JP2751148B2 - 包装装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、フィルム内に包装物を
封入し、包装物入りフィルム袋を次々と連続的に自動包
装する包装装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】この種の包装装置として、半折り状態に
折り返しながら上縁側を開放部とした長尺なフィルムを
引き出し案内するフィルム供給装置と、このフィルムの
切り離し切断縁である引き出し先端をチャックして引動
し、引動後再び戻り移動して順々切り離し切断される切
り離し切断縁である引き出し先端をチャックして引動す
る往復動作を繰り返すフィルム引き出しチャック装置
と、このフィルム供給装置とフィルム引き出しチャック
装置との間の移送されるフィルムを熱シールする熱シー
ル装置と、この熱シールにより袋状とされるフィルム内
に包装物を収納する包装物収納装置と、このフィルムの
所定位置を切断するフィルム切断装置と、前記フィルム
の所定位置を切断して包装物を収納したフィルム包装袋
を切り離す切り離し切断装置とによって包装装置を構成
している。

【０００３】この場合、上端縁側を開口部としたＶ字状
に折り畳んだ所定幅のフィルムの引き出し先端を引き出
しチャック装置でチャックして引き出し、フィルムをフ
ィルム供給部より引き出し供給し、この移送供給された
フィルムに、少許な間隔を置いて二条の縦シールを一袋
間隔を置いて次々と熱シール装置により施し、この二条
の縦シール間をフィルム上端を少し残して予めフィルム
切断装置で切断し、この縦シールにより縦シール間に形
成されるフィルム袋の上部開口部を包装物収納装置によ
って開き、包装物を投入し、包装物の収納を終えたフィ
ルム袋の上部開口部を熱シール装置により横シールして
封印し、予め残してあった切り残し部分を切り離し切断
装置で切断し、この切り離し切断縁である新たな引き出
し先端をフィルム引き出しチャック装置を戻り移動させ
てチャックして、引き出し移動させ、この動作を繰り返
し順次包装物入りフィルム包装袋を次々と移送排出する
ようにしている。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】このような包装装置に
おいて、切り離し切断装置を設ける位置に切り離し切断
したフィルムの引き出し先端を保持する保持部を設け、
この保持部に引き出し先端をフィルム移送方向に向けて
突出状態に保持し、引き出し先端がフィルム移送方向か
ら戻り移動して来るフィルム引き出し装置のチャック部
に容易ににチャックされるように構成している。

【０００５】しかしながら、このようにフィルム引き出
し装置のチャック部にチャックされ易いように引き出し
先端の突出長を長く取ろうとすると、フィルムがフィル
ム移送方向に対して左右のいずれかの方向へ撓んだり折
れ曲がったり、二枚合わせとなっている部分であるため
夫々左右に広がろうとする場合が生じ、かえってチャッ
ク部に確実にチャックされず、フィルムの引き出し移送
に支障を来す問題を生じる場合がある。

【０００６】本発明は、このような問題を解決し、フィ
ルム引き出しチャック装置によりフィルムの引き出し先
端を常に確実にチャックし、フィルムを安定性良く良好
に引き出し移送し得る秀れた包装装置を提供することを
目的としている。

【０００７】

【課題を解決するための手段】添付図面を参照して本発
明の要旨を説明する。

【０００８】半折り状態に折り返しながら上縁側を開放
部とした長尺なフィルム１を引き出し案内するフィルム
供給装置２と、このフィルム１の切り離し切断縁である
引き出し先端１Ａをチャックして引動し、引動後再び戻
り移動して順々切り離し切断される切り離し切断縁であ
る引き出し先端１Ａをチャックして引動する往復動作を
繰り返すフィルム引き出しチャック装置21と、このフィ
ルム供給装置２とフィルム引き出しチャック装置21との
間の移送されるフィルム１を熱シールする熱シール装置
３と、この熱シールにより袋状とされるフィルム内に包
装物４を収納する包装物収納装置５と、このフィルム１
の所定位置を切断するフィルム切断装置６と、前記フィ
ルム１の所定位置を切断して包装物４を収納したフィル
ム包装袋13を切り離す切り離し切断装置12とから成る包
装装置ａにおいて、前記フィルム引き出しチャック装置
21が戻り移動してチャックする位置に、前記フィルム１
をフィルム移送方向に対する左右方向から挾持してフィ
ルム１の前記引き出し先端１Ａをフィルム引き出し移送
方向に突出状態に保持する保持部22を設け、この引き出
し先端１Ａがフィルム移送方向に対する左右方向に折れ
曲がるのを規制する規制体23を、前記保持部22よりフィ
ルム引き出し移送方向側であって、この引き出し先端１
Ａを挟んだ左右位置に対向配設したことを特徴とする包
装装置に係るものである。

【０００９】フィルム引き出しチャック装置21のチャッ
ク部24の形状をチャック部24が引き出し先端１Ａをチャ
ックする際規制体23を逃げる形状に設定したことを特徴
とする請求項１記載の包装装置に係るものである。

【００１０】

【作用】フィルム引き出しチャック装置21のチャック部
24によってチャックされ易いように、保持部22よりフィ
ルム１の引き出し先端１Ａはフィルム移送方向に突出状
態に保持されるが、この際この保持部22より突出した引
き出し先端１Ａがフィルム移送方向に対する左右方向へ
ゆがんだり、折れ曲がったり、二枚合わせとなっている
場合には夫々左右に広がろうとしても規制体23により阻
止される。

【００１１】また、フィルム引き出しチャック装置21の
チャック部24の形状をチャック部24が引き出し先端１Ａ
をチャックする際規制体23を逃げる形状に設定すれば、
引き出し先端１Ａの形状に応じて規制体23の形状を適正
に設計してもチャック部24のチャック操作においてはこ
の規制体23が邪魔となることがなく、引き出し先端１Ａ
のみを確実にチャックできることとなる。

【００１２】

【実施例】以下、本発明の実施例を添付図面に基づいて
説明する。

【００１３】図１，図２に示すように、Ｖ字状に折り畳
んだ所定幅のフィルム１をこの引き出し先端１Ａをフィ
ルム引き出しチャック装置21で引動し、フィルム供給部
２より引き出し供給し、この移送供給されたフィルム１
に、図３に示すように少許な間隔を置いて二条の縦シー
ル９を一袋間隔を置いて次々と熱シール装置３Ａにより
施して行く。

【００１４】この二条の縦シール９間をフィルム１上端
を少し残して予め熱シール装置３Ａ位置に設けたフィル
ム切断装置６で切断し、この縦シールにより縦シール９
間に形成されるフィルム袋の上部開口部を包装物収納装
置５によって開き、包装物４を投入する。

【００１５】包装物４の収納を終えたフィルム袋の上部
開口部を熱シール装置２Ｂにより横シール10して封印
し、予め残してあった切り残し部分11を切り離し切断装
置12で切断し、この切り離し切断縁である新たな引き出
し先端１Ａをフィルム引き出しチャック装置21を戻り移
動させてチャックし、引き出し移動させ、この動作を繰
り返し順次包装物４入りフィルム包装袋13を次々と移送
排出するようにしている。

【００１６】上述した構成からなる本実施例の包装装置
ａにおいては、切り離し切断装置を設ける位置に切り離
し切断したフィルムの引き出し先端を保持する保持部を
設け、この保持部に引き出し先端をフィルム移送方向に
向けて突出状態に保持し、引き出し先端がフィルム移送
方向から戻り移動して来るフィルム引き出し装置のチャ
ック部に容易ににチャックされるように構成している。

【００１７】本実施例は、この包装物収納装置５のフィ
ルム開口端となりフィルム１を挾持する前部ローラ19と
後部ローラ20のうちの後部ローラ20を保持部22としてい
る。本実施例は、この引き出し先端１Ａを保持する保持
部22（後部ローラ20部分に本発明を適用している。

【００１８】次に本発明の要旨である規制体23の実施例
について更に説明する。

【００１９】図４〜図６に示す第一実施例では、保持部
22となる後部ローラ20の上部に設けた取付部27に線杆状
の規制体23を垂設している。

【００２０】この規制体23は、フィルム１が引き出し移
送する際に支障を起さない間隔を置いてフィルム１（引
き出し先端１Ａ）を挟んだ左右に対向位置に配設し、フ
ィルム１の引き出し先端１Ａが左右に歪んだり折れ曲が
ったり、二枚合わせとなっているため夫々が左右に広が
ることを確実に防止するようにその形状を設定してい
る。

【００２１】本実施例では、切り離し切断装置12により
切り残し部分11を斜めに切り離し切断する構成のため、
上端程突出長の長い三角形状の引き出し先端１Ａが後部
ローラ20より突出するが、この引き出し先端１Ａを前述
のように左右に折れ曲がることを確実に防止するため、
上縁部ではこの引き出し先端１Ａに沿って移送方向に突
出した水平突出杆部23Ｂを垂設基杆部23Ａより突出形成
し、この水平突出杆部23Ｂと平行にその下方でも所定間
隔を置いてこれより短い水平突出杆部23Ｃを垂設基杆部
23Ａの下端より折曲突出形成している。

【００２２】一方、フィルム引き出しチャック装置21の
チャック部24の形状をチャック部24が引き出し先端１Ａ
をチャックする際規制体23を逃げる形状に設定している
が、本実施例では前記規制体23の垂設基杆部23Ａ並びに
前記上方の水平突出杆部23Ｂにチャック時に当接しない
突出長さ及び巾に設定し、チャック部24の先端部分に前
記下方の水平突出杆部23Ｂを逃げる逃げ凹部25を形成し
ている。尚、図中符号26はチャック部24のチャック内側
面に設けた滑り止め部材である。

【００２３】また、図６，図７は第二実施例を図示して
いる。

【００２４】本実施例は、切り離し切断装置12を上下鉛
直方向に可動して切り残し部分11を切り離し切断し、第
一実施例とは異なり引き出し先端１Ａが上下方向に均等
に突出する場合のもので、第一実施例で説明したと同様
な水平突出杆部23Ｄを上下方向に所定間隔を置いて三段
形成し、これを第一実施例と同様に引き出し先端１Ａを
挟んで対向配設している。またチャック部24には第一実
施利例と同様な逃げ凹部25を二ヶ所凹設している。

【００２５】尚、本発明は本実施例に限らず、適用する
包装装置の構成や規制体23の構成は適宜設計し得るもの
であり、例えば規制体23は線材でなくとも板材で構成し
ても良く、引き出し先端１Ａを挟んで対向配設する規制
体23を一体に設けても別体に設けても良く、規制体23の
形成手段・形状・形成数などもフィルム１の種類やフィ
ルム１によるフィルム袋の大きさなどを考慮して決定す
る引き出し先端１Ａの突出形状・長さなどに応じて適宜
設計し得るものである。

【００２６】

【発明の効果】本発明は上述のように構成したから、フ
ィルム引き出しチャック装置によりフィルムの引き出し
先端を常に確実にチャックでき、フィルムを安定性良く
良好に引き出し移送し得る秀れた包装装置を提供するこ
とができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】包装装置の概略構成平面図である。

【図２】包装装置の概略構成正面図である。

【図３】包装装置のフィルム切断を示す説明図である。

【図４】第一実施例の要部のチャック前の拡大概略説明
正面図である。

【図５】第一実施例の要部のチャック前の拡大概略説明
平面図である。

【図６】第一実施例の要部のチャック時の拡大概略説明
正面図である。

【図７】第二実施例の要部のチャック前の拡大概略説明
正面図である。

【図８】第二実施例のフィルム切断を示す説明図であ
る。

【符号の説明】

１ フィルム １Ａ 引き出し先端 ２ フィルム供給装置 ３ 熱シール装置 ４ 包装物 ５ 包装物収納装置 ６ フィルム切断装置 12 切り離し切断装置 13 フィルム包装袋 21 フィルム引き出しチャック装置 22 保持部 23 規制体 24 チャック部 ａ 包装装置

Claims (2)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 半折り状態に折り返しながら上縁側を開
   放部とした長尺なフィルムを引き出し案内するフィルム
   供給装置と、このフィルムの切り離し切断縁である引き
   出し先端をチャックして引動し、引動後再び戻り移動し
   て順々切り離し切断される切り離し切断縁である引き出
   し先端をチャックして引動する往復動作を繰り返すフィ
   ルム引き出しチャック装置と、このフィルム供給装置と
   フィルム引き出しチャック装置との間の移送されるフィ
   ルムを熱シールする熱シール装置と、この熱シールによ
   り袋状とされるフィルム内に包装物を収納する包装物収
   納装置と、このフィルムの所定位置を切断するフィルム
   切断装置と、前記フィルムの所定位置を切断して包装物
   を収納したフィルム包装袋を切り離す切り離し切断装置
   とから成る包装装置において、前記フィルム引き出しチ
   ャック装置が戻り移動してチャックする位置に、前記フ
   ィルムをフィルム移送方向に対する左右方向から挾持し
   てフィルムの前記引き出し先端をフィルム引き出し移送
   方向に突出状態に保持する保持部を設け、この引き出し
   先端がフィルム移送方向に対する左右方向に折れ曲がる
   のを規制する規制体を、前記保持部よりフィルム引き出
   し移送方向側であって、この引き出し先端を挟んだ左右
   位置に対向配設したことを特徴とする包装装置。
2. 【請求項２】 フィルム引き出しチャック装置のチャッ
   ク部24の形状をチャック部が引き出し先端をチャックす
   る際規制体を逃げる形状に設定したことを特徴とする請
   求項１記載の包装装置。