JP3576861B2 - 木材乾燥装置およびその製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、被乾燥木材の装填された乾燥室に乾燥用の熱と蒸気とを導入しながら木材に高周波を印加して木材を乾燥する、複合方式の木材乾燥装置およびその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
木材は、自然乾燥の進行に伴って変形することが知られており、未乾燥の木材を加工して使用すると、後に寸法狂いが生じて工作物に歪みを生じることから、通常、使用に先立って乾燥処理が施される。未乾燥の木材を自然乾燥させるには、非常に長時間を要することから、近年、数日間で乾燥処理が完了する人工乾燥が採用されている。
【0003】
強制乾燥は、未乾燥の木材が装填された乾燥室内にスチーム等の熱源を導入して木材に外部から熱を供給することにより乾燥する、いわゆる外部加熱乾燥方式と、未乾燥の木材に高周波を印加して木材を内部から誘電加熱することにより乾燥する、いわゆる内部加熱乾燥方式とに分類される。内部加熱乾燥方式は、内部より直接的に加熱されることから、外部加熱乾燥方式より乾燥時間が短くて済み、誘電加熱方式が注目されるに到って久しい。
【0004】
ところで、木材の乾燥は、単に熱を迅速に加えるだけで済ますことができるものではなく、例えば、乾燥環境が所定の湿度になっていないと、乾燥途中で木材に割れや歪みが発生し、得られた乾燥木材の歩留や商品価値が低下することがあることから、誘電乾燥のみに頼って乾燥処理を行うことには限界がある。また、乾燥に係る全ての熱エネルギーを高周波加熱で賄おうとすれば、エネルギーコストが嵩みすぎるという問題点が存在する。このようなことから外部加熱乾燥方式と内部加熱乾燥方式とを併用した、いわゆる複合乾燥方式を採用することが考えられ、すでに提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、複合乾燥方式においては、外部加熱乾燥方式における乾燥炉およびヒーターやボイラー等の外部加熱用の付帯機器一式と、内部加熱乾燥方式で用いられる高周波発振機、整合回路部および切換え回路部等を備えた木材に対する高周波印加用の機器一式とが、位置的に互いに干渉することなく、かつ、有効に動作し得るように設計し、施工しなければならず設計および施工が困難であるという問題点を有していた。
【0006】
本発明は、上記のような問題点を解決するためになされたものであり、簡単な構造でありながら、乾燥炉を容易に複合乾燥方式が備わったものにすることが可能になり、これによって設計コストおよび施工コストを低く抑えた上で木材に外部加熱および内部加熱の双方を施すことができる木材乾燥装置およびその製造方法を提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明は、直方体形状の容器の少なくとも一側面に設けられた扉から搬入された積層木材に対して温度および湿度を制御して乾燥を行う乾燥炉を備えた木材乾燥装置において、高周波発振機からの誘電加熱可能な高周波であって整合回路部を介して入力される高周波を区分された第1積層木材と第2積層木材とに切り換えて供給するための第1切換え回路部と、上記第1切換え回路部の出力側に接続され、上記第1積層木材を分担狭持する第1対向電極部と第2対向電極部とに高周波を切り換えて供給する第2切換え回路部と、上記第1切換え回路部の出力側に接続され、上記第2積層木材を分担狭持する第3対向電極部と第4対向電極部とに高周波を切り換えて供給する第3切換え回路部とからなり、上記第2および第3切換え回路部は、ケーシングに収納されて上記乾燥炉の上記扉を除く長尺面を有する外側面に取り付けられ、上記第1切換え回路部は、ケーシングに収納されて第2および第3切換え回路部のケーシングに隣設されていることを特徴とするものである。
【0008】
請求項6記載の発明は、直方体形状の容器の少なくとも一側面に設けられた扉から搬入された積層木材に対して温度および湿度を制御して乾燥を行う乾燥炉の上記扉を除く長尺面を有する外側面に少なくとも電気配線用の孔を穿設する一方、高周波発振機からの誘電加熱可能な高周波であって整合回路部を介して入力される高周波を区分された第1積層木材と第2積層木材とに切り換えて供給するための第1切換え回路部をケーシングに収納してユニット化し、上記第1切換え回路部の出力側に接続され、上記第1積層木材を分担狭持する第1対向電極部と第2対向電極部とに高周波を電気ケーブルを経て切り換え供給する第2切換え回路部をケーシングに収納することによりユニット化し、上記第1切換え回路部の出力側に接続され、上記第2積層木材を分担狭持する第3対向電極部と第4対向電極部とに高周波を電気ケーブルを経て切り換え供給する第3切換え回路部をケーシングに収納することによりユニット化し、上記孔を介して上記第2および第3切換え回路部の電気ケーブルを炉内に導いて第2および第3切換え回路部のケーシングを上記孔を穿設した外側面に取り付け、上記第1切換え回路部のケーシングを第2および第3切換え回路部のケーシングに隣設することを特徴とするものである。
【0009】
これらの発明によれば、切換え回路部および整合回路部をそれぞれケーシングに収納してユニット化したため、切換え回路部のケーシングを乾燥炉の扉以外の長尺外側面に取り付けることで取り付け面を確保し、かつ、整合回路部のケーシングを切換え回路部のケーシングに隣設することにより外部加熱乾燥の装備が付設された乾燥炉は、誘電加熱による内部加熱乾燥が可能なものになる。
【0010】
このように、高周波による内部加熱乾燥を効率的に行うのに必須の回路部をケーシングに収納してユニット化し、側面でのみ係わりをもたせ、内部では板状のアルミニウム板を電極として木材を積層的に装填することで、外部加熱用の部材が錯綜した乾燥炉へのこれら回路部の取り付け設計および施工が容易になる。
【0011】
そして、特に切換え回路部のケーシングを乾燥炉の扉を除く長尺面側に取り付けるようにしたため、長尺の木材を積層してなる積層木材が乾燥炉に装填された状態で、積層木材を狭持する対向電極部の長尺方向の略中央部に高周波を印加し得るように最短距離で電気的接続を図ることが可能になり、不要なインダクタンス成分およびコンデンサ成分の影響が少ない状態で、かつ、均等な第1および第2対向電極部への高周波印加が実現する。
【0012】
さらにこれらに加え、切換え回路部を、第1積層木材を対象とした第2切換え回路部と、第2積層木材を対象とした第3切換え回路部とに分けてそれぞれのユニット化されたケーシングが乾燥炉に取り付けられるため、乾燥炉の大型化で大量の積層木材を乾燥処理する場合であっても、切換え回路部が1つの場合は高周波を対向電極部に供給するリード線を長く引き延ばす必要があるがこのような不都合がなくなり、不要なインダクタンス成分、コンデンサの成分の影響が抑止される。
【0013】
なお、対向電極の長尺方向の端部に高周波を印可すると、対向電極が長い場合(対向電極は木材の長さ寸法(通常3〜4m)に応じた長さ寸法に設定されており、幅寸法に比べて非常に長い)、高周波の周波数が非常に大きいこと、すなわち波長が非常に短いことに起因して長尺方向で電極間の電圧にばらつきが生じるという不都合が生じるが、対向電極の長尺方向の略中央部に高周波を印加することによりかかる不都合が回避される。
【0014】
なお、請求項1および6記載の発明においては、整合回路部が1つのケーシングに収納されてユニット化されているが、請求項4に記載あるように、整合回路部を可変コンデンサ部と可変インダクタンス部とに区分するとともに、それらをそれぞれ別個のケーシングに収納してユニット化してもよい。
【0015】
請求項2記載の発明は、直方体形状の容器の少なくとも一側面に設けられた扉から搬入された積層木材に対して温度および湿度を制御して乾燥を行う乾燥炉を備えた木材乾燥装置において、高周波発振機からの高周波を区分された第1積層木材と第2積層木材とに切り換えて供給するための第1切換え回路部と、上記第1切換え回路部の出力側に第1整合回路部を介して接続され、上記第1積層木材を分担狭持する第1対向電極部と第2対向電極部とに高周波を切り換えて供給する第2切換え回路部と、上記第1切換え回路部の出力側に第2整合回路部を介して接続され、上記第2積層木材を分担狭持する第3対向電極部と第4対向電極部とに高周波を切り換えて供給する第3切換え回路部とからなり、上記第2および第3切換え回路部が、ケーシングに収納されて上記乾燥炉の上記扉を除く長尺面を有する外側面に隣接して取り付けられ、上記第1切換え回路部並びに上記第1および第2整合回路部は、それぞれケーシングに収納されて第2および第3切換え回路部のケーシングに隣設されていることを特徴とするものである。
【0016】
請求項7記載の発明は、直方体形状の容器の少なくとも一側面に設けられた扉から搬入された積層木材に対して温度および湿度を制御して乾燥を行う乾燥炉の上記扉を除く長尺面を有する外側面に少なくとも電気配線用の孔を穿設する一方、高周波発振機からの誘電加熱可能な高周波を区分された第1積層木材と第2積層木材とに切り換えて供給するための第1切換え回路部をケーシングに収納してユニット化し、上記第1切換え回路部の出力側に接続され、上記第1積層木材を分担狭持する第1対向電極部と第2対向電極部とに第1整合回路部を介して高周波を電気ケーブルを経て切り換え供給する第2切換え回路部をケーシングに収納することによりユニット化し、上記第1切換え回路部の出力側に接続され、上記第2積層木材を分担狭持する第3対向電極部と第4対向電極部とに第2整合回路部を介して高周波を電気ケーブルを経て切り換え供給する第3切換え回路部をケーシングに収納することによりユニット化し、上記孔を介して上記第2および第3切換え回路部の電気ケーブルを炉内に導いて第2および第3切換え回路部のケーシングを上記孔を穿設した外側面に取り付け、上記第1切換え回路部のケーシング並びにそれぞれケーシングに収納することによりユニット化した上記第1および第2整合回路部のケーシングを、第2および第3切換え回路部のケーシングに隣設することを特徴とするものである。
【0017】
これらの発明によれば、請求項1および6の作用に加え、第2および第3切換え回路部には、それぞれ専用の第1および第2整合回路部が採用されるため、第1積層木材および第2積層木材に対して、高周波がそれぞれ別個に設けられた整合回路部を経由して供給され、各積層木材の状況に応じたインピーダンスの経時変化に対応して高周波出力を整合させることが可能になり、乾燥処理の層間のばらつきを小さく抑えた均一な乾燥処理が実現する。
【0018】
請求項3記載の発明は、請求項1または2記載の発明において、上記乾燥炉は2台が並設され、上記第1積層木材が装填される一方の乾燥炉に上記第2切換え回路部が取り付けられ、上記第2乾燥木材が装填される他方の乾燥炉に上記第3切換え回路部が取り付けられていることを特徴とするものである。
【0019】
この発明によれば、1台の高周波発振機で2台の乾燥炉に高周波を供給することが可能になり、その分設備コストの低減化に寄与する。
【0020】
請求項4記載の発明は、請求項1乃至3のいずれかに記載の発明において、上記整合回路部は、容量を変化させる可変コンデンサ部がケーシングに収納された可変コンデンサケーシングと、インダクタンスを変化させる可変インダクタンス部がケーシングに収納された可変インダクタンスケーシングとからなることを特徴とするものである。
【0021】
この発明によれば、整合回路部を構成する構成要素である可変コンデンサ部と可変インダクタンス部とをそれぞれケーシングに収納してユニット化したため、これらのケーシングを隣設することで整合回路部が形成され、可変コンデンサ部と可変インダクタンス部とが一体化したものに比べて設置レイアウトの自由度が向上する。
【0022】
請求項5記載の発明は、請求項1乃至4のいずれかに記載の発明において、上記高周波発振機は、上記乾燥炉の天板の外面側に据え付けられていることを特徴とするものである。
【0023】
この発明によれば、高周波発振機を乾燥炉の天板に据え付けることにより、敷地内の高周波発振機の設置スペースが節約される。
【0024】
そして、本発明の請求項1乃至7記載の発明において、対向電極間に狭持される積層木材は、当該木材の長手方向に直交する方向に延びる複数本の桟材が介在された状態で積層されることが好ましい。こうすることによって乾燥炉内を循環移動する所定の温度および湿度に制御された雰囲気空気が木材間および木材と電極との間を流通するため、積層木材はこの雰囲気空気に曝されて表面の水分の揮散が促進され、より良好な乾燥が実現する。但し、本発明は、桟材の使用が必須ではなく、状況によっては桟材を用いなくてもよい。
【0025】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明に係る木材乾燥装置の第1実施形態を示す一部切欠き斜視図であり、図2は図1のA−A線断面図である。また図3は図1のB−B線断面図である。これらの図に示すように、本発明の木材乾燥装置1は、内部に木材を乾燥するための乾燥室を備えた乾燥炉2と、この乾燥炉2に付設され、乾燥中の木材に高周波を印加して均一かつ迅速な乾燥を促す高周波部6とからなる基本構成を備えている。
【0026】
上記乾燥炉2は、図1に示すように、6面が壁で包囲された直方体状の箱体によって形成されている。この乾燥炉2の稜線部分およびその他の適所には金属製のフレーム材21が配筋され、これらのフレーム材21によって直方体の骨格が形成されている。
【0027】
上記骨格の一側部にはドアフレーム22が設けられており、このドアフレーム22によって乾燥炉2に対する製材(木材)Rの出入口が形成されている。またこのドアフレーム22に断熱構造のドア(扉)23が開閉自在に取り付けられている。ドア23には換気用および内部観察用の小孔23aが穿設されている。なお、本実施例においては、ドア23は乾燥炉2を囲む互いに対向した二対の壁面のうちの水平寸法が短い方の壁面(短壁面)の一つに設けられるが、短壁面に限定されるものではなく、長壁面に設けてもよい。
【0028】
そして、上記骨格にはフレーム材21を挟持するように金属製の薄板からなる外壁板24および内壁板25が取り付けられており、これら外壁板24および内壁板25間に断熱材26が充填されている。本実施例においては、上記外壁板24および内壁板25に亜鉛メッキのカラー鋼板が適用されているとともに、断熱材26としては50mm厚のグラスウールが用いられている。
【0029】
このような乾燥炉2の内部には、床面2a、内壁面2bおよび天井面2cに囲まれた乾燥室20が形成されている。本実施例においては、乾燥炉2の外寸法は、間口(ドア23が設けられている側)1.8m、奥行き4.5m、高さ1.8mに設定されている。
【0030】
乾燥室20の長手方向に延びる内壁面2bの一方側には、長手方向で一対のファン3が送風面を乾燥室20の中央部に向いたファン3が取り付けられている。このファン3を駆動させることによって乾燥室20内の空気が循環移動し、乾燥室20に装填された製材Rの乾燥に供されるようになっている。本実施例においては、上記ファン3は0.75KWのものが2台設けられ、2台で60〜180m3/minの範囲内の送風量調節が可能になっている。
【0031】
そして、乾燥室20内のファン3直下の内壁面2bには、長手方向に並設された2台のスチームヒータ4が設けられ、循環移動している乾燥室20内の雰囲気空気を加熱するようになっている。
【0032】
また、上記乾燥炉2の外側部には、ボイラ5が取り付けられている。このボイラ5から発生した蒸気は、蒸気配管51を通って乾燥炉2の上面部中央に設けられた圧力ポンプ52に導入され、この圧力ポンプ52で加圧されて一対の蒸気支管53を通って乾燥室20内に供給されるようになっている。
【0033】
また、本実施例においては、ボイラ5には図略の安全弁が設けられており、ボイラ5の蒸気発生量が、圧力ポンプ52から乾燥室20内に供給される蒸気量よりも多いときは、余剰の蒸気が安全弁から外部に放出されるようになっている。
【0034】
本実施例の場合、上記ボイラ5には3.4KWの容量のヒータが内蔵されており、このヒータで水を加熱することにより、最大3kg/cm2Gの圧力の蒸気を5.1kg/hrの割合で発生させることができるようになっている。このようなボイラ5には、所定のホース等を介して水道水や井戸水が直接供給されるようになっている。なお、5〜10リットルの容量を有するカートリッジ式の水槽を設けるようにしてもよい。また、ボイラ5内には軟水器が設けられており、所定の操作で水の軟水化が行われ、これによってボイラ5内での水垢の生成が抑止されるようにしている。
【0035】
上記乾燥炉2の上面部一隅部には、乾燥室20内に連通した排気筒54が設けられ、乾燥室20内の雰囲気空気を排出するようになっている。排気筒54の内部には、水平軸54a回りに共回りして排気筒54の開度を調節するダンパ55が設けられている。また、乾燥炉2の上面部には上記水平軸54aを軸心回りに回動させてダンパ55の開度を変更するアクチュエータ56が設けられており、このアクチュエータ56を作動させることによりダンパ55の開度が調節されるようになっている。
【0036】
上記排気筒54の下部には、排気ファン57(図2)が設けられ、この排気ファン57を稼働させることによって乾燥室20内の雰囲気空気を強制排気することができるようになっている。本実施例においては、上記排気ファン57は、モータ容量が65Wのものが設けられ、18m3/minの能力で排気するようになっている。
【0037】
そして、上記のような乾燥炉2には、乾燥室20の床面2aに開口部を介して幅方向一対のレール27が外部から引き入れられ、未乾燥の製材Rは、これらのレール27上を走行する台車としての後述の下部マイナス電極63上に多数本が整列載置された状態で乾燥室20に対して出し入れし得るようになっている。
【0038】
上記高周波部6は、所定周波数の高周波を出力する高周波発振機60と、この高周波発振機60からの高周波を製材Rに印加するための複数組の対向電極61と、対向電極61および高周波発振機60間に介設された、高周波発振機60の高周波出力を製材Rの乾燥状態の経時変化に整合させる整合回路部7と、複数組の対向電極61への高周波印加を経時的に順次切り換える切換え回路部8とからなっている。本実施形態においては、対向電極61を構成する各電極板は、厚み寸法が略3mmのアルミニウム製あるいはアルミニウム合金製の板材が採用されているが、図面では図示の都合上厚めに示している。
【0039】
上記整合回路部7は、可変コンデンサ71が設けられた可変コンデンサ部7aと、可変インダクタンス75が設けられた可変インダクタンス部7bとからなっている。本実施形態においては、可変コンデンサ部7a、可変インダクタンス部7bおよび切換え回路部8は、それぞれケーシング70(コンデンサ用ケーシング70a、インダクタンス用ケーシング70bおよび切換え回路部用ケーシング70c)に収納されてユニット化され、これによってこれらの組み合わせ配置を容易に行い得るようになしている。
【0040】
また、本実施形態においては、ケーシング70を載置するための架台70dが乾燥炉2の長尺側壁の中央位置に沿うように置設されている。そして、切換え回路部用ケーシング70cが乾燥炉2の側壁面に当接するように架台70d上に載置され、この切換え回路部用ケーシング70cに当接するようにコンデンサ用ケーシング70aが架台70d上に並列載置された状態で、これらの上にインダクタンス用ケーシング70bが載置されている。かかる架台70dを採用することによって、ケーシング70を地面に直置きすることによる底部の水濡れを防止し得るとともに、後述するシリンダスイッチ81,82の高さ位置を後述するプラス電極62の高さ位置に位置設定することが可能になり、これによるリード線の短尺化でインダクタンスの増大が抑えられて整合が安定するようにしている。
【0041】
そして、ケーシング70のうち特に切換え回路部用ケーシング70cを乾燥炉2の外側壁に沿わせて配置することによって、乾燥炉2に配線孔28(図3、図5)を穿設し、この配線孔28にリード線(接続板X(図5))を通すことで切換え回路部用ケーシング70c(すなわち切換え回路部8)を乾燥炉2に容易に付加し得るようにしている。なお、高周波発振機60およびケーシング70の双方を乾燥炉2の天板上に載置したり、ケーシング70のみを乾燥炉2の天板上に載置したり、図8に示すように高周波発振機60を乾燥炉2の天板上に載置することも可能である。
【0042】
そして、高周波発振機60と整合回路部7とは、保護管60bに保護された同軸ケーブル60aによって接続されている。従って、嵩高い高周波発振機60を利用可能な敷地に配設したり(図1)、乾燥炉2の天板上に置設する一方、可変コンデンサ71、可変インダクタンス75および切換え回路部8がそれぞれ収納されてユニット化されているコンデンサ用ケーシング70a、インダクタンス用ケーシング70bおよび切換え回路部用ケーシング70cを乾燥炉2にそれぞれ隣接設置するとともに、高周波発振機60と整合回路部7とを同軸ケーブル60aを介して互いに接続することにより、高周波部6を乾燥炉2に対して付加的に施工することが可能になり、可変コンデンサ71、可変インダクタンス75および切換え回路部8の乾燥炉2への付設設計および付設施工が容易になるとともに、外熱加熱乾燥方式のみの既存の乾燥炉2に内部加熱乾燥方式を追加する上での設計・施工も容易になる。
【0043】
上記対向電極61は、アルミニウム合金等の導電材の金属板からなる上下一対のプラス電極62(下部プラス電極62aおよび上部プラス電極62b)と、同材料からなり、かつ、製材Rを介してプラス電極62の下方位置に配設される下部マイナス電極63と、同上方位置に配設される上部マイナス電極64と、上下のプラス電極間に介設される共用マイナス電極65とからなっている。本実施形態においては、下部プラス電極62aと、下部マイナス電極63と、共用マイナス電極65とで本発明に係る第1対向電極61aが形成されているとともに、上部プラス電極62bと、上部マイナス電極64と、共用マイナス電極65とで本発明に係る第2対向電極61bが形成されている。
【0044】
また、下部マイナス電極63は、製材Rを乾燥室20内に運び込む台車の役割を果たすように構成され、その下面四隅部にレール27上を転動するように設けられた4つの車輪63aを有している。従って、乾燥室20外で製材Rの搭載された対向電極61を乾燥室20内に向けて押圧することにより、下部マイナス電極63がレール27に案内されつつ移動して対向電極61に搭載された製材Rが乾燥室20に装填されることになる。
【0045】
そして、本実施形態においては、図1に示すように、下部マイナス電極63上に所定の隙間を備えて整列された8本の製材Rが、これらに直交するように所定ピッチで配された複数本の桟材R1を介して2段積みで積層され、これらの頂部に下部プラス電極62aが重ねられ、さらにこの下部プラス電極62a上に上記同様に2段積みで製材Rが重ねられ、これらの製材Rで本発明に係る第1積層木材が形成されている。また、共用マイナス電極65と上部プラス電極62bとの間、および上部プラス電極62bと上部マイナス電極64との間にも上記同様に製材Rが積層狭持され、これらの製材で本発明に係る第2積層木材が形成されている。
【0046】
図4は、整合回路部7の回路構成の一実施形態を示す回路図である。以下、図4および先の図3を基に整合回路部7について詳細に説明する。まず、図3に示すように、コンデンサ用ケーシング70aに収納されてユニット構成された可変コンデンサ部7aと、インダクタンス用ケーシング70bに収納されてユニット構成された可変インダクタンス部7bとからなっている。
【0047】
可変コンデンサ71は、乾燥されつつある製材Rのインピーダンスの経時変化に整合して容量を変化させるものであり、可変インダクタンス75は、製材Rのインピーダンスの経時変化によっても電流値を減少させないように自身のインダクタンスを調節するものである。これら可変コンデンサ71および可変インダクタンス75によるコンデンサ容量およびインダクタンスの調整で乾燥過程の製材Rのインピーダンスと整合させる、いわゆるマッチングが行われ、効率的な乾燥処理が実現する。
【0048】
上記可変コンデンサ71は、コンデンサ用ケーシング70a内の略中央部で上下方向に延びるように固定された中央電極板72と、この中央電極板72の図3における右側に対向配置された右電極板73と、同左側に対向配置された左電極板74とからなっている。中央電極板72は、コンデンサ用ケーシング70aに対して絶縁状態にされている。そして、中央電極板72と右電極板73とで図4に示す第1可変コンデンサ71aが形成されているとともに、中央電極板72と左電極板74とで図4に示す第2可変コンデンサ71bが形成されている。同軸ケーブル60aの先端側は中央電極板72に接続されている。
【0049】
また、上記右電極板73はアースされている。かかる右電極板73は、上下端部がコンデンサ用ケーシング70aの右側壁に付設された水平動自在の支持ロッドを有する支持部材71cの上記支持ロッド先端に固定され、これによって中央電極板72との間隙寸法が変更可能になっている。また、コンデンサ用ケーシング70a内の右側壁の上下方向中間位置には、電動あるいは油圧等で可動ロッドを出没させるアクチュエータ71dが取り付けられ、上記可動ロッドの先端部が右電極板73の中央位置に固定されている。そしてアクチュエータ71dの正逆駆動による右電極板73の中央電極板72に対する接近および離反により、第1可変コンデンサ71aのコンデンサ容量を変更し得るようにしている。
【0050】
一方、コンデンサ用ケーシング70a内の左側壁には上記同様の支持部材71cが設けられ、この支持部材71cの支持ロッド先端に中央電極板72と平行に左電極板74が固定され、左側壁に設けられた上記同様のアクチュエータ71dの正逆駆動で中央電極板72に対して接近あるいは離反し、これによって第2可変コンデンサ71bのコンデンサ容量が変更されるようになっている。可変コンデンサ71のアクチュエータ71d、可変インダクタンス75の駆動モータは、製材R側のインピーダンス変化に応じて駆動され、高周波発振機60側が常にマッチングするようにしている。
【0051】
上記可変インダクタンス部7bは、インダクタンス用ケーシング70bに収納されてユニット構成されている。かかる可変インダクタンス部7bは、可変インダクタンス75を有している。この可変インダクタンス75は、インダクタンス用ケーシング70bに絶縁状態で内装された所定幅を有する正面視で逆U字形状のリード線板76と、この逆U字形リード線板76の互いに対向した対向面間に摺接状態で架橋された摺接架橋部材77と、この摺接架橋部材77の中央上部に立設された、片面にラックを有するラックロッド78と、このラックロッド78を介して摺接架橋部材77を昇降させる昇降駆動手段79とからなっている。
【0052】
上記リード線板76の右下端部は左電極板74に電気的に接続されているとともに、左下端部は後述するコ字状リード線板83に接続されている。これによって逆U字形リード線板76は、有効長(高周波が流れる部分の長さ)が摺接架橋部材77より下部の互いに対向した部分によって決まるようになっている。
【0053】
上記昇降駆動手段79は、図略の駆動モータと、この駆動モータの駆動で軸回りに回転するピニオン79aとからなっている。ピニオン79aは上記ラックロッド78に噛合され、駆動モータの駆動によるピニオン79aの正逆回転でラックロッド78が昇降し、これによる摺接架橋部材77の昇降で逆U字形リード線板76の有効長が設定されるようになっている。
【0054】
上記切換え回路部8は、切換え回路部用ケーシング70cに内装されてユニット化され、上記逆U字形リード線板76の左下端部に電気的に接続されたコ字状リード線板83と、このコ字状リード線板83に電気的に離接する第1シリンダスイッチ81および第2シリンダスイッチ82とからなっている。コ字状リード線板83は、切換え回路部用ケーシング70cの右側壁に所定の金具を介して上下方向に延びるように絶縁状態で固定されている。
【0055】
かかるコ字状リード線板83は、第1シリンダスイッチ81に下方で対向するように上縁部から左方に向かって延設された上部接点板83aと、第2シリンダスイッチ82に上方で対向するように下縁部から左方に向かって延設された下部接点板83bとを有している。一方、各シリンダスイッチ81,82は、本体から出没して接点板83a,83bに対して離接する接点ロッド84を有している。
【0056】
一方、乾燥炉2内には、図1および図2に示すように、対向電極61に対向して右側の内壁面2bから突設された接点部材85が設けられている。この接点部材85は、プラス電極62に対向したプラス接点部材86と、下部マイナス電極63に対向した下部マイナス接点部材87と、上部マイナス電極64に対向した上部マイナス接点部材88と、共用マイナス電極65に対向した共用マイナス接点部材89とからなっている。
【0057】
上記プラス接点部材86としては、下部プラス電極62aに対向した下部プラス接点部材86aと、上部プラス電極62bに対向した上部プラス接点部材86bとが設けられている。各接点部材85は、図1に示すように、弓なりに湾曲されたパンダグラフ80を有しているとともに、各パンダグラフ80が対向した図略の付勢手段の付勢力によって対向電極61を押圧当接するように長さ寸法が設定されている。また、各接点部材85は、乾燥炉2の内壁面に図略の構造によって高さ位置が調節可能に取り付けられ、これによって製材Rの断面高さ寸法が変更になることによる対向電極61の高さ位置の変動に対応し得るようになっている。
【0058】
そして、第1シリンダスイッチ81の接点ロッド84は、上部プラス接点部材86bのパンダグラフ80に接続されているとともに、第2シリンダスイッチ82の接点ロッド84が下部プラス接点部材86aのパンダグラフ80に接続されている。また、下部マイナス電極63、上部マイナス電極64および共用マイナス電極65のパンダグラフ80はそれぞれアースされている。従って、第1シリンダスイッチ81の接点ロッド84がコ字状リード線板83の上部接点板83aに接続されているときは、上部マイナス電極64と共用マイナス電極65との間に介在する製材Rに上部プラス接点部材86bからの高周波が印加され、第2シリンダスイッチ82の接点ロッド84がコ字状リード線板83の下部接点板83bに接続されているときは、下部マイナス電極63と共用マイナス電極65との間に介在する製材Rに下部プラス接点部材86aからの高周波が印加されることになる。
【0059】
図5は、炉外の切換え回路部8および炉内の対向電極61間のリード線板接続構造の一実施形態を示す一部切り欠き斜視図である。この図に示すように、乾燥炉2の切換え回路部用ケーシング70c側の側壁2dには、矩形状の配線孔28が穿設され、この配線孔28に絶縁状態で接続板Xが挿通されている。
【0060】
具体的には、配線孔28の内周縁部には、C型鋼で矩形状に枠組みされた枠部材29が嵌め込まれ、これによって孔周りが補強され、かつ、防水処理が施された状態になっている。かかる枠部材29の外面には、外方に向かって突出するようにボルトBが複数個溶接止めされているとともに、これらのボルトBに対応した挿通孔を有する合成樹脂製の絶縁板84aが嵌め込まれ、ナットで締結されることによって配線孔28が接続板Xによって塞がれた状態になっている。
【0061】
かかる絶縁板84aの中央部には、矩形状の装着孔84bが穿設され、この装着孔84bに接続板Xを摺接状態で挿通することによって、接続板Xが側壁2dと絶縁状態で配線孔28に通されることになる。そして、接続板Xが絶縁板84aの装着孔84bに挿通された状態で、接続板Xを狭持した補強板84cが絶縁板84aにボルト止めされ、これによって接続板Xの配線孔28への挿通状態が安定するようにしている。
【0062】
また、接続板Xと枠部材29との間の距離は高周波出力、周波数に依存するが、数十mm〜百数十mm、例えば100mm以上に設定され、これによって接続板Xからの高周波の枠部材29に向かう短絡を防止するようにしている。
【0063】
かかる接続板Xの外部側端部に切換え回路部8の接点ロッド84からのリード線板が溶接止め等で接続されるとともに、内部側端部に対向電極61のプラス電極62からのリード線板が溶接止め等で接続されている。
【0064】
上記のような木材乾燥装置1は、まず乾燥炉2を所定の敷地内に構築すると同時に高周波発振機60を適所に配設し、その後、乾燥炉2の長尺側の壁面外方にケーシング70(コンデンサ用ケーシング70a、インダクタンス用ケーシング70bおよび切換え回路部用ケーシング70c)を隣設することによって構築される。乾燥炉2の構築時には、予め上記接続板X(図5)を通す配線孔28が側壁2dに穿設され、この配線孔28が穿設された部分に切換え回路部用ケーシング70cを隣接配置する。
【0065】
そして、絶縁板84aに支持されて絶縁状態で配線孔28に接続板Xを挿通した後、接続板Xを介して切換え回路部8の接点ロッド84と、乾燥室20内のパンダグラフ80とを接続することにより切換え回路部用ケーシング70c、すなわち切換え回路部8の乾燥炉2への隣接施工が完了する。
【0066】
引き続き、切換え回路部用ケーシング70cにコンデンサ用ケーシング70aおよびインダクタンス用ケーシング70bを隣接配置し、各ケーシング70間に所定の配線を施すとともに、高周波発振機60からの同軸ケーブル60aを可変コンデンサ71の中央電極板72に接続することにより、木材乾燥装置1の施工が完了する。
【0067】
このように、本発明においては、高周波部6の可変コンデンサ部7a、可変インダクタンス部7bおよび切換え回路部8をそれぞれケーシング70a,70b,70cに収納してユニット化したため、これらのケーシング70a,70b,70cを組み合わせて乾燥炉2に隣接配置することにより、面倒な現場工事を行うことなく乾燥炉2に高周波部6を付加することができ、複合乾燥法式の木材乾燥装置1の設計・施工上好都合である。
【0068】
本発明の木材乾燥装置は以上のように構成されているので、製材Rを乾燥するに際しては、まず対向電極61間に所定本数の製材Rを狭持させて第1積層木材および第2積層木材を形成する。そのために、乾燥炉2外に引き出された台車としての下部マイナス電極63上に8本の製材Rを下部マイナス電極63の長手方向に向くように幅方向に並列載置し、ついで、各製材Rを横断するように複数本の桟材R1を架け渡し、これらの桟材R1上に上記同様に8本の製材Rを載置する。
【0069】
そして、これら2段の木材列の上に下部プラス電極62aを被せ、さらにこの下部プラス電極62aの上に上記同様に2段の木材列を形成する。そして、この木材列の頂部に共用マイナス電極65を積層することによって、下部プラス電極62aと共用マイナス電極65との間に第1積層木材が形成された状態になる。
【0070】
引き続き、共用マイナス電極65の上に2段の木材列を形成し、その上に上部プラス電極62bを積層した後、さらに上部プラス電極62bの上にも2段の木材列を形成する。そして、最後に、最上部の木材列の頂部に上部マイナス電極64を載置することによって、共用マイナス電極65と上部マイナス電極64との間に第2積層木材が形成され、対向電極61に所定数量の製材Rが装着された状態になる。
【0071】
ついで、乾燥炉2のドア23を開放し、下部マイナス電極63を押圧して乾燥空間20b内に乾燥対象の製材Rを装入する。そうすると、下部マイナス電極63、下部プラス電極62a、共用マイナス電極65、上部プラス電極62b、および上部マイナス電極64が、それぞれ下部マイナス接点部材87、下部プラス接点部材86a、共用マイナス接点部材89、上部プラス接点部材86b、および上部マイナス接点部材88の各パンダグラフ80に当接して互いに接続状態になる。
【0072】
そして、乾燥空間20b内への第1および第2積層木材の装入が完了すると、ドア23を閉め、電源スイッチをオンして乾燥炉2内への電力供給可能状態にする。そして図略のスイッチを操作することによってボイラ5を稼働させ、同時にファン3を回転駆動させるとともに、一定時間経過後、高周波発振機60を駆動させ、高周波発振機60からの高周波を、整合回路部7(可変コンデンサ部7aおよび可変インダクタンス部7b)および切換え回路部8を介して対向電極61に印加する。製材Rに対する高周波の印加は、予め設定された時間毎の切換え回路部8の切換え操作によって行われ、これによって第1積層木材および第2積層木材に対し所定時間毎に交互に高周波の印加が行われる。
【0073】
ボイラ5の稼働によって発生した蒸気は、蒸気配管51を介して圧力ポンプ52に送られ、ここで昇圧されて蒸気支管53を通り乾燥室20内に噴射供給される。乾燥室20内に供給された蒸気はファン3により乾燥室20内を循環され(すなわち空気の循環方式として内部送風機型(IF型)が採用されている)、桟積みされた各製材Rの表面に接触して製材Rを外部加熱する。本実施例においては、乾燥室20内の乾球温度と湿球温度との差が5〜10℃になるよう制御された状態で乾燥の開始から終了に到るまで蒸気が乾燥室20内に供給される、いわゆる蒸気式乾燥が採用されている。
【0074】
そして乾燥が完了すれば、ボイラ5が停止され、ファン3が止められてからドア23が開放されて乾燥材となった製材Rが乾燥室20内から取り出される。
【0075】
また、排気筒54内に設けられたダンパ55は、乾燥室20内の温度や湿度に応じて適宜開閉され、乾燥室20内の雰囲気が常に最適のものになるように開度設定される。
【0076】
そして、本発明においては、上記の外部加熱が進行している間中、高周波発振機60で発生した高周波が対向電極61を介して各製材Rに印加され、これにより製材Rに対して外部加熱に内部加熱が加味された、いわゆる複合乾燥処理が施される。そして、高周波発振機60からの高周波は、製材Rの経時的な乾燥状態の変化によるインピーダンスの変化に応じて可変コンデンサ部7aで同調処理が行われ、ついで可変インダクタンス部7bでインダクタンス値が順次小さくなるように調整され、これらのいわゆる整合処理が施された後、切換え回路部8においてプラスの高周波の印加先が下部プラス電極62aと上部プラス電極62bとの間で交互に切り換えられながら対向電極61に向けて出力され、これによって第1積層木材と第2積層木材とは交互に内部加熱されることになる。
【0077】
そして本実施形態においては、高周波による内部加熱乾燥が採用されていることにより、製材Rの表面からの水分の蒸発状態が均一になり、生木を加熱乾燥した場合に起る水分の不均一に起因したたわみや割れが発生しない状態で製材Rは乾燥される。
【0078】
図6は、本発明に係る制御機構を示すブロック図である。本実施例においては、乾燥室20内の温度および湿度を、乾燥炉2に付設された制御装置9によって自動的に制御するようにしている。乾燥室20内には温度センサ91および湿度センサ92が設けられているとともに、高周波回路の適所には反射型電力計からなる負荷状態検出手段93が設けられ、これら検出手段が検出した乾燥室20内の温度、湿度および反射電力量が制御装置9に入力される。
【0079】
そして、制御装置9は、記憶されいる制御プログラムに基づいて各種の制御信号をファン3、ボイラ5、圧力ポンプ52、排気ファン57、アクチュエータ56および整合回路部7に出力し、これに基く機器の駆動で製材Rに対する複合乾燥処理が施されるようになっている。
【0080】
また、制御装置9にはタイマーが内蔵されており、このタイマーに基づいて、木材乾燥装置1の基本的な経時運転(スケジュール運転)が行われるようになっている。
【0081】
そして、本実施例においては、乾燥室20内の経時的な温度変化が、制御装置9に予め設定入力されており、常にこの設定値と温度センサ91が検出した検出値との比較演算が行われるようになっている。この比較演算の結果、温度が設定値よりも低いときは、制御装置9からスチームヒータ4への蒸気供給量を増加させる信号が出力され、温度が設定値よりも高いときは同蒸気供給量を減少させる信号が出力されるようになっている。
【0082】
また、本実施例においては、制御装置9に乾燥室20内の経時的な設定湿度が入力されており、この設定値と湿度センサ92が検出した検出値との比較演算が行われ、比較演算の結果、湿度が設定値よりも低いときは、制御装置9からボイラ5および圧力ポンプ52への電力供給量を増加させる信号が出力され、湿度が設定値よりも高いときは同電力供給量を減少させたり電力供給を遮断する信号が出力されるようになっている。かかる制御を行うことによっていわゆる乾球温度と湿球温度との差が5〜10℃になるようにしている。
【0083】
また、本実施形態においては、制御装置9に負荷状態検出手段93からの検出信号が入力され、これに基くフィードバック制御で反射電力が常に最小になるようにアクチュエータ71dが駆動されて第1可変コンデンサ71aおよび第2可変コンデンサ71bの容量が調節され、これによって製材Rに印加される高周波出力はエネルギー伝達が効率的に行われるように常に製材Rのインピーダンスの経時変化に追随したものになる。
【0084】
また、本実施形態においては、予め実験的に求められた速度勾配で可変インダクタンス75の摺接架橋部材77を下降させるようにしており、これによって製材Rの乾燥進行に伴うインピーダンスの減少に追随させて高周波エネルギーがより効率的に製材Rに供給されるようにしている。
【0085】
従って、上記各工程における乾燥室20内の温度および湿度は常に適正に制御されて最適の外部加熱環境になるとともに、高周波印加により製材Rに内部加熱が施されることから、製材Rの内部の温度分布は常に均一に制御された状態になり、製材Rの理想的な乾燥処理が実現する。
【0086】
そして、本発明においては、可変コンデンサ部7a、可変インダクタンス部7bおよび切換え回路部8をそれぞれ専用のケーシング70a,70b,70cに収納してユニット化しているため、これらのケーシング70a,70b,70cを乾燥炉2に隣接して配置することで済ませることができ、ファン3やスチームヒータ4さらにはボイラ5およびこれらの付帯機器が錯綜状態で付設された乾燥炉2に対する高周波部6の施工が容易になる。従って、新規に複合乾燥方式の木材乾燥装置1を構築するときはもちろん、既存の外熱加熱乾燥方式の木材乾燥装置に高周波部6を追加で取り付けるに際しても、各ケーシング70a,70b,70cの配置レイアウトを若干工夫するだけで複合乾燥方式の木材乾燥装置1を得ることができ、設計コストおよび施工コストの軽減化を図る上で有効である。
【0087】
また、各ケーシング70a,70b,70cの内、特に切換え回路部用ケーシング70cを乾燥炉2のドア23が設けられていない長尺側の側面に隣接配置しているため、切換え回路部8からのリード線を最短で長尺の製材Rが装填された乾燥室20内の対向電極61の中央位置に導くことが可能になり、これによって高周波エネルギーをロスが少ない状態で対向電極61に供給することが可能になり、エネルギーコストの低減化に寄与することができる。
【0088】
図7は、本発明に係る木材乾燥装置の第2実施形態を示す一部切欠き斜視図である。この実施形態においては、乾燥炉2は、乾燥室20内に直列で2組の対向電極61が装備されるように長尺に寸法設定されている。なお、図示の都合上、図7の乾燥炉2の長さ寸法を図1のものと略同一に示しているが、実際は図1のものの略2倍である。その他の対向電極61の構成、および乾燥炉2の構成は、パンダグラフ80およびこれに付随する部材が2組になったことを除いて第1実施形態のものと同様である。
【0089】
そして、第2実施形態においては、切換え回路部8の配置構造が第1実施形態のものと比べて相違している。すなわち、整合回路部7は、第1実施形態と同様に、1つの可変コンデンサ部7aと、1つの可変インダクタンス部7bとで形成されたものが1つ採用されているのに対し、切換え回路部8は、2組の対向電極61に対応して2つが採用されているとともに、可変インダクタンス部7bの出力側と各切換え回路部8との間に第1次切換え回路部8aが介設され、高周波発振機60からの高周波は、可変コンデンサ部7aおよび可変インダクタンス部7bを通って第1次切換え回路部8aで左右の切換え回路部8に振り分けられ、各切換え回路部8から乾燥室20の奥部および入口側の対向電極61にそれぞれ印加されるようになっている。
【0090】
第2実施形態の木材乾燥装置1aよれば、乾燥室20内に直列で2組の対向電極61を装填するようになっているため、1回の製材Rの乾燥処理本数が2倍になり、生産性が向上する。また、対向電極61の各組に対応して切換え回路部8を2つ設けたため、それぞれの切換え回路部8からそれぞれのパンダグラフ80に到るリード線の長さ寸法を等距離でかつ短く設定することが可能になり、エネルギーロスを少なく抑えた上で、2組の積層木材に対する高周波の印加量を等しくすることができる。
【0091】
図8は、本発明に係る木材乾燥装置の第3実施形態を示す斜視図である。この実施形態においては、2つの乾燥炉2が平行に並列配置され、それぞれの乾燥室20に直列で2組の対向電極61が収容されるように乾燥炉2の長さ寸法が設定されている。また、高周波発振機60は、並設された一対の乾燥炉2の天板上に架橋状態で配設されている。そして、高周波発振機60の直ぐ出力側であって、一対の乾燥炉2間に第1次切換え回路部8aが設けられ、この第1次切換え回路部8aの各出力側であって、各乾燥炉2の互いに対向した側壁上部にそれぞれ整合回路部7(可変コンデンサ部7aおよび可変インダクタンス部7b)が付設されている。
【0092】
そして、各整合回路部7の出力側出力側であって、各整合回路部7の下部位置には、それぞれ第2実施形態と同様の切換え回路部8が乾燥炉2に隣接して設けられ、一の切換え回路部8から隣接している一方の乾燥炉2の対向電極61に高周波が供給されるとともに、他方の切換え回路部8から他方の乾燥炉2の対向電極61に高周波が供給されるようになっている。なお、第1次切換え回路部8aおよび切換え回路部8の構成は先に説明したものと同様である。
【0093】
第3実施形態の木材乾燥装置1bによれば、高周波発振機60が一対の乾燥炉2の頂部に架設されているため、高周波発振機60を設置するための場所を取らず、敷地の有効利用を図る上で好都合である。また、各乾燥炉2内の積層木材に対して、高周波がそれぞれ別個に設けられた整合回路部7を経由して供給されるため、各積層木材の状況に応じたインピーダンスの経時変化に対応して高周波出力を整合させることが可能になり、乾燥処理の乾燥炉2間のばらつきを小さく抑えた均一な乾燥処理が実現する。
【0094】
【発明の効果】
請求項1および6記載の発明によれば、切換え回路部および整合回路部をそれぞれケーシングに収納してユニット化したため、切換え回路部のケーシングを乾燥炉の外側面に取り付けた後に整合回路部のケーシングを切換え回路部のケーシングに隣設することによって、外部加熱乾燥の装備が付設された乾燥炉を、誘電加熱による内部加熱乾燥が可能なものにすることができる。また、外部加熱用の部材が錯綜した乾燥炉へのこれら回路部の取り付け設計および施工を容易に行うことができる。
【0095】
そして、特に切換え回路部のケーシングを乾燥炉の扉を除く長尺面側に取り付けるようにしたため、取り付け面積が確保される他、長尺の木材を積層してなる積層木材が乾燥炉に装填された状態で、積層木材を狭持する対向電極部の長尺方向の中央部に高周波を印加し得るように最短距離で電気的接続を図ることが可能になり、不要なインダクタンス成分およびコンデンサ成分の影響を抑制することができる。
【0096】
さらにこれらに加え、切換え回路部を、第1積層木材を対象とした第2切換え回路部と、第2積層木材を対象とした第3切換え回路部とに分けてそれぞれのユニット化されたケーシングが乾燥炉に取り付けられるため、乾燥炉の大型化で大量の積層木材を乾燥処理する場合であっても、切換え回路部が1つの場合は高周波を対向電極部に供給するリード線を長く引き延ばす必要があるがこのような不都合がなくなり、不要なインダクタンス成分、コンデンサ成分の影響が抑制される。
【0097】
請求項2記載の発明によれば、それぞれ専用の第1および第2整合回路部が採用されるため、請求項1および6の作用に加え、第2および第3切換え回路部には、第1積層木材および第2積層木材に対して、高周波がそれぞれ別個に設けられた整合回路部を経由して供給され、各積層木材の状況に応じたインピーダンスの経時変化に対応して高周波出力を整合させることが可能になり、乾燥処理の層間のばらつきを小さく抑えた均一な乾燥処理を実現することができる。
【0098】
請求項3記載の発明によれば、乾燥炉を2台が並設し、第1積層木材が装填される一方の乾燥炉に第2切換え回路部を取り付け、第2乾燥木材が装填される他方の乾燥炉に第3切換え回路部を取り付けたため、1台の高周波発振機で2台の乾燥炉に高周波を供給することが可能になり、その分設備コストの低減化に寄与することができる。
【0099】
請求項4記載の発明によれば、整合回路部を構成する構成要素である可変コンデンサ部と可変インダクタンス部とをそれぞれケーシングに収納してユニット化したため、これらのケーシングを隣設することで整合回路部が形成され、可変コンデンサ部と可変インダクタンス部とが一体化したものに比べて設置レイアウトの自由度を向上させることができる。
【0100】
請求項5記載の発明によれば、高周波発振機を乾燥炉の天板の外面側に据え付けたため、敷地内における高周波発振機の設置スペースを節約することができ、敷地の有効利用を図る上で好都合である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る木材乾燥装置の第1実施形態を示す一部切欠き斜視図である。
【図2】図1のA−A線断面図である。
【図3】図1のB−B線断面図である。
【図4】図1のC−C線断面図である。
【図5】本発明に係る制御機構を例示するブロック図である。
【図6】本発明に係る木材乾燥装置の他の例を示す一部切欠き斜視図である。
【図7】本発明に係る木材乾燥装置の第2実施形態を示す一部切欠き斜視図である。
【図8】本発明に係る木材乾燥装置の第3実施形態を示す斜視図である。
【符号の説明】
1,1a,1b 木材乾燥装置
2 乾燥炉
20 乾燥室
3 ファン
31,31′ 支持フレーム
4 スチームヒータ
5 ボイラ
6 高周波部
61 対向電極
62 プラス電極
62a 下部プラス電極
62b 上部プラス電極
63 下部マイナス電極
64 上部マイナス電極
65 共用マイナス電極
65 共用マイナス電極
7 整合回路部
7a 可変コンデンサ部
7b 可変インダクタンス部
71 可変コンデンサ
72 中央電極板
73 右電極板
74 左電極板
75 可変インダクタンス
76 逆U字形リード線板
77 摺接架橋部材
78 ラックロッド
8 切換え回路部
81 第1シリンダスイッチ
82 第2シリンダスイッチ
83 コ字状リード線板
84 接点ロッド
85 接点部材
86 プラス接点部材
87 下部マイナス接点部材
88 上部マイナス接点部材
89 共用マイナス接点部材
9 制御装置
91 温度センサ
92 湿度センサ
93 負荷状態検出手段
Claims (7)
- 直方体形状の容器の少なくとも一側面に設けられた扉から搬入された積層木材に対して温度および湿度を制御して乾燥を行う乾燥炉を備えた木材乾燥装置において、高周波発振機からの誘電加熱可能な高周波であって整合回路部を介して入力される高周波を区分された第1積層木材と第2積層木材とに切り換えて供給するための第1切換え回路部と、上記第1切換え回路部の出力側に接続され、上記第1積層木材を分担狭持する第1対向電極部と第2対向電極部とに高周波を切り換えて供給する第2切換え回路部と、上記第1切換え回路部の出力側に接続され、上記第2積層木材を分担狭持する第3対向電極部と第4対向電極部とに高周波を切り換えて供給する第3切換え回路部とからなり、上記第2および第3切換え回路部は、ケーシングに収納されて上記乾燥炉の上記扉を除く長尺面を有する外側面に取り付けられ、上記第1切換え回路部は、ケーシングに収納されて第2および第3切換え回路部のケーシングに隣設されていることを特徴とする木材乾燥装置。
- 直方体形状の容器の少なくとも一側面に設けられた扉から搬入された積層木材に対して温度および湿度を制御して乾燥を行う乾燥炉を備えた木材乾燥装置において、高周波発振機からの高周波を区分された第1積層木材と第2積層木材とに切り換えて供給するための第1切換え回路部と、上記第1切換え回路部の出力側に第1整合回路部を介して接続され、上記第1積層木材を分担狭持する第1対向電極部と第2対向電極部とに高周波を切り換えて供給する第2切換え回路部と、上記第1切換え回路部の出力側に第2整合回路部を介して接続され、上記第2積層木材を分担狭持する第3対向電極部と第4対向電極部とに高周波を切り換えて供給する第3切換え回路部とからなり、上記第2および第3切換え回路部が、ケーシングに収納されて上記乾燥炉の上記扉を除く長尺面を有する外側面に隣接して取り付けられ、上記第1切換え回路部並びに上記第1および
第2整合回路部は、それぞれケーシングに収納されて第2および第3切換え回路
部のケーシングに隣設されていることを特徴とする木材乾燥装置。 - 上記乾燥炉は2台が並設され、上記第1積層木材が装填される一方の乾燥炉に上記第2切換え回路部が取り付けられ、上記第2乾燥木材が装填される他方の乾燥炉に上記第3切換え回路部が取り付けられていることを特徴とする請求項1または2記載の木材乾燥装置。
- 上記整合回路部は、容量を変化させる可変コンデンサ部がケーシングに収納された可変コンデンサケーシングと、インダクタンスを変化させる可変インダクタンス部がケーシングに収納された可変インダクタンスケーシングとからなることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の木材乾燥装置。
- 上記高周波発振機は、上記乾燥炉の天板の外面側に据え付けられていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の木材乾燥装置。
- 直方体形状の容器の少なくとも一側面に設けられた扉から搬入された積層木材に対して温度および湿度を制御して乾燥を行う乾燥炉の上記扉を除く長尺面を有する外側面に少なくとも電気配線用の孔を穿設する一方、高周波発振機からの誘電加熱可能な高周波であって整合回路部を介して入力される高周波を区分された第1積層木材と第2積層木材とに切り換えて供給するための第1切換え回路部をケーシングに収納してユニット化し、上記第1切換え回路部の出力側に接続され、上記第1積層木材を分担狭持する第1対向電極部と第2対向電極部とに高周波を電気ケーブルを経て切り換え供給する第2切換え回路部をケーシングに収納することによりユニット化し、上記第1切換え回路部の出力側に接続され、上記第2積層木材を分担狭持する第3対向電極部と第4対向電極部とに高周波を電気ケーブルを経て切り換え供給する第3切換え回路部をケーシングに収納することによりユニット化し、上記孔を介して上記第2および第3切換え回路部の電気ケーブルを炉内に導いて第2および第3切換え回路部のケーシングを上記孔を穿設した外側面に取り付け、上記第1切換え回路部のケーシングを第2および第3切換え回路部のケーシングに隣設することを特徴とする木材乾燥装置の製造方法。
- 直方体形状の容器の少なくとも一側面に設けられた扉から搬入された積層木材に対して温度および湿度を制御して乾燥を行う乾燥炉の上記扉を除く長尺面を有する外側面に少なくとも電気配線用の孔を穿設する一方、高周波発振機からの誘電加熱可能な高周波を区分された第1積層木材と第2積層木材とに切り換えて供給するための第1切換え回路部をケーシングに収納してユニット化し、上記第1切換え回路部の出力側に接続され、上記第1積層木材を分担狭持する第1対向電極部と第2対向電極部とに第1整合回路部を介して高周波を電気ケーブルを経て切り換え供給する第2切換え回路部をケーシングに収納することによりユニット化し、上記第1切換え回路部の出力側に接続され、上記第2積層木材を分担狭持する第3対向電極部と第4対向電極部とに第2整合回路部を介して高周波を電気ケーブルを経て切り換え供給する第3切換え回路部をケーシングに収納することによりユニット化し、上記孔を介して上記第2および第3切換え回路部の電気ケーブルを炉内に導いて第2および第3切換え回路部のケーシングを上記孔を穿設した外側面に取り付け、上記第1切換え回路部のケーシング並びにそれぞれケーシングに収納することによりユニット化した上記第1および第2整合回路部のケーシングを、第2および第3切換え回路部のケーシングに隣設することを特徴とする木材乾燥装置の製造方法。
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