JP3580161B2 - 発電要素及びその製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ニッケル−カドミウム蓄電池、ニッケル−水素蓄電池やリチウムイオン二次電池等の蓄電池又は電気二重層キャパシタ(コンデンサ)等に用いられる発電要素及びその製造方法に関し、詳しくは正電極と負電極とをセパレータを介して捲回又は積層してなる電極群と集電端子との接合手段を改良した発電要素及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、蓄電池やコンデンサ等に用いられる発電要素として、帯状の正電極及び負電極をセパレータを介して捲回したり、あるいは方形状の正電極及び負電極をセパレータを介して積層したりして捲回又は積層型の電極群を構成し、この電極群の幅方向端部に集電端子を接合したものが知られている。かかる捲回又は積層型の電極群を備えた発電要素は、エネルギー体積密度が高く、大容量かつ小型の蓄電池等を提供するのに有利となる。
【0003】
例えば、特開平9−55213号公報には、アルミニウム箔よりなる帯状の正極集電体及び該正極集電体の表面に幅方向一端部を所定幅だけ避けて形成された正極活物質層よりなる正電極と、銅箔よりなる帯状の負極集電体及び該負極集電体の表面に幅方向他端部を所定幅だけ避けて形成された負極活物質層よりなる負電極とを、セパレータを介して捲回して電極群を構成し、この電極群の幅方向一端部で正極活物質層が形成されていない正極集電体の正極未塗工部を正極集電端子に接合するとともに、この電極群の幅方向他端部で負極活物質層が形成されていない負極集電体の負極未塗工部を負極集電端子に接合した発電要素が開示されている。
【0004】
ここで、上記従来の発電要素では、正極集電端子として機能する第1円筒部材と負極集電端子として機能する第2円筒部材とを絶縁部材を介して同軸に連結して内管を形成し、この内管の回りに正電極、セパレータ及び負電極を捲回して電極群を構成している。そして、正極集電体の正極未塗工部を内管の第1円筒部材に向かって求心方向に寄せ集めるとともに抵抗溶接等により該第1円筒部材に電気的及び物理的に接続する一方、負極集電体の負極未塗工部を内管の第2円筒部材に向かって求心方向に寄せ集めるとともに抵抗溶接等により該第2円筒部材に電気的及び物理的に接続することにより、電流を取り出すようにしている。
【0005】
また、特開平2−60072号公報には、集電体及び活物質よりなる正・負電極をセパレータを介して捲回して電極群を構成し、この電極群の幅方向端部で活物質層が形成されていない集電体の未塗工部端面を直接集電端子に溶接により接合したり、あるいは該未塗工部端面に金属テープを溶接により接合し、この金属テープを集電端子に溶接により接合した発電要素が開示されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記特開平9−55213号公報に開示された発電要素では、集電体の未塗工部を中心軸側に寄せ集めて集電端子に接合しているため、中心軸から遠い周縁部における集電体の未塗工部を長くする必要があり、その分余計な材料が必要となり集電体の材料歩留まりが悪くなるという問題がある。この問題は捲回数が多くて放電容量の大きい大型電池において特に顕著となる。
【0007】
一方、上記特開平2−60072号公報に開示された発電要素では、集電体の未塗工部を寄せ集める必要がないため集電体の材料歩留まりの点では問題ないが、集電体の未塗工部端面を直接又は金属テーパを介して集電端子に接合しているため、接合部位が線接触に近いものとなり接触面積が小さいことから、接合部位での内部抵抗の増大により放電容量が低下したり、また接合強度も低くなるという問題がある。これらの問題は集電体が薄い場合に特に顕著となる。
【0008】
本発明は上記実情に鑑みてなされたものであり、電極材料の歩留まりが良好であり、また電極群及び集電端子間の接合強度の向上並びに放電容量の増大に有利な発電要素を提供することを解決すべき技術課題とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
(1)請求項1記載の発電要素は、正電極と負電極とがセパレータを介して捲回又は積層されてなる電極群と、該電極群の幅方向端部で該正電極に接合された正極集電端子と、該電極群の幅方向端部で該負電極に接合された負極集電端子とを備えた発電要素において、
上記正電極及び上記負電極のうちの少なくとも一方は、集電体及び該集電体の表面に形成された活物質層よりなり、該集電体の幅方向端部に該活物質層が形成されていない所定幅の未塗工部をもち、かつ、
上記正電極及び上記負電極のうちの少なくとも一方は、上記電極群の幅方向一端部で隣接する同種電極の上記未塗工部同士の対向面間に、該対向面間の間隔を略一定に保ちつつ該未塗工部同士を接合する導電性の介在部材を介在させた状態で、上記集電端子に接合されており、
前記介在部材は、細帯状の低融点金属よりなるとともに、前記正電極及び前記負電極を前記セパレータを介して捲回若しくは積層する際又は捲回若しくは積層した後に前記未塗工部同士の間に挟み込まれたものであり、積層又は捲回後に該介在部材を加熱溶融させることにより該介在部材と前記未塗工部及び前記集電端子とが溶着により接合され、かつ、
前記集電端子は前記電極群の幅方向端部で幅方向端面に沿って延びた端面部を有し、該端面部は前記未塗工部の幅方向端面に接触されるとともに前記介在部材の幅方向端面に接合されていることを特徴とする。
【0010】
この発電要素では、各同種電極が介在部材により電気的に接続された状態で、電極群の幅方向端部に集電端子が接合されるため、各電極を集電端子に接合するために寄せ集める必要がなく、電極材料の歩留まりが良好となる。
また、同種電極同士の対向面間に導電性の介在部材を介在させて、該介在部材と各電極及び集電端子とが接合されているため、接合部位が面接触となって接合部位における接触面積が増大する。したがって、接合部位での内部抵抗が減少して放電容量が増大するとともに、接合強度も高くなる。
また、この発電要素では、例えば、正電極及び負電極をセパレータを介して捲回若しくは積層する際に、同種電極同士の間に細帯状の低融点金属よりなる介在部材を挟み込みながら捲回若しくは積層したり、あるいは正電極及び負電極をセパレータを介して捲回若しくは積層した後に同種電極同士の間に細帯状の低融点合金よりなる介在部材を挟み込んだりすることにより、幅方向端部で同種電極同士の間に細帯状の介在部材が挟み込まれた電極群を形成する。そして、介在部材が挟み込まれた電極群の幅方向端部に集電端子を当てながら低融点合金よりなる介在部材を加熱溶融させるという簡単な方法により、各同種電極同士及び該電極と同種の集電端子とを介在部材を介して接合させることができる。
(2)請求項2記載の発電要素は、正電極と負電極とがセパレータを介して捲回又は積層されてなる電極群と、該電極群の幅方向端部で該正電極に接合された正極集電端子と、該電極群の幅方向端部で該負電極に接合された負極集電端子とを備えた発電要素において、
上記正電極及び上記負電極のうちの少なくとも一方は、集電体及び該集電体の表面に形成された活物質層よりなり、該集電体の幅方向端部に該活物質層が形成されていない所定幅の未塗工部をもち、かつ、
上記正電極及び上記負電極のうちの少なくとも一方は、上記電極群の幅方向一端部で隣接する同種電極の上記未塗工部同士の対向面間に、該対向面間の間隔を略一定に保ちつつ該未塗工部同士を接合する導電性の介在部材を介在させた状態で、上記集電端子に接合されており、
前記介在部材は、前記集電端子に設けられた複数の突起物であり、捲回又は積層された前記電極群の前記同種電極の前記未塗工部同士の間に挟み込まれたものであることを特徴とする。
この発電要素では、捲回又は積層された電極群の同種電極同士の間に集電端子から突出する介在部材としての突起物を挿入し、その後溶接又は圧着等するという簡単な方法により、電極間に介在部材を介在させることができ、また該介在部材と電極との接合及び電極群に対する集電端子の接合を同時に行うことができる。
【0011】
(3)請求項3記載の発電要素は、正電極と負電極とがセパレータを介して捲回又は積層されてなる電極群と、該電極群の幅方向端部で該正電極に接合された正極集電端子と、該電極群の幅方向端部で該負電極に接合された負極集電端子とを備えた発電要素において、
上記正電極及び上記負電極のうちの少なくとも一方は、集電体及び該集電体の表面に形成された活物質層よりなり、該集電体の幅方向端部に該活物質層が形成されていない所定幅の未塗工部をもち、かつ、
上記正電極及び上記負電極のうちの少なくとも一方は、上記電極群の幅方向一端部で隣接する同種電極の上記未塗工部同士の対向面間に、該対向面間の間隔を略一定に保ちつつ該未塗工部同士を接合する導電性の介在部材を介在させた状態で、上記集電端子に接合されており、
前記集電端子は前記電極群の幅方向端部で幅方向端面に沿って延びた端面部を有し、該端面部は前記未塗工部の幅方向端面に接触されるとともに前記介在部材の幅方向端面に接合され、
前記介在部材は、捲回又は積層された前記電極群の幅方向一端部を所定幅だけ液状又はペースト状の導電材料に浸漬させることにより、前記未塗工部同士の対向面間に該導電材料を浸入させた後、固化させて形成されたものであることを特徴とする。
この発電要素では、例えば、液状等の導電材料中に電極群の幅方向端部を浸漬させて電極群の同種電極同士の間に液状等の導電材料を浸入させた後、該導電材料を固化させるという簡単な方法により、電極間に介在部材を介在させるとともに該介在部材と電極とを接合させることができる。また、電極群の所定部位に集電端子を配置した状態で上記操作を行えば、電極群に対する集電端子の接合も同時に行うことができる。
)請求項記載の発電要素は、正電極と負電極とがセパレータを介して捲回又は積層されてなる電極群と、該電極群の幅方向端部で該正電極に接合された正極集電端子と、該電極群の幅方向端部で該負電極に接合された負極集電端子とを備えた発電要素の製造方法において、
上記正電極及び上記負電極のうちの少なくとも一方は、集電体及び該集電体の表面に形成された活物質層よりなり、該集電体の幅方向端部に該活物質層が形成されていない所定幅の未塗工部をもち、かつ、
上記正電極及び上記負電極のうちの少なくとも一方は、上記電極群の幅方向一端部で隣接する同種電極の上記未塗工部同士の対向面間に、該対向面間の間隔を略一定に保ちつつ該未塗工部同士を接合する導電性の介在部材を介在させた状態で、上記集電端子に接合されており、
前記介在部材は、細帯状の低融点金属よりなるとともに、前記正電極及び前記負電極を前記セパレータを介して捲回若しくは積層する際又は捲回若しくは積層した後に前記未塗工部同士の間に挟み込まれたものであり、かつ、前記集電端子は前記電極群の幅方向端部で幅方向端面に沿って延びた端面部を有し、該端面部は前記未塗工部の幅方向端面に接触されるとともに前記介在部材の幅方向端面に接合され、
積層又は捲回後に該介在部材を加熱溶融させることにより該介在部材と前記未塗工部とを溶着により接合し、かつ、該介在部材の幅方向端面と前記集電端子の前記端面部とを接合することを特徴とする。
(5)請求項5記載の発電要素の製造方法は、請求項4記載の発電要素の製造方法において、前記正電極及び前記負電極を前記セパレータを介して捲回若しくは積層する際又は捲回若しくは積層した後に前記同種電極同士の間に前記介在部材が挟み込まれた状態で、加熱した前記集電端子を前記電極群の軸方向一端部に圧接することにより、該介在部材を加熱溶融させることを特徴とする
(6)請求項6記載の発電要素の製造方法は、正電極と負電極とがセパレータを介して捲回又は積層されてなる電極群と、該電極群の幅方向端部で該正電極に接合された正極集電端子と、該電極群の幅方向端部で該負電極に接合された負極集電端子とを備えた発電要素の製造方法において、
上記正電極及び上記負電極のうちの少なくとも一方は、集電体及び該集電体の表面に形成された活物質層よりなり、該集電体の幅方向端部に該活物質層が形成されていない所定幅の未塗工部をもち、かつ、
上記正電極及び上記負電極のうちの少なくとも一方は、上記電極群の幅方向一端部で隣接する同種電極の上記未塗工部同士の対向面間に、該対向面間の間隔を略一定に保ちつつ該未塗工部同士を接合する導電性の介在部材を介在させた状態で、上記集電端子に接合されており、
前記集電端子は前記電極群の幅方向端部で幅方向端面に沿って延びた端面部を有し、該端面部は前記未塗工部の幅方向端面に接触されるとともに前記介在部材の幅方向端面に接合され、
前記介在部材は、捲回又は積層された前記電極群の幅方向一端部を所定幅だけ液状又はペースト状の導電材料に浸漬させることにより、前記未塗工部同士の対向面間に該導電材料を浸入させた後、固化させて形成することを特徴とする発電要素の製造方法。
(7)請求項7記載の発電要素の製造方法は、請求項6記載の発電要素の製造方法において、捲回又は積層された前記電極群の幅方向一端部の所定位置に前記集電端子を配置した状態で該幅方向一端部を前記導電材料に浸漬させて前記介在部材を形成することにより、該介在部材の側面を該未塗工部同士の対向面間に接合するとともに、該介在部材の幅方向端面を前記集電端子の前記端面部に接合することを特徴とする。
【0015】
【発明の実施の形態】
本発明の発電要素は、正電極と負電極とがセパレータを介して捲回又は積層されてなる電極群と、この電極群の幅方向端部に接合された正・負極集電端子とを備えている。そして、正電極及び負電極のうちの少なくとも一方は、電極群の幅方向一端部で隣接する同種電極同士の対向面間に、該対向面間の間隔を略一定に保ちつつ該同種電極同士を接合する導電性の介在部材を介在させた状態で、集電端子に接合されている。
【0016】
この発電要素は、ニッケル−カドミウム蓄電池、ニッケル−水素蓄電池やリチウムイオン二次電池等の蓄電池又は電気二重層キャパシタ(コンデンサ)等に用いることができる。なお、以下の説明においては便宜上、本発明の発電要素を蓄電池に適用する場合について説明するが、本発明の発電要素は蓄電池用のものに限定されるものではなく、本発明の発電要素をキャパシタに適用することも可能である。この場合、正・負電極、セパレータ及び正・負集電端子等の材料や構造等をキャパシタ用に適宜選択、設定することができる。
【0017】
本発明の発電要素を蓄電池に適用する場合、上記正電極及び上記負電極のうちの少なくとも一方は、集電体及び該集電体の表面に形成された活物質層よりなり、該集電体の幅方向端部に該活物質層が形成されていない所定幅の未塗工部をもっている構成とすることができる。
上記正極集電体としては、厚さ5〜100μm程度の金属箔(アルミニウム箔、ニッケル箔等)を用いることができる。正極集電体の幅及び長さは、電池の容量等に応じて任意のものとすることができる。
【0018】
上記正極活物質層は、例えばリチウム酸化物粉末等の正極活物質、炭素粉末等の導電剤及びポリフッ化ビニリデン(PVDF)等の結着剤を混合し適量の溶媒(N−メチルピロリドン等)を加えてペースト状にしたものを、正極集電体の表面に塗布し、その後乾燥して形成することができる。この正極活物質層は、集電体の両面又は片面に20〜500μm程度の厚さで形成することができる。
【0019】
上記負極集電体としては、厚さ5〜100μm程度の金属箔(銅箔、アルミニウム箔、ニッケル箔等)を用いることができる。負極集電体の幅及び長さは、電池の容量等に応じて任意のものとすることができる。
上記負極活物質層は、例えば炭素粉末等の負極活物質及びポリフッ化ビニリデン(PVDF)等の結着剤を混合し適量の溶媒(N−メチルピロリドン等)を加えてペースト状にしたものを、正極集電体の表面に塗布し、その後乾燥して形成することができる。この負極活物質層は、集電体の両面又は片面に20〜500μm程度の厚さで形成することができる。
【0020】
かかる構成の正電極及び負電極はセパレータを介して捲回又は積層されて電極群を構成する。なお、正極集電体及び負極集電体の形状は、正電極及び負電極を渦巻き状に捲回して捲回型の電極群を構成する場合は帯状とすることができ、一方正電極及び負電極を積層して積層型の電極群を構成する場合は方形状とすることができる。
【0021】
上記セパレータとしては、厚さ10〜300μm程度のポリプロピレンやポリエチレンセルロース等よりなる微多孔質の薄膜を用いることができる。
捲回又は積層された電極群の同種電極の上記未塗工部同士の対向面間には、該対向面間の間隔を略一定に保ちつつ該同種電極同士を接合する導電性の介在部材が介在されている。そして、このように同種電極の未塗工部同士の対向面間に介在部材を介在させた状態で、該未塗工部が集電端子に接合されている。
【0022】
同種電極の未塗工部同士の間に介在部材を介在させる方法や、電極及び集電端子と介在部材との接合方法は種々の態様を採用することが可能である。また介在部材の材質としては、導電性を有し、かつ、集電体の未塗工部及び集電端子と接合可能なものであれば特に限定されず、介在部材の介在のさせ方や接合方法等に応じて適宜選択可能である。
【0023】
例えば、液状又はペースト状の導電材料を捲回又は積層された電極群の同種電極同士の間に浸入させた後、固化させることにより介在部材を形成して、該同種電極同士の間に介在部材を介在させるとともに該電極と介在部材とを接合することができる。そしてこの場合は、液状又はペースト状の導電材料としてはんだ等の低融点合金導電材や導電性樹脂を溶融させたものを採用することができる。またこの場合、介在部材の形成により介在部材と電極とを接合すると同時に電極群の幅方向端部に集電端子を接合してもよいし、あるいは介在部材の形成により介在部材と電極とを接合した後に電極群の幅方向端部に集電端子を接合してもよい。介在部材の形成と同時に集電端子を接合する場合は、集電端子を所定位置に配置した状態で、電極群の同種電極同士の間に液状等の導電材料を浸入させ、該液状等の導電材料を固化させることにより、介在部材を介して集電端子を電極に接合することができる。
【0025】
さらに、正電極及び負電極をセパレータを介して捲回若しくは積層する際又は捲回若しくは積層した後に、同種電極同士の間に細帯状の低融点金属よりなる介在部材を挟み込む場合は、その後にこの低融点金属よりなる介在部材を加熱溶融させることにより、介在部材と電極とを溶着により接合することができる。またこのように細帯状の低融点金属よりなる介在部材が挟み込まれた電極群を形成した場合は、この電極群の幅方向端部に集電端子を当てながら低融点合金よりなる介在部材を加熱溶融させることにより、介在部材と電極及び集電端子とを溶着により接合することがことができる。なお、この場合介在部材を介する電極と集電端子とをより確実に接合すべく、細帯状の介在部材の幅方向端部を電極群の幅方向端部から少し(1〜2mm程度)はみ出させることが好ましい。こうすれば、電極群からはみ出た部分の介在部材と集電端子とを確実に溶着させることができる。
【0026】
さらに、介在部材を集電端子に設けられた複数の突起物として構成し、集電端子を捲回又は積層された電極群の幅方向端部に接合する際に、該集電端子から突出する突起物としての介在部材を同種電極同士の対向面間に挿入して挟み込み、その後溶接や圧着等により電極と介在部材(集電端子)とを接合することができる。この場合、突起物としての介在部材は、集電端子と同一材料にて一体的に設けられたものであってもよいし、あるいは集電端子と異なる材料にて別部材として集電端子に固着されたものであってもよい。
【0027】
【実施例】
以下、本発明の発電要素の具体的な実施例について、図面を参照しつつ説明する。
(実施例1)
図1及び図2に示す本実施例の発電要素は、請求項3、6又は7記載の発電要素を具現化したものであって、リチウムイオン二次電池用に供するものである。
【0028】
すなわちこの発電要素は、正電極1と負電極2とがセパレータ3を介して捲回されてなる電極群4と、この電極群4の幅方向一端部(図1及び図2の上端部。以下、同様)に接合された正極集電端子5と、この電極群4の幅方向他端部(図1及び図2の下端部。以下、同様)に接合された負極集電端子6とを備えている。
【0029】
上記正電極1は、正極集電体11と、この正極集電体11の両面に形成された正極活物質層12とからなり、正極集電体11の幅方向一端部に正極活物質層12が形成されていない所定幅(図2において上下方向の幅であり、本実施例では10mm)の正極未塗工部13をもっている。
上記正極集電体11は、厚さ20μmの帯状の金属箔(アルミニウム箔)であり、その幅は100mm、長さは5mである。
【0030】
上記正極活物質層12は、正極活物質としてのLiCoO粉末、導電剤としてのグラファイト及び結合剤としてのポリフッ化ビニリデン(PVDF)を混合し、これをN−メチルピロリドンに分散させてペースト状にしたものを、正極集電体11の両面に幅方向一端部を所定幅だけ避けて均一に塗布し、その後乾燥して形成した。この正極活物質層12の厚さは55μmである。
【0031】
上記負電極2は、負極集電体21と、この負極集電体21の両面に形成された負極活物質層22とからなり、負極集電体21の幅方向他端部に負極活物質層22が形成されていない所定幅(正極未塗工部13と同一幅)の負極未塗工部23をもっている。
上記負極集電体21は、厚さ20μmの帯状の金属箔(銅箔)であり、その幅は正極集電体11と同一幅であり、長さは5mである。
【0032】
上記負極活物質層22は、負極活物質としての炭素材料(ピッチコークス)粉末及び結合剤としてのポリフッ化ビニリデン(PVDF)を混合し、これをN−メチルピロリドンに分散させてペースト状にしたものを、負極集電体21の両面に幅方向他端部を所定幅だけ避けて均一に塗布し、その後乾燥して形成した。この負極活物質層22の厚さは35μmであり、負極活物質層22の幅は正極活物質層12と同一幅である。
【0033】
かかる構成の正電極1及び負電極2はセパレータ3を介して絶縁され、かつ重ね合わせた状態に捲回することにより電極群4を構成している。なお、正電極1と負電極2とは、正極活物質層12と負極活物質層22とが幅方向に揃っている。すなわち、正電極1の幅方向他端部は面一状に揃い、この揃い面から負電極2の負極未塗工部23が所定幅で幅方向他端部側に突出しており、また負電極2の幅方向一端部は面一状に揃い、この揃い面から正電極1の正極未塗工部13が所定幅で幅方向一端部側に突出している。したがって、電極群4の幅方向一端部において、正極未塗工部13は負電極2と捲回方向に重なり合うことがなく、正極未塗工部13同士が対向している。また、電極群4の幅方向他端部において、負極未塗工部23は正電極1と捲回方向に重なり合うことがなく、負極未塗工部23同士が対向している。
【0034】
上記セパレータ3は、厚さ25μmの帯状の微多孔性ポリプロピレンフィルムであり、その幅は105mm、長さは5.5mである。
上記のように構成された電極群4は、軸方向一端部において、正電極1の正極未塗工部13同士の対向面間に、該対向面間の間隔を略一定に保ちつつ正電極1の正極未塗工部13同士を接合する導電性の介在部材7が介在されており、また軸方向他端部において、負電極2の負極未塗工部23同士の対向面間に、該対向面間の間隔を略一定に保ちつつ負電極2の負極未塗工部23同士を接合する導電性の介在部材7が介在されている。この介在部材7の幅(図2の上下方向の幅)は5mm程度である。
【0035】
そして、このように正電極1の正極未塗工部13同士の対向面間に介在部材7を介在させた状態で、電極群4の幅方向一端部に正極集電端子5が接合されている。なお、正極集電端子5は、電極群4の幅方向一端側の側面に沿って延びる側面部51と、この側面部51から電極群4の幅方向一端部で直角に屈曲して電極群4の幅方向一端面に沿って捲回方向に延び、正極未塗工部13の幅方向端面に接触されるとともに介在部材7の幅方向端面に接合された端面部52と、この端面部52から直角に屈曲して正極未塗工部13同士の間に進入し、介在部材7に接合された先端屈曲部53とを有している。
【0036】
また負電極2の負極未塗工部23同士の対向面間に介在部材7を介在させた状態で、電極群4の幅方向他端部に負極集電端子6が接合されている。なお、負極集電端子6は、電極群4の幅方向他端側の側面に沿って延びる側面部61と、この側面部61から電極群4の幅方向他端部で直角に屈曲して電極群4の幅方向他端面に沿って捲回方向に延び、負極未塗工部23の幅方向端面に接触されるとともに介在部材7の幅方向端面に接合された端面部62と、この端面部62から直角に屈曲して負極未塗工部23同士の間に進入し、介在部材7に接合された先端屈曲部63とを有している。
【0037】
介在部材7の形成並びに正極及び負極集電端子5及び6の電極群4に対する接合は、以下の方法で行った。
すなわち、液状の導電材料としてはんだ(スズ−鉛合金)を溶融させたものを準備し、電極群4の幅方向一端部の所定位置に正極集電端子5を配置した状態で、該電極群4の幅方向一端部を所定幅だけ上記溶融はんだ中に浸漬させることにより、溶融はんだを正極未塗工部13同士の対向面間に浸入させ、冷却により溶融はんだを固化させて介在部材7を形成した。これにより、介在部材7の側面を正極未塗工部13同士の対向面間に接合するとともに、介在部材7の幅方向端面を正極集電端子5の端面部52に接合した。
【0038】
上記構成を有する本実施例の発電要素は、正電極1の正極未塗工部13同士及び負電極2の負極未塗工部23同士が介在部材7により電気的に接続された状態で、電極群4の幅方向端部に正極及び負極集電端子5及び6が接合されるため、正極未塗工部13、負極未塗工部23をそれぞれ正極集電端子5、負極集電端子6に接合するために寄せ集める必要がなく、電極材料たる正極集電体11及び負極集電体21の材料歩留まりが良好となる。また、正極未塗工部13及び負極未塗工部23の短小化、すなわち集電処理スペースの縮小化により、電池のエネルギー容積効率の向上を図ることができる。
【0039】
また、正極未塗工部13同士及び負極未塗工部23同士の対向面間に導電性の介在部材7を介在させて、該介在部材7と正極未塗工部13及び正極集電端子5とが接合されるとともに、該介在部材7と負極未塗工部23及び負極集電端子6とが接合されているため、電極群4に対する正極集電端子5及び負極集電端子6の接合部位(正極未塗工部13及び介在部材7の幅方向端面と正極集電端子5の端面部52との接合部位や、負極未塗工部23及び介在部材7の幅方向端面と負極集電端子6の端面部62との接合部位)が面接触となって接合部位における接触面積が増大する。したがって、接合部位での内部抵抗が減少して放電容量が増大するとともに、接合強度も高くなる。また正極未塗工部13同士及び負極未塗工部23同士の間に介在部材7が介在しているため、振動等により電極間距離が変動しにくく、耐久性の向上に寄与する。
【0040】
さらに、この発電要素では、所定部位に正極集電端子5(又は負極集電端子6)を配置した電極群4を溶融はんだ中に浸漬させて正極未塗工部13(又は負極未塗工部23)同士の間に溶融はんだを浸入させた後、該溶融はんだを固化させるという簡単な方法により、正極未塗工部13(又は負極未塗工部23)同士の間に介在部材7を介在させるとともに該介在部材7と正極未塗工部13(又は負極未塗工部23)及び正極集電端子5(又は負極集電端子6)とを接合させることができる。したがって、製造工程の短縮化を図ることができる。
【0041】
また、電極群4の幅方向端面の全面で正極未塗工部13(又は負極未塗工部23)同士が介在部材7により電気的に接続されているため、活物質から集電タブまでの距離が短く、内部抵抗を小さくすることができるという効果も期待できる。
なお、本実施例の発電要素は、所定形状の電槽内に該発電要素を収容するとともに該電槽内に所定の電解液を充填することによりリチウムイオン二次電池として使用に供することができる。
【0042】
この際、発電要素内への電解液の注入性を向上させるべく、電極群4の幅方向両端部のうちの少なくとも一方の端部において、電解液注入部を設けることが好ましい。このような電解液注入部は、集電端子が取り付けられていない部位において、未塗工部同士の間に介在部材7が存在しない部位を部分的に設けることにより形成することができる。
【0043】
例えば図3に示すように、本実施例の発電要素の幅方向一端部において、正極未塗工部13の幅方向端部を部分的に凹設して介在部材7が存在しない部位を部分的に設けることにより、電極群4の幅方向端面に電解注入部としての凹設部13aを形成することができる。また、正極未塗工部13の幅方向一端部に複数の切欠が予め設けられた正電極1を用いること以外は上記実施例と同様に電極群4を構成し、電極群4の幅方向一端部を溶融はんだに浸漬する際に、上記切欠が完全には溶融はんだ中に浸されないようにして、上記切欠の底部に介在部材7が存在しない部分を設けることにより、この介在部材7が存在しない切欠の底部を電解注入部として形成することができる。
【0044】
参考例
図4に示す参考例の発電要素は、リチウムイオン二次電池用に供するものである。
上記実施例1と同様の構成の電極群4を準備し、この電極群4の幅方向一端部(図4の上端部。以下、同様)において介在部材としての複数の金属製小片8を正極未塗工部13同士の対向面間に挟み込むとともに、電極群4の幅方向他端部(図4の下端部。以下、同様)において介在部材としての複数の金属製小片9を負極未塗工部23同士の対向面間に挟み込んだ。なお、小片8、9は電極群4の幅方向端面において一直線上に並ぶように配置した。また、正極未塗工部13同士の間に挟み込んだ小片8は正極集電体11と同様にアルミニウム製とし、負極未塗工部23同士の間に挟み込んだ小片9は負極集電体21と同様に銅製とした。
【0045】
そして、電極群4の幅方向一端部に断面コの字状の正極集電端子30を小片8と対応する位置に配置し、抵抗溶接により、小片8と正極未塗工部13及び正極集電端子30とを接合するとともに、正極集電端子30と正極未塗工部13とを接合した。また、電極群4の幅方向他端部に断面コの字状の負極集電端子31を小片9と対応する位置に配置し、抵抗溶接により、小片9と負極未塗工部23及び負極集電端子31とを接合するとともに、負極集電端子31と負極未塗工部23とを接合した。
【0046】
この参考例の発電要素では、上記実施例1の発電要素と同様、電極材料たる正極集電体11及び負極集電体21の材料歩留まりが良好となり、エネルギー容積効率の向上を図ることができる。また、接合部位での内部抵抗が減少して放電容量が増大するとともに、接合強度も高くなる。さらに、振動等により電極間距離が変動しにくく、耐久性の向上に寄与する。
【0047】
また、抵抗溶接により、介在部材としての小片8、9と正、負極未塗工部13、23及び正、負集電端子30、31との接合、並びに正、負極集電端子30、31と正、負極未塗工部13、23との接合を同時に行うことができ、製造工程の短縮化を図ることができる。
なお、上記参考例では、電極群4を形成した後に小片8、9を取り付ける例について説明したが、捲回する前の正極未塗工部13及び負極未塗工部23の所定位置に予め小片8、9を取り付けておくことも可能である。この場合、捲回した後に得られる電極群4の幅方向端面において小片8、9が一直線上に配置されるように、計算により求めた所定位置に小片8、9を取り付けておくことが望ましい。
【0048】
(実施例
図5〜図7に示す本実施例の発電要素は、請求項1、4又は5記載の発電要素を具現化したものであって、リチウムイオン二次電池用に供するものである。
上記実施例1と同様の正電極1、負電極2、セパレータ3を準備するとともに、細帯状の低融点金属よりなる介在部材としての細帯体32、33を準備した。この細帯体32、33は、幅5mm、長さ5m、厚さ約150μmのはんだ(スズ−鉛合金)よりなる。
【0049】
そして、正電極1と負電極2とをセパレータ3を介して捲回する際に、正電極1の正極未塗工部13の幅方向一端部(図5の上端部。以下、同様)に上記細帯体32を一緒に巻き込むとともに、負電極2の負極未塗工部23の幅方向他端部(図5の下端部。以下、同様)に上記細帯体33を一緒に巻き込んだ。この際、各細帯体32、33の幅方向端部が正極未塗工部13、負極未塗工部23の幅方向端部から所定幅(本実施例では2mm)だけはみ出るようにした。
【0050】
こうして形成された電極群4は、幅方向一端部において、正電極1の正極未塗工部13同士の間に介在部材としての細帯体32が挟み込まれるとともに、幅方向他端部において、負電極2の負極未塗工部23同士の間に介在部材としての細帯体33が挟み込まれている。そして、図6に示すように、電極群4の外径よりも長さの長い板状の正極集電端子34をその一端側を突出させながら電極群4の幅方向一端部に圧接するとともに、同一形状の負極集電端子35を同じくその一端側を突出させながら電極群4の幅方向他端部に圧接した。このとき、正、負極集電端子34、35は、細帯体32を構成する低融点金属(はんだ)が溶ける温度(本実施例では230℃程度)まで加熱しておいた。こうして細帯体32、33を加熱溶融させることにより、正電極1の正極未塗工部13及び正極集電端子34と細帯体32とを溶着により接合するとともに、負電極2の負極未塗工部23及び負極集電端子35と細帯体33とを溶着荷より接合した。このとき、電極群4から少しはみ出た部分の細帯体32、33と正、負極集電端子34、35とを確実に溶着させることができた。
【0051】
その後、図7に示すように、正極集電端子34の突出端部を電極群4の幅方向他端部側に直角に折り曲げて屈曲部34aとするとともに、負極集電端子35の突出端部を電極群4の幅方向一端部側に直角に折り曲げて屈曲部35aとした。こうして得られた発電要素を所定形状の電槽36内に収容するとともに、上記正極集電端子34及び負極集電端子35の屈曲部34a及び35aを電槽36の蓋部材37に溶着した。最後に、蓋部材37の注入口37aから所定の電解液を電槽36内に充填することによりリチウムイオン二次電池を完成した。
【0052】
この実施例の発電要素では、上記実施例1の発電要素と同様、電極材料たる正極集電体11及び負極集電体21の材料歩留まりが良好となり、エネルギー容積効率の向上を図ることができる。また、接合部位での内部抵抗が減少して放電容量が増大するとともに、接合強度も高くなる。さらに、振動等により電極間距離が変動しにくく、耐久性の向上に寄与する。
【0053】
また、正電極1及び負電極2等を捲回する際に細帯体32、33を一緒に挟み込むとともに、加熱した正、負極集電端子34、35を電極群4に圧接するという簡単な操作により、細帯体32、33を介して正、負極未塗工部13、23同士の接合及び正、負極集電端子30、31と正、負極未塗工部13、23との接合を同時に行うことができ、製造工程の短縮化を図ることができる。
【0054】
(実施例
図8に示す本実施例の発電要素は、請求項記載の発電要素を具現化したものであって、リチウムイオン二次電池用に供するものである。
上記実施例1と同様の構成の電極群4を準備する一方、介在部材としての複数のくし歯状の突起物38aが一体的に設けられた正極集電端子38と、同じく介在部材としての複数のくし歯状の突起物39aが一体的に設けられた負極集電端子39を準備した。
【0055】
そして、電極群4の幅方向一端部(図8の上端部。以下、同様)において正極未塗工部13同士の対向面間に介在部材としての突起物38aを挿入し、各突起物38a間に正極未塗工部13を一又は二以上挟み込んだ状態で抵抗溶接した。これにより、正極未塗工部13と介在部材としての突起物38a及び正極集電端子38とを接合した。また、電極群4の幅方向他端部(図8の下端部。以下、同様)において負極未塗工部23同士の対向面間に介在部材としての突起物39aを挿入し、各突起物39a間に負極未塗工部23を一又は二以上挟み込んだ状態で抵抗溶接した。これにより、負極未塗工部23と介在部材としての突起物39a及び負極集電端子39とを接合した。
【0056】
この実施例の発電要素では、上記実施例1の発電要素と同様、電極材料たる正極集電体11及び負極集電体21の材料歩留まりが良好となり、エネルギー容積効率の向上を図ることができる。また、接合部位での内部抵抗が減少して放電容量が増大するとともに、接合強度も高くなる。さらに、振動等により電極間距離が変動しにくく、耐久性の向上に寄与する。
【0057】
また、抵抗溶接により、正、負極未塗工部13、23と介在部材としての突起物38a、39a及び正、負極集電端子38、39とを同時に接合することができるので、製造工程の短縮化を図ることができる。
なお、上記実施例では、正電極1及び負電極2の双方について、介在部材を介在させた状態で集電端子を接合する構成について説明したが、いずれか一方のみにこの構成を採用することもできる。また、上記実施例では、正電極1及び負電極2の双方を、集電体及び活物質層からなる構成としたが、いずれか一方を集電体のみからなる構成とすることもできる。さらに、上記実施例では、捲回型の電極群を採用したが、積層型の電極群であっても同様に本発明を適用することが可能である。
【0058】
【発明の効果】
以上詳述したように本発明の発電要素は、同種電極同士の対向面間に介在部材を介在させた状態で集電端子を接合するという構成の採用により、電極材料の歩留まりの向上、放電容量及びエネルギー容積効率の向上、並びに耐久性の向上を図ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1の発電要素に係り、電極群の斜視図である。
【図2】本発明の実施例1の発電要素の断面図である。
【図3】本発明の実施例1の発電要素に係り、他の態様を示す斜視図である。
【図4】参考例の発電要素の断面図である。
【図5】本発明の実施例の発電要素に係り、電極群を捲回する様子を示す斜視図である。
【図6】本発明の実施例の発電要素に係り、電極群に集電端子を接合する様子を示す側面図である。
【図7】本発明の実施例の発電要素に係り、リチウムイオン二次電池を製造する様子を示す斜視図である。
【図8】本発明の実施例の発電要素の断面図である。
【符号の説明】
1:正電極
11:正極集電体 12:正極活物質層 13:正極未塗工部
2:負電極
21:負極集電体 22:負極活物質層 23:負極未塗工部
3:セパレータ
4:電極群
5、30、34:正極集電端子
6、31、35:負極集電端子
7、8、9、32、33、38a、39a:介在部材(8、9:金属製小片、32、33:細帯体、38a、39a:突起物)

Claims (7)

  1. 正電極と負電極とがセパレータを介して捲回又は積層されてなる電極群と、該電極群の幅方向端部で該正電極に接合された正極集電端子と、該電極群の幅方向端部で該負電極に接合された負極集電端子とを備えた発電要素において、
    上記正電極及び上記負電極のうちの少なくとも一方は、集電体及び該集電体の表面に形成された活物質層よりなり、該集電体の幅方向端部に該活物質層が形成されていない所定幅の未塗工部をもち、かつ、
    上記正電極及び上記負電極のうちの少なくとも一方は、上記電極群の幅方向一端部で隣接する同種電極の上記未塗工部同士の対向面間に、該対向面間の間隔を略一定に保ちつつ該未塗工部同士を接合する導電性の介在部材を介在させた状態で、上記集電端子に接合されており、
    前記介在部材は、細帯状の低融点金属よりなるとともに、前記正電極及び前記負電極を前記セパレータを介して捲回若しくは積層する際又は捲回若しくは積層した後に前記未塗工部同士の間に挟み込まれたものであり、積層又は捲回後に該介在部材を加熱溶融させることにより該介在部材と前記未塗工部及び前記集電端子とが溶着により接合され、かつ、
    前記集電端子は前記電極群の幅方向端部で幅方向端面に沿って延びた端面部を有し、該端面部は前記未塗工部の幅方向端面に接触されるとともに前記介在部材の幅方向端面に接合されていることを特徴とする発電要素。
  2. 正電極と負電極とがセパレータを介して捲回又は積層されてなる電極群と、該電極群の幅方向端部で該正電極に接合された正極集電端子と、該電極群の幅方向端部で該負電極に接合された負極集電端子とを備えた発電要素において、
    上記正電極及び上記負電極のうちの少なくとも一方は、集電体及び該集電体の表面に形成された活物質層よりなり、該集電体の幅方向端部に該活物質層が形成されていない所定幅の未塗工部をもち、かつ、
    上記正電極及び上記負電極のうちの少なくとも一方は、上記電極群の幅方向一端部で隣接する同種電極の上記未塗工部同士の対向面間に、該対向面間の間隔を略一定に保ちつつ該未塗工部同士を接合する導電性の介在部材を介在させた状態で、上記集電端子に接合されており、
    前記介在部材は、前記集電端子に設けられた複数の突起物であり、捲回又は積層された前記電極群の前記同種電極の前記未塗工部同士の間に挟み込まれたものであることを特徴とする発電要素。
  3. 正電極と負電極とがセパレータを介して捲回又は積層されてなる電極群と、該電極群の幅方向端部で該正電極に接合された正極集電端子と、該電極群の幅方向端部で該負電極に接合された負極集電端子とを備えた発電要素において、
    上記正電極及び上記負電極のうちの少なくとも一方は、集電体及び該集電体の表面に形成された活物質層よりなり、該集電体の幅方向端部に該活物質層が形成されていない所定幅の未塗工部をもち、かつ、
    上記正電極及び上記負電極のうちの少なくとも一方は、上記電極群の幅方向一端部で隣接する同種電極の上記未塗工部同士の対向面間に、該対向面間の間隔を略一定に保ちつつ該未塗工部同士を接合する導電性の介在部材を介在させた状態で、上記集電端子に接合されており、
    前記集電端子は前記電極群の幅方向端部で幅方向端面に沿って延びた端面部を有し、該端面部は前記未塗工部の幅方向端面に接触されるとともに前記介在部材の幅方向端面に接合され、
    前記介在部材は、捲回又は積層された前記電極群の幅方向一端部を所定幅だけ液状又はペースト状の導電材料に浸漬させることにより、前記未塗工部同士の対向面間に該導電材料を浸入させた後、固化させて形成されたものであることを特徴とする発電要素。
  4. 正電極と負電極とがセパレータを介して捲回又は積層されてなる電極群と、該電極群の幅方向端部で該正電極に接合された正極集電端子と、該電極群の幅方向端部で該負電極に接合された負極集電端子とを備えた発電要素の製造方法において、
    上記正電極及び上記負電極のうちの少なくとも一方は、集電体及び該集電体の表面に形成された活物質層よりなり、該集電体の幅方向端部に該活物質層が形成されていない所定幅の未塗工部をもち、かつ、
    上記正電極及び上記負電極のうちの少なくとも一方は、上記電極群の幅方向一端部で隣接する同種電極の上記未塗工部同士の対向面間に、該対向面間の間隔を略一定に保ちつつ該未塗工部同士を接合する導電性の介在部材を介在させた状態で、上記集電端子に接合されており、
    前記介在部材は、細帯状の低融点金属よりなるとともに、前記正電極及び前記負電極を前記セパレータを介して捲回若しくは積層する際又は捲回若しくは積層した後に前記未塗工部同士の間に挟み込まれたものであり、かつ、前記集電端子は前記電極群の幅方向端部で幅方向端面に沿って延びた端面部を有し、該端面部は前記未塗工部の幅方向端面に接触されるとともに前記介在部材の幅方向端面に接合され、
    積層又は捲回後に該介在部材を加熱溶融させることにより該介在部材と前記未塗工部とを溶着により接合し、かつ、該介在部材の幅方向端面と前記集電端子の前記端面部とを接合することを特徴とする発電要素の製造方法。
  5. 前記正電極及び前記負電極を前記セパレータを介して捲回若しくは積層する際又は捲回若しくは積層した後に前記同種電極同士の間に前記介在部材が挟み込まれた状態で、加熱した前記集電端子を前記電極群の軸方向一端部に圧接することにより、該介在部材を加熱溶融させることを特徴とする請求項4記載の発電要素の製造方法。
  6. 正電極と負電極とがセパレータを介して捲回又は積層されてなる電極群と、該電極群の幅方向端部で該正電極に接合された正極集電端子と、該電極群の幅方向端部で該負電極に接合された負極集電端子とを備えた発電要素の製造方法において、
    上記正電極及び上記負電極のうちの少なくとも一方は、集電体及び該集電体の表面に形成された活物質層よりなり、該集電体の幅方向端部に該活物質層が形成されていない所定幅の未塗工部をもち、かつ、
    上記正電極及び上記負電極のうちの少なくとも一方は、上記電極群の幅方向一端部で隣接する同種電極の上記未塗工部同士の対向面間に、該対向面間の間隔を略一定に保ちつつ該未塗工部同士を接合する導電性の介在部材を介在させた状態で、上記集電端子に接合されており、
    前記集電端子は前記電極群の幅方向端部で幅方向端面に沿って延びた端面部を有し、該端面部は前記未塗工部の幅方向端面に接触されるとともに前記介在部材の幅方向端面に接合され、
    前記介在部材は、捲回又は積層された前記電極群の幅方向一端部を所定幅だけ液状又はペースト状の導電材料に浸漬させることにより、前記未塗工部同士の対向面間に該導電材料を浸入させた後、固化させて形成することを特徴とする発電要素の製造方法。
  7. 捲回又は積層された前記電極群の幅方向一端部の所定位置に前記集電端子を配置した状態で該幅方向一端部を前記導電材料に浸漬させて前記介在部材を形成することにより、該介在部材の側面を該未塗工部同士の対向面間に接合するとともに、該介在部材の幅方向端面を前記集電端子の前記端面部に接合することを特徴とする請求項6記載の発電要素の製造方法。
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