JP3578884B2 - 印刷制御装置 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は印刷制御装置に係り、特に、LAN(Local Area Network)を介して印刷データの受信を行う印刷装置を制御する印刷制御装置に関する。
従来のLAN等で接続される印刷装置では、その主たる機能が文字の印刷に限られていた。これは、印刷装置にデータを送出する印刷要求元のパソコンなどの処理性能が低く、一度に大量のデータを処理できないなどの事情によるものであるが、近年、パソコンの処理の性能が向上しており、大量のデータを処理できるようになってきている。
【0002】
これにより、印刷内容も文字だけでなく図形や絵なども扱うようになっている。さらに、写真や動画情報などの多色のメディアにも移行しており、さらに多くの印刷データを取り扱うようになっている。
このため、これに対応する印刷装置に対しても大量のデータを供給する必要がでてきた。パソコンなどから印刷装置に対して大量のデータを供給するために、インターネットなどで養われたLAN技術が注目されている。
【0003】
LANでは、大量のデータを送受信するには適しているが、異常動作などを報告する手段が十分でなく、印刷装置側に異常が発生しても、印刷装置の状態に応じて印刷要求元から印刷装置に供給される印刷データが制御されことはなく、印刷装置の状態が復帰した場合などには、異常な印刷結果が現れることがある。
【0004】
【従来の技術】
図5に従来の一例のブロック構成図を示す。同図中、210は印刷依頼を行うコンピュータ、220はコンピュータ210からの印刷データに応じて印刷を行うプリンタ装置、230はコンピュータ210からプリンタ装置220に印刷データを供給するためのLANを示す。
【0005】
コンピュータ210とプリンタ装置220とはLAN230を介して接続されており、予め設定された所定の通信プロトコルにより通信が行われる。使用者がコンピュータ210の印刷依頼部211に対して印刷依頼を行うと、コンピュータ210の印刷依頼部211は、LAN230を介してプリンタ装置220に印刷依頼を発行する。
【0006】
プリンタ装置220では、印刷受付部222によりコンピュータ210の印刷依頼部211からの印刷依頼を受信し、バッファ221に格納する。バッファ221に格納された印刷依頼は、転写部223に順次供給されて、コンピュータ210からLAN230を介して供給された印刷データに対応した印刷が行われる。
【0007】
ここで、プリンタ装置220の動作を説明する。プリンタ装置220の印刷受付部222では、LAN230を介してコンピュータ210から印刷依頼を受信すると、印刷依頼とともに供給される印刷データを内部のバッファ221に順次格納する。プリンタ装置220の印刷受付部222では、コンピュータ210から印刷依頼を受信すると、受信応答を、LAN230を介してコンピュータ210に返答する。コンピュータ210では、プリンタ装置220からの受信応答により印刷データの送信状態を認識する。
【0008】
次に、内部バッファ221に保持された印刷データをビットマップデータに展開して、転写装置223に供給し、転写装置223により印刷用紙に印刷を行う。
このとき、従来のプリンタ装置220では、コンピュータ210とプリンタ装置220とを接続するLAN230の通信プロトコルにプリンタ装置220の状態をコンピュータ210に通知する設定はないので、プリンタ装置220に異常が発生した場合には、印刷データの受信が停止され、コンピュータ210に対して、受信拒否を示す信号が折り返される。コンピュータ210はプリンタ装置220が受信拒否状態にある旨を検出し、ディスプレイなどの表示する。使用者は、この表示を見て、プリンタ装置220が現在受信拒否状態にある旨認識していた。
【0009】
次に、使用者によりプリンタ装置220が正常状態に戻されると、プリンタ装置220は、内部バッファ221がクリアされ、異常発生時に内部バッファに保持されていた印刷データは破棄される。このとき、プリンタ装置220は正常状態に戻るので、コンピュータ210からの印刷依頼が受付可能となるので、コンピュータ210に対して受信許可信号が折り返される。
【0010】
コンピュータ210の印刷依頼部211は、プリンタ装置220から受信許可信号が供給されると、印刷依頼の供給を再開する。プリンタ装置220の印刷受付部222は、コンピュータ210からの印刷依頼を受け付けて、内部バッファ221に格納して、再び、印刷を開始する。このとき、印刷が再開されると、コンピュータ210で異常が発生してから待機していた印刷依頼から印刷が開始され、プリンタ装置220に異常が発生した時点で内部バッファ221に保持された印刷依頼分について印刷データは失われ、印刷が行われなかった。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
しかるに、従来のLANを介して印刷データが供給される構成の印刷装置では、印刷依頼元コンピュータとの通信プロトコルに印刷装置の異常状態をLANを介して印刷依頼元コンピュータに供給する過程が含まれていなかったため、印刷装置に異常が生じても、印刷依頼元コンピュータに異常を知らせることができず、印刷依頼元コンピュータでは印刷装置が正常なものとして、印刷データの送信を続けてしまう。このため、例えば、プリント装置で異常状態として紙づまりが生じてしまった場合、利用者により紙づまりを解消した後には、紙づまりが発生した時点で内部バッファに保持された印刷データは破棄され、プリント装置が印刷依頼の受付が可能となった後に印刷依頼元コンピュータから供給される印刷データから印刷が再開されるので、紙づまりが発生した時点でプリンタ装置の内部バッファに保持された印刷データは印刷されないことになり、印刷しようとした印刷結果と実際に印刷された印刷結果とにずれが生じてしまう。
【0012】
また、このとき、印刷されないページは、異常発生時の前に印刷されたページと、プリンタ装置の復帰後に印刷されたページとの間に埋もれてしまうため、どのページが印刷され、どのページが印刷されないのか容易に判断できない。
また、上記の問題点を解決するために通信プロトコルを変更して、プリンタ装置側に異常が発生したときには、印刷要求元コンピュータに対して、異常状態の発生を報知し、プリンタ装置の異常状態からの復帰後には異常が報知された印刷要求から印刷要求を行うようにする方法も提案されている。しかし、このような方法では、通信プロトコルを新たな通信規格とする必要があり、プリンタ装置だけでなく、コンピュータ側のアプリケーションも変更する必要があり、現存するコンピュータに対しては、適応できない。
【0013】
本発明は上記の点に鑑みてなされたもので、通信プロトコルの変更なく、印刷依頼元コンピュータで依頼した印刷状態と実際の印刷結果とを一致させることができる印刷制御装置を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1は、印刷を実行する印刷手段と該印刷手段に対して印刷依頼を供給する印刷要求手段との間に接続され、該印刷要求手段からの該印刷依頼により該印刷手段を制御する印刷制御装置において、
前記印刷手段の異常を検出する異常検出手段と、
前記異常検出手段により前記印刷手段の異常が検出されたときに、前記印刷要求手段から供給される前記印刷依頼は受け付けつつ、内部に保持される印刷データを順次破棄する処理制御手段を有することを特徴とする。
【0015】
請求項1によれば、異常検出手段により印刷手段の異常が検出されたときに、印刷要求手段から供給される印刷依頼は受け付けつつ、内部に保持される印刷データを順次破棄することにより、異常が解消された後、再び印刷が可能となった場合、続けて印刷が行われることがないので、中抜けの状態で印刷が再開されることがなく、よって、望まない印刷が行われることがない。
請求項2は、前記異常検出手段は、前記印刷手段の異常として、印刷用紙の通過経路中での停滞、あるいは、前記印刷手段の電源の切断を検出する
【0016】
請求項2によれば、印刷用紙が印刷用紙の通過経路中での停滞したとき、あるいは、印刷手段の電源の切断を検出したときに、印刷手段の異常と判断し、印刷依頼を破棄することにより、印刷用紙の通過経路中での停滞が解除、あるいは、印刷手段の電源が投入され、印刷手段が正常状態に復帰したとき、印刷依頼は破棄されるので、続けて印刷が行われることがなく、印刷結果から印刷されたページと印刷されないページとを容易に判別でき、再印刷を実行できる。
【0017】
請求項3は、前記異常検出手段が前記印刷手段の異常として前記印刷手段の電源の切断を検出し、
前記処理制御手段は、前記前記印刷要求手段から供給される印刷依頼を破棄することを特徴とする。
請求項3によれば、印刷手段の電源切断を印刷手段の異常と判断して、印刷依頼を破棄することにより、印刷手段に電源が再投入され、印刷手段が正常状態に復帰したとき、印刷依頼は破棄されるので、続けて印刷が行われることがなく、印刷結果から印刷されたページと印刷されないページとを容易に判別でき、再印刷を実行できる。
【0018】
【発明の実施の形態】
図1に本発明の第1実施例のブロック構成図を示す。
本実施例では、LAN直結型のプリンタ装置について説明する。本実施例のプリンタ装置1は、LAN2を介して利用者使用のワークステーションなどのコンピュータ3と接続されている。
【0019】
コンピュータ3は、利用者の指示に応じて印刷依頼を発行する印刷依頼発行部31、印刷依頼発行部31で発行された印刷依頼、及び、印刷データを管理する印刷依頼管理部32、印刷依頼管理部32で管理されたコマンド、印刷データをLAN2に送信するデータ通信部33から構成される。
印刷依頼発行部31は、利用者に指示に従ってプリンタ装置1に供給するための印刷依頼コマンドを発行する。印刷依頼発行部31で発行された印刷依頼コマンドは、印刷依頼管理部32に保持される。
【0020】
印刷依頼管理部32は、印刷依頼発行部31で発行された印刷依頼がプリンタ装置1に送信されたか否かの管理を行っており、プリンタ装置1から供給される、受信完了信号により印刷依頼が完了した旨の認識を行う。
印刷依頼管理部32に保持された印刷依頼は、データ通信部33により、プリンタ装置1のアドレスを付与されて、パケットデータとしてLAN2に送出される。
【0021】
プリンタ装置1は、LAN2との接続を行うためのデータ通信部11、コンピュータ3からLAN2を介してデータ通信部11に供給されたコマンドを認識して印刷依頼を受け付ける印刷依頼受付部12、印刷依頼受付部12で受け付けた受信データを管理する受信データ管理部13、受信データ管理部13に管理された受信データを印刷データに展開し、保持する受信データ展開部14、受信データ展開部14で展開された展開データを用紙に印刷する転写装置15、転写装置15の状態を管理する転写装置管理部16、転写装置16の状態を検出し、転写装置16に異常が発生したときには受信データ展開部14で展開されたデータを破棄する転写装置状態検出部17から構成される。
【0022】
データ通信部11は、LAN2上のパケットを読み取り、アドレス等を解析して、プリンタ装置1へのパケットか否かの判断を行う。データ通信部11でプリンタ装置1宛のパケットであれば、受信したパケットを印刷依頼受付部12に供給する。
印刷依頼受付部12は、データ通信部11から供給されたパケットから印刷依頼を認識し、受信データ管理部13に供給する。受信データ管理部13は、印刷依頼受付部12で解析された印刷依頼を保持、管理する。
【0023】
受信データ管理部13に保持された印刷依頼は、受信データ展開部14に供給され、印刷データは、印刷依頼に基づいて指定された色等に応じてビットマップデータに展開され、内部バッファ18に保持される。内部バッファ18に保持されたビットマップデータは、データ展開部14を介して転写装置管理部16に供給される。転写装置管理部16は、内部バッファ18の内容により転写装置15を制御する。
【0024】
転写装置状態検出部17は、転写装置17に取り付けられたセンサを有し、センサで検出された信号に応じて転写装置17の状態、例えば、用紙トレーに印刷用紙の補充が必要な状態、印刷用紙の通過経路上で印刷用紙が停滞している状態等を検出する。
ここで、受信データ管理部13の印刷処理時の動作を図面とともに説明する。
【0025】
図2に本発明の第1実施例の受信管理部の印刷処理時のフローチャートを示す。
受信データ管理部13は、バッファ18内のデータを破棄するデータ破棄モードをクリアにして待機する(ステップS1−1)。
ここで、コンピュータ3からLAN2を介して印刷依頼があると、印刷依頼受付部12はこれを認識し、印刷依頼を受け付ける。また、印刷依頼受付部12は、印刷依頼を受け付けると、受信した印刷依頼を受信データ管理部13に供給する。
【0026】
受信データ管理部13は、印刷依頼受付部12から印刷依頼が供給されると、次に、コンピュータ3からLAN2を介して印刷依頼受付部12に印刷依頼に続いて供給される印刷依頼を入力する(ステップS1−2、S1−2)。
次に、受信データ管理部13では、転写装置状態検出部17により受信データ展開部14のデータが現在破棄中か否かを判定する(ステップS1−3)。
【0027】
受信データ管理部13は、データが破棄中であれば、ステップS1−2に戻り次のデータ要求を待機する。
また、受信データ管理部13は、供給された印刷データを受信データ展開部14に供給して、受信データ展開部14に印刷データの展開を指示するとともに、転写装置管理部16に印刷処理を指示する。
【0028】
受信データ展開部14は、受信データ管理部13から供給された印刷データをビットマップデータに展開して、転写装置管理部16に供給する。転写装置管理部16は、受信データ展開部14から供給されたビットマップデータに応じて転写装置15を制御する。転写装置15は、レーザープリンタであれば、転写装置管理部16により印刷用紙の取り込み、転写ドラムへの静電潜像の書き込みなどを制御され、印刷用紙に印刷データに応じた画像を記録する(ステップS1−5、S1−6)。
【0029】
このとき、転写装置15は、転写装置状態検出部17により印刷用紙の取り込み状態などをセンサにより監視されており、印刷用紙が用紙トレーにない場合である用紙ぎれ、印刷用紙が印刷用紙の通過経路の途中でつまる紙づまりがを検出される。
受信データ管理部13は、転写装置状態検出部114により転写装置15の紙づまりを検出すると、受信データ展開部14に保持された印刷データを破棄し、ステップS1−2に戻る(ステップS1−7、S1−8)。
【0030】
このとき、印刷依頼受付部12は、コンピュータ3からの印刷依頼を受け付けるが、受け付けた印刷データは受信データ管理部13で順次破棄される。コンピュータ3は、印刷依頼発行部31で発行された印刷依頼の送信が終了すると、印刷終了を示す表示をディスプレイに表示する。
使用者は、ディスプレイにより印刷終了を認識し、プリンタ装置1の設置場所まで印刷結果を取りに行く。ここで、使用者は、プリンタ装置1の状態を見て、紙づまりを認識する。使用者は、プリンタ装置1につまった紙を除去して、プリンタ装置1を正常な状態に戻す。
【0031】
このとき、受信データ展開部14では、紙づまりが発生した後の印刷データは破棄され、存在しないため、プリンタ装置1が正常な状態に戻されても、自動的に続きの印刷は行われない。したがって、プリンタ装置1が正常に戻った後、次に印刷用紙から受信データ展開部14に残された印刷データにより再び印刷が行われることはない。
【0032】
このため、使用者は、紙づまりを除去し、プリンタ装置1を正常な状態に戻した後、コンピュータ3に対して紙づまりが発生したページから再び印刷依頼を指示し、残りのページの印刷を行う。以上のように、本実施例によれば、プリンタ装置1に紙づまりが発生した場合、プリンタ装置1の復帰後、印刷は自動的に行われることがないので、プリンタ装置1の復帰後、印刷結果が出力されることがなく、印刷用紙の無駄を排除できる。
【0033】
また、受信データ管理部13は、ステップS1−9で、紙ぎれを検出すると、印刷依頼受付部12に対してコンピュータ3からの受信依頼を停止する旨の指示を行う(ステップS1−9、S1−10)。
印刷依頼受付部12は、受信データ管理部13から印刷依頼を停止する旨の指示が行われると、コンピュータ3からの印刷依頼の受信を停止する。印刷依頼受付部12で受信依頼が拒否されると、従来と同様にコンピュータ3には印刷依頼受付部12から受信拒否を示す信号が折り返される。
【0034】
コンピュータ3は、印刷依頼に対してプリンタ装置1から受信拒否を示す信号が折り返されると、使用者に対して印刷依頼が拒否された旨をディスプレイなどに表示する。使用者は、コンピュータ3の表示を見ることにより、印刷依頼が拒否されたことを認識でき、プリンタ装置1の異常を認識することができる。使用者は、プリンタ装置1の異常をコンピュータ3のディスプレイの表示により認識すると、プリンタ装置1の設置場所に行って、プリンタ装置1の状態を認識する。使用者は、プリンタ装置1の状態を実際に認識することで、紙ぎれを認識し、用紙トレーに印刷用紙を補充する。
【0035】
この間、受信データ管理部13は、転写装置15の状態を監視する。
転写装置状態検出部17は、転写装置15の用紙トレーの状態を監視しており、用紙トレーに印刷用紙が補充されると、印刷用紙が用紙トレーに補充された旨を示す情報を受信データ展開部16を介して受信データ管理部13に送出する。受信データ管理部13は、転写装置状態検出部17から印刷用紙が補充された旨を示す情報を認識すると、ステップS1−2に戻り、印刷依頼受付部12に対して再びコンピュータ3からの印刷データの供給を受け付ける旨の指示を行う。
【0036】
印刷依頼受付部12は、受信データ管理部13からの印刷依頼受付許可により、コンピュータ3からの受信依頼を受け付けを再開する。印刷依頼受付部12が受信依頼を受け付けると、受信データ管理部13は、ステップS1−2に戻って、再び受信依頼に応じた印刷処理を実行する。
図3に本発明の第2実施例のブロック構成図を示す。同図中、図1と同一構成部分には同一符号を付し、その説明は省略する。
【0037】
本実施例では、コンピュータ3のプリンタポートに接続可能なプリンタ装置100を用いて本発明を実現したものである。
プリンタ装置110は、印刷制御装置であるLAN仲介装置120を介してLAN2に接続される。プリンタ装置110は、コンピュータのプリンタポートに接続され、コンピュータとのデータの送受信を行うデータ通信部111、データ通信部111から供給された印刷データをビットマップデータに展開、保持する受信データ展開部112、データ展開部112で展開されたビットマップデータを印刷用紙に記録する転写装置113、転写装置113の状態を検出し、データ通信部111に供給する転写装置状態検出部114、データ展開部112で展開されたビットマップデータを保持するバッファ115から構成される。
【0038】
データ通信部111は、プリンタポートに供給されたデータを受け取り、受信データ展開部112に供給する。受信データ展開部112は、データ通信部111で受信したデータを受信データ中の色指示等に応じたビットマップデータに展開して、バッファ115に格納する。
受信データ展開部112は、1ページ分のビットマップデータがバッファ115に保持されると、転写装置113を起動して、印刷用紙を印刷用紙トレー(図示せず)から取り込むとともに、バッファ115に保持されたビットマップデータにより印刷用紙に画像を記録する。
【0039】
転写装置状態検出部114は、転写装置113に取り付けられた各種センサにより印刷用紙の補充の要否、印刷用紙の通過経路上での停滞などを検出し、データ通信部111を介して出力する。
LAN仲介装置120は、LAN2との通信を行うデータ通信部121、データ通信部121で得られたデータからプリント装置110への印刷依頼、印刷データを認識する印刷依頼受付部122、印刷依頼受付部122で認識されたプリンタ装置110への印刷依頼、印刷データをプリンタ装置110の転送装置状態検出部114で検出された転送装置114の状態に応じて保持、管理し、プリンタ装置110で受信可能なフォーマットに変換してプリンタ装置110に供給する受信データ管理部123から構成される。
【0040】
データ通信部121は、LAN2に供給されたパケットを受信して、受信したパケットがプリンタ装置110宛のパケットか否かを判定し、プリンタ装置110宛のパケットであれば、印刷依頼受付部122に供給する。印刷依頼受付部122は、データ通信部121から供給されたパケットを解析して、印刷依頼を認識する。
【0041】
印刷依頼受付部122で認識された印刷依頼は、受信データ管理部123に供給される。受信データ管理部123は、供給された印刷依頼をバッファ124に保持するとともに、印刷データをプリンタ装置110のプリンタポートに対応したデータに変換して、プリンタ装置110に供給する。
次にLAN仲介装置120の受信データ管理部123の印刷処理時の動作を図面とともに説明する。
【0042】
図4に本発明の第2実施例のLAN仲介装置の受信データ管理部の印刷処理時のフローチャートを示す。
受信データ管理部123は、受信データ展開部112のデータを破棄するデータ破棄モードをクリアして待機する(ステップS2−1)。
ここで、コンピュータ3からLAN2を介して印刷依頼があると、印刷依頼受付部122はこれを認識し、印刷依頼を受け付ける。また、印刷依頼受付部122は、印刷依頼を受け付けると、受信した印刷依頼を受信データ管理部123に供給する。
【0043】
受信データ管理部123は、印刷依頼受付部122から印刷依頼が供給されると、バッファ124に保持する。(ステップS2−2、S2−3)。
次に、受信データ管理部13では、内部に保持された印刷データが現在破棄中か否かを判定する(ステップS2−4)。
受信データ管理部123は、受信データ展開部112のデータが破棄中であれば、ステップS2−2に戻り、次のデータ要求を待機する。
【0044】
また、受信データ管理部123は、ステップS2−4で、受信データ展開部112のデータが破棄中ではない場合には、バッファ124に保持された印刷処依頼をプリンタポート用のデータに変換してプリンタ装置110に供給するとともに、印刷依頼に続いて供給される印刷データをプリンタポート用のデータに変換して、プリンタ装置110に送信する(ステップS2−5)。
【0045】
プリンタ110は、LAN仲介装置120の受信データ管理部123から印刷処理コマンド、及び、印刷データを受信すると、データ通信部111がこれを受信し、受信データ展開部112に供給する。受信データ展開部112は、印刷処理コマンドにより印刷データをビットマップデータに展開し、バッファ115に格納する。
【0046】
受信データ展開部112は、転写装置113を起動した後、展開したビットマップデータを転写装置113に供給する。転写装置113は、受信データ展開部14から供給されたビットマップデータに応じて転写装置113を制御する。転写装置113は、受信データ展開部112からの起動命令により印刷用紙の取り込み、転写ドラムへの静電潜像の書き込みなどを制御され、印刷用紙に印刷データに応じた画像を記録する。
【0047】
このとき、転写装置113は、転写装置状態検出部114により印刷用紙の取り込み状態などがセンサにより監視されており、印刷用紙が用紙トレーにない用紙ぎれ、印刷用紙が印刷用紙の通過経路の途中でつまる紙づまりが検出される。受信データ管理部123は、ステップS2−6で印刷処理を指示した後は、プリンタポートを監視し、プリンタ装置110の状態を監視する(ステップS2−7、S2−9、S2−11)。
【0048】
プリンタ装置110は、転写装置状態検出部114により転写装置113の紙づまりを検出すると、データ通信部111を介してプリンタポートに紙づまりを示す情報を送出する。受信データ管理部123は、データ通信部111からプリンタポートに送出された紙づまりを示す情報を検出すると、受信データ管理部123に保持された印刷データを破棄し、ステップS2−2に戻り、コンピュータ3からの次の印刷依頼を待機する(ステップS2−7、S2−8)。
【0049】
このとき、印刷依頼受付部122は、コンピュータ3からの印刷依頼を受け付けるが、受け付けた印刷データは受信データ管理部123で順次破棄される。コンピュータ3は、印刷依頼発行部31で発行された印刷依頼の送信が終了すると、印刷終了を示す表示をディスプレイに表示する。
使用者は、ディスプレイにより印刷終了を認識し、プリンタ装置110の設置場所まで印刷結果を取りに行く。ここで、使用者は、プリンタ装置110の状態を見て、紙づまりを認識する。使用者は、プリンタ装置110につまった紙を除去して、プリンタ装置110を正常な状態に戻す。
【0050】
このとき、プリンタ仲介装置120は、紙づまりが発生した後の印刷依頼は全て破棄されるため、プリンタ装置110が正常な状態に戻されても、続いて印刷が行われることはない。
このため、使用者は、紙づまりを除去し、プリンタ装置110を正常な状態に戻した後、コンピュータ3に対して紙づまりが発生したページから再び印刷依頼を指示する。
【0051】
以上のように、本実施例によれば、プリンタ装置110に紙づまりが発生した場合、プリンタ装置110の復帰後、印刷が行われることがないので、プリンタ装置110の復帰後、コンピュータ3で指示した印刷結果とは、印刷結果が出力されることがなく、印刷用紙の無駄を排除できる。
また、プリンタ装置110は、転写装置状態検出部114により転写装置113の紙ぎれを検出すると、データ通信部111を介してプリンタポートに紙ぎれを示す情報を送出する。受信データ管理部123は、データ通信部111からプリンタポートに送出された紙ぎれを示す情報を検出すると、印刷依頼受付部122に対してコンピュータ3からの受信依頼を停止する旨の指示を行う(ステップS2−9、S2−10)。
【0052】
印刷依頼受付部122は、受信データ管理部123から印刷依頼を停止する旨の指示が行われると、コンピュータ3からの印刷依頼の受信を停止する。印刷依頼受付部122で受信依頼が拒否されると、従来と同様にコンピュータ3には印刷依頼受付部122から受信拒否を示す信号が折り返される。
コンピュータ3は、印刷依頼に対してLAN仲介装置120から受信拒否を示す信号が折り返されると、使用者に対して印刷依頼が拒否された旨をディスプレイなどに表示する。使用者は、コンピュータ3の表示を見ることにより、印刷依頼が拒否されたことを認識でき、プリンタ装置110の異常を認識することができる。使用者は、プリンタ装置110の異常をコンピュータ3のディスプレイの表示により認識すると、プリンタ装置110の設定位置に行って、プリンタ装置110の状態を認識する。使用者は、プリンタ装置110の状態を実際に認識することで、紙ぎれを認識でき、用紙トレーに印刷用紙を補充する。
【0053】
この間、受信データ監視部123は、プリンタポートの状態を監視する。
プリンタ装置110の転写装置状態検出部114は、転写装置113の用紙トレーの状態を監視しており、用紙トレーに印刷用紙が補充されると、データ通信部111を介して印刷用紙が補充された旨を示す情報をプリンタポートに送出する。受信データ管理部123は、プリンタポートから印刷用紙が補充された旨を示す情報を認識すると、ステップS2−2に戻り、印刷依頼受付部122に対して再びコンピュータ3からの印刷データの供給を受け付ける旨の指示を行う。
【0054】
印刷依頼受付部122は、受信データ管理部123からの印刷依頼受付許可により、コンピュータ3からの受信依頼を受け付けを再開する。印刷依頼受付部122が受信依頼を受け付けると、受信データ管理部123は、ステップS2−2に戻って、再び受信依頼に応じた印刷処理を実行する。
また、プリンタ装置110の電源が突然切断されると、受信データ管理部123は、プリンタ装置110のプリンタポートからの信号を全て失う。受信データ管理部123は、プリンタ装置110のプリンタポートからの信号の喪失によりプリンタ装置110の電源の切断を認識する(ステップS2−11)。
【0055】
受信データ管理部123は、ステップS2−11で、プリンタ装置110の電源の切断を認識すると、内部に保持している印刷データを破棄するデータ破棄モードを実行し、ステップS2−2に戻り、コンピュータ3からの印刷依頼の供給を待機する(ステップS2−12)。
コンピュータ3は、印刷依頼発行部31で発行された印刷依頼のLAN仲介装置120への送出が完了すると、印刷依頼管理部32がこれを認識し、印刷完了を示す旨、ディスプレイに表示する。使用者は、これを認識して、プリンタ装置110の設置場所に印刷結果を取りに行く。
【0056】
このとき、プリンタ装置110は、電源が切断され、印刷は途中で停止されている。使用者は、プリンタ装置110の状態を見て、電源が切断されていることを認識し、プリンタ装置110に電源を投入し、プリンタ装置110を復帰させる。
このとき、LAN仲介装置120の受信データ管理部123では、プリンタ装置110の復帰後の印刷依頼はすべて破棄されるので、プリンタ装置110に電源が投入されても印刷が再開されることはない。使用者は、プリンタ装置110の復帰後、コンピュータ3の設置場所に戻って、コンピュータ3により現在出力されている印刷ページ以降の印刷ページを指定して、再び印刷依頼を指示する。
【0057】
以上により、使用者は、実際に印刷された印刷結果を見ることにより、印刷されたページを正確に認識でき、印刷されなかったページは、コンピュータ3に印刷された以降のページを指示することにより、印刷することができる。
【0058】
【発明の効果】
上述の如く、本発明の請求項1によれば、異常検出手段により印刷手段の異常が検出されたときに、印刷要求手段から供給される印刷依頼は受け付けつつ、内部に保持される印刷データは破棄することにより、異常が解消された後、再び印刷が可能となった場合、続けて印刷が行われることがないので、中抜けの状態で印刷が再開されることがなく、よって、望まない印刷が行われることがない等の特長を有する。
【0059】
請求項2によれば、印刷用紙が印刷用紙の通過経路中での停滞したとき、あるいは、印刷手段の電源の切断を検出したときに、印刷手段の異常と判断し、印刷依頼を破棄することにより、印刷用紙の通過経路中での停滞が解除、あるいは、印刷手段の電源が投入され、印刷手段が正常状態に復帰したとき、印刷依頼は破棄されるので、続けて印刷が行われることがなく、印刷結果から印刷されたページと印刷されないページとを容易に判別でき、再印刷を実行できる等の特長を有する。
【0060】
請求項3によれば、印刷手段の電源切断を印刷手段の異常と判断して、印刷依頼を破棄することにより、印刷手段に電源が再投入され、印刷手段が正常状態に復帰したとき、印刷依頼は破棄されるので、続けて印刷が行われることがなく、印刷結果から印刷されたページと印刷されないページとを容易に判別でき、再印刷を実行できる等の特長を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例のブロック構成図である。
【図2】本発明の第1実施例のプリンタ装置の受信データ管理部の印刷処理時のフローチャートである。
【図3】本発明の第2実施例のブロック構成図である。
【図4】本発明の第2実施例のLAN仲介装置の受信データ管理部の印刷処理時のフローチャートである。
【図5】従来の一例のブロック構成図である。
【符号の説明】
1、110 プリンタ装置
2 LAN
3 コンピュータ
11、33、111、121 データ通信部
12、122 印刷依頼受付部
13、123 受信データ管理部
14、112 受信データ展開部
15、113 転写装置
16 転写装置管理部
17、114 転写装置状態検出部
18、115、124 バッファ
31 印刷依頼発行部
32 印刷依頼管理部
【発明の属する技術分野】
本発明は印刷制御装置に係り、特に、LAN(Local Area Network)を介して印刷データの受信を行う印刷装置を制御する印刷制御装置に関する。
従来のLAN等で接続される印刷装置では、その主たる機能が文字の印刷に限られていた。これは、印刷装置にデータを送出する印刷要求元のパソコンなどの処理性能が低く、一度に大量のデータを処理できないなどの事情によるものであるが、近年、パソコンの処理の性能が向上しており、大量のデータを処理できるようになってきている。
【0002】
これにより、印刷内容も文字だけでなく図形や絵なども扱うようになっている。さらに、写真や動画情報などの多色のメディアにも移行しており、さらに多くの印刷データを取り扱うようになっている。
このため、これに対応する印刷装置に対しても大量のデータを供給する必要がでてきた。パソコンなどから印刷装置に対して大量のデータを供給するために、インターネットなどで養われたLAN技術が注目されている。
【0003】
LANでは、大量のデータを送受信するには適しているが、異常動作などを報告する手段が十分でなく、印刷装置側に異常が発生しても、印刷装置の状態に応じて印刷要求元から印刷装置に供給される印刷データが制御されことはなく、印刷装置の状態が復帰した場合などには、異常な印刷結果が現れることがある。
【0004】
【従来の技術】
図5に従来の一例のブロック構成図を示す。同図中、210は印刷依頼を行うコンピュータ、220はコンピュータ210からの印刷データに応じて印刷を行うプリンタ装置、230はコンピュータ210からプリンタ装置220に印刷データを供給するためのLANを示す。
【0005】
コンピュータ210とプリンタ装置220とはLAN230を介して接続されており、予め設定された所定の通信プロトコルにより通信が行われる。使用者がコンピュータ210の印刷依頼部211に対して印刷依頼を行うと、コンピュータ210の印刷依頼部211は、LAN230を介してプリンタ装置220に印刷依頼を発行する。
【0006】
プリンタ装置220では、印刷受付部222によりコンピュータ210の印刷依頼部211からの印刷依頼を受信し、バッファ221に格納する。バッファ221に格納された印刷依頼は、転写部223に順次供給されて、コンピュータ210からLAN230を介して供給された印刷データに対応した印刷が行われる。
【0007】
ここで、プリンタ装置220の動作を説明する。プリンタ装置220の印刷受付部222では、LAN230を介してコンピュータ210から印刷依頼を受信すると、印刷依頼とともに供給される印刷データを内部のバッファ221に順次格納する。プリンタ装置220の印刷受付部222では、コンピュータ210から印刷依頼を受信すると、受信応答を、LAN230を介してコンピュータ210に返答する。コンピュータ210では、プリンタ装置220からの受信応答により印刷データの送信状態を認識する。
【0008】
次に、内部バッファ221に保持された印刷データをビットマップデータに展開して、転写装置223に供給し、転写装置223により印刷用紙に印刷を行う。
このとき、従来のプリンタ装置220では、コンピュータ210とプリンタ装置220とを接続するLAN230の通信プロトコルにプリンタ装置220の状態をコンピュータ210に通知する設定はないので、プリンタ装置220に異常が発生した場合には、印刷データの受信が停止され、コンピュータ210に対して、受信拒否を示す信号が折り返される。コンピュータ210はプリンタ装置220が受信拒否状態にある旨を検出し、ディスプレイなどの表示する。使用者は、この表示を見て、プリンタ装置220が現在受信拒否状態にある旨認識していた。
【0009】
次に、使用者によりプリンタ装置220が正常状態に戻されると、プリンタ装置220は、内部バッファ221がクリアされ、異常発生時に内部バッファに保持されていた印刷データは破棄される。このとき、プリンタ装置220は正常状態に戻るので、コンピュータ210からの印刷依頼が受付可能となるので、コンピュータ210に対して受信許可信号が折り返される。
【0010】
コンピュータ210の印刷依頼部211は、プリンタ装置220から受信許可信号が供給されると、印刷依頼の供給を再開する。プリンタ装置220の印刷受付部222は、コンピュータ210からの印刷依頼を受け付けて、内部バッファ221に格納して、再び、印刷を開始する。このとき、印刷が再開されると、コンピュータ210で異常が発生してから待機していた印刷依頼から印刷が開始され、プリンタ装置220に異常が発生した時点で内部バッファ221に保持された印刷依頼分について印刷データは失われ、印刷が行われなかった。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
しかるに、従来のLANを介して印刷データが供給される構成の印刷装置では、印刷依頼元コンピュータとの通信プロトコルに印刷装置の異常状態をLANを介して印刷依頼元コンピュータに供給する過程が含まれていなかったため、印刷装置に異常が生じても、印刷依頼元コンピュータに異常を知らせることができず、印刷依頼元コンピュータでは印刷装置が正常なものとして、印刷データの送信を続けてしまう。このため、例えば、プリント装置で異常状態として紙づまりが生じてしまった場合、利用者により紙づまりを解消した後には、紙づまりが発生した時点で内部バッファに保持された印刷データは破棄され、プリント装置が印刷依頼の受付が可能となった後に印刷依頼元コンピュータから供給される印刷データから印刷が再開されるので、紙づまりが発生した時点でプリンタ装置の内部バッファに保持された印刷データは印刷されないことになり、印刷しようとした印刷結果と実際に印刷された印刷結果とにずれが生じてしまう。
【0012】
また、このとき、印刷されないページは、異常発生時の前に印刷されたページと、プリンタ装置の復帰後に印刷されたページとの間に埋もれてしまうため、どのページが印刷され、どのページが印刷されないのか容易に判断できない。
また、上記の問題点を解決するために通信プロトコルを変更して、プリンタ装置側に異常が発生したときには、印刷要求元コンピュータに対して、異常状態の発生を報知し、プリンタ装置の異常状態からの復帰後には異常が報知された印刷要求から印刷要求を行うようにする方法も提案されている。しかし、このような方法では、通信プロトコルを新たな通信規格とする必要があり、プリンタ装置だけでなく、コンピュータ側のアプリケーションも変更する必要があり、現存するコンピュータに対しては、適応できない。
【0013】
本発明は上記の点に鑑みてなされたもので、通信プロトコルの変更なく、印刷依頼元コンピュータで依頼した印刷状態と実際の印刷結果とを一致させることができる印刷制御装置を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1は、印刷を実行する印刷手段と該印刷手段に対して印刷依頼を供給する印刷要求手段との間に接続され、該印刷要求手段からの該印刷依頼により該印刷手段を制御する印刷制御装置において、
前記印刷手段の異常を検出する異常検出手段と、
前記異常検出手段により前記印刷手段の異常が検出されたときに、前記印刷要求手段から供給される前記印刷依頼は受け付けつつ、内部に保持される印刷データを順次破棄する処理制御手段を有することを特徴とする。
【0015】
請求項1によれば、異常検出手段により印刷手段の異常が検出されたときに、印刷要求手段から供給される印刷依頼は受け付けつつ、内部に保持される印刷データを順次破棄することにより、異常が解消された後、再び印刷が可能となった場合、続けて印刷が行われることがないので、中抜けの状態で印刷が再開されることがなく、よって、望まない印刷が行われることがない。
請求項2は、前記異常検出手段は、前記印刷手段の異常として、印刷用紙の通過経路中での停滞、あるいは、前記印刷手段の電源の切断を検出する
【0016】
請求項2によれば、印刷用紙が印刷用紙の通過経路中での停滞したとき、あるいは、印刷手段の電源の切断を検出したときに、印刷手段の異常と判断し、印刷依頼を破棄することにより、印刷用紙の通過経路中での停滞が解除、あるいは、印刷手段の電源が投入され、印刷手段が正常状態に復帰したとき、印刷依頼は破棄されるので、続けて印刷が行われることがなく、印刷結果から印刷されたページと印刷されないページとを容易に判別でき、再印刷を実行できる。
【0017】
請求項3は、前記異常検出手段が前記印刷手段の異常として前記印刷手段の電源の切断を検出し、
前記処理制御手段は、前記前記印刷要求手段から供給される印刷依頼を破棄することを特徴とする。
請求項3によれば、印刷手段の電源切断を印刷手段の異常と判断して、印刷依頼を破棄することにより、印刷手段に電源が再投入され、印刷手段が正常状態に復帰したとき、印刷依頼は破棄されるので、続けて印刷が行われることがなく、印刷結果から印刷されたページと印刷されないページとを容易に判別でき、再印刷を実行できる。
【0018】
【発明の実施の形態】
図1に本発明の第1実施例のブロック構成図を示す。
本実施例では、LAN直結型のプリンタ装置について説明する。本実施例のプリンタ装置1は、LAN2を介して利用者使用のワークステーションなどのコンピュータ3と接続されている。
【0019】
コンピュータ3は、利用者の指示に応じて印刷依頼を発行する印刷依頼発行部31、印刷依頼発行部31で発行された印刷依頼、及び、印刷データを管理する印刷依頼管理部32、印刷依頼管理部32で管理されたコマンド、印刷データをLAN2に送信するデータ通信部33から構成される。
印刷依頼発行部31は、利用者に指示に従ってプリンタ装置1に供給するための印刷依頼コマンドを発行する。印刷依頼発行部31で発行された印刷依頼コマンドは、印刷依頼管理部32に保持される。
【0020】
印刷依頼管理部32は、印刷依頼発行部31で発行された印刷依頼がプリンタ装置1に送信されたか否かの管理を行っており、プリンタ装置1から供給される、受信完了信号により印刷依頼が完了した旨の認識を行う。
印刷依頼管理部32に保持された印刷依頼は、データ通信部33により、プリンタ装置1のアドレスを付与されて、パケットデータとしてLAN2に送出される。
【0021】
プリンタ装置1は、LAN2との接続を行うためのデータ通信部11、コンピュータ3からLAN2を介してデータ通信部11に供給されたコマンドを認識して印刷依頼を受け付ける印刷依頼受付部12、印刷依頼受付部12で受け付けた受信データを管理する受信データ管理部13、受信データ管理部13に管理された受信データを印刷データに展開し、保持する受信データ展開部14、受信データ展開部14で展開された展開データを用紙に印刷する転写装置15、転写装置15の状態を管理する転写装置管理部16、転写装置16の状態を検出し、転写装置16に異常が発生したときには受信データ展開部14で展開されたデータを破棄する転写装置状態検出部17から構成される。
【0022】
データ通信部11は、LAN2上のパケットを読み取り、アドレス等を解析して、プリンタ装置1へのパケットか否かの判断を行う。データ通信部11でプリンタ装置1宛のパケットであれば、受信したパケットを印刷依頼受付部12に供給する。
印刷依頼受付部12は、データ通信部11から供給されたパケットから印刷依頼を認識し、受信データ管理部13に供給する。受信データ管理部13は、印刷依頼受付部12で解析された印刷依頼を保持、管理する。
【0023】
受信データ管理部13に保持された印刷依頼は、受信データ展開部14に供給され、印刷データは、印刷依頼に基づいて指定された色等に応じてビットマップデータに展開され、内部バッファ18に保持される。内部バッファ18に保持されたビットマップデータは、データ展開部14を介して転写装置管理部16に供給される。転写装置管理部16は、内部バッファ18の内容により転写装置15を制御する。
【0024】
転写装置状態検出部17は、転写装置17に取り付けられたセンサを有し、センサで検出された信号に応じて転写装置17の状態、例えば、用紙トレーに印刷用紙の補充が必要な状態、印刷用紙の通過経路上で印刷用紙が停滞している状態等を検出する。
ここで、受信データ管理部13の印刷処理時の動作を図面とともに説明する。
【0025】
図2に本発明の第1実施例の受信管理部の印刷処理時のフローチャートを示す。
受信データ管理部13は、バッファ18内のデータを破棄するデータ破棄モードをクリアにして待機する(ステップS1−1)。
ここで、コンピュータ3からLAN2を介して印刷依頼があると、印刷依頼受付部12はこれを認識し、印刷依頼を受け付ける。また、印刷依頼受付部12は、印刷依頼を受け付けると、受信した印刷依頼を受信データ管理部13に供給する。
【0026】
受信データ管理部13は、印刷依頼受付部12から印刷依頼が供給されると、次に、コンピュータ3からLAN2を介して印刷依頼受付部12に印刷依頼に続いて供給される印刷依頼を入力する(ステップS1−2、S1−2)。
次に、受信データ管理部13では、転写装置状態検出部17により受信データ展開部14のデータが現在破棄中か否かを判定する(ステップS1−3)。
【0027】
受信データ管理部13は、データが破棄中であれば、ステップS1−2に戻り次のデータ要求を待機する。
また、受信データ管理部13は、供給された印刷データを受信データ展開部14に供給して、受信データ展開部14に印刷データの展開を指示するとともに、転写装置管理部16に印刷処理を指示する。
【0028】
受信データ展開部14は、受信データ管理部13から供給された印刷データをビットマップデータに展開して、転写装置管理部16に供給する。転写装置管理部16は、受信データ展開部14から供給されたビットマップデータに応じて転写装置15を制御する。転写装置15は、レーザープリンタであれば、転写装置管理部16により印刷用紙の取り込み、転写ドラムへの静電潜像の書き込みなどを制御され、印刷用紙に印刷データに応じた画像を記録する(ステップS1−5、S1−6)。
【0029】
このとき、転写装置15は、転写装置状態検出部17により印刷用紙の取り込み状態などをセンサにより監視されており、印刷用紙が用紙トレーにない場合である用紙ぎれ、印刷用紙が印刷用紙の通過経路の途中でつまる紙づまりがを検出される。
受信データ管理部13は、転写装置状態検出部114により転写装置15の紙づまりを検出すると、受信データ展開部14に保持された印刷データを破棄し、ステップS1−2に戻る(ステップS1−7、S1−8)。
【0030】
このとき、印刷依頼受付部12は、コンピュータ3からの印刷依頼を受け付けるが、受け付けた印刷データは受信データ管理部13で順次破棄される。コンピュータ3は、印刷依頼発行部31で発行された印刷依頼の送信が終了すると、印刷終了を示す表示をディスプレイに表示する。
使用者は、ディスプレイにより印刷終了を認識し、プリンタ装置1の設置場所まで印刷結果を取りに行く。ここで、使用者は、プリンタ装置1の状態を見て、紙づまりを認識する。使用者は、プリンタ装置1につまった紙を除去して、プリンタ装置1を正常な状態に戻す。
【0031】
このとき、受信データ展開部14では、紙づまりが発生した後の印刷データは破棄され、存在しないため、プリンタ装置1が正常な状態に戻されても、自動的に続きの印刷は行われない。したがって、プリンタ装置1が正常に戻った後、次に印刷用紙から受信データ展開部14に残された印刷データにより再び印刷が行われることはない。
【0032】
このため、使用者は、紙づまりを除去し、プリンタ装置1を正常な状態に戻した後、コンピュータ3に対して紙づまりが発生したページから再び印刷依頼を指示し、残りのページの印刷を行う。以上のように、本実施例によれば、プリンタ装置1に紙づまりが発生した場合、プリンタ装置1の復帰後、印刷は自動的に行われることがないので、プリンタ装置1の復帰後、印刷結果が出力されることがなく、印刷用紙の無駄を排除できる。
【0033】
また、受信データ管理部13は、ステップS1−9で、紙ぎれを検出すると、印刷依頼受付部12に対してコンピュータ3からの受信依頼を停止する旨の指示を行う(ステップS1−9、S1−10)。
印刷依頼受付部12は、受信データ管理部13から印刷依頼を停止する旨の指示が行われると、コンピュータ3からの印刷依頼の受信を停止する。印刷依頼受付部12で受信依頼が拒否されると、従来と同様にコンピュータ3には印刷依頼受付部12から受信拒否を示す信号が折り返される。
【0034】
コンピュータ3は、印刷依頼に対してプリンタ装置1から受信拒否を示す信号が折り返されると、使用者に対して印刷依頼が拒否された旨をディスプレイなどに表示する。使用者は、コンピュータ3の表示を見ることにより、印刷依頼が拒否されたことを認識でき、プリンタ装置1の異常を認識することができる。使用者は、プリンタ装置1の異常をコンピュータ3のディスプレイの表示により認識すると、プリンタ装置1の設置場所に行って、プリンタ装置1の状態を認識する。使用者は、プリンタ装置1の状態を実際に認識することで、紙ぎれを認識し、用紙トレーに印刷用紙を補充する。
【0035】
この間、受信データ管理部13は、転写装置15の状態を監視する。
転写装置状態検出部17は、転写装置15の用紙トレーの状態を監視しており、用紙トレーに印刷用紙が補充されると、印刷用紙が用紙トレーに補充された旨を示す情報を受信データ展開部16を介して受信データ管理部13に送出する。受信データ管理部13は、転写装置状態検出部17から印刷用紙が補充された旨を示す情報を認識すると、ステップS1−2に戻り、印刷依頼受付部12に対して再びコンピュータ3からの印刷データの供給を受け付ける旨の指示を行う。
【0036】
印刷依頼受付部12は、受信データ管理部13からの印刷依頼受付許可により、コンピュータ3からの受信依頼を受け付けを再開する。印刷依頼受付部12が受信依頼を受け付けると、受信データ管理部13は、ステップS1−2に戻って、再び受信依頼に応じた印刷処理を実行する。
図3に本発明の第2実施例のブロック構成図を示す。同図中、図1と同一構成部分には同一符号を付し、その説明は省略する。
【0037】
本実施例では、コンピュータ3のプリンタポートに接続可能なプリンタ装置100を用いて本発明を実現したものである。
プリンタ装置110は、印刷制御装置であるLAN仲介装置120を介してLAN2に接続される。プリンタ装置110は、コンピュータのプリンタポートに接続され、コンピュータとのデータの送受信を行うデータ通信部111、データ通信部111から供給された印刷データをビットマップデータに展開、保持する受信データ展開部112、データ展開部112で展開されたビットマップデータを印刷用紙に記録する転写装置113、転写装置113の状態を検出し、データ通信部111に供給する転写装置状態検出部114、データ展開部112で展開されたビットマップデータを保持するバッファ115から構成される。
【0038】
データ通信部111は、プリンタポートに供給されたデータを受け取り、受信データ展開部112に供給する。受信データ展開部112は、データ通信部111で受信したデータを受信データ中の色指示等に応じたビットマップデータに展開して、バッファ115に格納する。
受信データ展開部112は、1ページ分のビットマップデータがバッファ115に保持されると、転写装置113を起動して、印刷用紙を印刷用紙トレー(図示せず)から取り込むとともに、バッファ115に保持されたビットマップデータにより印刷用紙に画像を記録する。
【0039】
転写装置状態検出部114は、転写装置113に取り付けられた各種センサにより印刷用紙の補充の要否、印刷用紙の通過経路上での停滞などを検出し、データ通信部111を介して出力する。
LAN仲介装置120は、LAN2との通信を行うデータ通信部121、データ通信部121で得られたデータからプリント装置110への印刷依頼、印刷データを認識する印刷依頼受付部122、印刷依頼受付部122で認識されたプリンタ装置110への印刷依頼、印刷データをプリンタ装置110の転送装置状態検出部114で検出された転送装置114の状態に応じて保持、管理し、プリンタ装置110で受信可能なフォーマットに変換してプリンタ装置110に供給する受信データ管理部123から構成される。
【0040】
データ通信部121は、LAN2に供給されたパケットを受信して、受信したパケットがプリンタ装置110宛のパケットか否かを判定し、プリンタ装置110宛のパケットであれば、印刷依頼受付部122に供給する。印刷依頼受付部122は、データ通信部121から供給されたパケットを解析して、印刷依頼を認識する。
【0041】
印刷依頼受付部122で認識された印刷依頼は、受信データ管理部123に供給される。受信データ管理部123は、供給された印刷依頼をバッファ124に保持するとともに、印刷データをプリンタ装置110のプリンタポートに対応したデータに変換して、プリンタ装置110に供給する。
次にLAN仲介装置120の受信データ管理部123の印刷処理時の動作を図面とともに説明する。
【0042】
図4に本発明の第2実施例のLAN仲介装置の受信データ管理部の印刷処理時のフローチャートを示す。
受信データ管理部123は、受信データ展開部112のデータを破棄するデータ破棄モードをクリアして待機する(ステップS2−1)。
ここで、コンピュータ3からLAN2を介して印刷依頼があると、印刷依頼受付部122はこれを認識し、印刷依頼を受け付ける。また、印刷依頼受付部122は、印刷依頼を受け付けると、受信した印刷依頼を受信データ管理部123に供給する。
【0043】
受信データ管理部123は、印刷依頼受付部122から印刷依頼が供給されると、バッファ124に保持する。(ステップS2−2、S2−3)。
次に、受信データ管理部13では、内部に保持された印刷データが現在破棄中か否かを判定する(ステップS2−4)。
受信データ管理部123は、受信データ展開部112のデータが破棄中であれば、ステップS2−2に戻り、次のデータ要求を待機する。
【0044】
また、受信データ管理部123は、ステップS2−4で、受信データ展開部112のデータが破棄中ではない場合には、バッファ124に保持された印刷処依頼をプリンタポート用のデータに変換してプリンタ装置110に供給するとともに、印刷依頼に続いて供給される印刷データをプリンタポート用のデータに変換して、プリンタ装置110に送信する(ステップS2−5)。
【0045】
プリンタ110は、LAN仲介装置120の受信データ管理部123から印刷処理コマンド、及び、印刷データを受信すると、データ通信部111がこれを受信し、受信データ展開部112に供給する。受信データ展開部112は、印刷処理コマンドにより印刷データをビットマップデータに展開し、バッファ115に格納する。
【0046】
受信データ展開部112は、転写装置113を起動した後、展開したビットマップデータを転写装置113に供給する。転写装置113は、受信データ展開部14から供給されたビットマップデータに応じて転写装置113を制御する。転写装置113は、受信データ展開部112からの起動命令により印刷用紙の取り込み、転写ドラムへの静電潜像の書き込みなどを制御され、印刷用紙に印刷データに応じた画像を記録する。
【0047】
このとき、転写装置113は、転写装置状態検出部114により印刷用紙の取り込み状態などがセンサにより監視されており、印刷用紙が用紙トレーにない用紙ぎれ、印刷用紙が印刷用紙の通過経路の途中でつまる紙づまりが検出される。受信データ管理部123は、ステップS2−6で印刷処理を指示した後は、プリンタポートを監視し、プリンタ装置110の状態を監視する(ステップS2−7、S2−9、S2−11)。
【0048】
プリンタ装置110は、転写装置状態検出部114により転写装置113の紙づまりを検出すると、データ通信部111を介してプリンタポートに紙づまりを示す情報を送出する。受信データ管理部123は、データ通信部111からプリンタポートに送出された紙づまりを示す情報を検出すると、受信データ管理部123に保持された印刷データを破棄し、ステップS2−2に戻り、コンピュータ3からの次の印刷依頼を待機する(ステップS2−7、S2−8)。
【0049】
このとき、印刷依頼受付部122は、コンピュータ3からの印刷依頼を受け付けるが、受け付けた印刷データは受信データ管理部123で順次破棄される。コンピュータ3は、印刷依頼発行部31で発行された印刷依頼の送信が終了すると、印刷終了を示す表示をディスプレイに表示する。
使用者は、ディスプレイにより印刷終了を認識し、プリンタ装置110の設置場所まで印刷結果を取りに行く。ここで、使用者は、プリンタ装置110の状態を見て、紙づまりを認識する。使用者は、プリンタ装置110につまった紙を除去して、プリンタ装置110を正常な状態に戻す。
【0050】
このとき、プリンタ仲介装置120は、紙づまりが発生した後の印刷依頼は全て破棄されるため、プリンタ装置110が正常な状態に戻されても、続いて印刷が行われることはない。
このため、使用者は、紙づまりを除去し、プリンタ装置110を正常な状態に戻した後、コンピュータ3に対して紙づまりが発生したページから再び印刷依頼を指示する。
【0051】
以上のように、本実施例によれば、プリンタ装置110に紙づまりが発生した場合、プリンタ装置110の復帰後、印刷が行われることがないので、プリンタ装置110の復帰後、コンピュータ3で指示した印刷結果とは、印刷結果が出力されることがなく、印刷用紙の無駄を排除できる。
また、プリンタ装置110は、転写装置状態検出部114により転写装置113の紙ぎれを検出すると、データ通信部111を介してプリンタポートに紙ぎれを示す情報を送出する。受信データ管理部123は、データ通信部111からプリンタポートに送出された紙ぎれを示す情報を検出すると、印刷依頼受付部122に対してコンピュータ3からの受信依頼を停止する旨の指示を行う(ステップS2−9、S2−10)。
【0052】
印刷依頼受付部122は、受信データ管理部123から印刷依頼を停止する旨の指示が行われると、コンピュータ3からの印刷依頼の受信を停止する。印刷依頼受付部122で受信依頼が拒否されると、従来と同様にコンピュータ3には印刷依頼受付部122から受信拒否を示す信号が折り返される。
コンピュータ3は、印刷依頼に対してLAN仲介装置120から受信拒否を示す信号が折り返されると、使用者に対して印刷依頼が拒否された旨をディスプレイなどに表示する。使用者は、コンピュータ3の表示を見ることにより、印刷依頼が拒否されたことを認識でき、プリンタ装置110の異常を認識することができる。使用者は、プリンタ装置110の異常をコンピュータ3のディスプレイの表示により認識すると、プリンタ装置110の設定位置に行って、プリンタ装置110の状態を認識する。使用者は、プリンタ装置110の状態を実際に認識することで、紙ぎれを認識でき、用紙トレーに印刷用紙を補充する。
【0053】
この間、受信データ監視部123は、プリンタポートの状態を監視する。
プリンタ装置110の転写装置状態検出部114は、転写装置113の用紙トレーの状態を監視しており、用紙トレーに印刷用紙が補充されると、データ通信部111を介して印刷用紙が補充された旨を示す情報をプリンタポートに送出する。受信データ管理部123は、プリンタポートから印刷用紙が補充された旨を示す情報を認識すると、ステップS2−2に戻り、印刷依頼受付部122に対して再びコンピュータ3からの印刷データの供給を受け付ける旨の指示を行う。
【0054】
印刷依頼受付部122は、受信データ管理部123からの印刷依頼受付許可により、コンピュータ3からの受信依頼を受け付けを再開する。印刷依頼受付部122が受信依頼を受け付けると、受信データ管理部123は、ステップS2−2に戻って、再び受信依頼に応じた印刷処理を実行する。
また、プリンタ装置110の電源が突然切断されると、受信データ管理部123は、プリンタ装置110のプリンタポートからの信号を全て失う。受信データ管理部123は、プリンタ装置110のプリンタポートからの信号の喪失によりプリンタ装置110の電源の切断を認識する(ステップS2−11)。
【0055】
受信データ管理部123は、ステップS2−11で、プリンタ装置110の電源の切断を認識すると、内部に保持している印刷データを破棄するデータ破棄モードを実行し、ステップS2−2に戻り、コンピュータ3からの印刷依頼の供給を待機する(ステップS2−12)。
コンピュータ3は、印刷依頼発行部31で発行された印刷依頼のLAN仲介装置120への送出が完了すると、印刷依頼管理部32がこれを認識し、印刷完了を示す旨、ディスプレイに表示する。使用者は、これを認識して、プリンタ装置110の設置場所に印刷結果を取りに行く。
【0056】
このとき、プリンタ装置110は、電源が切断され、印刷は途中で停止されている。使用者は、プリンタ装置110の状態を見て、電源が切断されていることを認識し、プリンタ装置110に電源を投入し、プリンタ装置110を復帰させる。
このとき、LAN仲介装置120の受信データ管理部123では、プリンタ装置110の復帰後の印刷依頼はすべて破棄されるので、プリンタ装置110に電源が投入されても印刷が再開されることはない。使用者は、プリンタ装置110の復帰後、コンピュータ3の設置場所に戻って、コンピュータ3により現在出力されている印刷ページ以降の印刷ページを指定して、再び印刷依頼を指示する。
【0057】
以上により、使用者は、実際に印刷された印刷結果を見ることにより、印刷されたページを正確に認識でき、印刷されなかったページは、コンピュータ3に印刷された以降のページを指示することにより、印刷することができる。
【0058】
【発明の効果】
上述の如く、本発明の請求項1によれば、異常検出手段により印刷手段の異常が検出されたときに、印刷要求手段から供給される印刷依頼は受け付けつつ、内部に保持される印刷データは破棄することにより、異常が解消された後、再び印刷が可能となった場合、続けて印刷が行われることがないので、中抜けの状態で印刷が再開されることがなく、よって、望まない印刷が行われることがない等の特長を有する。
【0059】
請求項2によれば、印刷用紙が印刷用紙の通過経路中での停滞したとき、あるいは、印刷手段の電源の切断を検出したときに、印刷手段の異常と判断し、印刷依頼を破棄することにより、印刷用紙の通過経路中での停滞が解除、あるいは、印刷手段の電源が投入され、印刷手段が正常状態に復帰したとき、印刷依頼は破棄されるので、続けて印刷が行われることがなく、印刷結果から印刷されたページと印刷されないページとを容易に判別でき、再印刷を実行できる等の特長を有する。
【0060】
請求項3によれば、印刷手段の電源切断を印刷手段の異常と判断して、印刷依頼を破棄することにより、印刷手段に電源が再投入され、印刷手段が正常状態に復帰したとき、印刷依頼は破棄されるので、続けて印刷が行われることがなく、印刷結果から印刷されたページと印刷されないページとを容易に判別でき、再印刷を実行できる等の特長を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例のブロック構成図である。
【図2】本発明の第1実施例のプリンタ装置の受信データ管理部の印刷処理時のフローチャートである。
【図3】本発明の第2実施例のブロック構成図である。
【図4】本発明の第2実施例のLAN仲介装置の受信データ管理部の印刷処理時のフローチャートである。
【図5】従来の一例のブロック構成図である。
【符号の説明】
1、110 プリンタ装置
2 LAN
3 コンピュータ
11、33、111、121 データ通信部
12、122 印刷依頼受付部
13、123 受信データ管理部
14、112 受信データ展開部
15、113 転写装置
16 転写装置管理部
17、114 転写装置状態検出部
18、115、124 バッファ
31 印刷依頼発行部
32 印刷依頼管理部
Claims (2)
- 印刷を実行する印刷手段と該印刷手段に対して印刷依頼を供給する印刷要求手段との間に接続され、該印刷要求手段からの該印刷依頼により該印刷手段を制御する印刷制御装置において、
前記印刷手段の異常を検出する異常検出手段と、
前記異常検出手段により前記印刷手段の異常が検出されたときに、前記印刷要求手段から供給される前記印刷依頼は受け付けつつ、内部に保持される印刷データは順次破棄する処理制御手段を有することを特徴とする印刷制御装置。 - 前記異常検出手段は、前記印刷手段の異常として、前記印刷手段での印刷用紙の通過経路中での停滞、あるいは、前記印刷手段の電源の切断を検出することを特徴とする請求項1記載の印刷制御装置。
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