JP3574489B2 - 建具及び家屋換気装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、建具及び家屋換気装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、家屋全体を通気、或いは換気する装置として、例えば、特開昭63−165632号公報に、床下空間から小屋裏空間までを空気取入口を設けることにより連通させ、又、ホールと各居室間を連通させるための通気口を設けて、温度差による空気の上昇力や風圧によって、小屋裏を通して家屋全体の空気を排出し、通気換気を行う家屋の通気システムが記載されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記特開昭63−165632号公報記載の家屋の通気システムにおいては、家屋内外の温度差や風速などに大きく影響されるため、安定して一定の換気量を確保することが困難であるといった問題がある。又、通常の居室用の建具には、引き戸、開き戸等種々のものが用いられ、隙間の大きさによって通気の際の空気抵抗に差がでるため、各居室の換気が均等に行われないといった問題がある。更に、下階には引き戸、両開き戸等の隙間が大きい建具が、上階にはパネルドア等の隙間の少ない建具が使用されることと、冬期の暖房時に居室内と外気との温度差が大きい場合、空気の上昇気流により、下階のみ換気量が多くなり、上階の居室の換気が殆ど行われないといった問題もある。
【0004】
本発明は、このような上記の問題点に着目してなされたものであり、その目的とするところは、これらの問題点を解消し、四季を通じて気候条件に対応しながら、上階と下階の各居室の換気がバランスよく行える建具及び家屋換気装置を提供するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の本発明の建具は、ドアと戸当りからなる建具であって、戸当りのドア側の面に凸部が間隔をおいて設けられたことにより、ドアが閉じた状態で、ドア周縁部略全長にスリットが設けられたことを特徴とする。又、請求項2記載の本発明の建具は、請求項1記載の建具において、凸部の突出寸法が5〜20mmであることを特徴とする。
又、請求項3記載の本発明の建具は、請求項1又は2記載の建具において、凸部が戸当りに一体成形により設けられていることを特徴とする。
更に、請求項4記載の本発明の家屋換気装置は、上階、下階の各居室に屋外に連通して通気口と、上階、下階の各居室と吹抜けホールとの間に間仕切、及び請求項1〜3のうちいずれか1項記載の建具とが設けられ、ホールの外壁、或いは天井に屋外に連通して排気 用の換気扇が設けられていることを特徴とする。
【0006】
上記ドアの戸当り部に設けられる凸部の材質は、木材、プラスチック材、更にはゴム材が好適に用いられる。又、この凸部はドアの戸当りの上、下両端4か所に設けてもよく、把手が設けられる側の上下2か所に設けても十分である。この凸部の戸当りへの取付けは、接着剤やネジ止めにより行うことができ、凸部のドア表面よりの出っ張り寸法は、5〜20mm程度が好適である。
【0007】
【作用】
請求項1記載の本発明の建具においては、戸当りのドア側の面に凸部が間隔をおいて設けられたことにより、ドアが閉じた状態で、ドア周縁部略全長にスリットが設けられるので、隙間が十分に確保されて、居室の換気が十分に行え、更に、ドアを半開きにする必要がないので、プライバシイの確保ができる利点がある。
請求項2記載の本発明の建具においては、請求項1記載の建具において、凸部の突出寸法が5〜20mmであることにより、居室の換気がより十分に行え、更に、ドアを半開きにする必要がないので、プライバシイの確保ができる利点がある。
請求項3記載の本発明の建具においては、請求項1又は2記載の建具の作用を奏するとともに、凸部が戸当りに一体成形により設けられているので、凸部を接着剤やネジ止めで取り付ける手間が省ける。
【0008】
又、請求項4記載の本発明の家屋換気装置においては、上階、下階の各居室に屋外に連通して通気口と、上階、下階の各居室と吹抜けホールとの間に間仕切、及び請求項1〜3のうちいずれか1項記載の建具とが設けられ、ホールの外壁、或いは天井に屋外に連通して排気用の換気扇が設けられているので、各居室の通気口より給気された室外の空気が建具のスリットを通ってホールに至り、換気扇によって屋外に排出され、各居室の換気が十分に行える。更に、ドアを半開きにする必要がないので、プライバシイの確保ができる利点がある。
又、請求項4記載の本発明の家屋換気装置においては、上階、下階の各居室に屋外に連通して通気口と、上階、下階の各居室と吹抜けホールとの間に間仕切、及び請求項1〜3のうちいずれか1項記載の建具とが設けられ、ホールの外壁、或いは天井に屋外に連通して排気用の換気扇が設けられているので、建具の隙間が十分に確保されて、各居室の通気が行え、特に冬期の暖房時に居室内と外気との温度差が大きい場合においても、各居室の換気のバランスよく、且つ十分に行える。更に、ドアを半開きにする必要がないので、プライバシイの確保ができる利点がある。
【0009】
【実施例】
以下、本発明の実施例を図面を参照して説明する。図1は、請求項1記載の本発明の家屋換気装置の一例を示すシステム図である。図1は、家屋の断面を示すものであり、この家屋は下階に居室11、12と上階に居室21、22が設けられ、更に、両側のこれらの居室11、12と居室21、22との間に上階、下階吹き抜けのホール31が設けられている。又、このホール31の天井には換気扇32が小屋裏33に連通して設けられている。この小屋裏33には排気孔33a、33bが設けられている。
【0010】
上記各居室11、12、21、22とホール31との間には、間仕切り11a、12a、21a、22aと建具41、42、43、44がそれぞれに設けられ、又、各居室11、12、21、22の屋外に面する外壁には、それぞれに通気口11b、12b、21
b、22bがそれぞれに設けられている。
【0011】
〔実施例の作用〕
従って、ホール31の換気扇32が運転されると、これに伴い図1に示す矢印のように、空気の流通が通気口→居室→建具の隙間→ホール→換気扇→小屋裏→排気口→屋外の順に形成されて、換気が行われる。
【0012】
上記ホール31の天井に設けられた換気扇32は、これに代えてホール31の外壁に設けられても屋外への排気が直接行え、同様の換気効果が得られる。
【0013】
又、上階の建具43、44−例えばドアには以下に説明する凸部が設けられ、ドアと戸当りとの間に十分な隙間が確保され、空気の流通がより効果的に行えるようになっている。
【0014】
図2は、請求項2記載の本発明の家屋換気装置に設けられるドアの戸当りの一例を示す断面図であり、図3は、図2の横断面図である。図2、及び図3において、ドア1の裏側には、ドア1幅に亙って、上、下に戸当り2、2が設けられ、この上下の戸当り2にそれぞれ凸部3、・・が設けられた例を示すものであり、この場合は、上下の戸当り2にそれぞれ3か所づつ設けられている。従って、図示のようにスリットSによる隙間が確保され、空気の流通を十分に行うことが可能となる。
【0015】
図4は、ドアの戸当りの他の例を示す断面図である。図4において、凸部3a、3aは戸当り2aの四隅に設けられた例を示すものであり、この場合には、ドア1aの凸部3a、3aが当接する部分が切り欠かかれた切欠き1bが設けられている。ドア1aにこの切欠き1bを設けることにより、ドア1aに取付けられる蝶番の前後方向の位置を調整することなく、従来のままで支障がでない利点がある。又、このドア1aに用いられるドアパネルの厚さも調整でき、複雑な形状のものにも対応が可能となる。
【0016】
図5は、ドアの戸当りの更に他の例を示す斜視図であり、木製、或いはプラスチック製の戸当り本体2bの四隅にゴム、或いはプラスチック製の成形加工により作られた凸部3bが貼着された戸当りの例である。又、図6は、当接凸部3cが戸当り本体2cと一体に成形加工された、MDFや合板製の戸当りの例を示したものである。
【0017】
【発明の効果】
請求項1記載の本発明の建具においては、戸当りのドア側の面に凸部が間隔をおいて設けられたことにより、ドアが閉じた状態で、ドア周縁部略全長にスリットが設けられるので、隙間が十分に確保されて、居室の換気が十分に行え、更に、ドアを半開きにする必要がないので、プライバシイの確保ができる利点がある。
請求項2記載の本発明の建具においては、請求項1記載の建具において、凸部の突出寸法が5〜20mmであることにより、居室の換気がより十分に行え、更に、ドアを半開きにする必要がないので、プライバシイの確保ができる利点がある。
請求項3記載の本発明の建具においては、請求項1又は2記載の建具の作用を奏するとともに、凸部が戸当りに一体成形により設けられているので、凸部を接着剤やネジ止めで取り付ける手間が省ける。
【0018】
又、請求項4記載の本発明の家屋換気装置においては、上階、下階の各居室に屋外に連通して通気口と、上階、下階の各居室と吹抜けホールとの間に間仕切、及び請求項1〜3のうちいずれか1項記載の建具とが設けられ、ホールの外壁、或いは天井に屋外に連通して排気用の換気扇が設けられているので、建具の隙間が十分に確保されて、各居室の通気が行え、特に冬期の暖房時に居室内と外気との温度差が大きい場合においても、各居室の換気のバランスよく、且つ十分に行える。更に、ドアを半開きにする必要がないので、プライバシイの確保ができる利点がある。従って、家屋換気装置として好適に用いられる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の家屋換気装置の一例を示すシステム図。
【図2】請求項2記載の本発明の家屋換気装置に設けられるドアの戸当りの一例を示す断面図。
【図3】図2の横断面図。
【図4】ドアの戸当りの他の例を示す断面図。
【図5】ドアの戸当りの更に他の例を示す断面図。
【図6】ドアの戸当りの更に他の例を示す断面図。
【符号の説明】
11、12、21、22 居室
11a、12a、21a、22a 間仕切り
11b、12b、21b、22b 通気口
31 ホール
32 換気扇
33 小屋裏
41、42、43、44 建具
1、1a ドア
1b 切欠き
2b、2c 戸当り本体
3、3a、3b、3c 凸部
Claims (4)
- ドアと戸当りからなる建具であって、戸当りのドア側の面に凸部が間隔をおいて設けられたことにより、ドアが閉じた状態で、ドア周縁部略全長にスリットが設けられたことを特徴とする建具。
- 上記凸部の突出寸法が5〜20mmであることを特徴とする請求項1記載の建具。
- 上記凸部が戸当りに一体成形により設けられていることを特徴とする請求項1又は2記載の建具。
- 上階、下階の各居室に屋外に連通して通気口と、上階、下階の各居室と吹抜けホールとの間に間仕切、及び請求項1〜3のいずれか1項記載の建具とが設けられ、ホールの外壁、或いは天井に屋外に連通して排気用の換気扇が設けられていることを特徴とする家屋換気装置。
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JP03656395A JP3574489B2 (ja) | 1995-02-24 | 1995-02-24 | 建具及び家屋換気装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP03656395A JP3574489B2 (ja) | 1995-02-24 | 1995-02-24 | 建具及び家屋換気装置 |
Publications (2)
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JPH08232360A JPH08232360A (ja) | 1996-09-10 |
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JP03656395A Expired - Fee Related JP3574489B2 (ja) | 1995-02-24 | 1995-02-24 | 建具及び家屋換気装置 |
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JP (1) | JP3574489B2 (ja) |
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1995
- 1995-02-24 JP JP03656395A patent/JP3574489B2/ja not_active Expired - Fee Related
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