JP3576428B2 - 電池 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電圧仕様の異なる異種電池との誤使用や混在使用或いは逆接続によるトラブルの発生を防止しながら各種電気機器の駆動電源として上記異種電池と共用化することのできる電池に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
現在、最も一般的に流通している電池の形状は、図11に示すような円筒形が大部分を占め、これらの円筒形電池Ba1の殆どは、円筒形電池ケース1の長さ方向(軸心方向)の一端開口を封口する封口体(図示せず)の突起を正極端子部2とし、電池ケース1のフラットな他端面を負極端子部3とした構成になっている。この種の円筒形電池Ba1は、IEC規格としてAAA、AA、A、C、Dの各種サイズで広く普及しており、その用途も多岐にわたっている。また、マンガン乾電池やアルカリマンガン乾電池などは単1、単二、単三などの各種円筒形電池Ba1として、用途を特定することなく、種々の一般用途向けに市販され、広く利用されている。これら各種の乾電池などは、発生する電圧が全て1.5 Vであることから、異種の円筒形電池系間における互換性によるメリットを享受することを目的として、外形寸法および形状などが同一の円筒形に統一して製造され、販売されている。
【0003】
一方、リチウム電池は、軽量、高電圧、高エネルギ密度および長寿命であるといった顕著な特長を有しており、従来から液晶デジタル式ウォッチ用電源、メモリバックアップ用電源および全自動コンパクトカメラ用電源などの特定の用途に向けて大量に生産され、かなり広範囲に利用されている。このリチウム電池は、リチウム自体が−3V程度の卑な電位を有することから、上述の各種乾電池やニッケルカドミウム電池などの水溶液系電池の出力電圧の2倍の3Vの出力電圧を有している。なかでも正極を二酸化マンガン或いはフッ化黒鉛で構成したリチウム電池は、出力電圧3V系の電池として広く一般に知られており、その用途も幅広い。
【0004】
ところが、リチウム電池は、水溶液系電池の出力電圧の2倍の3Vの出力電圧を有するために、水溶液系電池との互換性がない。その理由は、例えば定格電圧が3Vであって水溶液系電池を2本直列接続して使用する構造となった電気機器に対して出力電圧が3Vの上記リチウム電池と出力電圧が1.5 Vの乾電池とが誤挿入されて互いに直列接続したような場合には、単に電池の性能を低下させるだけでなく、電子機器の損傷や破損を招くといった重大なトラブルが発生するからである。そのため、リチウム電池などの出力電圧が3V系の電池の開発に際しては、出力電圧が1.5 Vの水溶液系電池とは異なるサイズまたは形状の外形として、誤使用を確実に防ぐようにしている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、3V以上の駆動電圧を必要とする携帯型電気機器に対しては、乾電池などの水溶液系電池に代えてリチウム電池の共用化を可能にできれば、買い置きの乾電池が無い場合などにリチウム電池を利用することができて非常に便利であるだけでなく、上述のように種々の顕著な特長を有するリチウム電池をその用途を特定することなく一層広範囲な用途に利用することができる大きなメリットが得られる。さらに、共用化のために水溶液系電池と同一外形とするリチウム電池は、水溶液系電池における既存の生産設備や金型などの共用化を図りつつ、大量生産によるコストダウンや流通段階でのコスト低減化も期待できる。これを実現させるためには、水溶液系電池などの異種電圧の電池と共用化可能な同一寸法の外形を有しながらも、電圧仕様の異なる異種電池との誤使用や混在使用或いは逆接続によるトラブルの発生を確実に避けることのできる形状および構造を有したリチウム電池の開発が課題となる。
【0006】
ところで、図11の一般的な円筒形電池Ba1に対し形状が相違する円筒形電池としては、図12(a)に示すように、金属製の電池ケース10の一端開口を封口する封口体(図示せず)の突起を正極の端部電極7とし、且つ電池ケース10の外側面の相対向する二箇所を負極の側部電極8,9とし、他端面を絶縁してなる二次電池4が知られている(特開平8 −96793 号公報参照)。この二次電池4は、上述の出力電圧の異なる異種電池との共用化を目的としたものではなく、同一電圧を発生する一次電池との共用化を目的としたものである。
【0007】
すなわち、この二次電池4は、一方の側部電極8を充電用とし、他方の側部電極9を二次電池であるか否かの検出用並びに負荷への放電用として使用するもので、他端面を電気絶縁することによって電池装着部に誤挿入された一次電池との直列接続を防止するようにしている。これにより、電気機器の各電池装着部に一次電池または二次電池4の何れか一方のみがそれぞれ挿入されたときに限りこれらの直列接続を可能とし、側部電極8,9を有しない一次電池が間違って充電されるのを阻止し、同一の出力電圧の一次電池と二次電池とが混在して直列接続されることによる二次電池の過放電を防止するように図っている。
【0008】
上記二次電池4は、その製造過程を示す図12(b)のように、電池ケース10内に電極群を挿入し、且つ電解液を充填してその開口を封口体11で封口してなる素電池の底面と上面に、二次電池4の方向を特定する凸条12を有する絶縁板13および突起からなる端部電極7の挿通孔14を有する絶縁板17をそれぞれ接着したのに、電池ケース10の外周面における2か所を側部電極9としてそれぞれ露出させるための電極形成孔19を有したシャリンクタックラベル18を素電池の外周面に巻き付け接着して製造される。この二次電池4は、凸条12または細長い形状の端部電極7を機器側のマークなどに合わせて電池装着部に挿入することにより、凸条12の幅方向の両側に位置する両側電極8,9が充電端子および検出端子または負荷端子にそれぞれ接触する定位置に正しく装着できるようになっている。なお、共に細長い形状の端部電極7と凸条12とは、上面および底面をそれぞれ示す(c),(d)のように、互いに平行配置に位置決めされている。
【0009】
ところが、上記二次電池4は、製造に際して、シャリンクタックラベル18の電極形成孔19と上下の絶縁板13,17の挿通孔14および凸条12との相互の位置決め並びに絶縁板17の挿通孔14と端部電極7との位置合わせなどを必要とすることから、高速な製造ラインによる生産に対応できる構造ではなく、実用化の可能性の乏しいものである。しかも、上記二次電池4は、底面部に凸条12を備えているので、機器などの電池装着部に凸条12を嵌入するための溝などを必要とし、同一サイズの他の電池系との完全な共用化が困難である。さらに、電池のユーザーには「両端部が電極である」との認識が完全に定着しているので、ユーザーが不注意や誤解に基づいて絶縁板13の剥離行為を試みる可能性が多分にあるが、このような不具合の発生の可能性に対する対策などが何ら考慮されていないため、凸条12を有して比較的厚い絶縁板13が剥離されて誤使用されるおそれがある。
【0010】
なお、側面から集電が可能で、且つ充電を側面から行う電池としては、上述の二次電池4の他に、充電用の電極を側面に備え、且つ放電用の一対の電極を電池ケースの両端面に備えた二次電池(米国特許第3506902 号公報参照)や、側面から集電可能で、且つ充電を側面部から行うAAサイズのニッケルカドミウム電池などが存在する。ところが、これらの電池においても、電圧仕様の異なる異種電池との誤使用や混在使用或いは逆接続によるトラブルの発生を防止しながら異種電圧の電池に対する共用化が可能なものではなく、また、生産性良く製造できる構造を備えていない。
【0011】
そこで、本発明は、上記従来の課題に鑑みてなされたもので、生産性良く製造することが可能な構成を有し、種々のトラブルの発生を確実に防止しながら電圧仕様の異なる電池系との共用化が可能な形状を有した電池を提供することを目的とするものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、第1の発明の電池は、電池ケースの一端開口に設けた封口体を正,負極の一方の端子部とし、且つ前記電池ケースの外周面における所定幅の環状周面の全体を他方の端子部とし、前記電池ケースの他端面が、電気絶縁性フィルムの貼着により電気的に絶縁され、一面に感熱性接着剤を塗着した2枚の熱収縮性絶縁ラベルが、前記接着剤の塗着面を内側とし、且つ前記他方の端子部の幅に相当する間隔で配置して前記電池ケースの外周面における前記他方の端子部の両側に巻き付けられ、加熱により粘着性が生じた前記接着剤で接着されて、前記外周面における前記他方の端子部を除く全面が前記両熱収縮性絶縁ラベルで電気的に絶縁されているとともに、前記他方の端子部が前記両熱収縮性絶縁ラベルの間において凹状リング形に形成されている。
【0013】
この電池では、電池ケースの外周面における所定幅の環状周面の全体が、熱収縮性絶縁で周囲を電気絶縁することによって凹状リング形の負極端子部として設定されているため、方向を特定せずに電池ホルダーに挿入できるから、電池ケースの両端面には、従来の二次電池に設けられている細長い形状の端部電極や凸条といった装着方向を特定するための構成を一切設ける必要がない。そのため、電気絶縁性フィルムと2枚の熱収縮性絶縁ラベルとは互いに何ら位置合わせすることなく接着することができるから、高速な製造ラインによって大量生産することが可能であり、容易に実用化することができる。また、電池ケースの外側円筒面に凹状リング形の負極端子部を有しているから、両端部に端子部を有する異種電池と明確に区別しながら共用化することが可能となる。
【0014】
第2の発明に係る電池は、第1の発明に係る2枚の熱収縮性絶縁フィルムに代えて、他方の端子部に対応する幅のバージンシール部を破断可能に一体に有した一体物であって、その一面に感熱性接着剤が塗着された熱収縮性絶縁ラベルを用い、前記電池ケースの外周面に、前記熱収縮性絶縁ラベルが、前記接着剤の塗着面を内側とし、且つ前記バージンシール部を前記他方の端子部に対応させた配置で巻き付けられ、加熱により粘着性が生じた前記接着剤で接着されることにより、前記外周面全体が熱収縮性絶縁ラベルで電気的に絶縁され、未使用時に前記他方の端子部が前記バージンシール部により被覆され、且つ前記バージンシール部を破断除去することにより電池機能が発生するよう構成されていることを特徴としている。
【0015】
この電池では、バージンシール部を剥がして負極端子部を露出させることにより、第1発明の電池と同様の形態となって同様の効果を得ることができる。これに加えて、未使用時においては、負極端子部がバージンシール部で被覆されているので、自己放電が少ないことから長期保存性に優れ、製品保管が容易になるとともに、バージンシール部の存在によって未使用状態であることを確実に確認でき、さらに、最も携帯する可能性の高い未使用時において負極端子部がバージンシール部で被覆されているから、両端子部が長い金属類などによってショートするおそれが全くないなどの大きな利点がある。しかも、熱収縮性絶縁ラベルを一枚物として電池ケースに接着できるから、乾電池などと同様の方式で容易に電池ケースに巻き付けて接着することができ、熱収縮性絶縁ラベルの接着工程を簡略化できる。
【0016】
上記各発明において、一方の端子部が、電池ケースの長さ方向の中央部に対し一方寄りに偏位し、且つ端面から離間した箇所に設けられている構成とすることが好ましい。
【0017】
これにより、長さ方向の中央部よりも一方寄りに偏位した箇所に設けられている負極端子部は、この電池が電池ホルダーに逆向きに挿入されると、接続端子に接続されないので、逆接続による誤使用を防止できる。
【0018】
上記各発明において、電池ケースの少なくとも他方の端面に、電気絶縁性の塗料または樹脂を塗着乾燥させて絶縁被覆が形成され、前記絶縁被膜上に、複数枚の電気絶縁性フィルムが重ね合わせて接着されている構成とすることが好ましい。
【0019】
これにより、電池のユーザが不注意や誤解に基づいて電気絶縁性フィルムの剥離行為を試みても、複数枚の電気絶縁性フィルムによって電池ケースの他方の端面が露出するのを阻止することができ、万が一、他方の端面が露出されても、絶縁被覆の存在によって「端子部ではない」ことを気付かせることができ、他方の端面を端子部として誤使用されるのを未然に防止できる。
【0020】
上記各発明において、電池ケースの他方の端面に、この端面よりも僅かに小さなサイズで一面に接着剤を塗着した内方側電気絶縁性フィルムが、加熱により粘着性が生じた前記接着剤により接着され、前記内方側電気絶縁性フィルムの上に、この内方側電気絶縁性フィルムよりも小さなサイズで一面に接着剤を塗着した外方側電気絶縁性フィルムが、加熱により粘着性が生じた前記接着剤により接着されている構成とすることができる。
【0021】
これにより、2枚の電気絶縁性フィルムを重ね合わせ状態に円滑に接着することができ、多層絶縁構造とする電気絶縁性フィルムの接着工程を簡略化することができ、低コストで高品質の電池を得ることができる。特に、外側よりもサイズの大きな内方側電気絶縁性フィルムは、その周端縁部に熱収縮性絶縁ラベルにおける熱収縮した端縁部分が外方から重ねて接着されることになるので、周端縁部から捲れることがなくなって耐剥離性が格段に向上する。
【0022】
上記各発明において、熱収縮性絶縁ラベルは、所定の配置で電池ケースの外周面に巻き付けられたときに前記電池ケースの両端部からそれぞれ所定長さだけ食みだす長さを有し、加熱により粘着性が生じた接着剤で前記外周面に接着されたのちに、さらに高温で加熱されることによる収縮変化によって前記外周面に密着するとともに、前記端面からそれぞれ外方に食み出した部分が収縮変化して前記電池ケースの端面周縁部に密着状態に接着された構成とすることができる。
【0023】
これより、熱収縮性絶縁ラベルにおける熱収縮した周端縁部分が電気絶縁性フィルムの周端縁部に対し外方から重ねて接着されるので、電気絶縁性フィルムが周端縁部から捲れることがなくなって耐剥離性が格段に向上し、電池の流通段階での異常な振動や衝撃或いは摩擦などに起因して異物が擦れたりした場合における電池の特に角部の耐剥離性が格段に向上する。
【0024】
上記各発明において、熱収縮性絶縁ラベルおよび電気絶縁性フィルムがそれぞれ不透明に着色され、一方の端子部および他方の端子部がニッケルめっきによる金属光沢を呈している構成とすることが好ましい。
【0025】
これにより、「両端面が電池の端子部である」との認識が完全に定着している電池のユーザーであっても、着色した電気絶縁性フィルムによって「端面が端子部でない」ことにより容易に気付き、電気絶縁性の剥離行為を試みるおそれが極めて少なくなり、誤使用を未然に防止できる。
【0026】
上記各発明において、電池ケースの端面および封口体の端面がそれぞれフラット面に形成されている構成とすることができる。
【0027】
これにより、電池ケースの長さは、封口体の突起が無くなった分だけ長くすることができ、その電池ケースが長くなった分だけ容積が増大するので、電極群の極板面積を電池ケースの容積の増大分だけ大きくして容量アップを図ることができる。
【0028】
上記第2の発明の電池において、熱収縮性絶縁ラベルにおけるバージンシール部の両側縁に沿った全周に、スリット溝に沿ってミシン目を形成してなる易破断性部が設けられている構成とすることが好ましい。
【0029】
これにより、使用時には、易破断性部を破断しながらバージンシール部のみを容易に剥がして負極端子部を露出させることができ、易破断性部の存在によって熱収縮性絶縁ラベルにおける負極端子部の近接部分が捲れたりするおそれが全くない。
【0030】
上記第2の発明の電池において、熱収縮性絶縁ラベルは、バージンシール部の内側面を除く内側全面に感熱性接着剤が塗着されている構成とすることが好ましい。
【0031】
これにより、バージンシール部は、その内側面に感熱性接着剤が塗着されていないことから、電池使用に際して一層容易に剥がすことができる。
【0032】
上記各発明の電池を、円筒形の水溶液系電池と同一寸法の外形を有する円筒形であって、リチウムを負極に用いて構成され、前記水溶液系電池に対し高い出力電圧を有している円筒形リチウム一次電池とすることができる。
【0033】
これにより、円筒型水溶液系電池の製造に用いられている電池ケースと同一のものを共通的に利用することができる上に、既存の円筒形水溶液系電池の製造設備や金型などを共用することが比較的容易であり、コストを大幅に低減して高品質なリチウム一次電池を得ることができる。しかも、このリチウム一次電池は、既存の水溶液系電池と同一寸法の外形を有する円筒形としたので、既存の水溶液系電池と電池ホルダーを共用化して使用することができるにも拘わらず、正極端子部とは反対側の端面が電気絶縁されて端子部としての機能がなく、且つ外周面に負極接続端子部を有しているので、水溶液系電池と明確に判別することができ、水溶液系電池を駆動電源とする電気機器の端子形状のままでは使用できないため、水溶液系電池との混在使用を確実に防止できる。したがって、軽量、高電圧、高エネルギ密度および長寿命であるといった顕著な特長を有するリチウム電池を、特定の電気機器に限定することなく、広範囲な一般ユーザーを対象に一般的用途に向けて市販でき、種々の電気機器の駆動電源として水溶液系電池と共用化できる。
【0034】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好ましい実施の形態について図面を参照しながら説明する。図1は本発明の第1の実施の形態に係る電池Ba2を示し、(a)は正極端子部21側から見た斜視図、(b)は正極端子部21とは反対側端面から見た斜視図である。この実施の形態では、図11に示した既存の乾電池などの水溶液系の円筒形電池Ba1に対して出力電圧が2倍の3Vで、且つ同一寸法の外形を有する円筒形であって、種々のトラブルの発生を確実に防止しながら円筒形水溶液系電池Ba1との共用化が可能な円筒形リチウム一次電池を例示してある。したがって、以後の説明においては、この実施の形態の円筒形リチウム一次電池を高電位電池Ba2、図11に示した既存の円筒形水溶液系電池を低電位電池Ba1とそれぞれ称して区別することにする。
【0035】
この高電位電池Ba2は、低電位電池Ba1と同様に封口体22の突起を正極端子部21とし、且つ電池ケース20の外側円筒面における軸心方向の中央部に対し正極端子部21から離間する方向に偏位し、且つ端面から離間した箇所の所定幅の環状周面の全体を負極端子部23としている。また、電池ケース20の外面における正極端子部21と負極端子部23とを除く全面は電気的絶縁物で被覆されており、この電気絶縁物は、電池ケース20の外側円筒面を被覆する2枚の熱収縮性絶縁ラベル24,27と、電池ケース20の正極端子部21とは反対側端面を被覆する2枚の電気絶縁性フィルム28,29とからなる。これら熱収縮性絶縁ラベル24,27および電気絶縁性フィルム28,29の貼着についての詳細は後述する。
【0036】
つぎに、上記高電位電池Ba2の製造方法について説明する。図2は、高電位電池Ba2における熱収縮性絶縁ラベル24,27および電気絶縁性フィルム28,29の貼着前の製造過程での素電池の縦断面図である。この高電位電池Ba2は、上述のように円筒形リチウム一次電池であって、二酸化マンガンを主とする活物質混合物を集電金属芯材に充填してなる帯状の正極板30と、リチウム金属からなる帯状の負極板31とを、これらの間にセパレータ32を介在して渦巻き状に巻回することにより、電極群が構成されている。この電極群は、折り曲げ状態で外周側に挿着された負極リード板33を電池ケース20の内周面に対し接触させて電気的接続した状態で電池ケース20内に挿入されている。このとき、電極群の下端部は、電池ケース20の底部に予め挿入された下部絶縁板34により、負極を兼ねる電池ケース20の内底面に対し電気絶縁されているとともに、電極群の上端部は、上部絶縁板38によって電池ケース20の内周面に対し電気絶縁されている。
【0037】
つぎに、電池ケース20内には、プロピレンカーボネートと1,2 ージメトキシエタンとの混合溶媒にトリフルオロスルホン酸リチウムを溶解させた有機電解液(図示せず)が注入される。続いて、電池ケース20の開口部は、安全弁を備えた組立封口体22をパッキン37を介在した状態で挿入して電池ケース20の封口用支持部39に支持させたのち、電池ケース20の開口縁部が内方に折り曲げてかしめ加工されることによって密閉され、上記高電位電池Ba2の素電池が出来上がる。このようにして得られた素電池は、例えば、外径が14.5mm、高さが50mm、電池容量が1300mAhの円筒形二酸化マンガンリチウム一次電池となり、その外形寸法は既存の円筒形水溶液系電池Ba1と同一である。
【0038】
図3は、図2の素電池への電気絶縁物の貼着工程を示す斜視図である。電池ケース20には、正極端子部21とは反対側の端面のみ、或いは正極端子部21を有する端面と負極端子部23となる外側円筒面の環状円周部分とを除く全面に、電気絶縁性の塗料または樹脂の塗着乾燥、或いは電気絶縁性塗料の焼き付け塗装などの手段によって絶縁被膜が予め形成される。したがって、少なくとも正極端子部21と負極端子部23となる部分とはニッケルめっきを施して金属光沢を呈する状態のままになっている。
【0039】
封口体22の正極端子部21を有する端面と電池ケース20の負極端子部23となる外側円筒面の環状円周部分とを除く電池ケース20の外側全面には、電気絶縁物が貼着される。すなわち、電池ケース20における正極端子部21とは反対側の端面には、電池ケース20の軸心に対し直交方向の断面積よりも僅かに小さいサイズで、厚さが30μm程度の比較的薄い内方側電気絶縁性フィルム28が貼り付けられる。さらに、内方側電気絶縁性フィルム28上には、この電気絶縁性フィルム28よりも僅かに小さなサイズで、厚さが60μm程度の比較的厚い外方側電気絶縁性フィルム29を重ねて貼り付ける。外方側電気絶縁性フィルム29は熱収縮性絶縁ラベル24,27とほぼ同一の厚みを有している。
【0040】
上記の電気絶縁性フィルム28,29としては、90°C程度に加熱することによって粘着性を示す感熱性接着剤を各々の一面に予め塗着したものが用いられる。これにより、電気絶縁性フィルム28,29の接着工程を簡略化することができ、低コストで高品質のリチウム一次電池を得ることができる。また、電気絶縁性フィルム28,29の他面(外方面)は熱収縮性絶縁ラベル24,27と同色に着色されており、一方、両端子部21,23は上述のようにニッケルめっきされて金属光沢を呈する状態のまま露呈されている。これにより、電池のユーザーは「端面が端子部でない」ことにより容易に気付き、これらの電気絶縁性フィルム28,29の剥離行為を試みるおそれが極めて少なくなる。
【0041】
つぎに、2種の熱収縮性絶縁ラベル24,27は、電池ケース20における負極端子部23として設定する環状周面の幅となる5mm程度の間隔を隔て各々の一端部を電池ケース20の外側円筒面に接触させたのちに、90°C程度に加熱した雰囲気中で巻き付けることにより、貼着面に予め塗着されている感熱性接着剤が90°Cでの加熱によって粘着性を示して電池ケース20の外側円筒面に接着する。このとき、熱収縮性絶縁ラベル24,27のラベル本体を形成する感熱性フィルムは、90°C程度の温度では寸法変化が生じないので、熱収縮性絶縁ラベル24,27を電池ケース20の外側円筒面に円滑に巻き付けて接着できる。また、熱収縮性絶縁ラベル24,27は、幅が異なるが同一の長さを有し、その長さは電池ケース20の外側円筒面の円周よりも数mm程度長く設定されている。したがって、各熱収縮性絶縁ラベル24,27の各々の合わせ目は、数mm程度オーバーラップするよう接着されて、容易に剥離できない接着状態となる。
【0042】
また、2種の熱収縮性絶縁ラベル24,27は、図3から明らかなように、互いに所定間隔で配置したときに電池ケース20両端部から一定長延びだす幅にそれぞれ設定されており、上述の電池ケース20に巻き付け接着された時点では電池ケース20の対応する端面からそれぞれ外方に食み出している。続いて、熱収縮性絶縁ラベル24,27は、電池ケース20の外側円筒面への巻き付けが終了した時点で180 °C程度の高温に加熱されることにより、ラベル本体である絶縁性感熱フィルムが高温により収縮変化して、電池ケース20の外側円筒面に強固に密着するとともに、端面からそれぞれ外方に食み出した部分が収縮変化して電池ケース20の端面周縁部に密着する。この際に、一部の断面図である図4に明示するように、一方の熱収縮性絶縁ラベル27における電池ケース20の端面から食み出していた端縁部分は、収縮して内方側の電気絶縁性フィルム28の周端縁部に重なって密着し、且つ外方側の電気絶縁性フィルム29と面一となる。
【0043】
以上の製造工程を経ることにより、図1に示した高電位電池Ba2が出来上がる。この高電位電池Ba2は、電池ケース20の外側円筒面における所定幅の環状周面の全体が、熱収縮性絶縁ラベル24,27で周囲を電気絶縁することによって凹状リング形の負極端子部23として設定されている。そのため、この高電位電池Ba2は方向を特定せずに電池ホルダーに挿入できるから、電池ケース20の両端面には、図12に示した従来の二次電池4に設けられている細長い形状の端部電極7や凸条12といった装着方向を特定するための構成を一切設ける必要がない。したがって、2枚の電気絶縁性フィルム28,29と2種の熱収縮性絶縁ラベル24,27とは互いに何ら位置合わせすることなく接着することができるから、この高電位電池Ba2は、高速な製造ラインによって大量生産することが可能であり、容易に実用化することができる。
【0044】
また、内方側の電気絶縁性フィルム28は、周端縁部に熱収縮性絶縁ラベル27における熱収縮した端縁部分が外方から重ねて接着されることにより、周端縁部から捲れることがなくなって耐剥離性が格段に向上するとともに、外方側の電気絶縁性フィルム29と熱収縮性絶縁ラベル27の端縁部分とは、互いに面一となるので、電池Ba2の流通段階での異常な振動や衝撃或いは摩擦などに起因して異物が擦れたりした場合の耐剥離性が格段に向上する。さらに、電池ユーザーが不注意や誤解に基づいて電気絶縁性フィルム29,28の剥離行為を万一試みた場合には、周端縁部を熱収縮性絶縁ラベル27で保護されている内方側の電気絶縁性フィルム28と、熱収縮性絶縁ラベル27と面一となった外方側の電気絶縁性フィルム29とによる多層絶縁構造によって電池ケース20の端面の露出を確実に阻止して、電池ケース20の両側端面を端子部とする誤った形態で使用されるのを防止できる。
【0045】
さらに、この実施の形態の高電位電池Ba2は、図11に示した既存の水溶液系電池などの1.5 Vの出力電圧を有する低電位電圧Ba1に比較して出力電圧が2倍の3Vと異なるが、低電位電圧Ba1と同一の外形寸法を有する円筒形のリチウム一次電池である。このような円筒形電池は、現在最も一般的、且つ大量に生産されている電池の形態であって、他の形状の電池と比較して、製造技術などに関しても最も完成度が高いレベルにある。
【0046】
したがって、この実施の形態の高電位電池Ba2は、アルカリマンガン乾電池やアルカリ蓄電池などの水溶液系円筒型電池Ba1の製造に用いられている電池ケースと同一のものを共通的に利用することができる上に、既存の円筒形電池Ba1の製造設備や金型などを共用することが比較的容易であり、コストを大幅に低減して高品質なものを得ることができる。
【0047】
また、上記高電位電池Ba2は、正極端子部21とは反対側の端面が電気絶縁されて端子部としての機能がなく、且つ外側円筒面に負極端子部23を有しているので、従来の低電位電池Ba1と明確に判別することができ、低電位電池Ba1を駆動電源とする電気機器の端子形状のままでは使用できないため、低電位電池Ba1との混在使用を確実に防止でき、しかも、負極端子部23が軸心方向の中央部よりも一方寄りに偏位した箇所に設けられていることによって逆接続による誤使用を防止できるものである。そのため、上記高電位電池Ba2は、軽量、高電圧、高エネルギ密度および長寿命であるといった顕著な特長を有するリチウム電池を、現在のように特定の電気機器に限定することなく、広範囲な一般ユーザーを対象に一般的用途に向けて市販でき、種々の電気機器の駆動電源として低電位電池Ba1と共用化できるものとなる。
【0048】
図5は、上記実施の形態の高電位電池Ba2と既存の低電位電池Ba1とを種々のトラブルの発生を防止しながら共用化することが可能な電池ホルダー40を示す構成図であり、図6は同電池ホルダーの電気的等価回路図である。この電池ホルダー40には、図5に示すように、電池共通収容部41と低電位電池収容部42とが並設されており、これら収容部41,42は、図1に示した円筒形リチウム電池と同様の構成を備えて3Vの電圧を発生する高電位電池Ba2と、既存の水溶液系円筒形電池のように1.5 Vの電圧を発生する低電位電池Ba1との両方を共に収容できるようになっている。
【0049】
両収容部41、42の内部両端部には、それぞれ板ばねなどからなる正極接続端子41a,42aとコイルスプリングなどからなる負極接続端子41b,42bとが設けられているが、これらの端子41a,41b,42a,42bは両収容部41,42間において正負が互いに逆の配置になっている。また、電池共通収容部41の負極接続端子41bと低電位電池収容部42の正極接続端子42aとは接続部43を介して互いに電気的接続されている。さらに、電池共通収容部41の内部側面には、側部負極接続端子41cが設けられており、この側部負極接続端子41cは、図1に示した高電位電池Ba2の負極端子部23に対応して正極接続端子41aと負極接続端子41bとの中央部に対し負極接続端子41b寄りに偏位した位置に配設されている。
【0050】
電池共通収容部41の正極接続端子41aは、電子機器などの負荷44の正側負荷端子44aに接続されているとともに、電池共通収容部41の側部負極接続端子41cと低電位電池収容部42の負極接続端子42bとは、負荷44の負側負荷端子44bに共通接続されている。すなわち、この電池ホルダー40は、2本の低電位電池Ba1をそれぞれ収容部41,42に並置状態に収納して直列接続する既存の電池ホルダーの構成に対して、側部負極接続端子41cを新たに付設しただけである。これに対し、図12の従来の二次電池4用の電池ホルダーでは、凸条12を嵌入するための溝などを設ける必要があるため、同一サイズの一次電池などの異種電池と収容部を完全に共用化することが難しい。
【0051】
つぎに、上記電池ホルダー40への電池Ba1,Ba2の収容について、図7および図8を参照しながら説明する。この実施の形態では、定格電圧が3Vの電子機器の電池室に上記電池ホルダー40を配設して、図1に示した円筒形リチウム一次電池である高電位電池Ba2と、既存の水溶液系電池である低電位電池Ba1とを共用化する場合について説明する。
【0052】
高電位電池Ba2を用いる場合には、図7(a)に示すように、正極端子部21を正極接続端子41aに対応させて電池共通収容部41に挿入する。これにより、正極端子部21は正極接続端子41aに接触して電気的接続され、且つ負極端子部23は側部負極接続端子41cに接触して電気的接続され、高電位電池Ba2の正極端子部21および負極端子部23は、それぞれ正極接続端子41aおよび側部負極接続端子41cを介して負荷44の正側負荷端子44aおよび負側負荷端子44bに接続され、負荷44には高電位電池Ba2の出力電圧である3Vが正しく供給される。
【0053】
一方、低電位電池Ba1を2本直列接続して用いる場合には、図7(b)に示すように、各低電位電池Ba1のそれぞれの正極端子部2および負極端子部3を正極接続端子41a,42aおよび負極接続端子41b,42bに対応させて両収容部41,42にそれぞれ挿入する。これにより、電池共通収容部41内の低電位電池Ba1の負極端子部3と低電位電池収容部42の低電位電池Ba1の正極端子部2とは、電池ホルダー40の接続部43を通じて互いに接続される結果、2本の低電位電池Ba1,Ba1は、互いに直列接続されて負荷44の正側負荷端子44aおよび負側負荷端子44b間に正しく接続され、負荷44には直列接続された2本の低電位電池Ba1,Ba1の出力電圧を加算した3Vが正しく印加される。
【0054】
つぎに、電池Ba1,Ba2を電池ホルダー40に誤挿入した場合について説明する。先ず、図8(a)に示すように、2本の高電位電池Ba2,Ba2を各々の正極端子部21,21が各収容部41,42の各正極接続端子41a,42aに対応する向きに配して各収容部41,42に誤挿入された場合、電池共通収容部41内の高電位電池Ba2の両端子部21,23は、図7(a)の場合と同様に、実線で示すように正側および負側の負荷端子44a,44bに正しく接続される。
【0055】
一方、低電位電池収容部42内の高電位電池Ba2は、その正極端子部21が正極接続端子42aに電気的接続状態に接触するが、電池共通収容部41の負極接続端子41bには、これに収容している高電位電池Ba2の他端部に端子部が存在しないことから、この電池Ba2が接続されない。したがって、低電位電池収容部42内の高電位電池Ba2は、電池共通収容部41内の高電位電池Ba2に対し接続されないので、単に収容部42内に収容されているだけの状態となって負荷44への電力供給に何ら関与しない。その結果、図7(a)に示した場合と同様の状態となり、負荷44には、電池共通収容部41内の高電位電池Ba2の出力電圧である3Vが正しく供給される。
【0056】
つぎに、図8(b)に示すように、電池共通収容部41に低電位電池Ba1が、低電位電池収容部42に高電位電池Ba2がそれぞれ誤挿入された場合、低電位電池収容部42内の高電位電池Ba2は負極接続端子42bに接続されず、単に収容されているだけの状態となって負荷44への電力供給に何ら関与しない。一方、電池共通収容部41内の低電位電池Ba1は、上記の負荷44に接続されない高電位電池Ba2の正極端子部21に対し接続状態となるが、側部負極接続端子41cに対し接続されないので、やはり収容部41内に単に収容されているだけの状態となって負荷44への電力供給に何ら関与しない。したがって、この場合には負荷44に何れの電池Ba1,Ba2も接続されず、負荷44が駆動状態とならないが、それ以外の不具合が生じない。
【0057】
つぎに、図8(c)に示すように、電池共通収容部41に高電位電池Ba2が正しい向きで挿入され、さらに、低電位電池収容部42に低電位電池Ba1が正しい向きで挿入された場合、電池共通収容部41内の高電位電池Ba2の両端子部21,23は、図7(a)の場合と同様に、実線で示すように正側および負側の負荷端子44a,44bに正しく接続される。一方、低電位電池収容部42内の低電位電池Ba1は、これの正極端子部2および負極端子部3が正極接続端子42aおよび負極接続端子42bに対し電気的接続状態に接触するが、電池共通収容部41の負極接続端子41bには、これに収容している高電位電池Ba2が接続されない。そのため、低電位電池Ba1は、電池共通収容部41内の高電位電池Ba2に対し接続されず、単に収容部42内に収容されているだけの状態となって負荷44への電力供給に何ら関与しない。その結果、図7(a)および図8(a)と同様の状態となり、負荷44には、電池共通収容部41の高電位電池Ba2の出力電圧である3Vが正しく供給される。
【0058】
また、図8(d)に示すように、電池共通収容部41に高電位電池Ba2が逆向きに誤挿入された場合には、この電池Ba2の負極端子部23が長さ方向の中央部に対し正極端子部21から離間する方向に偏位しているので、負極端子部23が側部負極接続端子41cに接触しない。そのため、この電池Ba2は単に収容部41内に収容されているだけであって、負荷44への電力供給に何ら関与せず、不具合が生じない。
【0059】
以上の説明から明らかなように、2本の高電位電池Ba2,Ba2が誤挿入されても、6Vの電圧が負荷44に印加することがなく、負荷44には3Vが正常に供給される。また、高電位電池Ba2と低電位電池Ba1との異種電池が誤挿入された場合には、電池Ba2,Ba1から負荷44への給電回路が閉成されないか、負荷44に3Vが正常に供給されるかの何れかであり、やはり不具合が生じない。さらに、高電位電池Ba2が逆向きに電池共通収容部41に誤挿入されても、負荷44に誤接続されることがない。
【0060】
図9(a)は本発明の第2の実施の形態に係る高電位電池Ba3を示す一部切断した側面図、同図(b)は比較のために示した第1の実施の形態の高電位電池Ba2を示す一部切断した側面図である。(a)において、(b)と同一若しくは同等のものには同一の符号を付してある。この実施の形態の高電位電池Ba3は、封口体47における正極端子部48となる端面が突起を設けないフラット面になっており、電池ケース49における内方に形成されて封口体47を支持する封口用支持部50は、(b)の電池Ba2の封口用支持部39に比較して正極端子部48寄りに形成されている。
【0061】
すなわち、電池ケース49の長さは、電池Ba2の突起21が無くなった分だけ正極端子部48側に長くなっており、その電池ケース49が長くなった分だけ容積が増大するので、第1の実施の形態の高電位電池Ba2と同一形態で使用して同様の効果を得られるのに加えて、電極群の極板面積を電池ケース49の容量の増大分だけ大きくして容量アップを図ることができる利点がある。
【0062】
図10は本発明の第3の実施の形態に係る円筒形リチウム一次電池からなる高電位電池Ba4を示し、(a)は使用前の状態の斜視図、(b)は使用状態の斜視図である。この実施の形態の高電位電池Ba4が第1の実施の形態の高電位電池Ba2と相違する点は、(a)に示すように、未使用状態において一枚物の熱収縮性絶縁ラベル51を電池ケース20における負極端子部23を含む外側円筒面全面に巻き付けて接着されており、使用時には熱収縮性絶縁ラベル51における負極端子部23に対応するバージンシール部52を剥がすようになった構成のみである。
【0063】
一枚物の熱収縮性絶縁ラベル51は、ラベル本体であるPVCやPETなどのシュリンクフィルムの外側面となる一面に、UVインキなどで所要の文字や図柄などの印刷が施され、その上にUVニスなどでコートされているとともに、シュリンクフィルムの内側面(接着面)となる他面に、アルミニウム蒸着が施され、その上に例えばアクリル系の接着剤が塗着されたものである。但し、一枚物の熱収縮性絶縁ラベル51におけるバージンシール部52となるシュリンクフィルムの内側面には接着剤が塗着されておらず、また、バージンシール部52の両側全周には、片面に形成した深さの極めて小さいスリットに沿ってミシン目を形成してなる易破断性部53,54がそれぞれ設けられている。
【0064】
したがって、使用時には、(a)に矢印で示すように、易破断性部53,54を破断しながらバージンシール部52のみを容易に剥がして負極端子部23を露出させることができ、易破断性部53,54の存在によって熱収縮性絶縁ラベル51における負極端子部23の近接部分が捲れたりすることがない。このバージンシール部52を剥がした状態では、(b)に示すように、第1の実施の形態の高電位電池Ba2と同一形態となり、上述の説明通りに使用して全く同様の効果を得ることができる。
【0065】
一方、未使用時においては、高電位電池Ba4の負極端子部23がバージンシール部52で被覆されているので、自己放電が少ないことから長期保存性に優れ、製品保管が容易になるとともに、バージンシール部52の存在によって未使用状態の高電位電池Ba4であることを確実に確認できる。
【0066】
一般に、電池は携帯用電気機器の電池切れなどに即座に対応できるように、未使用時においてポケットや鞄に入れて携帯されることが多い。その場合にネックレスなどのひも状の長い金属類などと一緒に携帯されると、特にこの高電位電池Ba4では、両端子部21,23が近接配置されていることから、長い金属類などで両端子部21,23がショートされ易い。しかも、上記高電位電池Ba4は、出力電圧が3Vと高い円筒形リチウム一次電池を対象としているから、上述の両端子部21,23のショートを完全に防止する必要がある。ところが、この実施の形態の高電位電池Ba4は、最も携帯する可能性の高い未使用時において負極端子部23がバージンシール部52で被覆されているから、両端子部21,23が長い金属類などによってショートするおそれが全くない。
【0067】
また、この高電位電池Ba4では、熱収縮性絶縁ラベル51が一枚物であるから、乾電池などと同様の方式で容易に電池ケース20の外側円筒面に巻き付けて接着することができ、第1の実施の形態の高電位電池Ba2のように2枚の熱収縮性絶縁ラベル24,27間の位置決めを行う場合に比較して熱収縮性絶縁ラベル51の接着工程を簡略化できる利点がある。
【0068】
なお、上記各実施の形態では、出力電圧が3Vのリチウム一次電池を例示して説明し、また、その形状としては、乾電池やニッケルカドミウム電池などの水溶液系電池に一般的に採用されている円筒形と同一の外形寸法を有する円筒形として、水溶液電池に対し誤使用による種々のトラブル発生を防止しながら共用化する場合について説明したが、本発明は上記の出力電圧が3Vの円筒形リチウム一次電池に限らず、形状としては角形や薄角形(チューインガム形)にも適用可能であり、出力電圧は3Vに限らない。
【0069】
【発明の効果】
以上のように、第1の発明に係る電池によれば、電池ケースの外周面における所定幅の環状周面の全体を、熱収縮性絶縁ラベルで周囲を電気絶縁することによって凹状リング形の負極端子部として設定した構成としたので、方向を特定せずに電池ホルダーに挿入でき、電池ケースの両端面には、従来の二次電池に設けられている細長い形状の端部電極や凸条といった装着方向を特定するための構成を一切設ける必要がない。そのため、電気絶縁性フィルムと2枚の熱収縮性絶縁ラベルとは互いに何ら位置合わせすることなく接着することができるから、高速な製造ラインによって大量生産することが可能であり、容易に実用化することができる。また、電池ケースの外周面に凹状リング形の負極端子部を有しているから、両端部に端子部を有する異種電池と明確に区別しながら共用化することが可能となる。
【0070】
特に、既存の水溶液系電池と同一寸法の外形を有する円筒形リチウム一次電池とした場合には、既存の水溶液系電池と電池ホルダーを共用化して使用することができるにも拘わらず、正極端子部とは反対側の端面が電気絶縁されて端子部としての機能がなく、且つ外周面に負極端子部を有しているので、水溶液系電池と明確に判別することができ、水溶液系電池を駆動電源とする電気機器の端子形状のままでは使用できないため、水溶液系電池との混在使用を確実に防止できる。したがって、軽量、高電圧、高エネルギ密度および長寿命であるといった顕著な特長を有するリチウム電池を、特定の電気機器に限定することなく、広範囲な一般ユーザーを対象に一般的用途に向けて市販でき、種々の電気機器の駆動電源として水溶液系電池と共用化できる。
【0071】
また、第2の発明に係る電池では、未使用時に他方の端子部をバージンシール部で被覆し、且つバージンシール部を破断除去することにより電池機能が発生する構成としたので、第1発明の電池と同様の形態として使用して同様の効果を得られるのに加えて、未使用時においては、負極端子部がバージンシール部で被覆されているので、自己放電が少ないことから長期保存性に優れ、製品保管が容易になるとともに、バージンシール部の存在によって未使用状態であることを確実に確認でき、さらに、最も携帯する可能性の高い未使用時において負極端子部がバージンシール部で被覆されているから、両端子部が長い金属類などによってショートするおそれが全くないなどの大きな利点がある。しかも、熱収縮性絶縁ラベルを一枚物として電池ケースに接着できるから、乾電池などと同様の方式で容易に電池ケースに巻き付けて接着することができ、熱収縮性絶縁ラベルの接着工程を簡略化できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る電池を示し、(a)は正極端子部側から見た斜視図、(b)は正極端子部とは反対側端面から見た斜視図。
【図2】同上電池の電気絶縁物の貼着前の製造過程における縦断面図。
【図3】図2の素電池に電気絶縁物を貼着する製造工程を示す斜視図。
【図4】同上電池の一部の断面図。
【図5】同上電池と水溶液系の低電位電池との共用化が可能な電池ホルダーを示す構成図。
【図6】同上電池ホルダーの電気的等価回路図。
【図7】(a)は同上電池ホルダーにおける同上電池を使用する状態の構成図、(b)は同上電池ホルダーにおける低電位電池を使用する状態の構成図。
【図8】(a)〜(d)は何れも同上電池ホルダーにおける電池の誤挿入状態を示す構成図。
【図9】(a)は本発明の第2の実施の形態に係る電池を示す一部切断側面図、(b)は比較のために示した第1の実施の形態の電池の一部切断側面図。
【図10】(a)は本発明の第3の実施の形態に係る電池を示す使用前の状態の斜視図、(b)は同電池の使用状態の斜視図。
【図11】既存の水溶液系の低電位電池を示す斜視図。
【図12】従来の側部電極を備えた二次電池を示し、(a)は正面図、(b)は分解斜視図、(c)は平面図、(d)は底面図。
【符号の説明】
20,49 電池ケース
21,48 正極端子部(一方の端子部)
22,47 封口体
23 負極端子部(他方の端子部)
24,27 熱収縮性絶縁ラベル
28 内方側電気絶縁性フィルム
29 外方側電気絶縁性フィルム
51 一枚物の熱収縮性絶縁ラベル
52 バージンシール部
53,54 易破断性部
Ba1 低電位電池(水溶液系電池)
Ba2〜Ba4 高電位電池(本発明の電池)

Claims (11)

  1. 電池ケースの一端開口に設けた封口体を正,負極の一方の端子部とし、且つ前記電池ケースの外周面における所定幅の環状周面の全体を他方の端子部とし、
    前記電池ケースの他端面が、電気絶縁性フィルムの貼着により電気的に絶縁され、
    一面に感熱性接着剤を塗着した2枚の熱収縮性絶縁ラベルが、前記接着剤の塗着面を内側とし、且つ前記他方の端子部の幅に相当する間隔で配置して前記電池ケースの外周面における前記他方の端子部の両側に巻き付けられ、加熱により粘着性が生じた前記接着剤で接着されて、
    前記外周面における前記他方の端子部を除く全面が前記両熱収縮性絶縁ラベルで電気的に絶縁されているとともに、前記他方の端子部が前記両熱収縮性絶縁ラベルの間において凹状リング形に形成されていることを特徴とする電池。
  2. 請求項1に記載の2枚の熱収縮性絶縁フィルムに代えて、他方の端子部に対応する幅のバージンシール部を破断可能に一体に有した一体物であって、その一面に感熱性接着剤が塗着された熱収縮性絶縁ラベルを用い、
    前記電池ケースの外周面に、前記熱収縮性絶縁ラベルが、前記接着剤の塗着面を内側とし、且つ前記バージンシール部を前記他方の端子部に対応させた配置で巻き付けられ、加熱により粘着性が生じた前記接着剤で接着されることにより、前記外周面全体が熱収縮性絶縁ラベルで電気的に絶縁され、
    未使用時に前記他方の端子部が前記バージンシール部により被覆され、且つ前記バージンシール部を破断除去することにより電池機能が発生するよう構成されていることを特徴とする電池。
  3. 他方の端子部が、電池ケースの長さ方向の中央部に対し一方寄りに偏位し、且つ端面から離間した箇所に設けられている請求項1または2に記載の電池。
  4. 電池ケースの少なくとも他方の端面に、電気絶縁性の塗料または樹脂を塗着乾燥させて絶縁被覆が形成され、前記絶縁被膜上に、複数枚の電気絶縁性フィルムが重ね合わせて接着されている請求項1〜3の何れかに記載の電池。
  5. 電池ケースの他方の端面に、この端面よりも僅かに小さなサイズで一面に接着剤を塗着した内方側電気絶縁性フィルムが、加熱により粘着性が生じた前記接着剤により接着され、
    前記内方側電気絶縁性フィルムの上に、この内方側電気絶縁性フィルムよりも小さなサイズで一面に接着剤を塗着した外方側電気絶縁性フィルムが、加熱により粘着性が生じた前記接着剤により接着されている請求項1〜3の何れかに記載の電池。
  6. 熱収縮性絶縁ラベルは、所定の配置で電池ケースの外周面に巻き付けられたときに前記電池ケースの両端部からそれぞれ所定長さだけ食みだす長さを有し、加熱により粘着性が生じた接着剤で前記外周面に接着されたのちに、さらに高温で加熱されることによる収縮変化によって前記外周面に密着するとともに、前記端面からそれぞれ外方に食み出した部分が収縮変化して前記電池ケースの端面周縁部に密着状態に接着されている請求項1〜5の何れかに記載の電池。
  7. 熱収縮性絶縁ラベルおよび電気絶縁性フィルムがそれぞれ不透明に着色され、一方の端子部および他方の端子部がニッケルめっきによる金属光沢を呈している請求項1〜6の何れかに記載の電池。
  8. 電池ケースの端面および封口体の端面がそれぞれフラット面に形成されている請求項1〜7の何れかに記載の電池。
  9. 熱収縮性絶縁ラベルにおけるバージンシール部の両側縁に沿った全周に、スリット溝に沿ってミシン目を形成してなる易破断性部が設けられている請求項2に記載の電池。
  10. 熱収縮性絶縁ラベルは、バージンシール部の内側面を除く内側全面に感熱性接着剤が塗着されている請求項2または9に記載の電池。
  11. 円筒形の水溶液系電池と同一寸法の外形を有する円筒形であって、リチウムを負極に用いて構成され、前記水溶液系電池に対し高い出力電圧を有している請求項1〜10の何れかに記載の電池。
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