JP3576789B2 - 道路形状計測装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、道路の勾配等を計測する道路形状計測装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
道路は路面の勾配やカーブの曲率等が様々に変化する複雑な形状をなしている。車両の運転者は、目視により道路の形状を認識し、車両の加減速や旋回を行っている。しかし周囲の景色によっては下り坂を上り坂と、急なカーブを緩いカーブと錯覚することがある。そこで道路形状についての情報を、走行中に運転者に知らせたり、また道路の形状に基づいてギアチェンジやブレーキの制御を行うことが求められている。
【0003】
道路形状は地図や道路の測量図面から知る方法があるが、詳細なところまでは知り得ない。また知り得たとしても詳細な道路形状の情報を含む地図データを作製するには手間がかかり現実的ではない。
【0004】
道路形状についての情報を効率よく得る技術として、特開平7−318342号公報、特開平8−21714号公報に、車両に距離計測装置を搭載して車両を走行させながら路面までの距離を計測するようにしたものがある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら上記特開平7−318342号公報、特開平8−21714号公報の技術は路面の凹凸を計測するもので、勾配やカーブの曲率等、運転者にとって、または車両の制御にとって、必ずしも有益な情報を提供してくれない。
【0006】
本発明は上記実情に鑑みなされたもので、車両の走行中に道路形状の十分有益な情報を得ることのできる道路形状計測装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明では、車両に搭載されて車両の走行状態を検出する走行状態検出手段は、車両の傾斜姿勢に応じて変化する重力の車両の前後方向の分力を検出する重力検出手段と、車両に上記車両の前後方向に作用する慣性力を検出する慣性力検出手段とを具備する構成とする。走行状態検出手段により検出された車両の走行状態に基づいて走行中の道路の形状を演算する道路形状演算手段は、重力検出手段の検出値に、慣性力検出手段の検出値を減じる補正を行う補正手段と、補正手段により補正された重力検出手段の検出値に基づいて道路の縦断勾配を算出する道路勾配算出手段とを具備する構成とする。上記慣性力検出手段は、車両の速度を検出する車両速度検出手段と、車両の旋回時の角速度を検出する旋回角速度検出手段と、上記車両速度検出手段により検出された車両の速度に基づいて車両の加速度を算出する車両加速度算出手段と、車両速度検出手段により検出された車両の速度および旋回角速度検出手段により検出された車両の旋回時の角速度に基づいて、遠心力の車両の前後方向の分力を算出する前後遠心分力算出手段とを具備する構成とする。
【0008】
道路にある車両は道路の縦断勾配に応じて傾斜し、車両に搭載された重力検出手段は、重力の車両の前後方向の分力の検出値が道路の縦断勾配に応じて変化する。この検出値には、補正手段により上記車両の前後方向に作用する慣性力分を減じる補正が行われる。ここで、上記補正手段による補正で減じられる慣性力として、第1に車両加速度算出手段により車両の加速度に比例する成分が算出され、第2に前後遠心分力算出手段により遠心力の車両の前後方向分力が算出される。これにより、車両が走行中でも、高い精度で道路の縦断勾配の計測ができる。
【0011】
請求項2記載の発明では、上記走行状態検出手段に、車両の前後方向に間隔をおいて設けられ、路面からの車両の高さを検出する一対の車両高さ検出手段を具備せしめる。上記道路勾配算出手段を、一対の車両高さ検出手段により検出された路面からの高さに基づいて車両のピッチ角を算出し、上記縦断勾配に上記ピッチ角を減じる補正をする構成とする。
【0012】
車両は、走行中に、加減速などで前後にゆれ、ピッチ角が変動する。かかる構成とすることにより、ピッチ角が変動しても、縦断勾配をより高精度に計測できる。
【0015】
請求項3記載の発明では、車両に搭載されて車両の走行状態を検出する走行状態検出手段は、車両の傾斜姿勢に応じて変化する重力の車両の左右方向の分力を検出する重力検出手段と、車両に上記車両の左右方向に作用する慣性力を検出する慣性力検出手段とを具備する構成とする。走行状態検出手段により検出された車両の走行状態に基づいて走行中の道路の形状を演算する道路形状演算手段は、重力検出手段の検出値に、慣性力検出手段の検出値を減じる補正を行う補正手段と、補正手段により補正された重力検出手段の検出値に基づいて道路の横断勾配を算出する道路勾配算出手段とを具備する構成とする。上記慣性力検出手段には、車両の速度を検出する車両速度検出手段と、車両の旋回時の角速度を検出する旋回角速度検出手段と、車両速度検出手段により検出された車両の速度および旋回角速度検出手段により検出された車両の旋回時の角速度により、遠心力の車両の左右方向分力を算出する左右遠心分力算出手段とを具備せしめる。上記走行状態検出手段には、車両の左右方向に間隔をおいて設けられ、車両の路面からの高さを検出する一対の車両高さ検出手段を具備せしめる。上記道路勾配算出手段を、一対の車両高さ検出手段により検出された路面からの高さに基づいて車両のロール角を算出し、上記横断勾配に上記ロール角を減じる補正をする構成とする。
【0016】
道路にある車両は道路の縦断勾配に応じて傾斜し、車両に搭載された重力検出手段は、重力の車両の左右方向の分力の検出値が道路の横断勾配に応じて変化する。この検出値には、補正手段により上記車両の左右方向に作用する慣性力分を減じる補正が行われる。ここで、上記補正手段による補正で減じられる慣性力として、左右遠心分力算出手段により遠心力の車両の左右方向分力が算出される。これにより、車両が走行中でも、高い精度で道路の横断勾配の計測ができる。さらに、車両は、走行中に、旋回などで左右にゆれ、ロール角が変動する。かかる構成とすることにより、ロール角が変動しても、横断勾配をより高精度に計測できる。
【0017】
請求項4記載の発明では、上記道路形状演算手段には、上記車両速度検出手段により検出された旋回時の車両の速度および上記旋回角速度検出手段により検出された旋回時の角速度とに基づいて道路の曲率を算出する曲率算出手段を具備せしめる。
【0018】
旋回角速度検出手段により検出される車両の旋回時の角速度は、車両速度検出手段により検出される車両の速度と旋回円の半径に応じて変化する。しかして走行状態検出手段に新たな構成を追加することなく、道路の勾配に加えて曲率が得られ、道路の形状について多角的な情報が得られる。
【0027】
【発明の実施の形態】
(第1実施形態)
図1に本発明の第1実施形態を示す。図1は本発明の道路形状計測装置を搭載した前輪駆動の車両を示すもので、道路形状計測装置2は、車両の各部に設けられた各種のセンサ3,4,5a,5b,6a,6bと、演算装置7とで構成されている。演算装置7は、大容量の外部記憶装置を備えたパーソナルコンピュータで構成してあり、各種センサ3〜6から図略のインターフェース回路を介して入力する検出信号に基づいて演算を実行し、走行している道路Pの形状についてデータを収集するようになっている。センサ3〜6bと演算装置7とは走行状態検出手段を構成し、また演算装置7は道路形状演算手段を構成する。
【0028】
先ず走行状態検出手段の構成について説明する。車両1の重心位置とみなせる位置には、重力検出手段たるGセンサ3が、検出方向を車両の前後方向(以下、x方向)に向けて設けられ、x方向に作用する荷重を感受するようになっており、図2に示すように、車両1の傾斜姿勢が道路Pの縦断勾配θx で変わると、これに応じて変化する重力のx方向分力を検出するようになっている。Gセンサ3と実質的に同位置には、ヨーレイトセンサ4が設けてあり、車両1の旋回時の角速度を検出するようになっている。車両1の両後輪には車両速度検出手段たる車輪速センサ5a,5bが設けてあり、各輪の回転速度を検出するようになっている。車輪速センサ5a,5bは、例えば、タイヤと一体的に回転する外周に多数の歯を形成したシグナルロータが所定角度回転すると、シグナルロータの外周に近接して設けられたセンサ本体部がパルスを発生する構成のものが用いられる。なお後輪に設けたのは、後輪が非操舵輪でかつ非駆動輪であり、車両1の速度を高精度に検出できるからである。また車両1の前部のバンパー11の裏側と後部のバンパー12の裏側とには、それぞれ車両高さ検出手段たる車高センサ6a,6bが設けてあり、車高センサ6a,6bの道路Pの路面からの高さを検出するようになっている。
【0029】
さて演算装置7は、Gセンサ3からの検出信号により、Gセンサ3にx方向に作用する荷重Gx を得る。荷重Gx は単位質量当たりの値に換算されている。ヨーレイトセンサ4からの検出信号により、車両1の旋回時の角速度ωを得る。車輪速センサ5a,5bからの検出信号により、車両の速度vを得る。車両速度vは、左輪と右輪との平均値で与えられ、旋回時の内外輪差等が相殺される。また車高センサ6aからの検出信号によりバンパー11位置における車両1の車高ha を得、車高センサ6bからの検出信号によりバンパー12位置における車両1の車高hb を得る。なお以下の説明において、荷重Gx 等の力は車両1の後部から前部に向かう方向を正とする。
【0030】
さて重力のx方向分力GG は式(1)で与えられる。式中、θp は車両1のピッチ角である。またgは重力加速度である。
GG =g・sin(θx +θp )……(1)
【0031】
ピッチ角θp は式(2)により得られる。式中、Lはx方向の車高センサ6a,6b間距離である。
θp =tan−1((hb −ha )/L)……(2)
【0032】
Gセンサ3により得られる荷重Gx は、停車時にはGG と等しい。しかし走行中はGセンサ3に、その検出方向であるx方向に慣性力が作用するため、Gx ≠GG である。
【0033】
車両1の走行時にGセンサ3に作用する慣性力には、先ず第1に、アクセルやブレーキ等に起因するものがある。これは、x方向の車両1の加速度GW とは反対方向に作用し、概略−GW で与えられる。Gセンサ3はx方向を検出方向としているので、Gセンサ3の検出値にはこの−GW が含まれる。
【0034】
また、車両1の走行時にGセンサ3に作用する第2の慣性力には、車両1の旋回時に作用する遠心力があり、単位質量当たりの値に換算された遠心力P0 は式(3)で与えられる。
P0 =ω・v……(3)
【0035】
さて、図3に示すように遠心力P0 は、車両1が旋回時に描く旋回円の接線に対して直交方向に作用するが、Gセンサ3の設置位置と車両の回転中心OC との距離Lg に起因して、Gセンサ3の検出方向であるx方向と車両1の旋回円の接線方向のなす角度θC が直角ではない。このためGセンサ3の検出値には、遠心力P0 のx方向分力Gc が含まれる。この遠心力P0 のx方向分力Gc は式(4)で与えられる。
【0036】
Gc =P0 ・sinθc ……(4)
【0037】
角度θc は式(5)で与えられる。式中、Rは車両1の旋回時の曲率半径Rであり、式(6)で与えられる。
θc =sin−1(Lg /R)……(5)
R=v/ω……(6)
【0038】
しかして式(3),(4),(5),(6)より(7)となる。
Gc =ω2 Lg ……(7)
【0039】
なおGセンサ3が車両1の回転中心Oc の後方に設置される場合は、Lg は負数とする。
【0040】
このように、Gセンサ3の検出値に含まれる慣性力は、車両1の加減速による−GW 、遠心力P0 のx方向分力Gc であり、式(8)が成り立つ。
Gx =GG −GW +Gc ……(8)
【0041】
したがって
GG =Gx −(−GW +Gc )……(9)
【0042】
よって、式(1)を用いて縦断勾配θx は次式のように表せる。
θx =sin−1((Gx +GW −Gc )/g)−θp ……(10)
【0043】
車両加速度算出手段たる演算装置7は、車両の速度vを時間微分して車両の加速度GW を求める。前後遠心分力算出手段たる演算装置7は、式(7)により遠心力のx方向分力Gc を算出する。車両加速度算出手段および前後遠心分力算出手段たる演算装置7は、ヨーレイトセンサ4、車輪速センサ5a,5bと慣性力検出手段を構成する。
【0044】
次に演算装置7の、道路形状演算手段としての作動について説明する。道路勾配算出手段たる演算装置7は、式(10)により縦断勾配θx を算出する。式(10)の第2項において、車両のピッチ角θp による誤差を相殺する補正をおこなっているので、高精度に縦断勾配θx が算出される。
【0045】
また演算装置7は式(10)を実行することで、重力のx方向分力の、慣性力による検出誤差を補正する補正手段としての作動をしている。すなわち式(10)と等価な式(9)から知られるように、Gセンサ3で検出される荷重Gx に、慣性力−GW ,Gc を減じることで、車両1の加減速や旋回とは無関係に正確に重力のx方向分力GG を得ているからである。
【0046】
図4に演算装置7における制御フローを示す。ステップS101では、センサ3〜6bの検出信号の読み込みが行われる。
【0047】
続くステップS102では、式(10)の第1項および第2項の演算が行われる。
【0048】
式(10)の第2項であるピッチ角θp は、車高センサ6a,6bにより検出された車高ha ,hb に基づいて算出されるが、車両1のサスペンションがばね系を形成するため車高ha ,hb の検出には位相差(1秒程度の遅れ)を生じる。このためステップS103では、この位相差の補正を行う。位相差の補正は、式(10)の第1項を所定時間、演算装置7を構成するパーソナルコンピュータのメモリに記憶しておき、これを所定時間経過後の制御周期において読み出し、ピッチ角θp として用いることで行われる。すなわちステップS103では、所定時間遡った時の式(10)の第1項がメモリから読み出され、代わりに現制御周期の式(10)の第1項がメモリに記憶される。
【0049】
ステップS104では、読み出された第1項と現制御周期の第2項とが加算され、縦断勾配θx を得る。
【0050】
なお、上記所定時間は、車高センサ6a,6bにおける検出の遅れ時間を予め計測しておき、この遅れ時間に基づいて設定される。
【0051】
ステップS105では、ステップS104で算出した縦断勾配θx を演算装置7の外部記憶装置に出力し、外部記憶装置で縦断勾配θx が計測時刻とともに保存される。
【0052】
ステップS106では、計測者による終了指令が入力しているかどうかが判断され、終了指令が入力していれば終了し、終了指令が入力していなければ、ステップS101に戻り、所定の制御周期でセンサ3〜6bの検出信号が取り込まれる。このように縦断勾配θx の、慣性力による誤差や車両1のピッチ角による誤差を相殺する補正が行われるので、計測のために一々、車両1を停止させなくとも縦断勾配θx が精度良好に得られる。すなわち計測車両1を走行させながら時々刻々と変化する道路Pの形状のデータが収集される。
【0053】
以上のごとく、本実施形態の道路形状計測装置2では、道路の測量地図等の解析に膨大な手数をかけることなく、効率よく道路の縦断勾配について精密なデータを収集することができる。なお収集されたデータは、道路形状の解析の他、例えば計測した道路の縦断勾配として、地図データとともにナビゲーションシステムのROM等に書き込まれ、運転者に急な下り坂等を知らせるのに供される。
【0054】
なおGセンサ3を車両1の回転中心とみなせる位置(通常、両後輪の中間位置)に設置することができればLg は0とみなせるので、Gセンサ3には遠心力P0 のx方向分力は検出されない。この場合は、ヨーレイトセンサ4は省略してもよい。但し実際には車両1のドライブシャフト等の存在で、Gセンサ3を回転中心位置OC に設置することが困難なことが多く、本実施形態のように、ヨーレイトセンサ4を設けて遠心力P0 のx方向分力Gc が相殺するように縦断勾配θx の演算を行った方が簡便で望ましい。勿論要求される精度によっては、ヨーレイトセンサ4を省略してもよい。
【0055】
(第2実施形態)
図5に本発明の第2実施形態を示す。道路形状計測装置2Aは道路の横断勾配を計測する構成としたもので、図中、図1と同じ番号を付した部分については実質的に同じ作動をするので、第1実施形態との相違点を中心に説明する。
【0056】
先ず、走行状態検出手段の構成について説明する。重力検出手段たるGセンサ3Aは、図1のGセンサ3の設置位置と同じ、車両1の重心とみなせる位置に設けてある。Gセンサ3Aは、検出方向を車両1の左右方向(以下、y方向)に向けて設けられ、y方向に作用する荷重を感受するようになっており、図6に示すように、車両1の傾斜姿勢が道路Pの横断勾配θy で変わると、これに応じて変化する重力のy方向分力を検出するようになっている。車両高さ検出手段たる車高センサ6a,6cは、車両1の前部のバンパー11の、右側と左側とにそれぞれ設けられ、車高センサ6aが車両1の右側の車高ha を検出し、車高センサ6cが車両1の左側の車高hc を検出するようになっている。
【0057】
演算装置7Aは第1実施形態のものと基本的に同じ構成のものである。演算装置7Aは、Gセンサ3Aからの検出信号により、Gセンサ3Aにy方向に作用する荷重Gy を得る。荷重Gy は単位質量当たりの値に換算されている。ヨーレイトセンサ4からの検出信号により、車両1の旋回時の角速度ωを得、車輪速センサ5a,5bからの検出信号により、車両1の速度vを得、車高センサ6a,6cからの検出信号により、車両1の車高ha ,hc を得る。なお以下の説明において、荷重Gy 等の力は車両1の左側から右側に向かう方向を正とし、角速度ωは左旋回のとき正とする。
【0058】
重力のy方向分力GG’は式(11)で与えられる。θy は横断勾配であり、θr は車両1のロール角である。
GG’=g・sin(θy +θr )……(11)
【0059】
ロール角θr は式(12)により得られる。式中、Wは、車両1の左右方向の車高センサ6a,6c間距離である。
θr =tan−1((hc −ha )/W)……(12)
【0060】
Gセンサ3Aにより得られる荷重Gy は、停車時にはGG’と等しい。しかし走行中は、図6に示すように、車両1に慣性力が作用するため、Gy ≠GG’である。
【0061】
さてGセンサ3Aに作用する慣性力は遠心力P0 である。第1実施形態に示したごとく、Gセンサ3Aの設置位置と車両1の回転中心位置OC との距離Lg に起因して、車両1のy方向と遠心力P0 の作用方向とが平行ではないため、Gセンサ3Aの検出値には、遠心力P0 の、Gセンサ3Aの検出方向であるy方向分力Gc’が含まれ、式(13)が成り立つ。
Gy =GG’+Gc’……(13)
【0062】
したがって
GG’=Gy −Gc’……(14)
【0063】
よって、横断勾配θy は次式のように表せる。
θy =sin−1((Gy −Gc’)/g)−θr ……(15)
【0064】
また遠心力P0 のy方向分力Gc’は式(16)で与えられる。
Gc’=P0 ・cosθc ……(16)
【0065】
遠心力P0 、角度θc は、第1実施形態と同じように式(3),(5)で与えられる。なおGセンサ3Aと車両1の回転中心位置OC とが近接していれば、式(16)においてcosθc =1としてもよい。
【0066】
左右遠心分力算出手段たる演算装置7Aは、式(3),(6),(16)により遠心力P0 のy方向分力Gc’を算出する。左右遠心分力算出手段たる演算装置7Aは、ヨーレイトセンサ4、車輪速センサ5a,5bと慣性力検出手段を構成する。
【0067】
次に演算装置7Aの、道路形状演算手段としての作動を説明する。道路勾配算出手段たる演算装置7Aは、式(15)により横断勾配θy を算出する。また式(15)の第2項において、車両のロール角θr による誤差を相殺する補正をおこなっているので、より高精度に横断勾配θy を求めることができる。
【0068】
また演算装置7Aは式(15)を実行することで、補正手段としての作動をしている。すなわち式(15)と等価な式(14)から知られるように、Gセンサ3Aで検出される荷重Gy に、慣性力Gc’を減じることで、走行中でも正確に重力のy方向分力GG’を得ているからである。
【0069】
演算装置7Aは、図4に示した制御フローと同様の制御を行う。すなわち所定の制御周期で読み込まれる各種センサ3〜6cの検出信号に基づいて式(15)の第1項と第2項とが算出され、車両1のサスペンションがばね系を構成することによる位相補正が行われて式(15)が算出される。
【0070】
算出結果は演算装置7Aの外部記憶装置に出力され、走行中、時々刻々と変化する道路の横断勾配θy についてデータが収集される。
【0071】
なお本実施形態の特徴部分は第1実施形態の構成と組み合わせ、縦断勾配θx と横断勾配θy との両方を計測する構成としてもよい。
【0072】
(第3実施形態)
図7に本発明の第3実施形態を示す。道路形状計測装置2Bは道路のカーブにおける曲率を計測するように構成したもので、図中、図1と同じ番号を付した部分については実質的に同じ作動をするので、第1実施形態との相違点を中心に説明する。
【0073】
道路形状計測装置2Bでは、走行状態検出手段はGセンサ、車高センサを省略し、ヨーレイトセンサ4と車輪速センサ5a,5bのみで構成してある。
【0074】
演算装置7Bは図1のものと基本的に同じ構成のものである。ヨーレイトセンサ4からの検出信号により、車両1の角速度ωを得、車輪速センサ5a,5bからの検出信号により、車両1の速度vを得る。
【0075】
車両1の旋回時の曲率半径Rは、式(4)により与えられる。
【0076】
しかして曲率1/Rは式(16)と表せる。
1/R=ω/v……(16)
【0077】
道路形状検出手段を構成する曲率算出手段たる演算装置7Bは、所定の制御周期で読み込まれる各種センサ4,5a,5bの検出信号に基づいて式(16)を算出する。算出結果は外部記憶装置に出力され、時々刻々と変化する道路の曲率1/Rについてデータが収集される。
【0078】
なお本実施形態の特徴部分は第1実施形態の構成または第2実施形態の構成と組み合わせ、道路の曲率1/Rとともに、縦断勾配θx または横断勾配θy を併せて計測する構成としてもよい。
【0079】
(第4実施形態)
図8に本発明の第4実施形態を示す。道路形状計測装置2Cは道路の縦断勾配、横断勾配、カーブの曲率を計測するように構成したもので、図中、図1、図5、図7と同じ番号を付した部分については実質的に同じ作動をするので、第1〜第3実施形態との相違点を中心に説明する。
【0080】
センサは、第1実施形態の構成に、第2実施形態のごとく、Gセンサ3Aが新たに設けてあり、重力のy方向分力Gy を検出するようになっている。また車両1の前部のバンパー11の左側には、第2実施形態のごとく車高センサ6cが設けてあり、車高センサ6a,6b位置における車高ha ,hb に加えて車高センサ6c位置における車高hc を検出するようになっている。また演算装置7Cは、車両1の速度vを時間微分して車両1の加速度GW を求める。
【0081】
また演算装置7Cは、第1実施形態と同様に、Gセンサ3の検出信号によりx方向の荷重Gx を得、ヨーレイトセンサ4の検出信号により車両1の旋回時の角速度ωを得、車輪速センサ5a,5bの検出信号により車両速度v、車両の加速度GW を得、車高センサ6a,6bの検出信号により車両のピッチ角θp を得、道路の縦断勾配θx を算出する。またGセンサ3Aの検出信号によりy方向の荷重Gy を得、車高センサ6a,6cの検出信号により車両のロール角θr を得、上記角速度ω、車両速度vを用いて道路Pの横断勾配θy を算出する。また上記角速度ω、車両速度vを用いて道路Pの曲率1/Rを算出する。
【0082】
このように本実施形態では、道路形状について多角的な情報を得ることができる。しかも、車輪速センサ5a,5b、ヨーレイトセンサ4は、縦断勾配θx 、横断勾配θy 、曲率1/Rを得るのに共通に用い、また車両のピッチ角θp を求めるための車高センサ6a,6bと、ロール角θr を求めるための車高センサ6a,6cとは、前部バンパー11の右側に設けた車高センサ6aを共通とすることで装置構成を簡単にしている。
【0083】
(第5実施形態)
図9に本発明の第5の実施形態を示す。第4実施形態の構成において、演算装置で実行される制御に、図10に示す制御を追加して、計測精度を高めたものであり、第4実施形態との相違点を中心に説明する。
【0084】
道路形状計測装置2Dの演算装置7Dは、基本的に第4実施形態の演算装置7C(図8)と同じもので、各種センサ3〜6cからの検出値に基づく道路形状の演算等を実行する演算部71と計測データを記憶する外部記憶装置73を有し構成されている。演算部71は読み書き可能なメモリ72を備えている。
【0085】
ステップS201,S202は、計測しようとする道路を走行する前に、道路の勾配が既知の、凹凸のない平坦な場所に車両1を停止した状態で、計測者が演算装置7Dをマニュアル操作して行うものである。ステップS201では、基準検出値記憶手段たるメモリ72に各センサ3〜6cの検出値を基準値たる初期値として記憶する。また計測者はこの場所の縦断勾配θx 、横断勾配θy を演算装置7Dに入力し、メモリ72にそれぞれ初期値θx0、初期値θy0として記憶する。
【0086】
ステップS202では、予め距離を測定した一定距離の区間を走行し、演算装置7Dは、そのときの車輪速センサ5a,5bの検出信号と上記一定距離とからタイヤの外径を計測し、車輪速センサ5a,5bの検出信号から車両速度および走行距離を算出するときの定数としてメモリ72に記憶する。
【0087】
その後、計測者は演算装置7Dに自動計測を指示し、計測しようとする道路で車両1を走行させる。ステップS203〜S208は自動計測時のステップで、上記各実施形態のごとく所定の制御周期で行われる。ステップS203では、各センサ3〜6cの検出信号を取り込む。
【0088】
続くステップS204では、ステップ201において記憶した各センサ3〜6cの初期値を減算し、ステップS205では、減算された各センサ3〜6cによる検出値により道路情報(縦断勾配θx 、横断勾配θy および曲率1/R)を演算する。また車輪速センサ5a,5bの検出信号を積算して走行距離を演算する。
【0089】
このステップS205では、ステップS202,S203を実行した場所の道路形状を基準として道路形状を演算している。したがってステップS205において演算した道路情報のうち、縦断勾配θx 、横断勾配θy については、縦断勾配θx に初期値θx0を、横断勾配θy に初期値θy0を加算する補正を行い、水平面を基準とする縦断勾配θx 、横断勾配θy とする(ステップS206)。
【0090】
このように本実施形態では、計測用の車両1を走行させる前に、各センサの検出値にオフセット誤差が生じないように校正が行われるから、各センサ3〜6cのオフセットが経時変化してもこれを相殺できる。またタイヤ外径が正確に測定されるから、車両の重量やタイヤ減りによりタイヤ外径が変わっても正確に車両速度や走行距離が求められる。
【0091】
ステップS207では、ステップS206で得られた道路情報を外部記憶装置73に出力して、外部記憶装置73で道路情報が保存される。
【0092】
ステップS208では、計測者の終了指令が入力していれば終了し、終了指令が入力していなければステップS203に戻り計測を繰り返す。
【0093】
このように本実施形態では、各センサ3〜6cのオフセット変動が吸収され、高精度に道路形状を計測することができる。
【0094】
なお要求される計測データの精度に対してヨーレイトセンサ4のオフセット変動が大きいときは、演算装置7Dの制御フローを、車両速度が0か否かを判断し、車両速度が0のときにヨーレイトセンサ4を校正するようにし、信号待ちで停車したときに、または路肩等に自発的に停車せしめてヨーレイトセンサ4を校正するのもよい。
【0095】
またS201,S202は、道路形状計測装置2Dを立ち上げる度に行う必要はなく、センサ3〜6cの性能に基づき要求される計測精度に応じて適宜行い計測精度を管理してゆけばよい。この場合、各センサ3〜6cの初期値は外部記憶装置73に保存する。
【0096】
また本実施形態の特徴部分は第1〜第3実施形態に適用できる。
【0097】
(第6実施形態)
図11に本発明の第6の実施形態を示す。道路形状計測装置2Eの演算装置7Eは基本的に第5実施形態の演算装置7D(図9)と同じもので、図10の制御フローに代えて図12の制御フローが実行される。なお図中、図9、図10と同じ番号を付した部分については実質的に同じであるから、第5実施形態との相違点を中心に説明する。
【0098】
図12において、道路情報を保存した(ステップS207)後、各センサ3〜6cの検出値を道路情報とともに検出結果記憶手段たる外部記憶装置73に記憶する(ステップS209)。外部記憶装置73における記憶場所(ファイル)は、後で各センサ3〜6cの検出値と演算した道路情報とが対応付けられるのであれば、同じでも別でもよい。
【0099】
このように本実施形態では、道路情報とともに、その演算に用いられた各センサ3〜6cの検出値が保存されるので、計測終了後に、各センサ3〜6cの検出値をチェックすることができ、例えば、得られた道路情報に異常値があった場合に、それがセンサの検出異常に起因するものかどうかを判断するのに便利であり、道路情報の信頼性を高めるのに資するところ大である。
【0100】
なお、本実施形態の特徴部分は第1〜第4実施形態に適用できる。
【0101】
(第7実施形態)
図13に本発明の第7の実施形態を示す。道路形状計測装置2Fは、第4実施形態の構成に、さらに別の機能を付加したもので、図中、図8と同じ番号を付した部分については実質的に同じ作動をするので、第4実施形態との相違点を中心に説明する。
【0102】
道路形状計測装置2Fは、図示しない第4実施形態の各種センサ(図8参照)の他に、車室1のフロントガラス13寄りに、天井から撮影手段たるCCDカメラ81が垂下せしめてあり、CCDカメラ81はフロントガラス13を通して車両1前方を撮影するようになっている。また車両1の車室14には、搭乗している計測者に向けてマイク82が設けてあり、計測者の音声を拾うようになっている。
【0103】
また車室14には、CCDカメラ81からの画像信号およびマイク82からの音声信号を入力として画像記憶手段たる記録装置9が設置してある。記録装置9はビデオテープレコーダ等が用いられる。
【0104】
演算装置7Fは、第4実施形態のものと基本的に同じ構成を有するとともに、記録装置9の作動を制御するようになっており、記録装置9が演算装置7Fと同期して車両1の前方の画像および計測者の音声を記録し、計測終了後に道路形状のデータと対応付けられるようになっている。
【0105】
本実施形態では、車両1を走行させて道路Pの形状を計測するとともに、計測中の車両1の前方の様子を撮影し記録する。これにより、計測車両1が道路脇の駐車車両を避けて道路Pのレーンに沿って走行できなかった等の、走行時の状況が知られ、計測した道路形状のデータの解析に役立つ。
【0106】
また本実施形態では、道路Pの形状の計測中に、計測者が道路Pの状況等を音声で記録装置に残す。これにより、路面に凹凸があって車両1が揺れたり大きな振動を伴った等の、走行時の状況が知られ、単にスイッチ入力等で計測データにマーキングしただけに止まらない、詳細なデータの解析を行うことができる。
【0107】
このように本実施形態では、例えば、得られた道路情報に異常値があった場合に、それがセンサの検出異常に起因するものかどうかを判断するのに好適であり、得られた道路情報の信頼性を高めるのに資するところ大である。
【0108】
なお本実施形態の特徴部分は第1〜第3または第5、第6実施形態の構成にも付加することができる。
【0109】
なお上記各実施形態では、道路形状計測装置はナビゲーションシステムの道路情報として用いるための、道路の形状のデータを収集する計測車両に適用したものを示したが、個々の一般車両に適用し、データを収集するのではなく、走行中にリアルタイムで得られる道路形状のデータを車両の制御ECUに出力する構成とし、車両の制動操作やギアチェンジ等の制御にフィードバックするようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の道路形状計測装置を搭載した車両を示す図である。
【図2】本発明の第1の道路形状計測装置を搭載した車両の作動を説明する第1の図である。
【図3】本発明の第1の道路形状計測装置を搭載した車両の作動を説明する第2の図である。
【図4】本発明の第1の道路形状計測装置の作動を説明するフローチャートである。
【図5】本発明の第2の道路形状計測装置を搭載した車両を示す図である。
【図6】本発明の第2の道路形状計測装置を搭載した車両の作動を説明する図である。
【図7】本発明の第3の道路形状計測装置を搭載した車両を示す図である。
【図8】本発明の第4の道路形状計測装置を搭載した車両を示す図である。
【図9】本発明の第5の道路形状計測装置を搭載した車両を示す図である。
【図10】本発明の第5の道路形状計測装置の作動を説明するフローチャートである。
【図11】本発明の第6の道路形状計測装置を搭載した車両を示す図である。
【図12】本発明の第6の道路形状計測装置の作動を説明するフローチャートである。
【図13】本発明の第7の道路形状計測装置を搭載した車両を示す図である。
【符号の説明】
1 車両
2,2A,2B,2C,2D,2E,2F 道路形状計測装置
3,3A Gセンサ(走行状態検出手段、重力検出手段)
4 ヨーレイトセンサ(走行状態検出手段、慣性力検出手段、旋回角速度検出手段)
5a,5b 車輪速センサ(走行状態検出手段、慣性力検出手段、車両速度検出手段)
6a,6b,6c 車高センサ(走行状態検出手段、車両高さ検出手段)
7 演算装置(走行状態検出手段、慣性力検出手段、車両加速度算出手段、前後遠心分力算出手段、道路形状演算手段、補正手段、道路勾配算出手段)
7A 演算装置(走行状態検出手段、慣性力検出手段、左右遠心分力算出手段、道路形状演算手段、補正手段、道路勾配算出手段)
7B 演算装置(道路形状演算手段、曲率算出手段)
7C,7D,7E,7F 演算装置(走行状態検出手段、慣性力検出手段、車両加速度算出手段、前後遠心分力算出手段、左右遠心分力算出手段、道路形状演算手段、補正手段、道路勾配算出手段、曲率算出手段)
72 メモリ(基準検出値記憶手段)
73 外部記憶装置(検出結果記憶手段)
81 CCDカメラ(撮影手段)
9 記録装置(画像記憶手段)
Claims (4)
- 車両に搭載されて車両の走行状態を検出する走行状態検出手段と、走行状態検出手段により検出された車両の走行状態に基づいて走行中の道路の形状を演算する道路形状演算手段とを具備する道路形状計測装置であって、上記走行状態検出手段は、車両の傾斜姿勢に応じて変化する重力の車両の前後方向の分力を検出する重力検出手段と、車両に上記車両の前後方向に作用する慣性力を検出する慣性力検出手段とを具備し、上記道路形状演算手段は、重力検出手段の検出値に、慣性力検出手段の検出値を減じる補正を行う補正手段と、補正手段により補正された重力検出手段の検出値に基づいて道路の縦断勾配を算出する道路勾配算出手段とを具備し、上記慣性力検出手段は、車両の速度を検出する車両速度検出手段と、車両の旋回時の角速度を検出する旋回角速度検出手段と、上記車両速度検出手段により検出された車両の速度に基づいて車両の加速度を算出する車両加速度算出手段と、車両速度検出手段により検出された車両の速度および旋回角速度検出手段により検出された車両の旋回時の角速度に基づいて、遠心力の車両の前後方向の分力を算出する前後遠心分力算出手段とを具備することを特徴とする道路形状計測装置。
- 請求項1記載の道路形状計測装置において、上記走行状態検出手段には、車両の前後方向に間隔をおいて設けられ、路面からの車両の高さを検出する一対の車両高さ検出手段を具備せしめ、上記道路勾配算出手段を、一対の車両高さ検出手段により検出された路面からの高さに基づいて車両のピッチ角を算出し、上記縦断勾配に、上記ピッチ角を減じる補正をする構成とした道路形状計測装置。
- 車両に搭載されて車両の走行状態を検出する走行状態検出手段と、走行状態検出手段により検出された車両の走行状態に基づいて走行中の道路の形状を演算する道路形状演算手段とを具備する道路形状計測装置であって、上記走行状態検出手段は、車両の傾斜姿勢に応じて変化する重力の車両の左右方向の分力を検出する重力検出手段と、車両に上記車両の左右方向に作用する慣性力を検出する慣性力検出手段とを具備し、上記道路形状演算手段は、重力検出手段の検出値に、慣性力検出手段の検出値を減じる補正を行う補正手段と、補正手段により補正された重力検出手段の検出値に基づいて道路の横断勾配を算出する道路勾配算出手段とを具備し、上記慣性力検出手段は、車両の速度を検出する車両速度検出手段と、車両の旋回時の角速度を検出する旋回角速度検出手段と、車両速度検出手段により検出された車両の速度および旋回角速度検出手段により検出された車両の旋回時の角速度により、遠心力の車両の左右方向分力を算出する左右遠心分力算出手段とを具備し、さらに、上記走行状態検出手段には、車両の左右方向に間隔をおいて設けられ、車両の路面からの高さを検出する一対の車両高さ検出手段を具備せしめ、上記道路勾配算出手段を、一対の車両高さ検出手段により検出された路面からの高さに基づいて車両のロール角を算出し、上記横断勾配に、上記ロール角を減じる補正をする構成としたことを特徴とする道路形状計測装置。
- 請求項1ないし3いずれか記載の道路形状計測装置において、上記道路形状演算手段には、上記車両速度検出手段により検出された旋回時の車両の速度および上記旋回角速度検出手段により検出された旋回時の角速度とに基づいて道路の曲率を算出する曲率算出手段を具備せしめた道路形状計測装置。
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