JP3864805B2 - 有機elディスプレイパネルの製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、有機エレクトロルミネッセンス(以下、単に有機ELという)材料を利用し、有機EL材料の薄膜からなる発光層を備えた有機EL素子をマトリックス状に配置した有機ELディスプレイパネルの製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
この種の有機ELディスプレイパネルは、第1電極(陽極)と第2電極(陰極)との間に有機EL層が形成されている。有機EL層をマトリックス状に配置した構成とするためには、有機EL層を形成した後に、第2電極を第1電極と交差(一般には直交)する平行なストライプ状に形成する必要がある。しかし、有機EL材料は水分に弱いため、ウエットプロセスであるフォトリソグラフ法により第2電極を形成することはできず、一般に蒸着法により形成されている。このとき、第2電極と第1電極との絶縁性及び隣接する第2電極同士の絶縁性を確保するため、第2電極と平行に延びる電極分離用の隔壁を設けることが行われている。
【0003】
例えば、特開平8−315981号公報には、図7に示すような構成の有機ELディスプレイパネルが開示されている。このディスプレイパネルでは、透明ガラス製の基板41上に第1電極(陽極)42が平行に形成され、第1電極42と直交する方向(図7の紙面と垂直方向)に絶縁性の隔壁43が形成されている。隔壁43はポリイミドで形成され、その上部に基板41に平行な方向に突出する無機材料製のオーバーハング部43aを備えている。そして、マスキングを行ってオーバーハング部43a上に有機EL材料が蒸着されない状態で隔壁43間に有機EL層44を形成した後、第2電極(陰極)45をマスキング無しの蒸着で形成し、隔壁43の存在により第2電極45同士の絶縁性を確保することが開示されている。
【0004】
第1電極が形成された基板上に直接隔壁を形成せずに、第2電極と第1電極との間及び隣接する第1電極同士間の絶縁性を確保するための絶縁層を設けた後、隔壁を形成する方法もある。
【0005】
また、有機EL層は蒸着により非常に薄く第1電極上に形成される。そのため、第1電極上に微粒子が付着していると、有機EL層が良好に形成されず、その部分の有機EL素子が不良となる。そして、高精細化のために各画素の大きさを小さくした場合、僅かな塵埃等でも対応する画素全体が不良となる。この微粒子等の付着は、ITO(インジウム錫酸化物)等の導電性透明材料で第1電極を形成する際や、その後の絶縁膜や隔壁の形成時等に発生する可能性がある。そのため、最近は、有機EL層の形成工程の前にプラズマ処理工程が設けられる場合が多い。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
特開平8−315981号公報に記載のオーバーハング部43aを有する隔壁43の構造では、断面が単純な矩形状の隔壁に比較して、第2電極45を形成する蒸着材料が隔壁の側面に付着することにより第2電極45同士が短絡するのを防止する効果は高くなる。しかし、オーバーハング部43aが基板41に対して平行に突出する場合、EL材料や第2電極の材料を蒸着する際、それらの材料がオーバーハング部43aの先端より内側、即ち隔壁43に近づく側に回り込み易くなる。従って、回り込みによる第2電極45と第1電極42との短絡を確実に回避するためには、絶縁層の上に隔壁を形成する必要がある。
【0007】
また、前記公報に記載のオーバーハング部43aを有する隔壁43を形成する場合、ポリイミド液の塗布によりポリイミド膜を基板の全面に形成し、その上に無機材料の膜を形成し、エッチングでオーバーハング部の形状に加工する。その後、ポリイミド膜を異方性のドライエッチングで基板41に垂直方向にエッチングして、オーバーハング部43aと対向する以外の部分を除去し、次にウエットエッチングでオーバーハング部43aと対向する部分の幅が隔壁43の幅となるまでエッチングする。ところが、エッチングすべき材質をウエットエッチングで所定幅となるようにエッチングするのは難しく、残すべき部分の幅が狭い場合はより難しい。
【0008】
また、前記プラズマ処理工程を採用した場合は、樹脂製の絶縁膜や隔壁の端部がプラズマ処理工程においてエッチングされる場合がある。絶縁膜やオーバーハング部の端部がエッチングされると、有機EL層及び第2電極を形成した際に、第2電極の端部が第1電極と連続(短絡)する状態が発生する場合がある。その結果、第1電極と第2電極とが確実に分離されず絶縁性が不良となる。絶縁不良の画素があると、過大な電流が流れて有機EL材料が劣化したり、有機ELディスプレイパネルの駆動回路が損傷する虞がある。従って、プラズマ処理工程を採用する場合、オーバーハング部を有する隔壁や絶縁膜は無機材料で形成するのが好ましい。
【0009】
本発明は前記従来の問題に鑑みてなされたものであって、前記隔壁を形成するのに適した有機ELディスプレイパネルの製造方法を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
前記第1の目的を達成するため、請求項1に記載の発明は、有機EL素子をマトリックス状に配置した有機ELディスプレイパネルの製造方法である。複数の第1電極がストライプ状に形成された基板上に、前記第1電極と交差する方向に延びる溝が複数所定間隔で形成されたパターンをフォトレジストにより形成するフォトレジストパターン形成工程と、前記溝を埋める状態で前記パターンの上に無機膜を形成する無機膜形成工程と、前記無機膜形成工程後に行われ、エッチングにより前記無機膜を前記溝に沿って、かつ該溝より幅広のストライプ状に延びる複数のパターンに加工する無機膜加工工程と、前記無機膜加工工程の後に行われ、前記フォトレジストにより形成されたパターンを除去する工程とを有する
【0016】
この発明では、有機のフォトレジストを使用したフォトリソグラフによるパターニングと、無機膜を蒸着する工程とを組み合わせて、オーバーハング部を有する無機材料製の隔壁を簡単に製造することができ、無機材料製の隔壁を有する有機ELディスプレイパネルを容易に製造できる。
【0017】
請求項に記載の発明は、請求項に記載の発明において、前記フォトレジストパターン形成工程の前に、前記溝を形成すべき箇所と対応する基板上の所定箇所に、絶縁層を所定の厚さでストライプ上に形成する絶縁層形成工程を実施する。この発明では、オーバーハング部と前記基板との距離がその先端側ほど近くなるように形成されている隔壁を容易に形成することができる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を具体化した一実施の形態を図1〜図4に従って説明する。
図1は有機ELディスプレイパネルの概略部分斜視図、図2は有機ELディスプレイパネルの部分模式断面図である。
【0019】
図1に示すように、有機ELディスプレイパネル11は、透明なガラス基板12の一方の面に、ブラックマトリックス13aで各画素が区画されたカラーフィルタ13及びそれを覆う平坦化膜14を備えた基板15上に、複数の第1電極16が平行なストライプ状に形成されている。第1電極16は導電性透明材料のITO(インジウム錫酸化物)で形成されている。
【0020】
第1電極16上の所定位置に複数の有機EL素子を形成するための領域を残すようにして、絶縁層17が第1電極16と直交する方向に延びる状態で形成されている。絶縁層17はネガ型のフォトレジストで形成されている。なお、隣接する第1電極16の間の部分にも絶縁層が形成されている。
【0021】
絶縁層17の上には絶縁性の隔壁18が形成されている。隔壁18は第1電極16と反対側(図1,2では上側)に、隔壁18の幅方向に突出するオーバーハング部18aを備えている。オーバーハング部18aは該オーバーハング部18aと基板15との距離がその先端側ほど近くなるように、即ち基板15側に向かって垂れ下がった状態に形成されている。この実施の形態ではオーバーハング部18aは基板15側が凹となるように湾曲した状態に形成されている。隔壁18のオーバーハング部18aより下側の部分は絶縁層17とほぼ同じ幅に形成されている。
【0022】
第1電極16及び隔壁18上には有機EL層19が形成されている。有機EL層19の上には、第2電極20が形成されている。第2電極20は金属層(例えば、アルミニウム層)で形成されている。そして、絶縁層17で囲まれた第1電極16の各領域と対応した位置に、第1電極16、有機EL層19及び第2電極20からなる有機EL素子21がそれぞれ構成され、ガラス基板12上に有機EL素子21がマトリックス状に配置されて有機ELディスプレイパネル11の表示部が構成される。なお、図1では隔壁18上の有機EL層19及び金属層の図示を省略している。
【0023】
この実施の形態では第1電極16が陽極を、第2電極20が陰極を構成している。有機EL層19には例えば公知の構成のものが使用され、第1電極16側から順に、正孔注入層、発光層及び電子注入層の3層で構成されている。また、有機EL層19は白色発光層を構成している。
【0024】
有機EL層19及び第2電極20は一般に真空蒸着法により形成されるため、それらが不要な隔壁18上にも有機EL層19及び第2電極20と同じ金属層が形成されている。
【0025】
なお、有機EL素子21を構成する有機EL材料は酸素、水分との反応性が高いため、外気から遮断された状態で使用しないと、大気中の酸素や水分により化学劣化が生じ、ダークスポット、ダークエリアと呼ばれる発光しない領域が拡がる。その対策として、ステンレス製やガラス製の封止カバー(図示せず)が接着剤を介して表示部全体を覆うように基板15に固定されたり、水分や酸素透過性の低い封止膜(保護膜)で表示部が封止される。封止カバーで覆う場合は、封止カバー内に吸着剤が収容される。
【0026】
次に、前記のように構成された有機ELディスプレイパネル11の製造方法を図3及び図4に従って説明する。なお、基板15の詳細な構成は示さず、カラーフィルタ13及び平坦化膜14等の図示を省略して単に基板15として図示している。
【0027】
(絶縁層形成工程)
先ず、複数の第1電極16が平行なストライプ状に形成された基板15を準備し、その第1電極16側の面(以下、上面と呼ぶ)に、ネガ型のフォトレジスト溶液を塗布、硬化させて、図3(a)に示すようにフォトレジスト層22を形成する。次に隔壁18を形成すべき箇所と対応する部分に開口が形成されたマスクを使用して露光した後、現像を行うことにより、図3(b)に示すように、所定の位置に第1電極16と直交する方向に延びる複数(一つのみ図示)の絶縁層17を形成する。
【0028】
(フォトレジストパターン形成工程)
次にポジ型のフォトレジスト溶液を基板15の上面に塗布、乾燥してレジスト膜23を形成する。このときレジスト膜23は、図3(c)に示すように、絶縁層17が形成されている部分と対応する箇所が盛り上がった状態の複数(一つのみ図示)の畝状の凸条24が形成された状態となる。
【0029】
次に絶縁層17と対応する部分に開口が形成されたマスクを使用して露光した後、現像を行うことにより、パターン26を形成する。図4(a)に示すように、パターン26は、絶縁層17と対応する箇所に、第1電極16と直交する方向に延びる溝25が形成された状態に形成される。この実施の形態では溝25の幅は絶縁層17の幅と同じに形成される。
【0030】
(無機膜形成工程)
次に真空蒸着法により基板15の上面に無機膜27を形成する。無機膜27の材料としては、例えば、SiO2が使用される。図4(b)に示すように、無機膜27は溝25を埋める状態で、溝25と対応する箇所が窪むとともに、パターン26の上面に沿った形状に形成される。
【0031】
(無機膜加工工程)
次に無機膜27の上にネガ型のフォトレジスト溶液を塗布、乾燥後、オーバーハング部18aに対応する開口が形成されたマスクを使用して露光した後、現像を行うことにより、オーバーハング部18aと対応する箇所にフォトレジスト膜を形成する。次にフォトレジスト膜でマスクされていない部分をドライエッチングにより除去する。即ち、無機膜27を溝25に沿って、かつ溝25より幅広のストライプ状に延びる複数のパターン28に加工する。その結果、図4(c)に示すように、パターン28は、パターン26の上にオーバーハング部18aの形状を成す部分が突出した状態に形成される。
【0032】
(レジストパターン除去工程)
次にフォトレジストパターン形成工程で形成されたパターン26を、レジスト溶解液で除去する。パターン26はポジ型のフォトレジストで形成されているため、ネガ型のフォトレジストを使用した場合と異なり、架橋されていないため、容易に溶解除去できる。また、ネガ型のフォトレジストで形成された絶縁層17は溶解されずに残る。
【0033】
以上の工程によりオーバーハング部18aを備えた隔壁18が所定間隔をおいて第1電極16と直交する状態に形成される。
次に、隔壁18等が良く乾燥された後、有機EL層形成工程により有機EL層19が形成される。有機EL層19は有機EL層19を構成する各層が蒸着により順次形成されることで形成される。次に、第2電極形成工程により第2電極20が形成される。第2電極20はAl(アルミニウム)を蒸着することにより形成される。図1及び図2に示すように、有機EL層19及び第2電極20とも、第1電極16と直交する平行なストライプ状に形成される。
【0034】
有機EL層19を形成する際及びAlを蒸着する際もマスキングなしで蒸着が行われるため、有機EL層19や第2電極20を形成する必要のない隔壁18上にも有機EL層やAl層が形成され、図1及び図2に示すように、基板15上に表示部が形成された状態となる。
【0035】
オーバーハング部18aが、従来技術と異なり、基板15と平行な方向に突出するのではなく、オーバーハング部18aと基板15との距離がその先端側ほど近くなるように形成されている。そのため、基板15を蒸着源と平行に配置して有機EL材料等を蒸着すると、それらの材料がオーバーハング部18aの内側に回り込み難くなる。
【0036】
有機EL層19を蒸着で形成する際、有機EL材料の蒸気流がオーバーハング部18aの内側に回り込む状態となるように基板15の角度を調整して蒸着を行う。一方、第2電極20を形成する場合は蒸着流が基板15に対して垂直方向から当たるように基板15を蒸着源と平行に配置する。その結果、図2に示すように、第2電極20は、その隔壁18側の端部が有機EL層19の隔壁18側端部より隔壁18から離れた状態となるように形成される。
【0037】
次に表示部が、絶縁性を有し、かつ水分の遮断性を有する無機材料からなる保護膜あるいは封止カバーにより封止され、有機ELディスプレイパネル11の製造が終了する。前記保護膜はプラズマCVD法によって形成される。
【0038】
次に前記のように構成された有機ELディスプレイパネル11の作用を説明する。前記のように構成された有機ELディスプレイパネル11の第1電極16及び第2電極20が駆動回路に接続されて表示装置が構成される。そして、発光させるべき有機EL素子21と対応する第1電極16及び第2電極20間に電圧が印加されると、その有機EL素子21の有機EL層19が白色に発光する。そして、その白色光がカラーフィルタ13を透過してガラス基板12側から出射される。白色光がカラーフィルタ13のR(赤)、G(緑)、B(青)の画素を透過した後、対応する色の光となる。R(赤)、G(緑)、B(青)の画素の組合せにより所望の色が再現される。
【0039】
この実施の形態では以下の効果を有する。
(1) 平行に延びる第2電極20同士の短絡を防止するための絶縁性の隔壁18は、第1電極16と反対側に、隔壁18の幅方向に突出するオーバーハング部18aを備え、該オーバーハング部18aと基板15との距離がその先端側ほど近くなるように形成されている。従って、オーバーハング部18aが存在することにより、隣接する第2電極20同士の短絡を防止できる。また、オーバーハング部18aが基板15と平行に形成された従来の隔壁に比較して、有機EL材料等を蒸着する際に、それらの材料がオーバーハング部18aの内側に回り込み難くなる。そのため、絶縁層17をオーバーハング部18aの幅と同程度に広く形成しなくても、有機EL層19をオーバーハング部18aの内側に回り込み易い状態で蒸着形成し、第2電極20を回り込み難い状態で蒸着形成することにより、第2電極20の端部が第1電極16と短絡するのを防止できる。
【0040】
(2) 隔壁18は、第1電極16と交差するように形成された絶縁層17の上に形成されている。従って、オーバーハング部18aと基板15との距離がその先端側ほど近くなるように形成する隔壁18を容易に形成することができる。
【0041】
(3) 絶縁層17がネガ型のフォトレジストで形成されているため、絶縁層17を蒸着により無機物で形成する場合に比較して短時間で簡単に形成できる。
(4) 隔壁18は、少なくともオーバーハング部18aを含む上部が無機材料により形成されている。従って、有機EL層19を形成する前にプラズマ処理工程を採用する場合でも、プラズマ処理工程においてオーバーハング部18aがエッチングで損傷されない。その結果、第2電極20と第1電極16との絶縁性の不良に基づく不良品の発生する頻度を低減することができる。
【0042】
(5) 複数の第1電極16がストライプ状に形成された基板15上に、第1電極16と交差する方向に延びる溝25が複数所定間隔で形成されたパターン26をフォトレジストにより形成する。そして、そのパターン26上に無機膜を蒸着する工程と、有機のフォトレジストを使用したフォトリソグラフによるパターニング工程とを組み合わせて、オーバーハング部18aを有する無機材料製の隔壁18を形成する。従って、オーバーハング部18aを有する無機材料製の隔壁18を備えた有機ELディスプレイパネル11を容易に製造することができる。
【0043】
(6) 前記パターン26を形成するフォトレジストパターン形成工程の前に、溝25を形成すべき箇所と対応する基板15上の所定箇所に、絶縁層17を所定の厚さでストライプ上に形成する絶縁層形成工程を実施する。従って、オーバーハング部18aと基板15との距離がその先端側ほど近くなるように形成される隔壁18を容易に形成することができる。
【0044】
(7) 隔壁18を形成する際、従来技術と異なり、ウエットエッチングによるエッチング量の調整でその幅を調整するのではなく、オーバーハング部18aと対応する部分のレジスト製のパターン26を全て除去するため、隔壁18の幅を所定の幅に正確に作るのが容易になる。
【0045】
実施の形態は前記に限らず、例えば次のように構成してもよい。
○ 絶縁層17をフォトレジストではなく無機材料、例えばSiO2で形成してもよい。この場合、絶縁層形成工程において、フォトレジスト層22に代えて蒸着によりSiO2層を形成し、フォトリソグラフによりSiO2からなる絶縁層17を形成する点を変更するだけで、前記とほぼ同様にして隔壁18を形成することができる。
【0046】
○ 図5に示すように、絶縁層17の厚さを薄くするとともに、絶縁層17の幅をオーバーハング部18aの幅以上、好ましくは幅より若干広く形成する。この場合、有機EL層19の蒸着時及び第2電極20の形成材料の蒸着時とも基板15を蒸着源と平行に配置した状態で蒸着を行い、仮に第2電極20の隔壁18側の端部が、有機EL層19の隔壁18側の端部より隔壁18側に寄った状態となっても、絶縁層17上に蒸着される。従って、第2電極20と第1電極16とが短絡する虞がない。また、無機材料製の絶縁層17とした場合、有機材料で形成した場合と比較して水分含有率が低く、有機EL層19への水分の侵入を低減することができる。
【0047】
○ 無機膜のエッチングをドライエッチングではなくウエットエッチングで行ってもよい。ウエットエッチングで行った場合は、図6に示すように、オーバーハング部18aの端部(先端)や絶縁層17の端部が内側に凸の湾曲面となる。
【0048】
○ 絶縁層17を形成せずに第1電極16が形成された基板15上に無機材料製の隔壁18を形成してもよい。この場合、フォトレジストパターン形成工程において、先ずポジ型のフォトレジストを使用して溝25を形成すべき箇所と対応する箇所に絶縁層17に相当する凸条を形成し、その上にポジ型のフォトレジストで畦状の凸条24を形成する。そして、凸条24に溝25を形成する際に、ポジ型のフォトレジストで先に形成された凸条も除去して、溝25の底が第1電極16に到達するように形成する。
【0049】
○ 前記隔壁18の形成方法は、オーバーハング部18aが必ずしも基板15側が凹となるように湾曲した形状のものに限らず、オーバーハング部18aが湾曲せずに基板15側に向かって斜めに延びる形状のものや、基板15と平行に延びる形状のものに適用してもよい。この方法によれば、隔壁18のオーバーハング部18aを支持する部分の幅を正確に形成することが、従来のウエットエッチングのエッチング量で隔壁の幅を決める方法に比べて容易になる。
【0050】
○ オーバーハング部18aが基板15側が凹となるように湾曲した形状の隔壁18を無機材料ではなく、有機材料(例えば、フォトレジスト)で形成してもよい。この場合、有機EL層19を形成する前にプラズマ処理工程を採用しない場合は問題がない。隔壁18をフォトレジストで形成する場合は、パターン26をポジ型のフォトレジストで形成した後、無機材料に代えてネガ型のフォトレジストでオーバーハング部18aの形状を成すパターン28を形成する。そして、パターン26を除去することで容易に形成できる。
【0051】
〇 第2電極20は第1電極16と直交する構成に限らず、交差する構成であればよい。
○ 有機EL層19は必ずしも3層構成に限らず、他の構成であってもよい。また、無機材料もSiO2に限らず、窒化珪素等を使用してもよい。
【0052】
○ カラーフィルタ13を用いないで、R(赤)、G(緑)、B(青)の各色に発色する有機EL素子21を使用した有機ELディスプレイパネル11に適用してもよい。
【0053】
○ 有機ELディスプレイパネル11はカラー表示用に限らず、白黒表示用であってもよい。その場合、カラーフィルタ13及び平坦化膜14等は不要となり、ガラス基板12上に直接第1電極16が形成される。
【0054】
○ 有機EL層19は白色発光層に限らず、青色発光層を使用してもよい。この場合、カラーフィルタ13として色変換層を備えたカラーフィルタを使用することにより、カラーフィルタ13を透過後の光がR(赤)、G(緑)、B(青)の画素に対応する色の光となる。従って、白色発光層の場合と同様に、同一色の発光層で所望の色を再現することができる。
【0055】
前記実施の形態から把握できる技術的思想(発明)について以下に記載する。
(1) 記絶縁層は無機材料で形成されている。
【0056】
(2) 記フォトレジストはポジ型のフォトレジストである。
(3) 記絶縁層はフォトレジストで形成される。
【0057】
【発明の効果】
以上詳述したように請求項及び請求項に記載の発明の方法は、前記隔壁を形成するのに適している。
【図面の簡単な説明】
【図1】 有機ELディスプレイパネルの概略部分斜視図。
【図2】 要部の拡大模式断面図。
【図3】 (a)〜(c)は製造工程を示す部分模式断面図。
【図4】 (a)〜(c)は製造工程を示す部分模式断面図。
【図5】 別の実施の形態の要部拡大模式断面図。
【図6】 別の実施の形態の要部拡大模式断面図。
【図7】 従来の有機ELディスプレイパネルの部分模式断面図。
【符号の説明】
11…有機ELディスプレイパネル、15…基板、16…第1電極、17…絶縁層、18…隔壁、18a…オーバーハング部、19…有機EL層、20…第2電極、21…有機EL素子、25…溝、26,28…パターン、27…無機膜。

Claims (2)

  1. 有機EL素子をマトリックス状に配置した有機ELディスプレイパネルの製造方法であって、
    複数の第1電極がストライプ状に形成された基板上に、前記第1電極と交差する方向に延びる溝が複数所定間隔で形成されたパターンをフォトレジストにより形成するフォトレジストパターン形成工程と、
    前記溝を埋める状態で前記パターンの上に無機膜を形成する無機膜形成工程と、
    前記無機膜形成工程後に行われ、エッチングにより前記無機膜を前記溝に沿って、かつ該溝より幅広のストライプ状に延びる複数のパターンに加工する無機膜加工工程と、
    前記無機膜加工工程の後に行われ、前記フォトレジストにより形成されたパターンを除去するパターン除去工程と
    を有する有機ELディスプレイパネルの製造方法
  2. 前記フォトレジストパターン形成工程の前に、前記溝を形成すべき箇所と対応する基板上の所定箇所に、絶縁層を所定の厚さでストライプ状に形成する絶縁層形成工程を実施する請求項1に記載の有機ELディスプレイパネルの製造方法
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