JP3567757B2 - 易開封手段を備えた包装体 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は包装体の易開封手段に関し、特に各種の食品の包装体に最適な易開封手段に関する。
【0002】
【従来の技術】
おにぎりやサンドイッチを始めとする各種の食品の包装体としてプラスチックフィルムが使用されているが、紙製の包装体と異なりこの種の包装体は強度を有するので、包装後に需要者においてそれを手で引き裂いて開封することは困難である。そこで、このような引き裂きを支援する手段(以下、「易開封手段」と称する。)が過去提案されている。
【0003】
このような手段として代表的なものとして、包装体の裏側にテープ状の開封片を固着すると共に、この開封片の端部を包装体の表側に露出し、需要者において開封片の端部を引っ張り上げることにより、開封片により包装体を分断して引き裂こうというものがある。
【0004】
又、包装体の開封予定位置に切り込みを設けると共に、この切り込みを覆うように開封片の一部を粘着層や熱により活性化する感熱接着層等の接着剤により包装体上に固着し、需要者において開封片の端部を引っ張り上げることにより、それにつられて切り込みを始点として包装体を引き裂こうというものがある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記の前者の従来手段においては次のような問題があった。
▲1▼包装体の裏側に位置させた開封片により包装体を分断して引き裂く関係上、開封片の幅を狭く構成せざるを得ないので充分な強度を得られず、包装体の表面に表示用のラベルが固着されている際はこのラべルが開封片により包装体の分断を妨害し、開封片が途中で切断されてしまう。
▲2▼上記の場合、ラベルに切り込み等の分断手段を予め設けておく発明が提案されているが(この点に言及した公知例としては例えば実開平9−469号。)、そのためのコストを要することとなった。
▲3▼開封片を包装体の裏側に接着剤等により固着させておくので、食品を包装する場合には接着剤による食品への影響を考慮しなくてはならなかった。
▲4▼開封片を予め包装体の裏側に接着剤等により固着しなくてはならないので包装工程が複雑となり、自動化の妨げになり、包装コストが上昇した。
【0006】
一方、上記の後者の手段においては次のような問題があった。
▲1▼開封片を包装体に固着する接着剤を粘着層として開封片に予め設けている場合は、固着にあたって剥離する保護紙を開封片の粘着層に設けるが、この保護紙を剥離し易くするためのこしを与えるために開封片の厚みを厚めに設定しなくてはならず、材料に無駄が生じた。
▲2▼粘着層が包装体の無関係の部分に付着し、不用意に包装体を引き裂いてしまうおそれがあった。
▲3▼上記の場合、接着剤を感熱接着層として開封片に予め設ける場合には保護紙の問題は解消するが、製造工程における部材の保管上の温度管理を厳密に行わないと、感熱接着層が不用意に活性化してしまうおそれがあった。
▲4▼何れの手段の場合も、接着剤により透明性を損ない包装の見栄えを損なうおそれがあった。
▲5▼接着剤を粘着層とした場合は事前の保護紙の剥離工程が、同じく感熱接着層とした場合は事前の保護紙の加熱工程が必要となり、包装工程が複雑となり、自動化の妨げになる問題があった。
【0007】
【課題を解決するための手段】
この発明は以上の従来技術の問題点に鑑みて創作されたものであり、プラスチックフィルムからなる包装体の開封予定位置に切り込みを設けると共に、この切り込みを覆うようにプラスチックフィルムからなる短冊状の開封片を摘み部分を残してヒートシールにより包装体表面に固着・積層することにより包装体を構成するプラスチックフィルムと一体化し、上記開封片の幅より広い幅を有する表示用ラベルを、包装体上に固着・積層された開封片の上から包装体に固着することにより易開封手段としている。
【0008】
【実施例】
図1乃至図6はこの発明の易開封の基本作用を示す図である。
図中符号1はプラスチックフィルムからなる包装体であり、ここでは延伸ポリプロピレン、無延伸ポリプロピレン、共押し出し多層ポリプロピレン製のものを想定している。
【0009】
図中符号2はプラスチックフィルムからなる開封片であり、ここでは延伸ポリプロピレンやポリエチレン製フィルムにヒートシール性能の優れた樹脂を塗布したパートコーテッドフィルムや、延伸ポリプロピレンとヒートシール性能の優れたポリプロピレンを共押し出しした多層フィルムを想定している。
【0010】
図1及び図3は包装体1表面に短冊状の開封片2を固着した状態を示す図であり、包装体の開封予定位置に切り込み3を設けると共に、この切り込みを覆うように開封片2の一部2Aをヒートシールにより包装体上に固着している。尚、この際、開封片2の他端側2Bは開封の際の摘み部分とするためにヒートシールを行わず、包装体1より浮かしている。
【0011】
以上の包装体においては、開封に際し、需要者において開封片2の一端2Bを指先で摘んで引っ張り上げることにより、それにつられて切り込み3を始点としてヒートーシールにより開封片と一体化した包装体1が引き裂さかれて開封が実現される(図2、4乃至6参照)。この場合、切り込み3は包装体1を引き裂くためのきっかけを与える始点の機能を果たすが、切り込み3の形状には特に制限はない。この実施例においては弧状のものを、図8においては山状のものを、図9においては×状のものを例示しているが、この他の形状であってもよいことは勿論であり、形状を特定できない単なる傷状のものであってもよい。
【0012】
以上の包装体の包装工程において、開封片2は長尺のものを巻き取って用意しておき、これを包装の度に順次繰り出して、所要の全長で切断して包装体1にヒートシールにより固着する。
【0013】
図7はこの発明の全体の構成を示す図である。ここにおいては、表示用ラベルRを固着した包装体1を開封する場合の易開封手段を想定している。定型的な印刷が施された包装体本体とは別に、製造日、価格、バーコード等の表示を印刷したラベルを別体として用意し、これを包装体本体に固着することが広く行われてる。この場合、例えばおにぎりのように内容物が小さい場合は、ラベルが包装体のかなり面積を占め、ラベルも同時に引き裂かなければ包装体を開封できない場合があり、この発明の易開封手段はこのような場合に特に有用である。
【0014】
図7は包装体1表面に開封片2を固着した状態を示す図であり、包装体の開封予定位置に切り込み3を設けると共に、この切り込みを覆うように開封片2の一部2Aをヒートシールにより包装体上に固着している。この際、開封片2の他端側2Bは開封の際の摘み部分とするためにヒートシールを行わず、包装体1より浮かしている。一方、表示用のラベルRは固着された開封片2の上から包装体1に粘着層等の手段により固着される。従って、この場合、開封片2の幅は表示用のラベルRの幅より狭く構成されなければならない。
【0015】
以上の包装体においては、開封に際し、需要者において開封片2の一端2Bを指先で摘んで引っ張り上げることにより、それにつられて切り込み3を始点としてヒートーシールにより開封片と一体化した包装体1が引き裂さかれ、同時に表示用のラベルRは開封片により分断されてやはり引き裂かれて開封が実現する。この場合、ヒートシールにより包装体1へ固着された開封片2は同種素材同士の融着により固着部分において包装体1と積層されて一体化し、包装体1を引き裂いた際に、引き上げた開封片の裏面には包装体1の引き裂かれ片が積層されて一体化して融着されている。従って、引き上げた開封片は包装体と合体した厚みを有する非常に強固なものとなり、そのまま引き上げてもラベルRの剛性に屈して切断されることなく、逆にラベルRを分断してそれを引き裂く作用を生じることとなる。この作用はこの発明の易開封手段に特有のものである。
【0016】
【発明の効果】
以上の構成よりなるこの発明の易開封手段は次の特有の効果を奏する。
▲1▼開封片に粘着層や感熱接着層を設けず、ヒートシールにより包装体に固着するので、開封片を薄手のポリプロピレンで構成することができ、材料コストを軽減することが可能となる。
【0017】
▲2▼同様の理由より、開封片を長尺の巻取り状態で保管して、包装の都度の繰り出して切断し、ワンタッチで包装体に固着できるので、所要寸法に予め裁断してその都度保護紙を剥離しなくてはならなかった粘着層を設けたものや、温度管理を誤ると不用意に活性化して粘着してしまう感熱接着層を設けたものに比し、製造工程を大幅に簡略化することができ、製造コストを軽減することが可能となる。
【0018】
▲3▼開封片に接着剤を使用しないので、透明性に優れ、包装体の見栄えがよい。
【0019】
▲4▼開封片は包装体の表面に固着されるので、内部の食品への影響を考慮する必要がない。
【0020】
▲5▼開封片はヒートシールにより包装体に固着されるので、固着前及び開封後において粘着性を有することがなく、他の部分に不用意に付着してしまうことがない。
【0021】
▲6▼ヒートシールにより包装体に固着される開封片は同種素材同士の融着により固着部分において包装体と一体化して非常に強固となるので、ラベルを上に固着している場合でも、ラベルを分断して引き裂くことが可能となるので、従来技術のようにラベルに切り込み等の分断手段を予め設けておくことが不要となりコストを低減できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の包装体の要部の開封前の斜視図。
【図2】同上、開封の過程を示す斜視図。
【図3】この発明の包装体の要部の開封前の平面図。
【図4】同上、A−A線拡大断面図。
【図5】同上、開封の過程を示す断面図。
【図6】同上、開封の過程を示す断面図。
【図7】この発明の包装体の異なる実施例の要部の開封前の斜視図。
【図8】この発明の包装体の切り込みの異なる実施例の平面図。
【図9】この発明の包装体の切り込みの異なる実施例の平面図。
【符号の説明】
1 包装体
2 開封片
3 切り込み
Claims (2)
- プラスチックフィルムからなる包装体の開封予定位置に切り込みを設けると共に、この切り込みを覆うようにプラスチックフィルムからなる短冊状の開封片を摘み部分を残してヒートシールにより包装体表面に固着・積層することにより包装体を構成するプラスチックフィルムと一体化し、上記開封片の幅より広い幅を有する表示用ラベルを、包装体上に固着・積層された開封片の上から包装体に固着したことを特徴とする易開封手段を備えた包装体。
- 包装体と開封片を同素材とした請求項1記載の易開封手段を備えた包装体。
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1998
- 1998-09-08 JP JP26904998A patent/JP3567757B2/ja not_active Expired - Lifetime
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