JP2000329039A - 車両のエンジン自動停止再始動装置 - Google Patents

車両のエンジン自動停止再始動装置

Info

Publication number
JP2000329039A
JP2000329039A JP11136167A JP13616799A JP2000329039A JP 2000329039 A JP2000329039 A JP 2000329039A JP 11136167 A JP11136167 A JP 11136167A JP 13616799 A JP13616799 A JP 13616799A JP 2000329039 A JP2000329039 A JP 2000329039A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
engine
time
torque
restart
electric motor
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP11136167A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3572446B2 (ja
Inventor
Hiroaki Okane
宏明 大金
Yuki Nakajima
祐樹 中島
Hiroyasu Yoshino
太容 吉野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nissan Motor Co Ltd
Original Assignee
Nissan Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nissan Motor Co Ltd filed Critical Nissan Motor Co Ltd
Priority to JP13616799A priority Critical patent/JP3572446B2/ja
Publication of JP2000329039A publication Critical patent/JP2000329039A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3572446B2 publication Critical patent/JP3572446B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
    • Y02T10/00Road transport of goods or passengers
    • Y02T10/10Internal combustion engine [ICE] based vehicles
    • Y02T10/40Engine management systems
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
    • Y02T10/00Road transport of goods or passengers
    • Y02T10/60Other road transportation technologies with climate change mitigation effect
    • Y02T10/62Hybrid vehicles

Abstract

(57)【要約】 【課題】再始動要求の検出後、モータによる起動時間が
いつも一定になるように維持し、再始動終了までの時間
のバラツキを抑え、常に安定した良好な発進性能を確保
する。 【解決手段】車両の走行条件によってエンジンの自動停
止、再始動を行うコントローラ10を備えた車両におい
て、エンジン1の自動停止時のクランク軸位置を検出
し、この停止クランク軸位置に応じてディレイ時間を設
定し、エンジン1の再始動要求があってから上記設定し
たディレイ時間を経過したときに電動機2の駆動を開始
するようにする。このため、再始動要求があってから、
再始動終了までの時間が一定にできる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明はアイドル時などに
自動的にエンジンを停止し、車両の発進時などに自動的
に再始動を行う自動始動制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、燃費や排気エミッションを低減す
るために、車両が信号待ちなどで停車したときには自動
的にエンジンを停止し、発進時に自動的に再始動する装
置が知られている。このときの再始動は通常のスタータ
モータなどに比較して、容量の大きなモータにより行わ
れ、このためきわめて短時間のうちに起動が完了する。
【0003】ところで、エンジン停止時のクランク軸位
置により、始動モータに必要なトルクが異なる。このた
め、停止時のクランク軸位置(角度位置)によっては、
起動完了までの時間が遅れたり、これとは逆に、起動完
了、ないしはその後の回転数上昇が早過ぎることもあ
る。
【0004】このように、再始動要求が検出されてから
始動が完了するまでの時間にバラツキが出れば、それだ
け発進時の運転性やフィーリングが悪化する。
【0005】また、エンジン停止時には自動変速機に必
要な油圧を供給するオイルポンプなどの補機も停止し、
また再始動時には油圧の立ち上がりが遅れる。そこで、
エンジン停止時にも作動を継続する補助的な電動ポンプ
を設け、停止期間中も必要油圧を確保するようにしてい
る。しかし、これでも再始動時の立ち上がりに要する時
間が変動すると、自動変速機などの変速応答性や、クリ
ープ力にも影響が出て、発進性能が低下するようなおそ
れもある。
【0006】エンジン停止時のクランク軸位置は常に同
一位置になるとはかぎらず、バラツキが生じるのは避け
られない。そこで、特開平5−149221号公報によ
って、エンジンを停止させるときのクランク位置を、始
動時のトルクが最も小さくなる特定のクランク軸位置と
なるように、停止位置をモータにより制御する提案がな
されている。
【0007】これによれば、エンジンの始動時のクラン
ク軸位置が一定で、トルクがいつも最小となるので、速
やかな始動が可能となる。
【0008】
【発明が解決すべき課題】しかし、このようにエンジン
停止時にモータトルクにより停止位置制御を行う場合、
停止直前のエンジン回転数の非常に低い領域で大きなモ
ータトルクが必要となり、一般的にはこの領域ではモー
タの効率が悪く、消費電力も大きく、燃費の悪化につな
がる。
【0009】また、停止直前の低回転域では、シリンダ
の圧縮反作用や、カムシャフトのフリクションの影響に
より、クランク軸に作用する不均一のトルクが大きくな
り、不規則な回転運動をしながらエンジンが停止するの
で、これに対応したモータトルクの制御は非常に複雑な
ものとなる。
【0010】本発明はこれらの点に着目し、再始動要求
の検出後、モータによる起動時間がいつも一定になるよ
うに維持し、再始動終了までの時間のバラツキを抑え、
常に安定した良好な発進性能を確保できるようにするこ
とを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】第1の発明は、エンジン
と、このエンジンに同期して回転する電動機と、エンジ
ン及び電動機の出力を駆動輪に伝達する自動変速機と、
車両の走行条件によってエンジンの自動停止、再始動を
行う制御手段とを備えた車両において、エンジンの自動
停止時のクランク軸位置を検出する手段と、この停止ク
ランク軸位置に応じてディレイ時間を設定する手段と、
エンジンの再始動要求があってから上記設定したディレ
イ時間を経過したときに電動機の駆動を開始する始動制
御手段と、を備えることを特徴とする。
【0012】第2の発明は、第1の発明において、前記
ディレイ時間の設定手段は、起動時に要求されるトルク
が大きいクランク軸位置ではディレイ時間が短く、要求
トルクが小さいクランク軸位置ではディレイ時間が長く
なるようにディレイ時間を設定する。
【0013】第3の発明は、第2の発明において、前記
ディレイ時間の設定手段は、起動時に要求されるトルク
が一定値を超える範囲では、ディレイ時間を一定の短時
間に設定する。
【0014】第4の発明は、エンジンと、このエンジン
に同期して回転する電動機と、エンジン及び電動機の出
力を駆動輪に伝達する自動変速機と、車両の走行条件に
よってエンジンの自動停止、再始動を行う制御手段とを
備えた車両において、エンジンの自動停止時のクランク
軸位置を検出する手段と、この停止クランク軸位置に応
じて電動機の駆動トルクを設定する手段と、エンジンの
再始動要求があったときに上記設定した駆動トルクで電
動機の駆動を開始する始動制御手段とを備えることを特
徴とする。
【0015】第5の発明は、第4の発明において、前記
駆動トルクの設定手段は、起動時に要求されるトルクに
応じて要求トルクが大きいクランク軸位置では電動機の
駆動トルクが大きくなるように設定する。
【0016】第6の発明は、第4の発明において、前記
駆動トルクの設定手段は、起動時に要求されるトルクが
一定値を超える範囲では、電動機の駆動トルクを一定値
に制限する。
【0017】
【作用、効果】第1の発明において、エンジン停止時の
クランク軸位置によって、次の再始動に必要な起動トル
クが変動し、このため再始動要求があってから始動が完
了するまでの時間も異なってくるが、エンジン自動停止
時のクランク軸位置が記憶され、再始動要求が検出され
てから電動機による起動が完了するまでの時間が一定と
なるように、クランク軸位置に応じて必要なディレイ時
間が設定される。このため、例えばブレーキペダルの踏
み込みの解除を検出、つまり再始動要求があってから、
再始動が完了するまでの時間が常に一定の決まった時間
となり、運転者に再始動の再現性の安定した始動フィー
リングをもたらすことができる。
【0018】また、再始動直後の自動変速機の応答性や
クリープ力の発生を常に安定的に維持することができ
る。
【0019】第2、第3の発明では、ディレイ時間は、
エンジン立ち上がりまでの時間が短いときほど長く、立
ち上がりまでの時間が長いときには短くなり、このよう
にして、再始動要求があってから、常に一定時間内でエ
ンジンの起動を完了させることができる。
【0020】第4の発明においては、前記したように、
エンジン停止時のクランク軸位置によって決まる再始動
時の起動トルクに応じたトルクを電動機が発生すること
により、再始動要求があって直ちに起動を開始しても、
エンジン回転の立ち上がりまでにかかる時間を一定にす
ることができ、再始動の再現性を一定化して安定性を確
保できる。
【0021】第5の発明では、再始動時の要求トルクに
応じて電動機の駆動トルクが設定され、所定の時間内に
再始動を完了できる。
【0022】第6の発明では、再始動の要求トルクが一
定値を超えた範囲では、電動機の駆動トルクを一定に制
限するので、発生頻度の低い高トルクに対応させること
がなく、電動機の容量が不必要に大型化するのを回避で
きる。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。
【0024】図1において、1はエンジン、3は無段自
動変速機であり、これらの間にはモータジェネレータ
(電動機)2が配置される。エンジン1またはモータジ
ェネレータ2の回転が無段自動変速機3からドライブシ
ャフト7を介して駆動輪8に伝達される。
【0025】なお、エンジン1としては、ガソリンエン
ジンの他、ディーゼルエンジンを備えることもでき、ま
た無段自動変速機3の代わりにトルクコンバータ付きも
しくは発進クラッチ付きの有段自動変速機を用いること
もできる。
【0026】無段自動変速機3はトルクコンバータ4
と、前後進切換機構5と、可変プーリ6a,6b間に金
属ベルト6cを掛け回した変速部6から構成され、可変
プーリ6a,6bのプーリ比を変えることにより、金属
ベルト6cを介して伝達される速度比が変化する。
【0027】無段自動変速機3の目標変速比が運転状態
に応じて設定され、これが実際の入力回転数と出力回転
数の比である変速比と一致するように、可変プーリ6
a,6bを駆動するためのプライマリ油圧とセカンダリ
油圧とが制御される。
【0028】これら必要な油圧はエンジン駆動される図
示しない内部オイルポンプから供給され、このオイルポ
ンプはエンジン1が停止するときには、回転を停止し、
吐出量がゼロとなる。
【0029】他方、エンジン停止時にも必要な油圧を供
給するため、外付けの電動型のオイルポンプ14が備え
られ、これにより、エンジン回転の一時的な停止時にも
必要最小限の油圧を発生させ、無段自動変速機3に必要
油圧を供給可能としている。
【0030】なお、このオイルポンプ14はエンジン一
時停止中は必要最小限の油圧を供給し、再始動要求があ
ると、吐出量を一定量だけ増量し、内部オイルポンプの
立ち上がりの遅れ分を補うようになっている。
【0031】前後進切換機構5は前進時と後進時とで出
力回転の方向を逆転させるもので、またトルクコンバー
タ4は入力回転トルクを流体力を介して出力側に伝達
し、入力側の極低速回転時など出力側の回転の停止を許
容できる。
【0032】前記モータジェネレータ2はエンジン1の
クランクシャフトに直結もしくはベルトやチェーンを介
して連結され、エンジン1と同期して回転する。モータ
ジェネレータ2はモータ、あるいは発電機として機能
し、電力コントロールユニット12によりその機能と回
転数、発電量などが制御される。
【0033】モータジェネレータ2がエンジン1の出力
を補ってモータとして、あるいはエンジン1を始動する
ためにモータとして機能するときは、バッテリ13から
の電流が電力コントロールユニット12を介して供給さ
れる。また車両の走行エネルギを回収すべく発電機とし
て機能するときは、発生した電流は電力コントロールユ
ニット12を介してバッテリ13を充電するために供給
される。
【0034】次に、車両の一時停止時などのアイドル状
態でエンジン1を自動的に停止し、その後に発進させる
ときにエンジン1を自動的に再始動させるために、自動
停止再始動コントローラ10が備えられる。
【0035】自動停止再始動コントローラ10は、車両
停止時にエンジン1の作動を停止させ、また発進時にモ
ータジェネレータ2を駆動してエンジン1を始動させる
ようになっている。
【0036】自動停止再始動コントローラ10には、エ
ンジン回転数センサ9、ブレーキセンサ11、アクセル
センサ15、車速センサ17などからの信号が入力し、
これらに基づいて車両の一時停止時、例えばエンジン回
転数がアイドル回転数で、ブレーキペダルが踏まれ、ア
クセル開度が全閉(アイドル開度)、車速がゼロのとき
などに、エンジン供給燃料をカットして自動的に停止さ
せ、またこの状態から再始動要求があったとき、例え
ば、ブレーキが解除あるいはアクセルが踏み込まれた
り、停止後一定時間が経過したときとなどに、モータジ
ェネレータ(以下単にモータともいう)2を駆動しなが
ら燃料供給を再開してエンジンを再始動する制御を行
う。
【0037】そして、とくに本発明では、この再始動時
に再始動にかかる時間を常に一定となるように制御し、
発進時の運転性を良好にする。このため、エンジン停止
時のクランク軸停止位置(角度位置、以下同じ)を検出
し、この停止位置によりモータ起動開始のディレイ時間
を設定し、これにより再始動要求を検出してから再始動
完了までにかかる時間が一定になるようにしている。
【0038】一般にエンジン停止時のクランク軸位置に
はバラツキがあり、停止位置によっては再始動に必要な
モータトルクが大きく変動し、起動トルクの大きいとき
は始動までの時間が長くかかり、発進性能が低下した
り、また起動トルクの小さいときには始動までの時間が
短く、無段自動変速機3の必要油圧が不足して金属ベル
ト6cに滑りが生じ、クリープ力や発進駆動力が低下し
たりする。
【0039】図4はこのようすを示すもので、4何気筒
エンジンにおける、クランク軸の停止位置の発生頻度
と、停止クランク軸位置に対応しての起動時のエンジン
回転の立ち上がり時間の関係を表すが、クランク角度
(ATDC)で90゜付近で、起動後、エンジン立ち上
がりまでにかかる時間が最も短くなり、30゜付近で最
も長くなる。そして、エンジンの停止時のクランク軸位
置にはバラツキがあるが、一般には、図中の通常停止領
域Aの範囲内で停止する頻度が高い。
【0040】そこで、エンジン停止時のクランク軸停止
位置を検出し、これに応じて再始動要求があってから、
モータの起動開始までのディレイ時間を調整し、始動完
了時期を一定にするのである。
【0041】自動停止再始動コントローラ10で行われ
る制御内容について、図2、図3のフローチャートにし
たがって説明する。
【0042】図2はエンジン停止時の制御であり、まず
ステップS1では、エンジン回転数がアイドル回転数
で、ブレーキペダルが踏まれ、アクセル開度が全閉で、
車速がゼロのときなど、エンジン停止指令が出力され
る。
【0043】この後、ステップS2ではクランク軸回転
位置(クランク位置)の検出値を順次読み込んでいき、
これをエンジン回転が完全に停止するまで繰り返す(ス
テップS3)。エンジン回転が停止したら、ステップS
4でそのときのクランク軸位置を確定し、次の再始動ま
で記憶する。
【0044】図3はエンジン再始動時のディレイ制御を
示すもので、ステップS11では、前記したエンジン停
止の条件が解除され、例えばブレーキペダルが離された
り、アクセルペダルが踏み込まれたりして、エンジン再
始動が指令されたならば、ステップS12で前記したエ
ンジン停止時のクランク軸位置を確認し、ステップS1
3でこの停止時のクランク軸位置に基づいて、モータ作
動開始ディレイ時間を設定する。
【0045】これは、図5のようなマップに基づいて設
定されるもので、このディレイ時間は、そのときのクラ
ンク軸位置から求められるエンジン起動に必要な時間に
対応して決まり、起動に必要な時間(エンジン立ち上が
りまでの時間)が短くなるほど、ディレイ時間が長くな
るように設定される。
【0046】なお、このディレイ時間は発生頻度の低い
クランク軸停止位置では、ゼロになるように設定してい
る。
【0047】ステップS14でエンジン再始動指令後
(再始動要求指令があった後)のディレイ時間をカウン
トし、ディレイ時間が経過したときに、ステップS15
でモータ作動が出力される。
【0048】次に図6を参照しながら全体的な作用につ
いて説明する。
【0049】図6はエンジンの自動停止と、再始動が行
われたときの、エンジン回転数、駆動力、駆動系の油圧
などの関係を表すものである。
【0050】例えば、車速がゼロで、ブレーキセンサ
(スイッチ)がONとなったときに、燃料をカットして
エンジンを停止させ、ブレーキセンサがOFFとなった
ときに燃料噴射を再開しながらモータを駆動し、エンジ
ンを再始動させるものとする。
【0051】エンジン停止時のクランク軸位置により、
再始動に必要な駆動トルクが変化し、起動後のエンジン
回転数の立ち上がりに必要な時間が変化する。
【0052】エンジンの停止時のクランク軸位置にはバ
ラツキがあるが、一般には、図4の通常停止領域Aの範
囲内で停止する頻度が高い。
【0053】再始動時にエンジン回転の立ち上がりまで
に要する許容時間を仮にΔTとして、この許容時間ΔT
内でも停止時のクランク軸位置により、駆動要求トルク
が異なり、エンジン立ち上がりまでの時間が変化する。
このため、例えばブレーキセンサがブレーキペダルの踏
み込みの解除を検出してから、再始動が完了するまでの
時間が異なることがあり、運転者に違和感を与えてしま
う。
【0054】本発明では、エンジン自動停止時のクラン
ク軸位置が記憶され、再始動要求が検出されてからモー
タ起動が完了するまでの時間が一定となるように、クラ
ンク軸位置に応じて必要なディレイ時間が設定される。
【0055】具体的には、エンジン立ち上がりまでの時
間が短いときほど、ディレイ時間が長く、立ち上がりま
での時間が長いときには、ディレイ時間が短くなり、こ
の結果、再始動要求、例えばブレーキペダルの踏み込み
の解除を検出してから、再始動が完了するまでの時間が
常に一定の決まった時間となり、運転者に再始動の再現
性の安定した始動フィーリングをもたらすことができ
る。
【0056】また、無段自動変速機3には、エンジン停
止時にも外部ポンプ14からの油圧が供給され、しかも
この外部ポンプ14の油圧は再始動時にモータ起動と同
時に増加させ、エンジン回転により駆動される内部ポン
プからの油圧の遅れを補足している。
【0057】しかし、起動後のエンジン回転数の立ち上
がりが早過ぎると、その回転数で求められる必要油圧が
無段自動変速機3の内部の可変プーリ6a、6bなどに
供給できず、金属ベルト6cに滑りが生じ、車両の駆動
力の上昇が遅れる。
【0058】この場合にも、起動後のエンジン立ち上が
り時間を一定にすることで、無段自動変速機3に要求さ
れる油圧を確保することができ、したがってディレイ時
間制御により、無段自動変速機3の滑りを防いで、駆動
力の上昇特性の遅れを避けることが可能となる。
【0059】次に他の実施形態について説明する。
【0060】上記実施形態では、再始動要求があると、
そのときの停止クランク軸位置に応じてディレイ時間を
設定し、再始動要求からエンジンの立ち上がりまでにか
かる時間を一定に制御しているが、図7のように、停止
クランク軸位置によって再始動時の起動トルクを変化さ
せても、起動までの時間を一定にすることができる。
【0061】つまり、要求トルクの大きくなるクランク
軸の停止位置では、これに応じてモータ起動トルクを大
きくするように、モータ駆動電流を増加させる。する
と、大きなトルクで始動を行えるので、エンジン立ち上
がりまでの時間が短縮される。
【0062】これに対して、要求トルクの小さいクラン
ク軸停止位置では、モータ駆動電流を減少させる。小さ
な駆動トルクでも容易にエンジン回転が立ち上がるの
で、再始動が完了するまでの時間は短い。
【0063】このようにして、エンジン停止時のクラン
ク軸位置に応じてモータ駆動電流を増減し、起動トルク
を変化させることにより、再始動要求後、再始動が完了
するまでの時間を一定に維持することができるのであ
る。
【0064】なお、このようにして制御されるモータ始
動時間は、自動変速機の油圧応答性が確保できる範囲内
で設定されることが好ましい。
【0065】また、図8のように、エンジン停止時のク
ランク軸位置が、高い起動トルクが要求されるものの、
通常の停止頻度がきわめて少ない領域にあるときは、一
定の起動トルクとなるように最大トルクを規定してもよ
く、この場合にはモータの小型化が可能となる。
【0066】通常はクランク軸の停止位置は上記したよ
うに、停止領域Aの範囲に収まり、最も高い起動トルク
が要求される範囲で停止するようなことは、ほとんど起
きえない。この範囲を想定してモータの最大トルクを設
定すると、実質的に不必要なモータ容量を備えなければ
ならず、それだけモータが大型化する。
【0067】そこで、発生頻度の少ない最大トルク時の
要求トルクは不足しても、通常の範囲内では応答性要求
を満たすことのできるモータ容量とすることで、モータ
の小型化をはかることができる。
【0068】本発明は上記の実施の形態に限定されず
に、その技術的な思想の範囲内において種々の変更がな
しうることは明白である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態の構成を示す概略構成図。
【図2】同じく制御動作のフローチャート。
【図3】同じく制御動作のフローチャート。
【図4】クランク軸の停止位置(頻度)と起動に要する
時間の関係を示す説明図。
【図5】ディレイ時間と起動に要する時間の関係を示す
説明図。
【図6】エンジン自動停止と再始動の制御内容を示すタ
イムチャート。
【図7】エンジンの起動に要する時間と制御起動トルク
の関係を示す説明図。
【図8】同じくエンジンの起動に要する時間と制御起動
トルクの関係を示す説明図。
【符号の説明】
1 エンジン 2 モータジェネレータ 3 無段自動変速機 4 トルクコンバータ 5 前後進切換機構 6 変速部 9 回転数センサ 10 自動停止再始動コントローラ 11 ブレーキセンサ 12 電力コントロールユニット 14 外部オイルポンプ 15 アクセルセンサ 17 車速センサ
フロントページの続き (72)発明者 吉野 太容 神奈川県横浜市神奈川区宝町2番地 日産 自動車株式会社内 Fターム(参考) 3G093 AA05 AA06 AA07 AA16 BA21 BA22 CA02 CA04 DA01 DA06 DA07 DB00 DB06 DB15 DB23 EB00 FA11 FB04 FB05

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】エンジンと、 このエンジンに同期して回転する電動機と、 エンジン及び電動機の出力を駆動輪に伝達する自動変速
    機と、 車両の走行条件によってエンジンの自動停止、再始動を
    行う制御手段とを備えた車両において、 エンジンの自動停止時のクランク軸位置を検出する手段
    と、 この停止クランク軸位置に応じてディレイ時間を設定す
    る手段と、 エンジンの再始動要求があってから上記設定したディレ
    イ時間を経過したときに電動機の駆動を開始する始動制
    御手段と、 を備えることを特徴とする車両のエンジン自動停止再始
    動装置。
  2. 【請求項2】前記ディレイ時間の設定手段は、起動時に
    要求されるトルクが大きいクランク軸位置ではディレイ
    時間が短く、要求トルクが小さいクランク軸位置ではデ
    ィレイ時間が長くなるようにディレイ時間を設定する請
    求項1に記載の車両のエンジン自動停止再始動装置。
  3. 【請求項3】前記ディレイ時間の設定手段は、起動時に
    要求されるトルクが一定値を超える範囲では、ディレイ
    時間を一定の短時間に設定する請求項2に記載の車両の
    エンジン自動停止再始動装置。
  4. 【請求項4】エンジンと、 このエンジンに同期して回転する電動機と、 エンジン及び電動機の出力を駆動輪に伝達する自動変速
    機と、 車両の走行条件によってエンジンの自動停止、再始動を
    行う制御手段とを備えた車両において、 エンジンの自動停止時のクランク軸位置を検出する手段
    と、 この停止クランク軸位置に応じて電動機の駆動トルクを
    設定する手段と、 エンジンの再始動要求があったときに上記設定した駆動
    トルクで電動機の駆動を開始する始動制御手段と、 を備えることを特徴とする車両のエンジン自動停止再始
    動装置。
  5. 【請求項5】前記駆動トルクの設定手段は、起動時に要
    求されるトルクに応じて要求トルクが大きいクランク軸
    位置では電動機の駆動トルクが大きくなるように設定す
    る請求項4に記載の車両のエンジン自動停止再始動装
    置。
  6. 【請求項6】前記駆動トルクの設定手段は、起動時に要
    求されるトルクが一定値を超える範囲では、電動機の駆
    動トルクを一定値に制限する請求項4に記載の車両のエ
    ンジン自動停止再始動装置。
JP13616799A 1999-05-17 1999-05-17 車両のエンジン自動停止再始動装置 Expired - Fee Related JP3572446B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP13616799A JP3572446B2 (ja) 1999-05-17 1999-05-17 車両のエンジン自動停止再始動装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP13616799A JP3572446B2 (ja) 1999-05-17 1999-05-17 車両のエンジン自動停止再始動装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2000329039A true JP2000329039A (ja) 2000-11-28
JP3572446B2 JP3572446B2 (ja) 2004-10-06

Family

ID=15168900

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP13616799A Expired - Fee Related JP3572446B2 (ja) 1999-05-17 1999-05-17 車両のエンジン自動停止再始動装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3572446B2 (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7079940B2 (en) * 2003-12-11 2006-07-18 Daimlerchrysler Ag Method for automatically stopping an internal combustion engine with a variable stopping delay
WO2013137080A1 (ja) * 2012-03-13 2013-09-19 日産自動車株式会社 ハイブリッド車両の制御装置
JP2015086700A (ja) * 2013-10-28 2015-05-07 富士重工業株式会社 アイドリングストップ制御装置
CN107178452A (zh) * 2016-03-09 2017-09-19 福特全球技术公司 基于发动机停止位置启动发动机的系统和方法
US11598304B2 (en) 2021-03-08 2023-03-07 Subaru Corporation Idling-stop control apparatus

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7079940B2 (en) * 2003-12-11 2006-07-18 Daimlerchrysler Ag Method for automatically stopping an internal combustion engine with a variable stopping delay
WO2013137080A1 (ja) * 2012-03-13 2013-09-19 日産自動車株式会社 ハイブリッド車両の制御装置
JPWO2013137080A1 (ja) * 2012-03-13 2015-08-03 日産自動車株式会社 ハイブリッド車両の制御装置
US9421967B2 (en) 2012-03-13 2016-08-23 Nissan Motor Co., Ltd. Control device for hybrid vehicle
JP2015086700A (ja) * 2013-10-28 2015-05-07 富士重工業株式会社 アイドリングストップ制御装置
CN107178452A (zh) * 2016-03-09 2017-09-19 福特全球技术公司 基于发动机停止位置启动发动机的系统和方法
CN107178452B (zh) * 2016-03-09 2021-04-16 福特全球技术公司 基于发动机停止位置启动发动机的系统和方法
US11598304B2 (en) 2021-03-08 2023-03-07 Subaru Corporation Idling-stop control apparatus

Also Published As

Publication number Publication date
JP3572446B2 (ja) 2004-10-06

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6275759B1 (en) Automatic engine stop and restart system for vehicle
US7351182B2 (en) Drive apparatus for hybrid vehicle and control method thereof
US6291902B1 (en) Engine start control system
JP3743421B2 (ja) 車両の制御装置
JP4066589B2 (ja) 内燃機関のアイドリングストップ制御装置およびこれを備える車両
RU2643080C2 (ru) Способ управления натяжением приводного ремня двигателя, система натяжения приводного ремня двигателя и автомобиль, содержащий такую систему
KR100473796B1 (ko) 차량 아이들링 정지 시스템
US7925417B2 (en) Control apparatus and method for internal combustion engine
JPH1182260A (ja) 車両用ハイブリッド駆動装置
GB2520557A (en) A method of controlling an engine of a motor vehicle
JP2000320366A (ja) エンジン自動停止再始動車両
US8281760B2 (en) Control system and method for preventing engine stalls
JP2000154753A (ja) エンジンの始動制御装置
CN111791877A (zh) 混合动力车辆的控制装置及控制方法
JP3572446B2 (ja) 車両のエンジン自動停止再始動装置
JP2001304005A (ja) 内燃機関の自動運転停止制御
JPWO2019069345A1 (ja) 内燃機関の制御方法及び内燃機関の制御装置
JP4111084B2 (ja) 車両のアイドルストップ制御装置
JP3978959B2 (ja) 車両用内燃機関の制御装置
CN111712626B (zh) 内燃机的控制方法以及内燃机的控制装置
JP2012072875A (ja) エンジン始動制御装置
JP6759684B2 (ja) 車両駆動部の制御装置およびプログラム
JP3783647B2 (ja) アイドルストップ車の制御装置及び制御方法
JP2003343706A (ja) オイルポンプの制御装置
US11859588B2 (en) Method for controlling internal combustion engine, and device for controlling internal combustion engine

Legal Events

Date Code Title Description
TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20040601

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20040614

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080709

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090709

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100709

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110709

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120709

Year of fee payment: 8

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees