JP3567456B2 - トランスミッションの試験装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動車のトランスミッションの性能試験に用いられるトランスミッションの試験装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
この種の試験装置は、例えば、トランスミッションを支持する支持装置と、モータを駆動源とする回転駆動装置を備えており、エンジンの代わりに回転駆動装置でトランスミッションの入力軸を回転駆動して、トランスミッションの動力伝達性能や車載性能などの様々な性能の確認を行うようになっている。また、とくに実用性能試験に用いる試験装置は、トランスミッションを車載状態と同じ姿勢にするため、トランスミッションのハウジングの開口端面(エンジンとの結合端面)を当接させる位置決め用の取付けヘッドを備えている。このとき、ハウジングの開口端面には、エンジンとの結合用のロケート穴が設けてあり、これに対して、取付けヘッドには、ロケートピンが設けてある。そして、試験を行うに際して、取付けヘッドにハウジングの開口端面を当接させると共に、ロケート穴とロケートピンとを係合させて、トランスミッションの位置決めを行っていた。
【0003】
このような自動車のトランスミッションの試験装置は、例えば、社団法人・自動車技術会が発行した『自動車技術ハンドブック〈第3分冊〉試験・評価編』の第42頁〜第47頁に記載されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、自動車の生産においては複数の車種が製造され、車種に対応してエンジンおよびトランスミッションも複数の種類が製造されており、トランスミッションは、試験装置へのセッティングに影響がある外観構造として、ハウジングのロケート穴の位置が異なるものとなっている。
【0005】
このようなロケート穴の位置の相違に対処するために、従来のトランスミッションの試験装置には、取付けヘッドに対してロケートピンを着脱可能にし、ロケート穴の位置に合わせてロケートピンの取付け位置を変更するようにしたものがあった。しかし、ロケートピンを着脱する構造では、ロケート穴の位置が僅かに異なる場合、取付けヘッドにおけるロケートピンの取付け位置が一部重なることとなるため、取付けヘッドに取付け部を設けることが困難になり、結果としてロケートピンを取付けることができない。
【0006】
そこで、従来の試験装置には、ロケート穴の位置に合わせてロケートピンを配置した複数種類のベースプレートを用意し、試験を行うトランスミッションの種類に応じて該当するベースプレートを取付けヘッドに装着するようにしたものがあったが、この場合には、トランスミッションの種類が変わる度にベースプレートの交換を行う必要があることから、段取り作業に手間と時間がかかるという問題点があり、また、多種類のベースプレートを必要とするので設備費や維持管理費がかさむという問題点があり、このような問題点を解決することが課題であった。
【0007】
【発明の目的】
本発明は、上記従来の課題に着目して成されたものであって、ハウジングのロケート穴の位置が異なる複数種類のトランスミッションの試験を行うに際して、段取り作業に要する手間と時間を節約することができ、また、設備費や維持管理費の低減も実現することができるトランスミッションの試験装置を提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明に係わるトランスミッションの試験装置は、請求項1として、ハウジングの開口部内側に入力軸を備えたトランスミッションを支持する支持装置と、開口部を有し且つ支持装置で支持したトランスミッションのハウジングの開口端面を当接させる取付けヘッドと、支持装置および取付けヘッドで位置決めしたトランスミッションの入力軸に対して取付けヘッドの開口部を通して連結して同入力軸を回転駆動する回転駆動装置を備え、支持装置が、トランスミッションを入力軸回りに回動させる角度調整手段を備えていると共に、取付けヘッドが、ハウジングの開口端面のロケート穴と係脱するロケートピンと、ロケートピンが着脱可能な複数のピン取付け部を備えており、 ピン取付け部は、複数種類のトランスミッションのロケート穴の位置に合わせて配置してあると共に、少なくとも2種類のトランスミッションで入力軸回り方向に位置がずれているロケート穴に対しては、そのうちの1つのロケート穴に対応する位置に設けてあり、角度調整手段は、支持装置において位置決めしたトランスミッションのロケート穴とピン取付け部に装着したロケートピンとの位置に入力軸回り方向のずれがある場合に、そのずれの分だけトランスミッションを入力軸回りに回動させる手段である構成とし、請求項2として、支持装置が、トランスミッションを上下方向に移動させる高さ調整手段を備えている構成とし、請求項3として、支持装置が、トランスミッションを取付けヘッドに対して進退方向に移動させる送り調整手段を備えている構成とし、請求項4として、トランスミッションが、ハウジングの開口部内側にトルクコンバータを収容したオートマチック・トランスミッションであって、回転駆動装置が、支持装置および取付けヘッドで位置決めしたトランスミッションに対して進退可能なスライド体を備えており、スライド体に、トランスミッションの入力軸に対して軸線方向に係脱自在な駆動軸と、駆動軸の駆動源を備えている構成としており、上記の構成をもって従来の課題を解決するための手段としている。
【0009】
【発明の作用】
本発明の請求項1に係わるトランスミッションの試験装置では、トランスミッションのハウジングの開口端面に形成されたロケート穴の位置に対応して、取付けヘッドにおいて選択したピン取付け部にロケートピンを装着する。そして、支持装置によってトランスミッションを支持し、取付けヘッドにハウジングの開口端面を当接させると共に、取付けヘッドのロケートピンとロケート穴とを係合して、トランスミッションを位置決めする。この際、ロケートピンとロケート穴との位置にずれがある場合には、支持装置の角度調整手段でトランスミッションを入力軸回りに回動させ、ロケートピンとロケート穴との位置合わせを行う。こののち、取付けヘッドの開口部を通してトランスミッションの入力軸と回転駆動装置を連結し、回転駆動装置でトランスミッションの入力軸を回転駆動して各種の試験を行う。
【0010】
本発明の請求項2に係わるトランスミッションの試験装置では、トランスミッションを位置決めする際に、支持装置の高さ調整手段でトランスミッションを上下方向に移動させて、トランスミッションと回転駆動装置との軸合わせ、およびロケートピンとロケート穴との位置合わせを行う。
【0011】
本発明の請求項3に係わるトランスミッションの試験装置では、トランスミッションを位置決めする際に、支持装置の送り調整手段でトランスミッションを取付けヘッドに対して進退方向に移動させて、ロケートピンとロケート穴との係脱およびハウジングと取付けヘッドとの当接・離間を行う。
【0012】
本発明の請求項4に係わるトランスミッションの試験装置では、ハウジングの開口部内側にトルクコンバータを収容したオートマチック・トランスミッションが試験対象であって、支持装置および取付けヘッドで位置決めしたトランスミッションに対して回転駆動装置のスライド体を進退させることにより、駆動源とともに駆動軸を進退させて、取付けヘッドの開口部を通して駆動軸とトランスミッションの入力軸(トルクコンバータの入力軸)との係脱を行う。ここで、駆動軸と入力軸とを係合する際には、スライド体の前進により駆動軸が入力軸に係合したのち、さらにトルクコンバータの背面がハウジングに当接するところまでスライド体を前進させ、その後、ハウジングの開口端面とトルクコンバータの正面との軸線方向距離、およびトルクコンバータの背面とハウジングとの隙間が車載状態の寸法となるようにスライド体を後退させる。
【0013】
【発明の効果】
本発明の請求項1に係わるトランスミッションの試験装置によれば、取付けヘッドの複数のピン取付け部に対して選択的に着脱されるロケートピンと、トランスミッションを入力軸回りに回動させる角度調整手段を備えた支持装置を採用したことにより、ハウジングのロケート穴の位置が異なる複数種類のトランスミッションの試験を行うに際して、従来の多種類のベースプレートが廃止され、ロケート穴の位置が僅かにずれている場合であっても、トランスミッションを回動させて取付けヘッドのロケートピンとロケート穴との位置合わせを簡単に且つ迅速に行うことができ、これにより段取り作業に要する手間と時間を大幅に節約することができ、試験に関する作業能率を著しく高めることができる。また、多種類のベースプレートが廃止されることから、設備費や維持管理費の低減なども実現することができる。
【0014】
本発明の請求項2に係わるトランスミッションの試験装置によれば、請求項1と同様の効果を得ることができるうえに、トランスミッションを上下方向に移動させる高さ調整手段を備えた支持装置を採用したことにより、トランスミッションと回転駆動装置との軸合わせ、および取付けヘッドのロケートピンとハウジングのロケート穴との位置合わせの自由度をより拡大することができ、より多種類のトランスミッションへの対応が可能になる。
【0015】
本発明の請求項3に係わるトランスミッションの試験装置によれば、請求項1および2と同様の効果を得ることができるうえに、トランスミッションを取付けヘッドに対して進退方向に移動させる送り調整手段を備えた支持装置を採用したことにより、取付けヘッドに対するトランスミッションの位置決めおよび位置決めの解除を容易に且つ迅速に行うことができ、試験に関する作業能率をより一層向上させることができる。
【0016】
本発明の請求項4に係わるトランスミッションの試験装置によれば、請求項1〜3と同様の効果を得ることができるうえに、回転駆動装置において、駆動源および駆動軸を備えて進退するスライド体を採用したことにより、位置決めされたトランスミッションの入力軸と駆動軸との係脱を簡単に且つ迅速に行うことができ、試験に関する作業能率のさらなる向上に貢献することができる。また、とくに駆動軸と入力軸とを係合させる際には、スライド体を前進させた後に所定量の後退を行う簡単な操作により、ハウジングの開口端面とトルクコンバータの正面との軸線方向距離、およびトルクコンバータの背面とハウジングとの隙間を調整して、ハウジング内におけるトルクコンバータの位置を車載状態と同様にすることができ、このようにトルクコンバータの位置を正しく調整することで試験の高精度化などにも貢献することができる。
【0017】
【実施例】
以下、図面に基づいて、本発明に係わるトランスミッションの試験装置の一実施例を説明する。
【0018】
図1(a)に示す試験装置は、トランスミッションAの性能試験を行うものであって、基台1上に、トランスミッションAを車載の姿勢で支持する支持装置2と、支持装置2で支持したトランスミッションAのハウジングBの開口端面(エンジンとの結合端面)を当接させる取付けヘッド3と、支持装置2および取付けヘッド3で位置決めしたトランスミッションAの入力軸を回転駆動する回転駆動装置4を備えている。
【0019】
トランスミッションAは、ハウジングBの開口部内側にトルクコンバータCを収容したオートマチック・トランスミッションである。ここで、トルクコンバータCには、図1(b)にも示すように、正面に連結板5が固定してあると共に、入力軸に連結部材6が固定してあり、実質的に連結部材6がトルクコンバータCならびにトランスミッションAの入力軸の役目をするようになっている。また、トランスミッションAのハウジングBの開口端面には、エンジンとの結合用のロケート穴Dが複数個(この実施例では2個)設けてある。
【0020】
支持装置2は、基台1上に固定したロアプレート7と、その上側に対向するアッパプレート8とを備えると共に、両プレート7,8の間に、上下に伸縮動作する支持柱9と、支持用のリンク機構10を各々2組備えている。そして、両プレート7,8,支持柱9およびリンク機構10により、トランスミッションをA上下方向に移動させる高さ調整手段を構成している。この高さ調整手段は、支持柱9やリンク機構10を上下に駆動するアクチュエータあるいは手動の駆動機構を備えた構成にすることができる。なお、トランスミッションAが重量物であるため、とくに手動の駆動機構の場合には省力化を図った構成であることがより望ましい。
【0021】
また、アッパプレート8の上面には、スライドテーブル11と、スライドテーブル11上で取付けヘッド3に対して進退可能なスライドブロック12が設けてある。そして、スライドテーブル11およびスライドブロック12により、トランスミッションAを取付けヘッド3に対して進退方向に移動させる送り調整手段を構成している。この送り調整手段は、スライドブロック12を水平に駆動するアクチュエータあるいは手動の駆動機構等で移動させる構成にすることができ、先の高さ調整手段と同様に、手動の駆動機構の場合には省力化を図った構成であることがより望ましい。
【0022】
さらに、スライドブロック12の上面には、トランスミッションAを載置して固定する回動用ブロック13が設けてある。そして、スライドブロック12および回動用ブロック13により、トランスミッションAを入力軸回りに回動させる角度調整手段を構成している。この角度調整手段は、例えば、スライドブロック12と回動用ブロック13との接合面が、トランスミッションAの入力軸あるいはその近傍を中心とする円弧面になっており、アクチュエータあるいは手動の駆動機構等で回動用ブロック13を円弧面に沿って回動させる。これにより、回動用ブロック13に固定したトランスミッションAが入力軸回りに回動する。この角度調整手段にあっても、先の高さ調整手段と同様に、手動の駆動機構の場合には省力化を図った構成であることがより望ましい。
【0023】
なお、回動用ブロック13においては、ボルト類やクランパによりトランスミッションAを確実に固定することができるが、図中に仮想線で示すように、トランスミッションAの側面に対応するサポート板14を設けて、回動により傾斜したトランスミッションAをより確実に保持するようにしても良い。
【0024】
取付けヘッド3は、支持装置2と回転駆動装置4との間に立設してあって、トランスミッションAと回転駆動装置4との連結を行うための開口部15を備えると共に、トランスミッションA側の面に、図2に示す如く多数のピン取付け部16A〜16Pを有するベースプレート17が固定してあり、各ピン取付け部16A〜16Pに対して着脱可能なロケートピン18を複数本(この実施例では2つのロケート穴Dに対応して2本)備えている。
【0025】
この実施例のベースプレート17は、取付けヘッド3の開口部15を中心にして、概略扇形の5枚の分割プレート17A〜17EをC型に配置したものであって、部分的な交換も可能である。各分割プレート17A〜17Eは、ボルト類で取付けヘッド3に固定される。
【0026】
各ピン取付け部16A〜16Pは、孔状であって、複数種類のトランスミッションAの様々なロケート穴Dの位置に合わせて配置してあり、このとき、所定の範囲において入力軸回りの方向にずれている複数のロケート穴Dに対しては、そのうちの1つに対応する位置に設けてある。このようにして、各ピン取付け部16A〜16Pは、隣接するもの同士が連通することなく、各々が完全に独立したものとなっている。
【0027】
回転駆動装置3は、支持装置2および取付けヘッド3で位置決めしたトランスミッションAに対して進退可能なスライド体19を備えている。ここで、基台1上には、水平に且つ互いに平行に配置した複数のガイドロッド20と、ガイドロッド20に対して平行に配置したスクリューシャフト21が設けてあり、スクリューシャフト21の端部には、回転操作用のハンドル22が設けてある。これに対して、スライド体19は、下面に、ガイドロッド20に摺動自在に係合するスライド部材23と、スクリューシャフト21に螺合するボールねじ等を内蔵したナット部材24を備えており、ハンドル22を回転操作することにより、スクリューシャフト21の回転運動をガイドロッド20に沿った直線運動に変換して水平移動するようになっている。
【0028】
スライド体19の上面には、駆動源であるモータ25が設けてあり、このモータ25の出力軸26に、センサ類の取付けも可能なジョイント27を介して駆動軸28が連結してある。ここで、トランスミッションAの入力軸となる先述の連結部材6には、図1(b)に示すように軸線方向に貫通した2つの連結孔29が設けてある。これに対して、駆動軸28には、各連結孔29に係脱する連結突起30が設けてある。これにより、駆動軸28は、連結部材6に対して軸線方向に係脱可能であり、係合状態においては連結部材6ならびにトランスミッションAの入力軸に回転を伝達する。
【0029】
上記構成を備えたトランスミッションAの試験装置は、試験を行うに際し、まず、トランスミッションAのハウジングBの開口端面に形成されたロケート穴Dの位置に対応して、取付けヘッド3において選択したピン取付け部16A〜16Pにロケートピン18を装着する。そして、支持装置2において、高さ調整手段によりトランスミッションAを昇降させて、トランスミッションAと回転駆動装置4との軸合わせ、つまり連結部材6と駆動軸28との軸合わせを行う。次に、送り調整手段によりトランスミッションAを回転駆動装置4側に前進させ、ロケート穴Dとロケートピン18とを係合させつつハウジングBの開口端面を取付けヘッド3のベースプレート17に当接させて、トランスミッションAを位置決めする。
【0030】
このとき、ロケート穴Dとロケートピン18との位置にずれがある場合には、支持装置2の角度調整手段でトランスミッションAを入力軸回りに回動させ、ロケート穴Dとロケートピン18との位置合わせを行う。
【0031】
すなわち、2種類のロケート穴Dの位置が僅かに異なり、双方の位置関係が、図2中の実際のピン取付け部16Aとこれに隣接する仮想のピン取付け部16Qとで示すように一部重なる状態であるとする。この場合、1つのベースプレートに一部が重なる2つのピン取付け部を設けることは困難であるから、従来では、実際のピン取付け部16Aの位置にロケートピンを備えたベースプレートと、仮想のピン取付け部16Qの位置にロケートピンを備えたベースプレートの両方を用意していた。したがって、ベースプレートの交換も必要であった。
【0032】
これに対して、当該試験装置では、実際のピン取付け部16Aにロケートピン18を装着しておけば、これに対応する位置のロケート穴Dとの係合を行うことができ、また、ロケート穴Dが仮想のピン取付け部16Qに対応する位置にある場合には、角度調整手段によってトランスミッションAを2種類のロケート穴Dのずれの分、つまり図2中に示す角度θ分だけ回動させれば、実際のピン取付け部16Aに装着したロケートピン18とロケート穴Dとの位置が一致し、双方を係合させることができる。しがたって、当該試験装置によれば、多種類のベースプレートを用意する必要がなくなり、ベースプレートの交換も不要となる。
【0033】
このようにして、当該試験装置では、実際のピン取付け部16A〜16Pに選択的にロケートピン18を装着し、必要に応じて角度調整手段を用いることにより、実際のピン取付け部16A〜16Pの位置だけでなく、仮想のピン取付け部16Q〜16Zの位置を含むより多くの位置に対応するロケート穴Dと、ロケートピン18との係合が可能になり、ロケート穴Dの位置が異なる多種類のトランスミッションAの位置決めが可能となる。
【0034】
上記のように、支持装置2および取付けヘッド3でトランスミッションAを位置決めしたのちには、回転駆動装置4において、スライド体19をトランスミッションA側に前進させ、取付けヘッド3の開口部15を通して駆動軸28と連結部材(入力軸)6とを連結する。
【0035】
このとき、トランスミッションAにおいては、トルクコンバータCが軸線方向にずれていることがあり、適正な車載状態にするには、図3に示すように、ハウジングBの開口端面とトルクコンバータCの正面との軸線方向距離S1、およびトルクコンバータCの背面とハウジングBとの隙間S2を所定の寸法にする必要がある。
【0036】
そこで、当該試験装置では、スライド体19を距離L分前進させて駆動軸28と連結部材6とを連結したのち、さらにスライド体19を前進させて、トルクコンバータCの背面とハウジングBを当接させ、その後、スライド体19をトルクコンバータCの背面とハウジングVとの隙間S2の分だけ後退させる。これにより、トランスミッションAにおけるトルクコンバータCの位置が修正される。
【0037】
以上のように、当該試験装置では、取付けヘッド3の複数のピン取付け部16A〜16Pに対して選択的に着脱されるロケートピン18と、トランスミッションAを入力軸回りに回動させる角度調整手段を備えた支持装置2により、取付けヘッド3のロケートピン18とロケート穴Dとの位置合わせが簡単に且つ迅速に行われ、段取り作業に要する手間と時間が大幅に節約される。また、高さ調整手段および送り調整手段により、トランスミッションAのセッティング作業がより一層容易なものとなり、さらに、回転駆動装置4のスライド体19を進退させる簡単な操作により、トルクコンバータCの位置を車載状態と同様の位置にして試験を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わるトランスミッションの試験装置の一実施例を説明する部分破断状態の側面図である。
【図2】ベースプレートを説明する正面図である。
【図3】駆動軸と連結部材との連結要領を説明する要部の断面図である。
【符号の説明】
A トランスミッション
B ハウジング
C トルクコンバータ
D ロケート穴
2 支持装置
3 取付けヘッド
4 回転駆動装置
7 ロアプレート(高さ調整手段)
8 アッパプレート(高さ調整手段)
9 支持柱(高さ調整手段)
10 リンク機構(高さ調整手段)
11 スライドテーブル(送り調整手段)
12 スライドブロック(送り調整手段/角度調整手段)
13 回動用ブロック(角度調整手段)
16A〜16P ピン取付け部
18 ロケートピン
19 スライド体
25 モータ(駆動軸の駆動源)
28 駆動軸
Claims (4)
- ハウジングの開口部内側に入力軸を備えたトランスミッションを支持する支持装置と、開口部を有し且つ支持装置で支持したトランスミッションのハウジングの開口端面を当接させる取付けヘッドと、支持装置および取付けヘッドで位置決めしたトランスミッションの入力軸に対して取付けヘッドの開口部を通して連結して同入力軸を回転駆動する回転駆動装置を備え、
支持装置が、トランスミッションを入力軸回りに回動させる角度調整手段を備えていると共に、取付けヘッドが、ハウジングの開口端面のロケート穴と係脱するロケートピンと、ロケートピンが着脱可能な複数のピン取付け部を備えており、 ピン取付け部は、複数種類のトランスミッションのロケート穴の位置に合わせて配置してあると共に、少なくとも2種類のトランスミッションで入力軸回り方向に位置がずれているロケート穴に対しては、そのうちの1つのロケート穴に対応する位置に設けてあり、
角度調整手段は、支持装置において位置決めしたトランスミッションのロケート穴とピン取付け部に装着したロケートピンとの位置に入力軸回り方向のずれがある場合に、そのずれの分だけトランスミッションを入力軸回りに回動させる手段であることを特徴とするトランスミッションの試験装置。 - 支持装置が、トランスミッションを上下方向に移動させる高さ調整手段を備えていることを特徴とする請求項1に記載のトランスミッションの試験装置。
- 支持装置が、トランスミッションを取付けヘッドに対して進退方向に移動させる送り調整手段を備えていることを特徴とする請求項1または2に記載のトランスミッションの試験装置。
- トランスミッションが、ハウジングの開口部内側にトルクコンバータを収容したオートマチック・トランスミッションであって、回転駆動装置が、支持装置および取付けヘッドで位置決めしたトランスミッションに対して進退可能なスライド体を備えており、スライド体に、トランスミッションの入力軸に対して軸線方向に係脱自在な駆動軸と、駆動軸の駆動源を備えていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のトランスミッションの試験装置。
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