JP3569965B2 - 像ブレ補正変倍光学系及びこれを用いたカメラ - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、結像系の前方にアフォーカル系を配置することによって両光学系のモジュール設計を可能にするとともに、アフォーカル系を構成する可動群を全系の光軸に対して直交する方向に移動させることによって像ブレ補正を行なうようにした像ブレ補正変倍光学系であって、像ブレ補正時における性能劣化の低減及び像ブレ補正を行わない状態での可動群のレンズ位置調整の容易化等を図ることができるようにした新規な像ブレ補正変倍光学系及びこれを用いたカメラを提供しようとするものであり、例えば、携帯型のビデオカメラ等の光学系において好適な像ブレ補正を行なうことができるようにしたものである。
【0002】
【従来の技術】
携帯型のビデオカメラ等は、軽量であるがために撮影時に手振れが生じ易く、例えば、ズームアップで撮影した画像を再生したときに、像ブレが生じることになる。
【0003】
そこで、手振れ補正については各種の方式が提案されており、例えば、手振れセンサーによって装置本体の動きを検出するとともに、撮影系の一部を構成するレンズ群を移動させて像ブレをなくすようにした装置が知られている。
【0004】
変倍光学系の一部のレンズ群を移動させるものとしては、例えば、特開平1−284823号公報に示されており、この例では、変倍中固定の第1群、変倍群、固定群(合焦用レンズを含む)を物体側からこの順で配置するとともに、第1群中の一部のレンズ群を光軸に対して直交する方向に移動させることによって、変倍光学系の傾きに応じた像ブレを補正することができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記のような変倍光学系にあっては、結像に関与する第1群中のレンズを光軸に対して直交する方向に移動させることによって像ブレ補正を行っているので、手振れ補正の性能劣化が大きという問題や、像ブレ補正を行わない状態において可動群を正規の位置に位置決めするに際して、結像に関与するレンズ系の位置調整を余儀なくされ、作業が煩わしいという問題がある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
そこで、本発明は上記した課題を解決するために、光軸方向に移動不能とされた第1群と、該第1群に続く変倍群とが物体側からこの順に配置されてなる像ブレ補正変倍光学系において、第1群がアフォーカル系の前群と正の屈折力をもつ後群とによって構成されるとともに、前群は、物体側に配置され固定である正レンズと、像面側に配置され光軸に対して直交する方向に移動可能である負レンズとからなり、正レンズ及び負レンズの焦点距離をそれぞれf1a、f1b、正レンズ及び負レンズの互いに対向する面の曲率半径をそれぞれRf、Rmとしたとき、0.8<|f1a/f1b|<1.25及び0.5<Rf/Rm<1.5かつRf<0の条件を満足するようにしたものである。
【0007】
【作用】
本発明によれば、第1群を構成するアフォーカルの前群を、物体側に配置され固定である正レンズと、像面側に配置され光軸に対して直交する方向に移動可能である負レンズとから構成し、変倍光学系が傾いた時の像ブレを補正する方向に負レンズを移動手段によって移動させており、結像系に関与するレンズを移動させず、結像系の前に配置されるアフォーカル前群中の負レンズを移動させているので補正時の性能劣化が小さい。また、像ブレ補正系であるアフォーカルの前群とその後方に配置される結像系とを各別のモジュールとして取り扱うことができるので、負レンズの位置調整によって主レンズを含む結像系の位置調整が影響を受けることはなく、調整作業が容易となる。
【0008】
【実施例】
以下に、本発明像ブレ補正変倍光学系及びこれを用いたカメラを図示した各実施例に従って説明する。 図1は本発明像ブレ補正変倍光学系の基本構成を示すものであり、図中に「L−L」で示す軸は全系の光軸を示している。
【0009】
光学系Aは、物体側から順に第1群A1、変倍群A2が配置された変倍光学系の構成を有している。
【0010】
第1群A1は、物体側から順にアフォーカル系の前群A1F(以下、「アフォーカル部」という。)と正の屈折力をもつ後群A1Rとが配置されてなり、前群A1Fは更に固定群A1Faと可動群A1Fbとから構成されている。そして、固定群A1Faの後方(又は前方)に配置される可動群A1Fbがレンズ駆動部LDによって光軸L−Lに対して直交する方向に移動されて位置制御が行われるようになっている。尚、図示は省略するが、光学系Aの傾きを検出して可動群A1Fbの移動制御を行なう制御系としては、例えば、光学系Aの縦揺れや横揺れをセンサーで検出して、その出力信号をマイクロコンピュータ等の制御部によって処理した後レンズ駆動部LDに制御信号を送出することによって像ブレの補正を行う構成を挙げることができる。
【0011】
図2は近軸領域における光学系Aに関する原理図であり、この図では第1群のアフォーカル部A1Fのみを示している。
【0012】
図2はアフォーカル部A1Fが正の屈折力をもつ固定群IFと、負の屈折力をもつ可動群IMとによって構成された例を示しており、固定群IFが上記固定群A1Faに相当し、可動群IMが上記可動群A1Fbに相当する。
【0013】
図中、点「FM」は可動群IMの像側焦点を示し、点「FF′」は固定群IFの像側焦点を示しており、また、光線「RY1」は固定群IFの主点を通って可動群IMの焦点FMに向かう光線を示し、光線「RY2」はアフォーカル部A1Fを通った後光軸L−Lに一致するように進行する光線を示している。尚、「R−R」は可動群IMの光軸を示している。
【0014】
図示するように、光線RY1は正の固定群IFの主点を通り、負の可動群IMの焦点FMに向かうようにして進行し、可動群IMを通った後光軸L−Lに対して平行な光線となる。また、アフォーカル部A1Fに平行に入射した光線はアフォーカル部A1Fから全て平行に出射されるので、入射角が光線RY1の入射角に等しい光線は、全て光軸L−Lに平行な光線となる。従って、光軸L−Lに対して直交する方向への可動群IMの移動量を「s1a」、画面中心に向かう光束のアフォーカル部A1Fへの入射角を「Δθ」とし、アフォーカル部A1Fの物体側の群(ここでは固定群IF)の焦点距離を「f1a」とすると、下式に示す関係が成立する。
【0015】
【数1】
【0016】
尚、本発明には含まれないが、図3に示すように、アフォーカル部A1Fが負の屈折力をもつ固定群IFと正の屈折力をもつ可動群IMとから構成されている場合にも、上記[数1]式が成り立つことは図から明らかである。尚、図中の点「FM」は可動群IMの物側焦点を示し、点「FF′」は固定群IFの物側焦点を示しており、また、光線「RY1」は可動群IMの焦点FMを通った後固定群IFの主点を通り最終的に光軸L−Lに平行に進行する光線を示し、光線「RY2」はアフォーカル部A1Fへの入射角が光線RY1と等しく、アフォーカル部A1Fを通った後光軸L−Lに一致するように進行する光線を示している。
【0017】
[数1]式から分かるように、全系の傾きを補正するのに必要な可動群IMの移動量s1aは、アフォーカル部A1Fの物体側の群の焦点距離f1aのみによって規定されることになる。
【0018】
ところで、アフォーカル部A1Fの倍率(これを「M」とする。)は、物体側のレンズ群の焦点距離を「f1a」とし、像側のレンズ群の焦点距離を「f1b」とした時、下式のように表される。
【0019】
【数2】
【0020】
従って、先ず、手振れによる光学系Aの傾きΔθと可動群IMの移動量s1aとの間の関係([数1]式参照。)からf1aを設定し、次にアフォーカル部A1Fの倍率Mからf1bを設定することができるので、可動群IMの移動量s1aの設定についての自由度が大きい。さらに、アフォーカル部A1Fだけを取り出して、オートコリメーション法を用いて固定群IFと可動群IMとの間の位置関係を精度良く設定することができるため、調整機構の簡単化や調整時間の短縮化を図ることができる。
【0021】
以上のように、第1群をアフォーカル部A1Fと正の屈折力をもつ後群A1Rとで構成するとともに、アフォーカル部A1Fに像ブレ補正の機能をもたせることによって、像ブレ補正系と後群以降の結像系とをそれぞれ独立に設計することができるので、設計が容易となる。また、最も物体側に位置するアフォーカル部A1Fにおいて像ブレの補正を行なうため、光学系Aの傾きと可動群IMの移動量との関係が変倍の如何にかかわらず一定の関係([数1]式参照。)となり、よって、可動群IMの位置を制御するための制御系の構成が簡単になる。
【0022】
上記光学系Aにおいて、画面サイズに対する像ブレ補正が効果的となるための条件を求めると以下のようになる。
【0023】
光学系Aの傾きΔθと像のブレ量(これを「ΔY」とする。)との間の関係は、光学系Aの全系の焦点距離を「f」としたとき次式のようになる。
【0024】
【数3】
【0025】
変倍光学系では焦点距離fが変化するため、光学系Aの傾きΔθが一定でもブレ量ΔYが変化し、望遠端において像ブレが最も目立つことが分かる。
【0026】
[数1]式及び[数3]式から補正可能な像ブレ量(これを「ΔYmax」とする。)は、可動群IMの最大移動量を「s1amax」とし、全系の望遠端における焦点距離を「ft」としたとき、次式のようになる。
【0027】
【数4】
【0028】
画面サイズの対角長の2分の1の長さを「hi」とし、このhiで上式[数4]の両辺をそれぞれ割ると次式が得られる。
【0029】
【数5】
【0030】
この[数5]式は、画面サイズの対角長の2分の1の長さに対してどの程度の像ブレ補正が可能であるかを示す比であり、像ブレ補正の効果を得るためには、下式に示す条件を満たすことが望ましい。
【0031】
【数6】
【0032】
上式において、比の値が下限値(0.2)を下回ると像ブレ補正の効果が小さくなり、像ブレ補正による性能低下の問題が残り、また、比の値が上限値(2.0)を越えるとアフォーカル部A1Fが広い画角をカバーする必要があるため、レンズの大型化やレンズ性能の低下を招く等の問題が生じる。
【0033】
次に、アフォーカル部A1Fの倍率についての適正条件を説明する。
【0034】
本発明に係る光学系は、結像部(つまり、アフォーカル部A1Fを除いた部分であって主レンズ系を構成する。)の前方にアフォーカル部A1Fが付加された構成となっているため、全系の焦点距離fは、アフォーカル部A1Fの倍率Mと結像部の焦点距離(これを「fm」とする。)とを用いて下式のように表すことができる。
【0035】
【数7】
【0036】
[数7]式によれば、全系の焦点距離fを一定と考えた場合に、アフォーカル部A1Fの倍率Mが大きい場合に、結像部の焦点距離fmを小さくし、これとは逆に、倍率Mが小さい場合に、焦点距離fmを大きくする必要がある。
【0037】
そこで、本発明では倍率Mを下式のように1に近い値設定する。
【0038】
【数8】
【0039】
上式において、比の値が下限値(0.8)を下回るとアフォーカル部A1Fの倍率Mが小さくなり過ぎるので、結像部の焦点距離fmを大きくする必要が生じ、結像部の大型化を招くことになり、また、比の値が上限値(1.25)を越えるとアフォーカル部A1Fの倍率Mが大きくなり過ぎるので、結像部の焦点距離fmを小さくする必要が生じ、結像部の画角が広がって収差の補正が困難となる。
【0040】
光学系Aにおいては、アフォーカル部A1Fは最も物体側に配置されるため、アフォーカル部A1Fを構成する物体側のレンズ群を固定群とし、像面側のレンズ群を可動群をすることが望ましい。即ち、像面側に可動群を配置した方が、可動群の移動範囲を鏡筒内に納め易いので、精密な制御を要する可動群に無理な外力が加わらないという利点がある。また、可動群はその移動制御を容易にするためにできるだけ軽い材料(プラスチック等)を用いて形成することが好ましいが、レンズが傷つきやすくなることを考慮すると外部から直接触れることのない像面側に可動群を配置する方が良い。
【0041】
アフォーカル部A1Fにおいて、固定群A1Faを正レンズとし、可動群A1Fbを負レンズとすることにより、倍率Mは下式のように1を越える。
【0042】
【数9】
【0043】
これによって、結像部の焦点距離fmを小さくすることができ、光学系の光軸方向における全長を短くすることで小型化を図ることができる。また、最も物体側に位置するレンズを正レンズとすることによって広角端で発生し易い樽型の歪曲収差を低減することができる。
【0044】
アフォーカル条件は、固定群A1Faと可動群A1Fbとの間の主点間隔を「D1a」として下式のようになる。
【0045】
【数10】
【0046】
この[数10]式の条件と[数8]式の条件とを両立させるためには、主点間隔D1aをなるべく小さくする、即ち、正レンズの凸面と負レンズの凹面とを向き合せることが必要となる。
【0047】
さらに、像ブレ補正系では、像ブレがない状態での結像性能を良好に保つことが重要であり、本発明では、固定群と可動群の互いに相対する面の曲率半径をそれぞれ「Rf」、「Rm」としたとき、以下の条件を課している。
【0048】
【数11】
0.5<Rf/Rm<1.5 かつ Rf<0
【0049】
上式の範囲を逸脱すると、[数8]の条件式を満足するようにアフォーカル部A1Fを構成することができなくなり、かつ性能の劣化が大きくなる。
【0050】
上述したように、本発明に係る像ブレ補正用のアフォーカル部A1Fは、光学系Aのうち最も物体側に配置されているので、レンズ径が大きくなる傾向を有している。よって、アフォーカル部A1Fの一部を構成する可動群A1Fbを光軸に対して直交する方向に沿って移動制御させるには、レンズの厚みを極力小さくするともに構成枚数をできるだけ少なくした方が良い。また、レンズ径の小径化や光学ユニットの小型化を考慮すると、アフォーカル部A1Fを構成する各群の焦点距離をできる限り短くすることが必要となる。
【0051】
このような制約の下で、像ブレ補正を行なう際の性能の劣化を極力小さくするためには、固定群A1Fa及び可動群A1Fbのそれぞれの収差をできるだけ小さく抑えることが重要となる。そのためには、固定群(ここでは正レンズ)を両凸レンズとし、可動群(ここでは負レンズ)を両凹レンズとして、各面でパワーを分担することが好ましい。
【0052】
また、固定群や可動群を少ないレンズ枚数で構成して、それぞれの収差発生量を小さくするためには、固定群や可動群のそれぞれの少なくとも一面を回転対称非球面形状とすれば良い。つまり、光軸方向の座標を「Xa」とし、光軸からの距離を「y」とする円柱座標系を設定した場合に、非球面を下式のように規定すれば良い。
【0053】
【数12】
【0054】
つまり、円錐係数を1とした2次曲面式の左辺に偶数次の補正項を付加した式によって光軸から離れるにつれて球面形状に比して曲率が小さくなる曲面が表される。
【0055】
このような曲面をレンズ面として採用することによって、正レンズや負レンズのそれぞれで発生する収差を低減することができるので、像ブレ補正を行ったときの性能の劣化を抑えることができる。
【0056】
以上の説明では、アフォーカル部A1Fの固定群A1Faを正レンズとし、可動群A1Fbを負レンズとした。しかし、後述する本発明に含まれない各参考例のように、固定群A1Faを負レンズとし、可動群A1Fbを正レンズとすることもできる。この場合には、アフォーカル部A1Fの倍率Mは下式のように1より小さくなる。
【0057】
【数13】
【0058】
よって、結像部の焦点距離fmを長い値に設定することができるので、結像部単独での画角が小さくなり、収差補正上有利である。
【0059】
尚、この場合にも前述した[数10]式のアフォーカル条件と、倍率Mに関する[数8]式の条件式との両方を満足させるためには、固定群と可動群との間の主点間隔D1aを小さく保つ必要があり、そのためには正レンズの凸面と負レンズの凹面とを向かい合せに配置させることが必要となる。
【0060】
さらに、像ブレ補正系において、像ブレがない状態での結像性能を良好に保つこためには、固定群と可動群の互いに相対する面の曲率半径をそれぞれ「Rf」、「Rm」としたとき、下式の条件を満たすことが望ましい。
【0061】
【数14】
0.5<Rf/Rm<1.5 かつ Rf>0
【0062】
また、像ブレ補正の際の性能の劣化を小さくするためには、固定群(この場合負レンズ)を両凹レンズとし、可動群(この場合正レンズ)を両凸レンズとし、各面でパワーを分担させることが好ましい。
【0063】
そして、固定群や可動群を少ないレンズ枚数で構成して、それぞれの収差発生量を小さくするためには、固定群や可動群のそれぞれの少なくとも一面を上式[数12]に示すような回転対称非球面形状にすれば良い。
【0064】
次に、本発明に含まれない参考例1乃至3と本発明に係る実施例1乃至3について説明する。
【0065】
上記で定義した諸量を本発明に含まれない各参考例と本発明の各実施例について表形式にまとめたものが下表1である。
【0066】
【表1】
【0067】
参考例1乃至3では固定群A1Faが負レンズ、可動群A1Fbが正レンズとされ、また、本発明の実施例1乃至3では固定群が正レンズ、可動群が負レンズとされている。
【0068】
表1をみると、本発明に含まれない各参考例と本発明の各実施例が[数6]式、[数8]式、[数11]又は[数14]式の条件を満たしていることは明らかである。
【0069】
尚、以下で用いる記号の定義を下表2にまとめて示す。
【0070】
【表2】
【0071】
図4乃至図13は本発明に含まれない参考例1を示すものである。
【0072】
図4に示すように、光学系1Aは5つのレンズ群から構成されており、第1群G1を構成する最も物体側のアフォーカル部A1Fは負レンズの後方に可動の正レンズが配置された構成されている。そして、第1群G1を構成する後群A1Rが3枚のレンズによって構成され、第2群G2が3枚、第3群G3が1枚、第4群G4が2枚、第5群G5が3枚のレンズによってそれぞれ構成されている。
【0073】
レンズの各面に面番号(これを「i」とする。)を付すにあたって、物体側から像面側にいくにつれて1ずつ増加するものとし、各面の曲率半径ri(i=1、2、3、・・・)やレンズ間隔di(i=1、2、3、・・・)についても、その添え字iが物体側から像面側にいくにつれて1ずつ増加するものと定義して、光学系A1の構成を数値表で示したものが下表である。
【0074】
【表3】
【0075】
尚、本例において、f=1〜14、FNO(Fナンバー)=1:1.65〜2.64、2・ω=55.7〜4.1とされている。
【0076】
表3中、「INFINITY」は曲率半径が無限大、つまり平坦面であることを示し、r15に示す「STOP」は、絞りを意味している。また、屈折率Nにおける空欄では空気についての屈折率を省略している。
【0077】
そして、「variable」はレンズが光軸方向に移動する可動レンズであることを示している。本例では、レンズ間隔d9、d14、d17、d20が可変長であり、焦点距離fとの関係を下表に示す。
【0078】
【表4】
【0079】
また、面番号i=2、4、17、20のレンズ面が非球面形状とされており、それらの非球面係数を表形式で示すと以下のようになる。
【0080】
【表5】
【0081】
尚、非球面係数の次数は4、6、8とされている。また、表中の「e」は10を底とする指数表現を意味している(以下に示す参考例2、3と本発明の実施例1乃至3においても同様である。)。
【0082】
図5乃至図13は参考例1の光学系1Aに関する収差図であり、図5乃至図7はブレがない状態での球面収差、非点収差、歪曲収差を示し、図8乃至図10はブレがない状態でのメリディオナルコマ収差を示している。尚、これらの図において符号d、gに示す曲線は、d線(波長587.6nm)、g線(波長435.8nm)に係る収差曲線をそれぞれ示しており、また、符号M、Sに示す曲線はメリディオナル像面、サジタル像面に係る収差曲線をそれぞれ示している。また、図11乃至図13はブレ補正を行った状態でのメリディオナルコマ収差を示している。尚、メリディオナルコマ収差図においては縦軸が収差量(光軸に対し垂直方向の主光線からのずれ量)を示し、横軸が瞳座標(主光線からの距離)を示しており、この事は後述する参考例2、3と本発明の実施例1乃至3においても同様である。
【0083】
図14乃至図23は本発明に含まれない参考例2を示すものである。
【0084】
図14に示すように、光学系1Bは5つのレンズ群から構成されており、第1群G1を構成する最も物体側のアフォーカル部A1Fは負レンズの後方に可動の正レンズが配置された構成されている。そして、第1群G1を構成する後群A1Rが3枚のレンズによって構成され、第2群G2が3枚、第3群G3が1枚、第4群G4が2枚、第5群G5が3枚のレンズによってそれぞれ構成されている。 前記した参考例1の場合と同様に、レンズの面番号や各面の曲率半径、レンズ間隔を定義して、光学系1Bの構成を数値表で示したものが下表である。
【0085】
【表6】
【0086】
尚、本例において、f=1〜13.9、FNO=1:1.65〜2.66、2・ω=57.6〜4.3とされている。表中の、「INFINITY」、「variable」等の意味については前述した通りである。
【0087】
本例において、レンズ間隔d9、d14、d17、d20が可変長であり、これらと焦点距離fとの関係を下表に示す。
【0088】
【表7】
【0089】
また、面番号i=2、4、17、20のレンズ面が非球面形状とされており、それらの非球面係数を表形式で示すと以下のようになる。
【0090】
【表8】
【0091】
尚、非球面係数の次数は4、6、8とされている。
【0092】
図15乃至図23は参考例2の光学系1Bに関する収差図であり、図15乃至図17がブレがない状態での球面収差、非点収差、歪曲収差を示し、図18乃至20がブレがない状態でのメリディオナルコマ収差を示している。尚、符号d、g及びM、Sの意味は前述した通りである。また、図21乃至図23はブレ補正を行った状態でのメリディオナルコマ収差を示している。
【0093】
図24乃至図33は本発明に含まれない参考例3を示すものである。
【0094】
図24に示すように、光学系1Cは5つのレンズ群から構成されており、第1群G1を構成する最も物体側のアフォーカル部A1Fは負レンズの後方に可動の正レンズが配置された構成されている。そして、第1群G1を構成する後群A1Rが3枚のレンズによって構成され、第2群G2が3枚、第3群G3が1枚、第4群G4が2枚、第5群G5が3枚のレンズによってそれぞれ構成されている。
光学系1Cの構成を数値表として示したものが下表である。
【0095】
【表9】
【0096】
尚、本例において、f=1〜14、FNO=1:1.65〜2.67、2・ω=55.5〜4.1とされている。
【0097】
本例において、レンズ間隔d9、d14、d17、d20が可変長であり、これらと焦点距離fとの関係を下表に示す。
【0098】
【表10】
【0099】
また、面番号i=2、4、17、20のレンズ面が非球面形状とされており、それらの非球面係数を表形式で示すと以下のようになる。
【0100】
【表11】
【0101】
尚、非球面係数の次数は4、6、8とされている。
【0102】
図25乃至図33は参考例3の光学系1Cに関する収差を示すものであり、図25乃至図27はブレがない状態での球面収差、非点収差、歪曲収差を示し、図28乃至図30はブレがない状態でのメリディオナルコマ収差を示している。また、図31乃至図33はブレ補正を行った状態でのメリディオナルコマ収差を示している。
【0103】
図34乃至図43は本発明の実施例1を示すものである。
【0104】
図34に示すように、光学系1Dは5つのレンズ群から構成されており、第1群G1を構成する最も物体側のアフォーカル部A1Fは正レンズの後方に可動の負レンズが配置された構成されている。そして、第1群G1を構成する後群A1Rが3枚のレンズによって構成され、第2群G2が3枚、第3群G3が1枚、第4群G4が2枚、第5群G5が3枚のレンズによってそれぞれ構成されている。光学系1Dの構成を数値表として示したものが下表である。
【0105】
【表12】
【0106】
尚、本例において、f=1〜14、FNO=1:1.65〜2.51、2・ω=55.4〜4.1とされている。
【0107】
本例において、レンズ間隔d9、d14、d17、d20が可変長であり、これらと焦点距離fとの関係を下表に示す。
【0108】
【表13】
【0109】
また、面番号i=2、4、17、20のレンズ面が非球面形状とされており、それらの非球面係数を表形式で示すと以下のようになる。
【0110】
【表14】
【0111】
尚、非球面係数の次数は4、6、8とされている。
【0112】
図35乃至図43は実施例1の光学系1Dに関する収差図であり、図35乃至図37はブレがない状態での球面収差、非点収差、歪曲収差を示し、図38乃至図40はブレがない状態でのメリディオナルコマ収差を示している。また、図41乃至図43はブレ補正を行った状態でのメリディオナルコマ収差を示している。
【0113】
図44乃至図53は本発明の実施例2を示すものである。
【0114】
図44に示すように、光学系1Eは5つのレンズ群から構成されており、第1群G1を構成する最も物体側のアフォーカル部A1Fは正レンズの後方に可動の負レンズが配置された構成されている。そして、第1群G1を構成する後群A1Rが3枚のレンズによって構成され、第2群G2が3枚、第3群G3が1枚、第4群G4が2枚、第5群G5が3枚のレンズによってそれぞれ構成されている。光学系1Eの構成を数値表として示したものが下表である。
【0115】
【表15】
【0116】
尚、本例において、f=1〜14、FNO=1:1.65〜2.54、2・ω=51.5〜3.8とされている。
【0117】
本例において、レンズ間隔d9、d14、d17、d20が可変長であり、これらと焦点距離fとの関係を下表に示す。
【0118】
【表16】
【0119】
また、面番号i=2、3、17、20のレンズ面が非球面形状とされており、それらの非球面係数を表形式で示すと以下のようになる。
【0120】
【表17】
【0121】
尚、非球面係数の次数は4、6、8とされている。
【0122】
図45乃至図53は実施例2の光学系1Eに関する収差を示すものであり、図45乃至図47はブレがない状態での球面収差、非点収差、歪曲収差を示し、図48乃至50はブレがない状態でのメリディオナルコマ収差を示している。また、図51乃至図53はブレ補正を行った状態でのメリディオナルコマ収差を示している。
【0123】
図54乃至図63は本発明の実施例3を示すものである。
【0124】
図54に示すように、光学系1Fは5つのレンズ群から構成されており、第1群G1を構成する最も物体側のアフォーカル部A1Fは正レンズの後方に可動の負レンズが配置された構成されている。そして、第1群G1を構成する後群A1Rが3枚のレンズによって構成され、第2群G2が3枚、第3群G3が1枚、第4群G4が2枚、第5群G5が3枚のレンズによってそれぞれ構成されている。光学系1Eの構成を数値表として示したものが下表である。
【0125】
【表18】
【0126】
尚、本例において、f=1〜14、FNO=1:1.65〜2.51、2・ω=58.0〜4.2とされている。
【0127】
本例において、レンズ間隔d9、d14、d17、d20が可変長であり、これらと焦点距離fとの関係を下表に示す。
【0128】
【表19】
【0129】
また、面番号i=2、4、17、20のレンズ面が非球面形状とされており、それらの非球面係数を表形式で示すと以下のようになる。
【0130】
【表20】
【0131】
尚、非球面係数の次数は4、6、8とされている。
【0132】
図55乃至図63は実施例3の光学系1Fに関する収差を示すものであり、図55乃至図57はブレがない状態での球面収差、非点収差、歪曲収差を示し、図58乃至図60はブレがない状態でのメリディオナルコマ収差を示している。また、図61乃至図63はブレ補正を行った状態でのメリディオナルコマ収差を示している。
【0133】
【発明の効果】
以上に記載したところから明らかなように、請求項1、請求項4に係る発明によれば、第1群を構成するアフォーカルの前群を、物体側に配置され固定である正レンズと、像面側に配置され光軸に対して直交する方向に移動可能である負レンズとから構成し、変倍光学系が傾いた時の像ブレを補正する方向に負レンズを移動させており、結像系に関与するレンズを移動させないので補正時の性能劣化が小さい。また、像ブレ補正系であるアフォーカルの前群とその後方に配置される結像系とを各別のモジュールとして取り扱うことができるので、設計が容易となり、負レンズの位置調整を結像系のレンズ位置調整にとらわれることなく簡単かつ短時間に行なうことができる。そして、光学系の傾きと可動群の移動量との関係は変倍の如何によらず一定しているため像ブレ補正の制御が容易であり、負レンズの移動量は結像系に関係なく設定することができるので自由度が大きく、大きな像ブレの補正が可能となる。
【0134】
また、請求項2に係る発明によれば、アフォーカル前群を構成する各群の焦点距離を短縮し、正レンズ及び負レンズのそれぞれの収差を小さくすることで像ブレ補正時おける性能の劣化を低減することができる。
【0135】
請求項3に係る発明よれば、非球面形状の採用によってさらに収差を小さくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る像ブレ補正変倍光学系の基本構成を示す概略図である。
【図2】本発明に係る像ブレ補正変倍光学系においてアフォーカル部の固定群を正レンズ、可動群を負レンズとした場合の原理説明図である。
【図3】本発明に含まれないアフォーカル部の固定群を負レンズ、可動群を正レンズとした場合の原理説明図である。
【図4】図5乃至図13とともに本発明に含まれない参考例1を示すものであり、本図は広角端における構成を示す。
【図5】広角端においてブレがない状態での球面収差、非点収差、歪曲収差を示す図である。
【図6】広角端と望遠端との中間状態(ノーマル端)において、ブレがない状態での球面収差、非点収差、歪曲収差を示す図である。
【図7】望遠端においてブレがない状態での球面収差、非点収差、歪曲収差を示す図である。
【図8】広角端においてブレがない状態でのメリディオナルコマ収差を示す図である。
【図9】広角端と望遠端との中間状態(ノーマル端)において、ブレがない状態でのメリディオナルコマ収差を示す図である。
【図10】望遠端においてブレがない状態でのメリディオナルコマ収差を示す図である。
【図11】広角端においてブレ補正を行った状態でのメリディオナルコマ収差を示す図である。
【図12】広角端と望遠端との中間状態(ノーマル端)において、ブレ補正を行った状態でのメリディオナルコマ収差を示す図である。
【図13】望遠端においてブレ補正を行った状態でのメリディオナルコマ収差を示す図である。
【図14】図15乃至図23とともに本発明に含まれない参考例2を示すものであり、本図は広角端におけるレンズ構成を示す。
【図15】広角端においてブレがない状態での球面収差、非点収差、歪曲収差を示す図である。
【図16】広角端と望遠端との中間状態(ノーマル端)において、ブレがない状態での球面収差、非点収差、歪曲収差を示す図である。
【図17】望遠端においてブレがない状態での球面収差、非点収差、歪曲収差を示す図である。
【図18】広角端においてブレがない状態でのメリディオナルコマ収差を示す図である。
【図19】広角端と望遠端との中間状態(ノーマル端)において、ブレがない状態でのメリディオナルコマ収差を示す図である。
【図20】望遠端においてブレがない状態でのメリディオナルコマ収差を示す図である。
【図21】広角端においてブレ補正を行った状態でのメリディオナルコマ収差を示す図である。
【図22】広角端と望遠端との中間状態(ノーマル端)において、ブレ補正を行った状態でのメリディオナルコマ収差を示す図である。
【図23】望遠端においてブレ補正を行った状態でのメリディオナルコマ収差を示す図である。
【図24】図25乃至図33とともに本発明に含まれない参考例3を示すものであり、本図は広角端におけるレンズ構成を示す。
【図25】広角端においてブレがない状態での球面収差、非点収差、歪曲収差を示す図である。
【図26】広角端と望遠端との中間状態(ノーマル端)において、ブレがない状態での球面収差、非点収差、歪曲収差を示す図である。
【図27】望遠端においてブレがない状態での球面収差、非点収差、歪曲収差を示す図である。
【図28】広角端においてブレがない状態でのメリディオナルコマ収差を示す図である。
【図29】広角端と望遠端との中間状態(ノーマル端)において、ブレがない状態でのメリディオナルコマ収差を示す図である。
【図30】望遠端においてブレがない状態でのメリディオナルコマ収差を示す図である。
【図31】広角端においてブレ補正を行った状態でのメリディオナルコマ収差を示す図である。
【図32】広角端と望遠端との中間状態(ノーマル端)において、ブレ補正を行った状態でのメリディオナルコマ収差を示す図である。
【図33】望遠端においてブレ補正を行った状態でのメリディオナルコマ収差を示す図である。
【図34】図35乃至図43とともに本発明に係る実施例1を示すものであり、本図は広角端におけるレンズ構成を示す。
【図35】広角端においてブレがない状態での球面収差、非点収差、歪曲収差を示す図である。
【図36】広角端と望遠端との中間状態(ノーマル端)において、ブレがない状態での球面収差、非点収差、歪曲収差を示す図である。
【図37】望遠端においてブレがない状態での球面収差、非点収差、歪曲収差を示す図である。
【図38】広角端においてブレがない状態でのメリディオナルコマ収差を示す図である。
【図39】広角端と望遠端との中間状態(ノーマル端)において、ブレがない状態でのメリディオナルコマ収差を示す図である。
【図40】望遠端においてブレがない状態でのメリディオナルコマ収差を示す図である。
【図41】広角端においてブレ補正を行った状態でのメリディオナルコマ収差を示す図である。
【図42】広角端と望遠端との中間状態(ノーマル端)において、ブレ補正を行った状態でのメリディオナルコマ収差を示す図である。
【図43】望遠端においてブレ補正を行った状態でのメリディオナルコマ収差を示す図である。
【図44】図45乃至図53とともに本発明に係る実施例2を示すものであり、本図は広角端におけるレンズ構成を示す。
【図45】広角端においてブレがない状態での球面収差、非点収差、歪曲収差を示す図である。
【図46】広角端と望遠端との中間状態(ノーマル端)において、ブレがない状態での球面収差、非点収差、歪曲収差を示す図である。
【図47】望遠端においてブレがない状態での球面収差、非点収差、歪曲収差を示す図である。
【図48】広角端においてブレがない状態でのメリディオナルコマ収差を示す図である。
【図49】広角端と望遠端との中間状態(ノーマル端)において、ブレがない状態でのメリディオナルコマ収差を示す図である。
【図50】望遠端においてブレがない状態でのメリディオナルコマ収差を示す図である。
【図51】広角端においてブレ補正を行った状態でのメリディオナルコマ収差を示す図である。
【図52】広角端と望遠端との中間状態(ノーマル端)において、ブレ補正を行った状態でのメリディオナルコマ収差を示す図である。
【図53】望遠端においてブレ補正を行った状態でのメリディオナルコマ収差を示す図である。
【図54】図55乃至図63とともに本発明に係る実施例3を示すものであり、本図は広角端におけるレンズ構成を示す。
【図55】広角端においてブレがない状態での球面収差、非点収差、歪曲収差を示す図である。
【図56】広角端と望遠端との中間状態(ノーマル端)において、ブレがない状態での球面収差、非点収差、歪曲収差を示す図である。
【図57】望遠端においてブレがない状態での球面収差、非点収差、歪曲収差を示す図である。
【図58】広角端においてブレがない状態でのメリディオナルコマ収差を示す図である。
【図59】広角端と望遠端との中間状態(ノーマル端)において、ブレがない状態でのメリディオナルコマ収差を示す図である。
【図60】望遠端においてブレがない状態でのメリディオナルコマ収差を示す図である。
【図61】広角端においてブレ補正を行った状態でのメリディオナルコマ収差を示す図である。
【図62】広角端と望遠端との中間状態(ノーマル端)において、ブレ補正を行った状態でのメリディオナルコマ収差を示す図である。
【図63】望遠端においてブレ補正を行った状態でのメリディオナルコマ収差を示す図である。
【符号の説明】
A 像ブレ補正変倍光学系
A1 第1群
A1F アフォーカル部(前群)
A1Fa 正レンズ
A1Fb 負レンズ
A1R 後群
LD レンズ駆動部(移動手段)
1A、1B、1C、1D、1E、1F 像ブレ補正変倍光学系
Claims (4)
- 光軸方向に移動不能とされた第1群と、該第1群に続く変倍群とが物体側からこの順に配置されてなる像ブレ補正変倍光学系において、
上記第1群がアフォーカル系の前群と正の屈折力をもつ後群とによって構成されるとともに、上記前群は、物体側に配置され固定である正レンズと、像面側に配置され光軸に対して直交する方向に移動可能である負レンズとからなり、
上記正レンズ及び上記負レンズの焦点距離をそれぞれf1a、f1b、上記正レンズ及び上記負レンズの互いに対向する面の曲率半径をそれぞれRf、Rmとしたとき、
0.8<|f1a/f1b|<1.25
及び
0.5<Rf/Rm<1.5 かつ Rf<0
の条件を満足することを特徴とする像ブレ補正変倍光学系。 - 請求項1に記載の像ブレ補正変倍光学系において、上記正レンズが両凸レンズとされ、上記負レンズが両凹レンズとされていることを特徴とする像ブレ補正変倍光学系。
- 請求項2に記載の像ブレ補正変倍光学系において、上記正レンズ及び上記負レンズの各面のうち少なくとも1面が非球面形状とされ、該非球面の光軸方向の座標をXaとし、光軸からの距離をyとするとき、以下の条件を満足することを特徴とする像ブレ補正変倍光学系。
|Xa|−|Xs| < 0
但し、
Xa = c・y2/(1+√(1−c2・y2))+Σ(A2i・y2i)
Xs = c・y2/(1+√(1−c2・y2))
ここで、cは近軸曲率、A2i(2iは偶数)は第2i次の非球面係数であり、「Σ」はiについての和を示す。 - 請求項1に記載の像ブレ補正変倍光学系を有するカメラにおいて、
上記正レンズの焦点距離をf1a、全系の望遠端における焦点距離をft、上記負レンズの最大移動量をs1amax、画面サイズの対角長の2分の1の長さをhiとしたとき、
0.2<|ft・s1amax/f1a/hi|<2.0
の条件を満足することを特徴とするカメラ。
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