JP3567391B2 - 包装装置、搬送経路及び包装用箱体 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本願発明は、内部にフィルムを収納した樹脂製のカートリッジを包装する包装装置及び包装工程に関し、より詳しくは、前記カートリッジを防湿性紙によって包装する包装装置及び包装工程に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、フィルムを包装する包装形態にあっては、様々な方法が提案され、また実施されている。例えば現在最も広く一般に用いられているのは135タイプのフィルムであるが、これは金属製のパトローネに収納されている。このパトローネは、ポリエチレン製の樹脂製容器(いわゆる樹脂缶)に収納された上、防湿紙または紙箱などで最終的に包装され、製品として販売されている。
【0003】
これに対し、近時、新たなフィルムフォーマットが提案されている。これは図1の斜視図に示すように、樹脂製のカートリッジ1に収納されているフィルムであって、カメラ・現像装置などの機器から取り出されている状態では、全て内部にフィルムが収納されているものである。そして、例えばカメラに収納されると、自動的にフィルムが送り出され、撮影可能になり、フィルムを巻き戻すと、再びカートリッジ内部にフィルムが全て収納されるようになっている。また、8はフィルムの出入口であって、開閉ドア9が設けられており、普段は閉じられ、カートリッジ1内部を光密に保つ。
【0004】
ちなみに、このカートリッジの外形寸法は図に示すとおりのものである。
【0005】
このような新たに提案されているカートリッジ1(以下、新カートリッジと称する)を包装するにあたっては、従来の135タイプのフィルムに用いられているような樹脂缶を用いることが考えられるが、この方法では以下に述べるような問題点がある。第1に、円筒形の樹脂缶を用いると、この新カートリッジ1が円筒形でないために、非常に大きな樹脂缶を用意しなければならず、コストアップにつながる。また、これを包装する箱等も大型化し、コストアップのみならず、スペース上にも無駄が生じてしまう。第2に、新カートリッジ1の横断面形状に合わせて、円筒形でなく楕円形の樹脂缶を用いることが考えられるが、やはり上述のような問題は解決できない。また、この場合は樹脂缶の成形が面倒であったり、樹脂缶を箱に収納する際の無駄なスペースが増えてしまう、という問題もある。
【0006】
そこで、新カートリッジ1を製品として提供できる形態に包装するにあたり、防湿性を有する遮光紙等で包装した後、紙箱に収納することが考えられる。この方法は従来110タイプのフィルム等でも用いられている方法であるが、新カートリッジ1を包装する場合は、例えば、次のような工程を要する。
【0007】
まず所定間隔を隔てて新カートリッジ1を並べた長尺の防湿性包装材料にセンターシールのみを施して、長尺方向に搬送する。そして所定の作業位置で搬送を一時停止し、ある新カートリッジ1と、その次に所定間隔を隔てて配置されている新カートリッジ1との間に専用治具(以下、ガセット爪と称する)を挿入して折り込みつつ、クロスシール溶着手段によって溶着を行い、最後にクロスシール部分を切断する。そして、搬送を再開し、次の新カートリッジ1間が作業位置に到達すると搬送停止・折り込み・溶着・切断を行う。この場合、溶着と切断とは同じ治具によってほぼ同時に行っても良い。
【0008】
この工程を繰り返すことにより、1つの新カートリッジ1を防湿性包装材料によって個々に包装したものが次々に出来上がる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、このような工程を採用するにしても、次のような問題がある。
【0010】
第1に、当該新カートリッジは、従来のような断面が略円形(楕円形)でもなく、また矩形でもない。さらに従来あるような110タイプのカートリッジとも異なっており、搬送にあたり位置決め・搬送方向・支持方向や安定性維持に留意する必要がある。
【0011】
第2に、ガセットを折り込む際、両側面から1対2組のガセット爪を挿入するが、包装する対象の新カートリッジは左右対称な形状ではないため、従来のようにガセット爪の挿入方向が対称であると、ガセットがうまく折り込まれず、折り込まれたとしても折り込みがコンパクトに成されない。また、コンパクトでないまま溶着・切断を行うと、いわゆる「耳」の部分が広がってしまい、紙箱に収まらなくなってしまう。
【0012】
第3に、ガセット動作を行う際、例えば従来の110タイプのカートリッジなどの場合は、搬送方向上方からスポンジなどの弾性を有する部材でセンターシール部分ごと内部のカートリッジを押圧することにより、位置決めを行うと同時に空気抜きを行っていた。しかし、この作業においても、新カートリッジは左右対称な形状ではないため、単に上方から押圧しただけでは空気抜きが不十分であったり、新カートリッジが「逃げて」しまい、位置がずれてしまうという問題がある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
そこで、本願発明者らは、これらの問題点に鑑み、新カートリッジ1を防湿性紙で包装するにあたり、ある特定の向きに新カートリッジ1を配置して搬送し、さらにガセット爪の挿入位置を両側面で垂直方向に「ずらす」ことにより、コンパクトな折り込みを可能にすることを見出した。また、同じく個々の包装体を形成するにあたり、位置決め・空気抜きの作業を行う場合、上方からだけでなく、側面方向からも押圧して挟持することにより、上述のような問題は一切生じないことを見出した。また、特に側面からの押圧を行う場合、予め新カートリッジ1の側面形状に比較的近い形状の弾性部材を用いれば、過度の負担無く、空気抜きと位置決めが行えることも見出した。
【0014】
本願発明は、以上の知見に基づき、防湿性包装材料によって新カートリッジ1を包装し、1つの新カートリッジ1を内装した、個々の新カートリッジ包装体を形成するにあたり、確実にガセットの折り込みが可能であり、またガセット爪挿入や、熱溶着の際に、空気の残留が生じず、さらに新カートリッジに負担をかけずに正確かつ確実な位置決めが可能な包装装置を提供することを目的とする。
【0015】
以上の知見を基に、上述の目的は次の本願発明特有の技術的手段(1)〜(8)の何れかによって達成される。
【0016】
(1) フィルムを巻回したスプール軸を内部に収納した樹脂製のフィルムカートリッジを防湿性包装材料で包装する包装装置において、
センターシールを施され、所定間隔を隔てて配設された前記フィルムカートリッジを内部に巻装した長尺の前記防湿性包装材料を前記センターシール方向に搬送する搬送手段と、
前記長尺の防湿性包装材料の、あるフィルムカートリッジと、前記所定間隔を隔てて配設されている次のフィルムカートリッジとの間の部分の所定箇所にエンドシールを施す溶着手段と、
該エンドシール部分で前記防湿性包装材料を切断する切断手段と、
前記溶着手段および前記切断手段が溶着および切断を行う前に、前記防湿性包装材料の前記間の部分を前記搬送方向に対して、両側面方向から押圧して撓曲させる撓曲機構と、前記あるフィルムカートリッジおよび前記次のフィルムカートリッジを前記センターシールを介して上方向から前記搬送手段に対して押圧する第1の弾性部材と、
前記あるフィルムカートリッジおよび前記次のフィルムカートリッジを前記搬送方向に対し、両側面方向から前記防湿性包装材料を介して挟持する第2乃至第3の弾性部材と、を有し、
前記撓曲機構が押圧動作を行う際に、前記第1の弾性部材による押圧動作、前記第2乃至第3の弾性部材による挟持動作のうち、少なくとも一方を行うことを特徴とする包装装置。
【0017】
(2) 前記フィルムカートリッジのフィルム出入口のフィルム出入方向が水平になる向きであって、かつ該フィルム出入口側が下側になるように、前記フィルムカートリッジは配設されていることを特徴とする(1)項に記載の包装装置。
【0018】
(3) 前記第2の弾性部材は前記フィルムカートリッジに接する面が略鉛直であり、前記第3の弾性部材は前記フィルムカートリッジに接する面が、上側は前記一方との距離が短く、下側は前記一方との距離が長くなるような形状が形成され、前記第3の弾性部材は前記フィルム出入口側に存在する
ことを特徴とする(2)項に記載の包装装置。
【0019】
(4) フィルムを巻回したスプール軸を内部に収納した樹脂製のフィルムカートリッジを防湿性包装材料で包装する包装装置において、
センターシールを施され、所定間隔を隔てて配設された前記フィルムカートリッジを内部に巻装した長尺の前記防湿性包装材料を前記センターシール方向に搬送する搬送手段と、
前記長尺の防湿性包装材料の、あるフィルムカートリッジと、前記所定間隔を隔てて配設されている次のフィルムカートリッジとの間の部分の所定箇所にエンドシールを施す溶着手段と、
該エンドシール部分で前記防湿性包装材料を切断する切断手段と、
前記溶着手段および前記切断手段が溶着および切断を行う前に、前記防湿性包装材料の前記間の部分を前記搬送方向に対して、両側面方向から押圧して撓曲させる撓曲機構と、を有し、
前記撓曲機構は、一方の側面から押圧して撓曲させる第1の撓曲部材と、他方の側面から該第1の撓曲部材よりも鉛直方向において高い位置で押圧して撓曲させる第2の撓曲部材とからなる
ことを特徴とする包装装置。
【0020】
(5) 前記フィルムカートリッジのフィルム出入口のフィルム出入方向が水平になる向きであって、かつ該フィルム出入口側が下側になるように、前記フィルムカートリッジは配設されていることを特徴とする(4)項に記載の包装装置。
【0021】
(6) 前記撓曲部材が押圧する位置は、搬送手段の搬送面から5mm以上16mm未満の高さであることを特徴とする(5)項に記載の包装装置。
【0022】
(7) 前記(1)〜(6)項の何れかに記載の包装装置によって防湿性包装材料で包装された前記カートリッジ包装体における2つのエンドシール部分をともに同じ方向に規制する規制部材を備えたことを特徴とする搬送経路。
【0023】
(8) 前記(1)〜(6)項の何れかに記載の包装装置を用いて、前記防湿性紙によって包装された前記フィルムカートリッジを収納する包装用箱体において、該紙箱の内寸が、29±2mm×29±2mmの大きさであることを特徴とする包装用箱体。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、本願発明を図面を用いて説明する。
【0025】
先に図1の斜視図に示した新カートリッジ1は、本願発明に関わる包装装置に至るまでに、図示しない工程によって、長尺の防湿性包装材料11上に配設される。このとき、新カートリッジ1はカートリッジ内部のスプール軸の軸方向へ所定間隔を隔てて配置され、フィルムの出入口8が下になる向きであって、かつ、フィルムの出入方向が水平になるように置かれる。ただし、本願発明はこのような搬送方向に限定されるものではなく、スプール軸が互いに平行になるような向き、すなわち上述の場合から全て新カートリッジを90度回動させて防湿性包装材料11上に配設させたような形態であってもよい。尚、新カートリッジ1の外殻表面には図1に示すように、ラベル3が貼られていて、それにはネガ収納時のネガの内容等がユーザーによって手書きできるメモ欄5が設けられている。
【0026】
ついで、防湿性包装材料ごとスプール軸の軸方向へ搬送されるが、この途中で包装紙の両端が上方に持ち上げられて、新カートリッジ1の上部で熱溶着によってセンターシール12が施される。
【0027】
なお、防湿性包装材料11は公知の物であり、袋状に形成した場合内側になる面には、シーラント層が設けられていて、熱を加えて圧着することにより、溶着できるものである。
【0028】
ここまでの工程には、公知のものを適宜導入することができる。
【0029】
図2は、本願発明にかかわる包装装置を上方からみた上面図であり、図3はこれをB−B′矢示方向からみた側面図である。
【0030】
21,22は搬送手段である搬送コンベアである。このコンベア上を上述の工程によってセンターシール12を施された防湿性包装材料11ごと、新カートリッジ1が搬送される。また、21Aは第1の搬送コンベア21の終端であり、次の搬送コンベア22との間にはエンドシール14を行う溶着手段である上下のヒーター31A,31Bが設けられ、これを介して次の搬送コンベア22が設けられている。なお、防湿性包装材料11は長尺で連続していて、適度な剛性を有しているので、コンベアとコンベアとの断絶部分で腰折れを生ずることはなく、断絶部分を乗り越えて搬送される。
【0031】
41,43,42,44は、防湿性包装材料11を内側に折り込むための撓曲部材であるガセット爪である。このガセット爪41,43,42,44は左右両側面に設けられ、普段は搬送を妨げない位置に退避しているが、互いに近接することにより、防湿性包装材料11を押圧し、内側に折り込む。
【0032】
このガセット爪41,43,42,44が防湿性包装材料11を内側に撓ませて折り込む動作を行った後、防湿性包装材料11の溶着を行う。31A,31Bは、エンドシール14を行う溶着手段であるヒーターで、上下に設けられ、普段は上方ないし下方に退避しているが、互いに近接することにより、防湿性包装材料11の溶着を行う。また、その中間部分には切断手段であるカッター34Aが設けられており、溶着を行うのとほぼ同時にエンドシール14の部分を切断するようになっている。
【0033】
また、51A,51B,52A,52B,53A,53Bは、上述の撓曲機構の折り込み動作や、ヒーター31A,31Bとカッター34Aによる溶着・切断動作にあたり、空気抜き、位置決めおよび固定を行うための弾性部材であり、例えばスポンジなどによって構成されている。これらも普段は搬送を妨げない位置に退避しているが、例えば第3の弾性部材52A,52B及び第2の弾性部材53A,53Bは前記搬送方向両側面から防湿性包装材料を介して新カートリッジ1を挟持して、位置決めを行う。第1の弾性部材51A,51Bは上方から下方に移動することにより、センターシールを介して前記搬送手段に対して押圧して、新カートリッジを固定し、位置決めを行う。また、この際空気が抜かれ、個々に包装されるにあたって、無用の膨らみを生じることがない。
【0034】
次に、本装置の動作について、図2及び図3のA−A′断面を示す図4を用いて説明する。
【0035】
先に述べたとおり、防湿性包装材料内11の新カートリッジ1は所定の間隔を隔てて配置されており、この所定の間隔部分が、先の搬送コンベア21と搬送コンベア22との間の断絶部分に到達すると、搬送コンベアは一旦停止する。
【0036】
図4(a)は、この状態、すなわち、センターシール12を施され、内部に新カートリッジ1を巻装した防湿性包装材料11が搬送され、新カートリッジ1間の所定の間隔部分が搬送コンベア21と搬送コンベア22との間の断絶部分に到達し、両搬送コンベア21,22が一旦停止した状態を示している。
【0037】
この状態から、まず左右の弾性部材52A,52B,53A,53Bが水平且つ左右対称に新カートリッジ1に接近するとともに、ガセット爪41,43,42,44も水平且つ左右対称に接近する。
【0038】
図4(b)は、さらに弾性部材52A,52B,53A,53Bおよびガセット爪41,43,42,44が移動した状態を示している。この状態では、左右の弾性部材52A,52B,53A,53Bが側面からカートリッジ1を挟み、挟持することにより、空気抜きを行う。
【0039】
この場合、特に弾性部材52A,52Bは上方では弾性部材53A,53Bに近く、下方では弾性部材53A,53Bに遠い形状をしているので、新カートリッジ1のような形態であってもしっかり挟持することができ、この結果フィルム出入口近傍に残りがちな空気を確実に抜くことができる。
【0040】
なお、これらの図では1対の弾性部材、1対のガセット爪が他の1対の弾性部材及び他の一対のガセット爪と重なって描かれているが、それぞれ2対の弾性部材、2対のガセット爪が、同時に接近し、コンベア間の断絶部分を介して配設されている新カートリッジを挟持し、また防湿性包装材料を折り曲げている状態は図2の上面図に明確に描かれている。
【0041】
また、ガセット爪41,43は、ガセット爪42,44とは垂直方向において異なった高さに設けられており、ガセット爪41,43は、コンベアの搬送面から8mm、ガセット爪42,44は、12mmの位置にその先端が設けられている。ただし、ガセット爪41,43,42,44の高さはこの寸法のみにこだわるものではなく、搬送コンベア21,22の搬送面から5mm以上16mm未満の範囲に各ガセット爪の先端が存在して、かつガセット爪42,44のほうがガセット爪41,43よりも高い位置にある、という関係が保たれていれば良い。逆に、これらの範囲を逸脱してしまうと、好適な折り曲げ動作が行われない。
【0042】
次に、図4(c)は、2対の弾性部材52A,52B,53A,53Bおよびガセット爪41,43,42,44が退避した後、上方から弾性部材51A,51Bが降下し、センターシール12を介して、新カートリッジ1を搬送コンベア21,22に対して押圧している状態を示している。これにより、ヒーター31A,31Bによる溶着にさきだち、固定・位置決めがなされる。この際、再度空気抜きが行われることは言うまでもない。次いで、上方および下方よりヒーター31A,31Bが移動して、先にガセット爪によって筒状から扁平に近い形状に折り曲げられた、新カートリッジ間の防湿性包装材料を溶着し、カッター34Aによって切断を行う。これらの溶着・切断が完了すると、ヒーター・弾性部材ともに退避する。
【0043】
そして、再び搬送コンベア21,22を始動させ、次の新カートリッジ1間の所定の間隔部分が、先のコンベア間の断絶部分に到達すると一旦停止し、上述の工程を繰り返すことによって、次々とコンパクトな新カートリッジ1の包装体10が得られる。
【0044】
さて、このようにして得られた防湿性包装材料11による新カートリッジ包装体10は、そのまま商品として販売されても良いが、外観・輸送などの観点から、意匠を施し、あるいは使用方法等を記した紙箱などに封入されることが好ましい。
【0045】
このような場合、先に形成したエンドシール14の部分が搬送方向に広がったままであると、容易に包装用箱体71に封入することを妨げてしまう。そこで、上述の包装装置100によって形成された新カートリッジ包装体10をスプール軸と垂直方向に搬送し、その過程に、図示はしないが搬送コンベアと略垂直に屹立した熱ローラ対の間を通過させることにより、エンドシール部分をたたむようにし、さらに「折り癖」をつけ、新カートリッジ包装体10をコンパクトにすることが好ましい。この際、エンドシール部分を同じ方向に曲げることが、後に包装用箱体71への封入を容易にするので好ましい。また、熱ローラ対は防湿性包装材料11上のシーラント層が溶けてしまう程の加熱をするものではない。
【0046】
また、包装用箱体71は、出来る限りコンパクトであることが要求されるが、新カートリッジ包装体10の封入を考慮すると寸法が小さすぎてもよろしくない。逆に余裕をとって大きくすると、スペースが無駄であったり、封入後、内部で無用の移動を生じ、新カートリッジに障害を与える可能性もある。そこで、本願発明に関わる包装装置によって得られた新カートリッジ包装体10を包装用箱体71に対し、スプール軸方向に封入する場合、かかる包装用箱体71の寸法a,bを図5の斜視図に示すように29±2mm×29±2mmにしておくことが最も好ましい。
【0047】
また、以上の例では、ガセット爪41,43,42,44による折り込みを行う場合は両側面からの挟持を行い、溶着・切断を行う場合は上方から降下する弾性部材によって押圧を行っているが、押圧動作・挟持動作の態様はこれに限った物ではない。例えば上方から降下する弾性部材の形状を工夫することにより、同時に挟持と押圧とを同時に行っても良く、この場合はより確実に空気抜きを行うことができる。
【0048】
【発明の効果】
以上、本願発明によると、以下のような効果を奏することができる。
【0049】
本願発明請求項1の発明によると、エンドシールを施す前の防湿性包装材料の折り曲げを行う時に、確実に新カートリッジを保持することが出来、しかも余分なスペースのもとである空気も抜くことが出来る。
【0050】
本願発明請求項2の発明によると、新カートリッジを最も安定した状態で搬送できるので、確実に押圧動作もしくは挟持動作を行うことが出来る。
【0051】
本願発明請求項3の発明によると、新カートリッジを挟持する弾性部材のうち、特に第3の弾性部材の形状を新カートリッジの形状と配設状態とに合わせて形成しているので、より正確な挟持動作と、確実な空気抜きとを行うことが出来る。
【0052】
本願発明請求項4の発明によると、エンドシールを施す前の防湿性包装材料の折り曲げを行う時に、側面から挿入され防湿紙を押圧して折り曲げる撓曲部材であるガセットの押圧位置を左右で異ならせているので、新カートリッジのような左右非対称の形状のものを包装するにあたり、ガセットの挿入が好適におこなわれない、という問題が発生せず、確実に折り曲げが行われる。
【0053】
本願発明請求項5の発明によると、新カートリッジを最も安定した状態で搬送されているので、ガセットの挿入が非常に行いやすい。
【0054】
本願発明請求項6の発明によると、単に左右のガセットの挿入押圧位置を異ならせるのではなく、具体的な数値範囲を定めたことにより、ガセットの挿入位置を定めやすい。
【0055】
本願発明請求項7の発明によると、個々の包装体を形成した後のエンドシール部分を同じ方向に規制するので、包装体がコンパクトになり、後に別の容器に封入する際にも非常に容易である。
【0056】
本願発明請求項8の発明によると、個々に形成された新カートリッジ包装体を無駄なスペース無く、かつ寸法が厳しくなることなく包装することができる。特に請求項7記載の搬送経路を経た新カートリッジを包装すれば、エンドシール部が折り畳まれたような形状に規制済みであるので、箱体への封入が容易であり、非常に好適である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の包装装置で包装するカートリッジの斜視図。
【図2】本発明の包装装置の実施の形態の一例を示す上面図。
【図3】本発明の包装装置の実施の形態の一例を示す側面図。
【図4】本発明の包装装置の各作動状態を示す断面図。
【図5】本発明の包装用箱体の一例を示す斜視図。
【符号の説明】
1 カートリッジ
8 フィルムの出入口
10 カートリッジ包装体
11 防湿性包装材料
12 センターシール
14 エンドシール
21,22 搬送コンベア
31A,31B ヒーター
34A カッター
41,42,43,44 撓曲部材(ガセット爪)
51A,51B 第1の弾性部材
52A,52B 第3の弾性部材
53A,53B 第2の弾性部材
71 包装用箱体
Claims (8)
- フィルムを巻回したスプール軸を内部に収納した樹脂製のフィルムカートリッジを防湿性包装材料で包装する包装装置において、
センターシールを施され、所定間隔を隔てて配設された前記フィルムカートリッジを内部に巻装した長尺の前記防湿性包装材料を前記センターシール方向に搬送する搬送手段と、
前記長尺の防湿性包装材料の、あるフィルムカートリッジと、前記所定間隔を隔てて配設されている次のフィルムカートリッジとの間の部分の所定箇所にエンドシールを施す溶着手段と、
該エンドシール部分で前記防湿性包装材料を切断する切断手段と、
前記溶着手段および前記切断手段が溶着および切断を行う前に、前記防湿性包装材料の前記間の部分を前記搬送方向に対して、両側面方向から押圧して撓曲させる撓曲機構と、前記あるフィルムカートリッジおよび前記次のフィルムカートリッジを前記センターシールを介して上方向から前記搬送手段に対して押圧する第1の弾性部材と、
前記あるフィルムカートリッジおよび前記次のフィルムカートリッジを前記搬送方向に対し、両側面方向から前記防湿性包装材料を介して挟持する第2乃至第3の弾性部材と、を有し、
前記撓曲機構が押圧動作を行う際に、前記第1の弾性部材による押圧動作、前記第2乃至第3の弾性部材による挟持動作のうち、少なくとも一方を行うことを特徴とする包装装置。 - 前記フィルムカートリッジのフィルム出入口のフィルム出入方向が水平になる向きであって、かつ該フィルム出入口側が下側になるように、前記フィルムカートリッジは配設されていることを特徴とする請求項1に記載の包装装置。
- 前記第2の弾性部材は前記フィルムカートリッジに接する面が略鉛直であり、前記第3の弾性部材は前記フィルムカートリッジに接する面が、上側は前記一方との距離が短く、下側は前記一方との距離が長くなるような形状が形成され、前記第3の弾性部材は前記フィルム出入口側に存在する
ことを特徴とする請求項2に記載の包装装置。 - フィルムを巻回したスプール軸を内部に収納した樹脂製のフィルムカートリッジを防湿性包装材料で包装する包装装置において、
センターシールを施され、所定間隔を隔てて配設された前記フィルムカートリッジを内部に巻装した長尺の前記防湿性包装材料を前記センターシール方向に搬送する搬送手段と、
前記長尺の防湿性包装材料の、あるフィルムカートリッジと、前記所定間隔を隔てて配設されている次のフィルムカートリッジとの間の部分の所定箇所にエンドシールを施す溶着手段と、
該エンドシール部分で前記防湿性包装材料を切断する切断手段と、
前記溶着手段および前記切断手段が溶着および切断を行う前に、前記防湿性包装材料の前記間の部分を前記搬送方向に対して、両側面方向から押圧して撓曲させる撓曲機構と、を有し、
前記撓曲機構は、一方の側面から押圧して撓曲させる第1の撓曲部材と、他方の側面から該第1の撓曲部材よりも鉛直方向において高い位置で押圧して撓曲させる第2の撓曲部材とからなる
ことを特徴とする包装装置。 - 前記フィルムカートリッジのフィルム出入口のフィルム出入方向が水平になる向きであって、かつ該フィルム出入口側が下側になるように、前記フィルムカートリッジは配設されていることを特徴とする請求項4に記載の包装装置。
- 前記撓曲部材が押圧する位置は、搬送手段の搬送面から5mm以上16mm未満の高さであることを特徴とする請求項5に記載の包装装置。
- 請求項1ないし6記載の包装装置によって防湿性包装材料で包装された前記カートリッジ包装体における2つのエンドシール部分をともに同じ方向に規制する規制部材を備えたことを特徴とする搬送経路。
- 前記請求項1乃至6の何れかに記載の包装装置を用いて、前記防湿性紙によって包装された前記フィルムカートリッジを収納する包装用箱体において、該紙箱の内寸が、29±2mm×29±2mmの大きさであることを特徴とする包装用箱体。
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JP02388496A Expired - Lifetime JP3567391B2 (ja) | 1996-02-09 | 1996-02-09 | 包装装置、搬送経路及び包装用箱体 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP3567391B2 (ja) |
-
1996
- 1996-02-09 JP JP02388496A patent/JP3567391B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH09218490A (ja) | 1997-08-19 |
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