JP3569509B2 - 軟質眼内レンズ折り畳み装置および収納容器 - Google Patents

軟質眼内レンズ折り畳み装置および収納容器 Download PDF

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Description

【0001】
(技術分野)
本発明は、白内障手術等に使用する軟質眼内レンズを折り畳むための軟質眼内レンズ折り畳み装置およびこの軟質眼内レンズを収納するための軟質眼内レンズ収納容器に関する。
【0002】
(背景技術)
例えば、白内障の手術においては、白内障で濁った水晶体の代わりに人工的なレンズである軟質眼内レンズを挿入する外科的な処置によって、視力の回復が図られている。
【0003】
この軟質眼内レンズは、円形の光学レンズ部と、この光学レンズ部を眼内で安定させるための一対の支持部とを有する。
【0004】
この軟質眼内レンズとしては、近年、光学レンズ部がシリコーン樹脂、アクリル樹脂、ハイドロゲルなどの素材に形成された軟質眼内レンズが提供されるようになってきた。
【0005】
この軟質眼内レンズによれば、光学レンズ部を二つ折りに変形させることができる。これにより、軟質眼内レンズを眼内に挿入する場合、光学レンズ部を折り畳んだ状態で挿入することができる。その結果、手術時の切開創口を小さくして手術後の回復を早めるなどの臨床上の利点を多く得ることができる。
【0006】
この軟質眼内レンズの使用に際しては、眼内に挿入する前にあらかじめ光学レンズ部を折り畳む作業が必要となる。
【0007】
この折り畳み作業を行う方法として、従来は、鑷子(せっし)と呼ばれるピンセット状の特殊器具を用いる方法と、インジェクター(挿入器)と呼ばれる専用治具を用いる方法とがあった。
【0008】
鑷子を用いる方法では、2本の鑷子を使用する。すなわち、この方法では、まず、1本目の鑷子を利き手に持ち、この鑷子で光学レンズ部の中心部を挟んで保持する。次に、そのままの状態で、その鑷子を反対の手に持ち替え、空いた利き手に、眼内挿入用の2本目の鑷子を持ち、その2本目の鑷子で光学レンズ部を折り曲げる。2本目の鑷子が光学レンズ部を折り曲げた状態でしっかり保持していることを確認してから、1本目の鑷子を抜き取る。このあと、2本目の鑷子によって折り曲げられている軟質眼内レンズを眼内に挿入する。
【0009】
インジェクターを用いる方法では、まず、インジェクター内に軟質眼内レンズをセットしてから、そのインジェクターの先端を眼の挿入部分に挿入する。次に、インジェクターの押出口を操作してそのインジェクターの先端から眼内に軟質眼内レンズを挿入する(例えば、特開平4−212350号公報参照)。
【0010】
なお、上述した2つの方法以外の方法としては、特表平9−501574号公報に記載された軟質眼内レンズ折曲げ器を用いる方法が提案されている。
【0011】
この軟質眼内レンズ折曲げ器は、プライヤ状をなす一対のレバーハンドルにそれぞれ相対向する2対のジョーを形成し、この2対のジョーによって形成される4つの支持個所に光学レンズ部の縁部を載せて保持するとともに、そのレバーハンドルの握りしめ操作によって、一方のジョー対の間隙を狭めさせると同時に、他方のジョー対の間隙を広げさせるように構成されている。
【0012】
この器具を使えば、2対のジョーで保持された光学レンズ部を一方のジョー対で挟み込んで折り曲げる際に、他方のジョー対をその折り曲げの障害とならないように開いて後退させることができる。これにより、軟質眼内レンズを保持したまま、折り畳みを行なうことができる。
【0013】
しかしながら、上述した3つの方法には、それぞれ次のような問題のあることが本発明者らによって明らかにされた。
【0014】
すなわち、上述した2本の鑷子を用いる方法では、作業が煩雑であるという問題と、光学レンズ部の中心を正確に挟むことが難しいという問題と、また、鑷子の持ち替え時やレンズの挟み替え時にレンズを落とすおそれがあるという問題等があった。さらには、光学レンズ部の中心部を鑷子で挟んで保持するので、光学上最も重要な部分を鑷子で傷つけやすいという問題もあった。以上から、この方法は、特に迅速で正確な処置が要求される手術においては、熟練した医師にとっても、かなりの負担を強いるという問題があった。
【0015】
上述したインジェクターを用いる方法は、一見簡単で確実そうである。しかし、実際は、インジェクターの機構上、軟質眼内レンズがインジェクター内に正確にセットされていないと、インジェクター内で軟質眼内レンズが引っ掛かってしまって、挿入できなくなったり、正しい位置に挿入されなかったりするおそれがあった。したがって、この方法では、インジェクター内に軟質眼内レンズを正確にセットする必要があった。しかし、この方法では、インジェクター内に軟質眼内レンズを正確にセットすることは必ずも容易ではないという問題があった。
【0016】
上述したレンズ折曲げ器を用いる方法では、2対のジョーの一方の間隙を狭めると同時に他方の間隙を広げるという2つの異なる動作を連携して行う必要がある。これにより、この方法では、構造が複雑で、高コストになりやすいという問題があった。また、この方法では、レバーハンドルを手動操作して光学レンズ部を折り曲げる際に、そのハンドル操作の力加減を誤まったりすると、光学レンズ部に無理な力が加わって光学レンズ部を傷つけやすいという問題があった。さらに、この方法では、光学レンズ部の折り曲げは、2対のジョーが形成する4つの支持個所の上に光学レンズ部の縁部を正しい位置で保持させて行う必要がある。しかし、この作業も意外と面倒で、これを正しく行うためにはかなりの注意を強いられる、という問題もあった。これは、光学レンズ部の保持位置が不正確だと、光学レンズ部を正確に折り畳むことができないばかりか、折り曲げ時に軟質眼内レンズが脱落してしまうおそれも生じるからである。
【0017】
本発明の目的は、信頼性および経済性にすぐれた単純な構成で、軟質眼内レンズを保持して折り畳む際の取り扱いおよび操作を簡単かつ確実に行うことができる軟質眼内レンズ折り畳み装置および収納容器を提供することにある。
【0018】
(発明の開示)
上記課題を解決するために、第1の発明の軟質眼内レンズ折り畳み装置は、次の(1)〜(4)を特徴とする。
(1)可動部材と台部材とを有する。
(2)可動部材は、一対の脚部と、連結部とを有する。一対の脚部は、弾性屈曲可能とされている。連結部は、一対の脚部を連結する機能を有する。
(3)一対の脚部の先端部側には、レンズ載置部と、壁部とが設けられている。レンズ載置部には、軟質眼内レンズが両脚部に跨って載置される。壁部は、レンズ載置部に載置された軟質眼内レンズを挟み込む機能を有する。
(4)台部材は、スライド溝部を有する。このスライド溝部は、一対の脚部の先端部を貫入させてスライド移動させるとともにその移動量に応じて一対の脚部の間隔を狭めるように形成されている。
【0019】
第2の発明は、第1の発明において、荷重吸収部を有することを特徴とする。この荷重吸収部は、一対の脚部に設けられている。また、この荷重吸収部は、一対の脚部がスライド溝部内で移動することによって、この一対の脚部にかかる変形荷重を集中的に吸収して屈曲変形する機能を有する。
【0020】
第3の発明は、第1の発明において、位置決め部を有することを特徴とする。この位置決め部は、レンズ載置部に載置される軟質眼内レンズを、可動部材のスライド移動方向における所定位置に位置決めする機能を有する。
【0021】
第4の発明は、第1の発明において、向き設定部を有することを特徴とする。この向き設定部は、レンズ載置部に載置された軟質眼内レンズの向きを、この軟質眼内レンズの中心軸を回転軸とする回転方向における所定の向きに設定する機能を有する。
【0022】
第5の発明は、第1の発明において、案内溝部を有することを特徴とする。この案内溝部は、スライド溝部に設けられている。また、この案内溝部は、一対の脚部の先端部より後方の部分を案内する機能を有する。
【0023】
第6の発明は、第1の発明において、浮き上がり防止部を有することを特徴とする。この浮き上がり防止部は、可動部材がスライド溝部から浮き上がるのを防止する機能を有する。
【0024】
第7の発明は、第1の発明において、位置決め部を有することを特徴とする。この位置決め部は、レンズ載置部をこのレンズ載置部に軟質眼内レンズを載置可能なレンズ載置位置に位置決めする機能を有する。
【0025】
第8の発明は、第1の発明において、位置決め部を有することを特徴とする。この位置決め部は、レンズ載置部を、このレンズ載置部に載置された前記軟質眼内レンズの折り畳みが完了するレンズ折り畳み完了位置に位置決めする機能を有する。
【0026】
第9の発明は、第1の発明において、連結部が一対の脚部の基端部を連結することを特徴とする。
【0027】
第10の発明は、第1の発明において、連結部が一対の脚部と一体的に構成されていることを特徴とする。
【0028】
上記課題を解決するために、第11の発明の軟質眼内レンズ収納容器は、次の(1)〜(5)を特徴とする。
(1)可動部材と、台部材と、蓋部材とを有する。
(2)可動部材は、一対の脚部と、連結部とを有する。一対の脚部は、弾性屈曲可能とされている。連結部は、一対の脚部を連結する機能を有する。
(3)一対の脚部の先端部側には、レンズ載置部と、壁部とが設けられている。レンズ載置部には、軟質眼内レンズが両脚部に跨って載置される。壁部は、レンズ載置部に載置された軟質眼内レンズを挟み込む機能を有する。
(4)台部材は、スライド溝部を有する。このスライド溝部は、一対の脚部の先端部を貫入させてスライド移動させるとともにその移動量に応じて一対の脚部の間隔を狭めるように形成されている。
(5)蓋部材は、レンズ載置部に載置された前記軟質眼内レンズを収納するレンズ収納空間を形成する。
【0029】
第12の発明は、第11の発明において、レンズ収納空間が蓋部材のスライド移動によって開閉されることを特徴とする。
【0030】
第13の発明は、第12の発明において、蓋部材のスライド移動方向が可動部材のスライド移動方向と同じ方向に設定されていることを特徴とする。
【0031】
第14の発明は、第13の発明において、レンズ収納空間を開くための蓋部材のスライド移動方向が軟質眼内レンズを折り畳むための可動部材のスライド移動方向と同じ方向に設定されていることを特徴とする。
【0032】
第15の発明は、第14の発明において、可動部材と蓋部材とが独立にスライド移動可能であることを特徴とする。
【0033】
第16の発明は、第15の発明において、可動部材と蓋部材とが一緒にスライド操作可能であることを特徴とする。
【0034】
第17の発明は、第11の発明において、荷重吸収部を有することを特徴とする。この荷重吸収部は、一対の脚部に設けられている。そして、この荷重吸収部は、一対の脚部がスライド溝部内で移動することによって、この一対の脚部にかかる変形荷重を集中的に吸収して屈曲変形する。
【0035】
第18の発明は、第11の発明において、位置決め部を有することを特徴とする。この位置決め部は、レンズ載置部に載置される軟質眼内レンズを可動部材のスライド移動方向の所定位置に位置決めする機能を有する。
【0036】
第19の発明は、第11の発明において、向き設定部を有することを特徴とする。この向き設定部は、レンズ載置部に載置された軟質眼内レンズの向きを、この軟質眼内レンズの中心軸を回転軸とする回転方向における所定の向きに設定する機能を有する。
【0037】
第20の発明は、第11の発明において、案内溝部を有することを特徴とする。この案内溝部は、スライド溝部に設けられている。そして、この案内溝部は、一対の脚部の先端部より後方の部分を案内する機能を有する。
【0038】
第21の発明は、第11の発明において、浮き上がり防止部を有することを特徴とする。この浮き上がり防止部は、可動部材がスライド溝部から浮き上がるのを防止する機能を有する。
【0039】
第22の発明は、第11の発明において、位置決め部を有することを特徴とする。この位置決め部は、レンズ載置部をこのレンズ載置部に軟質眼内レンズを載置可能なレンズ載置位置に位置決めする機能を有する。
【0040】
第23の発明は、第11の発明において、位置決め部を有することを特徴とする。この位置決め部は、レンズ載置部をこのレンズ載置部に載置された軟質眼内レンズの折り畳みが完了するレンズ折り畳み完了位置に位置決めする機能を有する。
【0041】
第24の発明は、第11の発明において、連結部が一対の脚部の基端部を連結することを特徴とする。
【0042】
第25の発明は、第11の発明において、連結部が一対の脚部と一体的に構成されていることを特徴とする。
【0043】
第26の発明は、第11の発明において、第12の発明から第25の発明までの構成を有することを特徴とする。
【0044】
第27の発明は、第26の発明において、荷重吸収部が脚部の幅を局部的に狭くすることにより形成されていることを特徴とする。
【0045】
(発明を実施するための最良の形態)
以下、図面を参照しながら、本発明の実施の形態を詳細に説明する。
図1は、本発明の軟質眼内レンズ折り畳み装置の第1の実施の形態の構成を状態別に示す斜視図である。
【0046】
同図に示す軟質眼内レンズ折り畳み装置は、まず、可動部材1と台部材2とを有する。可動部材1は、矩形の断面形状を有するように構成されている。これにより、可動部材1は、一対の脚部12a,12bと、この一対の脚部12a,12bの基端部を連結する連結部11とを有する。以下、この連結部11を共通基端部という。この共通基端部11は脚部12a,12bと一体的に形成されている。
【0047】
上記脚部12a,12bは、共通基端部11から同一方向にほぼ並行に延在されている。この脚部12a,12bは、弾性屈曲可能とされている。
【0048】
この脚部12a,12bの先端部側の上側面には、レンズ載置部13a,13bと、壁部14a,14bとが設けられている。
【0049】
レンズ載置部13a,13bには、軟質眼内レンズ3の光学レンズ部3aが水平に載置される。この場合、光学レンズ部3aは、その縁部が一対の脚部12a,12bに跨るように載置される。
【0050】
壁部1a,1bは、軟質眼内レンズ3を折り畳む際に、レンズ載置部13a,13bに載置された光学レンズ部3aの縁部を水平方向から挟み込む機能を有する。この壁部14a,14bは、相対向する壁面を有する。この壁面は、上方に向かうに従って互いに近づくように傾斜されている(オーバーハング状態)。これは、光学レンズ部3aを折り畳む場合に、光学レンズ部3aが壁部14a,14bから外れるのを防止するためである。
【0051】
脚部12a,12bの最先端部には、テーパ部15a,15bが形成されている。このテーパ部15a,15bは、脚部12a,12bを後述するスライド溝部21に貫入したり、スライド溝部21中をスライド移動させる場合の動作を円滑にする機能を有する。
【0052】
台部材2は、スライド溝部21を有する。このスライド溝部21には、上記一対の脚部12a,12bが水平方向に貫入され、スライド移動させられる。このスライド溝部21は、テーパ溝部21aと、平行溝部21bとを有する。テーパ溝部21aは、脚部12a,12bの貫入方向(以下、「進行方向」という。)に向かって溝幅が徐々に狭まるように形成されている。平行溝部21bは、テーパ溝部21aの先端から上記進行方向に延在するように形成されている。この場合、平行溝部21bの溝幅は、テーパ溝部21aの先端の溝幅とほぼ同じ溝幅になるように設定されている。これにより、脚部12a,12bの間隔は、上記進行方向へのスライド移動に伴って狭められる。
【0053】
可動部材1と台部材2とは、例えば、フッ素樹脂やポリアミド樹脂、あるいはアルミニウムなどの適度の弾性と剛性とを有する材料を用いて構成されている。なお、このような材料としては、他にも、ポリアクリレート、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリ塩化ビニル、ポリカーボネート、ポリサルフォン、ポリスチレン、ポリブチレンテレフタレート、ポリプロピレン、ポリメチルペンテン等の樹脂類、ジュラルミン、ステンレス、チタン等の金属類、あるいはセラミック等の無機物を単体で用いてもよいし、上記樹脂類、金属類、セラミックを結合した複合体で用いてもよい。
【0054】
上記構成において、動作について説明する。
軟質眼内レンズ3は、上述した光学レンズ部3aと、支持部3bとを有する。光学レンズ部3aは円形に形成されている。支持部3bは、光学レンズ部3bを眼内で安定させる機能を有する。この支持部3bは、光学レンズ部3aの腕をなすようにその縁部に一対設けられている。また、この支持部3bは、弧状に形成されている。さらに、この支持部3bは、光学レンズ部3aの外方に向かうように延在されている。
【0055】
上述した軟質眼内レンズ3を折り畳む場合は、まず、図1の(A)に示すように、光学レンズ部3aが、操作者によって、レンズ載置部13a,13bに載置(セット)される。この載置は、光学レンズ部3aの縁部が両脚部12a,12bに均等に跨るように行われる。
【0056】
本実施の形態の場合、この位置決めは、上記壁部14a,14bの内側に光学レンズ部3aを置くだけで行うことができる。これは、壁部14a,14bによって、可動部材1のスライド移動方向と直交する方向における軟質眼内レンズ3の位置が規定されるからである。また、この載置は、支持部3bの延在方向が可動部材1のスライド方向と一致するように行われる。
【0057】
次に、軟質眼内レンズ3が載置された脚部12a,12bの先端部が、操作者によってスライド溝部21に貫入される。このあと、可動部材1が、操作者によって、進行方向にスライド移動させられる。このスライド移動により、脚部12a,12bは互いに近づく方向に弾性屈曲させられる。これにより、脚部12a,12bの間隔が狭められる。その結果、光学レンズ部3aが壁部14a,14bによって挟み込まれる。これによって、光学レンズ部3aが折り曲げられる。この場合、脚部12a,12bの屈曲量は、そのスライド移動量に依存する。
【0058】
脚部12a,12bのスライド移動により、レンズ載置部13a,13bがレンズ折り畳み完了位置に達すると、可動部材1のスライド移動が停止させられる。これは、例えば、レンズ載置部13a,13bがレンズ折り畳み完了位置に達すると、脚部12a,12bのうち、先端部より後ろの部分がテーパ溝部21aと平行溝部21bとの境界付近の壁に当るからである。これにより、レンズ載置部13a,13bがレンズ折り畳み完了位置に位置決めされる。その結果、光学レンズ部3aは、図1の(B)に示すように、所定の状態に折り畳まれる。以上により、光学レンズ部3aの折り畳みが完了する。
【0059】
なお、レンズ折り畳み完了位置とは、光学レンズ部3aの折り畳みが完了する位置である。このレンズ折り畳み完了位置は、図1の(B)に示すように、平行溝部21bの内部に設定されている。すなわち、例えば、脚部12a,12bがほぼ完全に接するような位置に設定される。
【0060】
以上詳述した本実施の形態によれば、レンズ載置部13a,13bに光学レンズ部3aを載置した後、脚部12a,12bをスライド溝部21の案内下でスライド移動させることにより、光学レンズ部3aを折り畳むことができる。これにより、単純な操作により、光学レンズ部3aを確実に折り畳むことができる。
【0061】
また、本実施の形態によれば、装置の主要部を構造の簡単な可動部材1と台部材2とによって構成することができる。これにより、装置を簡単にかつ低コストで製造することができる。すなわち、可動部材1は、断面が矩形状の簡単な構造を有する。また、脚部12a,12bと共通基端部11とは一体的に構成されている。これにより、可動部材1は、例えば、単一の樹脂成型工程(ワンショット成型)によって簡単にかつ低コストで製造することができる。同様に、台部材2は、台材にスライド溝部21を形成した簡単な構造を有する。これにより、この台部材2も、例えば、上述した単一の樹脂成型工程(ワンショット成型)によって簡単にかつ低コストで製造することができる。その結果、本実施の形態によれば、軟質眼内レンズ折り畳み装置を簡単にかつ低コストで製造することができる。
【0062】
さらに、本実施の形態によれば、軟質眼内レンズ3をレンズ載置部13a,13bに載置する場合、一対の壁部14a,14bによって、軟質眼内レンズ3を可動部材1のスライド移動方向とは垂直な方向における所定位置に位置決めすることができる。これにより、上記方向における軟質眼内レンズ3の位置を正確に定めることができる。
【0063】
以上から、本実施の形態によれば、信頼性と経済性にすぐれた単純な構成で、軟質眼内レンズ3を保持して折り畳む場合の取り扱いおよび操作を簡単にかつ確実に行うことができる軟質眼内レンズ折り畳み装置を提供することができる。
【0064】
さらにまた、本実施の形態によれば、一対の脚部12a,12bが基端部で連結されている。これにより、脚部12a,12bの長さを短くすることができる。その結果、装置の小型化を図ることができる。
【0065】
また、本実施の形態によれば、一対の壁部14a,14bの壁面が上方に向かうに従って互いに近づくように傾斜されている。これにより、光学レンズ部3aを折り畳む場合、光学レンズ部3aが壁部1a,1bから外れるのを防止することができる。
【0066】
図2は、本発明の軟質眼内レンズ折り畳み装置の第2の実施の形態の構成を状態別に示す平面図および側面図である。なお、図2において、先の図1とほぼ同一機能を果たす部分には、同一符号を付して詳細な説明を省略する。
【0067】
図2において、(A)は軟質眼内レンズ3を折り畳む前の状態を示し、(B)は(A)に示すラインA−Aに沿って装置を矢印方向に見た側面図を示し、(C)は(A)の部分拡大図を示し、(D)は軟質眼内レンズを折り畳んだ状態を示す。
【0068】
本実施の形態の装置を第1の実施形態の装置との相違点に着目して説明すると、次のようになる。
【0069】
すなわち、本実施の形態の装置では、脚部12a,12bにそれぞれ荷重吸収部16a,16bが設けられている。この荷重吸収部16a,16bは、共通基端部11とレンズ載置部13a,13bとの間に設けられている。この荷重吸収部16a,16bは、可動部材1のスライド移動に伴って脚部12a,12bにかかる変形荷重を集中的に吸収する機能を有する。この荷重吸収部16a,16bは、脚部12a,12bを局部的に弾性屈曲しやすい構造とすることにより形成されている。図には、脚部12a,12bの幅を局部的に狭くすることにより、荷重吸収部16a,16bを形成する場合を示す。
【0070】
また、本実施の形態の装置では、スライド溝部21に、テーパ溝部21aと平行溝部21bのほかに、ガイド溝部21cが設けられる。このガイド溝部21cは、脚部12a,12bのうち、先端部より後方の部分を案内する機能を有する。
【0071】
さらに、本実施の形態の装置では、ガイド溝部21cの両岸に押さえガイド部22a,22bが設けられている。この押さえガイド部22a,22bは、可動部材1がスライド溝部21から浮き上がるのを防止する機能を有する。
【0072】
さらにまた、本実施の形態の装置では、共通基端部11のスライド移動方向の幅が、先の実施の形態より広くなるように設定されている。これは、ガイド溝部21cの案内機能を利用するためである。
【0073】
また、本実施の形態の装置では、可動部材1の後端部にストッパー部17が設けられている。このストッパー部17は、可動部材1を進行方向にスライド移動させる場合、レンズ載置部13a,13bをレンズ折り畳み完了位置に位置決めする機能を有する。
【0074】
なお、このストッパー部17は、操作者が可動部材1を押すための押圧ノブとしても利用される。
【0075】
さらに、本実施の形態の装置では、共通基端部11の両側面に小突起18a,18bが設けられている。この小突起18a,18bは、レンズ載置部13a,13bをレンズ載置位置に位置決めする機能を有する。ここで、レンズ載置位置とは、レンズ載置部13a,13bに光学レンズ部3aを載置可能な位置である。この位置は、図2の(A)に示すように、ガイド溝部21cの内部に設定される。すなわち、脚部12a,12bがほとんど屈曲変形されていないような位置に設定される。
【0076】
ガイド溝部21cの両側面には、ロック溝23a,23bが設けられている。このロック溝23a,23bには、レンズ載置部13a,13bがレンズ載置位置に位置決めされたとき、上記小突起18a,18bが嵌め合される。この様子を図2の(A)に示す。
【0077】
さらにまた、本実施の形態の装置では、脚部12a上のレンズ載置部13aの周辺に、図2の(C)に示すように、一対の垂直突起部19aが設けられている。この一対の垂直突起部19aは、可動部材1のスライド移動方向に垂直な方向にわずかに離れるように配設されている。同様に、脚部12b上のレンズ載置部13bの周辺には、図2の(C)に示すように、一対の垂直突起部19bが設けられている。
【0078】
上記垂直突起部19a,19bは、レンズ載置部13a,13bを挟むように配設されている。図には、一方の垂直突起部19aをレンズ載置部13a,13bより、可動部材1の進行方向に設け、他方の垂直突起部19bを進行方向とは反対の方向(以下、「後退方向」という。)に設ける場合を示す。
【0079】
上記垂直突起部19a,19bは、軟質眼内レンズ3を可動部材1のスライド移動方向の所定位置に位置決めする機能を有する。これは、軟質眼内レンズ3をレンズ載置部13a,13bに載置する場合、内側の垂直突起部19a,19bの間に載置されるからである。しかも、この状態は、例えば、軟質眼内レンズ3に衝撃が加わった場合でも保持される。これは、軟質眼内レンズ3に衝撃が加わって、軟質眼内レンズ3が可動部材1のスライド移動方向に移動しようしても、光学レンズ部3aが内側の垂直突起部19a,19bに衝突して、移動が阻止されるからである。
【0080】
また、上記垂直突起部19a,19bは、軟質眼内レンズ3の向きを光学レンズ部3aの中心軸を回転軸とする回転方向における所定の向きに設定する機能を有する。これは、軟質眼内レンズ3をレンズ載置部13a,13bに載置する場合、軟質眼内レンズ3の一方の支持部3bが対応する一対の垂直突起部19aの間に挿入され、他方の支持部3bが対応する一対の垂直突起部19bの間に挿入されるからである。しかも、この状態は、軟質眼内レンズ3に衝撃が加わった場合でも保持される。これは、軟質眼内レンズ3に衝撃が加わって、軟質眼内レンズ3が上記回転方向に回転しようしても、支持部3bが垂直突起部19a,19bに衝突して、回転が阻止されるからである。
【0081】
上記構成において、動作を説明する。
軟質眼内レンズ3を折り畳む場合、まず、レンズ載置部13a,13bが操作者によってレンズ載置位置に位置決めされる。これを図2の(A)に示す。このとき、小突起18a,18bがロック溝23a,23bに嵌め合される。これにより、レンズ載置部13a,13bがレンズ載置位置に半固定状態で位置決めされる。
【0082】
次に、操作者によって、レンズ載置部13a,13bに軟質眼内レンズ3が載置される。このとき、光学レンズ部3aは、壁部14a,14bによって可動部材1のスライド方向と直交する方向の所定位置に位置決めされる。また、光学レンズ部3aが可動部材1のスライド移動方向の所定位置に位置決めされる。これは、軟質眼内レンズ3の一方の支持部3bが対応する一対の垂直突起部19aの間に位置決めされるとともに、他方の支持部3bが対応する一対の垂直突起部19bの間に位置決めされるからである。同様に、光学レンズ部3aの向きが、その中心軸を回転軸とする回転方向の所定の向きに設定される。
【0083】
次に、ストッパー部17が操作者によって可動部材1の進行方向に押される。これにより、ストッパー部17が小突起18a,18bとロック溝23a,23bとの嵌合力より大きな力で押されると、可動部材1が進行方向にスライド移動させられる。
【0084】
これにより、一対の脚部12a,12bがテーパ溝部21aによって屈曲変形させられる。このとき、脚部12a,12bにかかる変形荷重は荷重吸収部16a,16bにより集中的に吸収される。これにより、光学レンズ部3aにかかる折り曲げ荷重がやわらげられる。また、一対の壁部14a,14bの間隔が平行状態を保ちながら狭められる。これにより、光学レンズ部3aがその中心線に沿って正確にかつ安定に折り畳まれる。
【0085】
また、このスライド過程で、軟質眼内レンズ3に衝撃等が加わっても、壁部14a,14bと、垂直突起部19a,19bとの作用により、軟質眼内レンズ3は、所定の位置に位置決めされるとともに、その向きが所定の向きに設定される。
【0086】
このようにして、レンズ載置部13a,13bがレンズ折り畳み完了位置に達すると、ストッパー部17が台部材2の後方端部に当る。これにより、可動部材1のスライド移動が停止される。その結果、レンズ載置部13a,13bがレンズ載置位置に位置決めされる。これにより、光学レンズ部3aの折り畳みが完了する。この様子を図2の(D)に示す。
【0087】
以上詳述した本実施の形態によれば、可動部材1をスライド移動させる場合、この脚部12a,12bにかかる変形荷重を荷重吸収部16a,16bによって集中的に吸収することができる。これにより、光学レンズ部3aにかかる折り曲げ荷重をやわらげることができる。
【0088】
また、このような構成によれば、光学レンズ部3aを折り畳む場合、壁部14a,14bの間隔を両者の平行状態を正確に保ちながら狭めることができる。これにより、光学レンズ部3aをその中心線に沿って正確に折り畳むことができる。その結果、光学レンズ部3aをその光学的機能を損なうことなく、安定にかつ正確に折り畳むことができる。
【0089】
また、本実施の形態によれば、可動部材1をスライド移動させる場合、ガイド溝部21cにより、脚部12a,12bの先端部より後方の部分を案内することができる。これにより、可動部材1の横揺れを防止することができる。その結果、可動部材1を安定にスライド移動させることができる。
【0090】
さらに、本実施の形態によれば、可動部材1をスライド移動させる場合、押さえガイド部22a,22bによって、可動部材1がスライド溝部21から浮き上がるのを防止することができる。これにより、可動部材1がスライド溝部21から外れるのを防止することができる。その結果、可動部材1を安定にスライド移動させることができる。
【0091】
さらにまた、本実施の形態によれば、可動部材1を進行方向にスライド移動させる場合、ストッパー部17によって、レンズ載置部13a,13bをレンズ折り畳み完了位置に位置決めすることができる。これにより、荷重吸収部16a,16bを設けることによって脚部12a,12bの弾性力が弱めたにもかかわらず、レンズ載置部13a,13bがレンズ折り畳み完了位置を超えてしまうことを防止することができる。
【0092】
また、本実施の形態によれば、レンズ載置部13a,13bがレンズ載置位置に達すると、可動部材1が小突起18a,18bとロック溝23a,23bとによって半固定状態に固定される。これにより、可動部材1に外部から衝撃が加わった場合、可動部材1が進行方向に移動して、レンズ載置部13a,13bに載置されている軟質眼内レンズ3が破損してしまうといった事故を防止することができる。また、可動部材1が後退方向に移動して、可動部材1が台部材2から脱落してしまうといった事故も防止することができる。
【0093】
さらに、本実施の形態によれば、光学レンズ部3aをレンズ載置部13a,13bに載置する場合、光学レンズ部3aを垂直突起部19a,19bによって可動部材1のスライド移動方向の所定位置に位置決めすることができる。これにより、光学レンズ部3aをその径方向のどの点においても均等な力で折り曲げることができる。
【0094】
さらにまた、本実施の形態によれば、光学レンズ部3aをレンズ載置部13a,13bに載置する場合、光学レンズ部3aの向きを、その中心軸を回転軸とする回転方向における所定の向きに設定することができる。これにより、光学レンズ部3aをその中心を通る所定の中心線に沿って折り畳むことができる。
【0095】
図3および図4は、本発明の軟質眼内レンズ収納容器の一実施の形態の構成を状態別に示す平面図および側面図である。なお、図3および図4において、先の図2とほぼ同一機能を果たす部分には、同一符号を付して詳細な説明を省略する。
【0096】
同図に示す収納容器は、図2に示したレンズ折り畳み装置に蓋部材4を設けることにより、軟質眼内レンズ3を収納するための収納空間を形成するようになっている。
【0097】
ここで、図3は、収納容器に軟質眼内レンズ3を収納した状態を示し、図4は、収納された軟質眼内レンズ3を折り畳んだ状態を示す。
【0098】
図3において、(A)は蓋部材4を取り付けた状態を示し、(B)は(A)に示すラインA−Aに沿って装置を矢印方向に見た側面図を示し、(C)は蓋部材4を取り外した状態を示し、(D)は(C)に示すラインC−Cに沿って装置を矢印方向に見た側面図を示す。
【0099】
また、図4において、(A)は蓋部材4を取り付けた状態を示し、(B)は蓋部材4を取り外した状態を示し、(C)は(B)に示すラインB−Bに沿って装置を矢印方向に見た側面図を示す。
【0100】
なお、図3および図4において、図2と共通する部分については、一部の符号を省略してある。
【0101】
本実施の形態の軟質眼内レンズ収納容器は、可動部材1と、台部材2と、蓋部材4とを有する。可動部材1と台部材2のうち、蓋部材3に関係する部分以外の部分の構成は、図2に示したものとほぼ同じである。したがって、以下の説明では、この部分の詳細な説明は省略する。
【0102】
上記蓋部材4は、ほぼ長方形の板状に形成されている。この蓋部材4には、この蓋部材4を台部材2に取りつけるための一対の係止凸部41a,41bが設けられている。この一対の係止凸部41a,41bは、それぞれ蓋部材4の2つの長辺側の側縁部に設けられている。
【0103】
上記台部材2には、上記蓋部材4をスライド自在に保持するための一対の係止溝部24a,24bが設けられている。この係止溝部24a,24bは、可動部材1のスライド移動方向に形成されている。
【0104】
この係止溝部24a,24bには、上記係止凸部41a,41bを係止溝部24a,24bに嵌めこむための嵌入口部25a,25bが設けられている。この嵌入口部25a,25bは、係止溝部24a,24bにおいて、可動部材1の進行方向の端部に設けられている。
【0105】
上記蓋部材4の中央部には、外部からレンズ収納空間を覗くためのレンズ覗窓部42が設けられている。また、この蓋部材4の下面には、レンズ収納空間を形成するための支持突起部43a,43bが形成されている。
【0106】
なお、蓋部材4と可動部材1とは、互いに独立にスライド移動可能とされている。但し、両者は、一緒に操作可能とされている。これは、例えば、両者の上下方向の間隔を一緒に手で押すことが可能な間隔に設定することにより行われる。
【0107】
上記構成において、動作を説明する。
まず、軟質眼内レンズ3をレンズ収納空間に収納する動作を説明する。
この場合、まず、レンズ載置部13a,13bが、操作者によって、図3の(C)に示すように、レンズ載置位置に位置決めされる。また、蓋部材4が操作者によって台部材2から取り外される。次に、軟質眼内レンズ3が操作者によってレンズ載置部13a,13bに載置される。次に、図2の(A)に示すように、レンズ収納空間が蓋部材4によって閉じられる。以上により、軟質眼内レンズ3をレンズ収納空間を収納する動作が終了する。
【0108】
ここで、蓋部材4によってレンズ収納空間を閉じる動作を説明する。この場合、まず、係止凸部41a,41bが嵌入口部25a,25bに挿入される。次に、蓋部材4が脚部12a,12bの後退方向にスライド移動させられる。これにより、蓋部材4が台部材に取り付けられる。その結果、レンズ収納空間が蓋部材4により閉じられる。
【0109】
なお、蓋部材4のスライド移動は、係止溝部24a,24bの終端部まで行われる。すなわち、可動部材1の12a,12bの後退方向の端部まで行われる。これにより、覗窓部42がレンズ載置位置に位置決めされる。その結果、レンズ載置部13a,13bに載置された軟質眼内レンズ3を覗窓部42を通して外部から見ることができる。
【0110】
また、一方の支持突起部43aが対応する一対の垂直突起部19aと重なるように位置決めされる。同様に、他方の支持突起部43bが対応する一対の垂直突起部19bと重なるように位置決めされる。これにより、支持突起部43a,43bと垂直突起部19a,19bとにより、蓋部材4を支える支柱が形成される。その結果、蓋部材4の強度が補強される。その結果、レンズ収納空間が安定に保持される。
【0111】
また、この場合、一方の一対の垂直突起部19aの上端部が対応する支持突起部43aにより塞がれる。同様に、他方の一対の垂直突起部19bが対応する支持突起部43bにより塞がれる。これにより、軟質眼内レンズ3の一方の支持部3bが対応する一対の垂直突起部19aから外れることが防止される。同様に、他方の支持部3bが対応する一対の垂直突起部19から外れることが防止される。その結果、軟質眼内レンズ3に衝撃が加わった場合でも、軟質眼内レンズ3の位置や向きのずれが防止される。
【0112】
次に、軟質眼内レンズ3を折り畳んで、レンズ収納空間から取り出す動作を説明する。
この動作は、レンズ収納空間を開く動作と、軟質眼内レンズ3を折り畳む動作とを含む。本実施の形態では、これらは、別々に行うことも可能であるし、一緒に行うことも可能である。
【0113】
まず、両者を別々に行う場合の動作を説明する。
この場合、まず、蓋部材4が、操作者によって、可動部材1の進行方向にスライド移動させられる。このスライド移動は、係止凸部41a,41bが嵌入口部25a,25bに到達するまで行われる。係止凸部41a,41bが嵌入口部25a,25bに到達すると、係止凸部41a,41bのスライド移動が停止させられる。これは,係止凸部41a,41bが嵌入口部25a,25bの壁面に当るからである。次に、蓋部材4が操作者によって台部材2から取り上げられる。これにより、レンズ収納空間が開かれる。
【0114】
次に、可動部材1が、操作者によって、進行方向にスライド移動させられる。このスライド移動は、ストッパー部17が台部材2の後方端部に当るまで行われる。ストッパー部17が台部材2の後方端部に当ると、可動部材1のスライド移動が停止させられる。これにより、レンズ載置部13a,13bは、レンズ折り畳み完了位置に位置決めされる。その結果、光学レンズ部3aの折り畳みが完了する。
【0115】
次に、折り畳まれた軟質眼内レンズ3が、操作者によって、レンズ載置部13a,13aから取り上げられる。
【0116】
以上により、軟質眼内レンズ3をレンズ収納空間から取り出す動作が終了する。
【0117】
次に、レンズ収納空間を開く動作と軟質眼内レンズ3を折り畳む動作とを一緒に行う場合の動作を説明する。
この場合、まず、蓋部材4と可動部材1とが、操作者によって、一緒に押される。これにより、蓋部材4と可動部材1とが、可動部材1の進行方向にスライド移動させられる。このスライド移動は、ストッパー部17が台部材2の後方端部に当るまで行われる。これにより、光学レンズ部3aが所定の状態に折り畳まれる。また、このとき、係止凸部41a,41bは、嵌入口部25a,25bに到達している。
【0118】
次に、蓋部材4が、操作者によって、台部材2から取り上げられる。これにより、レンズ収納空間が開かれる。次に、折り畳まれた軟質眼内レンズ3が、操作者によって、レンズ載置部13a,13aから取り上げられる。
【0119】
以上により、軟質眼内レンズ3をレンズ収納空間から取り出す動作が終了する。
【0120】
以上詳述した本実施の形態によれば、蓋部材4を使って、レンズ載置部13a,13bに載置された軟質眼内レンズ3を収納するレンズ収納空間を形成するようにしたので、レンズ載置部13a,13bに載置された軟質眼内レンズ3を直接外部に触れない状態で取り扱うことができる。これにより、軟質眼内レンズ3の製造者側から使用者側にこの軟質眼内レンズ3を運搬する場合、軟質眼内レンズ3をレンズ載置部13a,13bに載置した状態で運ぶことができる。その結果、軟質眼内レンズの使用者側で、軟質眼内レンズ3をレンズ載置部13a,13bに載置する手間を省くことができる。
【0121】
また、本実施の形態によれば、レンズ収納空間を蓋部材4のスライド移動によって開閉するようにしたので、レンズ収納空間の開閉構成を簡単にすることができる。
【0122】
さらに、本実施の形態によれば、蓋部材4のスライド移動方向を可動部材1のスライド移動方向と同じ方向に設定したので、操作者がレンズ収納空間を開閉する場合と軟質眼内レンズ3を折り畳む場合の操作性を高めることが可能である。
【0123】
さらにまた、本実施の形態によれば、レンズ収納空間を開くための蓋部材4のスライド移動方向を軟質眼内レンズ3を折り畳むための可動部材1のスライド移動方向と同じ方向に設定したので、軟質眼内レンズ収納容器を小型化すことができる。
【0124】
また、本実施の形態によれば、蓋部材4と可動部材1とを独立にスライド移動させることが可能なので、レンズ収納空間を開く動作と軟質眼内レンズ3を折り畳む動作とを別々に行うことができる。これにより、軟質眼内レンズ3の折り畳み状態を確認しながら、その折り畳み動作を行うことができる。
【0125】
さらに、本実施の形態によれば、蓋部材4と可動部材1とを一緒に操作することが可能なので、上記2つの動作を1つの操作で一緒におこなうこともできる。これにより、軟質眼内レンズ3の折り畳みを開始してから、折り畳まれた軟質眼内レンズ3を取り出すまでの時間を短くすることができる。
【0126】
さらにまた、本実施の形態によれば、垂直突起部19a,19bと合致する支持突起部43a,43bを設けるようにしたので、蓋部材4の強度を補強することができる。また、軟質眼内レンズ3の位置や向きを所定の位置や向きに確実に保持することができる。これにより、軟質眼内レンズ3を収納容器に収納した状態で製造者側から使用者側に運ぶ場合、軟質眼内レンズ3に衝撃が加わっても、軟質眼内レンズ3がレンズ載置部13a,13bから外れてしまうことを防止することができる。
【0127】
以上、本発明の複数の実施の形態を説明したが、本発明は上述したような実施の形態に限定されるものではない。
例えば、先の実施の形態では、脚部12a,12bと共通基端部11とを一体的に形成する場合を説明した。しかしながら、本発明は、別部材で形成するようにしてもよい。
【0128】
また、先の実施の形態では、一対の脚部12a,12bを連結する場合、基端部で連結する場合を説明した。しかしながら、本発明は、基端部と先端部との中間で連結するようにしてもよい。
【0129】
さらに、先の実施の形態では、荷重吸収部を形成する場合、脚部12a,12bの幅を局所的に狭くすることにより形成する場合を説明した。しかしながら、本発明は、例えば、脚部12a,12bの材質や組成を局部的に異ならせることによって形成するようにしてもよい。
【0130】
さらにまた、先の実施の形態では、蓋部材4と可動部材1とが独立にスライド移動可能な場合を説明した。しかし、本発明は、両者が連動してスライド移動可能なようにしてもよい。すなわち、一方をスライド移動させると、これに連動して他方も自動的にスライド移動されるようにしてもよい。このような構成によれば、両者を一緒に操作しなくても一方をスライド移動させる操作によって、他方もスライド移動させることができる。
【0131】
また、先の実施の形態では、蓋部材4のスライド機構を構成する係止凸部41a,41bを蓋部材4に設け、係止溝部24a,24bと嵌入口部25a,25bとを台部材2に設ける場合を説明した。しかしながら、本発明は、係止凸部41a,41bを台部材2に設け、係止溝部24a,24bと嵌入口部25a,25bとを蓋部材4に設けるようにしてよい。
【0132】
さらに、先の実施の形態では、レンズ収納空間を開くための蓋部材4のスライド移動方向を軟質眼内レンズ3を折り畳む場合の可動部材1のスライド移動方向と同じ方向に設定する場合を説明した。しかしながら、本発明では、反対方向に設定するようにしてもよい。
【0133】
さらにまた、先の実施の形態では、蓋部材4のスライド移動方向を可動部材1のスライド移動方向と同じ方向に設定する場合を説明した。しかしながら、本発明では、これら別の方向に設定するようにしてもよい。例えば、これらを直交する方向に設定するようにしてもよい。
【0134】
また、先の実施の形態では、蓋部材4を台部材2に着脱自在に取り付ける場合を説明した。しかし、本発明は、蓋部材4を台部材2に固定的に取り付けるようにしてもよい。
【0135】
さらに、先の実施の形態では、先の実施の形態では、蓋部材4のスライド構成によって、レンズ収納空間を開閉する場合を説明した。しかし、本発明は、これ以外の方法によって開閉するようにしてもよい。例えば、フック機構を利用した着脱構成、ヒンジ機構を利用した回転構成によって、開閉するようにしてもよい。
【0136】
このほかにも、本発明は、その要旨を逸脱しない範囲で種々様々変形実施可能なことは勿論である。
【0137】
(産業上の利用可能性)
以上詳述したように、第1の発明と第11の発明によれば、レンズ載置部に軟質眼内レンズを載置した後、脚部をスライド溝部の案内下でスライド移動させることにより、軟質眼内レンズを折り畳むことができる。これにより、単純な操作により、軟質眼内レンズを確実に折り畳むことができる。また、この第1の発明によれば、装置等の主要部を構造の簡単な可動部材と台部材とによって構成することができる。これにより、装置等を簡単にかつ低コストで製造することができる。さらに、この第1の発明によれば、軟質眼内レンズをレンズ載置部に載置する場合、軟質眼内レンズを一対の壁部によって可動部材のスライド移動方向とは直交する方向の所定位置に正確に位置決めすることができる。これにより、光学レンズ部をその中心線に沿って確実に折り畳むことができる。
【0138】
以上から、第1の発明によれば、信頼性と経済性にすぐれた単純な構成で、軟質眼内レンズを保持して折り畳む場合の取り扱いおよび操作を簡単にかつ確実に行うことができる。
【0139】
また、第2の発明と、第17の発明と、第26の発明と、第27の発明とによれば、可動部材をスライド移動させる場合、脚部にかかる変形荷重を荷重吸収部によって集中的に吸収することができる。これにより、軟質眼内レンズにかかる折り曲げ荷重をやわらげることができるとともに、軟質眼内レンズをその光学的機能を損なうことなく、安定にかつ正確に折り畳むことができる。
【0140】
さらに、第3の発明と、第18の発明と、第26の発明と、第27の発明とによれば、レンズ載置部に載置された軟質眼内レンズを可動部材のスライド移動方向の所定位置に位置決めすることができる。これにより、光学的レンズ部をその径方向のいたるところで、均等な力で折り畳むことができる。
【0141】
さらにまた、第4の発明と、第19の発明と、第26の発明とによれば、レンズ載置部に載置された軟質眼内レンズの向きを光学レンズ部の中心軸を回転軸とする回転方向における所定の向きに設定することができる。これにより、光学レンズ部を所定の中心線に沿って確実に折り曲げることができる。
【0142】
また、第5の発明と、第20の発明と、第26の発明とによれば、可動部材をスライド移動させる場合、案内溝部により、脚部の先端部より後方の部分を案内することができる。これにより、可動部材の横揺れを防止することができるので、可動部材を安定にスライド移動させることができる。
【0143】
さらに、第6の発明と、第21の発明と、第26の発明とによれば、可動部材をスライド移動させる場合、可動部材がスライド溝部から浮き上がるのを防止することができる。これにより、可動部材がスライド溝部から外れるのを防止することができる。
【0144】
さらにまた、第7の発明と、第22の発明と、第26の発明とによれば、レンズ載置部をレンズ載置位置に位置決めするための位置決め部を設けるようにしたので、可動部材に衝撃が加わった場合でも、レンズ載置部がレンズ載置位置から動いてしまうことを防止することができる。
【0145】
また、第8の発明と、第23の発明と、第26の発明とによれば、可動部材を進行方向にスライド移動させる場合、レンズ載置部をレンズ折り畳み完了位置に位置決めする位置決め部を設けるようにしたので、レンズ載置部をレンズ折り畳み完了位置に確実に位置決めすることができる。
【0146】
さらに、第9の発明と、第24の発明と、第26の発明とによれば、一対の脚部を基端部で連結するようにしたの、脚部の長さを短くすることができる。
【0147】
さらにまた、第10の発明と、第25の発明と、第26の発明とによれば、連結部を脚部と一体的に形成するようにしたので、可動部材を容易に製造することができる。
【0148】
また、第11の発明によれば、蓋部材を使って、レンズ載置部に載置された軟質眼内レンズを収納するレンズ収納空間を形成するようにしたので、レンズ載置部に載置された軟質眼内レンズを直接外部に触れない状態で取り扱うことができる。これにより、軟質眼内レンズの製造者側から軟質眼内レンズの使用者側に軟質眼内レンズを運搬する場合、軟質眼内レンズをレンズ載置部に載置した状態で運搬することができる。
【0149】
さらに、第12の発明によれば、レンズ収納空間を蓋部材のスライド移動によって開閉するようにしたので、レンズ収納空間の開閉構成を簡単にすることができる。
【0150】
さらにまた、第13の発明によれば、蓋部材のスライド移動方向を可動部材のスライド移動方向と同じ方向に設定したので、操作者がレンズ収納空間を開閉する場合と軟質眼内レンズを折り畳む場合の操作性を高めることが可能である。
【0151】
第14の発明によれば、レンズ収納空間を開くための蓋部材のスライド移動方向を軟質眼内レンズを折り畳むための可動部材のスライド移動方向と同じ方向に設定したので、軟質眼内レンズ収納容器を小型化すことができる。
【0152】
第15の発明によれば、蓋部材と可動部材とを独立にスライド移動させることが可能なので、レンズ収納空間を開く動作と軟質眼内レンズを折り畳む動作とを別々に行うことができる。これにより、軟質眼内レンズの折り畳み状態を確認しながら、その折り畳み動作を行うことができる。
【0153】
第16の発明によれば、蓋部材と可動部材とを一緒に操作することが可能なので、上記2つの動作を1つの操作で一緒に行うこともできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の軟質眼内レンズ折り畳み装置の第1の実施の形態の構成を示す斜視図である。
【図2】図2は、本発明の軟質眼内レンズ折り畳み装置の第2の実施の形態の構成を示す図である。
【図3】図3は、本発明の軟質眼内レンズ収納容器の一実施の形態の構成を示す図であって、軟質眼内レンズを折り畳む前の状態を示す図である。
【図4】図4は、本発明の軟質眼内レンズ収納容器の一実施の形態の構成を示す図であって、軟質眼内レンズを折り畳んだ後の状態を示す図である。
1… 可動部材、11…共通基端部、12a,12b…脚部、13a,13b…レンズ載置部、14a,14b…壁部、15a,15b…テーパ部、16a,16b…荷重吸収部、17…ストッパー部、18a,18b…小突起、19a,19b…垂直突起部、2…台部材、21…スライド溝部、21a…テーパ溝部、21b…平行溝部、21c…ガイド溝部、22a,22b…押さえガイド部、23a,23b…ロック溝、24a,24b…係止溝部、25a,25b…嵌入口部、3…軟質眼内レンズ、3a…光学レンズ部、3b…支持部、4…蓋部材、41a,41b…係止凸部、42…レンズ覗窓部、43a,43b…支持突起部。

Claims (27)

  1. 可動部材と、台部材とを有し、
    前記可動部材は、弾性屈曲可能な一対の脚部と、この一対の脚部を連結する連結部とを有し、
    前記一対の脚部の先端部側には、軟質眼内レンズが両脚部に跨って載置されるレンズ載置部と、このレンズ載置部に載置された前記軟質眼内レンズを挟み込む壁部とが設けられ、
    前記台部材は、前記一対の脚部の先端部を貫入させてスライド移動させるとともにその移動量に応じて前記一対の脚部の間隔を狭めるように形成されたスライド溝部を有することを特徴とする軟質眼内レンズ折り畳み装置。
  2. 前記一対の脚部に設けられ、この一対の脚部が前記スライド溝部内で移動することによって、この一対の脚部にかかる変形荷重を集中的に吸収して屈曲変形する荷重吸収部を有することを特徴とする請求項1記載の軟質眼内レンズ折り畳み装置。
  3. 前記レンズ載置部に載置される前記軟質眼内レンズを、前記可動部材のスライド移動方向の所定位置に位置決めする位置決め部を有することを特徴とする請求項1記載の軟質眼内レンズ折り畳み装置。
  4. 前記レンズ載置部に載置される前記軟質眼内レンズの向きを、この軟質眼内レンズの中心軸を回転軸とする回転方向における所定の向きに設定する向き設定部を有することを特徴とする請求項1記載の軟質眼内レンズ折り畳み装置。
  5. 前記スライド溝部に設けられ、前記一対の脚部の先端部より後方の部分を案内する案内溝部を有することを特徴とする請求項1記載の軟質眼内レンズ折り畳み装置。
  6. 前記可動部材が前記スライド溝部から浮き上がるのを防止するための浮き上がり防止部を有することを特徴とする請求項1記載の軟質眼内レンズ折り畳み装置。
  7. 前記レンズ載置部を、このレンズ載置部に前記軟質眼内レンズを載置可能なレンズ載置位置に位置決めするための位置決め部を有することを特徴とする請求項1記載の軟質眼内レンズ折り畳み装置。
  8. 前記レンズ載置部を、このレンズ載置部に載置された前記軟質眼内レンズの折り畳みが完了するレンズ折り畳み完了位置に位置決めするための位置決め部を有することを特徴とする請求項1記載の軟質眼内レンズ折り畳み装置。
  9. 前記連結部が前記一対の脚部の基端部を連結することを特徴とする請求項1記載の軟質眼内レンズ折り畳み装置。
  10. 前記連結部が前記一対の脚部と一体的に構成されていることを特徴とする請求項1記載の軟質眼内レンズ折り畳み装置。
  11. 可動部材と、台部材と、蓋部材とを有し、
    前記可動部材は、弾性屈曲可能な一対の脚部と、この一対の脚部を連結する連結部とを有し、
    前記一対の脚部の先端部側には、軟質眼内レンズが両脚部に跨って載置されるレンズ載置部と、このレンズ載置部に載置された前記軟質眼内レンズを挟み込む壁部とが形成され、
    前記台部材は、前記一対の脚部の先端部を貫入させてスライド移動させるとともにその移動量に応じて前記一対の脚部の間隔を狭めるように形成されたスライド溝部を有し、
    前記蓋部材は、前記レンズ載置部に載置された前記軟質眼内レンズを収納するレンズ収納空間を形成することを特徴とする軟質眼内レンズ収納容器。
  12. 前記レンズ収納空間は、前記蓋部材のスライド移動によって開閉されることを特徴とする請求項11記載の軟質眼内レンズ収納容器。
  13. 前記蓋部材のスライド移動方向が前記可動部材のスライド移動方向と同じ方向に設定されていることを特徴とする請求項12記載の軟質眼内レンズ収納容器。
  14. 前記レンズ収納空間を開くための前記蓋部材のスライド移動方向が前記軟質眼内レンズを折り畳むための前記可動部材のスライド移動方向と同じ方向に設定されていることを特徴とする請求項13記載の軟質眼内レンズ収納容器。
  15. 前記可動部材と前記蓋部材とが独立にスライド移動可能であることを特徴とする請求項14記載の軟質眼内レンズ収納容器。
  16. 前記可動部材と前記蓋部材とが一緒に操作可能であることを特徴とする請求項15記載の軟質眼内レンズ収納容器。
  17. 前記一対の脚部に設けられ、この一対の脚部が前記スライド溝部内で移動することによってこの一対の脚部にかかる変形荷重を集中的に吸収して屈曲変形する荷重吸収部を有することを特徴とする請求項11記載の軟質眼内レンズ収納容器。
  18. 前記レンズ載置部に載置される前記軟質眼内レンズを、前記可動部材のスライド移動方向の所定位置に位置決めする位置決め部を有することを特徴とする請求項11記載の軟質眼内レンズ収納容器。
  19. 前記レンズ載置部に載置される前記軟質眼内レンズの向きを、この軟質眼内レンズの中心軸を回転軸とする回転方向における所定の向きに設定する向き設定部を有することを特徴とする請求項11記載の軟質眼内レンズ収納容器。
  20. 前記スライド溝部に設けられ、前記一対の脚部の先端部より後方の部分を案内する案内溝部を有することを特徴とする請求項11記載の軟質眼内レンズ収納容器。
  21. 前記可動部材が前記スライド溝部から浮き上がるのを防止するための浮き上がり防止部を有することを特徴とする請求項11項記載の軟質眼内レンズ収納容器。
  22. 前記レンズ載置部を、このレンズ載置部に前記軟質眼内レンズを載置可能なレンズ載置位置に位置決めするための位置決め部を有することを特徴とする請求項11記載の軟質眼内レンズ収納容器。
  23. 前記レンズ載置部を、前記軟質眼内レンズの折り畳みが完了するレンズ折り畳み完了位置に位置決めする位置決め部を有することを特徴とする請求項11記載の軟質眼内レンズ収納容器。
  24. 前記連結部が前記一対の脚部の基端部を連結することを特徴とする請求項11記載の軟質眼内レンズ収納容器。
  25. 前記連結部が前記一対の脚部と一体的に構成されていることを特徴とする請求項11記載の軟質眼内レンズ収納容器。
  26. 前記一対の脚部に設けられ、この一対の脚部が前記スライド溝部内で移動することによってこの一対の脚部にかかる変形荷重を集中的に吸収して屈曲変形する荷重吸収部と、
    前記レンズ載置部に載置される前記軟質眼内レンズを、前記可動部材のスライド移動方向の所定位置に位置決めする位置決め部と、
    前記レンズ載置部に載置された前記軟質眼内レンズの向きを、この軟質眼内レンズの中心軸を回転軸とする回転方向における所定の向きに設定する向き設定部と、
    前記スライド溝部に設けられ、前記一対の脚部の先端部より後方の部分を案内する案内溝部と、
    前記可動部材が前記スライド溝部から浮き上がるのを防止するための浮き上がり防止部と、
    前記レンズ載置部を、このレンズ載置部に前記軟質眼内レンズを載置可能なレンズ載置位置に位置決めするための位置決め部と、
    前記レンズ載置部を、前記軟質眼内レンズの折り畳みが完了するレンズ折り畳み完了位置に位置決めする位置決め部と
    を有し、
    前記連結部が、前記一対の脚部の基端部を連結するように、この一対の脚部と一体的に形成され、
    前記レンズ収納空間は、前記蓋部材のスライド移動によって開閉され、
    前記蓋部材のスライド移動方向が前記一対の脚部のスライド移動方向と同じ方向に設定され、
    前記レンズ収納空間を開くための前記蓋部材のスライド移動方向が前記軟質眼内レンズを折り畳むための前記可動部材のスライド移動方向と同じ方向に設定され、
    前記一対の脚部と前記蓋部材とが独立にスライド移動可能であり、
    前記一対の脚部と前記蓋部材とが一緒に操作可能である
    ことを特徴とする請求項11記載の軟質眼内レンズ収納容器。
  27. 前記荷重吸収部は、前記脚部の幅を局部的に狭くすることにより形成されていることを特徴とする請求項26記載の軟質眼内レンズ収納容器。
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