JP3579119B2 - 顕微鏡のステージの移動機構 - Google Patents

顕微鏡のステージの移動機構 Download PDF

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は顕微鏡のステージに関し、より詳細には、顕微鏡のステージの移動機構に関する。
【0002】
【従来の技術】
顕微鏡のステージに載せられ、クレンメルで保持された標本を顕微鏡で観察する際に、その標本を移動させる方法として、これまで主に二つの方法が採られている。その一つは、X軸方向においては標本を保持しているクレンメルを移動させ、Y軸方向においては標本を載せたステージを移動させ、標本を所望の位置に位置させる方法である。他方は、標本を保持しているクレンメルをX軸及びY軸の両方向に移動させ、標本を所望の位置に位置させる方法である。
【0003】
何れの方法においても、クレンメル又はステージを移動させる手段としてラック−ピニオン機構が用いられていた。すなわち、クレンメル又はステージにはラックが取り付けられ、一方、顕微鏡本体に固定されたステージには、クレンメル又はステージを移動させるためのハンドルが取り付けられ、そのハンドルにはラックと噛み合っているピニオンが設けられている。このため、ハンドルを回転させると、クレンメル又はステージはハンドルの回転量に応じて移動する。
【0004】
一般に、クレンメルは次のようにして保持されている。クレンメルには両側にコの字形の溝が設けられているクレンメル保持部材が固定されており、そのクレンメル保持部材を保持する支持部材にもコの字形の溝が設けられている。これら双方の溝は相互に対向するように配置されており、双方の溝の間にボール又はコロが挟み込まれることによって、クレンメル保持部材が保持されている。
【0005】
ステージもクレンメルとほぼ同様にして保持されている。すなわち、移動側ステージと固定側ステージの双方にはコの字形の溝が各々設けられており、それら双方の溝の間にボール又はコロが介在することによって、各ステージが保持されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
クレンメル又はステージを移動させる手段としてラック−ピニオン機構を用いている顕微鏡において、標本を微小量だけ移動させる場合、仮にラックとピニオンとの間にガタがあると、そのガタの分だけ、ハンドルの微小回転に標本が追従せず、所望の通りの微小量の動きができないことがある。このため、従来の顕微鏡においては、このガタをなくすため、ラックをピニオンに押し付け、これによって、微小量の動きに追従させようとしていた。
【0007】
また、ラック−ピニオン機構においては、ラックの基準ピッチ線はピニオンのピッチ円と常に接していなければならない。しかし、ラック又はピニオンの加工精度、熱膨張、たわみなどに起因して基準ピッチ線とピニオンのピッチ円とが離れてガタを生じたり、あるいは、ラックとピニオンとが接近しすぎてハンドルの回転が重くなり、回転ムラが生じたりすることがあった。
このようなガタや回転ムラを最小限にするためには、組立調整が必要となるが、そのような調整には高度の技能が要求される。さらに、調整工数が多いので、製造コスト上昇の原因になっている。
【0008】
一般に、クレンメル保持部材を移動させるためのピニオンは、機能上、ステージの端部に配置されている。このため、クレンメル保持部材を移動させると、クレンメル保持部材がステージよりも突出してしまうことがあった。このような状態においては、観察者の手が突出したクレンメル保持部材に引っ掛かり、顕微鏡の操作が困難なものになっていた。
【0009】
本発明は、以上のような従来の顕微鏡のステージの問題点に鑑みてなされたものであり、ハンドルを軽快且つ回転ムラなく操作することができ、而も比較的廉価に製作することのできる顕微鏡のステージを提供することを目的する。
【0010】
【課題を解決するための手段】
この目的を達成するため、本発明に係る顕微鏡のステージは、上下方向に重ねられた上ステージと下ステージとからなり、前記上ステージは前記下ステージに対して移動可能な顕微鏡のステージにおいて、上ステージに回転可能に取り付けられたプーリーと、このプーリーに一巻巻き付けられていて、張られた状態で両端が下ステージに固定されている細長い線状部材とを備えている。前記プーリーは前記線状部材により常に締め付けられており、前記プーリーを回転させることによって、前記上ステージを前記下ステージに対して前記線状部材が張られている方向に移動させることができるようにされている。
【0011】
本発明の好ましい実施態様においては、前記線状部材の一方の端にテンション付加部材の一端が連結され、このテンション付加部材の他端が下ステージに固定されている。従って、この実施態様においては、線状部材はテンション付加部材により張られている。
【0012】
本発明の更に好ましい実施態様においては、前記上ステージの上側には標本保持用のクレンメルが配置され、該クレンメルはクレンメル保持部材により支持されている。本実施形態に係るステージは、一端が前記クレンメル保持部材に固定された細長い線状部材と、一端が前記線状部材の他端に連結され、他端は前記クレンメル保持部材に固定されているテンション付加部材と、前記クレンメル保持部材に対して回転可能に支持され、前記線状部材が一巻巻き付けられているプーリーとを備えており、前記プーリーは前記テンション付加部材の引張力によって常に前記線状部材により締め付けられ、前記プーリーを回転させることによって、前記クレンメル保持部材を前記線状部材が張られている方向に移動させることができるようにされている。
【0013】
【作用】
上記のように、本発明に係る顕微鏡のステージにおいては、クレンメル保持部材又はステージを移動させるための手段としてのラック−ピニオン機構に代えて、プーリを回転させることにより、クレンメル保持部材又はステージを移動させる構造を採用している。これにより、従来のラック−ピニオン機構が有していた機構上の欠点は全て解消させることができる。
プーリーにはワイヤあるいはベルトなどの如き細長い線状部材が一巻巻き付けられていて、常に前記線状部材により締め付けられている状態にあるので、プーリーが回転してもプーリーと弾性部材との間にはスリップは生じない。
【0014】
プーリーは下ステージに対して回転可能であるように上ステージに取り付けられている。このため、プーリーに外部から適当に回転力を与えることによって、プーリーを回転させると、プーリーは線状部材が巻き付けられた状態のまま、線状部材が張られている方向に沿って移動する。プーリーは上ステージに固定されているので、プーリーの移動に伴って、上ステージは移動する。移動量はプーリーの回転量に比例する。この作用は、上ステージとクレンメルとの間においても同様である。
本発明によれば、線状部材とプーリの摩擦によって動力が伝達されるので、ラックピニオン機構のように移動に伴って部材が突出することがなく、ギアのガタや回転ムラの問題もない顕微鏡ステージが実現される。
【0015】
【実施例】
図1乃至図9に本発明に係る顕微鏡のステージの一実施例を示す。
本実施例に係る顕微鏡のステージを上方から見た平面図である図1及び図1のII−II線における断面図である図2に示すように、本実施例に係る顕微鏡のステージは標本1を挟み込む構造をなしているクレンメル2、クレンメル2を支持しているクレンメル保持部材3、クレンメル保持部材3の下側に位置する上ステージ4、上ステージ4の下側に位置する下ステージ5とを備えている。後述するように、クレンメル保持部材3は上ステージ4に対してX方向に移動可能に構成されており、上ステージ4は下ステージ5に対してY方向に移動可能に構成されている。
【0016】
また、図1のIII−III 線における断面図である図3に示すように、本実施例に係る顕微鏡のステージはクレンメル保持部材3及び上ステージ4の移動方向及び移動量を調節するためのスリーブ6が設けられている。スリーブ6の一端は上ステージ4と下ステージ5とを貫通してそれらの内部に位置しており、他端は下ステージ5から下方に延びている。
図4は下ステージ5の横断面を上方から見た平面図である。図4に示すように、下ステージ5にはその両縁にY方向に延びるシャフト7A,7Bが固定的に取り付けられている。
シャフト7Aには、シャフト7Aに対して自在に摺動し得る摺動部材8A,8Bが取り付けられており、シャフト7Bには、シャフト7Bに対して自在に摺動し得る摺動部材8Cが取り付けられている。これらの摺動部材8A,8B,8Cは上ステージ4に固定されており、上ステージ4はこれらの摺動部材8A,8B,8C及びシャフト7Aを介して下ステージ5に対してY方向に摺動し得るようになっている。
【0017】
下ステージ5に植設されたピン9Aには細長い線状部材としてのワイヤ10の一端が取り付けられている。ワイヤ10の他端にはテンション付加部材としての引張バネ11が連結されており、引張バネ11の他端は下ステージ5に植設されたピン9Bに取り付けられている。
図4のV−V線における縦断面図である図5に示すように、スリーブ6には、下ステージ5と同じ高さに位置する第一プーリー12が取り付けられている。図4及び図5に示すように、ワイヤ10は、取り付けピン9Aと引張バネ11との間において、この第一プーリー12に一巻き分だけ巻き付けられている。このように、ワイヤ10に一巻き巻かれている第一プーリー12は、引張バネ11の引張力によって常にワイヤ10により締め付けられているので、後述するように、第一プーリー12が回転しても、第一プーリー12とワイヤ10との間にスリップが生じることはない。
【0018】
スリーブ6の断面構造を示す図6に示すように、スリーブ6の内部においては、上端部を上ステージ4に固定された円筒状の固定スリーブ14が上ステージ4から下方に延びている。第一プーリー12は筒状をなしており、この筒状形状の最上位置に、ワイヤ10が巻き付けられているプーリー部分12Aが形成されている。第一プーリー12は、固定スリーブ14に回転可能に嵌装されていて、その両端が、固定スリーブ14に嵌着された断面が三角形状をなしているC形リング14A,14Bにより受け止められ、軸方向の位置を決められている。このC形リングを締め付けるネジリング15によって、第一スリーブ12の回転力量を調節することができるようになっている。
【0019】
第一プーリー12の下方部分にはハンドル16が固定的に取り付けられている。このハンドル16を回すことにより、第一プーリー12を回転させることができ、後述するように、第一プーリー12の回転方向及び回転量に応じて、上ステージ4を下ステージ5に対して移動させることができる。
【0020】
一方、上ステージ4の断面を上方から見た平面図である図7に示すように、上ステージ4には、X方向に延びる2本のシャフト17A,17Bが固定されている。シャフト17Aには、シャフト17Aに対して自在に摺動し得る摺動部材18A,18Bが取り付けられており、シャフト17Bには、シャフト17Bに対して自在に摺動し得る摺動部材18Cが取り付けられている。これらの摺動部材18A,18B,18Cはブロック19に取り付けられており、このブロック19はクレンメル保持部材3に固定されている。すなわち、クレンメル保持部材3はこれらの摺動部材18A,18B,18C及びシャフト17A,17Bを介して上ステージ4に対してX方向に摺動し得るようになっている。
【0021】
ブロック19には細長い線状部材としてのワイヤ20の一端が取り付けられている。ワイヤ20の他端はテンション付加部材としての引張バネ21の一端と連結されており、引張バネ21の他端はブロック19に取り付けられている。
【0022】
図7のVIII−VIII線 における断面図である図8に示すように、固定スリーブ14の中空部には、スリーブシャフト13が回転可能に嵌挿されている。スリーブシャフト13は横断面が円形の中実軸で、その最上位置に第二プーリー22が形成されている。上ステージ4の第二プーリー22とは反対側の端部には、第三プーリー23が上ステージ4に回転可能に取り付けられている。図7に示すように、ワイヤ20は第二プーリー22と第三プーリー23との間に掛け渡されており、ワイヤー20及び引張りバネ21は一つの閉ループ形状を構成している。スリーブシャフト13の第二プーリー22の下側には段付き部が形成され、そこに断面が三角形状をなしているC形リング24Aが嵌着されて、スリーブシャフト13の軸方向の位置即ち第二プーリー22の位置が決められるようになっている。スリーブシャフト13の下端部側にも同形状のC形リング24Bが嵌着され、これらのC形リング24A,24Bを締め付けるネジリング25によって、スリーブシャフト13の回転力量を調節することができるようになっている。
【0023】
スリーブシャフト13の下端部にはハンドル26が固定的に取り付けられている。このハンドル26を回すことにより、第二プーリー22を回転させることができ、後述するように、第二プーリー22の回転方向及び回転量に応じて、クレンメル保持部材3を上ステージ4に対して移動させることができる。
なお、Y方向に張られたワイヤ10及びX方向に張られたワイヤ20、並びにワイヤ10が巻き付けられている第一プーリー12及びワイヤ20が巻き付けられている第二プーリー22、第三プーリー23の位置関係を概括的に図9に示す。
【0024】
以上のような構成を有する本実施例に係る顕微鏡のステージは次のように作動する。
下ステージ5に対して上ステージ4をY方向に移動させたい場合には、ハンドル16を回転させる。ハンドル16を回転させると、ハンドル16と固定的に連結されている第一プーリー12もともに回転する。第一プーリー12にはワイヤ10が巻き付けられているので、第一プーリー12の回転によりワイヤ10が連続的に第一プーリー12の回転方向とは逆の方向に送られ、その結果として、第一プーリー12はワイヤ10に巻き付けられた状態のまま、回転しながら、Y方向に移動する。第一プーリー12はスリーブシャフト13を介して上ステージ4に固定されているので、第一プーリー12の移動に伴って、上ステージ4に固定的に取り付けられている摺動部材8A,8Bがシャフト7Aに沿って摺動し、ひいては、上ステージ4がY方向に移動する。
【0025】
ワイヤ10は引張バネ11の引張力を受けて第一プーリー12に強く締め付けられているので、第一プーリー12が回転するときに、第一プーリー12とワイヤ10との間にスリップが生じることはなく、上ステージ4を第一プーリー12の回転量に追従させて正確に移動させることができる。
上ステージ4の移動は第一プーリー12の回転方向及び回転量に応じて決定される。また、第一プーリー12の回転力の大きさは、引張バネ11の引張力の大きさによっても変化する。第一プーリー12の回転力を小さくする場合には、引張バネ11の引張力を小さい値に設定すればよく、第一プーリー12の回転力を大きくする場合には、引張バネ11の引張力を大きい値に設定すればよい。
【0026】
また、上ステージ4に対してクレンメル保持部材3をX方向に移動させたい場合には、ハンドル26を回転させる。ハンドル26を回転させると、ハンドル26と固定的に連結している第二プーリー22もともに回転する。第二プーリー22が回転すると、この第二プーリー22に巻き付けられているワイヤ20は第二プーリー22の回転方向に応じて送られ、その結果として、ブロック19がワイヤ20に引張され、移動する。
クレンメル保持部材3はブロック19に固定的に取り付けられているので、ブロック19が移動することにより、摺動部材18A,18B,18Cがシャフト17A,17Bに沿って移動し、クレンメル保持部材3が上ステージ4に対して移動する。
【0027】
ワイヤ20は引張バネ21の引張力を受けて第二プーリー22及び第三プーリー23に強く締め付けられているので、第二プーリー22が回転するときに、第二プーリー22及び第三プーリー23とワイヤ20との間にスリップが生じることはなく、クレンメル保持部材3を第三プーリー23の回転量に追従させて正確に移動させることができる。
【0028】
クレンメル保持部材3の移動は第二プーリー22の回転方向及び回転量に応じて決定される。また、第二プーリー22の回転力の大きさは、引張バネ21の引張力の大きさによっても変化する。第二プーリー22の回転力を小さくする場合には、引張バネ21の引張力を小さい値に設定すればよく、第二プーリー22の回転力を大きくする場合には、引張バネ21の引張力を大きい値に設定すればよい。
【0029】
なお、上記の実施例においては、ワイヤ10,20を用いたが、ワイヤの代わりにベルトを用いることも可能である。
本実施例では、ワイヤ等の線状部材に引張力を付与するためのテンション付加部材としてコイルバネを用いたが、この他にテンションプーリー(ワイヤーに張りを与えるための中間プーリー)やテンションピン(コイルバネの代わりに単なるピンを用いたもの)等を用いてもよい。又、製造・組立て性や性能の安定性の面からは、これらのテンション付加部材を設けるのが好ましいが、線状部材を弛みなく張り渡すようにすれば、テンション付加部材はなくてもよい。
従来の機構が有する問題点の一つとして、ハンドルに作用する外力が可動部に伝達されることによる観察像のブレがあったが、この問題点は、C形リング14A,14Bをネジリング15によって軸方向に締め付けることにより解決されている。C形リング14A,14Bは、図6に示すように、断面が三角形状のリングで円周の一部分に切り欠きが設けられているものであり、ネジリング15によって軸方向に締め付けられると、三角形断面の斜面部分が第一プーリー12と固定スリーブ14との隙間に食い込んでいく。このため、ネジリング15の締め付け量を調節することによって、固定スリーブ14と第一プーリー12との間のガタを除去することができる。又、C形リング24A,24Bに関しても、ネジリング25の締め付け量を調節することにより、スリーブシャフト13と固定スリーブ14との間のガタを除去することができる。
【0030】
従来の顕微鏡用ステージで使用されていたガイド機構では、一対のレール部材の間に転動体として複数個のボールが挿入されており、このボールがレール内側に設けられた固定ワイヤに対して転動し、その結果として、二つのレール部材が相対的に移動する。このとき、各ボールに作用する荷重が等しくないと、荷重の軽いボールが滑って各ボール間の位置関係がずれることがある。各ボールの位置関係がずれると、ボールが正規の移動距離を転動する前にレール部材端部に到達してしまい、移動ストロークが減少してしまう。これに対して、本実施例の摺動部材8A,8Bは、円筒形のケージ全体に転動体としてのボールが多数配列された構造のもので、ボールはケージに保持されており、位置がずれることはないので、このようなことは起こらない。
【0031】
【発明の効果】
以上のように、本発明に係る顕微鏡のステージにおいては、クレンメル保持部材及び上ステージを移動させるための手段として、従来のラック−ピニオン機構に代えて、プーリーとワイヤとの組み合わせを用いているため、ハンドルを軽快且つ回転ムラなく操作することができ、而も比較的廉価に製作することができる。
【0032】
また、クレンメルがハンドル側に接近することに伴うラックのステージからの突出もなくなり、顕微鏡操作時にラックに手が引っ掛かることもない。このため、顕微鏡自体の操作性を向上させることもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施例に係る顕微鏡のステージを上方から見た平面図である。
【図2】図1のII−II線における断面図である。
【図3】図1のIII −III 線における断面図である。
【図4】下ステージの横断面を上方から見た平面図である。
【図5】図4のV−V線における断面図である。
【図6】スリーブ及び下ステージの内部構造を示す断面図である。
【図7】上ステージの断面を上方から見た平面図である。
【図8】スリーブ及び上ステージの内部構造を示す断面図である。
【図9】各ワイヤ及び各プーリーの位置関係を示す図である。
【符号の説明】
1 標本
3 クレンメル保持部材
4 上ステージ
5 下ステージ
6 スリーブ
7A,7B シャフト
8A,8B,8C 摺動部材
10 ワイヤ
11 引張バネ
12 第一プーリー
13 スリーブシャフト
14 固定スリーブ
14A,14B C形リング
16 ハンドル
17A,17B シャフト
18A,18B,18C 摺動部材
19 ブロック
20 ワイヤ
21 引張バネ
22 第二プーリー
23 第三プーリー
24A,24B C形リング
26 ハンドル

Claims (3)

  1. 上下方向に重ねられた上ステージと下ステージとからなり、前記上ステージは前記下ステージに対して移動可能な顕微鏡のステージにおいて、
    前記上ステージに回転可能に取り付けられたプーリーと、前記プーリーに一巻巻き付けられていて、張られた状態で両端が前記下ステージに固定されている細長い線状部材とを備え、前記プーリーは前記線状部材により締め付けられており、前記プーリーを回転させることによって、前記上ステージを前記下ステージに対して前記線状部材が張られている方向に移動させることができるようにしたことを特徴とする顕微鏡のステージ。
  2. 上下方向に重ねられた上ステージと下ステージとからなり、前記上ステージは前記下ステージに対して移動可能な顕微鏡のステージにおいて、
    一端が前記下ステージに固定された細長い第一の線状部材と、一端が前記第一の線状部材の他端に連結され、他端は前記下ステージに固定されている第一のテンション付加部材と、前記上ステージに回転可能に取り付けられ、前記第一の線状部材が一巻巻き付けられている第一のプーリーとを備え、前記第一のプーリーは前記第一のテンション付加部材の引張力によって常に前記第一の線状部材により締め付けられており、前記第一のプーリーを回転させることによって、前記上ステージを前記下ステージに対して前記第一の線状部材が張られている方向に移動させることができるようにしたことを特徴とする顕微鏡のステージ。
  3. 前記上ステージの上側には標本保持用のクレンメルが配置され、該クレンメルはクレンメル保持部材により支持されており、一端が前記クレンメル保持部材に固定された細長い第二の線状部材と、一端が前記第二の線状部材の他端に連結され、他端は前記クレンメル保持部材に固定されている第二のテンション付加部材と、前記クレンメル保持部材に対して回転可能に支持され、前記第二の線状部材が一巻巻き付けられている第二のプーリーとを備え、前記第二のプーリーは前記第二のテンション付加部材の引張力によって常に前記第二の線状部材により締め付けられ、前記第二のプーリーを回転させることによって、前記クレンメル保持部材を前記第二の線状部材が張られている方向に移動させることができるようにしたことを特徴とする、請求項2に記載の顕微鏡のステージ。
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