JPH11289265A - アダプティブ受信装置 - Google Patents

アダプティブ受信装置

Info

Publication number
JPH11289265A
JPH11289265A JP10105857A JP10585798A JPH11289265A JP H11289265 A JPH11289265 A JP H11289265A JP 10105857 A JP10105857 A JP 10105857A JP 10585798 A JP10585798 A JP 10585798A JP H11289265 A JPH11289265 A JP H11289265A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
signal
mobile
carrier
transmitting station
antenna elements
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP10105857A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3567730B2 (ja
Inventor
Yoshitoshi Fujimoto
美俊 藤元
Tokusho Suzuki
徳祥 鈴木
Tsuguyuki Shibata
伝幸 柴田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Central R&D Labs Inc
Original Assignee
Toyota Central R&D Labs Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Central R&D Labs Inc filed Critical Toyota Central R&D Labs Inc
Priority to JP10585798A priority Critical patent/JP3567730B2/ja
Publication of JPH11289265A publication Critical patent/JPH11289265A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3567730B2 publication Critical patent/JP3567730B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Radio Transmission System (AREA)
  • Aerials With Secondary Devices (AREA)
  • Variable-Direction Aerials And Aerial Arrays (AREA)
  • Digital Transmission Methods That Use Modulated Carrier Waves (AREA)
  • Noise Elimination (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】直交周波数多重方式において移動送信局が広範
囲に渡って移動し、且つ、接近している場合でも、各送
信局からの信号を精度良く分離すること。 【解決手段】各アンテナ素子が移動送信局の移動範囲に
おいて区画された対応する所定範囲毎に受信可能な指向
性を有し、移動範囲の任意箇所に移動送信局が存在する
時に、その移動送信局から送信された信号を少なくとも
1つのアンテナ素子で受信可能なように複数のアンテナ
素子が移動送信局の移動範囲に分散して配設されてい
る。各送信局からの送信信号を受信するための到来波抽
出装置が設けられている。各到来波抽出装置は、各移動
送信局に対応して設けられているフーリエ変換器36に
よる変換タイミング(FFTウインドウ)が対応する送
信局に対応して設定される。アンテナ素子が分散配置さ
れていることから、移動送信局が広範囲で移動しても選
局が可能となるとともに、複数の移動送信局からの信号
を容易に分離可能となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、直交周波数分割多
重(OFDM)によるマルチキャリア伝送方式を用いて
情報を送信するシステムと、そのシステムにおいて使用
されるアダプティブ受信装置に関する。特に、電波空間
において複数の送信局から異なる情報の送信信号が重な
るような場合における受信装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、複数の送信局から直交周波数分割
多重(OFDM)のマルチキャリア伝送方式を用いて信
号を送信するシステムが知られている。本出願人は、こ
のシステムにおいて、各送信局毎に異なる参照信号を割
り当てるシステムを提案した(特願平9−282914
号)。このシステムで使用される受信装置は、複数の到
来波抽出装置を有している。そして、それぞれの到来波
抽出装置では、受信された参照信号が選局対象の参照信
号となるように重み係数を決定することで、アンテナの
指向性が調整されて選局されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、移動送
信局の場合には、複数の移動送信局が接近している場合
には、上記の方法では、2つの移動送信局を分離して受
信できる程指向性の狭いアンテナを得ることが困難であ
る。又、参照信号を送信データに挿入する方式の場合に
は、参照信号が挿入される分だけ、データの伝送効率が
低下するという問題がある。
【0004】本発明は上記の課題を解決するために成さ
れたものであり、その目的は、複数の移動送信局が接近
していても、移動送信局からの受信を可能とすることで
ある。又、他の目的は、上記の受信をデータの伝送効率
を低下することなく行うことである。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、複数
の送信局からそれぞれ複数キャリアを用いた直交周波数
分割多重伝送方式で送信された信号を受信するためのア
ダプティブ受信装置において、移動送信局の移動範囲に
渡って分散して配設された複数のアンテナ素子であっ
て、各アンテナ素子が移動範囲において区画された対応
する所定範囲毎に受信可能な指向性を有し、移動範囲の
任意箇所に前記移動送信局が存在する時に、その移動送
信局から送信された信号を少なくとも1つのアンテナ素
子で受信可能ように配設されたアンテナ素子の集合から
成る複数のアンテナ素子と、複数のアンテナ素子で受信
された信号に基づき、1つの移動送信局から送信された
信号のみを抽出する複数の到来波抽出装置から成る。
【0006】各到来波抽出装置は、各アンテナ素子で受
信された信号に重み付けし、各アンテナ素子毎に配設さ
れた重み付け装置と、各重み付け装置により重み付けら
れた各アンテナ素子毎の信号を合成する合成器と、合成
器の出力を各キャリア毎の信号に分波する分波器と、分
波器の各キャリア毎の信号に基づいて重み係数を決定す
る制御装置とから成る。
【0007】この構成において、分波器は、入力信号を
一定期間毎に切り出し直並列変換を行う直並列変換器
と、直並列変換された信号に対してフーリエ変換を行い
各キャリアの成分毎に分けるフーリエ変換器とから構成
され、各到来波抽出装置における各分波器の直並列変換
器は、それぞれ対応する送信局から到来する信号に同期
して直並列変換を行うことを特徴とする。
【0008】請求項2の発明は、請求項1の発明に対し
て、重み付け装置、合成器、分波器の配置が異なるもの
であり、特徴とするところは同一である。即ち、請求項
1の発明が各アンテナ素子の出力信号を重み付けした
後、合成し、その後に各キャリア毎に分波するようにし
ている。これに対して、請求項2では、各アンテナ素子
の出力信号を分波器で各キャリア毎の信号に分波し、そ
の後に、各アンテナ素子毎に異なる重み係数で、各キャ
リア毎の信号を重み付けしている。その後、重み付けさ
れた信号を各キャリア毎に合成している。
【0009】請求項3の発明は、制御装置は合成された
各キャリア毎の信号と対応する参照信号との誤差が最小
となるようにLMS、RLS、又は、SMIアルゴリズ
ムに基づいて重み係数を決定することを特徴とする。請
求項4の発明は、制御装置は合成されたキャリアの振幅
が所定の値となるように重み係数を制御することを特徴
とする。
【0010】
【発明の作用及び効果】請求項1、2の発明は、複数の
移動送信局から複数キャリアを用いた直交周波数分割多
重伝送方式、例えば、OFDMマルチキャリア伝送方式
で送信するシステムに使用される受信装置である。その
受信装置は、移動送信局の移動範囲に渡って分散して配
設された複数のアンテナ素子であって、各アンテナ素子
が移動範囲において区画された対応する所定範囲毎に受
信可能な指向性を有し、移動範囲の任意箇所に前記移動
送信局が存在する時に、その移動送信局から送信された
信号を少なくとも1つのアンテナ素子で受信可能ように
配設されたアンテナ素子の集合を有している。
【0011】各到来波抽出装置は、フーリエ変換器によ
る変換タイミング(時系列でサンプリングされた信号の
フーリエ変換の対象となる時間区間、即ち、FFTウイ
ンドウ)が対応する送信局に対応して設定される。従っ
て、このフーリエ変換器による変換タイミングがある送
信局からOFDM方式で送信された信号の変調区間に同
期していれば、その送信局の信号を選局することができ
る。即ち、その送信局からの信号は通過させ、他の送信
局からの信号は通過しないように、受信された信号に基
づいて各アンテナ素子の受信信号に対する重み係数を決
定することができる。即ち、その送信局からの信号を受
信しているアンテナ素子のみを動作させ、他の送信局か
らの信号を受信しているアンテナ素子は無効となるよう
に調整することができる。この時、ある移動送信局から
の信号は少なくとも1つのアンテナ素子で受信できるの
で、その移動送信局に対応する通信エリアを形成するこ
とができる。また、複数のアンテナ素子が移動送信局の
移動範囲に渡って分散して配設されていることから、各
移動送信局はそれぞれ異なるアンテナ素子と通信が可能
となる。この結果、アンテナ素子の集合体は、各移動送
信局に対してのみ通信可能となるエリアを形成すること
ができる。よって、複数の移動送信局が比較的接近した
場合でも、選局が可能となる。
【0012】請求項3の発明では、合成された各キャリ
ア毎の信号と対応する参照信号との誤差が最小となるよ
うにLMS、RLS、又は、SMIアルゴリズムに基づ
いて重み係数が決定されることにより、各移動送信局に
対応する通信エリアを形成することができる。
【0013】請求項4の発明では、各移動送信局からの
データ送信タイミングに同期してフーリエ変換し、キャ
リアの振幅が所定の値となるように重み係数を制御して
いる。従って、参照信号を用いることなく、移動送信局
に対する選局ができるので、データの伝送効率を低下さ
せることがない。
【0014】尚、本発明は、ガードタイムが設けられて
いても良いが、設けられていなくとも良い。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明を具体的な実施例に
基づいて説明する。図1は、第1の実施例に係るアダプ
ティブ受信装置と移動送信局との関係を示している。移
動送信局B1、B2は、それぞれ異なる情報を直交周波
数分割多重のマルチキャリア伝送方式で送信している。
即ち、移動送信局B1、B2では、符号化データに基づ
いて各キャリアがPSK変調される。キャリアの数を入
力点数とするこのPSK変調された信号のサンプリング
値が逆フーリエ変換される。これにより、直交周波数分
割多重化された波形を表す時間列データが得られる。こ
の時間列データをD/A変換することで、直交周波数多
重化されたベースバントの信号が得られ、この信号で搬
送波を変調して、送信している。
【0016】この時、移動送信局B1、B2とでは、逆
フーリエ変換するタイミングが異なるようにしている。
即ち、図3に示すように、逆フーリエ変換によって得ら
れる単位データに対応する時間区間が、移動送信局B1
とB2とで、完全に重ならないようにしている。
【0017】アダプティブ受信装置は、マルチキャリア
伝送方式にて無線伝送されたデータ系列を受信して、そ
の受信したデータ系列を処理することによって元のデー
タ系列に再生する装置である。アダプティブ受信装置
は、移動送信局B1の信号を抽出するための到来波抽出
装置C1と移動送信局B2の信号を抽出するための到来
波抽出装置C2とが設けられている。即ち、各アンテナ
素子A1〜Akで受信された信号は、それぞれ2分岐さ
れて、到来波抽出装置C1 及びC2に入力している。
【0018】そのうち1つの到来波抽出装置C1が図2
に示されている。マルチキャリア伝送方式により1つの
移動送信局から複数(n)のキャリアにて送信されたキ
ャリア群は、複数(k)本のアンテナ素子A1 〜Ak の
うちの局在した1つ又は複数のアンテナ素子にて受信さ
れる。又、他の移動送信局からの信号は、アンテナ素子
A1 〜Ak のうちの他の局在した1つ又は複数のアンテ
ナ素子にて受信される。即ち、アンテナ素子A1 〜Ak
上において、異なる移動送信局からの信号が局在して存
在することになる。例えば、到来波抽出装置C1に対し
ては、移動送信局B1からの信号波が所望波であり、そ
れ以外の信号波、例えば、移動送信局B2からの信号波
は干渉波となる。このように、複数のキャリア群(以
下、広帯域信号と呼ぶ)g1 〜gk がアンテナ素子A1
〜Ak で受信されるが、各移動送信局からの送信信号で
ある各広帯域信号は、アンテナ素子の配列において局在
していることから、重み係数の設定により各信号を分離
することが容易となる。
【0019】アンテナ素子A1 〜Ak で受信された広帯
域信号g1 〜gk は、それぞれ、重み付け装置E1〜E
kに入力する。各重み付け装置E1〜Ekは、制御装置
4により決定された重み係数w1〜wkにより各広帯域
信号g1 〜gk に対して重み付けを行う。重み付けされ
た各広帯域信号は合成器22により合成されることによ
り、1つのキャリア群gとして出力される。
【0020】キャリア群gは、分波器3にて各キャリア
毎に分波される。つまり、干渉波が除去された各キャリ
ア毎の信号S1 〜Sn が出力される。出力された各キャ
リア毎の信号S1 〜Sn に分波されたキャリア群gは、
制御装置4と復調器5に送出される。
【0021】復調器5は干渉波が除去され各キャリア毎
の信号S1 〜Sn に分波されたキャリア群を、各キャリ
ア毎に復調して低速のデータ列L1 〜Ln を取り出す。
取り出された低速のデータ列L1 〜Ln は並直列変換器
6に入力され並直列変換器6にて元の送信データ系列D
に再生されて出力される。このように、受信された複数
の広帯域信号g1 〜gk が信号処理されて干渉波成分が
除去された1つのキャリア群gを得て、そのキャリア群
gを各キャリア毎に復調し、さらに並直列変換をするこ
とにより元のデータ系列Dに再生される。
【0022】制御装置4は、各キャリア毎の信号S1 〜
Sn に分波されたキャリア群を用いて、重み付け装置E
1〜Ekを制御する。重み付け装置E1〜Ekは、受信
した複数の広帯域信号g1 〜gk のそれぞれに対しての
重み係数w1〜wkにより重み付けする。重み係数w1
〜wkは、複素数で表される係数であり、重み係数によ
る重み付けにより、個々のキャリア群の振幅及び位相が
制御される。重み係数w1〜wkは、分波器3から出力
される各キャリア毎の信号S1〜Snの振幅がすべて等
しくなるように決定される。
【0023】振幅一定の変調方式、例えばPSK、FS
K等であって、全てのキャリアを等しい振幅で送信した
場合、データを伝送するキャリアの数をnとすると、重
み付けされ合成された信号S1〜Snの振幅G1〜Gn
は、合成器22の出力端における信号の周波数特性を表
すことになる。従って、重み付け装置E1〜Ekにより
干渉波が除去されるとG1〜Gnは全て等しくなる。振
幅の目標値σを設定し、(1)式を最小にするようにw
1〜wkを決定する。
【0024】
【数 1】 |G1p −σp q +|G2p −σp q +…+|Gnp −σp q …(1) ただし、p、qは正の整数である。(1)式が最小にな
るとき、各キャリアの信号の振幅G1〜Gnは全て所定
の値σと等しくなり、合成器22の出力信号の周波数特
性は、送信信号の周波数特性と等しくなる。この時、干
渉波の成分は除去され、合成器22からは所望波の成分
のみが出力される。
【0025】分波器3は直並列変換器35および高速フ
ーリエ変換装置( 以下,FFT 演算装置と呼ぶ。) 36よ
り構成されている。直並列変換器35は、合成器22か
ら出力される直列の信号を一定区間毎に切り出し、並列
データに変換する。FFT 演算装置36は直並列変換器3
5の出力する並列データに対してFFT 演算処理を行うこ
とによって各キャリア毎の成分に分離する。即ち、直並
列変換器35により切り出されたデータに対してFFT 演
算処理を行うことから、直並列変換器35は、いわゆる
FFT ウィンドウの働きをしている。図3に示すように、
このFFT ウィンドウによって切り出すタイミングを所望
波のデータのタイミングに一致させた上で、各キャリア
毎の信号の振幅が一定となるように重み係数w1〜wk
が決定される。FFT ウィンドウのタイミングが移動送信
局B1の単位データに同期し、各キャリア毎の信号の振
幅が等しくなった状態で、完全に、移動送信局B1から
の信号のみが抽出されたことになる。即ち、移動送信局
B1以外の送信局からの信号を受信しているアンテナ素
子に対する重み係数は零となり、干渉波の成分は除去さ
れる。
【0026】従って、直並列変換器35の変換タイミン
グを所望波のタイミングに合わせると到来波抽出装置C
1からは移動送信局B1からの信号のみが出力される。
図3に示すFFT ウィンドウにより抽出するタイミング
は、信号に含まれている基準シンボル等を用いて決定さ
れる。到来波抽出装置C2においては、図3に示すよう
に、FFT ウィンドウの抽出タイミングが移動送信局B2
の信号に同期して設定される。このようにして、各到来
波抽出装置C1、C2は、それぞれ、移動送信局B1、
B2の信号のみを抽出することができる。
【0027】複数のアンテナ素子A1〜Akは、移動送
信局B1、B2の移動範囲に渡って広範囲に分散して配
設されている。例えば、移動送信局B1、B2が自動車
である場合に、複数のアンテナ素子A1〜Akは路面に
沿って比較的広い間隔で分散して配設されている。各ア
ンテナ素子A1〜Akは、それぞれ区画された所定範囲
Q1〜Qkからの信号のみを受信できる指向性を有して
いる。そして、少なくとも1つのアンテナ素子が1つの
移動送信局からの信号を受信でき、他の少なくとも1つ
のアンテナ素子が他の1つの移動送信局からの信号を受
信できるように配設されている。例えば、図1の場合に
は、移動送信局B1からの信号はアンテナ素子A2,A
3で受信され、移動送信局B2からの信号はアンテナ素
子A5で受信されるている。即ち、ある1つのアンテナ
素子が複数の移動送信局からの信号を受信しないように
配設されている。
【0028】このようにアンテナ素子を分散配置するこ
とで、各移動送信局からの信号が各アンテナ素子に局在
して受信されることから、分離が容易となる。即ち、重
み係数の設定により、精度良く、到来波抽出装置C1は
移動送信局B1からの信号のみを復調でき、到来波抽出
装置C2は移動送信局B2からの信号のみを復調でき
る。
【0029】尚、上記の装置は、全て、ディジタル信号
を入力する数値演算装置で構成されている。実際には、
アンテナ1で受信された高周波広帯域信号は周波数変換
されてベースバンドの直交周波数分割多重信号となる。
この信号が所定時間間隔でサンプリングされてディジタ
ル値に変換されている。このディジタル値の時間列によ
り波形が与えられている。よって、このディジタル信号
に変換する部分は図面には明示されていないが、重み付
け装置E1〜Ekに入力する信号から、全て、時系列の
ディジタル信号である。
【0030】上記発明は、各移動送信局から送信される
信号にガードタイムが設けられている方式にも適用する
ことができる。即ち、移動送信局B1から送信された信
号波が複数の経路でアンテナに入力する場合に、その複
数の経路で入力された信号波は、同一データであっても
遅延時間が異なる。この場合に、ガードタイム以上の遅
延であっても、FFT 変換された信号から波形歪みによる
影響を除去することができる。このようにして、同一移
動送信局から出力された干渉波を効果的且つ精度良く除
去することができる。
【0031】上記実施例では、各アンテナ素子の出力信
号を重み付けしてから合成したが、図4に示すようにし
ても良い。各アンテナ素子A1〜Akの出力する広帯域
信号g1〜gkを、それぞれ、図2と同一構成の分波器
3(直並列変換器35とFFT演算装置36とを有する)
で各キャリア毎の信号に分波した後、各重み付け装置E
1〜Ekで重み付けして、各キャリア毎に合成しても良
い。この場合、同一のアンテナ素子から出力された信号
に関しては、全てのキャリア毎の信号に対して同一の重
み係数が用いられる。
【0032】上記の実施例では、参照信号を用いること
なく、各移動送信局B1、B2がPSK変調信号を逆フ
ーリエ変換して時間軸上の直交周波数多重化信号とする
タイミングを任意に異ならせることで、各移動送信局か
らの信号を分離している。
【0033】しかし、各移動送信局は、データと共に異
なる参照信号を出力し、各到来波抽出装置はこの参照信
号に相当する信号を受信して、その信号が各局毎に特定
の参照信号となるように重み係数を決定するようにして
も良い。即ち、FFT 演算装置36の出力する各キャリア
毎の信号を、ぞれぞれの参照信号と比較することで、そ
の差が最小となるように重み係数を決定する。
【0034】この方法は、各キャリア毎の信号とそれぞ
れの参照信号との差の2乗和が経過時間に対して常時、
最小となるように、その時の最適な重み係数を逐次的に
決定するLMS(Least Mean Square )アルゴリズムと
して知られている。
【0035】又、他の方法として、SMI(Sample Mat
rix Inversion )アルゴリズムやRLS(Recursive Le
ast Squares )アルゴリズムを用いて重み係数を決定す
ることもできる。
【0036】上記実施例は、到来波抽出装置が2つの場
合について説明したが、この数は限定されない。又、ア
ンテナの素子数も任意である。数が多い程、広い範囲に
渡り多数の移動送信局からの信号を受信することができ
る。
【0037】又、上記実施例では全てのキャリアの振幅
が所定の値となるように重み係数を制御する場合につい
て説明したが、重み係数の制御には必ずしも全てのキャ
リアを用いる必要はなく、一部のキャリアを用いて重み
係数を制御しても同様の効果が得られる。
【0038】このようにして、広範囲において移動送信
局が移動し、接近した状態になっても、各移動送信局か
らのデータを精度良く抽出することができる。
【0039】尚、上記実施例では、データ列を分割して
並列伝送するマルチキャリア伝送方式について述べた
が、この方式の他にも、例えば、テレビ放送やセルラー
方式の携帯電話など1つの送信局から複数の周波数の信
号を送信する無線通信システムにも応用することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に係るアダプティブ受信装置と
移動送信局とを示した構成図。
【図2】同実施例に係るアダプティブ受信装置の構成
図。
【図3】同実施例のアダプティブ受信装置の動作原理を
説明するための説明図。
【図4】変形例に係るアダプティブ受信装置の構成図。 1…アンテナ A、A1 〜Ak …アンテナ素子 C1、C2…到来波抽出装置 g…キャリア群 g1 〜gk …広帯域信号(アンテナで受信したキャリア
群) L1 〜Ln …低速データ列 D…送信データ列 3…分波器 4…制御装置 5…復調器 6…並直列変換器 E1〜Ek…重み付け装置 22…合成器 35…直並列変換器 36…FFT 変換器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI H04J 11/00 H04J 11/00 Z

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数の移動送信局からそれぞれ複数キャリ
    アを用いた直交周波数分割多重伝送方式で送信された信
    号を受信するためのアダプティブ受信装置において、 前記移動送信局の移動範囲に渡って分散して配設された
    複数のアンテナ素子であって、各アンテナ素子が前記移
    動範囲において区画された対応する所定範囲毎に受信可
    能な指向性を有し、前記移動範囲の任意箇所に前記移動
    送信局が存在する時に、その移動送信局から送信された
    信号を少なくとも1つのアンテナ素子で受信可能なよう
    に配設されたアンテナ素子の集合から成る複数のアンテ
    ナ素子と、 前記複数のアンテナ素子で受信された信号に基づき、1
    つの移動送信局から送信された信号のみを抽出する複数
    の到来波抽出装置から成り、 各到来波抽出装置は各アンテナ素子で受信された信号に
    重み付けし、各アンテナ素子毎に配設された重み付け装
    置と、 前記各重み付け装置により重み付けられた各アンテナ素
    子毎の信号を合成する合成器と、 前記合成器の出力を各キャリア毎の信号に分波する分波
    器と、 前記分波器の各キャリア毎の信号に基づいて重み係数を
    決定する制御装置とから成り、 前記分波器は、 入力信号を一定期間毎に切り出し直並列変換を行う直並
    列変換器と、 直並列変換された信号に対してフーリエ変換を行い各キ
    ャリアの成分毎に分けるフーリエ変換器とから構成さ
    れ、 前記各到来波抽出装置における各分波器の直並列変換器
    は、それぞれ対応する送信局から到来する信号に同期し
    て直並列変換を行うことを特徴とするアダプティブ受信
    装置。
  2. 【請求項2】複数の移動送信局からそれぞれ複数キャリ
    アを用いた直交周波数分割多重伝送方式で送信された信
    号を受信するためのアダプティブ受信装置において、 前記移動送信局の移動範囲に渡って分散して配設された
    複数のアンテナ素子であって、各アンテナ素子が前記移
    動範囲において分割された対応する所定範囲毎に受信可
    能な指向性を有し、前記移動範囲の任意箇所に前記移動
    送信局が存在する時に、その移動送信局から送信された
    信号を少なくとも1つのアンテナ素子で受信可能なよう
    に配設されたアンテナ素子の集合から成る複数のアンテ
    ナ素子と、 前記複数のアンテナ素子で受信された信号に基づき、1
    つの移動送信局から送信された信号のみを抽出する複数
    の到来波抽出装置から成り、 各到来波抽出装置は、 各アンテナ素子で受信された信号を各キャリア毎の信号
    に分波し、各アンテナ素子毎に設けられた分波器と、 前記分波器の出力するキャリア毎の信号に重み付けし、
    各アンテナ素子毎に設けられた重み付け装置と、 前記各重み付け装置がそれぞれ出力するキャリア毎の信
    号をキャリア毎に合成する合成器と、 前記合成器の出力するキャリア毎の信号に基づいて重み
    係数を決定する制御装置とから成り、 前記分波器は、 入力信号を一定期間毎に切り出し直並列変換を行う直並
    列変換器と、 直並列変換された信号に対してフーリエ変換を行い各キ
    ャリアの成分毎に分けるフーリエ変換器とから構成さ
    れ、 1つの到来波抽出装置における各アンテナ素子毎に配設
    された各分波器の直並列変換器は同時に直並列変換を行
    うと共に、各到来波抽出装置はそれぞれ対応する送信局
    から到来する信号に同期して直並列変換を行うことを特
    徴とするアダプティブ受信装置。
  3. 【請求項3】 前記制御装置は合成された各キャリア毎
    の信号と対応する参照信号との誤差が最小となるように
    LMS、RLS、又は、SMIアルゴリズムに基づいて
    重み係数を決定することを特徴とする請求項1又は請求
    項2に記載のアダプティブ受信装置。
  4. 【請求項4】 前記制御装置は合成されたキャリアの振
    幅が所定の値となるように重み係数を制御することを特
    徴とする請求項1又は請求項2に記載のアダプティブ受
    信装置。
JP10585798A 1998-03-31 1998-03-31 アダプティブ受信装置 Expired - Fee Related JP3567730B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10585798A JP3567730B2 (ja) 1998-03-31 1998-03-31 アダプティブ受信装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10585798A JP3567730B2 (ja) 1998-03-31 1998-03-31 アダプティブ受信装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH11289265A true JPH11289265A (ja) 1999-10-19
JP3567730B2 JP3567730B2 (ja) 2004-09-22

Family

ID=14418668

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10585798A Expired - Fee Related JP3567730B2 (ja) 1998-03-31 1998-03-31 アダプティブ受信装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3567730B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008148277A (ja) * 2006-11-15 2008-06-26 Nippon Hoso Kyokai <Nhk> Ofdm信号合成用受信装置および中継装置

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008148277A (ja) * 2006-11-15 2008-06-26 Nippon Hoso Kyokai <Nhk> Ofdm信号合成用受信装置および中継装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP3567730B2 (ja) 2004-09-22

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP1220506B1 (en) Beam formation circuit and an apparatus and a method of receiving radio frequency signals making use of a smart antenna
JP3381580B2 (ja) アダプティブ通信装置
US7423961B2 (en) Radio apparatus and adaptive array processing method
KR101129968B1 (ko) Ofdm 시스템에서의 동기화 수행을 위한 방법 및 시스템
US7002934B2 (en) OFDM multiple upstream receiver network
KR100299596B1 (ko) 다이버시티전송시스템및시스템에사용되는수신기및결합수단
EP0955754B1 (en) Method and apparatus for achieving and maintaining symbol synchronization in an OFDM transmission system
US8019008B2 (en) Base station apparatus, communication terminal apparatus, communication system, and communication method
CN101640661B (zh) 处理通信信号的方法和系统
CA2575317A1 (en) Transmission and reception of reference preamble signals in ofdma or ofdm communication systems
US20070291632A1 (en) Method for Detecting Symbol Timing of Multi-Antenna Radio Communication System
EP1526668B1 (en) Multi-carrier transmitting apparatus
JPH08504544A (ja) Ofdm方式マルチキャリア変調によるデジタル信号の伝送法並びにこれによる送信機および受信機
WO2008056439A1 (en) Relay device and broadcast system with use of the same
JP3489436B2 (ja) アダプティブ受信装置
CN107147597A (zh) 毫米波通信系统中分数间隔频域均衡硬件实现方法
JP3567734B2 (ja) アダプティブ受信装置
JP3567730B2 (ja) アダプティブ受信装置
CN103201974A (zh) 无线基站和无线通信方法
JPH11289213A (ja) アダプティブ受信装置
KR20060064665A (ko) 가상 안테나 수신기
JPH11289212A (ja) アダプティブ受信装置
CN1992690B (zh) 导频数据发射方法、基站控制器、信道估计方法及装置
JP4119763B2 (ja) 干渉抑制装置及び干渉抑制システム
JP3423659B2 (ja) 無線受信装置

Legal Events

Date Code Title Description
TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20040525

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20040607

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees