JP3578654B2 - 立体像記録方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、立体像記録方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、良好な立体映像を得ようとする試みは数多くなされ、さまざまな方法が提案されている。特に、近年、コンピュータにより合成された立体像情報を印刷物として得ることの要望は高まり続けており、特にホログラフィックステレオグラムと呼ばれる方法の改良が盛んに検討されている。
【0003】
ホログラフィックステレオグラムの方法では、スリット状またはドット状に要素ホログラムを記録する。各要素ホログラムには、拡散板や液晶ディスプレイなどに表示された平面画像が二光束干渉によりホログラフィックに記録されている。各々の要素ホログラムと記録された平面画像との関係は、記録するラインまたはドットから射出されるべき光線の方向と強さに相当する。
【0004】
この方法を用いると、ビデオカメラで撮影した視差画像や実体のないコンピュータによる仮想物体であっても、立体像として良好に再現することができる。
【0005】
しかし、ホログラフィックステレオグラムを良好に再生するためには、記録に用いた参照光と同じ方向からの照明を必要とし、これ以外の光が照射された場合には、物体を再現できなかったり、不要な光を発生することになる。これらを解消するために多くの検討がなされてきているが、いまだに十分な解決には至っていない。
【0006】
また、インテグラルフォトグラフィーと呼ばれる方法も検討されている。例えば、特公平6−12515号(特開昭64−57255号)には、「XYZプロッタ」と呼ばれる立体像の記録方法が提案されている。このXYZプロッタは、蝿の目レンズ板と、蝿の目レンズ板の略々焦点面に設置された感光性記録部材と、蝿の目レンズ板の前面の3次元空間内で記録の対象にされるべき3次元画像の形状と対応する位置で点灯される点光源を3次元的に変位させる手段とを備えている。
【0007】
ここで、上記XYZプロッタに用いることのできる感光記録材料としては、従来公知の種々の材料を用いることができる。
【0008】
具体的に、像様の光照射を与えることによってのみ発色画像を得るような感光記録材料は、フリーラジカル写真として古くから知られている。例えば、Phot.Sci.Eng,.5,98−103(1961)、特公昭43−29407号、特開昭55−55335号、特開昭57−60329号、特開昭62−66254号等には、紫外線の照射により発生する光遊離基を利用し、各種のロイコ染料を酸化することにより発色画像を得る方法、あるいは発生した光遊離基とアニリン誘導体との反応により、トリアリールメタン系の染料を形成させ、発色画像を得る方法が開示されている。
【0009】
また、Du Pont社製のDylux(登録商標)のように、UV光で露光して画像を形成した後、可視光で光還元性物質を活性化して定着を行なうような画像形成材料もある。原稿を介して光を照射するだけで画像を形成できることは、使用する装置や操作が単純であるという利点はあるものの、これも光のみで発色するという性質を有しているため、その取り扱いは、暗室での作業を強いられたり、また保存時の安定性も悪いという欠点を有している。
【0010】
また、フリーラジカル写真の発色原理を感熱記録に応用した例として、特開平1−129247号、特開平1−143252号、特開平3−10252号、特開平3−1983号等には、光遊離基発生剤とロイコ染料を熱応答性のマイクロカプセル内に閉じ込め、カプセル外に還元剤を存在させた記録材料が開示されている。この記録材料は、熱記録によりマイクロカプセルの外にある還元剤を、マイクロカプセルの中にある光遊離基発生剤と混合させて、その発色性を停止した後、全面露光して非加熱部を発色させることができる。このようなタイプの感熱記録材料では、記録装置は、サーマルヘッドと、全面露光するのに必要な光源とを備えていればよく、通常の感熱記録の利点を損なうことなく、簡便な操作で記録を行なうことができる。また、露光と加熱を逆の順序で行なうと、光による書き込み後に熱による定着を行なうことができる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した従来の立体像記録方法は、点光源の軌跡を記録する優れた方法ではあるが、表面を有する物体を記録しようとすると、物体の面の全てを点光源がなぞらなければならず、ワイヤーフレーム状の表示が限界で、滑らかな物体表面の記録を行なうことができないという問題があった。
【0012】
また、上述したフリーラジカル写真の発色原理を感熱記録に応用した例のように、熱による定着を行なう材料を用いる場合には、記録時の加熱などにより、支持体などの部品が変形する等の不具合が生じるという問題があった。
【0013】
本発明は、白色の不特定多数の光源による照明にも鮮明な立体像を再現することの可能な立体像記録方法を提供することを目的としている。
【0014】
また、本発明は、記録時の加熱などにより部品が変形する等の不具合を生じさせずに、鮮明な立体像を再現することの可能な立体像記録方法を提供することを目的としている。
【0015】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1記載の発明は、感光材料上にレンズアレイを有する立体像記録シートに対し、光源から画像表示パネルを透過した光を前記レンズアレイに入射させ前記立体像記録シートに記録する立体像記録方法であって、前記レンズアレイの各々のマイクロレンズに対応する光線情報が他のマイクロレンズには漏れないようにし、表示したい物体が発する各々のマイクロレンズから画像表示パネルに向かう光線をレイトレーシングによって計算して、計算結果を前記画像表示パネルに表示画像として表示し、しかる後、前記光源により前記画像表示パネルを照射し、前記画像表示パネルを透過した光によって各々のレンズ毎に順次に感光材料を露光し、感光材料に、表示画像に対応した記録画像を各々のレンズ毎に順次に記録することを特徴としている。
【0016】
また、請求項2記載の発明は、請求項1記載の立体像記録方法において、前記感光材料として、発色温度が150℃以下である熱現像ジアゾ感光材料を用いることを特徴としている。
【0017】
また、請求項3記載の発明は、請求項1記載の立体像記録方法において、前記感光材料として、感光層の厚さが1.0ミクロン以下のものを用いることを特徴としている。
【0018】
また、請求項4記載の発明は、請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の立体像記録方法において、感光材料として、発色波長の短い層から順にレンズアレイから遠ざかるように積層されているものを用いることを特徴としている。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。図1は本発明に係る立体像記録方法に用いられる立体像記録装置の構成例を示す図である。図1を参照すると、この立体像記録装置は、感光材料1が積載される移動ステージ2と、感光材料1上に配置され、レンズアレイ3−1〜3−nを有する立体像記録シート3と、画像表示パネル4と、画像表示パネル4を照明する光源(例えば露光ランプ)5と、画像表示パネル4を透過した光(記録光線)を立体像記録シート3のレンズアレイ3−1〜3−nのうちの対応する1つのレンズ(マイクロレンズ),例えば3−iにのみ入射させるためのスリット6と、移動ステージ2を移動させる移動手段7と、画像表示パネル4および移動手段7を制御するパーソナルコンピュータ8とを有している。
【0020】
ここで、画像表示パネル4には、透過型および反射型のものを適宜用いることができる。例えば、画像表示パネル4には透過型の液晶表示板として例えばTFT液晶表示板などを用いることができる。また、画像表示パネル4を光源5によって照明する場合、光源5からの光を画像表示パネル入射前に拡散板にて拡散することができる。また、光源5からの照明光を効率よく利用するために、拡散板の前後、画像表示パネル4の前後の適当な位置に、スリット6に対する集光レンズを配置してもよい。
【0021】
また、立体像記録シート3のレンズアレイ3−1〜3−nは、例えば、蝿の目レンズアレイであって、複数のレンズ(複数のマイクロレンズ)3−1〜3−nがアレイ上に配置されたものとなっている。ここで、立体像記録シート3は、各レンズ3−1〜3−nの焦点位置付近が感光材料1となるように、感光材料1上に配置される。
【0022】
なお、マイクロレンズ3−1〜3−nは、ガラス研磨や、樹脂などの材料を金型に対して、指圧、射出、光硬化形成等により成形することができる。また、マイクロレンズ3−1〜3−nを構成する材料に特に制限はない。しかし、作成した立体画像を従来の印刷物や文書のコピーなどと同様に持ち運んだり、回覧する用途に用いる場合を想定すると、破損し難いアクリル系やシリコン系などの樹脂を用いることが好ましい。
【0023】
また、スリット6は、図1に示すように、画像表示パネル4を透過した光(記録光線)を立体像記録シート3のレンズアレイ3−1〜3−nのうちの対応する1つのレンズ(マイクロレンズ)(図1の例では、レンズ(マイクロレンズ)3−i)にのみ入射させ、画像表示パネル4からの拡散光がレンズ(マイクロレンズ)3−i以外のレンズ(マイクロレンズ),例えば3−(i+1),3−(i−1)に入射しないようにするために設けられている。
【0024】
スリット6の表面は、レンズ表面からの反射光を吸収するために、黒色に塗布されたり、表面処理などがなされることが好ましい。すなわち、スリット6には、少なくとも、記録に用いる光に対する反射を抑制する手段が施されていることが好ましい。
【0025】
また、スリット6は、薄い樹脂フィルムや金属に穴を開けて成形することができる。また、ガラス板などの透明基板上に金属蒸着膜等の遮光層を形成し、この層をエッチングなどにより部分的に取り除くなどの方法により形成することができる。
【0026】
また、図1において、移動ステージ2には、さらに、加熱のためのヒーター等が内蔵されていても良い。この場合には、露光後、オーブンなどの定着装置に移動することなく記録画像の現像定着を行なうことができ、装置の小型化などに有利である。
【0027】
また、感光材料1は、定着剤層11と、感光層12とが積層されて構成されている。
【0028】
図1において、感光材料1の感光層12は、前述のように、レンズ(マイクロレンズ)の略焦点位置に配置される。また、感光層12の厚さは1.0μm以下が好ましく、さらに好ましくは0.5μm以下であるのが良い。すなわち、感光層12の厚さが厚くなるほどマイクロレンズにより形成される画像の解像度が低下するため、画像の重ね合わせによって再生される立体像の解像度も低下し、また、再生可能な奥行き,被写界深度も浅くなる。
【0029】
複数の色を発色させるために、感光層12としては、感光波長の異なる感光層を積層することもできる。この際、発色波長により屈折率が異なるため、発色波長の長い層をレンズアレイに近くなるように順に積層することが好ましい。すなわち、感光材料として、発色波長の短い層から順にレンズアレイから遠ざかるように積層されているものを用いることが好ましい。これにより、像を鮮明にすることができる。
【0030】
また、感光,着色材料は、特定波長の光で感光し、異なる波長の光、および/または、加熱などの乾式処理により、現像および定着がなされることが好ましい。
【0031】
また、定着剤層11は、記録された画像を着色するための発色剤や、非露光部が周辺光によっても変化しないように処理する定着剤を含有する。例えば、感光層12にジアゾ化合物を分散した場合には、定着剤層11は、カプラー,塩基性物質,非融化剤などを含有する。これにより、露光後に全面加熱することにより塩基性物質の発生するアルカリにより感光しないジアゾ化合物とカプラーが活性化することにより発色する。
【0032】
また、フリーラジカル写真を利用する場合には、感光層12に光遊離基発生剤とロイコ染料を分散し、定着剤層11には還元剤を分散する。露光後に加熱することにより、還元剤を光遊離基発生剤に反応させて、感光性を停止させる。
【0033】
また、本発明においては、感光材料1に定着温度の低い発色方式を採用することが好ましい。具体的には、感光材料1として、発色温度が150℃以下である熱現像型ジアゾ感光材料を用いることが好ましい。このような材料は、保管の経時安定性に優れ、期待する低温現像性を有するために取り扱いが容易で、現像,定着時にレンズアレイが変形歪みなどの損傷を受けない温度で処理することができる。
【0034】
ここで、感光材料1に使用される主な成分について、より詳細に説明する。本発明で使用されるジアゾ化合物は、一般式ArN2+で示されるジアゾニウム塩である。なお、式中、Arは置換あるいは無置換の芳香族部分を表し、ArN2+はジアゾニウム塩を表し、Xは酸アニオンを表す。ジアゾ化合物の具体例としては、4−ジアゾ−N,N―ジメチルアニリン、4−ジアゾフェニルモルホリン、4−ジアゾ−N,N―ジブチルアニリン、4−ジアゾ−2,5−ジメトキシフェニルモルホリン、4−ジアゾー2,5−ジエトキシフェニルモルホリン、4−ジアゾ2,5−ジプロポキシフェニルモルホリン、4−ジアゾ−2,5−ジブトキシフェニルモルホリン、4−ジアゾ−2,5−ジブトキシ−N−ベンジル−N−エチルアニリン、4−ジアゾ−2,5−ジブトキシ−N,N−ジブチルアニリン、4−ジアゾ−2,5−ジブトキシ−N−ベンジル−N−エトキシアニリン、4−ジアゾ−2,5−ジブトキシフェニルピペラジン、4−ジアゾ−2,5−ジエトキシフェニルピロリジン、4−ジアゾ−2,5−ジプロポキシフェニルピペリジン、4−ジアゾ−2,5−ジエトキシ−N,N−ジメチルアニリン、4−ジアゾ−1−ベンゾイルアミノ−2,5−ジブトキシベンゼン、4−ジアゾ−1−(4’−メトキシベンゾイルアミノ)−2,5−ジメトキシベンゼン、4−ジアゾ−1−(4’−メトキシベンゾイルアミノ)−2,5−ジエトキシベンゼン、4−ジアゾ−1−(4’−メトキシベンゾアミノ)−2,5−ジプロポキシベンゼン、4−ジアゾ−1−(3’−クロルベンゾイルアミノ)−2,5−ジエトキシベンゼン、4−ジアゾ−1−(3’−メトキシベンゾイルアミノ)−2,5−ジブトキシベンゼン、4−ジアゾ−1−(3’−メトキシベンゾイルアミノ)−2,5−ジメトキシベンゼン、4−ジアゾ−1−フェニルメルカプト−2,5−ジプロポキシベンゼン、4−ジアゾ−1−(4’−トルイルメルカプト)−2,5−ジエトキシベンゼン、4−ジアゾ−1−(4’−メトキシフェニルメルカプト)−2,5−ジブトキシベンゼン、4−ジアゾ−1−(4’−クロルフェニルメルカプト)−2,5−ジメトキシベンゼン、4−ジアゾ−1−(3’−トルイルメルカプト)−2,5−ジエトキシベンゼン、4−ジアゾ−1−(3’−メトキシフェニルメルカプト)−2,5−ジプロポキシベンゼン、4−ジアゾ−1−(2’−トルイルメルカプト)−2,5−ジブトキシベンゼン、4−ジアゾ−1−フェノキシ−2,5−ジブトキシベンゼン、4−ジアゾ−1−(4’−メトキシフェノキシ)−2,5−ジエトキシベンゼン等の塩化物と塩化亜鉛、塩化カドミウム、塩化錫等の金属塩化物との複塩および前記ジアゾ化合物の硫酸、ヘキサフルオロリン酸、4フッ化ホウ素酸等の無機酸の塩等が挙げられる。
【0035】
上記ジアゾ化合物をバインダーを使用せず、あるいはバインダーを使用して水溶液または分散液として塗工する。本発明においては、バインダーとして、ポリビニルアルコール、ポリアクリルアミド、カゼイン、ゼラチン、デンプンおよびその誘導体、ポリビニルピロリドン、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース等の水溶性樹脂、ポリ酢酸ビニル、ポリアクリル酸エステル、塩化ビニル−アクリル酸エステル共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体等の各種エマルジョン樹脂が使用できる。また、水に難溶性のジアゾ液成分を有機溶剤に溶解して塗布する場合は、バインダーとして有機溶剤に可溶の樹脂を使用してもよく、例えば、塩化ビニル系、酢酸ビニル系、塩化ビニル−酢酸ビニル系共重合体、酢酸ビニル−塩化ビニリデン系共重合体、ポリスチレン系、ブチラール系、ポリカーボネート系、アクリル酸誘導体系の樹脂を使用することができる。
【0036】
本発明においては、カップリング成分として、一般の2成分型のジアゾ複写材料に使用されるすべてのものが使用できるが、共融化剤と80〜150℃の温度で比較的共融化しやすいナフトールAS系カプラーが望ましく、例えば、ナフトールAS、ナフトールAS−D、ナフトールAS−BO、ナフトールAS−BS、ナフトールAS−E、ナフトールAS−G、ナフトールAS−LB。ナフトールAS−OL、ナフトールAS−SW、ナフトールAS−TR等を挙げることができる。
【0037】
本発明で使用されるスルホンアミド系化合物としては、p−トルエンスルホンアミド、o−トルエンスルホンアミド、ベンゼンスルホンアミド等が挙げられるが、有機スルホンアミド系であれば、別段これらに限定されることはない。しかし、特に、p−トルエンスルホンアミドは効果が大きい。
【0038】
本発明で使用される共融化剤としては、炭素数10〜20の高級脂肪酸アミドおよびN置換高級脂肪酸アミドを挙げることができ、具体的には、ラウリル酸アミド、ミリスチル酸アミド、パルミチン酸アミド、ステアリン酸アミド、アラキン酸アミド、ベヘン酸アミド、エイコ酸アミド、エライジン酸アミド、Nメチロールステアリン酸アミド、Nメチロールカプロン酸アミド、Nメチロールラウリル酸アミド、Nメチロールベヘン酸アミド等がある。
【0039】
これらのカップリング成分をバインダーを使用せず、あるいはバインダーを使用して分散液として塗工する。バインダーとしては、ポリビニルアルコール、ポリアクリルアミド、カゼイン、ゼラチン、デンプンおよびその誘導体、ポリビニルピロリドン、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース等の水溶性樹脂、ポリ酢酸ビニル、ポリアクリル酸エステル、塩化ビニル−アクリル酸エステル共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体等の各種エマルジョン樹脂、ポリアクリル酸、変性PVA、CMC、アラビアゴム、イソブチレン−無水マレイン酸共重合体、ジイソブテン−無水マレイン酸共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体、エチレン−アクリル酸共重合体、スチレン−アクリル酸共重合体、スチレン、メタクリル酸共重合体等が挙げられ、これらの樹脂は2種以上併用して使用することもできる。
【0040】
カプラー層中には、発色助剤として、水溶性,難溶性または水不溶性の塩基性物質や加熱によりアルカリを発生する物質が用いられる。本発明で使用される発色助剤の具体例としては、例えば、水酸化ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム、酢酸ナトリウム、酢酸アンモニウム、塩化アンモニウム、硫酸アンモニウム、クエン酸アンモニウム、ステアリルアミン、尿素、チオ尿素、アリル尿素、アリルチオ尿素、メチルチオ尿素、エチレンチオ尿素、トリクロロ酢酸ナトリウム、グアニジントリクロロ酢酸塩、モルホニウムトリクロロ酢酸塩、炭酸グアニジン、硫酸グアニジン、硫酸アミノグアニジン、1,2,3−トリフェニルグアニジン、1,2−ジトリルグアニジン、1,2−ジシクロヘキシルグアニジン、イミダゾール、ベンズイミダゾール、2−ヘプタデシルイミダゾール、2−ベンジルイミダゾール、4−フェニルイミダゾール、2−フェニル−4−メチルイミダゾール、2−ウンデシルイミダゾリン、1,2−ジフェニル−4,4−ジメチル−2−イミダゾリン、N,N’−ジベンジルピペラジン、4,4’−ジチオモルホリン、2−アミノベンゾチアゾール等が挙げられ、これらの中でも、水難溶性もしくは水不溶性のものが更に望ましい。これらの発色助剤は、2種以上併用して用いることもできる。
【0041】
本発明の熱現像型ジアゾ材料においては、発色成分の他に、通常のジアゾ系感熱記録材料に適用されている各種添加物、保存性向上剤として、ナフタレンモノスルホン酸ナトリウム、ナフタレンジスルホン酸ナトリウム、ナフタレントリスルホン酸ナトリウム、スルホサリチル酸、硫酸カドミウム、硫酸マグネシウム、塩化カドミウム、塩化亜鉛等が使用できる。また、酸化防止剤として、チオ尿素、尿素等を用いることができ、また、溶解剤として、カフェイン、テオフィリン酸等を用いることができ、その他に使用成分の分散安定化,脱泡等の目的でサポニンを少量添加することができる。
【0042】
本発明の立体像記録方法は、例えば図1の立体像記録装置を用いて、画像表示パネル4からの記録光線によって感光材料1に立体像を記録するものである。すなわち、本発明の立体像記録方法は、感光材料1の表面にレンズアレイ3−1〜3−nを有する立体像記録シート3を用い、レンズアレイ3−1〜3−nの各々のレンズに対応する光線情報が他のレンズに漏れないようにしつつ順次に感光材料1を露光し、感光材料1に光線情報を記録することを特徴としている。
【0043】
本発明の立体像記録方法について、より詳細に説明する。本発明では、例えば、レンズアレイ3−1〜3−nに対して、表示したい物体(記録される物体;レイトレース法では、計算のため仮想的に存在するものとする仮想物体)が発散する光線を各々のレンズの中心からレイトレース法により計算する。そして、計算した結果を画像表示パネル4に表示画像として表示する。
【0044】
図2は物体像(表示画像)と記録画像との関係を説明するための図である。図2を参照すると、光源(例えば露光ランプ)5を用いて拡散光により画像表示パネル4を照明する。画像表示パネル4を透過した光は、記録光線として、対応するマイクロレンズ(図1の例では、3−i)に入射する。対応する1つのマイクロレンズ3−i以外のマイクロレンズには、スリット6を用いて拡散光が進入しないようにしておき、所定時間の露光の後、図示しないシャッターなどを用いて画像表示パネル4を照明する光源5を遮断する。前述のように、マイクロレンズ(図1の例では、3−i)は、感光材料1の感光層12の表面に焦点を結ぶように配置されている。従って、感光層12上のある点には、画像表示パネル4のある点の画像が記録される。
【0045】
上記の操作をレンズアレイのすべてのマイクロレンズ3−1〜3−nに対して行なう。マイクロレンズの選択は、移動ステージ2を移動手段7により所定のステップで移動させることにより行なう。また、移動ステージ2を移動させる移動手段7の移動制御、画像表示、照明光の開閉は、パーソナルコンピュータ8により自動的に行なう。
【0046】
この操作の結果、感光材料1の感光層12上には、図2に示すように、表示画像に対応した記録画像(すなわち、記録される物体(仮想物体)と関係付けられる画像)20が記録される。この画像20は、マイクロレンズ3−iの中心から追跡したレイトレース画像であり、再生の場合には、マイクロレンズ3−iにより、光の方向と強さ,色の特定された光線を再現する。この場合、レンズアレイ3として、十分に細かなマイクロレンズを十分に密に配置することにより、物体表面から発散する光線を再現し、良好な立体像を観察することができる。
【0047】
【実施例】
以下、本発明の実施例を説明する。
実施例
本発明の実施例として、立体像記録シート3を以下のように作成した。すなわち、直径0.4mmのマイクロレンズがアクリル板上に格子状に配列されたマイクロレンズアレイシートを、スタンパ法により作成した。マイクロレンズの焦点距離は約1.5mmとし、基板のアクリル板の厚みを1.5mmとした。この基板上に、ジアゾ液成分として、
4−ジアゾ−2,5−ジブトキシフェニルモルホリン塩化物・1/2塩化亜鉛が1.5部、
酒石酸が0.5部、
イソプロパノールが1.0部、
ポリビニルアルコール(10%)が10.0部、
シリカが2.0部、
サポニンが0.1部、
水が84.9部
のものを用い、このジアゾ液をバーコーターで塗布乾燥し、感光材料1の感光層12の厚さが0.6μmとなるようにした。
【0048】
次に、カプラー分散液として、ナフトールASが10.0部、オクタデシルイソシアネートが0.5部、ジメチルホルムアミドが10.0部、トルエンが78.5部のものを用い、このカプラー分散液を50℃で10時間加温した後に、濾過,真空乾燥を施し、トルエンでの洗浄,濾過,真空乾燥を3回繰り返して、表面処理したカプラー粒子,すなわち表面処理カプラー粒子(HORIBA製LA−700測定メジアン径10μm)を得た。
【0049】
次に、表面処理カプラー粒子が3.0部、ベヘン酸アミド20%分散液が25.0部、スチレン−アクリル酸アンモニウム塩が5.0部、パラトルエンスルホンアミドが5.0部、ポリビニルアルコール水溶液(10%)が10.0部、炭酸グアニジンが1.0部、水が51.0部のものを、感光層12上にバーコーターで塗布した。ここで、乾燥塗布厚さは3μmとした。そして、十分に乾燥させて、立体像記録シート3を得た。
【0050】
次いで、図1に示したような立体像記録装置を用いて、感光材料1に立体像の記録を行なった。ここで、光源5には紫外線ランプを用いた。また、画像表示パネル4には、4インチのTFT液晶表示パネルを用いた。また、移動ステージ2には、中央精機株式会社製の精密XYステージを用いた。そして移動ステージ2と液晶表示パネル4とを、パーソナルコンピュータ8により制御した。また、スリット6としては、ガラス基板上に着色層を設け、フォトレジストを用いて0.4mmのホールを成形したものを用いた。そして、スリット6と立体像記録シート3とを接触させ、かつ、移動ステージ2の移動によりスリット6の位置が変動しないように、スリット6を光学定盤(図示せず)上に保持した。
【0051】
このような立体像記録装置を用いて、ピンホールから覗いたマイクロレンズから液晶表示パネル4に向かう光線をレイトレーシングによって計算し、計算結果を液晶表示パネル4に表示して、紫外線ランプ5により液晶表示パネル4を裏面から照射して画像の記録を行った。立体像記録シート3上のマイクロレンズ3−1〜3−nの全てに対して同じ記録を行った後に、立体像記録シート3を120℃のホットプレートで現像した。立体像記録シート3には良好な立体像が観察できた。
【0052】
上述のように、本発明は3次元画像のハードコピーが得られるようなXYZプロッタに関するものであり、このXYZプロッタは例えばコンピュータの出力装置、機械設計の分野で使用されるCADの出力装置、医用の3次元画像のハードコピーの作成、デザインの分野での3次元画像のハードコピーの作成、分子構造の研究における3次元画像のハードコピーの作成、その他、各種用途に広く用いられる。
【0053】
【発明の効果】
以上に説明したように、請求項1乃至請求項4記載の発明によれば、感光材料上にレンズアレイを有する立体像記録シートを設け、前記レンズアレイの各々のレンズに対応する光線情報が他のレンズには漏れないようにしつつ、各々のレンズ毎に順次に感光材料を露光し、感光材料に、各々のレンズ毎に光線情報を順次に記録するので、白色の不特定多数の光源による照明にも鮮明な立体像を再現することができる。
【0054】
特に、請求項2記載の発明によれば、請求項1記載の立体像記録方法において、前記感光材料として、発色温度が150℃以下である熱現像ジアゾ感光材料を用いるので、記録時の加熱などにより部品が変形する等の不具合を生じさせずに、鮮明な立体像を再現することができる。
【0055】
特に、請求項3記載の発明によれば、請求項1記載の立体像記録方法において、前記感光材料として、感光層の厚さが1.0ミクロン以下のものを用いるので、画像の重ね合わせによって再生される立体像の解像度の低下を防止することができる。
【0056】
特に、請求項4記載の発明によれば、請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の立体像記録方法において、感光材料として、発色波長の短い層から順にレンズアレイから遠ざかるように積層されているものを用いるので、像を鮮明にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る立体像記録方法に用いられる立体像記録装置の構成例を示す図である。
【図2】物体像(表示画像)と記録画像との関係を説明するための図である。

Claims (4)

  1. 感光材料上にレンズアレイを有する立体像記録シートに対し、光源から画像表示パネルを透過した光を前記レンズアレイに入射させ前記立体像記録シートに記録する立体像記録方法であって、前記レンズアレイの各々のマイクロレンズに対応する光線情報が他のマイクロレンズには漏れないようにし、表示したい物体が発する各々のマイクロレンズから画像表示パネルに向かう光線をレイトレーシングによって計算して、計算結果を前記画像表示パネルに表示画像として表示し、しかる後、前記光源により前記画像表示パネルを照射し、前記画像表示パネルを透過した光によって各々のレンズ毎に順次に感光材料を露光し、感光材料に、表示画像に対応した記録画像を各々のレンズ毎に順次に記録することを特徴とする立体像記録方法。
  2. 請求項1記載の立体像記録方法において、前記感光材料として、発色温度が150℃以下である熱現像ジアゾ感光材料を用いることを特徴とする立体像記録方法。
  3. 請求項1記載の立体像記録方法において、前記感光材料として、感光層の厚さが1.0ミクロン以下のものを用いることを特徴とする立体像記録方法。
  4. 請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の立体像記録方法において、感光材料として、発色波長の短い層から順にレンズアレイから遠ざかるように積層されているものを用いることを特徴とする立体像記録方法。
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