JP3579491B2 - 湯張り栓ユニット - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、給湯器の湯を浴槽へ落とし込んで湯張りを行う湯張り栓ユニットに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
給湯器の自動湯張り機能を動作させて浴槽に自動湯張りを行う自動湯張りシステム装置が、例えば、図8および図9に示されている。図8に示す装置は、給湯器1の給湯管2から送湯管3を分岐し、この送湯管3の先端側を浴槽4の上側に配管配置し、送湯管3の先端側に出湯栓5を設けており、器具ケース6内の給湯管2には電磁弁等の自動停止弁7が介設されている。器具ケース6内には給湯器1の燃焼運転と、自動湯張り運転とを制御する制御装置(図示せず)が設けられており、この制御装置には自動湯張りを指令するスイッチ等を備えたリモコン8が接続されている。
【0003】
この装置で浴槽4の自動湯張りを行う際には、出湯栓5を開け、リモコン8により自動湯張り運転スイッチを入れる。そうすると、給湯器1は自動停止弁7を開けて給湯器1の燃焼運転を行い、器具内に設置されているフローセンサ(流量センサ)の信号を受けて送湯管3を通して浴槽4に落とし込まれる湯の量を積算し、その落とし込み積算水量が所定の値に達したときに自動停止弁7を閉じて自動湯張り運転を終了するものである。
【0004】
図9に示す装置は、給湯器1の給湯管2から分岐させて浴槽4の上側に配管してなる送湯管3の他に、給湯管2から分岐させた湯張り専用の湯張り管10を浴槽4の壁面に連結配管し、器具内の湯張り管10には電磁弁等の自動湯張り弁11とバキュームブレーカ12と逆止弁13とを直列接続している。
【0005】
このシステム装置で湯張りを行うときには、リモコン8を操作して自動湯張りスイッチを押すと自動湯張り弁11が開き、給湯器1の燃焼運転が開始し、給湯器1で作り出された湯は湯張り管10を通して浴槽4に落とし込まれる。給湯器1内の制御装置は、器具内に設置してあるフローセンサの流量検出信号を受けて落とし込み湯量の積算水量を求め、予め設定された値に達したときに自動湯張り弁11を閉じて湯張り運転を終了する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、図8に示すシステム装置においては、自動湯張り時に、例えば台所等で給湯管2から送られてくる湯を使用しているようなとき、給湯器1内のフローセンサの信号を受けて、制御装置が湯張りされている湯の量と台所で使用されている湯の量を同時に積算してしまうため、正確な湯量の湯張りを行うことができないといった問題があり、さらに、自動湯張りが終了すると自動停止弁7が閉じられるため、台所で使用していた湯も止まってしまうという不便があった。
【0007】
また、自動湯張りが終了した時点で、制御装置のシーケンスプログラムをリモコン8を用いてリセットする際には、人がわざわざ浴室に出向いて行って出湯栓5を閉じたことを確認してから行わなければならないという不便があり、さらには、出湯栓5が混合水栓であった場合に、給湯器側の湯と水道管側の水とを混ぜて浴槽4に落とし込んでいたような場合、湯張り終了時に自動停止弁7が閉じられると、混合水栓から水だけが出っ放しとなって浴槽4に注ぎ込まれるという問題が生じ、使い勝手が悪いものであった。
【0008】
図9に示すシステム装置は湯張り専用の湯張り管10を備え、この湯張り管10に自動湯張り弁11を備えているので、前記図8に示す装置の問題は生じないが、この湯張り管10は、通常、浴室外の給湯器1から浴室の壁穴を通して浴槽4に配管しなければならず、その設置配管工事が大掛かりで工事コストが嵩むという問題がある。
【0009】
一般の家庭で、自動湯張り機能を備えたシステム装置を備えている割合はまだ低く、通常は、湯張り機能のない単能給湯器を使用している場合が多い。この湯張り機能のない給湯単能器具を自動湯張り機能を備えた給湯器に買い替える場合に、図8に示す装置にすると前記したような使い勝手の悪さがあり、図9に示す装置に買い替えると湯張り管10を新たに配管するために浴室壁面に壁穴を開けたり、浴室の床等に配管を引き回す難工事をしなければならず、特に、マンション等の集合住宅においては、このような工事が不可能に近い場合もあり、使い勝手の良い装置に買い替えるのは非常に難しいという事情があった。
【0010】
ところで、図8に示すようなシステム装置では、送湯管3の出湯栓5の代わりに水栓ユニットを取り付けることもあり、この種の水栓ユニットとして、図10に示すものが知られている。図10の(a)に示すユニットは、水道等に接続される給水側の管46と湯側の管47とをそれぞれ単水栓48a,48bを介して合流させ、切り替えコック39を介して合流管からシャワー44側の管と浴槽4への滴下落とし込みの管とに分岐したものであり、湯側の管47が送湯管3に接続される。図10の(b)に示す水栓ユニットは、ワックスサーモ式の温度調節付混合水栓のユニットで、湯張りの温度に調整されたワックスサーモ49によって、給水側の管46の入水量と湯側の管47を通ってくる湯の入水量とが制御されて設定温度の湯が作り出され、その湯は水量カウンター付止水弁50を通り、切り替えコック39を介してシャワー44側の管と、浴槽4への落とし込み側の管との所望の管に導かれるようにしたものである。前記水量カウンター付止水弁50は水量を手動設定することにより、この止水弁50を通る湯の量がカウントされ、そのカウント積算値が設定値に達したときに弁が自動的に閉じ、湯張りの停止が行われるものである。
【0011】
図10の(c)に示す水栓ユニットは、同図(b)のシャワー44および切り替えコック39を省略し、水量カウンター付止水弁50から出る湯を直接浴槽4に滴下して落とし込むようにしたものである。これら図10の(a),(b),(c)の水栓ユニットは何れも湯側の管47を送湯管3に接続して湯張りが行われるが、同図の(a)の水栓ユニットを使用して湯張りを行うときには、単水栓48a,48bを手動操作して水の量と湯の量をいちいち調整しなければならないという面倒があり、また、湯張りの終了時には、いちいち浴室に出向いて行って単水栓48a,48bを閉めてからでないと給湯器側のシーケンスプログラムをリセットすることができないという不便がある。
【0012】
また、図10の(b)に示す水栓ユニットを使用して湯張りを行った場合には、湯張り完了時に水量カウンター付止水弁50は自動的に閉弁するので、リモコンを用いて湯張り制御のシーケンスプログラムを直ちにリセットすることはできるが、次に湯張りを行うときにはわざわざ浴室に出向いて行って、水量カウンターをセットし直さなければならないという面倒がある。
【0013】
さらに、同図の(c)に示す水栓ユニットを使用した場合も、同図の(b)の場合と同様に、湯張りを行う毎に浴室に出向いて行って水量カウンターをセットし直さなければならないという不便がある。
【0014】
本発明は上記従来の課題を解決するためになされたものであり、その目的は、湯張り機能付の給湯器を新たに設置施工する工事や既存の給湯単能器具から湯張り機能付の給湯器具に買い替えて設置施工する工事も容易であり、かつ、使い勝手が良く、正確な湯量の湯張りを行える湯張り栓ユニットを提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記目的を達成するために、次のように構成されている。すなわち、第1の発明は、給湯器の湯を導いて浴槽内に滴下して落とし込む送湯管に接続される湯張り栓ユニットであって、該湯張り栓ユニットは、前記送湯管に接続される接続部と、この接続部を基端側とし湯の出口を浴槽の上側に配置して伸張形成される出湯通路と、この出湯通路に介設される水栓と、該水栓の上流側と下流側を連通するバイパス通路と、このバイパス通路に介設され、湯張り制御信号によって開閉制御される落とし込み制御弁とが集合一体化されているものであり、この湯張り栓ユニットには前記バイパス通路を介して浴槽内に滴下して落とし込まれる湯の量を検出するフローセンサが設けられていることを特徴として構成されている。
【0016】
また、第2の発明は、給湯器の湯を導いて浴槽内に滴下して落とし込む送湯管に接続される湯張り栓ユニットであって、該湯張り栓ユニットは、前記送湯管に接続される接続部と、この接続部を基端側として前記送湯管に対し分岐してそれぞれ伸張形成される出湯通路および落とし込み通路と、前記落とし込み通路に介設され、湯張り制御信号によって開閉制御される落とし込み制御弁とが集合一体化されているものであり、前記落とし込み通路の湯の出口は浴槽の上側に配置され、この湯張り栓ユニットには前記落とし込み通路から浴槽内に滴下して落とし込まれる湯の量を検出するフローセンサが設けられていることを特徴として構成されている。
【0017】
さらに、前記湯張り栓ユニットにはフローセンサの検出信号を受けて湯の落とし込み量を積算し、該積算値が予め設定された値になったときに前記落とし込み制御弁を閉動させるユニット制御回路が設けられていることも本発明の特徴的な構成とされている。
【0018】
【作用】
上記構成の本発明において、給湯器の湯の送湯管に湯張り栓ユニットの接続部を接続することにより自動湯張りシステムが形成される。浴槽への自動湯張りを行うときには、落とし込み制御弁を開け、給湯器の燃焼運転により作り出される湯を送湯管からバイパス通路あるいは落とし込み通路を通して浴槽内に落とし込む。そして、このとき、浴槽内に落とし込まれる湯量が湯張り栓ユニット内のフローセンサにより正確に検出され、その湯量が所定の値に達したときに、落とし込み制御弁が閉じられ、浴槽への自動湯張り運転が終了する。
【0019】
【実施例】
以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。図1には、本発明に係る湯張り栓ユニットの第1の実施例が自動湯張りシステムと共に示されている。同図において、給湯器1は、例えば従来例の図9に示す装置と同様な自動湯張り機能を備えており、器具内部には通水水量を検出するフローセンサ14や、入水や出湯の温度を検出する温度センサや、その他、燃焼運転に必要なセンサ、装置、部品が内蔵されている。
【0020】
給湯器1内には制御装置15が配置されており、この制御装置15にはリモコン8が接続されている。給湯器1の給湯管2には送湯管3が接続されており、この送湯管3の先端側に本実施例の特徴的な湯張り栓ユニット52が接続されている。この湯張り栓ユニット52は接続部41を有しており、この接続部41を介して湯張り栓ユニット52は送湯管3に接続されており、接続部41からは出湯通路53とバイパス通路17とが分岐形成されている。出湯通路53には水栓としての単水栓5が配設されており、出湯通路53の先端側は浴槽4の内部に向けて配置されている。
【0021】
前記バイパス通路17の先端側は単水栓5の下流側位置の出湯通路53に合流接続されており、バイパス通路17には落とし込み制御弁として機能する落とし込み電磁弁18とフローセンサ9が介設されており、フローセンサ9は、送湯管3から送られた湯がバイパス通路17を介して浴槽4内に滴下して落とし込まれるときに、その湯の量を検出する働きをするものである。
【0022】
湯張り栓ユニット52にはユニット制御回路16が設けられており、ユニット制御回路16は湯張り栓ユニット52内のフローセンサ9および落とし込み電磁弁18と電気配線材により接続されており、一方、ユニット制御回路16は電気配線材により前記給湯器1側の制御装置15により接続されている。前記リモコン8と制御装置15とユニット制御回路16により湯張り制御部が構成され、リモコン8の操作により湯張り制御が行われるようになっている。
【0023】
図3はリモコン8のパネル面構成の一例を示したもので、パネル面上には必要に応じ、給湯温度設定部21と、浴槽4への落とし込み湯温設定部22と、落とし込み湯量設定部23と、自動湯張りの開始を時刻又は経過時間で設定するタイマ設定部25と、浴槽湯張りの水位レベルを設定する水位設定部26と、給湯運転を指令する給湯運転スイッチ27と、自動湯張りの運転を指令する湯張り運転スイッチ28とを備えている。
【0024】
前記各設定部21〜25は数値設定を行うボタン30と設定された数値を表示する表示部31とを備えており、また、水位設定部26は水位を設定するボタン32と設定された水位を絵等によって表示する表示部33とを備えている。なお、タイマ設定部25で設定する落とし込み時間とは、タイマ設定部25で設定操作した後、何時間経過後に湯張り運転を開始させるかを設定する時間を意味する。これらリモコンで設定された設定情報およびスイッチ27,28のスイッチ情報は制御装置15に加えられ、前記リモコン8で設定された設定情報とスイッチ28のスイッチ情報は、制御装置15を介して湯張り栓ユニット52のユニット制御回路16に加えられるようになっている。
【0025】
湯張り栓ユニット16は、図2に示されるように、落とし込み湯量計測部34、落とし込み湯量入力部36、弁閉信号指令部39を有して構成されており、リモコン8の落とし込み湯量設定部23で設定された湯量が、ユニット制御回路16の落とし込み湯量入力部36に入力され、その一方で、リモコン8からの湯張り運転開始信号を受けて、落とし込み量計測部34が作動するようになっている。
【0026】
落とし込み量計測部34は、湯張り栓ユニット52内のフローセンサ9からの水量検出信号を受けて、バイパス通路17を介して浴槽4内に落とし込まれる湯の量を積算するとともに、この積算値と前記落とし込み湯量入力部36に予め入力されている落とし込み湯量の落とし込み設定値とを比較し、積算値が落とし込み設定値となったときに、弁閉信号指令部39に値一致信号を加えるようになっている。弁閉信号指令部39は、その信号を受けて湯張り制御信号としての閉駆動信号を落とし込み電磁弁18に加え、それにより、落とし込み電磁弁18が閉じられるようになっている。
【0027】
本実施例は以上のように構成されており、自動湯張り動作は次のように行われる。リモコン8の湯張り運転スイッチ28がオンされるか、あるいは、タイマ設定部25で設定した時刻あるいは時間となったとき、湯張り制御信号としての弁開駆動信号により落とし込み電磁弁18が開けられ、給湯器1に給水される水がバーナの燃焼火力でもって湯にされ、落とし込み湯温設定部22で設定された温度の湯が送湯管3およびバイパス通路17を通って浴槽4内に落とし込まれる。この湯張りの最中、ユニット制御回路16の落とし込み湯量計測部34は、湯張りユニット52のフローセンサ9の湯量検出信号を受けて落とし込み湯量を積算する。そして、その積算値がリモコン8の落とし込み湯量設定部23で設定された落とし込み設定値に達したときに、弁閉信号指令部39から落とし込み電磁弁18に閉駆動信号が加えられ、落とし込み電磁弁18が閉じて湯張り運転が終了する。
【0028】
なお、図3に示すリモコン8のパネル面構成は、パネル面構成の一例を示したものであり、本実施例のように、リモコン8に入力された落とし込み湯量と、フローセンサ9で検出されて落とし込み湯量計測部34で演算された湯の積算値との比較により、落とし込み電磁弁18の閉動作を行うようにする場合には、水位設定部26は省くこともできる。
【0029】
本実施例によれば、送湯管3の先端側に湯張り栓ユニット52を接続するだけの配管作業で自動湯張りシステムを構築できるようにしたので、従来例の図9に示すような湯張り専用の湯張り管10を配管する必要がなく、設置施工が非常に容易となる。
【0030】
また、バイパス通路17の落とし込み電磁弁18を開閉させて湯張り運転を制御するようにしたものであるから、湯張り運転中に、台所等で給湯器1の湯を使用していたような場合、落とし込み電磁弁18を閉じて湯張り運転が停止されても、給湯器1の湯は止まることなくそのまま台所等で湯の使用ができるので、使い勝手上、非常に便利である。
【0031】
しかも、湯張りされている湯量は、フローセンサ9により検出されるが、このフローセンサ9は湯張り栓ユニット52のバイパス通路17に介設されていて、バイパス通路17を介して浴槽4内に落とし込まれる湯の量だけを検出するために、たとえ、湯張りの最中に台所等で湯の使用を行っても、台所等で使用される湯がフローセンサ9により検出されることはなく、フローセンサ9の検出信号を受けて、ユニット制御回路16が落とし込み湯量を正確に積算して湯張り制御を行うことができる。
【0032】
そして、フローセンサ9や落とし込み電磁弁18が、ユニット制御回路16を介して給湯器1側の制御装置15に電気的に接続されているため、フローセンサ9および落とし込み電磁弁18から別々に電気配線を引き出して、多数本の電気配線により直接給湯器1の制御装置15と接続するよりも電気配線数は少くて済み、電気配線を簡素化することができる。
【0033】
さらに、出湯栓(単水栓)5を使わずに、つまり、出湯栓5を閉じた状態で湯張り運転を行うことができるので、従来例の図8に示す装置のように、出湯栓5を閉めたことを確認してから湯張り運転のシーケンスプログラムをリセットする必要はなく、出湯栓5が閉まっていることをわざわざ浴室に確認に行くことなくリモコン8を利用してシーケンスプログラムのリセットを行うことができる。また、湯張り運転の開始時には、リモコン8の湯張り運転スイッチ28をオンすると、湯張り制御信号によって落とし込み電磁弁18が開けられ、浴槽4への湯の落とし込みが直ちに可能状態になる。従来の制御カウンター付止水弁を使用した場合には、湯張りを行うときにわざわざ浴室に出向いて水量カウンターをセットし直さなければならないという面倒があるが、本実施例の湯張り栓ユニットを用いることにより、このような面倒を解消することができる。
【0034】
さらに、湯張り機能をもたない給湯単能器具を使用している家庭で湯張り機能をもつ給湯器に買い替えたい場合には、給湯単能器具から浴槽に配管されている管をそのまま送湯管3として利用することができ、既存の配管に湯張り栓ユニット52を取り付け、ユニット制御回路16から制御装置15に電気配線を接続するだけの作業で自動湯張りシステムが形成されることとなり、浴室壁面に穴を開けたり浴室床面に配管を引き回す難工事が不要となり、これらの難工事ができないマンション等の集合住宅において、本実施例の湯張り機能の給湯器およびそのシステムを容易に構築することが可能となり、そのコストも非常に安上がりとなる。
【0035】
図4には、本発明に係る湯張り栓ユニットの第2の実施例を備えた自動湯張りシステムの制御部分の要部構成ブロック図が示されている。第2の実施例の湯張り栓ユニットが第1の実施例と異なる特徴的なことは、ユニット制御回路16に、クロック19、時間・湯量計測部38、水位設定値入力部43、演算部37を設けることにより、浴槽4内に落とし込めれる湯の水位を制御できるように構成したことであり、その他の構成は第1の実施例の湯張り栓ユニットと同様であり、この湯張り栓ユニットを備えた自動湯張りシステムの構成も、図1で示した第1の実施例と同様である。
【0036】
第2の実施例では、湯張り運転開始後、時間・湯量計測部38がフローセンサ9からの信号を受けて、落とし込み湯量を積算するとともに、クロック19のクロック信号を受けて湯張り開始後からの時間を計測する。その一方で、リモコン8の水位設定部26で入力した水位が、ユニット制御回路16の水位設定値入力部43に入力され、その信号を受けて、演算部37は設定された水位レベルにより、予め与えられている浴槽の大きさ等の情報に基づき、湯張りに必要な湯の落とし込み量と所要時間を演算し、自動湯張りの途中で時間・湯量計測部38で計測される落とし込み湯量の計測値のデータを取り込み、水位設定に対応する落とし込み湯量と所要時間の演算値を自動補正する。
【0037】
時間・湯量計測部38は演算部37で補正演算された水位設定に対応する落とし込み湯量と、計測した落とし込み湯量の積算値とを比較し、かつ、演算部37で補正演算された落とし込みの所要時間とクロック19の信号によって計測した計測時間とをそれぞれ比較し、補正演算による落とし込み湯量および落とし込み所要時間の水位設定に対する値に対して、計測された落とし込み湯量および時間の一方又は両方が補正演算値に達したとき、時間・湯量計測部38からの信号を受けて、弁閉信号指令部39により湯張り制御信号としての閉駆動信号が落とし込み電磁弁18に加えられ、同電磁弁18が閉じられて湯張り運転が終了する。
【0038】
第2の実施例は上記のように動作し、この実施例も第1の実施例と同様の効果を奏することができる。
【0039】
図5には、本発明に係る湯張り栓ユニットの第3の実施例が自動湯張りシステムと共に示されている。この実施例の湯張り栓ユニット52は、先端側に出湯栓(単水栓)5が配設されている送湯管3に分岐接続されるもので、この送湯管3に分岐接続する接続部41と、この接続部41側を基端側として送湯管3から分岐される落とし込み通路40と、この落とし込み通路40に介設される落とし込み制御弁としての落とし込み電磁弁18とフローセンサ9とを集合して一体化したもので、落とし込み通路40の先端側は浴槽4内に向けて配置されている。そして、湯張り栓ユニット52には、上記第1の実施例と同様のユニット制御回路16が接続されており、ユニット制御回路16には、落とし込み電磁弁18とフローセンサ9とが電気的に接続され、さらに、ユニット制御回路16は給湯器1の制御装置15と電気配線材によって接続されている。
【0040】
この実施例も、送湯管3に湯張り栓ユニット52を接続するだけの配管施工で給湯器の自動湯張りシステムが構成できるので、その設置配管施工が極めて容易となり、前記第1の実施例と同様に動作し、同様な効果を奏することができる。
【0041】
図6および図7には、本発明のさらに他の実施例が示されている。図6に示す湯張り栓ユニット52は、第1の実施例の図1に示す湯張り栓ユニットに対応しており、この湯張り栓ユニット52は第1の実施例の単水栓5を閉止動作が可能な前記図10の(a)と同様の混合水栓43によって構成し、混合水栓43の一方側の通路にシャワー44を取り付けたものであり、それ以外の構成は前記第1の実施例と同様である。
【0042】
また、図7に示す実施例は、前記第3の実施例の図5に示す単水栓5を閉止動作が可能な混合水栓43によって構成し、この混合水栓43の一方側の通路にシャワー44を設けたものであり、それ以外の構成は前記第3の実施例と同様である。
【0043】
これら図6および図7に示す実施例の装置も配管構成が極めて簡易であり、前記第1および第3の各実施例と同様な効果を奏する。
【0044】
なお、本発明は前記各実施例に限定されることはなく、様々な実施の態様を採り得る。例えば、上記図5および図7の実施例では、単水栓(出湯栓)5や混合水栓43は湯張り栓ユニット52から除外したが、図5に示す単水栓5を含めた番号54で囲った部分を湯張り栓ユニットとして構成してもよく、また、図7に示す混合水栓43を含む番号55で囲った部分を湯張り栓ユニットとして構成してもよい。
【0045】
また、上記第3〜第5の実施例では、ユニット制御回路16は第1の実施例と同様の回路に構成したが、ユニット制御回路16を第2の実施例と同様に構成し、水位設定により湯張り運転を行うようにしてもよい。
【0046】
さらに、ユニット制御回路16は本実施例のものに限定されるものではなく、送湯栓3から分岐させたバイパス通路17又は落とし込み通路40に設けた落とし込み電磁弁18を開閉させて湯張り運転を行い、フローセンサの検出信号を受けて湯の落とし込み量を積算し、該積算値が予め設定された値になったときに、前記落とし込み制御弁を閉動させる機能を有してしれば、他のどのような湯張り機能の制御回路であってもよく、例えば、図2に示した回路のクロック19や水位設定値入力部43、演算部37を、給湯器1の制御装置15側に設けて、制御装置15側の回路の信号をユニット制御回路16側に取り込んで、落とし込み電磁弁18の閉動作制御を行うようにしてもよい。
【0047】
また、システム制御回路16にリモコンを接続し、湯張り栓ユニット52中に、そのリモコンも集合一体化したユニットとしてもよい。そのようにした場合には、リモコンにより、風呂場側でも湯張り運転操作を行うことができる。
【0048】
さらに、上記各実施例では、いずれも湯張り栓ユニット52にユニット制御回路16を設けたが、必ずしも湯張り栓ユニット52にユニット制御回路16を設けるとは限らず、ユニット制御回路16を給湯器1の制御装置15側に設けてもよい。また、落とし込み電磁弁18やフローセンサ9の電気配線材は給湯器1の制御装置15側に配線接続してもよく、それらをリモコン8側に配線接続してもよい。
【0049】
さらに、上記各実施例では落とし込み制御弁を電磁弁によって構成したが、弁の開閉を制御できるものであれば他の制御弁でもよく、また、弁の開閉だけでなく弁の開閉量を制御できる弁であってもよい。
【0050】
さらに、上記実施例では、フローセンサ9をバイパス通路17又は落とし込み通路40に設ける際に、いずれも落とし込み電磁弁18と出湯口との間に設けたが、フローセンサ9を落とし込み電磁弁18と接続部41との間に介設しても構わない。
【0051】
【発明の効果】
本発明の湯張り栓ユニットは、給湯器の湯を導いて浴槽内に滴下して落とし込む送湯管に接続する接続部を有し、第1の発明では、この接続部から水栓を備えた出湯通路を伸張形成し、この出湯通路の水栓の上流側と下流側を連通するバイパス通路を設け、第2の発明では、前記接続部から落とし込み通路を伸張形成し、これら、バイパス通路や落とし込み通路に落とし込み制御弁を介設したものであるから、湯張り制御信号により前記落とし込み制御弁を開閉制御することにより、自動湯張りが可能となる。しかも、この湯張り栓ユニットの落とし込み制御弁を開閉駆動することにより自動湯張り運転を行うものであるから、自動湯張り運転中に給湯器の湯を台所等で使用していた場合、落とし込み制御弁が閉じられて自動湯張りが終了したときにおいても、台所等で使用していた湯が遮断されることなく引き続き使用できるという便利性が得られる。
【0052】
また、湯張り栓ユニットには、バイパス通路又は落とし込み通路を介して浴槽内に落とし込まれる湯の量を検出するフローセンサが設けられているために、台所や風呂等で湯を使用したとしても、湯張り栓ユニットのフローセンサによる湯の検出量が、それらの湯の量に左右されることはなく、浴槽内に落とし込まれて湯張りされる湯の量を正確に検出することができる。そして、その検出値に基づいて、落とし込み制御弁の閉動作が行われるために、確実に、正確な湯量の湯張りを行うことができる。
【0053】
また、フローセンサの検出値に基づいて、上記落とし込み制御弁の閉動作を制御するユニット制御回路がユニット内に設けられている湯張り栓ユニットにおいては、落とし込み制御弁やフローセンサが、ユニット制御回路を介して給湯器側と接続されるため、フローセンサおよび落とし込み制御弁から個々に電気配線を引出し、それらの多数本の電気配線材で直接給湯器側の制御装置とに接続する場合よりも、湯張り栓ユニットと給湯器との間の電気配線数を少くすることができ、両者間の配線を簡素化することができる。
【0054】
また、自動湯張り運転の停止後、リモコン等により自動湯張りの制御装置のシーケンスプログラムをリセットするようなとき、従来例のようにわざわざ出湯栓が閉められていることを確認するために浴室へ出向く必要がなく、リモコンを操作して直ちに前記リセット動作を行うことができ、使い勝手上、非常に優れたものとなる。また、送湯管の先端側に従来例の水量カウンター付止水弁を備えた水栓ユニットを接続したような場合には、次の湯張りの開始時にいちいち浴室に出向いて水量カウンターをセットし直さなければならないという不便があるが、本発明の湯張り栓ユニットではこのような不便がなく、単にリモコンの湯張り開始スイッチを操作するだけで自動湯張りが可能となる。
【0055】
また、本発明の湯張り栓ユニットを用いて自動湯張りシステムを設置施工する場合に、従来の図9に示すような専用の湯張り管を別途設ける必要がなく、また、既存の湯張り機能のない給湯単能器具を本発明の湯張り機能の装置に買い替える場合においても、既存の給湯器から浴槽に配管されている管路をそのまま送湯管として使用し、その管路に本発明の湯張り栓ユニットを接続するだけで済むので、集合住宅等の配管増設が非常に困難な家庭においても自動湯張りシステムの構築が容易にでき、その設置施工の工事も非常に安上がりであるという優れた効果を奏することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の湯張り栓ユニットの第1の実施例を自動湯張りシステムと共に示す構成図である。
【図2】上記実施例のユニット制御回路16の制御部分の要部構成を示すブロック図である。
【図3】本実施例装置に使用されるリモコンのパネル面の一構成例を示す説明図である。
【図4】本発明の湯張り栓ユニットの第2の実施例のユニット制御回路16の要部構成を示すブロック図である。
【図5】本発明の湯張り栓ユニットの第3の実施例を自動湯張りシステムと共に示す構成図である。
【図6】本発明の他の実施例の湯張り栓ユニットを自動湯張りシステムと共に示す構成図である。
【図7】本発明のさらに他の実施例のシステム構成図である。
【図8】従来の自動湯張りシステム装置の説明図である。
【図9】従来の他の自動湯張りシステム装置の説明図である。
【図10】従来の水栓ユニットの各種説明図である。
【符号の説明】
1 給湯器
3 送湯管
5 出湯栓
8 リモコン
9 フローセンサ
15 制御装置
16 ユニット制御回路
17 バイパス通路
18 落とし込み電磁弁
40 落とし込み通路
52 湯張り栓ユニット
Claims (3)
- 給湯器の湯を導いて浴槽内に滴下して落とし込む送湯管に接続される湯張り栓ユニットであって、該湯張り栓ユニットは、前記送湯管に接続される接続部と、この接続部を基端側とし湯の出口を浴槽の上側に配置して伸張形成される出湯通路と、この出湯通路に介設される水栓と、該水栓の上流側と下流側を連通するバイパス通路と、このバイパス通路に介設され、湯張り制御信号によって開閉制御される落とし込み制御弁とが集合一体化されているものであり、この湯張り栓ユニットには前記バイパス通路を介して浴槽内に滴下して落とし込まれる湯の量を検出するフローセンサが設けられていることを特徴とする湯張り栓ユニット。
- 給湯器の湯を導いて浴槽内に滴下して落とし込む送湯管に接続される湯張り栓ユニットであって、該湯張り栓ユニットは、前記送湯管に接続される接続部と、この接続部を基端側として前記送湯管に対し分岐してそれぞれ伸張形成される出湯通路および落とし込み通路と、前記落とし込み通路に介設され、湯張り制御信号によって開閉制御される落とし込み制御弁とが集合一体化されているものであり、前記落とし込み通路の湯の出口は浴槽の上側に配置され、この湯張り栓ユニットには前記落とし込み通路から浴槽内に滴下して落とし込まれる湯の量を検出するフローセンサが設けられていることを特徴とする湯張り栓ユニット。
- 湯張り栓ユニットにはフローセンサの検出信号を受けて湯の落とし込み量を積算し、該積算値が予め設定された値になったときに前記落とし込み制御弁を閉動させるユニット制御回路が設けられていることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の湯張り栓ユニット。
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1995
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