能なセレクト用回転切換ピン85と、セレクト用回転切換ピン85を第1のセレクト回転位置から第2のセレクト回転位置に移動させかつ第2のセレクト回転位置から第1のセレクト回転位置への移動を阻止するセレクト用回転切換弾性体86とを有し、シフトレバー切換機構79がシフト用電動モータ19の回転運動を第2ねじ棒104a及び第2ナット104bを介して直線運動に変換する第2ボールねじ104と、第2ナット104bに連結されかつ第1シフト軸107を中心に回動可能に形成され第2ナット104bの直線運動が第1シフト軸107を中心とする回動運動に変換される第1シフトアーム101と、第1シフト軸107に回動可能に嵌入されかつシフトレバー16に連結された第2シフトアーム102と、第1シフト軸107に回動可能に嵌入されかつ非常操作レバー47に連結された第3シフトアーム103と、第2シフトアーム102に対する第1シフトアーム101の相対回転を阻止しかつ第3シフトアーム103の相対回転を許容する第1のシフト回転位置から第2シフトアーム102に対する第1シフトアーム101の相対回転を許容しかつ第3シフトアーム103の相対回転を阻止する第2のシフト回転位置に移動可能なシフト用回転切換ピン105と、シフト用回転切換ピン105を第1のシフト回転位置から第2のシフト回転位置に移動させかつ第2のシフト回転位置から第1のシフト回転位置への移動を阻止するシフト用回転切換弾性体106とを有することを特徴とする。
【0012】
この請求項2に記載された非常時切換装置付き変速装置では、セレクト用電動モータ18又はシフト用電動モータ19のいずれか一方又は双方が故障して、運転者が非常操作レバー47を操作すると、セレクト用回転切換ピン85がセレクト用回転切換弾性体86の弾性力にて第1のセレクト回転位置から第2のセレクト回転位置に移動するとともに、シフト用回転切換ピン105がシフト用回転切換弾性体106の弾性力にて第1のシフト回転位置から第2のシフト回転位置に移動する。これにより第2セレクトアーム82に対する第1セレクトアーム81の相対回転が許容されかつ第3セレクトアーム83の相対回転が阻止され、第2シフトアーム102に対する第1シフトアーム101の相対回転が許容されかつ第3シフトアーム103の相対運動が阻止される。この状態で運転者が非常操作レバー47をセレクト方向に操作すると、上記と同様に、セレクトレバー17が所定のフォークシャフト12〜15に係合し、非常操作レバー47を更にシフト方向に操作すると、シフトレバー16がフォークシャフト12〜15をその軸方向に摺動して変速ギヤがシフトされる。
【0013】
請求項3に係る発明は、請求項1又は2に係る発明であって、更に図7〜図11に示すように、セレクトレバー切換機構78及びシフトレバー切換機構79が単一の切換ハウジング80に収容されたことを特徴とする。
この請求項3に記載された非常時切換装置付き変速装置では、切換手段76の部品点数及び組付工数を低減できる。
【0014】
請求項4に係る発明は、請求項1ないし3いずれか1項に係る発明であって、更に図4〜図6に示すように、シフト用電動モータ19又は非常操作レバー47によるシフトレバー16の駆動力を圧縮エアを用いて支援するパワーシフト手段28がシフトレバー切換機構49とシフトレバー16との間に介装されたことを特徴とする。
この請求項4に記載された非常時切換装置付き変速装置では、パワーシフト手段28がシフト用電動モータ19又は非常操作レバー47によるシフトレバー16の駆動力を支援するので、シフト用電動モータ19として比較的小出力のモータを用いることができ、シフト用電動モータ19を小型化できるとともに、非常操作レバー47を比較的小さい力で操作できる。
【0015】
【発明の実施の形態】
次に本発明の第1の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1〜図5に示すように、車両の変速装置11は変速ギヤの複数のフォークシャフト12〜15のいずれかに選択的に係合可能なシフトレバー16と、このシフトレバー16を複数のフォークシャフト12〜15のいずれかに選択的に係合させるセレクトレバー17と、セレクトレバー17を駆動するセレクト用電動モータ18と、シフトレバー16を駆動するシフト用電動モータ19とを備える。複数のフォークシャフト12〜15はこの実施の形態では4本であり、これらのフォークシャフト12〜15は所定の間隔をあけて互いに平行にかつ軸方向に摺動可能に設けられる(図4及び図5)。これらのフォークシャフト12〜15にはスリーブ(図示せず)に係合するシフタフォーク21(図5)がそれぞれ固着され、シフタフォーク21は上記フォークシャフト12〜15及び変速ギヤ(図示せず)とともにギヤケース22に収容される。フォークシャフト12〜15の上方には平面視で上記フォークシャフト12〜15に直交するように保持軸23が設けられ、シフトレバー16はこの保持軸23にスプライン嵌合される(図4及び図5)。保持軸23はその軸線を中心に回動可能にギヤケース22に挿入され、シフトレバー16は保持軸23の軸線に沿って摺動可能にかつ保持軸23に対して回動不能にギヤケース22に収容される。また保持軸23の一端はギヤケース22から突出し、この突出した保持軸23の一端には略L字状のシフト用ブラケット24が嵌着される。
【0016】
シフトレバー16は上記保持軸23にスプライン嵌合されたボス部16aと、このボス部16aの下端に突設されたシフト用突起16bとを有する(図4及び図5)。4本のフォークシャフト12〜15には上記シフト用突起16bを挟持可能な一対の挟持片12a〜15aがそれぞれ保持軸23の長手方向に並んで突設され、シフト用突起16bがこれらの挟持片12a〜15aに選択的に挟持されることによりシフトレバー16がフォークシャフト12〜15に選択的に係合可能に構成される。またシフトレバー16のボス部16a外周面には円周方向に延びる凹溝16cが形成される。なお、フォークシャフトは4本ではなく、2本、3本又は5本以上でもよい。
【0017】
一方、セレクトレバー17はギヤケース22に収容され、その基端はギヤケース22に回動可能に取付けられた支軸26に嵌着され、更にセレクトレバー17の先端には上記凹溝16cに遊挿される球状のセレクト用突起17aが突設される(図4及び図5)。また支軸26の上端はギヤケース22から突出し、この突出した支軸26の上端にはセレクト用ステー27の基端が嵌着される。セレクト用電動モータ18及びシフト用電動モータ19はキャブ(図示せず)内に設けられ、セレクト用電動モータ18の出力軸18a(図1〜図3)は第1ワイヤケーブル31を介してセレクト用ステー27に接続される。またシフト用電動モータ19の出力軸19a(図1〜図3)は第2ワイヤケーブル32及びパワーシフト手段28を介してシフト用ブラケット24に接続される。上記セレクト用電動モータ18及びシフト用電動モータ19は回転速度、回転角度及びトルクの制御が容易なサーボモータを用いることが好ましい。
【0018】
第1及び第2ワイヤケーブル31,32はそれぞれプッシュプルケーブルである(図1〜図3)。第1ワイヤケーブル31は車体に配索されたセレクト用アウタケーブル(図示せず)と、このアウタケーブルに挿通されかつこのアウタケーブル内を摺動可能なセレクト用インナケーブル31aとを有する。また第2ワイヤケーブル32は車体に配索されたシフト用アウタケーブル(図示せず)と、このアウタケーブルに挿通されかつこのアウタケーブル内を摺動可能なシフト用インナケーブル32aとを有する。なお、上記第1及び第2ワイヤケーブルに替えてリンク機構を用いてもよい。
【0019】
またパワーシフト手段28は図6に詳しく示すように、入力に追従して圧縮エアを給排するバルブ部(図示せず)と、この圧縮エアを受けて出力を発生するパワーシリンダ部28aと、パワーシリンダ部28aで発生した出力をストライカ28bに伝達するシフタロッド28cとを有する。ストライカ28bは上記シフト用ブラケット24に連結され、シフタロッド28cの先端には略L字状のシフト用ステー29の基端が嵌着される。上記パワーシフト手段28はシフト用電動モータ19によるシフトレバー16の駆動力を圧縮エアを用いて支援するように構成される。なお、図1〜図3の符号36は上記パワーシフト手段28に接続されたエアタンクであり、このエアタンク36には上記パワーシフト手段28に供給される圧縮エアが貯留される。
【0020】
運転席には運転者が操作するチェンジレバー37が設けられ、このチェンジレバー37近傍にはこのレバー37の操作位置を検出する操作検出スイッチ38が設けられる(図1〜図3)。また車両には車速を検出する車速センサ39と、アクセルペダルの踏込み量(アクセル開度)を検出するアクセルセンサ41と、エンジンの回転速度を検出するエンジン回転センサ42とが設けられる。更にギヤケース22には変速位置を検出する変速位置センサ43が設けられる。操作検出スイッチ38、車速センサ39、アクセルセンサ41、エンジン回転センサ42及び変速位置センサ43の各検出出力はコントローラ44の制御入力に接続され、コントローラ44の制御出力はセレクト用電動モータ18及びシフト用電動モータ19にそれぞれ接続される。
【0021】
またセレクト用電動モータ18及び第1ワイヤケーブル31間と、シフト用電動モータ19及び第2ワイヤケーブル32間には、チェンジレバー37を操作せずかつセレクト用電動モータ18及びシフト用電動モータ19を介さずにセレクトレバー17及びシフトレバー16を切換可能な切換手段46が設けられる(図1〜図4)。この切換手段46はチェンジレバー37に代って運転者が操作する非常操作レバー47と、セレクトレバー17及びセレクト用電動モータ18の連結を解除しセレクトレバー17及び非常操作レバー47を連結するセレクトレバー切換機構48と、シフトレバー16及びシフト用電動モータ19の連結を解除しシフトレバー16及び非常操作レバー47を連結するシフトレバー切換機構49とを有する。
【0022】
上記非常操作レバー47は下端が車体に第1ボールジョイント47aを介して枢着されたレバー本体47bと、第1ボールジョイント47aから水平方向に突設されたステー47cの先端に第2ボールジョイント47dを介して枢着された三角板47eとを有する(図1〜図3)。レバー本体47bを図2の実線矢印の方向に回転させると後述する第3セレクト摺動体53が摺動し、一点鎖線矢印の方向に回転させると後述する第3シフト摺動体63が摺動するように構成される。
【0023】
セレクトレバー切換機構48はセレクト用電動モータ18の回転運動を第1ねじ棒54a及び第1ナット54bを介して直線運動に変換する第1ボールねじ54と、第1ナット54bに連結された第1セレクト摺動体51と、第1セレクト摺動体51に摺動可能に設けられた第2セレクト摺動体52と、第2セレクト摺動体52に摺動可能に設けられた第3セレクト摺動体53と、後述する第1のセレクト摺動位置(図1)から第2のセレクト摺動位置(図2及び図3)に移動可能なセレクト用摺動切換ピン55と、この切換ピン55を第1のセレクト摺動位置から第2のセレクト摺動位置に移動させるセレクト用摺動切換弾性体56とを有する。
【0024】
第1ボールねじ54の第1ねじ棒54aはセレクト用電動モータ18の出力軸18aにカップリング57を介して連結され、第1ナット54bは第1ねじ棒54aに鋼球(図示せず)を介して螺合する。第1セレクト摺動体51の一端にはセレクト用連結部材58が突設される。第1ナット54bはこのセレクト用連結部材58に固着され、第1ナット54bとともに直線運動するように構成される。第2セレクト摺動体52の他端は第1ワイヤケーブル31のセレクト用インナケーブル31bを介してセレクト用ステー27の先端に連結され、第3セレクト摺動体53の一端は第3ワイヤケーブル33を介して非常操作レバー47の三角板47eの上端に連結される。上記第1〜第3セレクト摺動体51〜53は図示しないケースに摺動可能に収容される。
【0025】
また第1及び第2セレクト摺動体51,52の略中央には互いに連通可能な第1及び第2通孔51a,52aがそれぞれ形成され、第3セレクト摺動体53の略中央には第2通孔52aに連通可能な第3穴53aが形成される。セレクト用摺動切換ピン55の両端は半球状に形成される。この切換ピン55は第2セレクト摺動体52に対する第1セレクト摺動体51の相対運動を阻止しかつ第3セレクト摺動体53の相対運動を許容する第1のセレクト摺動位置(図1に示すように、第1通孔51a及び第2通孔52aにかけて挿入される位置)から、第2セレクト摺動体52に対する第1セレクト摺動体51の相対運動を許容しかつ第3セレクト摺動体53の相対運動を阻止する第2のセレクト摺動位置(図2及び図3に示すように、第2通孔52a及び第3穴53aにかけて挿入される位置)に移動可能に構成される。またセレクト用摺動切換弾性体56はこの実施の形態では、圧縮コイルばねであり、第1セレクト摺動体51の下面に第1通孔51aに臨むように固着されたばね用ケース59に収容される。なお上記切換ピン55の長さは第2セレクト摺動体52の厚さと第3セレクト摺動体53の第3穴53aの穴深さの合計と同一に形成される。また図1〜図3の符号60はセレクト用摺動切換ピン55とセレクト用摺動切換弾性体56との間に介装された鋼球である。
【0026】
一方、シフトレバー切換機構49はシフト用電動モータ19の回転運動を第2ねじ棒64a及び第2ナット64bを介して直線運動に変換する第2ボールねじ64と、第2ナット64bに連結された第1シフト摺動体61と、第1シフト摺動体61に摺動可能に設けられた第2シフト摺動体62と、第2シフト摺動体62に摺動可能に設けられた第3シフト摺動体63と、後述する第1のシフト摺動位置(図1)から第2のシフト摺動位置(図2及び図3)に移動可能なシフト用摺動切換ピン65と、この切換ピン65を第1のシフト摺動位置から第2のシフト摺動位置に移動させるシフト用摺動切換弾性体66とを有する。
【0027】
第2ボールねじ64の第2ねじ棒64aはシフト用電動モータ19の出力軸19aにカップリング67を介して連結され、第2ナット64bは第2ねじ棒64aに鋼球(図示せず)を介して螺合する。第1シフト摺動体61の一端にはシフト用連結部材68が突設される。第2ナット64bはこのシフト用連結部材68に固着され、第2ナット64bとともに直線運動するように構成される。第2シフト摺動体62の他端は第2ワイヤケーブル32のシフト用インナケーブル32aを介してシフト用ステー29の先端に連結され、第3シフト摺動体63の一端は第4ワイヤケーブル34を介して非常操作レバー47のレバー本体47bに連結される。上記第1〜第3シフト摺動体61〜63は図示しないケースに摺動可能に収容される。
【0028】
また第1及び第2シフト摺動体61,62の略中央には互いに連通可能な第1及び第2通孔61a,62aがそれぞれ形成され、第3シフト摺動体63の略中央には第2通孔62aに連通可能な第3穴63aが形成される。シフト用摺動切換ピン65の両端は半球状に形成される。この切換ピン65は第2シフト摺動体62に対する第1シフト摺動体61の相対運動を阻止しかつ第3シフト摺動体63の相対運動を許容する第1のシフト摺動位置(図1に示すように、第1通孔61a及び第2通孔62aにかけて挿入される位置)から、第2シフト摺動体62に対する第1シフト摺動体61の相対運動を許容しかつ第3シフト摺動体63の相対運動を阻止する第2のシフト摺動位置(図2及び図3に示すように、第2通孔62a及び第3穴63aにかけて挿入される位置)に移動可能に構成される。またシフト用摺動切換弾性体65はこの実施の形態では、圧縮コイルばねであり、第1シフト摺動体61の下面に第1通孔61aに臨むように固着されたばね用ケース69に収容される。なお上記切換ピン65の長さは第2シフト摺動体62の厚さと第3シフト摺動体63の第3穴63aの穴深さの合計と同一に形成される。また図1〜図3の符号70はシフト用摺動切換ピン65とシフト用摺動切換弾性体66との間に介装された鋼球である。更に上記第3及び第4ワイヤケーブル33,34はアウタケーブル(図示せず)と、このアウタケーブルに摺動可能に挿通されたインナケーブル33a,34aとを有するプッシュプルケーブルである。
【0029】
このように構成された変速装置11の動作を説明する。
セレクト用電動モータ18及びシフト用電動モータ19が正常であるときには、非常操作レバー47のレバー本体47bが伏せた状態に保たれている。またこの状態ではレバー本体47bと連動する三角板47eに連結された第3セレクト摺動体53の第3穴53aは、第2セレクト摺動体52の第2通孔52aとセレクト動作内で連通しない位置にあり、かつレバー本体47bに連結された第3シフト摺動体63の第3穴63aは、第2シフト摺動体62の第2通孔62aとシフト動作内で連通しない位置にある。更にセレクト用摺動切換ピン55は第1のセレクト摺動位置(図1)に位置し、シフト用摺動切換ピン65は第1のシフト摺動位置(図1)に位置する。これによりセレクトレバー17及びセレクト用電動モータ18が連結され、シフトレバー16及びシフト用電動モータ19が連結される。この状態で運転者がチェンジレバー37を操作すると、コントローラ44は操作検出スイッチ38、車速センサ39、アクセルセンサ41、エンジン回転センサ42及び変速位置センサ43の各検出出力に基づいて、先ずセレクト用電動モータ18を作動させる。セレクト用電動モータ18が作動すると、このモータ18の出力軸18a(図1〜図3)の回転運動は第1ねじ棒54a及び第1ナット54bにより直線運動に変換され、この直線運動は第1セレクト摺動体51、セレクト用摺動切換ピン55、第2セレクト摺動体52、第1ワイヤケーブル31及びセレクト用ステー27を介してセレクトレバー17に伝達される。このセレクトレバー17はシフトレバー16を保持軸23に沿って摺動させ、所定のフォークシャフト12〜15、例えばフォークシャフト14の一対の挟持片14a,14aに係合させる。
【0030】
次にコントローラ44はシフト用電動モータ19を作動させる。シフト用電動モータ19が作動すると、このモータ19の出力軸19a(図1〜図3)の回転運動は第2ねじ棒64a及び第2ナット64bにより直線運動に変換され、この直線運動は第1シフト摺動体61、シフト用摺動切換ピン65、第2シフト摺動体62、第2ワイヤケーブル32及びシフト用ステー29を介してパワーシフト手段28のシフタロッド28cに伝達される。このシフタロッド28cはパワーシフト手段28による支援を受け、ストライカ28b、シフト用ブラケット24及び保持軸23を介してシフトレバー16を所定の方向に回転させる。これによりシフト用突起16bの係合したフォークシャフト14がその軸方向に摺動するので、変速ギヤがシフトされる。このように回転速度、回転位置及びトルクの制御を容易に行えるシフト用電動モータ19を用いることにより、シフトレバー16のシフトスピード、シフト位置及びシフト力を微妙にコントロールできるので、変速ギヤの破損を防止できる。またパワーシフト手段28がシフト用電動モータ19によるシフトレバー16の駆動力を支援するので、シフト用電動モータ19として比較的小出力のモータを用いることができ、これによりシフト用電動モータ19を小型化できる。
【0031】
一方、セレクト用電動モータ18又はシフト用電動モータ19のいずれか一方又は双方が故障すると、運転者は非常操作レバー47のレバー本体47bを起こした後に、このレバー本体47bをセレクト方向に一往復、シフト方向に一往復操作する(図2)。これによりセレクト用摺動切換ピン55がセレクト用摺動切換弾性体56の弾性力にて第1のセレクト摺動位置(図1)から第2のセレクト摺動位置(図2及び図3)に移動するとともに、シフト用摺動切換ピン65がシフト用摺動切換弾性体66の弾性力にて第1のシフト摺動位置(図1)から第2のシフト摺動位置(図2及び図3)に移動する。即ち、第2セレクト摺動体52に対する第1セレクト摺動体51の相対運動が許容されかつ第3セレクト摺動体53の相対運動が阻止される(セレクトレバー17及び非常操作レバー47が連結される。)とともに、第2シフト摺動体62に対する第1シフト摺動体61の相対運動が許容されかつ第3シフト摺動体63の相対運動が阻止される(シフトレバー16及び非常操作レバー47が連結される。)。
【0032】
この状態で運転者が非常操作レバー47のレバー本体47bを図2の実線矢印の方向(セレクト方向)に操作すると、この操作力は第3ワイヤケーブル33、第3セレクト摺動体53、セレクト用摺動切換ピン55、第2セレクト摺動体52、第1ワイヤケーブル31及びセレクト用ステー27を介してセレクトレバー17に伝達される。このセレクトレバー17はシフトレバー16を保持軸23に沿って摺動させ、所定のフォークシャフト12〜15、例えばフォークシャフト14の一対の挟持片14a,14aに係合させる。
【0033】
次に運転者が非常操作レバー47のレバー本体47bを図2の一点鎖線矢印の方向(シフト方向)に操作すると、この操作力は第4ワイヤケーブル34、第3シフト摺動体63、シフト用摺動切換ピン65、第2シフト摺動体62、第2ワイヤケーブル32及びシフト用ステー29を介してパワーシフト手段28のシフタロッド28cに伝達される。このシフタロッド28cはパワーシフト手段28による支援を受け、ストライカ28b、シフト用ブラケット24及び保持軸23を介してシフトレバー16を所定の方向に回転させる。これによりシフト用突起16bの係合したフォークシャフト14がその軸方向に摺動するので、変速ギヤがシフトされる。この結果、セレクト用電動モータ18又はシフト用電動モータ19のいずれか一方又は双方が故障しても、変速ギヤを手動でシフトでき、車両は自走することができる。またパワーシフト手段28が非常操作レバー47の操作力を支援するので、運転者は非常操作レバー47を比較的小さい力で操作することができる。
【0034】
図7〜図12は本発明の第2の実施の形態を示す。図7〜図10において図1〜図4と同一符号は同一部品を示す。
この実施の形態では、切換手段76が非常操作レバー47と、セレクトレバー切換機構78と、シフトレバー切換機構79とを有し、セレクトレバー切換機構78及びシフトレバー切換機構79が単一の切換ハウジング80に収容される。この切換ハウジング80はパワーシフト手段28の下方のギヤケース22側面に取付けられる。セレクトレバー切換機構78はセレクト用電動モータ18の回転運動を第1ねじ棒84a及び第1ナット84bを介して直線運動に変換する第1ボールねじ84と、第1ナット84bに連結されかつ第1セレクト軸87を中心に回動可能に形成された第1セレクトアーム81と、第1セレクト軸87に回動可能に嵌入された第2及び第3セレクトアーム82,83と、後述する第1のセレクト回転位置(図12(a))から第2のセレクト回転位置(図12(b))に移動可能なセレクト用回転切換ピン85(図12)と、この切換ピン85を第1のセレクト回転位置から第2のセレクト回転位置に移動させるセレクト用回転切換弾性体86(図12)とを有する。
【0035】
第1ボールねじ84の第1ねじ棒84aはセレクト用電動モータ18の出力軸18a(図7〜図9)にカップリング57を介して連結され、第1ナット84bは第1ねじ棒84aに鋼球(図示せず)を介して螺合する(図7〜図9及び図11)。第1セレクト軸87は第1セレクトアーム81の上端に突設され、切換ハウジング80に回動可能に取付けられる(図11及び図12)。即ち、第1セレクトアーム81の上端は切換ハウジング80に第1セレクト軸87を介して枢着される。第1セレクトアーム81の下端にはセレクト用切欠き81bが形成され、この切欠き81bは第1ナット84bの外周面に突設されたセレクト用突起84cに係合される。また第2セレクトアーム82はそのほぼ中央が第1セレクト軸87に回動可能に嵌入され(図7〜図9、図11及び図12)、切換ハウジング80から突出する第2セレクトアーム82の上端は第1リンク機構91を介してセレクト用ステー27の先端に連結される(図7〜図10)。第3セレクトアーム83は上端が第1セレクト軸87に回動可能に嵌入されたインナアーム部83bと、インナアーム部83bと一体的にかつ第1セレクト軸87と同一軸線上に設けられ先端が切換ハウジング80から突出する第2セレクト軸83cと、上端が第2セレクト軸83cの先端に嵌着され下端が第3ワイヤケーブル33のインナケーブル33aに接続されたアウタアーム部83dとを有する(図12)。上記第1リンク機構91は一端が第2セレクトアーム82の上端に接続され他端が第1ベルクランク91dの下端に接続された第1セレクト用リンク91aと、下端が第1ベルクランク91dの上端に接続され上端が第2ベルクランク91eの下端に接続された第2セレクト用リンク91bと、一端が第2ベルクランク91eの上端に接続され他端がセレクト用ステー27の先端に接続された第3セレクト用リンク91cとを有する(図7〜図10)。上記第1〜第3セレクト用リンク91a〜91cの各両端と第1及び第2ベルクランク91d,91bの各両端はボールジョイントを介して各部材にそれぞれ接続される。
【0036】
また図12に詳しく示すように、第1セレクトアーム81の略中央には第1通孔81aが形成され、第2セレクトアーム82の下端には第1通孔81aに連通可能な第2通孔82aが形成され、第3セレクトアーム83の上部近傍には第2通孔82aに連通可能な第3穴83aが形成される。セレクト用回転切換ピン85は円柱状に形成される。この切換ピン85は第2セレクトアーム82に対する第1セレクトアーム81の相対回転を阻止しかつ第3セレクトアーム83の相対回転を許容する第1のセレクト回転位置(図12(a)に示すように、第1通孔81a及び第2通孔82aにかけて挿入される位置)から、第2セレクトアーム82に対する第1セレクトアーム81の相対回転を許容しかつ第3セレクトアーム83の相対回転を阻止する第2のセレクト回転位置(図12(b)に示すように、第2通孔82a及び第3穴83aにかけて挿入される位置)に移動可能に構成される。またセレクト用回転切換弾性体86はこの実施の形態では、圧縮コイルばねであり、第1セレクトアーム81の第1通孔81aに挿入される。なお上記切換ピン85の長さは第2セレクトアーム82の厚さと第3セレクトアーム83の第3穴83aの穴深さの合計と同一に形成される。また図12(a)及び(b)の符号88はセレクト用回転切換ピン85とセレクト用回転切換弾性体86との間に介装された鋼球である。更に図11の符号89は第1ねじ棒84aの軸方向に所定の隙間を設けて第1ねじ棒84aの軸方向への移動を最小限に抑えるベアリングホルダである。
【0037】
一方、シフトレバー切換機構79はシフト用電動モータ19の回転運動を第2ねじ棒104a及び第2ナット104bを介して直線運動に変換する第2ボールねじ104と、第2ナット104bに連結されかつ第1シフト軸107を中心に回動可能に形成された第1シフトアーム101と、第1シフト軸107に回動可能に嵌入された第2及び第3シフトアーム102,103と、後述する第1のシフト回転位置(図7)から第2のシフト回転位置(図8及び図9)に移動可能なシフト用回転切換ピン105(図12)と、この切換ピン105を第1のシフト回転位置から第2のシフト回転位置に移動させるシフト用回転切換弾性体106(図12)とを有する。
【0038】
第2ボールねじ104の第2ねじ棒104aはシフト用電動モータ19の出力軸19a(図7〜図9)にカップリングを介して連結され、第2ナット104bは第2ねじ棒104aに鋼球(図示せず)を介して螺合する(図7〜図9及び図11)。第1シフト軸107は第1シフトアーム101の上端に突設され、切換ハウジング80に回動可能に取付けられる(図11及び図12)。即ち、第1シフトアーム101の上端は切換ハウジング80に第1シフト軸107を介して枢着される。第1シフトアーム101の下端にはシフト用切欠き101bが形成され、この切欠き101bは第2ナット104bの外周面に突設されたシフト用突起104cに係合される。また第2シフトアーム102はそのほぼ中央が第1シフト軸107に回動可能に嵌入され(図7〜図9、図11及び図12)、切換ハウジング80から突出する第2シフトアーム102の上端は第2リンク機構112を介してシフト用ステー29の先端に連結される(図7〜図10)。第3シフトアーム103は上端が第1シフト軸107に回動可能に嵌入されたインナアーム部103bと、インナアーム部103bと一体的にかつ第1シフト軸107と同一軸線上に設けられ先端が切換ハウジング80から突出する第2シフト軸103cと、上端が第2シフト軸103cの先端に嵌着され下端が第4ワイヤケーブル34のインナケーブル34aに接続されたアウタアーム部103dとを有する(図12)。上記第2リンク機構112は一端が第2シフトアーム102の上端に接続され他端がシフト用ステー29の先端に接続されたシフト用リンク112aを有する(図7〜図10)。このシフト用リンク112aの両端はボールジョイントを介して第2シフトアーム102及びシフト用ステー29にそれぞれ接続される。
【0039】
また図12に詳しく示すように、第1シフトアーム101の略中央には第1通孔101aが形成され、第2シフトアーム102の下端には第1通孔101aに連通可能な第2通孔102aが形成され、第3シフトアーム103の上部近傍には第2通孔102aに連通可能な第3穴103aが形成される。シフト用回転切換ピン105は円柱状に形成される。この切換ピン105は第2シフトアーム102に対する第1シフトアーム101の相対回転を阻止しかつ第3シフトアーム103の相対回転を許容する第1のシフト回転位置(図12(a)に示すように、第1通孔101a及び第2通孔102aにかけて挿入される位置)から、第2シフトアーム102に対する第1シフトアーム101の相対回転を許容しかつ第3シフトアーム103の相対回転を阻止する第2のシフト回転位置(図12(b)に示すように、第2通孔102a及び第3穴103aにかけて挿入される位置)に移動可能に構成される。またシフト用回転切換弾性体106はこの実施の形態では、圧縮コイルばねであり、第1シフトアーム101の第1通孔101aに挿入される。なお上記切換ピン105の長さは第2シフトアーム102の厚さと第3シフトアーム103の第3穴103aの穴深さの合計と同一に形成される。また図12(a)及び(b)の符号108はシフト用回転切換ピン105とシフト用回転切換弾性体106との間に介装された鋼球であり、図11の符号109は第2ねじ棒104aの軸方向に所定の隙間を設けて第2ねじ棒104aの軸方向への移動を最小限に抑えるベアリングホルダである。更に上記第1及び第2リンク機構に替えて、プッシュプルケーブルにより構成されるワイヤケーブルを用いてもよい。上記以外は第1の実施の形態と同一に構成される。
【0040】
このように構成された変速装置71の動作を説明する。
セレクト用電動モータ18及びシフト用電動モータ19が正常であるときには、非常操作レバー47のレバー本体47bが伏せた状態に保たれている。またこの状態ではレバー本体47bと連動する三角板47eに連結された第3セレクトアーム83の第3穴83aは、第2セレクトアーム82の第2通孔82aとセレクト動作内で連通しない位置にあり、かつレバー本体47bに連結された第3シフトアーム103の第3穴103aは、第2シフトアーム102の第2通孔102aとシフト動作内で連通しない位置にある。更にセレクト用回転切換ピン85は第1のセレクト回転位置(図12(a))に位置し、シフト用回転切換ピン105は第1のシフト回転位置(図12(a))に位置する。これによりセレクトレバー17及びセレクト用電動モータ18が連結され、シフトレバー16及びシフト用電動モータ19が連結される。この状態で運転者がチェンジレバー37を操作すると、コントローラ44は操作検出スイッチ38、車速センサ39、アクセルセンサ41、エンジン回転センサ42及び変速位置センサ43の各検出出力に基づいて、先ずセレクト用電動モータ18を作動させる。セレクト用電動モータ18が作動すると、このモータ18の出力軸18a(図7〜図9)の回転運動は第1ねじ棒84a及び第1ナット84bにより直線運動に変換され、この直線運動は第1セレクトアーム81、セレクト用回転切換ピン85、第2セレクトアーム82、第1リンク機構91及びセレクト用ステー27を介してセレクトレバー17に伝達される。このセレクトレバー17はシフトレバー16を保持軸23に沿って摺動させ、所定のフォークシャフト12〜15、例えばフォークシャフト14の一対の挟持片14a,14aに係合させる。
【0041】
次にコントローラ44はシフト用電動モータ19を作動させる。シフト用電動モータ19が作動すると、このモータ19の出力軸19a(図7〜図9)の回転運動は第2ねじ棒104a及び第2ナット104bにより直線運動に変換され、この直線運動は第1シフトアーム101、シフト用回転切換ピン105、第2シフトアーム102、第2リンク機構112及びシフト用ステー29を介してパワーシフト手段28のシフタロッド28cに伝達される。このシフタロッド28cはパワーシフト手段28による支援を受け、ストライカ28b、シフト用ブラケット24及び保持軸23を介してシフトレバー16を所定の方向に回転させる。これによりシフト用突起16bの係合したフォークシャフト14がその軸方向に摺動するので、変速ギヤがシフトされる。この結果、第1の実施の形態と同様に、シフト用電動モータ19によりシフトレバー16のシフトスピード、シフト位置及びシフト力を微妙にコントロールできるので、変速ギヤの破損を防止でき、またパワーシフト手段28がシフト用電動モータ19によるシフトレバー16の駆動力を支援するので、シフト用電動モータ19として比較的小出力のモータを用いることができ、これによりシフト用電動モータ19を小型化できる。
【0042】
一方、セレクト用電動モータ18又はシフト用電動モータ19のいずれか一方又は双方が故障すると、運転者は非常操作レバー47のレバー本体47bを起こした後に、このレバー本体47bをセレクト方向に一往復、シフト方向に一往復操作する(図8)。これによりセレクト用回転切換ピン85がセレクト用回転切換弾性体86の弾性力にて第1のセレクト回転位置(図12(a))から第2のセレクト回転位置(図12(b))に移動するとともに、シフト用回転切換ピン105がシフト用回転切換弾性体106の弾性力にて第1のシフト回転位置(図12(a))から第2のシフト回転位置(図12(b))に移動する。即ち、第2セレクトアーム82に対する第1セレクトアーム81の相対回転が許容されかつ第3セレクトアーム83の相対回転が阻止される(セレクトレバー17及び非常操作レバー47が連結される。)とともに、第2シフトアーム102に対する第1シフトアーム101の相対回転が許容されかつ第3シフトアーム103の相対回転が阻止される(シフトレバー16及び非常操作レバー47が連結される。)。
【0043】
この状態で運転者が非常操作レバー47のレバー本体47bを図8の実線矢印の方向(セレクト方向)に操作すると、この操作力は第3ワイヤケーブル33、第3セレクトアーム83、セレクト用回転切換ピン85、第2セレクトアーム82、第1リンク機構91及びセレクト用ステー27を介してセレクトレバー17に伝達される。このセレクトレバー17はシフトレバー16を保持軸23に沿って摺動させ、所定のフォークシャフト12〜15、例えばフォークシャフト14の一対の挟持片14a,14aに係合させる。
【0044】
次に運転者が非常操作レバー47のレバー本体47bを図8の一点鎖線矢印の方向(シフト方向)に操作すると、この操作力は第4ワイヤケーブル34、第3シフトアーム103、シフト用回転切換ピン105、第2シフトアーム102、第2リンク機構112及びシフト用ステー29を介してパワーシフト手段28のシフタロッド28cに伝達される。このシフタロッド28cはパワーシフト手段28による支援を受け、ストライカ28b、シフト用ブラケット24及び保持軸23を介してシフトレバー16を所定の方向に回転させる。これによりシフト用突起16bの係合したフォークシャフト14がその軸方向に摺動するので、変速ギヤがシフトされる。この結果、第1の実施の形態と同様に、セレクト用電動モータ18又はシフト用電動モータ19のいずれか一方又は双方が故障しても、変速ギヤを手動でシフトでき、車両は自走することができ、またパワーシフト手段28が非常操作レバー47の操作力を支援するので、運転者は非常操作レバー47を比較的小さい力で操作することができる。更にセレクトレバー切換機構78及びシフトレバー切換機構79が単一の切換ハウジング80に収容されるので、第1の実施の形態より切換手段76の部品点数及び組付工数を低減できる。
【0045】
更に第1の実施の形態では第1〜第3セレクト摺動体及び第1〜第3シフト摺動体がそれぞれ直線運動するのに対し、第2の実施の形態では第1〜第3セレクトアーム及び第1〜第3シフトアームが回転運動しかつ切換手段にセレクト用回転切換ピン及びシフト用回転切換ピンを盛込むことにより、切換手段をコンパクトに製作できる利点を有する。
【0046】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明によれば、セレクトレバーがシフトレバーを複数のフォークシャフトのいずれかに選択的に係合させ、コントローラが操作検出スイッチの検出出力に基づいてセレクト用電動モータ及びシフト用電動モータを制御し、切換手段がチェンジレバーを操作せずかつ上記モータを介さずにセレクトレバー及びシフトレバーを切換えるように構成したので、運転者が切換手段の非常操作レバーを操作すると、セレクトレバー切換機構がセレクトレバー及びセレクト用電動モータの連結を解除しセレクトレバー及び非常操作レバーを連結するとともに、シフトレバー切換機構がシフトレバー及びシフト用電動モータの連結を解除しシフトレバー及び非常操作レバーを連結する。この結果、運転者が非常操作レバーをセレクト方向に操作すると、所定のフォークシャフトに係合し、非常操作レバーを更にシフト方向に操作すると、シフトレバーがフォークシャフトをその軸方向に摺動するので、変速ギヤを手動でシフトすることができる。
【0047】
またセレクト用電動モータに第1ボールねじを介して第1セレクト摺動体を連結し、第1セレクト摺動体に第2セレクト摺動体を介して摺動可能に設けられた第3セレクト摺動体を非常操作レバーに連結し、シフト用電動モータに第2ボールねじを介して第1シフト摺動体を連結し、第1シフト摺動体に第2シフト摺動体を介して摺動可能に設けられた第3シフト摺動体を非常操作レバーに連結すれば、非常操作レバーを操作すると、セレクト用摺動切換ピンがセレクト用摺動切換弾性体の弾性力にて第1のセレクト摺動位置から第2のセレクト摺動位置に移動するとともに、シフト用摺動切換ピンがシフト用摺動切換弾性体の弾性力にて第1のシフト摺動位置から第2のシフト摺動位置に移動する。この結果、上記と同様に変速ギヤを手動でシフトすることができる。
【0048】
また第1セレクト軸を中心に回動可能な第1セレクトアームをセレクト用電動モータに第1ボールねじを介して連結し、第1セレクト軸に第2セレクトアーム及び第3セレクトアームを回動可能に取付けるとともに第3セレクトアームを非常操作レバーに連結し、第1シフト軸を中心に回動可能な第1シフトアームをシフト用電動モータに第2ボールねじを介して連結し、第1シフト軸に第2シフトアーム及び第3シフトアームを回動可能に取付けるとともに第3シフトアームを非常操作レバーに連結すれば、非常操作レバーを操作すると、セレクト用回転切換ピンがセレクト用回転切換弾性体の弾性力にて第1のセレクト回転位置から第2のセレクト回転位置に移動するとともに、シフト用回転切換ピンがシフト用回転切換弾性体の弾性力にて第1のシフト回転位置から第2のシフト回転位置に移動する。この結果、上記と同様に変速ギヤを手動でシフトすることができる。
【0049】
またセレクトレバー切換機構及びシフトレバー切換機構を単一の切換ハウジングに収容すれば、切換手段の部品点数及び組付工数を低減できる。
更にシフト用電動モータ又は非常操作レバーによるシフトレバーの駆動力を圧縮エアを用いて支援するパワーシフト手段をシフトレバー切換機構とシフトレバーとの間に介装すれば、シフト用電動モータとして比較的小出力のモータを用いることができ、シフト用電動モータを小型化できるとともに、非常操作レバーを比較的小さい力で操作することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明第1実施形態の通常運転時の変速装置を示す構成図。
【図2】第2セレクト摺動体に対する第3セレクト摺動体の相対運動と、第2シフト摺動体に対する第3シフト摺動体の相対運動とが阻止された状態を示す図1に対応する構成図。
【図3】非常運転時の変速装置を示す図1に対応する構成図。
【図4】その変速装置のフォークシャフト、セレクトレバー及びシフトレバーを含む要部斜視図。
【図5】図4のA−A線断面図。
【図6】図5のB−B線断面図。
【図7】本発明の第2実施形態を通常運転時の変速装置を示す図1に対応する構成図。
【図8】第2セレクトアームに対する第3セレクトアームの相対運動と、第2シフトアームに対する第3シフトアームの相対運動とが阻止された状態を示す図7に対応する構成図。
【図9】非常運転時の変速装置を示す図7に対応する構成図。
【図10】その変速装置のフォークシャフト、セレクトレバー及びシフトレバーを含む要部斜視図。
【図11】図10のC−C線断面図。
【図12】図11のD−D線断面図。
【符号の説明】
11,71 変速装置
12〜15 フォークシャフト
16 シフトレバー
17 セレクトレバー
18 セレクト用電動モータ
19 シフト用電動モータ
37 チェンジレバー
38 操作検出スイッチ
44 コントローラ
46,76 切換手段
47 非常操作レバー
48,78 セレクトレバー切換機構
49,79 シフトレバー切換機構
51 第1セレクト摺動体
52 第2セレクト摺動体
53 第3セレクト摺動体
54,84 第1ボールねじ
54a,84a 第1ねじ棒
54b,84b 第1ナット
55 セレクト用摺動切換ピン
56 セレクト用摺動切換弾性体
61 第1シフト摺動体
62 第2シフト摺動体
63 第3シフト摺動体
64,104 第2ボールねじ
64a,104a 第2ねじ棒
64b,104b 第2ナット
65 シフト用摺動切換ピン
66 シフト用摺動切換弾性体
81 第1セレクトアーム
82 第2セレクトアーム
83 第3セレクトアーム
85 セレクト用回転切換ピン
86 セレクト用回転切換弾性体
87 第1セレクト軸
101 第1シフトアーム
102 第2シフトアーム
103 第3シフトアーム
105 シフト用回転切換ピン
106 シフト用回転切換弾性体
107 第1シフト軸
Claims (4)
- 変速ギヤの複数のフォークシャフト (12 〜 15) のいずれかに選択的に係合可能であって前記係合したフォークシャフト (12 〜 15) をその軸方向に摺動可能なシフトレバー (16) と、
前記シフトレバー (16) を前記複数のフォークシャフト (12 〜 15) のいずれかに選択的に係合させるセレクトレバー (17) と、
前記セレクトレバー (17) を駆動するセレクト用電動モータ (18) と、
前記シフトレバー (16) を駆動するシフト用電動モータ (19) と、
運転席に設けられ運転者が操作するチェンジレバー (37) と、
前記チェンジレバー (37) の操作位置を検出する操作検出スイッチ (38) と、
前記操作検出スイッチ (38) の検出出力に基づいて前記セレクト用電動モータ (18) 及び前記シフト用電動モータ (19) をそれぞれ制御するコントローラ (44) と
を備えた変速装置であって、
前記チェンジレバー (37) を操作せずかつ前記セレクト用電動モータ (18) 及び前記シフト用電動モータ (19) を介さずに前記セレクトレバー (17) 及び前記シフトレバー (16) を切換可能な切換手段 (46) を備え、
前記切換手段 (46) が
前記チェンジレバー (37) に代って前記運転者が操作する非常操作レバー (47) と、
前記セレクトレバー (17) 及び前記セレクト用電動モータ (18) の連結を解除し前記セレクトレバー (17) 及び前記非常操作レバー (47) を連結するセレクトレバー切換機構 (48) と、
前記シフトレバー (16) 及び前記シフト用電動モータ (19) の連結を解除し前記シフトレバー (16) 及び前記非常操作レバー (47) を連結するシフトレバー切換機構 (49) と
を有し、
前記セレクトレバー切換機構(48)が
前記セレクト用電動モータ(18)の回転運動を第1ねじ棒(54a)及び第1ナット(54b)を介して直線運動に変換する第1ボールねじ(54)と、
前記第1ナット(54b)に連結されかつ前記第1ナット(54b)ともに直線運動する第1セレクト摺動体(51)と、
前記第1セレクト摺動体(51)に摺動可能に設けられた第2セレクト摺動体(52)と、
前記第2セレクト摺動体(52)に摺動可能に設けられかつ前記非常操作レバー(47)に連結された第3セレクト摺動体(53)と、
前記第2セレクト摺動体(52)に対する前記第1セレクト摺動体(51)の相対運動を阻止しかつ前記第3セレクト摺動体(53)の相対運動を許容する第1のセレクト摺動位置から前記第2セレクト摺動体(52)に対する前記第1セレクト摺動体(51)の相対運動を許容しかつ前記第3セレクト摺動体(53)の相対運動を阻止する第2のセレクト摺動位置に移動可能なセレクト用摺動切換ピン(55)と、
前記セレクト用摺動切換ピン(55)を前記第1のセレクト摺動位置から前記第2のセレクト摺動位置に移動させかつ前記第2のセレクト摺動位置から前記第1のセレクト摺動位置への移動を阻止するセレクト用摺動切換弾性体(56)とを有し、
前記シフトレバー切換機構(49)が
前記シフト用電動モータ(19)の回転運動を第2ねじ棒(64a)及び第2ナット(64b)を介して直線運動に変換する第2ボールねじ(64)と、
前記第2ナット(64b)に連結されかつ前記第2ナット(64b)ともに直線運動する第1シフト摺動体(61)と、
前記第1シフト摺動体(61)に摺動可能に設けられた第2シフト摺動体(62)と、
前記第2シフト摺動体(62)に摺動可能に設けられかつ前記非常操作レバー(47)に連結された第3シフト摺動体(63)と、
前記第2シフト摺動体(62)に対する前記第1シフト摺動体(61)の相対運動を阻止しかつ前記第3シフト摺動体(63)の相対運動を許容する第1のシフト摺動位置から前記第2シフト摺動体(62)に対する前記第1シフト摺動体(61)の相対運動を許容しかつ前記第3シフト摺動体(63)の相対運動を阻止する第2のシフト摺動位置に移動可能なシフト用摺動切換ピン(65)と、
前記シフト用摺動切換ピン(65)を前記第1のシフト摺動位置から前記第2のシフト摺動位置に移動させかつ前記第2のシフト摺動位置から前記第1のシフト摺動位置への移動を阻止するシフト用摺動切換弾性体(66)とを有する
ことを特徴とする非常時切換装置付き変速装置。 - 変速ギヤの複数のフォークシャフト (12 〜 15) のいずれかに選択的に係合可能であって前記係合したフォークシャフト (12 〜 15) をその軸方向に摺動可能なシフトレバー (16) と、
前記シフトレバー (16) を前記複数のフォークシャフト (12 〜 15) のいずれかに選択的に係合させるセレクトレバー (17) と、
前記セレクトレバー (17) を駆動するセレクト用電動モータ (18) と、
前記シフトレバー (16) を駆動するシフト用電動モータ (19) と、
運転席に設けられ運転者が操作するチェンジレバー (37) と、
前記チェンジレバー (37) の操作位置を検出する操作検出スイッチ (38) と、
前記操作検出スイッチ (38) の検出出力に基づいて前記セレクト用電動モータ (18) 及び前記シフト用電動モータ (19) をそれぞれ制御するコントローラ (44) と
を備えた変速装置であって、
前記チェンジレバー (37) を操作せずかつ前記セレクト用電動モータ (18) 及び前記シフト用電動モータ (19) を介さずに前記セレクトレバー (17) 及び前記シフトレバー (16) を切換可能な切換手段 (76) を備え、
前記切換手段 (76) が
前記チェンジレバー (37) に代って前記運転者が操作する非常操作レバー (47) と、
前記セレクトレバー (17) 及び前記セレクト用電動モータ (18) の連結を解除し前記セレクトレバー (17) 及び前記非常操作レバー (47) を連結するセレクトレバー切換機構 (78) と、
前記シフトレバー (16) 及び前記シフト用電動モータ (19) の連結を解除し前記シフトレバー (16) 及び前記非常操作レバー (47) を連結するシフトレバー切換機構 (79) と
を有し、
前記セレクトレバー切換機構(78)が
前記セレクト用電動モータ(18)の回転運動を第1ねじ棒(84a)及び第1ナット(84b)を介して直線運動に変換する第1ボールねじ(84)と、
前記第1ナット(84b)に連結されかつ第1セレクト軸(87)を中心に回動可能に形成され前記第1ナット(84b)の直線運動が第1セレクト軸(87)を中心とする回動運動に変換される第1セレクトアーム(81)と、
前記第1セレクト軸(87)に回動可能に嵌入されかつ前記セレクトレバー(17)に連結された第2セレクトアーム(82)と、
前記第1セレクト軸(87)に回動可能に嵌入されかつ前記非常操作レバー(47)に連結された第3セレクトアーム(83)と、
前記第2セレクトアーム(82)に対する前記第1セレクトアーム(81)の相対回転を阻止しかつ前記第3セレクトアーム(83)の相対回転を許容する第1のセレクト回転位置から前記第2セレクトアーム(82)に対する前記第1セレクトアーム(81)の相対回転を許容しかつ前記第3セレクトアーム(83)の相対回転を阻止する第2のセレクト回転位置に移動可能なセレクト用回転切換ピン(85)と、
前記セレクト用回転切換ピン(85)を前記第1のセレクト回転位置から前記第2のセレクト回転位置に移動させかつ前記第2のセレクト回転位置から前記第1のセレクト回転位置への移動を阻止するセレクト用回転切換弾性体(86)とを有し、
前記シフトレバー切換機構(79)が
前記シフト用電動モータ(19)の回転運動を第2ねじ棒(104a)及び第2ナット(104b)を介して直線運動に変換する第2ボールねじ(104)と、
前記第2ナット(104b)に連結されかつ第1シフト軸(107)を中心に回動可能に形成され前記第2ナット(104b)の直線運動が前記第1シフト軸(107)を中心とする回動運動に変換される第1シフトアーム(101)と、
前記第1シフト軸(107)に回動可能に嵌入されかつ前記シフトレバー(16)に連結された第2シフトアーム(102)と、
前記第1シフト軸(107)に回動可能に嵌入されかつ前記非常操作レバー(47)に連結された第3シフトアーム(103)と、
前記第2シフトアーム(102)に対する前記第1シフトアーム(101)の相対回転を阻止しかつ前記第3シフトアーム(103)の相対回転を許容する第1のシフト回転位置から前記第2シフトアーム(102)に対する前記第1シフトアーム(101)の相対回転を許容しかつ前記第3シフトアーム(103)の相対回転を阻止する第2のシフト回転位置に移動可能なシフト用回転切換ピン(105)と、
前記シフト用回転切換ピン(105)を前記第1のシフト回転位置から前記第2のシフト回転位置に移動させかつ前記第2のシフト回転位置から前記第1のシフト回転位置への移動を阻止するシフト用回転切換弾性体(106)とを有する
ことを特徴とする非常時切換装置付き変速装置。 - セレクトレバー切換機構(78)及びシフトレバー切換機構(79)が単一の切換ハウジング(80)に収容された請求項1又は2記載の非常時切換装置付き変速装置。
- シフト用電動モータ(19)又は非常操作レバー(47)によるシフトレバー(16)の駆動力を圧縮エアを用いて支援するパワーシフト手段(28)がシフトレバー切換機構(49,79)とシフトレバー(16)との間に介装された請求項1ないし3いずれか1項に記載の非常時切換装置付き変速装置。
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