JP2005056307A - 工具干渉検出方法及び工具干渉検出装置 - Google Patents

工具干渉検出方法及び工具干渉検出装置 Download PDF

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真 石丸
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Abstract

【課題】 シミュレーションによりワークモデルと工具との干渉を高速処理で確実に検出し、しかも、その干渉情報を簡単に且つ確実に取得することができる、工具干渉検出方法及び工具干渉検出装置を提供する。
【解決手段】 ワークモデルの加工面高さ方向と平行なZ軸と、このZ軸と直交するXY平面にマトリックス状に位置する複数の基準点とを設定しておき、複数の基準点に夫々対応するワークモデル形状の複数のZ値を算出し、工具を加工経路に沿って移動させる場合の工具外形の掃引形状の情報を作成し、複数の基準点に夫々対応する掃引形状の複数のZ値を算出し、複数の基準点の各々に対応するワークモデル形状のZ値と掃引形状のZ値とを比較し、ワークモデル形状のZ値が掃引形状のZ値よりも主軸側に位置する部分を干渉部分として検出する。
【選択図】 図8

Description

本発明は、シミュレーションにより工作機械の工具をワークモデル形状に対応する加工経路に沿って移動させる際のワークモデルと工具との干渉を検出する技術に関する。
従来、鋳造製品、鍛造製品、プラスチック製品等の製造に用いる金型には、複雑な曲面形状を有するものが多く、こうした金型は、一般に、数値制御式の工作機械により製造される。この場合、工具の位置を代表する点(工具基準点)の移動経路データを、工具の加工経路データとして工作機械の制御装置に入力することにより、この加工経路データに基づいてワークに切削加工を行い、所期の形状の金型を製造することができる。
従来、設計されたワークモデルの形状に対応する工具の加工経路の情報を作成する種々の技術が実用に供されており、例えば、特許文献1には、シミュレーションにより、工具を逆形状にし、その工具基準点をワークモデルの表面に沿って縦横に移動させる場合の工具の掃引形状の情報を作成し、3次元グラフィックスの表示技術を利用して、その掃引形状の最上面の情報を工具の加工経路面の情報として取得する技術が開示されている。
工作機械において、所定の工具の加工経路の情報に基づいて切削加工を行った場合、工具のサイズ・形状等によっては、工具とワークとが干渉する虞がある。従来、こうした工具とワークとの干渉を未然に防止するために、コンピュータを用いて、工具を所定の加工経路に沿って移動させる場合の工具軌跡データを算出し、この工具軌跡データとワークモデルの形状データとを用いて、幾何計算を行い干渉チェックを行う技術は知られている。
特開2001−242919号公報
前述のように、工作機械において、所定の工具の加工経路の情報に基づいて切削加工を行った場合、工具のサイズ・形状等によっては、工具とワークとが干渉する虞がある。そこで、コンピュータを用いて、工具を所定の加工経路に沿って移動させた場合の工具軌跡の情報を算出し、この工具軌跡の情報とワークモデル形状の情報とを用いて、幾何計算を行って干渉チェックを行う技術が知られているが、こうした幾何計算では膨大なデータを扱い複雑な処理が必要となるため、コンピュータ処理の負荷が大きく、干渉チェックを迅速に行うことが難しいという問題がある。
尚、特許文献1の技術では、シミュレーションにより、工具を逆形状にし、その工具基準点をワークモデルの表面に沿って縦横に移動させる場合の工具の掃引形状の情報を作成し、3次元グラフィックスの表示技術を利用して、その掃引形状の最上面の情報を工具の加工経路面の情報として取得するものであるが、工作機械の工具をワークモデル形状に対応する加工経路に沿って移動させる際のワークモデルと工具との干渉を検出する技術については、開示も示唆もされていない。
本発明の目的は、シミュレーションによりワークモデルと工具との干渉を高速処理で確実に検出し、しかも、その干渉情報を簡単に且つ確実に取得することができる、工具干渉検出方法及び工具干渉検出装置を提供することである。
請求項1の工具干渉検出方法は、予めワークモデルを設計し、データ処理手段を用いたシミュレーションにより工作機械の工具をワークモデル形状に対応する加工経路に沿って移動させる際のワークモデルと工具との干渉を検出する方法において、前記ワークモデルの加工面高さ方向と平行なZ軸と、このZ軸と直交するXY平面にマトリックス状に位置する複数の基準点とを設定しておき、前記ワークモデルの形状情報に基づいて、複数の基準点に夫々対応するワークモデル形状の複数のZ値を算出するワーク形状Z値算出工程と、前記工具の形状情報と加工経路情報とに基づいて、工具を加工経路に沿って移動させる場合の工具外形の掃引形状の情報を作成する掃引情報作成工程と、前記掃引情報作成工程で作成した掃引形状の情報に基づいて、複数の基準点に夫々対応する掃引形状の複数のZ値を算出する掃引形状Z値算出工程と、前記複数の基準点の各々に対応するワークモデル形状のZ値と掃引形状のZ値とを比較するZ値比較工程と、前記Z値比較工程における比較により、ワークモデル形状のZ値が掃引形状のZ値よりも主軸側に位置する部分を干渉部分として検出する干渉検出工程とを備えたことを特徴とするものである。
この工具干渉検出方法では、ワーク形状Z値算出工程において、ワークモデルの形状情報に基づいて、複数の基準点に夫々対応するワークモデル形状の複数のZ値を算出する。また、掃引情報作成工程において、工具の形状情報と加工経路情報とに基づいて、工具を加工経路に沿って移動させる場合の工具外形の掃引形状の情報を作成し、掃引形状Z値算出工程において、掃引情報作成工程で作成した掃引形状の情報に基づいて、複数の基準点に夫々対応する掃引形状の複数のZ値を算出する。そして、Z値比較工程において、複数の基準点の各々に対応するワークモデル形状のZ値と掃引形状のZ値とを比較し、干渉検出工程において、Z値比較工程における比較により、ワークモデル形状のZ値が掃引形状のZ値よりも主軸側に位置する部分を干渉部分として検出する。
請求項2の工具干渉検出方法は、請求項1において、前記Z軸の正方向をワークモデルから主軸側へ向けて設定し、前記干渉検出工程においては、ワークモデル形状のZ値が掃引形状のZ値よりも大きい部分を干渉部分として検出することを特徴とするものである。Z軸の正方向をワークモデルから主軸側へ向けて設定することで、干渉検出工程において、Z値比較工程における比較により、ワークモデル形状のZ値が掃引形状のZ値よりも大きい部分を干渉部分として検出することができる。
請求項3の工具干渉検出方法は、請求項1又は2の発明において、前記掃引情報作成工程においては、工具外形の掃引形状の、工具が移動方向を変える各節部と工具が直線的に移動する各辺部に夫々対応する識別コードを掃引形状の情報に関連付けて付与し、前記干渉検出工程においては、前記識別コードを用いて工具のうちのワークモデルと干渉する干渉部分を検出することを特徴とするものである。掃引情報作成工程において、工具外形の掃引形状の、工具が移動方向を変える各節部と工具が直線的に移動する各辺部に夫々対応する識別コードを掃引形状の情報に関連付けて付与することで、干渉検出工程において、識別コードを用いて工具のうちのワークモデルと干渉する干渉部分が節部であるか辺部であるかを簡単に且つ確実に検出できる。
請求項4の工具干渉検出方法は、請求項3の発明において、前記掃引情報作成工程においては、少なくとも工具のツール部とホルダー部に分けて、工具外形の掃引形状の情報を作成すると共に前記識別コードを付与することを特徴とするものである。掃引情報作成工程において、少なくとも工具のツール部とホルダー部に分けて、工具外形の掃引形状の情報を作成すると共に識別コードを付与するので、干渉検出工程においては、識別コードを用いて工具のうちのワークモデルと干渉する干渉部分が、ツール部であるか或いはホルダー部であるかを簡単に且つ確実に検出できる。
請求項5の工具干渉検出方法は、請求項3又は4の発明において、前記識別コードが色コードであることを特徴とするものである。それ故、3次元グラフィックスの表示技術を利用して、識別コードとして色コードを付与して、工具の干渉部分を検出できる。
請求項6の工具干渉検出装置は、予め設計したワークモデルの形状情報を用いて、シミュレーションにより工作機械の工具をワークモデル形状に対応する加工経路に沿って移動させる際のワークモデルと工具との干渉を検出する装置において、前記ワークモデルの加工面高さ方向と平行なZ軸と、このZ軸と直交するXY平面にマトリックス状に位置する複数の基準点とを設定し、前記ワークモデルの形状情報に基づいて、複数の基準点に夫々対応するワークモデル形状の複数のZ値を算出するワーク形状Z値算出手段と、前記工具の形状情報と加工経路情報とに基づいて、工具を加工経路に沿って移動させる場合の工具外形の掃引形状の情報を作成する掃引情報作成手段と、前記掃引情報作成手段で作成した掃引形状の情報に基づいて、複数の基準点に夫々対応する掃引形状の複数のZ値を算出する掃引形状Z値算出手段と、前記複数の基準点の各々に対応するワークモデル形状のZ値と掃引形状のZ値とを比較するZ値比較手段と、前記Z値比較手段による比較により、ワークモデル形状のZ値が掃引形状のZ値よりも主軸側に位置する部分を干渉部分として検出する干渉検出手段とを備えたことを特徴とするものである。
この工具干渉検出装置では、ワーク形状Z値算出手段により、ワークモデルの形状情報に基づいて、複数の基準点に夫々対応するワークモデル形状の複数のZ値が算出される。また、掃引情報作成手段により、工具の形状情報と加工経路情報とに基づいて、工具を加工経路に沿って移動させる場合の工具外形の掃引形状の情報が作成され、掃引形状Z値算出手段により、掃引情報作成手段で作成された掃引形状の情報に基づいて、複数の基準点に夫々対応する掃引形状の複数のZ値が算出される。そして、Z値比較手段により、複数の基準点の各々に対応するワークモデル形状のZ値と掃引形状のZ値とが比較され、干渉検出手段により、Z値比較手段による比較により、ワークモデル形状のZ値が掃引形状のZ値よりも主軸側に位置する部分が干渉部分として検出される。
請求項7の工具干渉検出装置は、請求項6の発明において、前記Z軸の正方向をワークモデルから主軸側へ向けて設定し、前記干渉検出手段は、ワークモデル形状のZ値が掃引形状のZ値よりも大きい部分を干渉部分として検出することを特徴とするものであり、請求項2と同様の作用を奏する。
請求項8の工具干渉検出装置は、請求項6又は7の発明において、前記掃引情報作成手段は、工具外形の掃引形状の、工具が移動方向を変える各節部と工具が直線的に移動する各辺部に夫々対応する識別コードを掃引形状の情報に関連付けて付与し、前記干渉検出手段は、前記識別コードを用いて工具のうちのワークモデルと干渉する干渉部分を検出することを特徴とするものであり、請求項3と同様の作用を奏する。
請求項9の工具干渉検出装置は、請求項8の発明において、前記掃引情報作成手段は、少なくとも工具のツール部とホルダー部に分けて、工具外形の掃引形状の情報を作成すると共に前記識別コードを付与することを特徴とするものであり、請求項4と同様の作用を奏する。
請求項10の工具干渉検出装置は、請求項8又は9の発明において、前記識別コードが色コードであることを特徴とするものであり、請求項5と同様の作用を奏する。
請求項1の工具干渉検出方法によれば、ワークモデルの加工面高さ方向と平行なZ軸と、このZ軸と直交するXY平面にマトリックス状に位置する複数の基準点とを設定しておき、以上のように複数の工程を設けたので、ワークモデルの形状情報に基づいて、複数の基準点に夫々対応するワークモデル形状の複数のZ値を算出し、工具の形状情報と加工経路情報とに基づいて、工具を加工経路に沿って移動させる場合の工具外形の掃引形状の情報を作成し、掃引形状の情報に基づいて、複数の基準点に夫々対応する掃引形状の複数のZ値を算出し、複数の基準点の各々に対応するワークモデル形状のZ値と掃引形状のZ値とを比較し、ワークモデル形状のZ値が掃引形状のZ値よりも主軸側に位置する部分を干渉部分として検出することができる。特に、シミュレーションにより、複数の基準点の各々に対応するワークモデル形状のZ値と掃引形状のZ値とを比較して工具の干渉を検出し、更に、コンピュータグラフィックスの隠面消去処理を含む表示技術を利用することで、ワークモデルと工具との干渉を高速処理で確実に検出することが可能になる。
請求項2の工具干渉検出方法によれば、Z軸の正方向をワークモデルから主軸側へ向けて設定したので、干渉検出工程において、Z値比較工程における比較により、ワークモデル形状のZ値が掃引形状のZ値よりも大きい部分を干渉部分として検出できる。
請求項3の工具干渉検出方法によれば、掃引情報作成工程において、工具外形の掃引形状の、工具が移動方向を変える各節部と工具が直線的に移動する各辺部に夫々対応する識別コードを掃引形状の情報に関連付けて付与するので、干渉検出工程において、識別コードを用いて工具のうちのワークモデルと干渉する干渉部分が節部であるか辺部であるかを簡単に且つ確実に検出することができる。
請求項4の工具干渉検出方法によれば、掃引情報作成工程において、少なくとも工具のツール部とホルダー部に分けて、工具外形の掃引形状の情報を作成すると共に識別コードを付与するので、干渉検出工程においては、識別コードを用いて工具のうちのワークモデルと干渉する干渉部分が、ツール部であるか或いはホルダー部であるかを簡単に且つ確実に取得することができる。
請求項5の工具干渉検出方法によれば、識別コードが色コードであるので、3次元グラフィックスの表示技術を利用して、識別コードとして色コードを付与して工具の干渉部分を検出することができる。
請求項6の工具干渉検出装置によれば、ワークモデルの加工面高さ方向と平行なZ軸と、このZ軸と直交するXY平面にマトリックス状に位置する複数の基準点とを設定し、ワーク形状Z値算出手段、掃引情報作成手段、掃引形状Z値算出手段、Z値比較手段、干渉検出手段を設けたので、請求項1と同様の効果を奏する。即ち、シミュレーションにより、複数の基準点の各々に対応するワークモデル形状のZ値と掃引形状のZ値とを比較して工具の干渉を検出し、更に、コンピュータグラフィックスの隠面消去処理を含む表示技術を利用することで、ワークモデルと工具との干渉を高速処理で確実に検出することが可能になる。
請求項7の工具干渉検出装置によれば、Z軸の正方向をワークモデルから主軸側へ向けて設定し、干渉検出手段は、ワークモデル形状のZ値が掃引形状のZ値よりも大きい部分を干渉部分として検出するものであり、請求項2と同様の効果を奏する。
請求項8の工具干渉検出装置は、掃引情報作成手段は、工具外形の掃引形状の、工具が移動方向を変える各節部と工具が直線的に移動する各辺部に夫々対応する識別コードを掃引形状の情報に関連付けて付与し、干渉検出手段は、前記識別コードを用いて工具のうちのワークモデルと干渉する干渉部分を検出するものであり、請求項3と同様の効果を奏する。
請求項9の工具干渉検出装置によれば、掃引情報作成手段は、少なくとも工具のツール部とホルダー部に分けて、工具外形の掃引形状の情報を作成すると共に識別コードを付与するものであり、請求項4と同様の効果を奏する。
請求項10の工具干渉検出装置によれば、識別コードが色コードであるので、請求項5と同様の効果を奏する。
シミュレーションにより、数値制御式の工作機械の主軸に取付けた工具を、ワークモデル形状に対応する加工経路に沿って移動させる際の、ワークモデルと工具との干渉を検出する工具干渉検出方法及び工具干渉検出装置に、本発明を適用する。
図1〜図6は、予め金型のワークモデル1を設計し、コンピュータ(データ処理手段)を用いたシミュレーションにより工作機械Mの工具2をワークモデル形状に対応する加工経路3に沿って移動させる際のワークモデル1と工具2との干渉を検出する工具干渉検出方法の説明図である。図1では、ワークモデル1に対して工具2の基準点(工具基準点2a)が通る加工経路3の一部を鎖線で示し、この加工経路3に沿って工具2を移動させた場合、ワークモデル1の凸部1aと工具2とが干渉する例を示している。尚、図1に示す工具2はフラットエンドミルであり、その工具基準点2aは工具先端面の円の中心となる。尚、工具2がボールエンドミルの場合の工具基準点は工具先端部の半球の中心となる。
尚、工具基準点2aの移動経路となる加工経路3の情報を、数値制御式の工作機械Mの制御装置に入力することにより、工作機械Mによりその加工経路情報に基づいてワーク素材に切削加工を行い、上記のようにワークモデル1と工具2との干渉がなければ、設計通りのワークモデル1を製造することができる。この加工経路情報については、コンピュータを用いて所謂逆オフセット処理を行うことにより、ワークモデル1の形状データと工具2の形状データとに基づいて算出することができる。
コンピュータからなる工具干渉検出装置10(図7参照)を用いて、ワークモデル1と工具2との干渉を検出するために、先ず、図2、図3に示すように、ワークモデル1の加工面高さ方向と平行で且つ正方向がワークモデル1から主軸Ma側へ向くZ軸と、このZ軸と直交するXY平面にマトリックス状に位置する複数の基準点4とを設定しておく。尚、隣り合う基準点4間の間隔は、例えば、50〜200μmになるように設定される。
次に、ワークモデル1の形状情報に基づいて、複数の基準点4に夫々対応するワークモデル形状の複数のZ値[ワーク形状Zmap ]を算出する(ワーク形状Z値算出工程)。ワークモデル形状の各Z値についは、各基準点4を通るZ軸に平行な直線を想定し、この直線とワークモデル形状の最も上端部との交点を選択する。即ち、ワークモデル形状の各Z値について、各基準点4に対応するワークモデル形状の最大Z値を算出することになる。図4はワークモデル形状の複数のZ値(最大Z値)の一部をグラフ状に示している。
次に、工具2の形状情報と加工経路情報とに基づいて、工具2を加工経路3に沿って移動させる場合の工具外形の移動軌跡となる掃引形状の情報を作成し(掃引情報作成工程)、次に、掃引情報作成工程で作成した掃引形状の情報に基づいて、複数の基準点4に対応する掃引形状の複数のZ値[掃引形状Zmap ]を算出する(掃引形状Z値算出工程)。ここで、工具外形の掃引形状の各Z値については、各基準点4を通るZ軸に平行な直線を想定し、この直線と掃引形状の最も下端部との交点を選択する。即ち、工具外形の掃引形状の各Z値については、各基準点4に対応する掃引形状の最小Z値を算出することになる。図5は掃引形状の複数のZ値(最小Z値)の一部をグラフ状に示している。
次に、複数の基準点4の各々に対応する、ワーク形状Z値算出工程で算出したワークモデル形状のZ値と、掃引形状Z値算出工程で算出した掃引形状のZ値とを比較し(Z値比較工程)、このZ値比較工程における比較により、ワークモデル形状のZ値が掃引形状のZ値よりも大きい部分、即ち、ワークモデル形状のZ値が掃引形状のZ値よりも主軸Ma側に位置する部分を干渉部分として検出する(干渉検出工程)。図6は、ワークモデル形状の複数のZ値の一部と、それに対応する掃引形状の複数のZ値の一部をグラフ状に示し、ワークモデル1の凸部1aと工具2とが干渉することを示している。
次に、前記複数の工程を含む工具干渉検出処理を実現可能な工具干渉検出装置10について説明する。図7に示すように、工具干渉検出装置10はコンピュータ本体11、このコンピュータ本体11に接続された、入力装置12、ディスプレイ13、記憶装置14を備えている。本実施形態では、この工具干渉検出装置10により、ワークモデル形状に対応する工具2の加工経路3の情報を作成することができ、この加工経路情報を工作機械Mの制御装置に供給することができる。コンピュータ本体11には、データ処理部を構成するCPU、ROM、RAM等が設けられ、コンピュータ本体11のROM、或いは、記憶装置14に、加工経路情報作成プログラム、工具干渉検出プログラムが格納されている。
また、コンピュータ本体11には、3次元グラフィックス表示部が設けられ、この3次元グラフィックス表示部は、ハードウェア処理により後述の高速にデプスバッファ処理を行うことができる。この3次元グラフィックス表示部は、例えば、ボード、カード又は他の装置として構成され、CPU等と一体に構成されていてもよして、別個の構成であってもよい。この3次元グラフィックス表示部で生成され、フレームバッファへ描画された画像がディスプレイ13に表示される。
工具干渉検出装置10を用いた全体のシステムについて、図8を参照して説明する。尚、図8の、D1、D2、D3・・は情報を示し、T1、T2、T3・・は処理部を示す。コンピュータ本体11へのデータ入力では、予め設計したワークモデル1のワークモデル形状の情報D1と、工作機械Mで使用予定の工具2の工具形状の情報D2が入力される。
コンピュータ本体11によるデータ処理において、先ず、ワーク形状Zmap 算出部T1(ワーク形状Z値算出手段)では前記ワーク形状Z値算出工程が実行され、入力されたワークモデル形状の情報D1に基づいてワーク形状Zmap D3が算出される。また、工具形状多面体化部T2では、入力された工具形状の情報D2に基づいて工具形状が多面体化され、多面体化工具ID付与部T3では、多面体化された工具形状の複数の辺と複数の面とに夫々IDが付与されて、多面体化工具形状の情報D4が作成される。
ここで、図9に示すように、工具2はツール部2Aとホルダー部2Bを有し、図10に示すように、工具形状多面体化部T2では、所定の規則に基づいて、工具2の外面が、ツール部2Aとホルダー部2Bとに分けて、複数の辺により複数の面に分割され、多面体化工具ID付与部T3では、複数の辺に夫々異なる辺ID;αが付与され、複数の面に夫々異なる面ID;βが付与される。
一方、図8に示すように、工具経路情報作成部T4では、入力されたワークモデル形状の情報D1と工具形状の情報D2に基づいて、工具経路の情報D5が作成される。この工具経路情報作成部T4では、逆オフセット処理により工具経路の情報D5を作成するが、逆オフセット方以外に種々の処理で工具経路の情報D5を作成してもよい。また、この工具干渉検出装置10では工具経路の情報D5を作成せず、工具経路の情報D5を外部から入力して適用するようにしてもよい。
この工具経路情報作成部T4で行われる、逆オフセット処理について説明する。この逆オフセット処理では、先ず、図11に示すように、工具2を工具基準点2aを中心に180度回転させて逆形状にし、工具基準点2aをワークモデル1の表面に沿って縦横に移動させた場合の掃引形状の情報が作成され、この掃引形状の最上面となる加工経路面3aの情報が算出され、図12に示すように、この加工経路面3aの情報に基づいて工具基準点2aが移動する工具経路3の情報が作成される。この逆オフセット処理を用いることにより、工具2の製品への削り込みを防止することができる。
ここで、工具2が図11、図12に示すボールエンドミルの場合には、工具2の先端部の半球を含む球の掃引形状の情報が作成され、その掃引形状の最上面となる加工経路面3aの情報が算出される。尚、工具2がフラットエンドミルの場合には、工具2の先端面の円の掃引形状の情報が作成されて加工経路面3aの情報が算出される。
掃引形状の最上面となる加工経路面3aの情報を算出する場合、3次元コンピュータグラフィックスの隠面消去処理を含む表示技術が適用される。
この隠面消去処理は3次元グラフィックス表示部のデプスバッファの利用により達成することができる。3次元コンピュータグラフィクスでは、他の面に隠されて観測者から見えない「隠面」を消去した画面を生成するために、デプスバッファが用いられる。図13は、デプスバッファの利用による2つの立体20,21の隠面消去処理の説明図であり、図示のように配置された2個の立体20,21を図の左側から観察した画像を、立体20,21に対して観測者側のフレームバッファ22に平行投影により画面へ描く場合を例示したものである。尚、フレームバッファ22は、立体20,21に対して観測者側において視線と直交するXY平面上に設けられ、このXY平面上に直交し且つフレームバッファ22に対して立方体20,21と反対方向が正方向となるZ軸(視線と平行)が設定される。フレームバッファ22にはマトリックス状に複数のピクセル22aが設けられ、この複数のピクセル22aが前記複数の基準点4に相当するものとなる。
立体20,21が、図示のような位置関係にある場合、[視点]からの可視画像を考える。フレームバッファ22上の所定のピクセル22aでは、立方体20の面上の点P0,P1、立方体21の面上の点P2,P3が表される。3次元コンピュータグラフィックスでは、立体の面のうち、他の面に隠されて観察者から見えない隠面を消去した画像を生成するために、デプスバッファ(又は、Z−バッファ)と呼ばれるデータ構造を用いる。このデプスバッファを用いることで、[視点]及びフレームバッファ22に最も近い点P0が選択され、この点P0に相当する色・パターン・模様等の情報が対応するピクセル22aに与えられる。
具体的には、例えば、フレームバッファ22の各ピクセル22aと1 対1 に対応する要素からなる、デプスバッファ配列を用意し、ここでは、各要素に初期値として十分に小さい数値を与えておき、立体20,21を、平行投影によりフレームバッファ22へ描画していく。その際に、各ピクセル22aへ投影される立体20,21上の点のZ値を計算し、ピクセル22aに対応するデプスバッファ要素の値(これをデプス値とよぶ)と比較する。そして、Z値がデプス値よりも大きいときには、そのZ値に相当する色でピクセル22aを染め、さらに、そのZ値を新しいデプス値として記録する。このような処理を複数のピクセル22aの全てについて行うと、結果として隠面を消去した画像がフレームバッファ22に描かれることになる。
前記のように、XY平面、複数の基準点4、Z軸を設定すると、工具2の掃引形状の最上面となる工具経路面3aの情報を算出することと、掃引形状を平行投影した画像をデプスバッファを用いて描くことが同等の処理になる。即ち、デプスバッファの各要素には、掃引形状の最大Z値がデプス値として格納されることになるので、工具経路面3aを表す稠密な点群を容易に得ることができる。このように、デプスバッファを用いた隠面消去処理については、ハードウェアで直接実行するができ、掃引形状を適切に多面体近似し、得られた多角形群を平行投影した画像を3次元グラフィックス表示装置を用いて描画することで、工具参照面を高速に計算することができる。尚、この隠面消去処理を含む3次元グラフィックス表示技術を利用して、ワークモデル形状Zmap 算出部T1によりワークモデル形状Zmap を算出することができる。
さて、図8に示すように、工具掃引形状情報作成部T5(掃引情報作成手段)では前記掃引情報作成工程が実行され、工具2の形状情報と加工経路情報とに基づいて、工具2を加工経路3に沿って移動させる場合の工具外形の掃引形状の情報が作成される。掃引形状情報色コード化部T6では、多角化工具形状の情報D4と工具経路の情報D5とに基づいて、工具掃引形状を多面体化し、これらの複数の辺と複数の面の情報に色コードが付与されて、着色工具掃引形状の情報D6が作成される。
ここで、図14は、例えば、工具2の工具基準点2aを点Aから点Bに移動させた場合に、斜め下側から見た掃引形状を示している。点A、点Bは、工具2が移動方向を変える点であり、点A、点Bにおける工具掃引形状部分を節部とし、点Aと点Bとの間における工具掃引形状部分を辺部とする。点A、点Bを含む複数の点における節部では、多面体化した工具2の面のうち、静止画像が必要な複数の面の情報に夫々色コードが付与され、隣り合う2点間における辺部では、多面化した工具2の辺の移動軌跡であって、その工具移動軌跡上で他の部分よりも先行する複数の辺の情報に夫々色コードが付与される。点Aを工具経路3の始点とした場合、この点Aにおける節部で斜線で示す複数の面の情報に色コードが付与される。
次に、工具掃引形状Zmap 算出部D7では前記掃引形状Z値算出工程が実行され、着色工具掃引形状の情報D6に基づいて、複数の基準点4に対応する掃引形状の複数のZ値[掃引形状Zmap ]が算出される。ここで、前記隠面消去処理を含む3次元グラフィックス表示技術を利用して、工具掃引形状Zmap 算出部T7(掃引形状Z値算出手段)により掃引形状Zmap を算出することができる。即ち、例えば、フレームバッファ22の各ピクセル22aと1 対1 に対応する要素からなる、デプスバッファ配列を用意し、各要素に初期値として十分に大きな数値を与えておき、工具掃引形状を、平行投影により順にフレームバッファ22へ描画していき、その際に、各ピクセル22aへ投影される掃引形状上の点のZ値を計算し、ピクセル22aに対応するデプスバッファ要素の値と比較し、Z値がデプス値よりも小さいときには、そのZ値に相当する色でピクセル22aを染め、さらに、そのZ値を新しいデプス値として記録し、このような処理を複数のピクセル22aの全てについて行うと、掃引形状Zmap を算出できる。
次に、Z値比較/干渉検出部T8(Z値比較手段、干渉検出手段)により前記Z値比較工程と干渉検出工程が実施され、ワーク形状Zmap の情報D3と掃引形状Zmap の情報D7に基づいて、複数の基準点4の各々に対応する、ワークモデル形状のZ値と掃引形状のZ値とが比較され、ワークモデル形状のZ値が掃引形状のZ値よりも大きい部分がない場合には、干渉なしの旨がディスプレイ等に表示されて出力され、一方、ワークモデル形状のZ値が掃引形状のZ値よりも大きい部分、即ち、ワークモデル形状1のZ値が掃引形状のZ値よりも主軸Ma側に位置する部分を干渉部分として検出する。
この場合、干渉部位色コード検出部T9では、着色工具掃引形状の情報に基づいて、ワークモデル形状のZ値が掃引形状のZ値よりも大きい部分に対応する色コードが検出され、干渉情報取得部T10では、工具2の干渉部位や干渉位置等の干渉情報が演算により取得され、干渉有りの旨と干渉情報がディスプレイ等に表示されて出力される。尚、干渉部位色コード検出部T9と干渉情報取得部T10は、干渉検出手段に含まれるものである。
工具干渉検出装置10が実行する主要な処理は、図17のフローチャート(図中Si(i=1、2、3・・・)は各ステップを示す)に示すように、3次元グラフィックス表示部に工具掃引形状が描画され(S1)、工具掃引形状がZmap 化され(S2)、ワーク形状Zmap と工具掃引形状Zmap のZ値が比較され(S3)、ワーク形状Z値>工具掃引形状Z値となる部分が有る場合(S4;Yes )、干渉情報が取得され(S5)、干渉有りの旨と干渉情報が出力され(S6)、終了し、また、ワーク形状Z値>工具掃引形状Z値となる部分がある場合(S4;No)、干渉なしの旨が出力され(S7)、終了する。
ここで、S1の掃引形状の描画について図18のフローチャート(図中Si(i=10、11、12・・・)は各ステップを示す)に基づいて詳しく説明する。先ず、S10において、図10のように工具形状が多面体化され、各辺/各面にID(辺ID/面ID)が付与され、各IDに対応する工具部位が記録され、先ずは、線分番号;nに0がセットされる(S11)。
次に、線分番号nにおける掃引形状の節部において、静止形状描画が必要な面が求められる(S12)。ここで、線分番号n=0の場合の節部の工具基準点2aが工具経路3の始点となる。図14に示すように、点Aが工具経路3の始点の場合、点Aにおける節部の斜線で示す複数の面が静止形状描画が必要な面となる。次に、静止形状描画が必要な各面の、線分番号n、面IDと1対1で対応するコードが設定され(S13)、そのコードを色コードして各面が描画される(S14)。
次に、線分番号nにおける掃引形状の辺部において、掃引形状描画が必要な辺が求められ(S15)、掃引形状描画が必要な各辺の、線分番号n、辺IDと1対1で対応するコードが設定され(S16)、そのコードを色コードして各辺が描画される(S17)。その後、線分番号nが加工経路3の全ての線分数よりも小さい場合(S18;Yes )、線分番号nがn+1にインクリメントされ(S19)S12へ移行し、線分番号nが加工経路3の全ての線分数以上になると(S18;No)、リターンする。
ここで、S5の干渉情報取得処理について図19のフローチャート(図中Si(i=20、21、22・・・)は各ステップを示す)に基づいて詳しく説明する。先ず、干渉ポイント(ワークモデル形状のZ値が掃引形状のZ値よりも大きい)基準位置4の座標と、この基準位置4に対応付けて記憶された色コードが取得され(S20)、取得した色コードから、対応する線分番号nとID(辺ID/面ID)が求められる(S21)。
次に、S21で求めた(辺/面)IDから、対応する工具部位(ツール部2aとホルダー部2bの何れか)が求められる(S22)。また、S20で取得した色コードが掃引形状における面のものであるか否か判定され(S23)、色コードが面のものである場合(S23;Yes )、干渉時の工具位置が番号nの線分の始点であることが求められ(S24)、リターンする。色コードが掃引形状における辺のものである場合(S23;No)、
干渉ポイントとその干渉ポイントのある線分の始点を通るZ軸と平行な線の間の距離Lが計算され(S25)、干渉時の工具位置として、番号nの線分の始点から距離Lであることが求められ(S26)、リターンする。例えば、図14に示すように、工具2干渉部分が手前の辺の軌跡による面である場合、図15に示すように、その面の干渉ポイントと、この面に対応する線分nの始点からの距離Lが算出され、図16に示すように、番号nの線分の始点から距離Lの位置のXY座標が求められる。
以上のように、工具干渉検出装置10、及び、この工具干渉検出装置10により実現される工具干渉検出方法によれば、ワーク形状Z値算出工程において、ワークモデル1の形状情報に基づいて、複数の基準点4に夫々対応するワークモデル形状の複数のZ値を算出し、掃引情報作成工程において、工具2の形状情報と加工経路情報とに基づいて、工具2を加工経路3に沿って移動させる場合の工具外形の掃引形状の情報を作成し、掃引形状Z値算出工程において、掃引情報作成工程で作成した掃引形状の情報に基づいて、複数の基準点4に夫々対応する掃引形状の複数のZ値を算出する。そして、Z値比較工程において、複数の基準点4の各々に対応するワークモデル形状のZ値と掃引形状のZ値とを比較し、干渉検出工程において、Z値比較工程における比較により、ワークモデル形状のZ値が掃引形状のZ値よりも主軸Ma側に位置する部分を干渉部分として検出する。特に、シミュレーションにより、複数の基準点4の各々に対応するワークモデル形状のZ値と掃引形状のZ値とを比較して工具の干渉を検出し、更に、コンピュータグラフィックスの隠面消去処理を含む表示技術を利用することで、ワークモデル1と工具2との干渉を高速処理で確実に検出することが可能になる。
Z軸の正方向をワークモデル1の加工面高さ方向と平行に主軸側2へ向けて設定したので、干渉検出工程において、Z値比較工程における比較により、ワークモデル形状のZ値が掃引形状のZ値よりも大きい部分を干渉部分として検出できる。掃引情報作成工程において、工具外形の掃引形状の、工具が移動方向を変える各節部と工具が直線的に移動する各辺部に夫々対応する識別コードを掃引形状の情報に関連付けて付与するので、干渉検出工程において、識別コードを用いて工具のうちのワークモデルと干渉する干渉部分が節部であるか辺部であるかを簡単に且つ確実に検出することができる。
掃引情報作成工程において、少なくとも工具2のツール部2Aとホルダー部2Bに分けて、工具外形の掃引形状の情報を作成すると共に識別コードを付与するので、干渉検出工程においては、識別コードを用いて工具2のうちのワークモデル1と干渉する干渉部分が、ツール部2Aであるか或いはホルダー部2Bであるかを簡単に且つ確実に取得することができる。識別コードが色コードであるので、3次元グラフィックスの表示技術を利用して、識別コードとして色コードを付与して工具の干渉部分を検出することができる。
次に、前記実施形態を部分的に変更した変更形態について説明する。
1]前記Z軸の正方向を主軸からワークモデルに向かうように設定してもよい。この場合、各基準点4に対応するワークモデル形状のZ値よりも工具掃引形状のZ値の方が大きい部分を干渉部分と検出することができる。
2]前記Z値を主軸の回転軸心方向以外の任意の方向に設定し、ワークモデル形状のZ値と工具掃引形状のZ値とを比較して干渉チェックを行うようにしてもよい。
3]主軸とワークモデルとの干渉チェックを可能にするために、工具を含めて主軸の一部の掃引形状の情報を算出して、各基準位置4において主軸の掃引形状のZ値とワークモデル形状のZ値とを比較するようにしてもよい。この場合、前記主軸の一部を多面体化してその複数の辺と複数の面にIDを付与し、掃引形状における辺と面に色コードを付与するようにしてもよい。こうして、主軸がワークモデルと干渉した場合の干渉情報を簡単且つ確実に取得することができる。
本発明の工具干渉検出方法及び工具干渉検出装置は、鋳造製品、鍛造製品、プラスチック製品等の製造に用いる金型や、金型以外の種々の製造品について、数値制御式の工作機械により工具で切削加工する場合に、予めワークモデルを設計し、データ処理手段を用いたシミュレーションにより工作機械の工具をワークモデル形状に対応する加工経路に沿って移動させる際のワークモデルと工具との干渉を検出する技術として適用可能である。
本発明の実施形態に係るワークモデル形状と工具と工具経路を示す図である。 XYZ座標系と基準点とを示す斜視図である。 ワークモデル形状と工具と工具経路とXYZ座標系と基準点とを示す図である。 ワークモデル形状の複数のZ値をグラフ状に表した図である。 掃引形状の複数のZ値の一部をグラフ状に表した図である。 ワークモデル形状と掃引形状の複数のZ値をグラフ状に表した図である。 工具干渉検出装置のブロック図である。 工具干渉検出装置を用いた全体のシステム図である。 工具の斜視図である。 多面化した工具の斜視図である。 工具経路面を作成する説明図である。 工具経路を表した図である。 隠面消去処理を表す説明図である。 工具の掃引形状の一部を表す斜視図である。 干渉ポイントまでの距離を表す図である。 干渉位置を表す図である。 工具干渉検出処理のフローチャートである。 着色工具掃引形状情報作成処理のフローチャートである。 干渉情報取得処理のフローチャートである。
符号の説明
M 工作機械
Ma 主軸
1 ワークモデル
2 工具
3 加工経路
4 基準点
T1 ワーク形状Zmap 算出部
T5 工具掃引形状情報作成部
T7 工具掃引形状Zmap 算出部
T8 Z値比較部/干渉検出部

Claims (10)

  1. 予めワークモデルを設計し、データ処理手段を用いたシミュレーションにより工作機械の工具をワークモデル形状に対応する加工経路に沿って移動させる際のワークモデルと工具との干渉を検出する方法において、
    前記ワークモデルの加工面高さ方向と平行なZ軸と、このZ軸と直交するXY平面にマトリックス状に位置する複数の基準点とを設定しておき、
    前記ワークモデルの形状情報に基づいて、複数の基準点に夫々対応するワークモデル形状の複数のZ値を算出するワーク形状Z値算出工程と、
    前記工具の形状情報と加工経路情報とに基づいて、工具を加工経路に沿って移動させる場合の工具外形の掃引形状の情報を作成する掃引情報作成工程と、
    前記掃引情報作成工程で作成した掃引形状の情報に基づいて、複数の基準点に夫々対応する掃引形状の複数のZ値を算出する掃引形状Z値算出工程と、
    前記複数の基準点の各々に対応するワークモデル形状のZ値と掃引形状のZ値とを比較するZ値比較工程と、
    前記Z値比較工程における比較により、ワークモデル形状のZ値が掃引形状のZ値よりも主軸側に位置する部分を干渉部分として検出する干渉検出工程と、
    を備えたことを特徴とする工具干渉検出方法。
  2. 前記Z軸の正方向をワークモデルから主軸側へ向けて設定し、
    前記干渉検出工程においては、ワークモデル形状のZ値が掃引形状のZ値よりも大きい部分を干渉部分として検出することを特徴とする請求項1に記載の工具干渉検出方法。
  3. 前記掃引情報作成工程においては、工具外形の掃引形状の、工具が移動方向変える各節部と工具が直線的に移動する各辺部に夫々対応する識別コードを掃引形状の情報に関連付けて付与し、
    前記干渉検出工程においては、前記識別コードを用いて工具のうちのワークモデルと干渉する干渉部分を検出することを特徴とする請求項1又は2に記載の工具干渉検出方法。
  4. 前記掃引情報作成工程においては、少なくとも工具のツール部とホルダー部に分けて、工具外形の掃引形状の情報を作成すると共に前記識別コードを付与することを特徴とする請求項3に記載の工具干渉検出方法。
  5. 前記識別コードが色コードであることを特徴とする請求項3又は4に記載の工具干渉検出方法。
  6. 予め設計したワークモデルの形状情報を用いて、シミュレーションにより工作機械の工具をワークモデル形状に対応する加工経路に沿って移動させる際のワークモデルと工具との干渉を検出する装置において、
    前記ワークモデルの加工面高さ方向と平行なZ軸と、このZ軸と直交するXY平面にマトリックス状に位置する複数の基準点とを設定し、
    前記ワークモデルの形状情報に基づいて、複数の基準点に夫々対応するワークモデル形状の複数のZ値を算出するワーク形状Z値算出手段と、
    前記工具の形状情報と加工経路情報とに基づいて、工具を加工経路に沿って移動させる場合の工具外形の掃引形状の情報を作成する掃引情報作成手段と、
    前記掃引情報作成手段で作成した掃引形状の情報に基づいて、複数の基準点に夫々対応する掃引形状の複数のZ値を算出する掃引形状Z値算出手段と、
    前記複数の基準点の各々に対応するワークモデル形状のZ値と掃引形状のZ値とを比較するZ値比較手段と、
    前記Z値比較手段による比較により、ワークモデル形状のZ値が掃引形状のZ値よりも主軸側に位置する部分を干渉部分として検出する干渉検出手段と、
    を備えたことを特徴とする工具干渉検出装置。
  7. 前記Z軸の正方向をワークモデルから主軸側へ向けて設定し、
    前記干渉検出手段は、ワークモデル形状のZ値が掃引形状のZ値よりも大きい部分を干渉部分として検出することを特徴とする請求項6に記載の工具干渉検出装置。
  8. 前記掃引情報作成手段は、工具外形の掃引形状の、工具が移動方向を変える各節部と工具が直線的に移動する各辺部に夫々対応する識別コードを掃引形状の情報に関連付けて付与し、
    前記干渉検出手段は、前記識別コードを用いて工具のうちのワークモデルと干渉する干渉部分を検出することを特徴とする請求項6又は7に記載の工具干渉検出装置。
  9. 前記掃引情報作成手段は、少なくとも工具のツール部とホルダー部に分けて、工具外形の掃引形状の情報を作成すると共に前記識別コードを付与することを特徴とする請求項8に記載の工具干渉検出装置。
  10. 前記識別コードが色コードであることを特徴とする請求項8又は9に記載の工具干渉検出装置。
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