JP3578285B2 - データ転送装置 - Google Patents
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【0001】
【目次】
以下の順序で本発明を説明する。
産業上の利用分野
従来の技術
発明が解決しようとする課題(図5及び図6)
課題を解決するための手段(図1)
作用(図1)
実施例(図1〜図4)
発明の効果
【0002】
【産業上の利用分野】
本発明はデータ転送装置に関し、特に時系列に記録又は伝送されるデータをホストコンピユータの要求に応じて離散的に転送する際に適用して好適なものである。
【0003】
【従来の技術】
従来、ヘリカルスキヤン型のテープストリーマ装置においては、バツフアメモリを設けて、ホストコンピユータのデータ処理速度がテープストリーマ装置のデータ処理速度より遅い場合に生ずる停止、逆走行及び再走行の動作、すなわちリポジシヨニング動作に必要な時間(以下リポジシヨニング時間と呼ぶ)を吸収することにより、テープストリーマ装置を停止させずに記録再生動作を継続させている(特開昭 62−121904号)。
【0004】
このテープストリーマ装置では、リポジシヨニング時間を考慮してバツフアメモリの容量が決められている。すなわちバツフアメモリの容量Mを次式(1)
【数1】
によつて決定しており、これによりテープストリーマ装置を停止させずに記録再生動作を継続させてシステム全体のスループツトを向上させている。ここでTRはドライブの連続転送速度、Trepos はリポジシヨニング動作に必要な時間である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところでバツクアツプアプリケーシヨン等の従来のアプリケーシヨンでは、通常バツフアメモリに格納されたデータを必ずホストコンピユータに順次転送している。すなわち図5(A)に示すように、テープ上に時系列に記録された画像データ1〜19は、画像データ1から順に読み出されてバツフアメモリに格納され、順次ホストコンピユータに転送される。
【0006】
ところがホストコンピユータからの要求が、例えば図5(B)に示すようにデータ4、7、10のように離散的である場合でも、テープ上のデータは4、5、6、7と順次読み出されてバツフアメモリに格納されるため、バツフアメモリの容量が実効的に1/2に減つているのと等価の現象が生ずる。このためリポジシヨニング時間の吸収で不都合が生じたり、ホストコンピユータが必要とするデータをタイムリに用意できないことがあつた。
【0007】
また図6に示すように、テープよりバツフアメモリにデータを読み込む速度SBとバツフアメモリからホストコンピユータにデータを転送する速度SHとの間にSB≧SHが成立していれば効率良くデータを転送できる。しかしながら、例えばホストインタフエースがSCSI(small computer system interface )等の場合にSCSIバスの占有時間を短くするため、SB<SHというバースト転送を行うときには、バツフアメモリに十分データがたまつている方が一度のバースト転送で多くのデータを転送することができる。
【0008】
また図6において、データ5、6、7、8とデータを順番にホストコンピユータに転送せず、例えば5、8、11、14と離散的にデータを転送する必要があるとき、SB<SHの条件で転送を可能にするためにもバツフアメモリに十分データがあるほうが良い。さらにこの場合、データ6、7/9、10/12、13はバツフアメモリの容量を見かけ上小さくする。
【0009】
すわなちテープよりバツフアメモリにデータを読み込みながらホストコンピユータからの要求によりデータを転送する場合、バツフアメモリにデータがたまつていないのにデータを転送すると、テープストリーマ装置のスループツトはヘツドとドラムの速度で規定され、ホストコンピユータの要求にタイムリに対応できないという問題があつた。
【0010】
本発明は以上の点を考慮してなされたもので、バツフアメモリの容量を最適化し得ると共にバスの占有時間を一段と短くし得るデータ転送装置を提案しようとするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
かかる課題を解決するため本発明においては、所定単位に区切られて時系列にテープ状記録媒体から読み出される第1のデータをバツフアメモリに一旦格納した後、アクセス装置の要求に応じてバツフアメモリに格納されている第1のデータを1又は複数の所定単位ごとに離散的に読み出して第2のデータとして転送するデータ転送装置であつて、バツフアメモリから第2のデータの転送ができない状態になつたときテープ状記録媒体を停止、逆走行及び再走行させるリポジシヨニング動作に必要なリポジシヨン時間に相当する時間の間にテープ状記録媒体から再生できるデータ量に対して、テープ状記録媒体から単位時間の間に読み出される所定単位のデータ数を分子とし、かつバツフアメモリから1又は複数の所定単位ごとに離散的に転送される所定単位のデータ数を分母とする比を乗じることにより求めたメモリ容量を有するバツフアメモリを設ける。
【0012】
【作用】
テープ状記録媒体から時系列に読み出される第1のデータを、アクセス装置の要求に応じて離散的に第2のデータとして転送する場合のバツフアメモリの容量を、テープ状記録媒体を再走行させるまでの停止、逆走行及び再走行時間の間に再生されるデータ量に対して、テープ状記録媒体から単位時間の間に読み出される所定単位のデータ数を分子とし、かつバツフアメモリから離散的に転送される所定単位のデータ数を分母とする比を乗じて決定するようにしたことにより、アクセス装置により離散的なデータ読出を効率よくなし得るようなバツフアメモリの容量を最適化することができる。
【0013】
【実施例】
以下図面について、本発明の一実施例を詳述する。
【0014】
図1において、1は全体として本発明の実施例によるデータ転送装置を示している。データ転送装置1では、データを一旦格納するバツフアメモリ2の容量を、リポジシヨニング時間に再生されるデータ量に、テープ3上に時系列に記録されたデータが所定単位時間を構成するデータ量とホストコンピユータ4が所定単位時間分として処理するデータのデータ量との比を乗じて決定するようになされている。
【0015】
またこのデータ転送装置1では、バツフアメモリ2が完全に空のときに、ホストコンピユータ4よりデータの要求があつた場合、直ぐにデータを転送せず、バツフアメモリ2の容量が一杯になるか又は予め定められたしきい値を越えてからホストコンピユータ4にデータを一括して転送するようになされている。
【0016】
データ転送装置1では、テープ3よりドラム5によつて抽出されたRF信号は、RFアンプ6で増幅されてデコーダ7でデーコドされた後、誤り訂正符号化(ECC、error correcting code )回路8で誤り訂正されてバツフア制御回路9の制御に基づいてバツフアメモリ2に格納される。またホストインタフエース10を介して接続されたホストコンピユータ4よりデータが要求された場合、バツフア制御回路9の制御に基づいてバツフアメモリ2よりデータが読み出され、ホストインタフエース10を介してホストコンピユータ4にデータが転送される。
【0017】
マイクロコントローラ11はROM(read only memory)12に格納されている処理プログラムに基づいてECC回路8、バツフア制御回路9及びホストインタフエース10を制御しており、RAM(random access memory)13に作業結果を書き込んだり読み出したりしている。またホストインタフエース10とホストコンピユータ4との間に設けられたバスは例えばSCSIインタフエース14である。
【0018】
このデータ転送装置1では、バツフアメモリ2の容量Mを次式
【数2】
によつて決定している。ここでFPSはテープ3上に記録されている1秒を構成するフレーム数、fpsはホストコンピユータが1秒間に消費するフレーム数を表し、TRはドライブの連続転送レート、TREPOSはリポジシヨニング時間を表す。図2(A)に示すように、リポジシヨニング時間だけを考慮した場合のバツフアメモリの容量が4フレーム(画像データ6,7,8、9)分である場合、2単位分(1フレームを1単位とする)の離散的データ読出しに対応するためには図2(B)に示すように10フレーム分のメモリ容量が必要となる。
【0019】
例えば図3に示すように、1枚 300〔KByte 〕の情報量の動画像が1/6に圧縮されているとすると、テープ3上には約50〔KByte 〕のフレームが30個並んで1秒を構成することになる。リポジシヨニング時間TREPOS が2秒であり、ドライブの連続転送レートTRが 0.5〔MByte /秒〕の場合、リポジシヨニング時間だけ考慮すると、バツフアメモリ2の容量は(1)式より1〔MByte 〕あればよい。従つて1〔MByte 〕のメモリ容量を有するバツフアメモリ2に格納されるフレーム数は20フレームである。
【0020】
ここで1秒間に6枚のフレームを消費するホストコンピユータ4が4単位の離散的データを要求する場合のバツフアメモリ2の容量は(2)式より5〔MByte 〕となる。従つてバツフアメモリ2の容量を5〔MByte 〕に設定することにより、ホストコンピユータ4による離散的データの読出し要求に対応することができると共に、リポジシヨニング時間を吸収することができる。すなわち離散的にデータを転送した結果バツフアメモリ2の容量が実効的に減少している場合でも、リポジシヨニング時間を吸収するのに十分なメモリ容量に設定することができる。
【0021】
またこの実施例においては、バツフアメモリ2が完全に空のときは、データを先読みしてバツフアメモリ2の容量が一杯になるか又は予め定められたしきい値を越えてからデータをホストコンピユータ4にバースト転送するようになされている。
【0022】
すなわち図2において、ホストコンピユータ4より2単位の離散的データの読出し要求があつた場合、データ6、9、12、15がバツフアメモリ2にすべてたまつてからこれらのデータを一括してホストコンピユータ4に転送する。これにより、バス14の占有時間を短くすることができるので、実際にデータを転送するときには、バツフアメモリ2のメモリ容量が有効に活用され、バースト転送と離散的データの転送とを円滑に実施することができる。
【0023】
ここでバースト転送の処理手順を図4に示す。ステツプSP1より開始して、ステツプSP2において、ホストコンピユータ4よりデータの読出し要求があると、ステツプSP3において、バツフア制御回路9はマイクロコントローラ11の制御に基づいてバツフアメモリ2が空か否かを判定する。肯定結果が得られると、ステツプSP4において、バツフア制御回路9はバツフアメモリ2の容量が一杯になるか又は予め定められたしきい値(例えばメモリ容量の90〔%〕)を越えるまでデータを先読みし、ステツプSP5に進む。
【0024】
ステツプSP3において否定結果が得られた場合にはステツプSP5に進む。ステツプSP5において、バツフア制御回路9はマイクロコントローラ11の制御に基づいてホストコンピユータ4にデータを転送すると同時にテープ3よりバツフアメモリ2にデータを読み込み、ステツプSP6において処理を終了する。
【0025】
以上の構成によれば、バツフアメモリ2の容量を、リポジシヨニング時間に再生されるデータ量に、ホストコンピユータ4が1秒間に処理するフレーム数に対する、テープ3上に時系列に記録されている1秒を構成するフレーム数の比率を乗じることによつて決定するようにしたことにより、ホストコンピユータ4による離散的データの読出しに対応することができると共にバツフアメモリ2の容量を最適化することができる。従つて例えばデイジタル動画の再生応用等に適用することができる。
【0026】
また上述の構成によれば、バツフアメモリ2が完全に空のときにホストコンピユータ4よりデータが要求された場合、データを先読みしてバツフアメモリ2の容量が一杯になるか又は予め定められたしきい値を越えてからホストコンピユータ4にデータを一括して転送するようにしたことにより、バツフアメモリの容量を有効に活用できると共に、バースト転送と離散的データの転送を円滑に実施することができる。
【0027】
また上述の構成によれば、テープ3よりバツフアメモリ2にデータを読み込む動作と、バツフアメモリ2よりホストコンピユータ4にデータを転送する動作とを並列かつ同時に行うことができるデータ転送装置1を実現し得る。
【0028】
なお上述の実施例においては、テープ3に記録されたデータとして画像データを用いた場合について述べたが、本発明はこれに限らず、オーデイオ信号等の他のデータを用いてもよい。また上述の実施例においては、テープ3上に記録されたデータをバツフアメモリ2に格納する場合について述べたが、本発明はこれに限らず、電波等によつて伝送されるデータをバツフアメモリ2に格納するようにしてもよい。
【0029】
また上述の実施例においては、バツフアメモリ2に格納されたデータを、バツフアメモリ2の容量が一杯になるか又は予め定められたしきい値を越えてからホストコンピユータ4に一括して転送する場合について述べたが、本発明はこれに限らず、ホストコンピユータ4より要求がある毎にデータを転送するようにしてもよい。
【0030】
上述のように本発明によれば、テープ状記録媒体から時系列に読み出される第1のデータを、アクセス装置の要求に応じて離散的に第2のデータとして転送する場合のバツフアメモリの容量を、テープ状記録媒体を再走行させるまでの停止、逆走行及び再走行時間の間に再生されるデータ量に対して、テープ状記録媒体から単位時間の間に読み出される所定単位のデータ数を分子とし、かつバツフアメモリから離散的に転送される所定単位のデータ数を分母とする比を乗じて決定するようにしたことにより、アクセス装置により離散的なデータ読出を効率よくなし得るようなバツフアメモリの容量を最適化することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例によるデータ転送装置の構成を示すブロツク図である。
【図2】リポジシヨニング時間だけを考慮した場合のバツフアメモリの容量と離散的データの読出しに対応するためのバツフアメモリの容量とを論理的に表した略線図である。
【図3】本発明の実施例によるバツフアメモリの容量の決定方法の説明に供する略線図である。
【図4】バースト転送の説明に供するフローチヤートである。
【図5】従来のデータ読出し及び離散的データの読出しの説明に供する略線図である。
【図6】バースト転送の説明に供する略線図である。
【符号の説明】
1……データ転送装置、2……バツフアメモリ、3……テープ、4……ホストコンピユータ、5……ドラム、6……RFアンプ、7……デコーダ、8……ECC回路、9……バツフア制御回路、10……ホストインタフエース、11……マイクロコントローラ、12……ROM、13……RAM、14……SCSIインタフエース。
【目次】
以下の順序で本発明を説明する。
産業上の利用分野
従来の技術
発明が解決しようとする課題(図5及び図6)
課題を解決するための手段(図1)
作用(図1)
実施例(図1〜図4)
発明の効果
【0002】
【産業上の利用分野】
本発明はデータ転送装置に関し、特に時系列に記録又は伝送されるデータをホストコンピユータの要求に応じて離散的に転送する際に適用して好適なものである。
【0003】
【従来の技術】
従来、ヘリカルスキヤン型のテープストリーマ装置においては、バツフアメモリを設けて、ホストコンピユータのデータ処理速度がテープストリーマ装置のデータ処理速度より遅い場合に生ずる停止、逆走行及び再走行の動作、すなわちリポジシヨニング動作に必要な時間(以下リポジシヨニング時間と呼ぶ)を吸収することにより、テープストリーマ装置を停止させずに記録再生動作を継続させている(特開昭 62−121904号)。
【0004】
このテープストリーマ装置では、リポジシヨニング時間を考慮してバツフアメモリの容量が決められている。すなわちバツフアメモリの容量Mを次式(1)
【数1】
によつて決定しており、これによりテープストリーマ装置を停止させずに記録再生動作を継続させてシステム全体のスループツトを向上させている。ここでTRはドライブの連続転送速度、Trepos はリポジシヨニング動作に必要な時間である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところでバツクアツプアプリケーシヨン等の従来のアプリケーシヨンでは、通常バツフアメモリに格納されたデータを必ずホストコンピユータに順次転送している。すなわち図5(A)に示すように、テープ上に時系列に記録された画像データ1〜19は、画像データ1から順に読み出されてバツフアメモリに格納され、順次ホストコンピユータに転送される。
【0006】
ところがホストコンピユータからの要求が、例えば図5(B)に示すようにデータ4、7、10のように離散的である場合でも、テープ上のデータは4、5、6、7と順次読み出されてバツフアメモリに格納されるため、バツフアメモリの容量が実効的に1/2に減つているのと等価の現象が生ずる。このためリポジシヨニング時間の吸収で不都合が生じたり、ホストコンピユータが必要とするデータをタイムリに用意できないことがあつた。
【0007】
また図6に示すように、テープよりバツフアメモリにデータを読み込む速度SBとバツフアメモリからホストコンピユータにデータを転送する速度SHとの間にSB≧SHが成立していれば効率良くデータを転送できる。しかしながら、例えばホストインタフエースがSCSI(small computer system interface )等の場合にSCSIバスの占有時間を短くするため、SB<SHというバースト転送を行うときには、バツフアメモリに十分データがたまつている方が一度のバースト転送で多くのデータを転送することができる。
【0008】
また図6において、データ5、6、7、8とデータを順番にホストコンピユータに転送せず、例えば5、8、11、14と離散的にデータを転送する必要があるとき、SB<SHの条件で転送を可能にするためにもバツフアメモリに十分データがあるほうが良い。さらにこの場合、データ6、7/9、10/12、13はバツフアメモリの容量を見かけ上小さくする。
【0009】
すわなちテープよりバツフアメモリにデータを読み込みながらホストコンピユータからの要求によりデータを転送する場合、バツフアメモリにデータがたまつていないのにデータを転送すると、テープストリーマ装置のスループツトはヘツドとドラムの速度で規定され、ホストコンピユータの要求にタイムリに対応できないという問題があつた。
【0010】
本発明は以上の点を考慮してなされたもので、バツフアメモリの容量を最適化し得ると共にバスの占有時間を一段と短くし得るデータ転送装置を提案しようとするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
かかる課題を解決するため本発明においては、所定単位に区切られて時系列にテープ状記録媒体から読み出される第1のデータをバツフアメモリに一旦格納した後、アクセス装置の要求に応じてバツフアメモリに格納されている第1のデータを1又は複数の所定単位ごとに離散的に読み出して第2のデータとして転送するデータ転送装置であつて、バツフアメモリから第2のデータの転送ができない状態になつたときテープ状記録媒体を停止、逆走行及び再走行させるリポジシヨニング動作に必要なリポジシヨン時間に相当する時間の間にテープ状記録媒体から再生できるデータ量に対して、テープ状記録媒体から単位時間の間に読み出される所定単位のデータ数を分子とし、かつバツフアメモリから1又は複数の所定単位ごとに離散的に転送される所定単位のデータ数を分母とする比を乗じることにより求めたメモリ容量を有するバツフアメモリを設ける。
【0012】
【作用】
テープ状記録媒体から時系列に読み出される第1のデータを、アクセス装置の要求に応じて離散的に第2のデータとして転送する場合のバツフアメモリの容量を、テープ状記録媒体を再走行させるまでの停止、逆走行及び再走行時間の間に再生されるデータ量に対して、テープ状記録媒体から単位時間の間に読み出される所定単位のデータ数を分子とし、かつバツフアメモリから離散的に転送される所定単位のデータ数を分母とする比を乗じて決定するようにしたことにより、アクセス装置により離散的なデータ読出を効率よくなし得るようなバツフアメモリの容量を最適化することができる。
【0013】
【実施例】
以下図面について、本発明の一実施例を詳述する。
【0014】
図1において、1は全体として本発明の実施例によるデータ転送装置を示している。データ転送装置1では、データを一旦格納するバツフアメモリ2の容量を、リポジシヨニング時間に再生されるデータ量に、テープ3上に時系列に記録されたデータが所定単位時間を構成するデータ量とホストコンピユータ4が所定単位時間分として処理するデータのデータ量との比を乗じて決定するようになされている。
【0015】
またこのデータ転送装置1では、バツフアメモリ2が完全に空のときに、ホストコンピユータ4よりデータの要求があつた場合、直ぐにデータを転送せず、バツフアメモリ2の容量が一杯になるか又は予め定められたしきい値を越えてからホストコンピユータ4にデータを一括して転送するようになされている。
【0016】
データ転送装置1では、テープ3よりドラム5によつて抽出されたRF信号は、RFアンプ6で増幅されてデコーダ7でデーコドされた後、誤り訂正符号化(ECC、error correcting code )回路8で誤り訂正されてバツフア制御回路9の制御に基づいてバツフアメモリ2に格納される。またホストインタフエース10を介して接続されたホストコンピユータ4よりデータが要求された場合、バツフア制御回路9の制御に基づいてバツフアメモリ2よりデータが読み出され、ホストインタフエース10を介してホストコンピユータ4にデータが転送される。
【0017】
マイクロコントローラ11はROM(read only memory)12に格納されている処理プログラムに基づいてECC回路8、バツフア制御回路9及びホストインタフエース10を制御しており、RAM(random access memory)13に作業結果を書き込んだり読み出したりしている。またホストインタフエース10とホストコンピユータ4との間に設けられたバスは例えばSCSIインタフエース14である。
【0018】
このデータ転送装置1では、バツフアメモリ2の容量Mを次式
【数2】
によつて決定している。ここでFPSはテープ3上に記録されている1秒を構成するフレーム数、fpsはホストコンピユータが1秒間に消費するフレーム数を表し、TRはドライブの連続転送レート、TREPOSはリポジシヨニング時間を表す。図2(A)に示すように、リポジシヨニング時間だけを考慮した場合のバツフアメモリの容量が4フレーム(画像データ6,7,8、9)分である場合、2単位分(1フレームを1単位とする)の離散的データ読出しに対応するためには図2(B)に示すように10フレーム分のメモリ容量が必要となる。
【0019】
例えば図3に示すように、1枚 300〔KByte 〕の情報量の動画像が1/6に圧縮されているとすると、テープ3上には約50〔KByte 〕のフレームが30個並んで1秒を構成することになる。リポジシヨニング時間TREPOS が2秒であり、ドライブの連続転送レートTRが 0.5〔MByte /秒〕の場合、リポジシヨニング時間だけ考慮すると、バツフアメモリ2の容量は(1)式より1〔MByte 〕あればよい。従つて1〔MByte 〕のメモリ容量を有するバツフアメモリ2に格納されるフレーム数は20フレームである。
【0020】
ここで1秒間に6枚のフレームを消費するホストコンピユータ4が4単位の離散的データを要求する場合のバツフアメモリ2の容量は(2)式より5〔MByte 〕となる。従つてバツフアメモリ2の容量を5〔MByte 〕に設定することにより、ホストコンピユータ4による離散的データの読出し要求に対応することができると共に、リポジシヨニング時間を吸収することができる。すなわち離散的にデータを転送した結果バツフアメモリ2の容量が実効的に減少している場合でも、リポジシヨニング時間を吸収するのに十分なメモリ容量に設定することができる。
【0021】
またこの実施例においては、バツフアメモリ2が完全に空のときは、データを先読みしてバツフアメモリ2の容量が一杯になるか又は予め定められたしきい値を越えてからデータをホストコンピユータ4にバースト転送するようになされている。
【0022】
すなわち図2において、ホストコンピユータ4より2単位の離散的データの読出し要求があつた場合、データ6、9、12、15がバツフアメモリ2にすべてたまつてからこれらのデータを一括してホストコンピユータ4に転送する。これにより、バス14の占有時間を短くすることができるので、実際にデータを転送するときには、バツフアメモリ2のメモリ容量が有効に活用され、バースト転送と離散的データの転送とを円滑に実施することができる。
【0023】
ここでバースト転送の処理手順を図4に示す。ステツプSP1より開始して、ステツプSP2において、ホストコンピユータ4よりデータの読出し要求があると、ステツプSP3において、バツフア制御回路9はマイクロコントローラ11の制御に基づいてバツフアメモリ2が空か否かを判定する。肯定結果が得られると、ステツプSP4において、バツフア制御回路9はバツフアメモリ2の容量が一杯になるか又は予め定められたしきい値(例えばメモリ容量の90〔%〕)を越えるまでデータを先読みし、ステツプSP5に進む。
【0024】
ステツプSP3において否定結果が得られた場合にはステツプSP5に進む。ステツプSP5において、バツフア制御回路9はマイクロコントローラ11の制御に基づいてホストコンピユータ4にデータを転送すると同時にテープ3よりバツフアメモリ2にデータを読み込み、ステツプSP6において処理を終了する。
【0025】
以上の構成によれば、バツフアメモリ2の容量を、リポジシヨニング時間に再生されるデータ量に、ホストコンピユータ4が1秒間に処理するフレーム数に対する、テープ3上に時系列に記録されている1秒を構成するフレーム数の比率を乗じることによつて決定するようにしたことにより、ホストコンピユータ4による離散的データの読出しに対応することができると共にバツフアメモリ2の容量を最適化することができる。従つて例えばデイジタル動画の再生応用等に適用することができる。
【0026】
また上述の構成によれば、バツフアメモリ2が完全に空のときにホストコンピユータ4よりデータが要求された場合、データを先読みしてバツフアメモリ2の容量が一杯になるか又は予め定められたしきい値を越えてからホストコンピユータ4にデータを一括して転送するようにしたことにより、バツフアメモリの容量を有効に活用できると共に、バースト転送と離散的データの転送を円滑に実施することができる。
【0027】
また上述の構成によれば、テープ3よりバツフアメモリ2にデータを読み込む動作と、バツフアメモリ2よりホストコンピユータ4にデータを転送する動作とを並列かつ同時に行うことができるデータ転送装置1を実現し得る。
【0028】
なお上述の実施例においては、テープ3に記録されたデータとして画像データを用いた場合について述べたが、本発明はこれに限らず、オーデイオ信号等の他のデータを用いてもよい。また上述の実施例においては、テープ3上に記録されたデータをバツフアメモリ2に格納する場合について述べたが、本発明はこれに限らず、電波等によつて伝送されるデータをバツフアメモリ2に格納するようにしてもよい。
【0029】
また上述の実施例においては、バツフアメモリ2に格納されたデータを、バツフアメモリ2の容量が一杯になるか又は予め定められたしきい値を越えてからホストコンピユータ4に一括して転送する場合について述べたが、本発明はこれに限らず、ホストコンピユータ4より要求がある毎にデータを転送するようにしてもよい。
【0030】
上述のように本発明によれば、テープ状記録媒体から時系列に読み出される第1のデータを、アクセス装置の要求に応じて離散的に第2のデータとして転送する場合のバツフアメモリの容量を、テープ状記録媒体を再走行させるまでの停止、逆走行及び再走行時間の間に再生されるデータ量に対して、テープ状記録媒体から単位時間の間に読み出される所定単位のデータ数を分子とし、かつバツフアメモリから離散的に転送される所定単位のデータ数を分母とする比を乗じて決定するようにしたことにより、アクセス装置により離散的なデータ読出を効率よくなし得るようなバツフアメモリの容量を最適化することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例によるデータ転送装置の構成を示すブロツク図である。
【図2】リポジシヨニング時間だけを考慮した場合のバツフアメモリの容量と離散的データの読出しに対応するためのバツフアメモリの容量とを論理的に表した略線図である。
【図3】本発明の実施例によるバツフアメモリの容量の決定方法の説明に供する略線図である。
【図4】バースト転送の説明に供するフローチヤートである。
【図5】従来のデータ読出し及び離散的データの読出しの説明に供する略線図である。
【図6】バースト転送の説明に供する略線図である。
【符号の説明】
1……データ転送装置、2……バツフアメモリ、3……テープ、4……ホストコンピユータ、5……ドラム、6……RFアンプ、7……デコーダ、8……ECC回路、9……バツフア制御回路、10……ホストインタフエース、11……マイクロコントローラ、12……ROM、13……RAM、14……SCSIインタフエース。
Claims (3)
- 所定単位に区切られて時系列にテープ状記録媒体から読み出される第1のデータをバツフアメモリに一旦格納した後、アクセス装置の要求に応じて上記バツフアメモリに格納されている上記第1のデータを1又は複数の上記所定単位ごとに離散的に読み出して第2のデータとして転送するデータ転送装置であつて、
上記バツフアメモリから上記第2のデータの転送ができない状態になつたとき上記テープ状記録媒体を停止、逆走行及び再走行させるリポジシヨニング動作に必要なリポジシヨン時間に相当する時間の間に上記テープ状記録媒体から再生できるデータ量に対して、上記テープ状記録媒体から単位時間の間に読み出される上記所定単位のデータ数を分子とし、かつ上記バツフアメモリから上記1又は複数の所定単位ごとに離散的に転送される上記所定単位のデータ数を分母とする比を乗じることにより求めたメモリ容量を有する上記バツフアメモリ
を具えることを特徴とするデータ転送装置。 - 上記バツフアメモリが完全に空のときに上記アクセス装置より離散的なデータの読出し要求があつた場合、上記テープ状記録媒体に記録されているデータを先読みし、上記バツフアメモリの容量が一杯になるか又は予め定められたしきい値を越えてから、上記読出し要求により上記アクセス装置が処理する上記第1のデータを一括して転送するようにした
ことを特徴とする請求項1に記載のデータ転送装置。 - 上記バツフアメモリが一杯になるか又は予め定められたしきい値を越えたとき、上記バツフアメモリに格納された上記第1のデータのうち上記アクセス装置が要求する上記第2のデータを一括して転送するようにした
ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のデータ転送装置。
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JP28751094A JP3578285B2 (ja) | 1994-10-27 | 1994-10-27 | データ転送装置 |
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-
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