JP3579960B2 - プッシュスイッチ付回転操作型電子部品 - Google Patents
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は主として各種電子機器のリモートコントローラや携帯用電子機器に使用され、操作つまみの水平回転操作およびプッシュ操作により駆動するプッシュスイッチ付回転操作型電子部品に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の電子部品を使用する機器においては、水平回転操作するエンコーダ等の電子部品と、プッシュ操作するスイッチなどを各々個別の部品として配置し、これらの二つの部品の各々に操作用つまみを取り付けて操作するようにしていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、一般に、リモートコントローラや携帯用電子機器は大きさを小さくする必要があるため、操作用つまみを装着できる場所が限られており、上記のように水平回転操作用とプッシュ操作用のつまみを別々に取り付けることは機器の小形化に対して不利であると共に、両方のつまみで関連した機能の操作をする場合に二つのつまみを操作する必要があり、使用上も不便であった。
【0004】
本発明は、水平回転操作とプッシュ操作が単一のつまみで個別に操作できるプッシュスイッチ付回転操作型電子部品を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明のプッシュスイッチ付回転操作型電子部品は、回転部品部の可動接点部を保持する円筒体と操作つまみが一体に揺動できる構成とし、この揺動運動により円筒体の周面の一部に設けられた舌片状の操作体がプッシュスイッチを動作させるように構成したものである。
【0006】
【作用】
この構成によれば、操作つまみの水平回転により回転部品部で電気信号を発生できると共に、操作つまみを押して少し傾けることによりプッシュスイッチ部を動作させることができ、一個の操作用つまみで水平回転部品部およびプッシュスイッチ部を各々別個に操作することができる。
【0007】
【実施例】
以下、本発明の一実施例のプッシュスイッチ付回転操作型電子部品について、プッシュスイッチ付回転操作型エンコーダを例にして、図1〜図7を用いて説明する。
【0008】
本実施例のプッシュスイッチ付回転操作型エンコーダは、図1に示すように、固定接点付取付基板1の上に回転型エンコーダ部2とプッシュスイッチ部3が配され、回転型エンコーダ部2は操作つまみ4を装着した円筒体5が一定の角度だけ傾くことができるように、またプッシュスイッチ部3は動かないように配されている。
【0009】
なお、以下の説明において、固定接点付取付基板1は取付基板1、回転型エンコーダ部2はエンコーダ部2、プッシュスイッチ部3はスイッチ部3、と省略して説明する。
【0010】
取付基板1には、図2に示すように、平板状の成形樹脂体に、エンコーダ部2の円筒体5を揺動可能に保持するための二箇所の支持部6A,6Bが一体に設けられると共に、エンコーダ部2の三つの固定弾性接点7A,7B,7Cと、スイッチ部3の二つの固定接点8A,8Bおよびこれらの固定接点からの電気信号を外部へ伝達するための端子9A,9B,9Cと10A,10Bがインサート成形により設けられている。
【0011】
尚、円筒体5を揺動可能に保持する二箇所の支持部6A,6Bの中心線は、エンコーダ部2の中心とスイッチ部3の中心を結ぶ直線に垂直なエンコーダ部2の中心線上にある。
【0012】
エンコーダ部2は、図3および図4に示すように、取付基板1の二箇所の支持部6A,6Bの丸孔にその側面の二箇所の突起5A,5Bがはめ込まれて揺動可能に保持され、取付基板1に対して垂直な状態からスイッチ3側に傾くように取付けられた円筒体5と、その上底面中央孔5Cに回転可能に保持された孔11A付き軸11と、その下端部に水平に連結され、円板状の上面に放射状凹凸部12、下面にその凸部の数と同数の放射状可動接点板13を有する回転体14と、円筒体5の上底面から下方に伸ばされた弾性脚の先端ダボ部15Aが上記回転体14上面の凹凸部12に弾接する節度ばね15と、円筒体5の上面に同心状に配された円板状で、その下面のピン部4Aを上記軸11の孔11Aに圧入固定されたつまみ4から構成されており、放射状可動接点板13には取付基板1の固定弾性接点7A,7B,7Cが弾接している。
【0013】
尚、この放射状可動接点板13に固定弾性接点7A,7B,7Cが弾接する位置は、円筒体5を揺動可能に保持する取付基板1の二箇所の支持部6A,6Bの中心線上にあり、しかも、エンコーダ部2が回転動作しない通常状態において、節度ばね15の弾性脚先端ダボ部15Aは回転体14上面の放射状凹凸部12の凹部にはまり込んでおり、この状態においてエンコーダ部2の出力信号はOFFであるように設定されている。
【0014】
更に、取付基板1のスイッチ部3の固定接点8A,8Bの上には、弾性金属薄板から成るダイアフラム状のスイッチ可動接点16が載せられ、その周囲の窪み6Cに位置決めされてスイッチ部3を構成し、その上方から上記エンコーダ部2の円筒体5の側面に一体に設けられた作動体17の先端突部17Aが可動接点16の中央部に当接している。
【0015】
そして、この作動体17の先端突部17Aがスイッチ可動接点16の中央部に当接していることによって、エンコーダ部2の円筒体5は、通常状態において取付基板1に対してほぼ垂直な位置を保っている。
【0016】
本実施例のプッシュスイッチ付回転操作型エンコーダは以上のように構成されるものであるが、電子機器に装着される場合は、図5に示すように、取付基板1の外周の端子9A,9B,9Cおよび10A,10Bを機器のプリント配線基板18に半田付けして固定され、円板状つまみ4の外周の一部4Bが機器の外装ケース19の隙間から外部に突出するように取付けられる。
【0017】
次に、本実施例のプッシュスイッチ付回転操作型エンコーダの動作について説明する。
【0018】
まず、図6に示すように、エンコーダ部2の上端に取付けられたつまみ4の外装ケース19から突出した部分4Bに接線方向の力を加えて回転させることにより、図3および図4に示す軸11および回転体14が円筒体5の上底面中央孔5Cを中心として回転し、回転体14下面の放射状可動接点板13の上を固定弾性接点7A,7B,7Cが弾接して摺動し、この接触部分で円板状操作つまみ4の回転操作に連動したパルス信号を発生する。
【0019】
この時、回転体14上面の凹凸部12に弾接した節度ばね15の弾性脚先端のダボ部15Aは、回転操作前にはまり込んでいた凹部から凸部を乗り越えて次の凹部へと節度感を出しながら移っていき、回転操作に連動したパルス信号の数に相当する凸部を乗り越えた位置の凹部にはまり込んで停止する。
【0020】
そして、このパルス信号が弾性接点7A,7B,7Cから取付基板1の外周の接続端子9A,9B,9Cを経て電子機器のプリント配線基板18の回転に伝達される。
【0021】
また、図7に示すように、円板状操作つまみ4の突出部分4Bに、つまみ4の中心とスイッチ部3の中心を結ぶ方向〔矢印H1方向〕の押し力を加えると、エンコーダ部2全体が取付基板1の二箇所の支持部6A,6Bに保持された円筒体5の突起5A,5Bを中心として時計方向〔矢印H2方向〕に少しの角度だけ回転し、これに伴って円筒体5の側面に設けられた作動体17の先端突部17Aが下方〔矢印H3方向〕に動いて、その下側に当接したスイッチ部3のダイアフラム状可動接点16の弾性力に逆らってその中心部を下方に押し下げる。これによりダイアフラム状可動接点16が反転して固定接点8A,8Bの間を短絡させ、その信号が取付基板1の外周の接続用端子10A,10Bを経て電子機器のプリント配線基板18の回路に伝達される。
【0022】
この後、円板状操作つまみ4に加えていた力を除くと、可動接点16がその弾性復元力によって元のダイアフラム形状に復帰しようとして作動体17の先端突部17Aを上方に押し上げることにより、円筒体5およびつまみ4、すなわちエンコーダ部2全体が図3の状態に復帰する。
【0023】
ここで、円板状操作つまみ4に水平方向の力H1を加えてスイッチ部3を動作させる際に、エンコーダ部2の円筒体5と共に回転体14が傾き、その下面の放射状可動接点板13が傾いても、放射状可動接点板13と固定接点7A,7B,7Cの接触位置は円筒体5が傾く時の回転のほぼ心位置にあるので、放射状可動接点板13の傾きにより接触位置は殆ど動かず、しかも、この放射状可動接点板13に弾接する固定弾性接点7A,7B,7Cは出力がOFFの位置に停止しているので、エンコーダ部2への影響は無い。
【0024】
上記の実施例では、円筒体5の側面に一体に設けられた作動体17の先端突部17Aがスイッチ部3のダイアフラム状可動接点16の中央部に当接することによって、エンコーダ部2の円筒体5は取付基板1に対して垂直な位置を保っているが、つまみ4の突出部分4Bに接線方向の力を加えて回転させる場合に、つまみ4に図7のH1方向の力が加わりすぎると、スイッチ3が動作してしまう危険性がある。
【0025】
しかし、この現象を防ぐために、作動体17の先端突部17Aを押し戻す力、すなわちスイッチ部3の金属薄板製ダイアフラム状可動接点16の弾性力を大きくすることは、スイッチ特性との関係があり難しい。
【0026】
図8は、上記のような現象を防ぐための本発明のプッシュスイッチ付回転操作型電子部品の他の実施例を示すものであり、上記実施例のプッシュスイッチ付回転操作型エンコーダの作動体17の先端を押し上げる方向に付勢するばね体を、スイッチ部3のダイアフラム状可動接点16とは別に追加装着するものである。
【0027】
すなわち、図8に示すように、取付基板1のスイッチ可動接点16を収容した窪み6Cの途中に段部6Dを設け、この部分に、図9に示すような中央孔20A付きのばね性金属薄板製の板ばね20を挿入して作動体17の先端突部17Aの周囲を上方に押し上げるものであり、スイッチ部3のダイアフラム状可動接点16を変更することなく、作動体17の先端を押し戻す力を大きくしてつまみ4を回転操作する場合に、つまみ4に図7のH1方向の力が加わってスイッチ3を誤動作させることを防止できるものである。
【0028】
なお、以上の実施例では水平回転操作する電子部品として回転型エンコーダを例として説明したが、これは回転型可変抵抗器などの他の電子部品でもよいことは勿論である。
【0029】
【発明の効果】
以上のように本発明によると、水平回転型部品部とプッシュスイッチ部を一個の操作用つまみで個別に操作することができるので、リモートコントローラや携帯用電子機器などの小形化に有利であると共に、回転型部品部とプッシュスイッチ部を連続して操作する場合に、つまみを操作する指を一方のつまみから離して他方のつまみへ移す必要がないので、迅速に容易に操作することができる。
【0030】
また、水平回転型部品部とプッシュスイッチ部を一つの取付基板の上に装着して、これらを一つのまとまった部品として取り扱うことができるので、回転型部品部とプッシュスイッチ部との位置関係を正確に保つことができてプッシュ操作時の動作が確実であると共に、電子機器への装着も容易である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のプッシュスイッチ付回転操作型電子部品の一実施例のプッシュスイッチ付回転操作型エンコーダの斜視図
【図2】同実施例の要部である接点取付基板の斜視図
【図3】同実施例の側面断面図
【図4】同図3D−D線における断面図
【図5】同実施例の使用機器への装着状態を示す使用機器の側面断面図
【図6】同実施例の回転型エンコーダ部の動作を説明する一部切欠断面平面図
【図7】同実施例のプッシュスイッチ部の動作を説明する一部切欠断面側面図
【図8】他の実施例の側面断面図
【図9】図8の要部である板ばねの斜視図
【符号の説明】
1 固定接点付取付基板
2 回転型エンコーダ部
3 プッシュスイッチ部
4 つまみ
5 円筒体
6 支持部
7 固定接点
14 回転体
16 可動接点
17 作動体
【産業上の利用分野】
本発明は主として各種電子機器のリモートコントローラや携帯用電子機器に使用され、操作つまみの水平回転操作およびプッシュ操作により駆動するプッシュスイッチ付回転操作型電子部品に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の電子部品を使用する機器においては、水平回転操作するエンコーダ等の電子部品と、プッシュ操作するスイッチなどを各々個別の部品として配置し、これらの二つの部品の各々に操作用つまみを取り付けて操作するようにしていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、一般に、リモートコントローラや携帯用電子機器は大きさを小さくする必要があるため、操作用つまみを装着できる場所が限られており、上記のように水平回転操作用とプッシュ操作用のつまみを別々に取り付けることは機器の小形化に対して不利であると共に、両方のつまみで関連した機能の操作をする場合に二つのつまみを操作する必要があり、使用上も不便であった。
【0004】
本発明は、水平回転操作とプッシュ操作が単一のつまみで個別に操作できるプッシュスイッチ付回転操作型電子部品を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明のプッシュスイッチ付回転操作型電子部品は、回転部品部の可動接点部を保持する円筒体と操作つまみが一体に揺動できる構成とし、この揺動運動により円筒体の周面の一部に設けられた舌片状の操作体がプッシュスイッチを動作させるように構成したものである。
【0006】
【作用】
この構成によれば、操作つまみの水平回転により回転部品部で電気信号を発生できると共に、操作つまみを押して少し傾けることによりプッシュスイッチ部を動作させることができ、一個の操作用つまみで水平回転部品部およびプッシュスイッチ部を各々別個に操作することができる。
【0007】
【実施例】
以下、本発明の一実施例のプッシュスイッチ付回転操作型電子部品について、プッシュスイッチ付回転操作型エンコーダを例にして、図1〜図7を用いて説明する。
【0008】
本実施例のプッシュスイッチ付回転操作型エンコーダは、図1に示すように、固定接点付取付基板1の上に回転型エンコーダ部2とプッシュスイッチ部3が配され、回転型エンコーダ部2は操作つまみ4を装着した円筒体5が一定の角度だけ傾くことができるように、またプッシュスイッチ部3は動かないように配されている。
【0009】
なお、以下の説明において、固定接点付取付基板1は取付基板1、回転型エンコーダ部2はエンコーダ部2、プッシュスイッチ部3はスイッチ部3、と省略して説明する。
【0010】
取付基板1には、図2に示すように、平板状の成形樹脂体に、エンコーダ部2の円筒体5を揺動可能に保持するための二箇所の支持部6A,6Bが一体に設けられると共に、エンコーダ部2の三つの固定弾性接点7A,7B,7Cと、スイッチ部3の二つの固定接点8A,8Bおよびこれらの固定接点からの電気信号を外部へ伝達するための端子9A,9B,9Cと10A,10Bがインサート成形により設けられている。
【0011】
尚、円筒体5を揺動可能に保持する二箇所の支持部6A,6Bの中心線は、エンコーダ部2の中心とスイッチ部3の中心を結ぶ直線に垂直なエンコーダ部2の中心線上にある。
【0012】
エンコーダ部2は、図3および図4に示すように、取付基板1の二箇所の支持部6A,6Bの丸孔にその側面の二箇所の突起5A,5Bがはめ込まれて揺動可能に保持され、取付基板1に対して垂直な状態からスイッチ3側に傾くように取付けられた円筒体5と、その上底面中央孔5Cに回転可能に保持された孔11A付き軸11と、その下端部に水平に連結され、円板状の上面に放射状凹凸部12、下面にその凸部の数と同数の放射状可動接点板13を有する回転体14と、円筒体5の上底面から下方に伸ばされた弾性脚の先端ダボ部15Aが上記回転体14上面の凹凸部12に弾接する節度ばね15と、円筒体5の上面に同心状に配された円板状で、その下面のピン部4Aを上記軸11の孔11Aに圧入固定されたつまみ4から構成されており、放射状可動接点板13には取付基板1の固定弾性接点7A,7B,7Cが弾接している。
【0013】
尚、この放射状可動接点板13に固定弾性接点7A,7B,7Cが弾接する位置は、円筒体5を揺動可能に保持する取付基板1の二箇所の支持部6A,6Bの中心線上にあり、しかも、エンコーダ部2が回転動作しない通常状態において、節度ばね15の弾性脚先端ダボ部15Aは回転体14上面の放射状凹凸部12の凹部にはまり込んでおり、この状態においてエンコーダ部2の出力信号はOFFであるように設定されている。
【0014】
更に、取付基板1のスイッチ部3の固定接点8A,8Bの上には、弾性金属薄板から成るダイアフラム状のスイッチ可動接点16が載せられ、その周囲の窪み6Cに位置決めされてスイッチ部3を構成し、その上方から上記エンコーダ部2の円筒体5の側面に一体に設けられた作動体17の先端突部17Aが可動接点16の中央部に当接している。
【0015】
そして、この作動体17の先端突部17Aがスイッチ可動接点16の中央部に当接していることによって、エンコーダ部2の円筒体5は、通常状態において取付基板1に対してほぼ垂直な位置を保っている。
【0016】
本実施例のプッシュスイッチ付回転操作型エンコーダは以上のように構成されるものであるが、電子機器に装着される場合は、図5に示すように、取付基板1の外周の端子9A,9B,9Cおよび10A,10Bを機器のプリント配線基板18に半田付けして固定され、円板状つまみ4の外周の一部4Bが機器の外装ケース19の隙間から外部に突出するように取付けられる。
【0017】
次に、本実施例のプッシュスイッチ付回転操作型エンコーダの動作について説明する。
【0018】
まず、図6に示すように、エンコーダ部2の上端に取付けられたつまみ4の外装ケース19から突出した部分4Bに接線方向の力を加えて回転させることにより、図3および図4に示す軸11および回転体14が円筒体5の上底面中央孔5Cを中心として回転し、回転体14下面の放射状可動接点板13の上を固定弾性接点7A,7B,7Cが弾接して摺動し、この接触部分で円板状操作つまみ4の回転操作に連動したパルス信号を発生する。
【0019】
この時、回転体14上面の凹凸部12に弾接した節度ばね15の弾性脚先端のダボ部15Aは、回転操作前にはまり込んでいた凹部から凸部を乗り越えて次の凹部へと節度感を出しながら移っていき、回転操作に連動したパルス信号の数に相当する凸部を乗り越えた位置の凹部にはまり込んで停止する。
【0020】
そして、このパルス信号が弾性接点7A,7B,7Cから取付基板1の外周の接続端子9A,9B,9Cを経て電子機器のプリント配線基板18の回転に伝達される。
【0021】
また、図7に示すように、円板状操作つまみ4の突出部分4Bに、つまみ4の中心とスイッチ部3の中心を結ぶ方向〔矢印H1方向〕の押し力を加えると、エンコーダ部2全体が取付基板1の二箇所の支持部6A,6Bに保持された円筒体5の突起5A,5Bを中心として時計方向〔矢印H2方向〕に少しの角度だけ回転し、これに伴って円筒体5の側面に設けられた作動体17の先端突部17Aが下方〔矢印H3方向〕に動いて、その下側に当接したスイッチ部3のダイアフラム状可動接点16の弾性力に逆らってその中心部を下方に押し下げる。これによりダイアフラム状可動接点16が反転して固定接点8A,8Bの間を短絡させ、その信号が取付基板1の外周の接続用端子10A,10Bを経て電子機器のプリント配線基板18の回路に伝達される。
【0022】
この後、円板状操作つまみ4に加えていた力を除くと、可動接点16がその弾性復元力によって元のダイアフラム形状に復帰しようとして作動体17の先端突部17Aを上方に押し上げることにより、円筒体5およびつまみ4、すなわちエンコーダ部2全体が図3の状態に復帰する。
【0023】
ここで、円板状操作つまみ4に水平方向の力H1を加えてスイッチ部3を動作させる際に、エンコーダ部2の円筒体5と共に回転体14が傾き、その下面の放射状可動接点板13が傾いても、放射状可動接点板13と固定接点7A,7B,7Cの接触位置は円筒体5が傾く時の回転のほぼ心位置にあるので、放射状可動接点板13の傾きにより接触位置は殆ど動かず、しかも、この放射状可動接点板13に弾接する固定弾性接点7A,7B,7Cは出力がOFFの位置に停止しているので、エンコーダ部2への影響は無い。
【0024】
上記の実施例では、円筒体5の側面に一体に設けられた作動体17の先端突部17Aがスイッチ部3のダイアフラム状可動接点16の中央部に当接することによって、エンコーダ部2の円筒体5は取付基板1に対して垂直な位置を保っているが、つまみ4の突出部分4Bに接線方向の力を加えて回転させる場合に、つまみ4に図7のH1方向の力が加わりすぎると、スイッチ3が動作してしまう危険性がある。
【0025】
しかし、この現象を防ぐために、作動体17の先端突部17Aを押し戻す力、すなわちスイッチ部3の金属薄板製ダイアフラム状可動接点16の弾性力を大きくすることは、スイッチ特性との関係があり難しい。
【0026】
図8は、上記のような現象を防ぐための本発明のプッシュスイッチ付回転操作型電子部品の他の実施例を示すものであり、上記実施例のプッシュスイッチ付回転操作型エンコーダの作動体17の先端を押し上げる方向に付勢するばね体を、スイッチ部3のダイアフラム状可動接点16とは別に追加装着するものである。
【0027】
すなわち、図8に示すように、取付基板1のスイッチ可動接点16を収容した窪み6Cの途中に段部6Dを設け、この部分に、図9に示すような中央孔20A付きのばね性金属薄板製の板ばね20を挿入して作動体17の先端突部17Aの周囲を上方に押し上げるものであり、スイッチ部3のダイアフラム状可動接点16を変更することなく、作動体17の先端を押し戻す力を大きくしてつまみ4を回転操作する場合に、つまみ4に図7のH1方向の力が加わってスイッチ3を誤動作させることを防止できるものである。
【0028】
なお、以上の実施例では水平回転操作する電子部品として回転型エンコーダを例として説明したが、これは回転型可変抵抗器などの他の電子部品でもよいことは勿論である。
【0029】
【発明の効果】
以上のように本発明によると、水平回転型部品部とプッシュスイッチ部を一個の操作用つまみで個別に操作することができるので、リモートコントローラや携帯用電子機器などの小形化に有利であると共に、回転型部品部とプッシュスイッチ部を連続して操作する場合に、つまみを操作する指を一方のつまみから離して他方のつまみへ移す必要がないので、迅速に容易に操作することができる。
【0030】
また、水平回転型部品部とプッシュスイッチ部を一つの取付基板の上に装着して、これらを一つのまとまった部品として取り扱うことができるので、回転型部品部とプッシュスイッチ部との位置関係を正確に保つことができてプッシュ操作時の動作が確実であると共に、電子機器への装着も容易である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のプッシュスイッチ付回転操作型電子部品の一実施例のプッシュスイッチ付回転操作型エンコーダの斜視図
【図2】同実施例の要部である接点取付基板の斜視図
【図3】同実施例の側面断面図
【図4】同図3D−D線における断面図
【図5】同実施例の使用機器への装着状態を示す使用機器の側面断面図
【図6】同実施例の回転型エンコーダ部の動作を説明する一部切欠断面平面図
【図7】同実施例のプッシュスイッチ部の動作を説明する一部切欠断面側面図
【図8】他の実施例の側面断面図
【図9】図8の要部である板ばねの斜視図
【符号の説明】
1 固定接点付取付基板
2 回転型エンコーダ部
3 プッシュスイッチ部
4 つまみ
5 円筒体
6 支持部
7 固定接点
14 回転体
16 可動接点
17 作動体
Claims (5)
- 回転部品部用の固定接点および上方から操作するプッシュスイッチ部を上面に有する取付基板と、この取付基板の固定接点の両側に設けた二箇所の支持部によって揺動可能に保持される円筒体と、この円筒体の上底面中央孔に保持され、上記上底面中央孔を中心として回転する軸と、この軸を介して上記円筒体に保持されるとともに、上記固定接点に対応した可動接点を下面に有する回転体と、上記円筒体の揺動によって先端でプッシュスイッチ部を駆動するように上記円筒体の周面の一部に設けられた舌片状の作動体と、上記円筒体の上面で上記支持部よりも高い位置に同心状に配置されると共に上記軸および上記回転体と共回り可能なように連結された円板状のつまみからなり、上記回転部品部は少なくとも上記固定接点と上記つまみと上記回転体とによって構成され、上記つまみを回転させることによって上記回転体が共回りし電気信号を発生することを特徴とするプッシュスイッチ付回転操作型電子部品。
- 円筒体を揺動可能に保持する取付基板の二箇所の支持部の中心線が回転部品部とプッシュスイッチ部の中心を結ぶ直線に垂直な上記回転部品部の中心線上にあると共に、この回転部品部の可動接点と固定接点の接触部もこの中心線にあり、通常状態において作動体の先端が上記プッシュスイッチ部の操作部の上端に当接している請求項1記載のプッシュスイッチ付回転操作型電子部品。
- 回転部品部が回転体の下面に放射状接点を有する回転型エンコーダであり、円筒体の上部から伸ばされた弾性脚のダボ部が上記回転体上面の放射状凹凸部に当接することにより上記回転体が節度感を伴って回転する構成とした請求項1または2記載のプッシュスイッチ付回転操作型電子部品。
- 回転部品部の弾性脚のダボ部が回転体上面の放射状凹凸部の凹部にはまり込んだ時、エンコーダ部の出力信号がOFFとなる請求項3記載のプッシュスイッチ付回転操作型電子部品。
- 作動体先端を押し上げる方向に付勢するばね体を装着した請求項1〜4いずれか記載のプッシュスイッチ付回転操作型電子部品。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP13333295A JP3579960B2 (ja) | 1995-05-31 | 1995-05-31 | プッシュスイッチ付回転操作型電子部品 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP13333295A JP3579960B2 (ja) | 1995-05-31 | 1995-05-31 | プッシュスイッチ付回転操作型電子部品 |
Publications (2)
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