JP3568890B2 - 有機エレクトロルミネッセンスディスプレイパネルとその製造方法 - Google Patents

有機エレクトロルミネッセンスディスプレイパネルとその製造方法 Download PDF

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【0001】
【発明の属する分野】
本発明は、電流の注入によって発光する有機化合物材料のエレクトロルミネッセンス(以下、ELという)を利用して、かかる有機EL材料の薄膜からなる発光層を備えた有機EL素子の複数をマトリクス状に配置した有機ELディスプレイパネルに関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に有機EL素子を作成する場合、第1表示電極が形成された基板上に、有機EL媒体を真空蒸着法などの方法により成膜することにより有機EL媒体層を形成し、第2表示電極の材料となる金属を有機EL媒体層上に、真空蒸着法やスパッタリング法などの方法により成膜することにより第2表示電極を形成する。なお、真空蒸着法は一般的に蒸発源から蒸発した、成膜される材料の粒子が同一角度で対象物に入射し、成膜される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
第1表示電極上にオーバーハング部を有する絶縁物が存在した場合、上記のような一般的な真空蒸着法にて有機EL媒体層を成膜し、有機EL媒体層上に第2表示電極を成膜すると、絶縁物の根本部において、第2表示電極が有機EL媒体のエッジをはみ出して第1表示電極上に成膜される、いわゆる第2表示電極のエッジが有機EL媒体層のエッジをオーバーラップする箇所が発生する。
【0004】
第2表示電極のエッジが有機EL媒体層のエッジをオーバーラップすると、その箇所において第1表示電極と第2表示電極が接触することとなり、有機EL素子発光時にその箇所でショートを起こしてしまう。
第1表示電極と第2表示電極がショートした場合、ショートした有機EL素子が破壊されるばかりか、有機EL素子の複数をマトリクス状に配置した有機ELディスプレイパネルの場合には、そのショートした素子を含んだ1ラインが非発光になってしまうなどの影響を及ぼす。
【0005】
本発明は、このような問題を解決すべくなされ、本発明の目的は第1電極上にオーバーハング部を有する絶縁物が存在した場合においても、第1表示電極と第2表示電極間でショートを起こさない有機ELディスプレイパネル、およびその製造方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、複数の発光部からなる画像表示配列を有している有機エレクトロルミネッセンスディスプレイパネルであって、
前記発光部に対応する複数の第1表示電極が表面上に形成された基板と、
前記第1表示電極上に設けられた複数の電気絶縁性の隔壁と、
露出した前記第1表示電極の部分の各々上に形成された少くとも1層の有機エレクトロルミネッセンス媒体の薄膜と、
前記有機エレクトロルミネッセンス媒体の薄膜上に形成された複数の第2表示電極とからなり、
前記隔壁はその上部に前記基板に平行な方向に突出するオーバーハング部を有し、
前記有機エレクトロルミネッセンス媒体の薄膜が、前記隔壁の両側近傍において、前記第2表示電極が形成されていない領域を、有していることを特徴とする。
また、本発明は、複数の発光部からなる画像表示配列を有している有機エレクトロルミネッセンスディスプレイパネルであって、
前記発光部に対応する複数の第1表示電極が表面上に形成された基板と、
前記第1表示電極上に設けられた複数の電気絶縁性の隔壁と、
露出した前記第1表示電極の部分の各々上に形成された少くとも1層の有機エレクトロルミネッセンス媒体の薄膜と、
前記有機エレクトロルミネッセンス媒体の薄膜上に形成された複数の第2表示電極とからなり、
前記隔壁はその上部に前記基板に平行な方向に突出するオーバーハング部を有し、
前記有機エレクトロルミネッセンス媒体の薄膜のエッジが、前記基板に平行な方向において、前記オーバーハング部の頂部のエッジよりも前記隔壁に近い位置にある、ことを特徴とする。
【0007】
上記有機ELディスプレイパネルの製造方法において、基板上に形成された複数の第1表示電極と、前記第1表示電極上に形成された有機化合物からなる発光層を含む1以上の有機EL媒体層と、前記有機EL媒体層上に形成された第2表示電極と、からなる有機ELディスプレイパネルの製造方法であって、
前記基板上に、複数の前記第1表示電極を形成するパターニング工程と、
前記第1表示電極上に複数の電気絶縁性の隔壁を形成する工程と、
前記第1表示電極上に有機EL媒体を堆積させ、少なくとも1層の前記有機EL媒体層を形成する発光層形成工程と、
前記有機EL媒体層の複数の上に前記第2表示電極を形成する工程とからなり、
前記発光層形成工程において、前記基板を自公転させること、及び/または前記有機EL媒体材料の粒子を多方向から蒸発せしめる複数の蒸発源を用いること、によって前記有機EL媒体を堆積させるとともに、
前記第2表示電極を形成する工程において、前記第2表示電極材料の粒子を前記基板と略垂直に、前記有機EL媒体層上に被着させること、によって前記第2表示電極を形成する、ことを特徴とする。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明による実施の形態例を図面を参照しつつ説明する。
図1に示すように、実施例の有機ELディスプレイパネルはマトリクス状に配置されかつ各々が赤R、緑G及び青Bの発光部からなる発光画素1の複数からなる画像表示配列を有している。また、RGBの発光部に代えてすべてを単色の発光部としてモノクロムディスプレイパネルを形成できる。
【0009】
図2に示すように、この有機ELディスプレイパネルの基板2上には、ITOなどからなる第1表示電極ライン3が設けられている。第1表示電極ライン3は互いに平行な複数のストライプ状に配列されている。
さらに基板2上から突出する複数の絶縁性の隔壁7が、図2及び図3に示すように、第1表示電極ライン3に直交するように基板2及び第1表示電極ライン3上にわたって形成されている。すなわち、隔壁7が少なくとも第1表示電極ライン3の一部分を露出せしめるように、形成されている。
【0010】
隔壁7の上部に基板に平行な方向に突出するオーバーハング部7aが、隔壁7の伸長方向に沿って形成されている。
露出している第1表示電極ライン3の部分の各々上に、少くとも1層の有機EL媒体8の薄膜が形成されている。たとえば、有機EL媒体8は、有機発光層の単一層、あるいは有機正孔輸送層、有機発光層及び有機電子輸送層の3層構造の媒体、または有機正孔輸送層及び有機発光層2層構造の媒体などである。
【0011】
有機EL媒体8の薄膜上にその伸長方向に沿って第2表示電極ライン9が形成されている。この様に、第1及び第2表示電極ラインが交差して挾まれた有機EL媒体の部分が発光部に対応する。
この単純マトリクス型のパネルの第2表示電極9の上には保護膜10または保護基板が設けられることが好ましい。また、上記実施例の有機ELディスプレイパネルにおいて、基板及び第1表示電極が透明であり、発光は基板側から放射されるので、図3に示すように、発光効率を高めるために第2表示電極上または保護膜を介して反射膜21を設けることが好ましい。逆に、他の実施例の有機ELディスプレイパネルにおいて、第2表示電極を透明材料で構成して、発光を第2表示電極側から放射させることもできる。この場合、発光効率を高めるために第1表示電極の外側に反射膜を設けることが好ましい。
【0012】
次に、有機ELディスプレイパネル製造工程を説明する。
図4に示すように、パターニング工程により、第1表示電極3としてITO等からなる導電性透明膜(例えば、0.3mmピッチ、0.28mm幅、0.2μm膜厚)が複数本平行に成膜されているガラス等の透明基板2を用意する。
次に、隔壁形成工程では、隔壁材料の非感光性のポリイミド70を、例えばスピンコート法で3μm膜厚に透明基板2の第1表示電極3上に形成し、さらに隔壁の上部のオーバーハング部の材料のSiO71を、ポリイミド膜70上に例えばスパッタ法で0.5μm膜厚に形成する。
【0013】
次に、図5(a)に示すように、SiO膜71上に、フォトレジストをスピンコートで例えば1μm膜厚に成膜して、例えば20μmの幅のフォトレジストリッジ72を残すように通常のフォトリソグラフィ法等の手法を用いてフォトレジストパターンを形成する。
続いて図5(b)に示すように、該フォトレジストリッジ72をマスクとして、リアクティブイオンエッチング等を手法を用いてSiO膜71をフォトレジストと同一のパターン形状にエッチングする。このリアクティブイオンエッチングを行う時は、例えばエッチングガスはCFを用いてガス流量100sccm、RFパワー100Wで10分間でエッチングが完了する。
【0014】
その後、図5(c)に示すように、ドライエッチング又はウエットエッチングを用いて、ポリイミド膜70の隔壁本体及びその上部に基板に平行な方向に突出するオーバーハング部7aのSiO膜71からなる断面が略T字型の隔壁7を形成する。T字型の隔壁7の基板からの高さは、後に形成される第2表示電極の陰極9とITO陽極3が電気的に短絡されない様な高さであればいくらでもよい。具体的には1μm以上10μm以下が望ましい。またT字の横方向のオーバーハング部7aも同様の理由で、片側約1μm幅で0.2μm以上程度の膜厚があれば十分である。
【0015】
このT字型隔壁7は、図6(a)に示すように、初めにOなどのガスを用いてリアクティブイオンエッチング(異方性エッチング)を行い、ポリイミド膜70をアンダーカットがないように垂直にドライエッチングし、その後図6(b)に示すように、アルカリ溶液で30秒間程度ウエットエッチングを行いポリイミド膜70の側面70aを等方的にエッチングすることで形成できる。この2段階エッチングプロセスでは、均一なサイドエッチングが行える。図7(a)はこの2段階工程で作成したT字型隔壁7の断面図である。
【0016】
ポリイミド膜70をエッチングする他の方法としては、異方性エッチングを予め行わず、ポリイミドのエッチャントであるアルカリ溶液で1〜2分間、等方的にエッチングを行うことでSiO膜71をマスクとしてポリイミド膜70がエッチングできる。この時ウエットエッチングでポリイミドをエッチングするので、等方性エッチングとなり、図7(b)に示すように、アンダーカットの状態となる。
【0017】
尚、これまでポリイミドと称していたのは、イミド化する前の前駆体状態の物質であり図3の状態の段階で300℃で硬化せしめると本当のポリイミドとなるのはもちろんである。しかし、強度その他不都合がなければ、その物質を硬化させなくても構わない。また、ポリイミド及びSiOの代わりの材質としては、下部の隔壁材料と上部のオーバーハング部の材料がそれぞれエッチングされる際に、これら自体がエッチングされない絶縁物であれば何でもよく、有機EL媒体の成膜前に強度を保持できる電気絶縁性物質を用いることが出来る。
【0018】
また、このような2層構造隔壁の代わりに、図7(c)〜(h)に示すように、フォトレジストをクロルベンゼン処理する等の方法でT字形状断面あるいは、逆テーパ断面(図7(c),(d))を有する隔壁など上部のオーバーハング部を有する隔壁を形成しても構わない。
その後、図8(a)〜(d)に示すように、発光層形成工程にて、露出した第1表示電極3の部分の各々上に有機EL媒体を堆積させ、少くとも1層の有機EL媒体の薄膜を形成し、つぎの第2表示電極形成工程にて、有機EL媒体の薄膜の複数の上に第2表示電極を形成する。図ではRGB3色の2画素のみの説明であるが、実際は2次元に複数個の画素を同時に形成する。
【0019】
まず、発光層形成工程では図8(a)に示すように、隔壁7が形成された基板2の凹部の各1つに成膜用マスク30の各1つの穴部31を位置合わせした後、隔壁上にマスクを載置して、1番目(例えば赤色)の有機EL媒体8aを例えば蒸着などの方法を用いて所定厚さに成膜する。基板は有機EL媒体の蒸気流に対して自由な角度で行っても良いが、蒸気流が隔壁のオーバーハング部を回り込む様にする。
【0020】
図8(b)の工程では、例えば成膜用マスクを左に隔壁1個分ずらして位置合わせをした後、隔壁上にマスクを載置して2番目(例えば緑色)の有機EL媒体8bを所定膜厚に成膜する。
図8(c)の工程で残った1個の凹部に成膜用マスクを位置合わせをした後、隔壁上にマスクを載置して3番目(例えば青色)の有機EL媒体8cを所定膜厚に成膜する。このように、1つの開口が1つの第1表示電極上からその隣接する第1表示電極上へ配置されるようにマスクを順次移動せしめる発光層形成工程を順次繰り返す。また、隔壁7があるので、成膜用マスクの位置合わせ、移動載置した蒸着の際に、マスクによる有機EL媒体層を傷つけることがない。
【0021】
図8(d)の第2表示電極形成工程では、RGB3種類の有機EL媒体を所定の個所に成膜した後、成膜用マスクを取り除き、ステップカバレッジのない方法(例えば蒸着等)で、金属蒸気を、基板と略垂直に真上から、3種類の有機EL媒体の各々の上に所定厚に被着させ、第2表示電極の陰極9を形成する。金属蒸気の垂直入射により、隔壁のオーバーハング部7aで陰極9が分断され、その結果、図8(d)のように隔壁両側の陰極9は電気的に絶縁される。また、金属蒸気が隔壁のオーバーハング部7aを回り込む程度が、有機EL媒体材料粒子流の程度よりも小さくなり、図8(d)のように有機EL媒体8が陰極9からはみ出し、陰極9とITO陽極3とのショートを生じさせない。この電気的に導通する陰極9の膜厚は、支障のない限り厚く被着させても構わない。陰極の材質は電気的に導通のあるものならなんでもよいが、Al,Cu,Auなど抵抗率の低い金属が望ましいのはもちろんである。
【0022】
次に、他の実施例である有機ELディスプレイパネル製造方法を説明する。
図9(a)に示すように、予めITO陽極3が所定の形状にパターニングされた基板2上に、逆テーパー断面形状をもった隔壁7を、その上部のオーバーハング部7aが後の金属蒸着における陰極縁部9aを遮るように、形成する。
図9(b)に示すように、上記同様に、この基板2に蒸着マスク30を用いて、RGBの有機EL媒体をそれぞれ蒸着する。有機EL媒体の蒸着は基板と蒸着マスクを密着させて行うが、このとき、隔壁がスペーサとなり蒸着マスクとITO上の有機EL媒体の間に隙間ができるので、両者が接触して有機EL媒体に損傷を与えることはない。更に、この蒸着は基板を自公転させたり、複数の蒸発源を用いて多方向から行ったりして、逆テーパーの隔壁の根本付近まで回り込ませる。これは、後に陰極材料を蒸着した際、陰極が有機EL媒体層をはみ出して、ITO陽極とショートするのを防ぐためである。
【0023】
次に、図9(c)に示すように、陰極材料を基板面に対して略垂直な方向から蒸着する。図のように、逆テーパー形状断面隔壁のオーバーハング部7aが陰極縁部9aを遮るため、隔壁の上面と隔壁の根本で陰極が分断され、隣り合った陰極パターンは電気的に絶縁される。
最後に防湿封止を行い、有機ELフルカラーディスプレイが完成する。
【0024】
図9(b)及び図8(a)〜(c)の工程で3色の有機EL媒体ではなく1色分の有機EL媒体を全面に成膜すれば、単色のディスプレイができるのは明らかである。また、この1色の色を白色にして、RGBのフィルターと組み合わせれば、フルカラーディスプレイにもなる。
本発明による有機ELディスプレイは、有機EL媒体層成膜後に湿式の工程がないため本来の特性を損なうことが無く高効率である。更に、陰極を略垂直方向から成膜するため任意の陰極パターンの形状が可能である。また、逆テーパーの隔壁は通常、フォトリソグラフィーの技術を用いて作るため、10μm以下の微細なパターニングが可能である。
【0025】
この発明の特徴は、有機ELディスプレイ用基板上に、T字断面形状または断面形状の1部もしくは全部が逆テーパーであるオーバーハング部を有する隔壁などの絶縁物を有する場合、その逆テーパーの絶縁物の根本で、陰極金属材料の粒子流よりも有機EL媒体材料の粒子流の方が回り込みが大きいことである。
(実施例1)
化学増幅型レジストを隔壁材料として用い有機ELディスプレイパネル製造した場合
ストライプ状にITOがパターニングされたガラス基板を十分洗浄し、日本ゼオン製ネガフォトレジストLAX−1を5.6μmスピンコートした。次に、温風循環式オーブンにてプリベークをした後、ITOと直交するストライプ状のフォトマスク(陰極ギャップ20μm)を用いて、露光を行った。更に、温風循環式オーブンにてP.E.Bをしてから現像を行い、幅20μm高さ5.6μmの隔壁を形成した(図10の図面代用写真参照)。この基板を回転しながら、TPDを700オングストローム、Alqを550オングストローム蒸着した後、基板の回転を止めて基板面に対して垂直な方向からAlを1000オングストーム蒸着した(図11の図面代用写真参照)。図11に示すように隔壁の上面と根本でAl膜は切れており、隣同士の陰極ラインは完全に絶縁されていた。更に、有機EL媒体層のエッジはAlのエッジよりはみ出ていたのでA1−ITO間でのショートは起きなかった。
(実施例2)
Cl処理したレジストを用い有機ELディスプレイパネル製造した場合
ストライプ状にITOがパターニングされたガラス基板を十分洗浄し、ヘキスト製ポジフォトレジストAZ6112を約1μmスピンコートし、温風循環式オーブンにてプリベークをした後、32℃のCCl溶液中に30分浸した。次に、ITOと直交するストライプ状のフォトマスク(陰極ギャップ2μm)を用いて露光を行ってから、現像を行って、幅2μm高さ1μmの隔壁を形成した(図12の図面代用写真参照)。後は、実施例1と同様の工程で蒸着を行った。その結果、隔壁の上面と根本でA1膜は切れており隣同士の陰極ラインは完全に絶縁されていた。更に、有機EL媒体層のエッジはAlのエッジよりはみ出ていたのでA1−ITO間でのショートは起きなかった。
【0026】
この様に本発明よって、隔壁の上部と有機EL媒体が成膜された部分との電気的絶縁が確保され、後にフォトリソグラフィ等の工程を経ずに自動的に陰極のパターニングが完了する。また、隔壁とマスクとを突き合わせて有機EL媒体を成膜することで、有機EL媒体を劣化させる事なく、また隔壁があるため隣接した画素に成膜された有機EL媒体が回り込まずに微細な領域に塗り分けることが可能となり、高精彩なフルカラーディスプレイが実現できる。
(実施例3)
他に微細なピッチのディスプレイを実現するものとして、図13に示すように、第2表示電極に接続された非線形素子(たとえば薄膜トランジスタ(TFT)、コンデンサなど)が、データ信号ライン及び走査信号ラインとともに基板平面上に形成したフルカラーディスプレイがある。図示するように、上記実施例と同様にITO膜3、有機EL媒体層8及び第2表示電極9を成膜した前面ガラス基板2を形成し、そして、この前面基板とは別に所定の画素数だけ第2表示電極と接続すべきTFTなどの非線形素子101を作り込んである裏面用ガラス基板102を形成し、両基板を非線形素子101が対応する第2表示電極9だけと電気的に導通するように異方導電性接着剤103にて張り合わせてディスプレイとする。
【0027】
この方法でディスプレイを作製する際は、画素ひとつひとつに独立した陰極が有機EL媒体の上部に成膜されしかも他の画素の陰極とは絶縁されていなければならない。この条件を実現するためには、上記したようなT字型の隔壁を2次元マトリクス状に作製して解決出来る。
【0028】
【発明の効果】
本発明によれば、第1電極上にオーバーハング部を有する絶縁物が存在した場合においても、第1表示電極と第2表示電極間でショートを起こさない有機ELディスプレイパネルを製造することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による有機ELディスプレイパネルの概略部分拡大平面図。
【図2】本発明による有機ELディスプレイパネルの概略部分斜視図。
【図3】本発明による有機ELディスプレイパネルの概略部分断面図。
【図4】本発明による実施例の有機ELディスプレイパネルの基板の概略斜視図。
【図5】本発明による実施例の有機ELディスプレイパネル製造工程における基板の概略部分断面図。
【図6】本発明による実施例の有機ELディスプレイパネル製造工程における基板の概略部分拡大断面図。
【図7】本発明による実施例の有機ELディスプレイパネルにおける隔壁の概略部分拡大断面図。
【図8】本発明による実施例の有機ELディスプレイパネル製造工程における基板の概略部分断面図。
【図9】本発明による他の実施例の有機ELディスプレイパネル製造工程における基板の概略部分断面図。
【図10】本発明による実施例1の有機ELディスプレイパネルにおける隔壁を撮影した図面代用顕微鏡(SEM)写真。
【図11】本発明による実施例1の有機ELディスプレイパネルにおける隔壁付近を撮影した図面代用顕微鏡(SEM)写真。
【図12】本発明による実施例2の有機ELディスプレイパネルにおける隔壁を撮影した図面代用顕微鏡(SEM)写真。
【図13】本発明による実施例3の有機ELディスプレイパネルの概略部分断面図。
【符号の説明】
1 発光画素
2 基板
3 第1表示電極ライン
7 隔壁
7a オーバーハング部
8 有機EL媒体
9 第2表示電極ライン
10 保護膜

Claims (4)

  1. 複数の発光部からなる画像表示配列を有している有機エレクトロルミネッセンスディスプレイパネルであって、
    前記発光部に対応する複数の第1表示電極が表面上に形成された基板と、
    前記第1表示電極上に設けられた複数の電気絶縁性の隔壁と、
    露出した前記第1表示電極の部分の各々上に形成された少くとも1層の有機エレクトロルミネッセンス媒体の薄膜と、
    前記有機エレクトロルミネッセンス媒体の薄膜上に形成された複数の第2表示電極とからなり、
    前記隔壁はその上部に前記基板に平行な方向に突出するオーバーハング部を有し、
    前記有機エレクトロルミネッセンス媒体の薄膜が、前記隔壁の両側近傍において、前記第2表示電極が形成されていない領域を、有していることを特徴とする有機エレクトロルミネッセンスディスプレイパネル。
  2. 複数の発光部からなる画像表示配列を有している有機エレクトロルミネッセンスディスプレイパネルであって、
    前記発光部に対応する複数の第1表示電極が表面上に形成された基板と、
    前記第1表示電極上に設けられた複数の電気絶縁性の隔壁と、
    露出した前記第1表示電極の部分の各々上に形成された少くとも1層の有機エレクトロルミネッセンス媒体の薄膜と、
    前記有機エレクトロルミネッセンス媒体の薄膜上に形成された複数の第2表示電極とからなり、
    前記隔壁はその上部に前記基板に平行な方向に突出するオーバーハング部を有し、
    前記有機エレクトロルミネッセンス媒体の薄膜のエッジが、前記基板に平行な方向において、前記オーバーハング部の頂部のエッジよりも前記隔壁に近い位置にある、ことを特徴とする有機エレクトロルミネッセンスディスプレイパネル。
  3. 前記有機エレクトロルミネッセンス媒体の薄膜が、前記第2表示電極が形成されていない領域を有する、ことを特徴とする請求項2記載の有機エレクトロルミネッセンスディスプレイパネル。
  4. 基板上に形成された複数の第1表示電極と、前記第1表示電極上に形成された有機化合物からなる発光層を含む1以上の有機エレクトロルミネッセンス媒体層と、前記有機エレクトロルミネッセンス媒体層上に形成された第2表示電極と、からなる有機エレクトロルミネッセンスディスプレイパネルの製造方法であって、
    前記基板上に、複数の前記第1表示電極を形成するパターニング工程と、
    前記第1表示電極上に複数の電気絶縁性の隔壁を形成する工程と、
    前記第1表示電極上に有機エレクトロルミネッセンス媒体を堆積させ、少なくとも1層の前記有機エレクトロルミネッセンス媒体層を形成する発光層形成工程と、
    前記有機エレクトロルミネッセンス媒体層の複数の上に前記第2表示電極を形成する工程とからなり、
    前記発光層形成工程において、前記基板を自公転させること、及び/または前記有機エレクトロルミネッセンス媒体材料の粒子を多方向から蒸発せしめる複数の蒸発源を用いること、によって前記有機エレクトロルミネッセンス媒体を堆積させるとともに、
    前記第2表示電極を形成する工程において、前記第2表示電極材料の粒子を前記基板と略垂直に、前記有機エレクトロルミネッセンス媒体層上に被着させること、によって前記第2表示電極を形成する、ことを特徴とする有機エレクトロルミネッセンスディスプレイパネルの製造方法。
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