JP3572446B2 - 車両のエンジン自動停止再始動装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明はアイドル時などに自動的にエンジンを停止し、車両の発進時などに自動的に再始動を行う自動始動制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、燃費や排気エミッションを低減するために、車両が信号待ちなどで停車したときには自動的にエンジンを停止し、発進時に自動的に再始動する装置が知られている。このときの再始動は通常のスタータモータなどに比較して、容量の大きなモータにより行われ、このためきわめて短時間のうちに起動が完了する。
【0003】
ところで、エンジン停止時のクランク軸位置により、始動モータに必要なトルクが異なる。このため、停止時のクランク軸位置(角度位置)によっては、起動完了までの時間が遅れたり、これとは逆に、起動完了、ないしはその後の回転数上昇が早過ぎることもある。
【0004】
このように、再始動要求が検出されてから始動が完了するまでの時間にバラツキが出れば、それだけ発進時の運転性やフィーリングが悪化する。
【0005】
また、エンジン停止時には自動変速機に必要な油圧を供給するオイルポンプなどの補機も停止し、また再始動時には油圧の立ち上がりが遅れる。そこで、エンジン停止時にも作動を継続する補助的な電動ポンプを設け、停止期間中も必要油圧を確保するようにしている。しかし、これでも再始動時の立ち上がりに要する時間が変動すると、自動変速機などの変速応答性や、クリープ力にも影響が出て、発進性能が低下するようなおそれもある。
【0006】
エンジン停止時のクランク軸位置は常に同一位置になるとはかぎらず、バラツキが生じるのは避けられない。そこで、特開平5−149221号公報によって、エンジンを停止させるときのクランク位置を、始動時のトルクが最も小さくなる特定のクランク軸位置となるように、停止位置をモータにより制御する提案がなされている。
【0007】
これによれば、エンジンの始動時のクランク軸位置が一定で、トルクがいつも最小となるので、速やかな始動が可能となる。
【0008】
【発明が解決すべき課題】
しかし、このようにエンジン停止時にモータトルクにより停止位置制御を行う場合、停止直前のエンジン回転数の非常に低い領域で大きなモータトルクが必要となり、一般的にはこの領域ではモータの効率が悪く、消費電力も大きく、燃費の悪化につながる。
【0009】
また、停止直前の低回転域では、シリンダの圧縮反作用や、カムシャフトのフリクションの影響により、クランク軸に作用する不均一のトルクが大きくなり、不規則な回転運動をしながらエンジンが停止するので、これに対応したモータトルクの制御は非常に複雑なものとなる。
【0010】
本発明はこれらの点に着目し、再始動要求の検出後、モータによる起動時間がいつも一定になるように維持し、再始動終了までの時間のバラツキを抑え、常に安定した良好な発進性能を確保できるようにすることを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
第1の発明は、エンジンと、このエンジンに同期して回転する電動機と、エンジン及び電動機の出力を駆動輪に伝達する自動変速機と、車両の走行条件によってエンジンの自動停止、再始動を行う制御手段とを備えた車両において、エンジンの自動停止時のクランク軸位置を検出する手段と、この停止クランク軸位置に応じてディレイ時間を設定する手段と、エンジンの再始動要求があってから上記設定したディレイ時間を経過したときに電動機の駆動を開始する始動制御手段と、
を備えることを特徴とする。
【0012】
第2の発明は、第1の発明において、前記ディレイ時間の設定手段は、起動時に要求されるトルクが大きいクランク軸位置ではディレイ時間が短く、要求トルクが小さいクランク軸位置ではディレイ時間が長くなるようにディレイ時間を設定する。
【0013】
第3の発明は、第2の発明において、前記ディレイ時間の設定手段は、起動時に要求されるトルクが一定値を超える範囲では、ディレイ時間を一定の短時間に設定する。
【0014】
第4の発明は、エンジンと、このエンジンに同期して回転する電動機と、エンジン及び電動機の出力を駆動輪に伝達する自動変速機と、車両の走行条件によってエンジンの自動停止、再始動を行う制御手段とを備えた車両において、エンジンの自動停止時のクランク軸位置を検出する手段と、この停止クランク軸位置に応じて電動機の駆動トルクを設定する手段と、エンジンの再始動要求があったときに上記設定した駆動トルクで電動機の駆動を開始する始動制御手段とを備えることを特徴とする。
【0015】
第5の発明は、第4の発明において、前記駆動トルクの設定手段は、起動時に要求されるトルクに応じて要求トルクが大きいクランク軸位置では電動機の駆動トルクが大きくなるように設定する。
【0016】
第6の発明は、第4の発明において、前記駆動トルクの設定手段は、起動時に要求されるトルクが一定値を超える範囲では、電動機の駆動トルクを一定値に制限する。
【0017】
【作用、効果】
第1の発明において、エンジン停止時のクランク軸位置によって、次の再始動に必要な起動トルクが変動し、このため再始動要求があってから始動が完了するまでの時間も異なってくるが、エンジン自動停止時のクランク軸位置が記憶され、再始動要求が検出されてから電動機による起動が完了するまでの時間が一定となるように、クランク軸位置に応じて必要なディレイ時間が設定される。このため、例えばブレーキペダルの踏み込みの解除を検出、つまり再始動要求があってから、再始動が完了するまでの時間が常に一定の決まった時間となり、運転者に再始動の再現性の安定した始動フィーリングをもたらすことができる。
【0018】
また、再始動直後の自動変速機の応答性やクリープ力の発生を常に安定的に維持することができる。
【0019】
第2、第3の発明では、ディレイ時間は、エンジン立ち上がりまでの時間が短いときほど長く、立ち上がりまでの時間が長いときには短くなり、このようにして、再始動要求があってから、常に一定時間内でエンジンの起動を完了させることができる。
【0020】
第4の発明においては、前記したように、エンジン停止時のクランク軸位置によって決まる再始動時の起動トルクに応じたトルクを電動機が発生することにより、再始動要求があって直ちに起動を開始しても、エンジン回転の立ち上がりまでにかかる時間を一定にすることができ、再始動の再現性を一定化して安定性を確保できる。
【0021】
第5の発明では、再始動時の要求トルクに応じて電動機の駆動トルクが設定され、所定の時間内に再始動を完了できる。
【0022】
第6の発明では、再始動の要求トルクが一定値を超えた範囲では、電動機の駆動トルクを一定に制限するので、発生頻度の低い高トルクに対応させることがなく、電動機の容量が不必要に大型化するのを回避できる。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0024】
図1において、1はエンジン、3は無段自動変速機であり、これらの間にはモータジェネレータ(電動機)2が配置される。エンジン1またはモータジェネレータ2の回転が無段自動変速機3からドライブシャフト7を介して駆動輪8に伝達される。
【0025】
なお、エンジン1としては、ガソリンエンジンの他、ディーゼルエンジンを備えることもでき、また無段自動変速機3の代わりにトルクコンバータ付きもしくは発進クラッチ付きの有段自動変速機を用いることもできる。
【0026】
無段自動変速機3はトルクコンバータ4と、前後進切換機構5と、可変プーリ6a,6b間に金属ベルト6cを掛け回した変速部6から構成され、可変プーリ6a,6bのプーリ比を変えることにより、金属ベルト6cを介して伝達される速度比が変化する。
【0027】
無段自動変速機3の目標変速比が運転状態に応じて設定され、これが実際の入力回転数と出力回転数の比である変速比と一致するように、可変プーリ6a,6bを駆動するためのプライマリ油圧とセカンダリ油圧とが制御される。
【0028】
これら必要な油圧はエンジン駆動される図示しない内部オイルポンプから供給され、このオイルポンプはエンジン1が停止するときには、回転を停止し、吐出量がゼロとなる。
【0029】
他方、エンジン停止時にも必要な油圧を供給するため、外付けの電動型のオイルポンプ14が備えられ、これにより、エンジン回転の一時的な停止時にも必要最小限の油圧を発生させ、無段自動変速機3に必要油圧を供給可能としている。
【0030】
なお、このオイルポンプ14はエンジン一時停止中は必要最小限の油圧を供給し、再始動要求があると、吐出量を一定量だけ増量し、内部オイルポンプの立ち上がりの遅れ分を補うようになっている。
【0031】
前後進切換機構5は前進時と後進時とで出力回転の方向を逆転させるもので、またトルクコンバータ4は入力回転トルクを流体力を介して出力側に伝達し、入力側の極低速回転時など出力側の回転の停止を許容できる。
【0032】
前記モータジェネレータ2はエンジン1のクランクシャフトに直結もしくはベルトやチェーンを介して連結され、エンジン1と同期して回転する。モータジェネレータ2はモータ、あるいは発電機として機能し、電力コントロールユニット12によりその機能と回転数、発電量などが制御される。
【0033】
モータジェネレータ2がエンジン1の出力を補ってモータとして、あるいはエンジン1を始動するためにモータとして機能するときは、バッテリ13からの電流が電力コントロールユニット12を介して供給される。また車両の走行エネルギを回収すべく発電機として機能するときは、発生した電流は電力コントロールユニット12を介してバッテリ13を充電するために供給される。
【0034】
次に、車両の一時停止時などのアイドル状態でエンジン1を自動的に停止し、その後に発進させるときにエンジン1を自動的に再始動させるために、自動停止再始動コントローラ10が備えられる。
【0035】
自動停止再始動コントローラ10は、車両停止時にエンジン1の作動を停止させ、また発進時にモータジェネレータ2を駆動してエンジン1を始動させるようになっている。
【0036】
自動停止再始動コントローラ10には、エンジン回転数センサ9、ブレーキセンサ11、アクセルセンサ15、車速センサ17などからの信号が入力し、これらに基づいて車両の一時停止時、例えばエンジン回転数がアイドル回転数で、ブレーキペダルが踏まれ、アクセル開度が全閉(アイドル開度)、車速がゼロのときなどに、エンジン供給燃料をカットして自動的に停止させ、またこの状態から再始動要求があったとき、例えば、ブレーキが解除あるいはアクセルが踏み込まれたり、停止後一定時間が経過したときとなどに、モータジェネレータ(以下単にモータともいう)2を駆動しながら燃料供給を再開してエンジンを再始動する制御を行う。
【0037】
そして、とくに本発明では、この再始動時に再始動にかかる時間を常に一定となるように制御し、発進時の運転性を良好にする。このため、エンジン停止時のクランク軸停止位置(角度位置、以下同じ)を検出し、この停止位置によりモータ起動開始のディレイ時間を設定し、これにより再始動要求を検出してから再始動完了までにかかる時間が一定になるようにしている。
【0038】
一般にエンジン停止時のクランク軸位置にはバラツキがあり、停止位置によっては再始動に必要なモータトルクが大きく変動し、起動トルクの大きいときは始動までの時間が長くかかり、発進性能が低下したり、また起動トルクの小さいときには始動までの時間が短く、無段自動変速機3の必要油圧が不足して金属ベルト6cに滑りが生じ、クリープ力や発進駆動力が低下したりする。
【0039】
図4はこのようすを示すもので、4何気筒エンジンにおける、クランク軸の停止位置の発生頻度と、停止クランク軸位置に対応しての起動時のエンジン回転の立ち上がり時間の関係を表すが、クランク角度(ATDC)で90゜付近で、起動後、エンジン立ち上がりまでにかかる時間が最も短くなり、30゜付近で最も長くなる。そして、エンジンの停止時のクランク軸位置にはバラツキがあるが、一般には、図中の通常停止領域Aの範囲内で停止する頻度が高い。
【0040】
そこで、エンジン停止時のクランク軸停止位置を検出し、これに応じて再始動要求があってから、モータの起動開始までのディレイ時間を調整し、始動完了時期を一定にするのである。
【0041】
自動停止再始動コントローラ10で行われる制御内容について、図2、図3のフローチャートにしたがって説明する。
【0042】
図2はエンジン停止時の制御であり、まずステップS1では、エンジン回転数がアイドル回転数で、ブレーキペダルが踏まれ、アクセル開度が全閉で、車速がゼロのときなど、エンジン停止指令が出力される。
【0043】
この後、ステップS2ではクランク軸回転位置(クランク位置)の検出値を順次読み込んでいき、これをエンジン回転が完全に停止するまで繰り返す(ステップS3)。エンジン回転が停止したら、ステップS4でそのときのクランク軸位置を確定し、次の再始動まで記憶する。
【0044】
図3はエンジン再始動時のディレイ制御を示すもので、ステップS11では、前記したエンジン停止の条件が解除され、例えばブレーキペダルが離されたり、アクセルペダルが踏み込まれたりして、エンジン再始動が指令されたならば、ステップS12で前記したエンジン停止時のクランク軸位置を確認し、ステップS13でこの停止時のクランク軸位置に基づいて、モータ作動開始ディレイ時間を設定する。
【0045】
これは、図5のようなマップに基づいて設定されるもので、このディレイ時間は、そのときのクランク軸位置から求められるエンジン起動に必要な時間に対応して決まり、起動に必要な時間(エンジン立ち上がりまでの時間)が短くなるほど、ディレイ時間が長くなるように設定される。
【0046】
なお、このディレイ時間は発生頻度の低いクランク軸停止位置では、ゼロになるように設定している。
【0047】
ステップS14でエンジン再始動指令後(再始動要求指令があった後)のディレイ時間をカウントし、ディレイ時間が経過したときに、ステップS15でモータ作動が出力される。
【0048】
次に図6を参照しながら全体的な作用について説明する。
【0049】
図6はエンジンの自動停止と、再始動が行われたときの、エンジン回転数、駆動力、駆動系の油圧などの関係を表すものである。
【0050】
例えば、車速がゼロで、ブレーキセンサ(スイッチ)がONとなったときに、燃料をカットしてエンジンを停止させ、ブレーキセンサがOFFとなったときに燃料噴射を再開しながらモータを駆動し、エンジンを再始動させるものとする。
【0051】
エンジン停止時のクランク軸位置により、再始動に必要な駆動トルクが変化し、起動後のエンジン回転数の立ち上がりに必要な時間が変化する。
【0052】
エンジンの停止時のクランク軸位置にはバラツキがあるが、一般には、図4の通常停止領域Aの範囲内で停止する頻度が高い。
【0053】
再始動時にエンジン回転の立ち上がりまでに要する許容時間を仮にΔTとして、この許容時間ΔT内でも停止時のクランク軸位置により、駆動要求トルクが異なり、エンジン立ち上がりまでの時間が変化する。このため、例えばブレーキセンサがブレーキペダルの踏み込みの解除を検出してから、再始動が完了するまでの時間が異なることがあり、運転者に違和感を与えてしまう。
【0054】
本発明では、エンジン自動停止時のクランク軸位置が記憶され、再始動要求が検出されてからモータ起動が完了するまでの時間が一定となるように、クランク軸位置に応じて必要なディレイ時間が設定される。
【0055】
具体的には、エンジン立ち上がりまでの時間が短いときほど、ディレイ時間が長く、立ち上がりまでの時間が長いときには、ディレイ時間が短くなり、この結果、再始動要求、例えばブレーキペダルの踏み込みの解除を検出してから、再始動が完了するまでの時間が常に一定の決まった時間となり、運転者に再始動の再現性の安定した始動フィーリングをもたらすことができる。
【0056】
また、無段自動変速機3には、エンジン停止時にも外部ポンプ14からの油圧が供給され、しかもこの外部ポンプ14の油圧は再始動時にモータ起動と同時に増加させ、エンジン回転により駆動される内部ポンプからの油圧の遅れを補足している。
【0057】
しかし、起動後のエンジン回転数の立ち上がりが早過ぎると、その回転数で求められる必要油圧が無段自動変速機3の内部の可変プーリ6a、6bなどに供給できず、金属ベルト6cに滑りが生じ、車両の駆動力の上昇が遅れる。
【0058】
この場合にも、起動後のエンジン立ち上がり時間を一定にすることで、無段自動変速機3に要求される油圧を確保することができ、したがってディレイ時間制御により、無段自動変速機3の滑りを防いで、駆動力の上昇特性の遅れを避けることが可能となる。
【0059】
次に他の実施形態について説明する。
【0060】
上記実施形態では、再始動要求があると、そのときの停止クランク軸位置に応じてディレイ時間を設定し、再始動要求からエンジンの立ち上がりまでにかかる時間を一定に制御しているが、図7のように、停止クランク軸位置によって再始動時の起動トルクを変化させても、起動までの時間を一定にすることができる。
【0061】
つまり、要求トルクの大きくなるクランク軸の停止位置では、これに応じてモータ起動トルクを大きくするように、モータ駆動電流を増加させる。すると、大きなトルクで始動を行えるので、エンジン立ち上がりまでの時間が短縮される。
【0062】
これに対して、要求トルクの小さいクランク軸停止位置では、モータ駆動電流を減少させる。小さな駆動トルクでも容易にエンジン回転が立ち上がるので、再始動が完了するまでの時間は短い。
【0063】
このようにして、エンジン停止時のクランク軸位置に応じてモータ駆動電流を増減し、起動トルクを変化させることにより、再始動要求後、再始動が完了するまでの時間を一定に維持することができるのである。
【0064】
なお、このようにして制御されるモータ始動時間は、自動変速機の油圧応答性が確保できる範囲内で設定されることが好ましい。
【0065】
また、図8のように、エンジン停止時のクランク軸位置が、高い起動トルクが要求されるものの、通常の停止頻度がきわめて少ない領域にあるときは、一定の起動トルクとなるように最大トルクを規定してもよく、この場合にはモータの小型化が可能となる。
【0066】
通常はクランク軸の停止位置は上記したように、停止領域Aの範囲に収まり、最も高い起動トルクが要求される範囲で停止するようなことは、ほとんど起きえない。この範囲を想定してモータの最大トルクを設定すると、実質的に不必要なモータ容量を備えなければならず、それだけモータが大型化する。
【0067】
そこで、発生頻度の少ない最大トルク時の要求トルクは不足しても、通常の範囲内では応答性要求を満たすことのできるモータ容量とすることで、モータの小型化をはかることができる。
【0068】
本発明は上記の実施の形態に限定されずに、その技術的な思想の範囲内において種々の変更がなしうることは明白である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態の構成を示す概略構成図。
【図2】同じく制御動作のフローチャート。
【図3】同じく制御動作のフローチャート。
【図4】クランク軸の停止位置(頻度)と起動に要する時間の関係を示す説明図。
【図5】ディレイ時間と起動に要する時間の関係を示す説明図。
【図6】エンジン自動停止と再始動の制御内容を示すタイムチャート。
【図7】エンジンの起動に要する時間と制御起動トルクの関係を示す説明図。
【図8】同じくエンジンの起動に要する時間と制御起動トルクの関係を示す説明図。
【符号の説明】
1 エンジン
2 モータジェネレータ
3 無段自動変速機
4 トルクコンバータ
5 前後進切換機構
6 変速部
9 回転数センサ
10 自動停止再始動コントローラ
11 ブレーキセンサ
12 電力コントロールユニット
14 外部オイルポンプ
15 アクセルセンサ
17 車速センサ
Claims (6)
- エンジンと、
このエンジンに同期して回転する電動機と、
エンジン及び電動機の出力を駆動輪に伝達する自動変速機と、
車両の走行条件によってエンジンの自動停止、再始動を行う制御手段とを備えた車両において、
エンジンの自動停止時のクランク軸位置を検出する手段と、
この停止クランク軸位置に応じてディレイ時間を設定する手段と、
エンジンの再始動要求があってから上記設定したディレイ時間を経過したときに電動機の駆動を開始する始動制御手段と、
を備えることを特徴とする車両のエンジン自動停止再始動装置。 - 前記ディレイ時間の設定手段は、起動時に要求されるトルクが大きいクランク軸位置ではディレイ時間が短く、要求トルクが小さいクランク軸位置ではディレイ時間が長くなるようにディレイ時間を設定する請求項1に記載の車両のエンジン自動停止再始動装置。
- 前記ディレイ時間の設定手段は、起動時に要求されるトルクが一定値を超える範囲では、ディレイ時間を一定の短時間に設定する請求項2に記載の車両のエンジン自動停止再始動装置。
- エンジンと、
このエンジンに同期して回転する電動機と、
エンジン及び電動機の出力を駆動輪に伝達する自動変速機と、
車両の走行条件によってエンジンの自動停止、再始動を行う制御手段とを備えた車両において、
エンジンの自動停止時のクランク軸位置を検出する手段と、
この停止クランク軸位置に応じて電動機の駆動トルクを設定する手段と、
エンジンの再始動要求があったときに上記設定した駆動トルクで電動機の駆動を開始する始動制御手段と、
を備えることを特徴とする車両のエンジン自動停止再始動装置。 - 前記駆動トルクの設定手段は、起動時に要求されるトルクに応じて要求トルクが大きいクランク軸位置では電動機の駆動トルクが大きくなるように設定する請求項4に記載の車両のエンジン自動停止再始動装置。
- 前記駆動トルクの設定手段は、起動時に要求されるトルクが一定値を超える範囲では、電動機の駆動トルクを一定値に制限する請求項4に記載の車両のエンジン自動停止再始動装置。
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