JP3572652B2 - みがき対象面のみがき経路生成方法およびその装置 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
この発明はみがき対象面のみがき経路生成方法およびその装置に関し、さらに詳細にいえば、一部に凹多角形(多角形近似された結果、凹多角形になる場合を含む)の境界形状を有するみがき対象面に対するみがき経路の生成に特に好適な方法およびその装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から金型等、種々の対象物のみがき対象面を産業用ロボット等を用いて自動的にみがくことが強く要請され、この要請を満足させるための自動みがき装置が提案されている。
そして、このような自動みがき装置に対しては、みがき対象面の形状を教示することが必要になるだけでなく、どのような経路で砥石部材を移動させるかを指示するみがき経路の教示も必要になる。ここで、みがき経路はみがき対象面のみがき品質に影響を及ぼすのであるから、みがき対象面上の任意の始点を基準として、所定方向への往動、復動、および往動と復動との間における所定方向と直交する方向への所定距離の移動を反復させるべく第1のみがき経路を教示し、次いで、上記往動と復動との中間位置における所定方向への往動、復動、および往動と復動との間における所定方向と直交する方向への所定距離の移動を反復させるべく第2のみがき経路を教示することが好ましく、仕上がり面におけるうねりの発生を大幅に抑制することができる。もちろん、上記往動、復動中において砥石部材を上記所定方向とほぼ直交する方向に微小距離だけ往復動させることも、上記往動、復動に含まれる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記のみがき経路生成方法を採用した場合であって、みがき対象面が、図9に示すように、凹多角形の境界形状を有している場合には、1回の往動、復動中にみがき対象面と接触可能な領域(みがき対象面が存在する領域)とみがき対象面に接触不可能な領域(みがき対象面が存在しない領域)とが混在することになる。
【0004】
そして、この場合には、砥石部材をみがき対象面に接触させてみがき動作を行なった後、砥石部材をみがき対象面から離して空間中を移動させ、再び砥石部材をみがき対象面に接触させなければならなくなる。この結果、みがき対象面のみがきに全く寄与していない動作時間が発生し、みがきのための所要時間を必要以上に増加させてしまうという不都合がある。また、空間中を移動した後に砥石部材がみがき対象面に再び接触する場合に、ある程度の衝撃が発生し、および/またはみがき対象面に対する砥石部材のねじれ等(例えば、砥石部材の全範囲がみがき対象面の均一に接触しないこと等)が生じて不均一なみがきを行なってしまうという不都合もある。
【0005】
また、このように、みがき作業の途中で砥石部材がみがき対象面から離れ、空間中を移動することに伴なう不都合の発生を防止することができる方法として、みがき対象面の全範囲について砥石部材の移動軌跡を教示することが考えられる。しかし、この方法を採用した場合には、特に凹多角形の境界形状を有するみがき対象面の教示を行なう場合に、必ずしもみがき効率が高い動作軌跡を教示することができるという保証がないのみならず、全体として教示を行なうために必要な時間、即ち、みがき経路を生成するための所要時間が著しく長くなってしまう。この結果、みがき経路の生成をリアルタイムで行なうことは到底不可能になってしまう。
【0006】
【発明の目的】
この発明は上記の問題点に鑑みてなされたものであり、みがき対象面から離れて空間中を砥石部材が移動する経路を著しく低減することができるみがき経路生成方法およびその装置を提供することを第1の目的とし、みがき経路を生成するための所要時間を著しく短縮することができるみがき経路生成方法およびその装置を提供することを第2の目的とし、みがき経路をリアルタイムで生成することができるみがき経路生成方法およびその装置を提供することを第3の目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するための、請求項1のみがき対象面のみがき経路生成方法は、みがき対象面の所定位置を始点として、みがき動作のための、所定方向への往動、復動および往動と復動との間において上記所定方向と直交する一方向への所定距離の移動の反復を指示するとともに、みがき対象面の、始点から上記所定方向と直交する一方向における端部まで上記動作を反復したことを条件として、上記所定距離だけ移動する向きを逆に設定して上記往動、復動および上記所定方向と直交する逆方向への所定距離の移動の反復を指示するみがき経路生成方法であって、
みがき動作のための、上記所定方向への往動、復動および往動と復動との間において上記所定方向と直交する一方向への所定距離の移動の反復のための第1の反復動作指示中においてみがき対象面が複数の分岐みがき対象面に分岐したことを検出して、1の分岐みがき対象面を選択してみがき動作のための第1の反復動作指示を行うとともに、他の分岐みがき対象面を、後にみがき動作を行うべきみがき対象面として順次保持し、第1の反復動作指示により該当する分岐みがき対象面のうち、上記所定方向と直交する一方向に始点から最も離れた位置に到達したことを条件として、複数の分岐みがき対象面に分岐していた位置まで、みがき動作のための、上記所定距離だけ移動する向きを逆に設定して上記往動、復動および上記所定方向と直交する逆方向への所定距離の移動の反復のための第2の反復動作指示を行った後、未処理の分岐みがき対象面のうち、最新に保持されている分岐みがき対象面を選択してみがき動作のための第1の反復動作指示を行い、みがき動作のための第2の反復動作指示により始点に到達するまで上記一連の処理を反復する方法である。
【0008】
この場合に、分岐みがき対象面を、後にみがき動作を行うべきみがき対象面としてスタックメモリに順次保持することが好ましい。
請求項3のみがき対象面のみがき経路生成装置は、みがき対象面の所定位置を始点として、みがき動作のための、上記所定方向への往動、復動および往動と復動との間において上記所定方向と直交する一方向への所定距離の移動の第1の反復を指示する第1反復動作指示手段を有しているとともに、みがき対象面の、始点から上記一方向における端部まで上記動作を反復したことを条件として、上記所定距離だけ移動する向きを逆に設定して上記往動、復動および上記所定方向と直交する逆方向への所定距離の移動の第2の反復を指示する第2反復動作指示手段を有しているみがき経路生成装置であって、第1の反復動作指示中においてみがき対象面が複数の分岐みがき対象面に分岐したことを検出する分岐検出手段と、分岐検出手段により分岐が検出されたことに応答して、1の分岐みがき対象面を選択して第1反復動作指示手段による第1の反復動作指示を行わせる分岐みがき対象面選択手段と、分岐検出手段により分岐が検出されたことに応答して他の分岐みがき対象面を、後にみがき動作を行うべきみがき対象面として順次保持する分岐みがき対象面保持手段と、第1反復動作指示手段による第1の反復動作指示により該当する分岐みがき対象面のうち、上記一方向に始点から最も離れた位置に到達したことを検出して、複数の分岐みがき対象面に分岐していた位置まで第2反復動作指示手段による第2の反復動作指示を行わせる反転指示手段と、複数の分岐みがき対象面に分岐していた位置まで第2の反復動作指示が行われたことを条件として、分岐みがき対象面保持手段に保持されている未処理の分岐みがき対象面のうち、最新に保持されている分岐みがき対象面を選択して第1反復動作指示手段による第1の反復動作指示を行わせる分岐みがき対象面読み出し手段と、第2反復動作指示手段による第2の反復動作指示により始点に到達するまで上記分岐みがき対象面保持手段、反転指示手段、分岐みがき対象面読み出し手段による処理を反復させる反復制御手段とを含んでいる。
【0009】
但し、分岐みがき対象面がスタックメモリであることが好ましい。
【0010】
【作用】
請求項1のみがき対象面のみがき経路生成方法であれば、みがき対象面の所定位置を始点として、みがき動作のための、所定方向への往動、復動および往動と復動との間において上記所定方向と直交する一方向への所定距離の移動の反復を指示するとともに、みがき対象面の、始点から上記所定方向と直交する一方向における端部まで上記動作を反復したことを条件として、上記所定距離だけ移動する向きを逆に設定して上記往動、復動および上記所定方向と直交する逆方向への所定距離の移動の反復を指示することによりみがき経路を生成するに当たって、
第1の反復動作指示中においてみがき対象面が複数の分岐みがき対象面に分岐したことを検出して、1の分岐みがき対象面を選択してみがき動作のための第1の反復動作指示を行うとともに、他の分岐みがき対象面を、後にみがき動作を行うべきみがき対象面として順次保持し、第1の反復動作指示により該当する分岐みがき対象面のうち、上記所定方向と直交する一方向に始点から最も離れた位置に到達したことを条件として、複数の分岐みがき対象面に分岐していた位置まで、第2の反復動作指示を行った後、未処理の分岐みがき対象面のうち、最新に保持されている分岐みがき対象面を選択してみがき動作のための第1の反復動作指示を行い、みがき動作のための第2の反復動作指示により始点に到達するまで上記一連の処理を反復するのであるから、みがき対象面が分岐する毎に1の分岐みがき対象面を選択するとともに、他の分岐みがき対象面を保持して、第1の反復動作を指示し、第2の反復動作が指示された場合には、最初の分岐部まで第2の反復動作によりみがき経路を生成し、次いで、最新に保持されたみがき対象面について第1の反復動作を指示した後、第2の反復動作を指示することによりみがき経路を生成することができる。以下、同様にして、みがき対象面の全範囲について、第1の反復動作および第2の反復動作に基づくみがき経路の生成を行うことができる。この結果、砥石部材がみがき対象面から離れた状態で移動する経路を大幅に低減してみがきのための所要時間を大幅に短縮することができる。また、砥石部材がみがき対象面から離れて再び接触する回数を大幅に低減することができるので、上記再びの接触に起因するみがき品質の低下を大幅に低減することができ、高品質のみがきを達成することができる。さらに、みがき対象面が分岐する毎に、1の分岐みがき対象面の選択および他の分岐みがき対象面の保持を行うだけで簡単にみがき経路の生成を行うことができ、みがき経路生成のリアルタイム処理を達成することができる。
【0011】
また、分岐みがき対象面をスタックメモリに順次保持させる場合には、該当する分岐みがき対象面の選択を簡単に達成することができる。
請求項3のみがき対象面のみがき経路生成装置であれば、みがき対象面の所定位置を始点として、みがき動作のための、上記所定方向への往動、復動および往動と復動との間において上記所定方向と直交する一方向への所定距離の移動の第1の反復を指示する第1反復動作指示手段を有しているとともに、みがき対象面の、始点から上記一方向における端部まで上記動作を反復したことを条件として、上記所定距離だけ移動する向きを逆に設定して上記往動、復動および上記所定方向と直交する逆方向への所定距離の移動の第2の反復を指示する第2反復動作指示手段を有し、第1反復動作指示手段および第2反復動作指示手段を動作させることによりみがき経路を生成するに当たって、第1の反復動作指示中においてみがき対象面が複数の分岐みがき対象面に分岐したことを分岐検出手段により検出する。そして、分岐検出手段により分岐が検出されたことに応答して、分岐みがき対象面選択手段により、1の分岐みがき対象面を選択して第1反復動作指示手段による第1の反復動作指示を行わせ、分岐みがき対象面保持手段により、他の分岐みがき対象面を、後にみがき動作を行うべきみがき対象面として順次保持する。その後、反転指示手段により、第1反復動作指示手段による第1の反復動作指示により該当する分岐みがき対象面のうち、上記一方向に始点から最も離れた位置に到達したことを検出して、複数の分岐みがき対象面に分岐していた位置まで第2反復動作指示手段による第2の反復動作指示を行わせ、複数の分岐みがき対象面に分岐していた位置まで第2の反復動作指示が行われたことを条件として、分岐みがき対象面読み出し手段により、分岐みがき対象面保持手段に保持されている未処理の分岐みがき対象面のうち、最新に保持されている分岐みがき対象面を選択して第1反復動作指示手段による第1の反復動作指示を行わせる。また、第2反復動作指示手段による第2の反復動作指示により始点に到達するまで、反復制御手段により、上記分岐みがき対象面保持手段、反転指示手段、分岐みがき対象面読み出し手段による処理を反復させる。したがって、砥石部材がみがき対象面から離れた状態で移動する経路を大幅に低減してみがきのための所要時間を大幅に短縮することができる。また、砥石部材がみがき対象面から離れて再び接触する回数を大幅に低減することができるので、上記再びの接触に起因するみがき品質の低下を大幅に低減することができ、高品質のみがきを達成することができる。さらに、みがき対象面が分岐する毎に、1の分岐みがき対象面の選択および他の分岐みがき対象面の保持を行うだけで簡単にみがき経路の生成を行うことができ、みがき経路生成のリアルタイム処理を達成することができる。
【0012】
また、分岐みがき対象面保持手段がスタックメモリである場合には、該当する分岐みがき対象面の選択を簡単に達成することができる。
【0013】
【実施例】
以下、実施例を示す添付図面によって詳細に説明する。
図1はこの発明のみがき経路生成方法の一実施例を説明するフローチャートであり、ステップSP1において、みがき対象面を規定する多角形と砥石部材の移動方向と平行な直線とに基づいて線分の計算(線分の始終点、線分の本数等の計算)を行ない、ステップSP2においてみがき経路の始点側から順次線分を選択して、前回の線分と連続しているか否か(領域が連続している状態において連続する線分か否か)を判別し、前回の線分と連続していれば、ステップSP3においてみがき対象面の分岐が発生したか否かを判別し、分岐が発生していれば、ステップSP4において、分岐された各分岐みがき対象面に属する線分をスタックメモリに積み、ステップSP5においてみがき経路が分岐点まで戻ったか否かを判別する。尚、ステップSP3において分岐が発生しなかったと判別された場合には、直ちにステップSP5の判別を行なう。
【0014】
ステップSP5において分岐点まで戻ったと判別された場合には、ステップSP6において分岐みがき対象面の最後であるか否かを判別する。そして、最後であれば、ステップSP7において分岐点をまたいでそのままみがき経路を進める。逆に、最後でなければ、ステップSP8においてスタックメモリから次の線分を取出して反転処理を行なう。ステップSP7またはステップSP8の処理が行なわれた場合、ステップSP2において前回の線分と連続していないと判別された場合、またはステップSP5において分岐点まで戻っていないと判別された場合には、ステップSP9において最後の分岐みがき対象面であるか否かを判別し、最後の分岐みがき対象面であると判別された場合には、ステップSP10において全てのみがき経路生成処理が行なわれたか否かを判別し、全てのみがき経路生成処理が行なわれていれば、そのまま一連の処理を終了する。逆に、みがき経路生成処理が完了していなければ、ステップSP11において反転処理を行ない、再びステップSP1の処理を行なう。また、ステップSP9において最後の分岐みがき対象面でないと判別された場合には、反転処理を行なうことなく再びステップSP1の処理を行なう。
【0015】
具体例としての、図2に示すみがき対象面におけるみがき経路の生成処理を説明する。尚、図2においてSが始点であり、実線がみがきのための走査線であり、細い矢印が走査線の変化方向(移動方向)であり、1−1、1−2、1−3、2−1、2−2が分岐みがき対象面であり、太い矢印が分岐点である。
図2における、始点Sに近い側の分岐点A1に到達するまでは、みがき対象面の分岐が発生しないので、走査線を変化方向に所定距離ずつ変化させながらみがき経路を生成する。
【0016】
そして、上記分岐点A1に到達すれば、分岐が発生しているので、図3中Aに示すように、分岐みがき対象面1−1、1−2、1−3に含まれる走査線をスタックメモリに格納する。そして、分岐みがき対象面1−1に対して、走査線を変化方向に所定距離ずつ変化させながらみがき経路を生成する。この場合に、分岐点A2に到達すれば、分岐が発生しているので、図3中Bに示すように、分岐みがき対象面2−1、2−2に含まれる走査線をさらにスタックメモリに格納する。そして、分岐みがき対象面2−1に対して走査線を変化方向に所定距離だけ変化させながらみがき経路を生成すれば、該当する変化方向において分岐みがき対象面2−1に含まれる未処理の走査線がなくなってしまうので、上記変化方向を反転させ、分岐みがき対象面2−1に含まれる残余の走査線を取出してみがき経路を生成する。分岐みがき対象面2−1に対するみがき経路の生成を行なえば、上記分岐点A2に到達するので、スタックメモリから分岐みがき対象面2−2に含まれる走査線を取出し、変化方向を再び変化させてみがき経路を生成する。この変化方向に基づいてみがき経路の生成を行ない、該当する変化方向において分岐みがき対象面2−1に含まれる未処理の走査線がなくなれば、変化方向を反転してみがき経路を生成する。この場合に、再び分岐点A2を通過するが、この場合には、みがき対象面が分岐するわけではないから、変化方向を変化させることなく、スタックメモリから分岐みがき対象面1−1に含まれる走査線を取出してみがき経路の生成を行なう。そして、このみがき経路の生成を行なえば、分岐点A1に到達し、実際に分岐が存在しているので、スタックメモリから分岐みがき対象面1−2に含まれる走査線を取出し、変化方向を反転させてみがき経路の生成を行なう。
【0017】
以下、同様の処理を行なって、元のみがき対象面の全範囲に対するみがき経路の生成を達成することができる。
以上の説明から明らかなように、みがき経路を生成するに当って、分岐が発生する毎に分岐みがき対象面の走査線をスタックメモリに順次格納し、それ以上分岐が存在していない分岐みがき対象面に対するみがき経路の生成を行なって分岐点に戻る毎に、スタックメモリから最新の分岐みがき対象面の走査線を取出してみがき経路の生成を継続することができるので、みがき経路生成のための処理を著しく簡単化することができ、ひいては処理所要時間が著しく短いのでリアルタイム処理を達成することができる。また、以上のようにして得られたみがき経路は、殆どみがき対象面から離れることのないみがき経路であるから、みがき作業に寄与しない時間を大幅に低減することができるとともに、砥石部材がみがき対象面から離れる頻度、再び接触する頻度を著しく低減してみがき品質を高めることができる。
【0018】
図4は中央に孔が存在するみがき対象面を示す図であり、このみがき対象面に対してみがき経路を生成する場合には、図4中にBで示すようにみがき対象面を分割しておけばよく、上記と同様にしてみがき経路を生成することができる。
【0019】
【実施例2】
図5はこの発明のみがき経路生成装置の一実施例を示すブロック図であり、みがき経路の構成要素になる線分(走査線)の始終点、本数等を算出する走査線算出部1と、算出された走査線が先行する走査線と連続しているか否か(領域が連続しており、かつ走査線が連続しているか否か)を判別する連続判別部3と、連続性が判別された走査線に関して、所定方向に所定間隔毎の走査線を採用する第1採用部2aと、上記所定方向と逆の方向に所定間隔毎の走査線を採用する第2採用部2bと、第1採用部2a、第2採用部2bにより順次採用された走査線に基づいてみがき経路を生成するみがき経路生成部2と、分岐が発生したか否かを判別する分岐判別部4aと、分岐が発生したことを条件として、分岐みがき対象面毎に属する走査線を格納するスタックメモリ5と、所定の変化方向に関して、分岐みがき対象面の最後までみがき経路の生成が行なわれたか否かを判別する第1判別部6と、該当する分岐点における分岐みがき対象面の最後か否かを判別する第2判別部7と、分岐みがき対象面の最後までみがき経路の生成が行なわれたこと、または分岐点まで戻った状態において最後の分岐みがき対象面でないことを条件として第1採用部2aによる走査線の採用処理と第2採用部2bによる走査線の採用処理とを反転させる反転部8と、第2採用部2bによる走査線の採用処理に伴なって分岐点まで戻ったか否かを判別する第3判別部4bと、分岐点まで戻ったことを条件としてスタックメモリ5から未処理の分岐みがき対象面のうち、最新の分岐みがき対象面に属する走査線を取出す取出し部9と、みがき経路生成が完了するまで上記構成各部のうち、該当部を動作させる反復制御部10とを有している。但し、第2判別部7を第3判別部4bに含めるとともに、みがき経路生成部2の出力を第3判別部4bに供給するようにしてもよい。
【0020】
尚、構成各部の作用は図1のフローチャートの該当するステップの処理と同様であるから、詳細な説明は省略してある。
したがって、この実施例の場合にも、みがき経路を生成するに当って、分岐が発生する毎に分岐みがき対象面の走査線をスタックメモリに順次格納し、それ以上分岐が存在していない分岐みがき対象面に対するみがき経路の生成を行なって分岐点に戻る毎に、スタックメモリから最新の分岐みがき対象面の走査線を取出してみがき経路の生成を継続することができるので、みがき経路生成のための処理を著しく簡単化することができ、ひいては処理所要時間が著しく短いのでリアルタイム処理を達成することができる。また、以上のようにして得られたみがき経路は、殆どみがき対象面から離れることのないみがき経路であるから、みがき作業に寄与しない時間を大幅に低減することができるとともに、砥石部材がみがき対象面から離れる頻度、再び接触する頻度を著しく低減してみがき品質を高めることができる。
【0021】
【発明の効果】
以上のように請求項1の発明は、砥石部材がみがき対象面から離れた状態で移動する経路を大幅に低減してみがきのための所要時間を大幅に短縮することができ、また、砥石部材がみがき対象面から離れて再び接触する回数を大幅に低減して、上記再びの接触に起因するみがき品質の低下を大幅に低減することができ、高品質のみがきを達成することができ、さらに、みがき対象面が分岐する毎に、1の分岐みがき対象面の選択および他の分岐みがき対象面の保持を行なうだけで簡単にみがき経路の生成を行なうことができ、みがき経路生成のリアルタイム処理を達成することができるという特有の効果を奏する。
【0022】
請求項2の発明は、みがき対象面が分岐する場合において、次に処理すべき分岐みがき対象面の選択を簡単に達成することができるという特有の効果を奏する。
請求項3の発明は、砥石部材がみがき対象面から離れた状態で移動する経路を大幅に低減してみがきのための所要時間を大幅に短縮することができ、また、砥石部材がみがき対象面から離れて再び接触する回数を大幅に低減して、上記再びの接触に起因するみがき品質の低下を大幅に低減することができ、高品質のみがきを達成することができ、さらに、みがき対象面が分岐する毎に、1の分岐みがき対象面の選択および他の分岐みがき対象面の保持を行なうだけで簡単にみがき経路の生成を行なうことができ、みがき経路生成のリアルタイム処理を達成することができるという特有の効果を奏する。
【0023】
請求項4の発明は、みがき対象面が分岐する場合において、次に処理すべき分岐みがき対象面の選択を簡単に達成することができるという特有の効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明のみがき経路生成方法の一実施例を説明するフローチャートである。
【図2】みがき経路生成の一具体例を説明する図である。
【図3】スタックメモリの内容を概略的に示す図である。
【図4】中央に孔があるみがき対象面に対するみがき経路生成を行なわせるための領域分割処理を説明する図である。
【図5】この発明のみがき経路生成装置の一実施例を示すブロック図である。
【符号の説明】
2a 第1採用部 2b 第2採用部
4a 分岐判別部 5 スタックメモリ
8 反転部 9 取出し部
10 反復制御部
Claims (4)
- みがき対象面の所定位置を始点として、みがき動作のための、所定方向への往動、復動および往動と復動との間において上記所定方向と直交する一方向への所定距離の移動の反復を指示するとともに、みがき対象面の、始点から上記所定方向と直交する一方向における端部まで上記動作を反復したことを条件として、上記所定距離だけ移動する向きを逆に設定して上記往動、復動および上記所定方向と直交する逆方向への所定距離の移動の反復を指示するみがき経路生成方法であって、
みがき動作のための、上記所定方向への往動、復動および往動と復動との間において上記所定方向と直交する一方向への所定距離の移動の反復のための第1の反復動作指示中においてみがき対象面が複数の分岐みがき対象面に分岐したことを検出して、1の分岐みがき対象面を選択してみがき動作のための第1の反復動作指示を行うとともに、他の分岐みがき対象面を、後にみがき動作を行うべきみがき対象面として順次保持し、第1の反復動作指示により該当する分岐みがき対象面のうち、上記所定方向と直交する一方向に始点から最も離れた位置に到達したことを条件として、複数の分岐みがき対象面に分岐していた位置まで、みがき動作のための、上記所定距離だけ移動する向きを逆に設定して上記往動、復動および上記所定方向と直交する逆方向への所定距離の移動の反復のための第2の反復動作指示を行った後、未処理の分岐みがき対象面のうち、最新に保持されている分岐みがき対象面を選択してみがき動作のための第1の反復動作指示を行い、みがき動作のための第2の反復動作指示により始点に到達するまで上記一連の処理を反復することを特徴とするみがき対象面のみがき経路生成方法。 - 分岐みがき対象面を、後にみがき動作を行うべきみがき対象面としてスタックメモリに順次保持する請求項1に記載のみがき対象面のみがき経路生成方法。
- みがき対象面の所定位置を始点として、みがき動作のための、上記所定方向への往動、復動および往動と復動との間において上記所定方向と直交する一方向への所定距離の移動の第1の反復を指示する第1反復動作指示手段(2a)を有しているとともに、みがき対象面の、始点から上記一方向における端部まで上記動作を反復したことを条件として、上記所定距離だけ移動する向きを逆に設定して上記往動、復動および上記所定方向と直交する逆方向への所定距離の移動の第2の反復を指示する第2反復動作指示手段(2b)を有しているみがき経路生成装置であって、第1の反復動作指示中においてみがき対象面が複数の分岐みがき対象面に分岐したことを検出する分岐検出手段(4a)と、分岐検出手段(4a)により分岐が検出されたことに応答して、1の分岐みがき対象面を選択して第1反復動作指示手段(2a)による第1の反復動作指示を行わせる分岐みがき対象面選択手段(9)と、分岐検出手段(4a)により分岐が検出されたことに応答して他の分岐みがき対象面を、後にみがき動作を行うべきみがき対象面として順次保持する分岐みがき対象面保持手段(5)と、第1反復動作指示手段(2a)による第1の反復動作指示により該当する分岐みがき対象面のうち、上記一方向に始点から最も離れた位置に到達したことを検出して、複数の分岐みがき対象面に分岐していた位置まで第2反復動作指示手段(2b)による第2の反復動作指示を行わせる反転指示手段(8)と、複数の分岐みがき対象面に分岐していた位置まで第2の反復動作指示が行われたことを条件として、分岐みがき対象面保持手段(5)に保持されている未処理の分岐みがき対象面のうち、最新に保持されている分岐みがき対象面を選択して第1反復動作指示手段(2a)による第1の反復動作指示を行わせる分岐みがき対象面読み出し手段(9)と、第2反復動作指示手段(2b)による第2の反復動作指示により始点に到達するまで上記分岐みがき対象面保持手段(5)、反転指示手段(8)、分岐みがき対象面読み出し手段(9)による処理を反復させる反復制御手段(10)とを含んでいることを特徴とするみがき対象面のみがき経路生成装置。
- 分岐みがき対象面保持手段(5)がスタックメモリである請求項3に記載のみがき対象面のみがき経路生成装置。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2763594A JP3572652B2 (ja) | 1994-02-25 | 1994-02-25 | みがき対象面のみがき経路生成方法およびその装置 |
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JP2763594A JP3572652B2 (ja) | 1994-02-25 | 1994-02-25 | みがき対象面のみがき経路生成方法およびその装置 |
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1994
- 1994-02-25 JP JP2763594A patent/JP3572652B2/ja not_active Expired - Lifetime
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JPH07237112A (ja) | 1995-09-12 |
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