JP3573972B2 - 超電導磁石 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、超電導磁石に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、極低温に冷却された超電導コイルと室温にある電源とを電気的に接続し、かつ超電導コイルを永久電流モードに励磁し、あるいは永久電流モードを消磁するために用いる電流リードの中間部に組み込まれ、冷却手段によって当該電流リードを貫通する通電用導体を低温に保持する中間アンカーを備えた超電導磁石として、図7に示す構造のものが広く知られている。
【0003】
この従来の超電導磁石は、極低温状態で電気抵抗がゼロとなる超電導線を巻回して構成される超電導コイル1を収容している内槽容器2、超電導コイル1を低温状態に保持させる冷媒用の冷媒補給タンク3、外部からの輻射による熱侵入と電磁力を抑えるための輻射シールド板4、これらの各構成部材を収容し、かつ断熱状態に保持するために内部を真空状態にしている外槽容器5から構成されている。
【0004】
そして超電導コイル1に通電するための通電用導体6を室温の電源から極低温の超電導コイル1まで導くために電流リード7が設置され、この電流リード7の中間部分には、当該電流リード7を貫通する通電用導体6を常温と低温との中間温度に保持する中間アンカー8が設置されていて、この中間アンカー8に対してその内部に液体窒素のような冷却材を通流させるために冷却材用配管9が接続されている。なお、10は極低温冷却のための冷媒供給配管、11は冷媒排出管である。
【0005】
このような従来の超電導磁石にあって、非通電時の熱侵入量を小さくしつつ、通電時の通電用導体6のジュール発熱による導体6の温度上昇(熱侵入量)を小さくするため、電流リード7の通電用導体6の主要材料には黄銅、白銅、リン青銅、リン脱酸銅などの低純度銅を採用しているが、それでも、常温側から極低温側へ直接接続する構造にすると極低温側への熱侵入量が大きくなってしまう。
【0006】
そこで従来から、液体窒素温度に保持した領域を電流リード7の中間部分に設け、超電導コイル1を励磁し、あるいは消磁する際の通電時のジュール熱のうち、少なくとも常温側での発熱は冷却材である液体窒素へ熱伝達されるようにする中間アンカー8を設け、この中間アンカー8に配管9を通じて冷却材としての液体窒素を通流させ、その内部で通電用導体6を液体窒素温度に冷却するようにしている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、このような従来の超電導磁石では、中間アンカー8を他の部分と同様にステンレス鋼で製作しているために、液体窒素が通流する配管9を接合したとしても熱伝導性が悪く(ステンレス鋼の熱伝導率λは80Kで、大きくても6W/m・K程度)、そのため、配管9と中間アンカー8との壁が数ミリ程度であっても熱抵抗が大きく、中間アンカー8の内部にある通電用導体6の温度を必ずしも液体窒素温度まで冷却することができず、その上、通電時の導体6のジュール発熱により表面温度が大幅に上昇して低温側への熱の侵入量が大きい問題点があった。
【0008】
本発明はこのような従来の問題点に鑑みてなされたもので、中間アンカー部分での通電用導体の冷却性能を安定させ、通電時に低温側への熱侵入量を効果的に抑えることができる超電導磁石を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、極低温に冷却保持される超電導コイルと室温にある電源とを電気的に接続し、かつ前記超電導コイルを永久電流モードに励磁するか又は永久電流モードを消磁するために用いる電流リードの中間部に組み込まれ、冷却手段によって当該電流リードを貫通する通電用導体を低温に保持する中間アンカーを備えた超電導磁石において、前記中間アンカーを、ステンレス鋼よりも熱伝導性の良い胴部材とステンレス鋼の端部材との異材組合せにより構成したものである。
【0010】
請求項2の発明は、請求項1に記載の超電導磁石において、前記冷却手段が冷却材を通流させる冷却材配管であって、前記中間アンカーの前記胴部材と当該冷却材配管とを熱学的に接続したものであり、アルミニウム、アルミニウム合金、銅又は銅合金のようなステンレス鋼よりも熱伝導性の良い材料で製作された胴部材を冷却材配管を通流する冷却材によって効果的に冷却し、その内部の通電用導体も効果的に冷却して低温側への熱侵入量を抑える。
【0011】
請求項3の発明は、請求項2に記載の超電導磁石において、前記中間アンカーの胴部材の内部に冷却ガスを流入させるために、前記冷却材配管から胴部材に通じる分岐管を設けたものであり、中間アンカー内に冷却ガスを流入させることによって、熱伝導性の良い材料で製作された胴部材を効果的に冷却し、その内部の通電用導体も効果的に冷却して低温側への熱侵入量を抑える。
ことを特徴とする超電導磁石。
【0012】
請求項4の発明は、請求項1〜3のいずれかに記載の超電導磁石において、前記胴部材の内部に対して、前記電流リードの内部を貫通する通電用導体を熱伝導性の良い絶縁支持部材を介して支持させることにより、胴部材に対して通電用導体を電気的に絶縁した状態で熱学的に接続し、通電用導体を効果的に冷却して低温側への熱侵入量を抑える。
【0013】
請求項5の発明は、請求項4に記載の超電導磁石において、前記絶縁支持部材と前記胴部材の内部との接触部及び前記絶縁支持部材と前記通電用導体との接触部を低融点金属で接合したものであり、絶縁支持部材と胴部材の内部との接触部及び絶縁支持部材と通電用導体との接触部を低融点金属によって密着させることにより、通電用導体を効果的に冷却して低温側への熱侵入量を抑える。
【0014】
請求項6の発明は、請求項4に記載の超電導磁石において、エチレンとメタクリル酸との重合体を主成分とする熱可塑性樹脂をPTFE(ポリテトラフルオルエチレン)の高分子フィルムの表面に設置し、この高分子フィルムを前記通電用導体の表面に巻きつけ、120℃程度の温度で数時間加熱保持し、その後に冷却する熱処理プロセスを実施し、当該熱可塑性樹脂を溶融、硬化させることによって前記通電用導体と高分子フィルムとを一体化したものであり、通電用導体とこれを固定支持する中間アンカーとの間の電気絶縁性が向上する。
【0015】
請求項7の発明は、請求項4〜6のいずれかに記載の超電導磁石において、前記胴部材の内部に対して前記通電用導体と前記絶縁支持部材とを押圧固定するための固定機構を設けたものであり、絶縁支持部材と胴部材の内部との接触部及び絶縁支持部材と通電用導体との接触部を確実に密着させることにより、通電用導体を効果的に冷却して低温側への熱侵入量を抑える。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図に基づいて詳説する。図1及び図2は本発明の1つの実施の形態の超電導磁石における中間アンカー8とその上下に接続された電流リード6との一部を示している。この実施の形態の超電導磁石全体の構造は、図7に示した従来例と共通であり、中間アンカー8の部分を図7のものから図1及び図2に示す実施の形態のものに置き換えた構成である。
【0017】
中間アンカー8は、上下両端の端部材8aとそれらの間の胴部材8bとの異材組合せによって容器に構成されている。両側の端部材8aそれぞれはステンレス鋼製であり、同じステンレス鋼製の液体窒素配管9、電流リード7ht,7cd、そして導体冷却用ガス配管13に接合されている。胴部材8bは、アルミニウム、アルミニウム合金、銅、銅合金のような熱伝導性がステンレス鋼よりも優れた材料を素材とし、ステンレス鋼製の端部材8aと上下端が一体的に接合されている。ここで、ステンレス鋼の熱伝導率λは80Kで大きくても6W/m・Kであるところが、例えば、アルミニウムでは80Kで500W/m・K程度であり、約10倍近く、熱伝導率が高い。
【0018】
中間アンカー8の上下の端部材8aそれぞれに接続された電流リード7ht,7cdには、その内部を通電用導体6が貫通している。この通電用導体6の中間部分が中間アンカー8の胴部材8bの冷却用空間8cに露出している。そして冷却用空間8cにおいて、その露出部分が胴部材8bの内部に絶縁支持部材15によって支持され、その反対側からFRP製導体押え16と皿バネ17を介して締め付けネジ18によって締め付けられている。絶縁支持部材15は窒化アルミニウム、炭化ケイ素、ダイヤモンドのような電気絶縁性で、かつ熱伝導性の良い素材によって製作されたものである。これにより、通電用導体6は機械的に固定されると共に、胴部材8bに対して熱学的に密着した構造となり、胴部材8bとの間で熱交換することによって効果的に冷却される。なお、ここで絶縁支持部材15の胴部材8bとの接触部、また絶縁支持部材15の通電用導体6との接触部19にインジウム、インジウム−錫合金、錫、鉛、錫−鉛合金のような低融点金属を配することによってそれらの間での接触状態を改善し、熱の伝達をより良くすることができる。
【0019】
中間アンカー8を跨ぐように配管された導体冷却用ガス配管13は、その下端側は低温側電流リード7cdのヘリウムガス通路21に連通するようにこの電流リード7cdと接続され、また上端側は常温側電流リード7htのヘリウムガス通路22に連通するようにこの電流リード7htと接続されている。導体冷却用ガス配管13の下側の分岐管13aは中間アンカー8の下側端部材8aに接続され、胴部材8b内に形成されている冷却用空間8cと連通している。
【0020】
次に、上記の構成の超電導磁石の動作を説明する。液体窒素配管9を通じて液体窒素を中間アンカー8に流通させ、これによって特に熱伝導性の良い胴部材8bの部分を窒素液化温度近くに冷却する。これによって胴部材8bの内部に取り付けられている絶縁支持部材15を熱伝導によって冷却し、またこの絶縁支持部材15によって支持されている通電用導体6の中間露出部分を冷却する。
【0021】
また、超電導コイル1を励磁するために通電用導体6に通電する際には、内槽容器2内で気化したヘリウムガスを低温側電流リード7cdのヘリウムガス通路21を通じて上昇させ、導体冷却用ガス配管13に導き、この導体冷却用ガス配管13を経て常温側電流リード7htのヘリウムガス通路22に流がす。これによって、ヘリウムガスは導体冷却用ガス配管13を流通する間に分岐管13aによって中間アンカー8の冷却用空間8c内に流入し、この中間アンカー8の胴部材8bの部分を冷却し、また冷却用空間8cに露出している通電用導体6の中間部分も直接冷却し、ジュール発熱による熱を冷却する。
【0022】
図3は、上記の構造の中間アンカーを組込んだ電流リードにおいて、超電導コイルを励磁するために、導体冷却用ガス配管13にヘリウムガスを流しながら通電用導体6に通電を行った場合の中間アンカー部分の胴部材8bと通電導体6の温度の時間変化を示したものであり、図7に示した従来例の中間アンカーについても同時に測定した結果と対比して示している。
【0023】
この図3のグラフから、本実施の形態の中間アンカー部分における胴部材8bと通電用導体6の温度は、通電開始からの時間経過に伴って、非通電時のレベルに比べて上昇するが、その大きさは従来例の上昇に比べて小さく、通電用導体6の中間部分に対する冷却安定性が改善されていることが分かる。
【0024】
また図3のグラフから、電流リード内の通電用導体6に通電する際にヘリウムガスを通流させることによって通電用導体6の中間露出部分を極低温近くに冷却するが、胴部材8bの温度が80Kよりも低くなることがないので、液体窒素配管9に通流させる液体窒素が氷結するような運用上の不都合も生じないことが分かる。
【0025】
なお、中間アンカー8における胴部材8bとしては、上述したアルミニウムの他に、アルミニウム合金、銅、銅合金のような、ステンレス鋼よりも熱伝導率の高い金属材料を採用することができる。
【0026】
また、上記の実施の形態では通電用導体6を1回路とした構成のものを示しているが、複数回路の構成にすることもできる。
【0027】
次に、本発明の第2の実施の形態を図4に基づいて説明する。第2の実施の形態の特徴は、電流リード7ht,7cdを貫通する通電用導体6における中間アンカー8内の露出部分に対して、その表面に高分子フィルム31を巻きつけて被覆した点にある。その他の構成は、図1および図2に示した第1の実施の形態と共通する。
【0028】
高分子フィルム31の被覆は次のようにして行ったものである。通電用導体6の露出部分に、エチレンとメタクリル酸の重合体を主成分とする熱可塑性樹脂を設置したPTFE(ポリテトラフルオルエチレン)高分子フィルム31を複数回巻きつけ、約120℃の温度で加熱することにより、熱可塑性樹脂を溶融させて通電用導体6と高分子フィルム31との接着剤としての役割を担わせ、冷却により熱可塑性樹脂を硬化させ、各構成部材を固着、一体化するのである。
【0029】
このような処理により、中間アンカー8に通電用導体6に対する所定の冷却性を確保しつつ、この中間アンカー8内に存在する通電用導体6と胴部材8bとの間の電気絶縁性を向上させることができる。
【0030】
次に、本発明の第3の実施の形態を図5に基づいて説明する。第3の実施の形態の特徴は、第1の実施の形態と同様の異材組合せ構造の中間アンカー8に対して接続されていた液体窒素配管9を配管9a,9bに分けてそれぞれを中間アンカー8の両側の端部材8a,8aそれぞれに接続し、中間アンカー8内においては、胴部材8bにこれらの配管9a,9b間をつなぐZ字形の経路9cを形成した点にある。したがって、この中間アンカー8自体を冷却するために、液体窒素が配管9b→経路9c→配管9aと通流されることになる。
【0031】
この第3実施の形態の場合、中間アンカー8内で液体窒素がZ字形の経路9cを流れるので、熱伝導性の良い胴部材8bの全体を効果的に冷却することができ、したがって電流リード7ht,7cdが水平形であってもその内部を貫通する通電用導体6の中間部分を効果的に冷却することができるようになる。
【0032】
次に、本発明の第4の実施の形態を図6に基づいて説明する。第4の実施の形態の特徴は、中間アンカー8を冷却するために液体窒素を通流させる液体窒素配管9を通電用導体6の収容部分から分離して外付けとし、中間アンカー8の熱伝導性の良い胴部材8bに対して熱伝導性の良い接続板40によって接続し、熱伝導によってこの胴部材8bの部分を冷却する構造とした点にある。接続板40には熱伝導性の良い金属材料として胴部材8bと同様の材料を採用する。なお、胴部材8bに対する接続板40の接続は、溶接41による。
【0033】
この実施の形態の場合にも、中間アンカー8を構成する熱伝導性の良い胴部材8bは液体窒素配管9に熱伝導性の良い接続板41によって接続されているので効果的に冷却され、その内部を貫通する通電用導体6を良く冷却することができる。
【0034】
【発明の効果】
以上のように請求項1の発明によれば、中間アンカーを例えば、アルミニウム、アルミニウム合金、銅又は銅合金のように、ステンレス鋼よりも熱伝導性の良い胴部材とステンレス鋼の端部材との異材組合せにより構成したので、その熱抵抗が低くでき、冷却手段により中間アンカー、そしてその内部の通電用導体を効果的に冷却して低温側への熱侵入量を抑えることができる。
【0035】
請求項2の発明によれば、請求項1に記載の発明において、冷却手段が冷却材を通流させる冷却材配管であって、中間アンカーの胴部材と当該冷却材配管とを熱学的に接続したので、アルミニウム、アルミニウム合金、銅又は銅合金のようなステンレス鋼よりも熱伝導性の良い材料で製作された胴部材を冷却材配管を通流する冷却材によって効果的に冷却し、その内部の通電用導体も効果的に冷却して低温側への熱侵入量を抑えることができる。
【0036】
請求項3の発明によれば、請求項1又は2に記載の発明において、中間アンカーの胴部材の内部に冷却ガスを流入させるための接続管を設けたので、中間アンカー内に冷却ガスを流入させることによって、熱伝導性の良い材料で製作された胴部材を効果的に冷却し、その内部の通電用導体も効果的に冷却して低温側への熱侵入量を抑えることができる。
【0037】
請求項4の発明によれば、中間アンカーの熱伝導性の良い胴部材の内部に対して通電用導体を絶縁支持部材で支持させることにより、胴部材に対して通電用導体を電気的に絶縁した状態で熱学的に接続し、通電用導体を効果的に冷却して低温側への熱侵入量を抑えることができる。
【0038】
請求項5の発明によれば、絶縁支持部材と胴部材の内部との接触部及び絶縁支持部材と通電用導体との接触部を低融点金属によって密着させ、通電用導体を効果的に冷却して低温側への熱侵入量を抑えることができる。
【0039】
請求項6の発明によれば、請求項4に記載の発明において、エチレンとメタクリル酸との重合体を主成分とする熱可塑性樹脂をPTFE(ポリテトラフルオルエチレン)の高分子フィルムの表面に設置し、この高分子フィルムを通電用導体の表面に巻きつけ、120℃程度の温度で数時間加熱保持し、その後に冷却する熱処理プロセスを実施し、当該熱可塑性樹脂を溶融、硬化させることによって通電用導体と高分子フィルムとを一体化しているので、通電用導体とこれを固定支持する中間アンカーとの間の電気絶縁性を向上させることができる。
【0040】
請求項7の発明によれば、請求項4〜6のいずれかに記載の発明において、胴部材の内部に対して通電用導体と絶縁支持部材とを押圧固定するための固定機構を設けたものであり、絶縁支持部材と胴部材の内部との接触部及び絶縁支持部材と通電用導体との接触部を確実に密着させることにより相互の熱伝達を良好にし、通電用導体を効果的に冷却して低温側への熱侵入量を抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態における中間アンカー及びその周辺部分の正面図。
【図2】上記の実施の形態における中間アンカー及びその周辺部分の断面図。
【図3】上記の実施の形態による冷却性能を示すグラフ。
【図4】本発明の第2の実施の形態に使用する通電用導体の構造を示す断面図。
【図5】本発明の第3の実施の形態における中間アンカー及びその周辺部分の正面図。
【図6】本発明の第4の実施の形態における中間アンカー及びその周辺部分の斜視図。
【図7】従来例の断面図。
【符号の説明】
1 超電導コイル
2 内槽容器
5 外槽容器
6 通電用導体
7 電流リード
7ht 常温側電流リード
7cd 低温側電流リード
8 中間アンカー
8a 端部材
8b 胴部材
8c 冷却用空間
9 液体窒素配管
9a,9b 液体窒素配管
9c 経路
13 導体冷却用ガス配管
13a 分岐管
15 絶縁支持部材
16 導体押え
17 皿バネ
18 締め付けねじ
21 ガス通路
22 ガス通路
31 高分子フィルム
40 接続板
41 溶接

Claims (7)

  1. 極低温に冷却保持される超電導コイルと室温にある電源とを電気的に接続し、かつ前記超電導コイルを永久電流モードに励磁するか又は永久電流モードを消磁するために用いる電流リードの中間部に組み込まれ、冷却手段によって当該電流リードを貫通する通電用導体を低温に保持する中間アンカーを備えた超電導磁石において、
    前記中間アンカーを、ステンレス鋼よりも熱伝導性の良い胴部材とステンレス鋼の端部材との異材組合せにより構成したことを特徴とする超電導磁石。
  2. 請求項1に記載の超電導磁石において、前記冷却手段は冷却材を通流させる冷却材配管であって、前記中間アンカーの前記胴部材と当該冷却材配管とを熱学的に接続したことを特徴とする超電導磁石。
  3. 請求項2に記載の超電導磁石において、前記中間アンカーの胴部材の内部に冷却ガスを流入させるために、前記冷却材配管から胴部材に通じる分岐管を設けたことを特徴とする超電導磁石。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載の超電導磁石において、前記胴部材の内部に対して、前記電流リードの内部を貫通する通電用導体を熱伝導性の良い絶縁支持部材を介して支持したことを特徴とする超電導磁石。
  5. 請求項4に記載の超電導磁石において、前記絶縁支持部材と前記胴部材の内部との接触部及び前記絶縁支持部材と前記通電用導体との接触部を低融点金属で接合したことを特徴とする超電導磁石。
  6. 請求項4に記載の超電導磁石において、エチレンとメタクリル酸との重合体を主成分とする熱可塑性樹脂をPTFE(ポリテトラフルオルエチレン)の高分子フィルムの表面に設置し、この高分子フィルムを前記通電用導体の表面に巻きつけ、120℃程度の温度で数時間加熱保持し、その後に冷却する熱処理プロセスを実施し、当該熱可塑性樹脂を溶融、硬化させることによって前記通電用導体と高分子フィルムとを一体化したことを特徴とする超電導磁石。
  7. 請求項4〜6のいずれかに記載の超電導磁石において、前記胴部材の内部に対して前記通電用導体と前記絶縁支持部材とを押圧固定するための固定機構を設けたことを特徴とする超電導磁石。
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