JP3578007B2 - テーブル、机等のコード受け装置 - Google Patents
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Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、テーブル、机等のコード受け装置に係わり、更に詳しくはテーブル、机等の天板上に設置した電気機器への配線コードの余剰分を収納するためのコード受け装置に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】
従来、テーブル、机等の天板上に設置した電気機器への配線コードの余剰分を収納するためのコード受け装置は各種提供されている。
【０００３】
例えば、配線機能を備えたＯＡ机では、実開平３−９７３２３号公報にて開示されるように、天板下の後部に設けた幕板の前面に金属板で折曲形成した配線ダクトを設け、その前面側には開閉可能な点検パネルを設け、更に天板の後縁に沿って軟質のエッジ部材で閉鎖された配線コード挿通用の開口を設けた構造のものが提供されている。しかし、この公報記載のコード受け装置は、構造的に複雑であり、コスト高となる傾向にある。
【０００４】
また、特許第２７２３８７９号公報には、ＯＡ机の天板下面に金属製のケーブル収納部を固定し、該ケーブル収納部を保護カバーで開閉可能となしたコード受け装置が開示されている。しかし、この公報記載のコード受け装置は、構造が比較的簡単ではあるが、ケーブル収納部にケーブルを収容する作業を天板下の狭い空間で行わなければならないので、作業性が悪いといった欠点を有している。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】
そこで、本発明が前述の状況に鑑み、解決しようとするところは、構造が極めて簡単であるとともに、配線コードの収容作業に手間がかからず、しかもコネクターやテーブルタップ、あるいはコンセント等の大きさや形状がまちまちであっても配線コードとともに簡単に収容することができるテーブル、机等のコード受け装置を提供する点にある。
【０００６】
【課題を解決するための手段】
本発明は、前述の課題解決のために、少なくとも両側縁に係止杆を有するとともに、両係止杆の間を可撓性のシート体で連結したコード受けを用い、接近した位置に二つのフック部を有する係止具若しくは係止金具をテーブル、机等の天板下の固定部に取付けるとともに、フック部を有する係止具若しくは係止金具を開閉可動部に取付け、前記固定部と開閉可動部に取付けた係止具若しくは係止金具のフック部に両係止杆を着脱可能に係止してなるテーブル、机等のコード受け装置を構成した。
【０００７】
また、本発明は、少なくとも両側縁に係止杆を有するとともに、両係止杆の間を可撓性のシート体で連結したコード受けを用い、接近した位置に二つのフック部を有する係止具若しくは係止金具をテーブル、机等の天板下の固定部に取付け、前記係止具若しくは係止金具の両フック部に両係止杆を着脱可能に係止してなるテーブル、机等のコード受け装置を構成した。
【０００８】
更に、本発明は、少なくとも両側縁に係止杆を有するとともに、両係止杆の間を可撓性のシート体で連結したコード受けを用い、隣接して配置したテーブル、机等の両天板下の固定部にフック部を有する係止具若しくは係止金具を取付け、それぞれの係止具若しくは係止金具のフック部に前記両係止杆を着脱可能に係止してなることを特徴とするテーブル、机等のコード受け装置を構成した。
【０００９】
【発明の実施の形態】
次に本発明の実施の形態を添付図面に基づき更に詳細に説明する。図１は本発明のコード受け装置を適用したテーブルを示し、図２〜図７は本発明の代表的な実施形態を示し、図中符号１は天板、２は脚柱、３は支柱、４はパネル、５は幕板、６はコード受けをそれぞれ示している。
【００１０】
本実施形態におけるテーブルは、異形天板１の四隅部を４本の脚柱２，…で支持し、後部の２本の脚柱２，２は、天板１の一部に形成した切欠部７，７に上端部を露出し、この上端部が露出した脚柱２，２にキャップ８により、支柱３，３を立起状態で支持し、両支柱３，３を利用してパネル４を取付け、天板１の後部側の両脚柱２，２間に開閉可能に幕板５を設けたものである。
【００１１】
本発明に係るコード受け装置は、少なくとも両側縁に係止杆９，９を有するとともに、両係止杆９，９の間を可撓性のシート体１０で連結したコード受け６を用い、両係止杆９，９をテーブル、机等の天板１下の適所に着脱可能に係止してなるものである。本実施形態では、前記コード受け６は、係止杆９，９の両端部をシート体１０よりも突出させて、この突出部を係止部９Ａとし、また可撓性のシート体１０として、放熱性に優れたネットを用いている。また、他のシート体１０として、パンチング孔を多数形成した樹脂シート、不織布等が挙げられる。
【００１２】
そして、本発明の第１実施形態としては、前記両係止杆９，９をテーブル、机等の天板１下の固定部１１で近接した位置に、着脱可能に係止してなること（図４参照）、あるいは第２実施形態としては、一方の前記係止杆９をテーブル、机等の天板１下の固定部１１に着脱可能に係止するとともに、他方の前記係止９杆を開閉可動部１２に着脱可能に係止してなること（図５及び図６参照）、更には第３実施形態としては、前記両係止杆９，９を隣接して配置したテーブル、机等の両天板１，１下の固定部１１，１１の適所に、それぞれ着脱可能に係止してなること（図７参照）が好ましい実施形態である。
【００１３】
ここで、前記幕板５は、前記両脚柱２，２の下部に互いに対向して取付けた支持軸１３，１３に、下端部の両側に設けた軸受具１４，１４を回動可能に嵌合するとともに、両脚柱２，２の上部に互いに対向して取付けた係止軸１５，１５に、上端部の両側に設けたラッチ１６，１６を係脱可能に係合させたものであり、上部が後方へ開閉動作する構造となっている。
【００１４】
また、前記コード受け６の係止杆９を係止するための係止具１７は、図２に示すように、合成樹脂で一体成形したものであり、前記係止杆９を着脱可能に係止するフック部１８，１８を上下に距離を隔てて階段状に形成するとともに、前記固定部１１及び可動部１２への取付構造として、前記フック部１８，１８とは反対側の下端に当止片１９を突設するとともに、上端に上向きに係止片２０を形成し、更に当止片１９と係止片２０の間に係合爪２１を突設したものである。
【００１５】
また、前記係止具１７を取付ける固定部１１は、天板１の下面後部に横設した断面四角形の中空杆体２２の後面に四角形の開口２３を形成したものである。そして、前記係止具１７の係止片２０を該開口２３内の上縁に係止するとともに、当止片１９を中空杆体２２の下面に当止すると、前記係合爪２１が開口２３内の下縁に抜け止め状態で係合して取付けるのである。
【００１６】
また、前記係止具１７を取付ける可動部１２は、前記幕板５の上縁部であり、該上縁部に断面略四角形となるように折曲形成した補強部２４の前面側に前記開口２３と同形の開口２５を形成したものである。そして、前記可動部１２に前記係止具１７を取付ける場合も前記同様である。
【００１７】
先ず、図４に基づいて、第１実施形態を説明する。本実施形態では、前記天板１の下面後部に横設した固定部１１としての前記中空杆体２２の開口２３に、前記係止具１７を取付け、該係止具１７の接近した両フック部１８，１８に、前記コード受け６の両係止杆９，９を着脱可能に係止し、該係止杆９，９からＵ字状に垂れ下がったシート体１０に、図示しない配線コードを始めとしてコネクターやテーブルタップ、あるいはコンセント等を収容するのである。ここで、シート体１０に配線コード等を収容する際には、下段側のフック部１８から一方の係止杆９を外し、シート体１０を広げた状態で行うと収容作業が極めて簡単になり、そしてシート体１０で配線コード等を包み込んだ後、係止杆９を下段側のフック部１８に係止するのである。尚、前記係止杆９とフック部１８の係止状態では、不意に係合が解除されないように、係合時にフック部１８が若干弾性変形するように設定することが望ましい。
【００１８】
次に、図５及び図６に基づいて、第２実施形態を説明する。本実施形態では、前記固定部１１として天板１の下面後部に横設した前記中空杆体２２の開口２３に、前記係止具１７を取付けるとともに、前記可動部１２として幕板５の上端縁に形成した補強部２４の開口２５に、前記係止具１７を取付け、前記コード受け６の一方の係止杆９を天板１側の係止具１７の何れかのフック部１８に係止するとともに、他方の係止杆９を幕板５側の係止具１７の何れかのフック部１８に係止し、前記幕板５を閉止した状態で、該係止杆９，９からＵ字状に垂れ下がったシート体１０に、図示しない配線コードを始めとしてコネクターやテーブルタップ、あるいはコンセント等を収容するのである。尚、シート体１０に配線コード等を収容する際には、幕板５を開放してシート体１０を広げた状態で行い、シート体１０に配線コード等を収容した後に幕板５を閉止すれば、配線コード等をシート体１０で包み込むように収容できるのである。
【００１９】
そして、図７に基づいて、第３実施形態を説明する。本実施形態では、背面合わせで隣接して配置したテーブル、机等の両天板１，１下の固定部１１，１１に取付けた各係止具１７，１７の何れかのフック部１８，１８に、コード受け６の両係止杆９，９を着脱可能に係止し、該係止杆９，９からＵ字状に垂れ下がったシート体１０に、両天板１，１間の隙間あるいは前記天板１に形成した切欠部７を通して下方に引き込んだ配線コード等を収容するのである。
【００２０】
最後に、図８〜図１０に示したものは、前記係止具１７よりも形状が簡単で且つ安価な係止金具２６を用いて本発明を構成した変形例である。この係止金具２６は、図８に示すように、金属板の中央部を断面略コ字形に折曲して取付部２７を形成し、該取付部２７の両端縁を断面略Ｊ字形に折曲してフック部２８，２８を形成したものである。また、前記係止金具２６の取付部２７には、固定部１１及び可動部１２にネジ止めするための通孔２９を形成している。
【００２１】
そして、前述の第１実施形態の変形例として図９に示したものは、前記係止金具２６の取付部２７を、天板１の下面後部の固定部１１に直接ネジ止めして取付け、前記同様に一つの係止金具２６の近接した両フック部２８，２８に、コード受け６の両係止杆９，９を着脱可能に係止するのである。
【００２２】
また、前述の第２実施形態の変形例として図１０に示したものは、天板１の下面後部の固定部１１に前記係止金具２６の取付部２７を直接取付けるとともに、幕板５の上部前面側の可動部１２に前記係止金具２６の取付部２７を直接取付け、前記コード受け６の一方の係止杆９を天板１側の係止金具２６の何れかのフック部２８に係止するとともに、他方の係止杆９を幕板５側の係止金具２６の何れかのフック部２８に係止したものである。
【００２３】
尚、前記第３実施形態の変形例は、前記同様であるのでその説明は省略する。また、前記コード受け６は、シート体１０の中央部に図示しない開口部を形成し、該シート体１０に収容した配線コード等を開口部から下方へ引き出すようにすることも好ましい。
【００２４】
【発明の効果】
以上にしてなる請求項１に係る発明のテーブル、机等のコード受け装置は、少なくとも両側縁に係止杆を有するとともに、両係止杆の間を可撓性のシート体で連結したコード受けを用い、接近した位置に二つのフック部を有する係止具若しくは係止金具をテーブル、机等の天板下の固定部に取付けるとともに、フック部を有する係止具若しくは係止金具を開閉可動部に取付け、前記固定部と開閉可動部に取付けた係止具若しくは係止金具のフック部に両係止杆を着脱可能に係止してなるので、構造が極めて簡単であるとともに、配線コードの収容作業に手間がかからず、しかもコネクターやテーブルタップ、あるいはコンセント等の大きさや形状がまちまちであっても配線コードとともに簡単に収容することができ、更に幕板の開閉動作に伴って、自動的にコード受けのシート体が広がったり、狭まったりするので、コード受けへの収容作業が極めて簡単になる。
【００２５】
請求項２に係る発明のテーブル、机等のコード受け装置は、少なくとも両側縁に係止杆を有するとともに、両係止杆の間を可撓性のシート体で連結したコード受けを用い、接近した位置に二つのフック部を有する係止具若しくは係止金具をテーブル、机等の天板下の固定部に取付け、前記係止具若しくは係止金具の両フック部に両係止杆を着脱可能に係止してなるので、コード受け装置を天板の下方にコンパクトに設けることができ、しかも部品点数が少ないので安価に提供できる。
【００２６】
請求項３に係る発明のテーブル、机等のコード受け装置は、少なくとも両側縁に係止杆を有するとともに、両係止杆の間を可撓性のシート体で連結したコード受けを用い、隣接して配置したテーブル、机等の両天板下の固定部にフック部を有する係止具若しくは係止金具を取付け、それぞれの係止具若しくは係止金具のフック部に前記両係止杆を着脱可能に係止してなるので、隣接するテーブルや机の天板間に配線コード等を落とし込むだけで、コード受けのシート体に配線コード等を収容することができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明のコード受け装置を適用したテーブルを示す全体斜視図である。
【図２】本発明のコード受け装置の要部を示す分解斜視図である。
【図３】係止具の拡大断面図である。
【図４】第１実施形態を示す要部の断面図である。
【図５】第２実施形態の要部を示し、幕板を閉止した状態の断面図である。
【図６】同じく第２実施形態の要部を示し、幕板を開放した状態の断面図である。
【図７】第３実施形態を示す要部の断面図である。
【図８】簡易な係止金具を示す拡大斜視図である。
【図９】図８の係止金具を用いた第１実施形態の変形例を示す要部の断面図である。
【図１０】図８の係止金具を用いた第２実施形態の変形例を示す要部の断面図である。
【符号の説明】
１ 天板
２ 脚柱
３ 支柱
４ パネル
５ 幕板
６ コード受け
７ 切欠部
８ キャップ
９ 係止杆
９Ａ 係止部
１０ シート体
１１ 固定部
１２ 可動部
１３ 支持軸
１４ 軸受具
１５ 係止軸
１６ ラッチ
１７ 係止具
１８ フック部
１９ 当止片
２０ 係止片
２１ 係合爪
２２ 中空杆体
２３ 開口
２４ 補強部
２５ 開口
２６ 係止金具
２７ 取付部
２８ フック部
２９ 通孔
【発明の属する技術分野】
本発明は、テーブル、机等のコード受け装置に係わり、更に詳しくはテーブル、机等の天板上に設置した電気機器への配線コードの余剰分を収納するためのコード受け装置に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】
従来、テーブル、机等の天板上に設置した電気機器への配線コードの余剰分を収納するためのコード受け装置は各種提供されている。
【０００３】
例えば、配線機能を備えたＯＡ机では、実開平３−９７３２３号公報にて開示されるように、天板下の後部に設けた幕板の前面に金属板で折曲形成した配線ダクトを設け、その前面側には開閉可能な点検パネルを設け、更に天板の後縁に沿って軟質のエッジ部材で閉鎖された配線コード挿通用の開口を設けた構造のものが提供されている。しかし、この公報記載のコード受け装置は、構造的に複雑であり、コスト高となる傾向にある。
【０００４】
また、特許第２７２３８７９号公報には、ＯＡ机の天板下面に金属製のケーブル収納部を固定し、該ケーブル収納部を保護カバーで開閉可能となしたコード受け装置が開示されている。しかし、この公報記載のコード受け装置は、構造が比較的簡単ではあるが、ケーブル収納部にケーブルを収容する作業を天板下の狭い空間で行わなければならないので、作業性が悪いといった欠点を有している。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】
そこで、本発明が前述の状況に鑑み、解決しようとするところは、構造が極めて簡単であるとともに、配線コードの収容作業に手間がかからず、しかもコネクターやテーブルタップ、あるいはコンセント等の大きさや形状がまちまちであっても配線コードとともに簡単に収容することができるテーブル、机等のコード受け装置を提供する点にある。
【０００６】
【課題を解決するための手段】
本発明は、前述の課題解決のために、少なくとも両側縁に係止杆を有するとともに、両係止杆の間を可撓性のシート体で連結したコード受けを用い、接近した位置に二つのフック部を有する係止具若しくは係止金具をテーブル、机等の天板下の固定部に取付けるとともに、フック部を有する係止具若しくは係止金具を開閉可動部に取付け、前記固定部と開閉可動部に取付けた係止具若しくは係止金具のフック部に両係止杆を着脱可能に係止してなるテーブル、机等のコード受け装置を構成した。
【０００７】
また、本発明は、少なくとも両側縁に係止杆を有するとともに、両係止杆の間を可撓性のシート体で連結したコード受けを用い、接近した位置に二つのフック部を有する係止具若しくは係止金具をテーブル、机等の天板下の固定部に取付け、前記係止具若しくは係止金具の両フック部に両係止杆を着脱可能に係止してなるテーブル、机等のコード受け装置を構成した。
【０００８】
更に、本発明は、少なくとも両側縁に係止杆を有するとともに、両係止杆の間を可撓性のシート体で連結したコード受けを用い、隣接して配置したテーブル、机等の両天板下の固定部にフック部を有する係止具若しくは係止金具を取付け、それぞれの係止具若しくは係止金具のフック部に前記両係止杆を着脱可能に係止してなることを特徴とするテーブル、机等のコード受け装置を構成した。
【０００９】
【発明の実施の形態】
次に本発明の実施の形態を添付図面に基づき更に詳細に説明する。図１は本発明のコード受け装置を適用したテーブルを示し、図２〜図７は本発明の代表的な実施形態を示し、図中符号１は天板、２は脚柱、３は支柱、４はパネル、５は幕板、６はコード受けをそれぞれ示している。
【００１０】
本実施形態におけるテーブルは、異形天板１の四隅部を４本の脚柱２，…で支持し、後部の２本の脚柱２，２は、天板１の一部に形成した切欠部７，７に上端部を露出し、この上端部が露出した脚柱２，２にキャップ８により、支柱３，３を立起状態で支持し、両支柱３，３を利用してパネル４を取付け、天板１の後部側の両脚柱２，２間に開閉可能に幕板５を設けたものである。
【００１１】
本発明に係るコード受け装置は、少なくとも両側縁に係止杆９，９を有するとともに、両係止杆９，９の間を可撓性のシート体１０で連結したコード受け６を用い、両係止杆９，９をテーブル、机等の天板１下の適所に着脱可能に係止してなるものである。本実施形態では、前記コード受け６は、係止杆９，９の両端部をシート体１０よりも突出させて、この突出部を係止部９Ａとし、また可撓性のシート体１０として、放熱性に優れたネットを用いている。また、他のシート体１０として、パンチング孔を多数形成した樹脂シート、不織布等が挙げられる。
【００１２】
そして、本発明の第１実施形態としては、前記両係止杆９，９をテーブル、机等の天板１下の固定部１１で近接した位置に、着脱可能に係止してなること（図４参照）、あるいは第２実施形態としては、一方の前記係止杆９をテーブル、机等の天板１下の固定部１１に着脱可能に係止するとともに、他方の前記係止９杆を開閉可動部１２に着脱可能に係止してなること（図５及び図６参照）、更には第３実施形態としては、前記両係止杆９，９を隣接して配置したテーブル、机等の両天板１，１下の固定部１１，１１の適所に、それぞれ着脱可能に係止してなること（図７参照）が好ましい実施形態である。
【００１３】
ここで、前記幕板５は、前記両脚柱２，２の下部に互いに対向して取付けた支持軸１３，１３に、下端部の両側に設けた軸受具１４，１４を回動可能に嵌合するとともに、両脚柱２，２の上部に互いに対向して取付けた係止軸１５，１５に、上端部の両側に設けたラッチ１６，１６を係脱可能に係合させたものであり、上部が後方へ開閉動作する構造となっている。
【００１４】
また、前記コード受け６の係止杆９を係止するための係止具１７は、図２に示すように、合成樹脂で一体成形したものであり、前記係止杆９を着脱可能に係止するフック部１８，１８を上下に距離を隔てて階段状に形成するとともに、前記固定部１１及び可動部１２への取付構造として、前記フック部１８，１８とは反対側の下端に当止片１９を突設するとともに、上端に上向きに係止片２０を形成し、更に当止片１９と係止片２０の間に係合爪２１を突設したものである。
【００１５】
また、前記係止具１７を取付ける固定部１１は、天板１の下面後部に横設した断面四角形の中空杆体２２の後面に四角形の開口２３を形成したものである。そして、前記係止具１７の係止片２０を該開口２３内の上縁に係止するとともに、当止片１９を中空杆体２２の下面に当止すると、前記係合爪２１が開口２３内の下縁に抜け止め状態で係合して取付けるのである。
【００１６】
また、前記係止具１７を取付ける可動部１２は、前記幕板５の上縁部であり、該上縁部に断面略四角形となるように折曲形成した補強部２４の前面側に前記開口２３と同形の開口２５を形成したものである。そして、前記可動部１２に前記係止具１７を取付ける場合も前記同様である。
【００１７】
先ず、図４に基づいて、第１実施形態を説明する。本実施形態では、前記天板１の下面後部に横設した固定部１１としての前記中空杆体２２の開口２３に、前記係止具１７を取付け、該係止具１７の接近した両フック部１８，１８に、前記コード受け６の両係止杆９，９を着脱可能に係止し、該係止杆９，９からＵ字状に垂れ下がったシート体１０に、図示しない配線コードを始めとしてコネクターやテーブルタップ、あるいはコンセント等を収容するのである。ここで、シート体１０に配線コード等を収容する際には、下段側のフック部１８から一方の係止杆９を外し、シート体１０を広げた状態で行うと収容作業が極めて簡単になり、そしてシート体１０で配線コード等を包み込んだ後、係止杆９を下段側のフック部１８に係止するのである。尚、前記係止杆９とフック部１８の係止状態では、不意に係合が解除されないように、係合時にフック部１８が若干弾性変形するように設定することが望ましい。
【００１８】
次に、図５及び図６に基づいて、第２実施形態を説明する。本実施形態では、前記固定部１１として天板１の下面後部に横設した前記中空杆体２２の開口２３に、前記係止具１７を取付けるとともに、前記可動部１２として幕板５の上端縁に形成した補強部２４の開口２５に、前記係止具１７を取付け、前記コード受け６の一方の係止杆９を天板１側の係止具１７の何れかのフック部１８に係止するとともに、他方の係止杆９を幕板５側の係止具１７の何れかのフック部１８に係止し、前記幕板５を閉止した状態で、該係止杆９，９からＵ字状に垂れ下がったシート体１０に、図示しない配線コードを始めとしてコネクターやテーブルタップ、あるいはコンセント等を収容するのである。尚、シート体１０に配線コード等を収容する際には、幕板５を開放してシート体１０を広げた状態で行い、シート体１０に配線コード等を収容した後に幕板５を閉止すれば、配線コード等をシート体１０で包み込むように収容できるのである。
【００１９】
そして、図７に基づいて、第３実施形態を説明する。本実施形態では、背面合わせで隣接して配置したテーブル、机等の両天板１，１下の固定部１１，１１に取付けた各係止具１７，１７の何れかのフック部１８，１８に、コード受け６の両係止杆９，９を着脱可能に係止し、該係止杆９，９からＵ字状に垂れ下がったシート体１０に、両天板１，１間の隙間あるいは前記天板１に形成した切欠部７を通して下方に引き込んだ配線コード等を収容するのである。
【００２０】
最後に、図８〜図１０に示したものは、前記係止具１７よりも形状が簡単で且つ安価な係止金具２６を用いて本発明を構成した変形例である。この係止金具２６は、図８に示すように、金属板の中央部を断面略コ字形に折曲して取付部２７を形成し、該取付部２７の両端縁を断面略Ｊ字形に折曲してフック部２８，２８を形成したものである。また、前記係止金具２６の取付部２７には、固定部１１及び可動部１２にネジ止めするための通孔２９を形成している。
【００２１】
そして、前述の第１実施形態の変形例として図９に示したものは、前記係止金具２６の取付部２７を、天板１の下面後部の固定部１１に直接ネジ止めして取付け、前記同様に一つの係止金具２６の近接した両フック部２８，２８に、コード受け６の両係止杆９，９を着脱可能に係止するのである。
【００２２】
また、前述の第２実施形態の変形例として図１０に示したものは、天板１の下面後部の固定部１１に前記係止金具２６の取付部２７を直接取付けるとともに、幕板５の上部前面側の可動部１２に前記係止金具２６の取付部２７を直接取付け、前記コード受け６の一方の係止杆９を天板１側の係止金具２６の何れかのフック部２８に係止するとともに、他方の係止杆９を幕板５側の係止金具２６の何れかのフック部２８に係止したものである。
【００２３】
尚、前記第３実施形態の変形例は、前記同様であるのでその説明は省略する。また、前記コード受け６は、シート体１０の中央部に図示しない開口部を形成し、該シート体１０に収容した配線コード等を開口部から下方へ引き出すようにすることも好ましい。
【００２４】
【発明の効果】
以上にしてなる請求項１に係る発明のテーブル、机等のコード受け装置は、少なくとも両側縁に係止杆を有するとともに、両係止杆の間を可撓性のシート体で連結したコード受けを用い、接近した位置に二つのフック部を有する係止具若しくは係止金具をテーブル、机等の天板下の固定部に取付けるとともに、フック部を有する係止具若しくは係止金具を開閉可動部に取付け、前記固定部と開閉可動部に取付けた係止具若しくは係止金具のフック部に両係止杆を着脱可能に係止してなるので、構造が極めて簡単であるとともに、配線コードの収容作業に手間がかからず、しかもコネクターやテーブルタップ、あるいはコンセント等の大きさや形状がまちまちであっても配線コードとともに簡単に収容することができ、更に幕板の開閉動作に伴って、自動的にコード受けのシート体が広がったり、狭まったりするので、コード受けへの収容作業が極めて簡単になる。
【００２５】
請求項２に係る発明のテーブル、机等のコード受け装置は、少なくとも両側縁に係止杆を有するとともに、両係止杆の間を可撓性のシート体で連結したコード受けを用い、接近した位置に二つのフック部を有する係止具若しくは係止金具をテーブル、机等の天板下の固定部に取付け、前記係止具若しくは係止金具の両フック部に両係止杆を着脱可能に係止してなるので、コード受け装置を天板の下方にコンパクトに設けることができ、しかも部品点数が少ないので安価に提供できる。
【００２６】
請求項３に係る発明のテーブル、机等のコード受け装置は、少なくとも両側縁に係止杆を有するとともに、両係止杆の間を可撓性のシート体で連結したコード受けを用い、隣接して配置したテーブル、机等の両天板下の固定部にフック部を有する係止具若しくは係止金具を取付け、それぞれの係止具若しくは係止金具のフック部に前記両係止杆を着脱可能に係止してなるので、隣接するテーブルや机の天板間に配線コード等を落とし込むだけで、コード受けのシート体に配線コード等を収容することができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明のコード受け装置を適用したテーブルを示す全体斜視図である。
【図２】本発明のコード受け装置の要部を示す分解斜視図である。
【図３】係止具の拡大断面図である。
【図４】第１実施形態を示す要部の断面図である。
【図５】第２実施形態の要部を示し、幕板を閉止した状態の断面図である。
【図６】同じく第２実施形態の要部を示し、幕板を開放した状態の断面図である。
【図７】第３実施形態を示す要部の断面図である。
【図８】簡易な係止金具を示す拡大斜視図である。
【図９】図８の係止金具を用いた第１実施形態の変形例を示す要部の断面図である。
【図１０】図８の係止金具を用いた第２実施形態の変形例を示す要部の断面図である。
【符号の説明】
１ 天板
２ 脚柱
３ 支柱
４ パネル
５ 幕板
６ コード受け
７ 切欠部
８ キャップ
９ 係止杆
９Ａ 係止部
１０ シート体
１１ 固定部
１２ 可動部
１３ 支持軸
１４ 軸受具
１５ 係止軸
１６ ラッチ
１７ 係止具
１８ フック部
１９ 当止片
２０ 係止片
２１ 係合爪
２２ 中空杆体
２３ 開口
２４ 補強部
２５ 開口
２６ 係止金具
２７ 取付部
２８ フック部
２９ 通孔
Claims (3)
- 少なくとも両側縁に係止杆を有するとともに、両係止杆の間を可撓性のシート体で連結したコード受けを用い、接近した位置に二つのフック部を有する係止具若しくは係止金具をテーブル、机等の天板下の固定部に取付けるとともに、フック部を有する係止具若しくは係止金具を開閉可動部に取付け、前記固定部と開閉可動部に取付けた係止具若しくは係止金具のフック部に両係止杆を着脱可能に係止してなることを特徴とするテーブル、机等のコード受け装置。
- 少なくとも両側縁に係止杆を有するとともに、両係止杆の間を可撓性のシート体で連結したコード受けを用い、接近した位置に二つのフック部を有する係止具若しくは係止金具をテーブル、机等の天板下の固定部に取付け、前記係止具若しくは係止金具の両フック部に両係止杆を着脱可能に係止してなることを特徴とするテーブル、机等のコード受け装置。
- 少なくとも両側縁に係止杆を有するとともに、両係止杆の間を可撓性のシート体で連結したコード受けを用い、隣接して配置したテーブル、机等の両天板下の固定部にフック部を有する係止具若しくは係止金具を取付け、それぞれの係止具若しくは係止金具のフック部に前記両係止杆を着脱可能に係止してなることを特徴とするテーブル、机等のコード受け装置。
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