JP3571978B2 - パス選択装置、受信装置およびパス選択方法 - Google Patents

パス選択装置、受信装置およびパス選択方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、m個(m:自然数)のパスの中からn個(n:自然数)のパスを選択するパス選択装置および方法、ならびに該装置を備えた受信装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
移動通信環境ではマルチパスフェージングにより振幅および位相(チャネル)変動を受け、受信特性が劣化する。例えばDS−CDMA(Direct Sequence − Code Division Multiple Access)方式において、受信信号を遅延時間の異なるマルチパスに分離して同相合成するRAKE受信を用いることによりマルチユーザ干渉や熱雑音に対する信号電力比を向上し、伝送特性を改善することができる。しかしながら、マルチユーザ干渉や熱雑音が支配的なサンプル点(パス)の信号を合成すると特性が大幅に劣化するため、RAKEダイバーシチ効果が得られるために必要な受信電力、SINR(希望波信号電力対干渉電力および熱雑音電力比)等を有するパスを精度よく選択して合成することが重要である。ここで、パスとその受信電力等との関係を表すものとして遅延プロファイルがある。
【0003】
図1は、基地局アンテナから電波を受信し、ビル等で反射や回折を経て到達した電波を受信した場合の概念、および(伝搬)遅延プロファイルの例を示す図である。図1に示した遅延プロファイルにおいて、横軸は移動局に到来する電波の伝搬遅延時間(以下、遅延時間と呼ぶ)であり、縦軸は受信電力である。縦軸は伝搬損失で表すこともできる。また、受信電力や伝搬損失は絶対的なものであっても、相対的なものであってもよい。
【0004】
遅延プロファイルの▲1▼、▲2▼、▲3▼、・・・の電波は素波(パス)と呼ばれる。遅延時間の最も小さいパス▲1▼は基地局から最短距離で到達したパスであり、遅延時間がそれより大きなパスは遠方の建物や山岳等で反射、回折を経て到達したパスである。
【0005】
図2は、パスの受信電力の時間的変化例を示す図である。受信装置において受信した信号は、雑音の影響を受けている。すなわち、図2に示すように、受信装置において受信した信号(実線)と、本来の信号(破線)との間にはずれがある。
【0006】
従来、この雑音による影響を抑圧するために、パスの指標値(受信電力値、SINR値など)を平均化時間Tavで平均化した上で遅延プロファイルを作成し、平均化された指標値に基づきパスの選択を行っていた。ここで、平均化時間Tavとして、特定のモデルにより最適化された固定値を用いていた。より具体的には、雑音の十分な抑圧、伝搬路の変動への追従等を考慮して設定した固定値を用いていた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、平均化時間Tavとして1つの固定値を設定して、適切なパスを選択することには限界がある。
【0008】
平均化時間Tavを大きくすると雑音の抑圧効果は大きくなるが、信号の抑圧効果も大きくなってしまう。すなわち、信号自体が大きく抑圧されてしまう(例えば、図3において一点鎖線で示すようになってしまう)。逆に、平均化時間Tavを小さくすると信号の抑圧効果は小さくなるが、雑音の抑圧効果も小さくなってしまう。したがって、好ましい平均化時間は雑音の影響の大小によって変わってくる。
【0009】
図4は、雑音がない場合において、あるパスの本来の信号電力が急激に変化したときの時間に対する受信電力、および時間に対する平均受信電力の例を示す図である。図4では雑音がない理想的な場合を考えているので、受信電力は本来の信号電力に一致する。受信電力が図4(a)のように変化した場合の平均受信電力は図4(b)のようになる。平均として、ここでは走行平均(移動平均)(過去t秒間における平均)を用いている。ここで、パス1およびパス2について、平均受信電力を比較することにより、本来の信号電力が大きい1つのパスを選択する場合を考えると、本来の信号電力が急激に変化した後において誤選択が生ずる。すなわち、平均化時間がTav1の場合には期間t〜tにおいて誤った選択をし、平均化時間がTav2の場合には期間t〜tにおいて誤った選択をする。平均化時間がTav1と長い場合の方が、平均化時間がTav2と短い場合よりも誤った選択をする期間が長い。
【0010】
ただし、パスの本来の信号電力がほとんど変化せず、雑音の影響が大きいような場合には、平均化時間がTav2と短い場合の方が平均化時間がTav1と長い場合よりも誤選択が多くなる。
【0011】
図5は、雑音の影響が大きい場合の例を示す図である。平均化時間がTav2と短い場合には線(ii)および線(iv)のようになり、平均化時間がTav1と長い場合には線(i)および線(iii)のようになる。平均化時間がTav2と短い場合には、期間t11〜t12、期間t13〜t14、期間t15〜t16、期間t17〜t18、および期間t19〜t20で誤選択するが、平均化時間がTav1と長い場合には誤選択しない。
【0012】
したがって、複数の平均化時間を用いて計算した複数の平均指標値を適切に組み合わせ用いることにより、より適切なパス選択を行えるものと考えられる。
【0013】
ここで、図4および図5で用いた平均化時間Tav1およびTav2(<Tav1)について考える。図4では平均化時間Tav2を用いて計算した平均受信電力値(平均指標値)を用いた方がよい結果が得られ、図5では平均化時間Tav1を用いて計算した平均受信電力値を用いた方がよい結果が得られる。
【0014】
これに対し、複数の平均化時間Tav1およびTav2を用いて計算した複数の平均受信電力値を適切に組み合わせことにより、図4において、図6の線(iv)(線(i)および線(ii)に漸近する線)で示すような平均受信電力値が得られるようにし、かつ、図5において平均化時間Tav1を用いて計算した平均受信電力値が得られるようにすることができる。したがって、より適切なパス選択を行うことができる。
【0015】
そこで、本発明の目的は、m個のパスの中からn個のパスを選択する場合において、パスの指標値を、異なる複数の平均化時間で平均化することにより、複数の平均指標値を計算し、該複数の平均指標値に基づき、パスを選択することにより、パスの選択をより適切に行えるようにすることである。
【0016】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、m個(m:自然数)のパスの中からn個(n:自然数)のパスを選択するパス選択装置であって、前記m個のパスの各々について、そのパスの指標値を、異なる複数の平均化時間で平均化することにより、複数の平均指標値を計算する平均指標値計算手段と、前記平均指標値計算手段により計算された複数の平均指標値を用いて、前記m個のパスの各々についての評価値を計算し、前記m個のパスの中から該評価値の大きいn個のパス、または該評価値の小さいn個のパスを選択するパス選択手段とを備えたことを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のパス選択装置であって、前記パス選択手段は、前記異なる複数の平均化時間の各々に関する定数を用いて重み付けし、前記m個のパスの各々について評価値を計算することを特徴とする
【0017】
請求項に記載の発明は、請求項1または2に記載のパス選択装置であって、前記パス選択手段は、i番目(1≦i≦m)のパスの評価値Ciを以下の式により計算し、該評価値Ciの大きいn個のパス、または該評価値Ciの小さいn個のパスを選択することを特徴とする。
【数13】
Figure 0003571978
ij :j番目(1≦j≦k,k:平均化時間の数)の平均化時間におけるi番目のパスの平均受信電力値
α ,β :j番目の平均化時間に関する定数
TH :j番目の平均化時間における雑音に対するしきい値
【数14】
Figure 0003571978
【0018】
請求項4に記載の発明は、請求項1または2に記載のパス選択装置であって、前記パス選択手段は、i番目(1≦i≦m)のパスの評価値C i を以下の式により計算し、該評価値C i の大きいn個のパス、または該評価値C i の小さいn個のパスを選択することを特徴とする。
Figure 0003571978
ij :j番目(1≦j≦k,k:平均化時間の数)の平均化時間におけるi番目のパスの平均受信電力値
α ,β :j番目の平均化時間に関する定数
TH :j番目の平均化時間における雑音に対するしきい値
【数15】
Figure 0003571978
請求項5に記載の発明は、請求項1または2に記載のパス選択装置であって、前記パス選択手段は、i番目(1≦i≦m)のパスの評価値C i を以下の式により計算し、該評価値C i の大きいn個のパス、または該評価値C i の小さいn個のパスを選択することを特徴とする。
【数16】
Figure 0003571978
C’ ij =α ×(E ij +β )×U(E ij −TH
【数17】
Figure 0003571978
ij :j番目(1≦j≦k,k:平均化時間の数)の平均化時間におけるi番目のパスの平均受信電力値
α ,β :j番目の平均化時間に関する定数
TH :j番目の平均化時間における雑音に対するしきい値
【数18】
Figure 0003571978
請求項に記載の発明は、請求項1ないし5のいずれかに記載のパス選択装置であって、前記パスの指標値はパスの受信電力値であることを特徴とする。
【0019】
請求項に記載の発明は、請求項1ないしのいずれかに記載のパス選択装置と、前記パス選択装置により選択されたパスをRAKE合成するRAKE合成手段とを備え、前記m個のパスは受信信号を分離して生成したパスであることを特徴とする。
【0020】
請求項に記載の発明は、m個(m:自然数)のパスの中からn個(n:自然数)のパスを選択するパス選択方法であって、前記m個のパスの各々について、そのパスの指標値を、異なる複数の平均化時間で平均化することにより、複数の平均指標値を計算する平均指標値計算ステップと、前記平均指標値計算ステップにより計算された複数の平均指標値を用いて、前記m個のパスの各々についての評価値を計算し、前記m個のパスの中から該評価値の大きいn個のパス、または該評価値の小さいn個のパスを選択するパス選択ステップとを備えることを特徴とする特徴とする。
請求項9に記載の発明は、請求項8に記載のパス選択方法であって、前記パス選択ステップは、前記異なる複数の平均化時間の各々に関する定数を用いて重み付けし、前記m個のパスの各々について評価値を計算することを特徴とする。
【0021】
請求項10に記載の発明は、請求項8または9に記載のパス選択方法であって、前記パス選択ステップは、i番目(1≦i≦m)のパスの評価値Ciを以下の式により計算し、該評価値Ciの大きいn個のパス、または該評価値Ciの小さいn個のパスを選択することを特徴とする。
【数19】
Figure 0003571978
ij :j番目(1≦j≦k,k:平均化時間の数)の平均化時間におけるi番目のパスの平均受信電力値
α ,β :j番目の平均化時間に関する定数
TH :j番目の平均化時間における雑音に対するしきい値
【数20】
Figure 0003571978
【0022】
請求項11に記載の発明は、請求項8または9に記載のパス選択方法であって、前記パス選択ステップは、i番目(1≦i≦m)のパスの評価値C i を以下の式により計算し、該評価値C i の大きいn個のパス、または該評価値C i の小さいn個のパスを選択することを特徴とする。
Figure 0003571978
ij :j番目(1≦j≦k,k:平均化時間の数)の平均化時間におけるi番目のパスの平均受信電力値
α ,β :j番目の平均化時間に関する定数
TH :j番目の平均化時間における雑音に対するしきい値
【数21】
Figure 0003571978
請求項12に記載の発明は、請求項8または9に記載のパス選択方法であって、前記パス選択ステップは、i番目(1≦i≦m)のパスの評価値C i を以下の式により計算し、該評価値C i の大きいn個のパス、または該評価値C i の小さいn個のパスを選択することを特徴とする。
【数22】
Figure 0003571978
C’ ij =α ×(E ij +β )×U(E ij −TH
【数23】
Figure 0003571978
ij :j番目(1≦j≦k,k:平均化時間の数)の平均化時間におけるi番目のパスの平均受信電力値
α ,β :j番目の平均化時間に関する定数
TH :j番目の平均化時間における雑音に対するしきい値
【数24】
Figure 0003571978
請求項13に記載の発明は、請求項8ないし12のいずれかに記載のパス選択方法であって、前記パスの指標値はパスの受信電力値であることを特徴とする。
【0023】
以上の構成によれば、m個のパスの中からn個のパスを選択する場合において、パスの選択をより適切に行うことができる。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。
【0025】
図7は、本発明の実施形態に係る受信装置の構成例を示す図である。本実施形態に係る受信装置は、パス選択部10、アンテナ20、逆拡散符号発生部22、28、乗算部24、30、検出タイミング設定部26、およびRAKE合成部32を備える。
【0026】
パス選択部10は遅延プロファイル作成部12および選択処理実行部14を有する。パス選択部10は、ハードウェアとして実現することもできるし、DSP(Digital Signal Processor)等によりソフトウェアとして実現することもできる。
【0027】
アンテナ20を介して受信された信号は、乗算部24において、逆拡散符号発生部22により発生された逆拡散符号と乗算され、逆拡散され、パスは分離される。分離されたパスの数をm個(m:自然数)とする。
【0028】
パス選択部10の遅延プロファイル作成部12は、分離された各パスの受信電力値を、異なる複数の平均化時間Tav1〜Tavk(k:2以上の自然数)で平均化することにより、複数の遅延プロファイルを作成する。選択処理実行部14では、作成された遅延プロファイルの平均受信電力値に基づき、m個のパスの中からn個(n:自然数)のパスを選択する。
【0029】
検出タイミング設定部26は、選択処理部14で選択されたパスを考慮して検出タイミングを設定する。逆拡散符号発生部28は、検出タイミング設定部26で設定された検出タイミングに従い、逆拡散符号を発生し、アンテナ20を介して受信された信号を乗算部30で逆拡散し、受信された信号のうち、選択処理部14で選択されたパスのみがRAKE合成部32に入力されるようにする。RAKE合成部32では入力されたパスのRAKE合成を行う。RAKE合成された信号には、その後デインタリーブ処理等がなされ、最終的に復調されたデータが得られる。
【0030】
図8は、遅延プロファイルの作成処理例を示すフローチャートである。この処理は遅延プロファイル作成部12で行われる。ここでは、k個の異なる複数の平均化時間で平均化を行うものとする。ステップS101でjに1を、ステップS102でiに1を設定する。ステップS103でi番目のパスの受信電力値をj番目の平均化時間Tavjで平均化して平均受信電力値Eijを計算する。平均化は厳密ではないある程度大まかな平均化でもよい。また、平均化は走行平均(移動平均)をとって行ってもよいし、それ以外の平均をとって行ってもよい。ステップS104でiに1を加算し、ステップS105でiが分離したパス数m以下であればステップS103に戻り、mより大きければステップS106に進む。ステップS102〜S105の処理により、平均化時間Tavjによる遅延プロファイルを作成することができる。ステップS106ではjに1を加算し、ステップS107でjが平均化時間の数k以下であればステップS102に戻り、kより大きければ、すべての平均化時間について遅延プロファイルを作成したことになるので終了とする。
【0031】
選択処理実行部14で行うパスの選択方法としては種々の方法が考えられる。例えば、i番目(1≦i≦m)のパスの評価値Cを以下の式により計算し、該評価値Cの大きいn個のパス、または該評価値Cの小さいn個のパスを選択する方法が考えられる。
【0032】
=f(Ei1,Ei2,・・・,Eik
ij:j番目(1≦j≦k,k:平均化時間の数)の平均化時間におけるi番目のパスの平均指標値
より具体的には例えば、以下のような方法が挙げられる。
【0033】
(パス選択方法例1)
i番目(1≦i≦m)のパスの評価値Cを以下の式により計算して、評価値Cの大きいn個のパスを選択する方法が考えられる。
【0034】
【数1】
Figure 0003571978
【0035】
αおよびβはj番目の平均化時間に関する定数であり、これらを用いることにより、各平均化時間における平均受信電力値に対して重み付け等を行うことができる。THはj番目の平均化時間における雑音に対するしきい値であり、雑音をパスと誤認しないためのしきい値である。Eij−THが0未満の場合、Eijについては0である場合と同様に扱われる。
【0036】
図9は、3つの異なる平均化時間Tav1、Tav2(<Tav1)、Tav3(<Tav2)により計算した遅延プロファイルの例を示す図である。図9の遅延プロファイルに基づき上記評価値Cを計算した場合について説明する。ただし、単位は省略する。
【0037】
k=3であり、n=2、α=1、β=2、β=1、β=0、TH=1.5とする。ここでは、平均化時間が長い場合の方が雑音抑圧効果が大きいことから、平均化時間が長い場合の平均受信電力値を重視し、β=2、β=1、β=0としている。
【0038】
1番目のパス(パス▲1▼)の評価値Cを計算すると、E11=3、E12=5、E13=6であるから、C=(3+2)+(5+1)+(6+0)=17となる。2番目のパス(パス▲2▼)、3番目のパス(パス▲3▼)および4番目のバス(パス▲4▼)についても同様にC、CおよびCを計算すると、E21=3、E22=6、E23=4、E31=6、E32=3、E33=1、E41=4、E42=3、E43=5であるから、C=16、C=12、C=15となる。ここで、E33−TH=−0.5であるから、E33については0である場合と同様に扱われる。したがって、C〜Cの中ではCとCが大きく、1番目のパスと2番目のパスが選択されることになる。
【0039】
(パス選択方法例2)
i番目(1≦i≦m)のパスの評価値Cを以下の式により計算して、評価値Cの大きいn個のパスを選択する方法が考えられる。
【0040】
【数2】
Figure 0003571978
【0041】
図9の遅延プロファイルに基づき上記評価値Cを計算した場合について説明する。パス選択方法例1と同様に、n=2、α=1、β=2、β=1、β=0、TH=1.5とする。
【0042】
1番目のパスの評価値Cを計算すると、C=max{(3+2),(5+1),(6+0)}=6となる。2番目〜4番目のバスについても同様にC〜Cを計算すると、C=7、C=8、C=6となる。したがって、C〜Cの中ではCとCが大きく、2番目のパスと3番目のパスが選択されることになる。
【0043】
(パス選択方法例3)
i番目(1≦i≦m)のパスの評価値Cを以下の式により計算して、評価値Cの大きいn個のパスを選択する方法が考えられる。
【0044】
【数3】
Figure 0003571978
【0045】
この方法は、各平均化時間において上位n位以内に入った回数の多いパスを選択する方法である。これにより、各平均化時間による平均化において常に上位にあるような安定したパスを選択するようにすることができる。
【0046】
図9の遅延プロファイルに基づき上記評価値Cを計算した場合について説明する。パス選択方法例1と同様に、n=2、α=1、β=2、β=1、β=0、TH=1.5とする。
【0047】
C’11〜C’43について計算すると、C’11=5、C’12=6、C’13=6、C’21=5、C’22=7、C’23=4、C’31=8、C’32=4、C’33=0、C’41=6、C’42=4、C’43=5となる。
【0048】
1番目の平均化時間における上位2位はC’31とC’41であり、2番目の平均化時間における上位2位はC’12とC’22であり、3番目の平均化時間における上位2位はC’13とC’43である。したがって、1番目のパスの評価値Cを計算すると、C=0+1+1=2となる。2番目〜4番目のバスについても同様にC〜Cを計算すると、C=0+1+0=1、C=1+0+0=1、C=1+0+1=2となる。したがって、C〜Cの中ではCとCが大きく、1番目のパスと4番目のパスが選択されることになる。
【0049】
パスを選択する方法としては、以上の例の他にも多くの方法が考えられる。種々のパラメータによる種々のパス選択方法で実験を行い、最も良い結果が得られたパラメータおよびパス選択方法を用いるようにしてもよい。
【0050】
(その他)
本実施形態においては、パスの指標値としてパスの受信電力値を用いたが、SINR等他の指標値を用いることもできる。
【0051】
また、以上で説明したパス選択方法は、受信信号を分離して生成したパス以外にも適用することができる。例えば、空間的に離した複数のアンテナでダイバーシチ受信した場合のパス選択に対しても適用することができる。
【0052】
図10は、ダイバーシチ受信を行う受信装置の例を示す図である。受信装置40は、上述のパス選択部10と同様のパス選択部10’を備える。受信装置40は、複数のアンテナ45−1、45−2、・・・、45−mで受信した信号(パス)をパス選択部10’で選択する。
【0053】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、m個のパスの中からn個のパスを選択する場合において、パスの選択をより適切に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】基地局アンテナから電波を受信し、ビル等で反射や回折を経て到達した電波を受信した場合の概念、および(伝搬)遅延プロファイルの例を示す図である。
【図2】パスの受信電力の時間的変化例を示す図である。
【図3】信号の抑圧効果が大きい場合の例を示す図である。
【図4】雑音がない場合において、あるパスの本来の信号電力が急激に変化したときの時間に対する受信電力、および時間に対する平均受信電力の例を示す図である。
【図5】雑音の影響が大きい場合の例を示す図である。
【図6】雑音がない場合において、あるパスの本来の信号電力が急激に変化したときの時間に対する平均受信電力の例を示す図である。
【図7】本発明の実施形態に係る受信装置の構成例を示す図である。
【図8】遅延プロファイルの作成処理例を示すフローチャートである。
【図9】3つの異なる平均化時間により計算した遅延プロファイルの例を示す図である。
【図10】ダイバーシチ受信を行う受信装置の例を示す図である。
【符号の説明】
10、10’ パス選択部
12 遅延プロファイル作成部
14 選択処理実行部
20、45−1、45−2、45−n アンテナ
22、28 逆拡散符号発生部
24、30 乗算部
26 検出タイミング設定部
32 RAKE合成部
40 受信装置

Claims (13)

  1. m個(m:自然数)のパスの中からn個(n:自然数)のパスを選択するパス選択装置であって、
    前記m個のパスの各々について、そのパスの指標値を、異なる複数の平均化時間で平均化することにより、複数の平均指標値を計算する平均指標値計算手段と、
    前記平均指標値計算手段により計算された複数の平均指標値を用いて、前記m個のパスの各々についての評価値を計算し、前記m個のパスの中から該評価値の大きいn個のパス、または該評価値の小さいn個のパスを選択するパス選択手段と
    を備えたことを特徴とするパス選択装置。
  2. 請求項1に記載のパス選択装置であって、
    前記パス選択手段は、前記異なる複数の平均化時間の各々に関する定数を用いて重み付けし、前記m個のパスの各々について評価値を計算することを特徴とするパス選択装置。
  3. 請求項1または2に記載のパス選択装置であって、
    前記パス選択手段は、i番目(1≦i≦m)のパスの評価値Ciを以下の式により計算し、該評価値Ciの大きいn個のパス、または該評価値Ciの小さいn個のパスを選択することを特徴とするパス選択装置。
    Figure 0003571978
    ij:j番目(1≦j≦k,k:平均化時間の数)の平均化時間におけるi番目のパスの平均受信電力値
    α ,β :j番目の平均化時間に関する定数
    TH :j番目の平均化時間における雑音に対するしきい値
    Figure 0003571978
  4. 請求項1または2に記載のパス選択装置であって、
    前記パス選択手段は、i番目(1≦i≦m)のパスの評価値C i を以下の式により計算し、該評価値C i の大きいn個のパス、または該評価値C i の小さいn個のパスを選択することを特徴とするパス選択装置。
    Figure 0003571978
    ij :j番目(1≦j≦k,k:平均化時間の数)の平均化時間におけるi番目のパスの平均受信電力値
    α ,β :j番目の平均化時間に関する定数
    TH :j番目の平均化時間における雑音に対するしきい値
    Figure 0003571978
  5. 請求項1または2に記載のパス選択装置であって、
    前記パス選択手段は、i番目(1≦i≦m)のパスの評価値C i を以下の式により計算し、該評価値C i の大きいn個のパス、または該評価値C i の小さいn個のパスを選択することを特徴とするパス選択装置。
    Figure 0003571978
    C’ ij =α ×(E ij +β )×U(E ij −TH
    Figure 0003571978
    ij :j番目(1≦j≦k,k:平均化時間の数)の平均化時間におけるi番目のパスの平均受信電力値
    α ,β :j番目の平均化時間に関する定数
    TH :j番目の平均化時間における雑音に対するしきい値
    Figure 0003571978
  6. 請求項1ないし5のいずれかに記載のパス選択装置であって、前記パスの指標値はパスの受信電力値であることを特徴とするパス選択装置。
  7. 請求項1ないしのいずれかに記載のパス選択装置と、
    前記パス選択装置により選択されたパスをRAKE合成するRAKE合成手段と
    を備え、前記m個のパスは受信信号を分離して生成したパスであることを特徴とする受信装置。
  8. m個(m:自然数)のパスの中からn個(n:自然数)のパスを選択するパス選択方法であって、
    前記m個のパスの各々について、そのパスの指標値を、異なる複数の平均化時間で平均化することにより、複数の平均指標値を計算する平均指標値計算ステップと、
    前記平均指標値計算ステップにより計算された複数の平均指標値を用いて、前記m個のパスの各々についての評価値を計算し、前記m個のパスの中から該評価値の大きいn個のパス、または該評価値の小さいn個のパスを選択するパス選択ステップと
    を備えることを特徴とするパス選択方法。
  9. 請求項8に記載のパス選択方法であって、
    前記パス選択ステップは、前記異なる複数の平均化時間の各々に関する定数を用いて重み付けし、前記m個のパスの各々について評価値を計算することを特徴とするパス選択方法。
  10. 請求項8または9に記載のパス選択方法であって、
    前記パス選択ステップは、i番目(1≦i≦m)のパスの評価値Ciを以下の式により計算し、該評価値Ciの大きいn個のパス、または該評価値Ciの小さいn個のパスを選択することを特徴とするパス選択方法。
    Figure 0003571978
    ij:j番目(1≦j≦k,k:平均化時間の数)の平均化時間におけるi番目のパスの平均受信電力値
    α ,β :j番目の平均化時間に関する定数
    TH :j番目の平均化時間における雑音に対するしきい値
    Figure 0003571978
  11. 請求項8または9に記載のパス選択方法であって、
    前記パス選択ステップは、i番目(1≦i≦m)のパスの評価値C i を以下の式により計算し、該評価値C i の大きいn個のパス、または該評価値C i の小さいn個のパスを選択することを特徴とするパス選択方法。
    Figure 0003571978
    ij :j番目(1≦j≦k,k:平均化時間の数)の平均化時間におけるi番目のパスの平均受信電力値
    α ,β :j番目の平均化時間に関する定数
    TH :j番目の平均化時間における雑音に対するしきい値
    Figure 0003571978
  12. 請求項8または9に記載のパス選択方法であって、
    前記パス選択ステップは、i番目(1≦i≦m)のパスの評価値C i を以下の式により計算し、該評価値C i の大きいn個のパス、または該評価値C i の小さいn個のパスを選択することを特徴とするパス選択方法。
    Figure 0003571978
    C’ ij =α ×(E ij +β )×U(E ij −TH
    Figure 0003571978
    ij :j番目(1≦j≦k,k:平均化時間の数)の平均化時間におけるi番目の パスの平均受信電力値
    α ,β :j番目の平均化時間に関する定数
    TH :j番目の平均化時間における雑音に対するしきい値
    Figure 0003571978
  13. 請求項8ないし12のいずれかに記載のパス選択方法であって、前記パスの指標値はパスの受信電力値であることを特徴とするパス選択方法。
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