JP3567730B2 - アダプティブ受信装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、直交周波数分割多重(OFDM)によるマルチキャリア伝送方式を用いて情報を送信するシステムと、そのシステムにおいて使用されるアダプティブ受信装置に関する。特に、電波空間において複数の送信局から異なる情報の送信信号が重なるような場合における受信装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、複数の送信局から直交周波数分割多重(OFDM)のマルチキャリア伝送方式を用いて信号を送信するシステムが知られている。本出願人は、このシステムにおいて、各送信局毎に異なる参照信号を割り当てるシステムを提案した(特願平9−282914号)。このシステムで使用される受信装置は、複数の到来波抽出装置を有している。そして、それぞれの到来波抽出装置では、受信された参照信号が選局対象の参照信号となるように重み係数を決定することで、アンテナの指向性が調整されて選局されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、移動送信局の場合には、複数の移動送信局が接近している場合には、上記の方法では、2つの移動送信局を分離して受信できる程指向性の狭いアンテナを得ることが困難である。
又、参照信号を送信データに挿入する方式の場合には、参照信号が挿入される分だけ、データの伝送効率が低下するという問題がある。
【0004】
本発明は上記の課題を解決するために成されたものであり、その目的は、複数の移動送信局が接近していても、移動送信局からの受信を可能とすることである。
又、他の目的は、上記の受信をデータの伝送効率を低下することなく行うことである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、複数の送信局からそれぞれ複数キャリアを用いた直交周波数分割多重伝送方式で送信された信号を受信するためのアダプティブ受信装置において、移動送信局の移動範囲に渡って分散して配設された複数のアンテナ素子であって、各アンテナ素子が移動範囲において区画された対応する所定範囲毎に受信可能な指向性を有し、移動範囲の任意箇所に前記移動送信局が存在する時に、その移動送信局から送信された信号を少なくとも1つのアンテナ素子で受信可能ように配設されたアンテナ素子の集合から成る複数のアンテナ素子と、複数のアンテナ素子で受信された信号に基づき、1つの移動送信局から送信された信号のみを抽出する複数の到来波抽出装置から成る。
【0006】
各到来波抽出装置は、各アンテナ素子で受信された信号に重み付けし、各アンテナ素子毎に配設された重み付け装置と、各重み付け装置により重み付けられた各アンテナ素子毎の信号を合成する合成器と、合成器の出力を各キャリア毎の信号に分波する分波器と、分波器の各キャリア毎の信号に基づいて重み係数を決定する制御装置とから成る。
【0007】
この構成において、分波器は、入力信号を一定期間毎に切り出し直並列変換を行う直並列変換器と、直並列変換された信号に対してフーリエ変換を行い各キャリアの成分毎に分けるフーリエ変換器とから構成され、各到来波抽出装置における各分波器の直並列変換器は、それぞれ対応する送信局から到来する信号に同期して直並列変換を行うことを特徴とする。
【0008】
請求項2の発明は、請求項1の発明に対して、重み付け装置、合成器、分波器の配置が異なるものであり、特徴とするところは同一である。即ち、請求項1の発明が各アンテナ素子の出力信号を重み付けした後、合成し、その後に各キャリア毎に分波するようにしている。これに対して、請求項2では、各アンテナ素子の出力信号を分波器で各キャリア毎の信号に分波し、その後に、各アンテナ素子毎に異なる重み係数で、各キャリア毎の信号を重み付けしている。その後、重み付けされた信号を各キャリア毎に合成している。
【0009】
請求項3の発明は、制御装置は合成された各キャリア毎の信号と対応する参照信号との誤差が最小となるようにLMS、RLS、又は、SMIアルゴリズムに基づいて重み係数を決定することを特徴とする。
請求項4の発明は、制御装置は合成されたキャリアの振幅が所定の値となるように重み係数を制御することを特徴とする。
【0010】
【発明の作用及び効果】
請求項1、2の発明は、複数の移動送信局から複数キャリアを用いた直交周波数分割多重伝送方式、例えば、OFDMマルチキャリア伝送方式で送信するシステムに使用される受信装置である。その受信装置は、移動送信局の移動範囲に渡って分散して配設された複数のアンテナ素子であって、各アンテナ素子が移動範囲において区画された対応する所定範囲毎に受信可能な指向性を有し、移動範囲の任意箇所に前記移動送信局が存在する時に、その移動送信局から送信された信号を少なくとも1つのアンテナ素子で受信可能ように配設されたアンテナ素子の集合を有している。
【0011】
各到来波抽出装置は、フーリエ変換器による変換タイミング(時系列でサンプリングされた信号のフーリエ変換の対象となる時間区間、即ち、FFTウインドウ)が対応する送信局に対応して設定される。従って、このフーリエ変換器による変換タイミングがある送信局からOFDM方式で送信された信号の変調区間に同期していれば、その送信局の信号を選局することができる。即ち、その送信局からの信号は通過させ、他の送信局からの信号は通過しないように、受信された信号に基づいて各アンテナ素子の受信信号に対する重み係数を決定することができる。即ち、その送信局からの信号を受信しているアンテナ素子のみを動作させ、他の送信局からの信号を受信しているアンテナ素子は無効となるように調整することができる。この時、ある移動送信局からの信号は少なくとも1つのアンテナ素子で受信できるので、その移動送信局に対応する通信エリアを形成することができる。また、複数のアンテナ素子が移動送信局の移動範囲に渡って分散して配設されていることから、各移動送信局はそれぞれ異なるアンテナ素子と通信が可能となる。この結果、アンテナ素子の集合体は、各移動送信局に対してのみ通信可能となるエリアを形成することができる。よって、複数の移動送信局が比較的接近した場合でも、選局が可能となる。
【0012】
請求項3の発明では、合成された各キャリア毎の信号と対応する参照信号との誤差が最小となるようにLMS、RLS、又は、SMIアルゴリズムに基づいて重み係数が決定されることにより、各移動送信局に対応する通信エリアを形成することができる。
【0013】
請求項4の発明では、各移動送信局からのデータ送信タイミングに同期してフーリエ変換し、キャリアの振幅が所定の値となるように重み係数を制御している。従って、参照信号を用いることなく、移動送信局に対する選局ができるので、データの伝送効率を低下させることがない。
【0014】
尚、本発明は、ガードタイムが設けられていても良いが、設けられていなくとも良い。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を具体的な実施例に基づいて説明する。
図1は、第1の実施例に係るアダプティブ受信装置と移動送信局との関係を示している。移動送信局B1、B2は、それぞれ異なる情報を直交周波数分割多重のマルチキャリア伝送方式で送信している。即ち、移動送信局B1、B2では、符号化データに基づいて各キャリアがPSK変調される。キャリアの数を入力点数とするこのPSK変調された信号のサンプリング値が逆フーリエ変換される。これにより、直交周波数分割多重化された波形を表す時間列データが得られる。この時間列データをD/A変換することで、直交周波数多重化されたベースバントの信号が得られ、この信号で搬送波を変調して、送信している。
【0016】
この時、移動送信局B1、B2とでは、逆フーリエ変換するタイミングが異なるようにしている。即ち、図3に示すように、逆フーリエ変換によって得られる単位データに対応する時間区間が、移動送信局B1とB2とで、完全には重ならないようにしている。
【0017】
アダプティブ受信装置は、マルチキャリア伝送方式にて無線伝送されたデータ系列を受信して、その受信したデータ系列を処理することによって元のデータ系列に再生する装置である。アダプティブ受信装置は、移動送信局B1の信号を抽出するための到来波抽出装置C1と移動送信局B2の信号を抽出するための到来波抽出装置C2とが設けられている。即ち、各アンテナ素子A1〜Akで受信された信号は、それぞれ2分岐されて、到来波抽出装置C1 及びC2に入力している。
【0018】
そのうち1つの到来波抽出装置C1が図2に示されている。マルチキャリア伝送方式により1つの移動送信局から複数(n)のキャリアにて送信されたキャリア群は、複数(k)本のアンテナ素子A1 〜Ak のうちの局在した1つ又は複数のアンテナ素子にて受信される。又、他の移動送信局からの信号は、アンテナ素子A1 〜Ak のうちの他の局在した1つ又は複数のアンテナ素子にて受信される。即ち、アンテナ素子A1 〜Ak 上において、異なる移動送信局からの信号が局在して存在することになる。例えば、到来波抽出装置C1に対しては、移動送信局B1からの信号波が所望波であり、それ以外の信号波、例えば、移動送信局B2からの信号波は干渉波となる。このように、複数のキャリア群(以下、広帯域信号と呼ぶ)g1 〜gk がアンテナ素子A1 〜Ak で受信されるが、各移動送信局からの送信信号である各広帯域信号は、アンテナ素子の配列において局在していることから、重み係数の設定により各信号を分離することが容易となる。
【0019】
アンテナ素子A1 〜Ak で受信された広帯域信号g1 〜gk は、それぞれ、重み付け装置E1〜Ekに入力する。各重み付け装置E1〜Ekは、制御装置4により決定された重み係数w1〜wkにより各広帯域信号g1 〜gk に対して重み付けを行う。重み付けされた各広帯域信号は合成器22により合成されることにより、1つのキャリア群gとして出力される。
【0020】
キャリア群gは、分波器3にて各キャリア毎に分波される。つまり、干渉波が除去された各キャリア毎の信号S1 〜Sn が出力される。出力された各キャリア毎の信号S1 〜Sn に分波されたキャリア群gは、制御装置4と復調器5に送出される。
【0021】
復調器5は干渉波が除去され各キャリア毎の信号S1 〜Sn に分波されたキャリア群を、各キャリア毎に復調して低速のデータ列L1 〜Ln を取り出す。取り出された低速のデータ列L1 〜Ln は並直列変換器6に入力され並直列変換器6にて元の送信データ系列Dに再生されて出力される。このように、受信された複数の広帯域信号g1 〜gk が信号処理されて干渉波成分が除去された1つのキャリア群gを得て、そのキャリア群gを各キャリア毎に復調し、さらに並直列変換をすることにより元のデータ系列Dに再生される。
【0022】
制御装置4は、各キャリア毎の信号S1 〜Sn に分波されたキャリア群を用いて、重み付け装置E1〜Ekを制御する。重み付け装置E1〜Ekは、受信した複数の広帯域信号g1 〜gk のそれぞれに対しての重み係数w1〜wkにより重み付けする。重み係数w1〜wkは、複素数で表される係数であり、重み係数による重み付けにより、個々のキャリア群の振幅及び位相が制御される。重み係数w1〜wkは、分波器3から出力される各キャリア毎の信号S1〜Snの振幅がすべて等しくなるように決定される。
【0023】
振幅一定の変調方式、例えばPSK、FSK等であって、全てのキャリアを等しい振幅で送信した場合、データを伝送するキャリアの数をnとすると、重み付けされ合成された信号S1〜Snの振幅G1〜Gnは、合成器22の出力端における信号の周波数特性を表すことになる。従って、重み付け装置E1〜Ekにより干渉波が除去されるとG1〜Gnは全て等しくなる。振幅の目標値σを設定し、(1)式を最小にするようにw1〜wkを決定する。
【0024】
【数 1】
|G1−σ+|G2−σ+…+|Gn−σ…(1)
ただし、p、qは正の整数である。(1)式が最小になるとき、各キャリアの信号の振幅G1〜Gnは全て所定の値σと等しくなり、合成器22の出力信号の周波数特性は、送信信号の周波数特性と等しくなる。この時、干渉波の成分は除去され、合成器22からは所望波の成分のみが出力される。
【0025】
分波器3は直並列変換器35および高速フーリエ変換装置( 以下,FFT 演算装置と呼ぶ。) 36より構成されている。直並列変換器35は、合成器22から出力される直列の信号を一定区間毎に切り出し、並列データに変換する。FFT 演算装置36は直並列変換器35の出力する並列データに対してFFT 演算処理を行うことによって各キャリア毎の成分に分離する。即ち、直並列変換器35により切り出されたデータに対してFFT 演算処理を行うことから、直並列変換器35は、いわゆるFFT ウィンドウの働きをしている。図3に示すように、このFFT ウィンドウによって切り出すタイミングを所望波のデータのタイミングに一致させた上で、各キャリア毎の信号の振幅が一定となるように重み係数w1〜wkが決定される。FFT ウィンドウのタイミングが移動送信局B1の単位データに同期し、各キャリア毎の信号の振幅が等しくなった状態で、完全に、移動送信局B1からの信号のみが抽出されたことになる。即ち、移動送信局B1以外の送信局からの信号を受信しているアンテナ素子に対する重み係数は零となり、干渉波の成分は除去される。
【0026】
従って、直並列変換器35の変換タイミングを所望波のタイミングに合わせると到来波抽出装置C1からは移動送信局B1からの信号のみが出力される。図3に示すFFT ウィンドウにより抽出するタイミングは、信号に含まれている基準シンボル等を用いて決定される。到来波抽出装置C2においては、図3に示すように、FFT ウィンドウの抽出タイミングが移動送信局B2の信号に同期して設定される。このようにして、各到来波抽出装置C1、C2は、それぞれ、移動送信局B1、B2の信号のみを抽出することができる。
【0027】
複数のアンテナ素子A1〜Akは、移動送信局B1、B2の移動範囲に渡って広範囲に分散して配設されている。例えば、移動送信局B1、B2が自動車である場合に、複数のアンテナ素子A1〜Akは路面に沿って比較的広い間隔で分散して配設されている。各アンテナ素子A1〜Akは、それぞれ区画された所定範囲Q1〜Qkからの信号のみを受信できる指向性を有している。そして、少なくとも1つのアンテナ素子が1つの移動送信局からの信号を受信でき、他の少なくとも1つのアンテナ素子が他の1つの移動送信局からの信号を受信できるように配設されている。例えば、図1の場合には、移動送信局B1からの信号はアンテナ素子A2,A3で受信され、移動送信局B2からの信号はアンテナ素子A5で受信されるている。即ち、ある1つのアンテナ素子が複数の移動送信局からの信号を受信しないように配設されている。
【0028】
このようにアンテナ素子を分散配置することで、各移動送信局からの信号が各アンテナ素子に局在して受信されることから、分離が容易となる。即ち、重み係数の設定により、精度良く、到来波抽出装置C1は移動送信局B1からの信号のみを復調でき、到来波抽出装置C2は移動送信局B2からの信号のみを復調できる。
【0029】
尚、上記の装置は、全て、ディジタル信号を入力する数値演算装置で構成されている。実際には、アンテナ1で受信された高周波広帯域信号は周波数変換されてベースバンドの直交周波数分割多重信号となる。この信号が所定時間間隔でサンプリングされてディジタル値に変換されている。このディジタル値の時間列により波形が与えられている。よって、このディジタル信号に変換する部分は図面には明示されていないが、重み付け装置E1〜Ekに入力する信号から、全て、時系列のディジタル信号である。
【0030】
上記発明は、各移動送信局から送信される信号にガードタイムが設けられている方式にも適用することができる。即ち、移動送信局B1から送信された信号波が複数の経路でアンテナに入力する場合に、その複数の経路で入力された信号波は、同一データであっても遅延時間が異なる。この場合に、ガードタイム以上の遅延であっても、FFT 変換された信号から波形歪みによる影響を除去することができる。このようにして、同一移動送信局から出力された干渉波を効果的且つ精度良く除去することができる。
【0031】
上記実施例では、各アンテナ素子の出力信号を重み付けしてから合成したが、図4に示すようにしても良い。各アンテナ素子A1〜Akの出力する広帯域信号g1〜gkを、それぞれ、図2と同一構成の分波器3(直並列変換器35とFFT 演算装置36とを有する)で各キャリア毎の信号に分波した後、各重み付け装置E1〜Ekで重み付けして、各キャリア毎に合成しても良い。この場合、同一のアンテナ素子から出力された信号に関しては、全てのキャリア毎の信号に対して同一の重み係数が用いられる。
【0032】
上記の実施例では、参照信号を用いることなく、各移動送信局B1、B2がPSK変調信号を逆フーリエ変換して時間軸上の直交周波数多重化信号とするタイミングを任意に異ならせることで、各移動送信局からの信号を分離している。
【0033】
しかし、各移動送信局は、データと共に異なる参照信号を出力し、各到来波抽出装置はこの参照信号に相当する信号を受信して、その信号が各局毎に特定の参照信号となるように重み係数を決定するようにしても良い。即ち、FFT 演算装置36の出力する各キャリア毎の信号を、ぞれぞれの参照信号と比較することで、その差が最小となるように重み係数を決定する。
【0034】
この方法は、各キャリア毎の信号とそれぞれの参照信号との差の2乗和が経過時間に対して常時、最小となるように、その時の最適な重み係数を逐次的に決定するLMS(Least Mean Square )アルゴリズムとして知られている。
【0035】
又、他の方法として、SMI(Sample Matrix Inversion )アルゴリズムやRLS(Recursive Least Squares )アルゴリズムを用いて重み係数を決定することもできる。
【0036】
上記実施例は、到来波抽出装置が2つの場合について説明したが、この数は限定されない。又、アンテナの素子数も任意である。数が多い程、広い範囲に渡り多数の移動送信局からの信号を受信することができる。
【0037】
又、上記実施例では全てのキャリアの振幅が所定の値となるように重み係数を制御する場合について説明したが、重み係数の制御には必ずしも全てのキャリアを用いる必要はなく、一部のキャリアを用いて重み係数を制御しても同様の効果が得られる。
【0038】
このようにして、広範囲において移動送信局が移動し、接近した状態になっても、各移動送信局からのデータを精度良く抽出することができる。
【0039】
尚、上記実施例では、データ列を分割して並列伝送するマルチキャリア伝送方式について述べたが、この方式の他にも、例えば、テレビ放送やセルラー方式の携帯電話など1つの送信局から複数の周波数の信号を送信する無線通信システムにも応用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に係るアダプティブ受信装置と移動送信局とを示した構成図。
【図2】同実施例に係るアダプティブ受信装置の構成図。
【図3】同実施例のアダプティブ受信装置の動作原理を説明するための説明図。
【図4】変形例に係るアダプティブ受信装置の構成図。
1…アンテナ
A、A1 〜Ak …アンテナ素子
C1、C2…到来波抽出装置
g…キャリア群
g1 〜gk …広帯域信号(アンテナで受信したキャリア群)
L1 〜Ln …低速データ列
D…送信データ列
3…分波器
4…制御装置
5…復調器
6…並直列変換器
E1〜Ek…重み付け装置
22…合成器
35…直並列変換器
36…FFT 変換器

Claims (4)

  1. 複数の移動送信局からそれぞれ複数キャリアを用いた直交周波数分割多重伝送方式で送信された信号を受信するためのアダプティブ受信装置において、
    前記移動送信局の移動範囲に渡って分散して配設された複数のアンテナ素子であって、各アンテナ素子が前記移動範囲において区画された対応する所定範囲毎に受信可能な指向性を有し、前記移動範囲の任意箇所に前記移動送信局が存在する時に、その移動送信局から送信された信号を少なくとも1つのアンテナ素子で受信可能なように配設されたアンテナ素子の集合から成る複数のアンテナ素子と、
    前記複数のアンテナ素子で受信された信号に基づき、1つの移動送信局から送信された信号のみを抽出する複数の到来波抽出装置から成り、
    各到来波抽出装置は
    各アンテナ素子で受信された信号に重み付けし、各アンテナ素子毎に配設された重み付け装置と、
    前記各重み付け装置により重み付けられた各アンテナ素子毎の信号を合成する合成器と、
    前記合成器の出力を各キャリア毎の信号に分波する分波器と、
    前記分波器の各キャリア毎の信号に基づいて重み係数を決定する制御装置とから成り、
    前記分波器は、
    入力信号を一定期間毎に切り出し直並列変換を行う直並列変換器と、
    直並列変換された信号に対してフーリエ変換を行い各キャリアの成分毎に分けるフーリエ変換器とから構成され、
    前記各到来波抽出装置における各分波器の直並列変換器は、それぞれ対応する送信局から到来する信号に同期して直並列変換を行うことを特徴とするアダプティブ受信装置。
  2. 複数の移動送信局からそれぞれ複数キャリアを用いた直交周波数分割多重伝送方式で送信された信号を受信するためのアダプティブ受信装置において、
    前記移動送信局の移動範囲に渡って分散して配設された複数のアンテナ素子であって、各アンテナ素子が前記移動範囲において分割された対応する所定範囲毎に受信可能な指向性を有し、前記移動範囲の任意箇所に前記移動送信局が存在する時に、その移動送信局から送信された信号を少なくとも1つのアンテナ素子で受信可能なように配設されたアンテナ素子の集合から成る複数のアンテナ素子と、
    前記複数のアンテナ素子で受信された信号に基づき、1つの移動送信局から送信された信号のみを抽出する複数の到来波抽出装置から成り、
    各到来波抽出装置は、
    各アンテナ素子で受信された信号を各キャリア毎の信号に分波し、各アンテナ素子毎に設けられた分波器と、
    前記分波器の出力するキャリア毎の信号に重み付けし、各アンテナ素子毎に設けられた重み付け装置と、
    前記各重み付け装置がそれぞれ出力するキャリア毎の信号をキャリア毎に合成する合成器と、
    前記合成器の出力するキャリア毎の信号に基づいて重み係数を決定する制御装置とから成り、
    前記分波器は、
    入力信号を一定期間毎に切り出し直並列変換を行う直並列変換器と、
    直並列変換された信号に対してフーリエ変換を行い各キャリアの成分毎に分けるフーリエ変換器とから構成され、
    1つの到来波抽出装置における各アンテナ素子毎に配設された各分波器の直並列変換器は同時に直並列変換を行うと共に、各到来波抽出装置はそれぞれ対応する送信局から到来する信号に同期して直並列変換を行うことを特徴とするアダプティブ受信装置。
  3. 前記制御装置は合成された各キャリア毎の信号と対応する参照信号との誤差が最小となるようにLMS、RLS、又は、SMIアルゴリズムに基づいて重み係数を決定することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のアダプティブ受信装置。
  4. 前記制御装置は合成されたキャリアの振幅が所定の値となるように重み係数を制御することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のアダプティブ受信装置。
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