JP3567087B2 - 車両情報制御装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、列車側と地上管理局との間でデータの送受信を行う場合に用いる車両情報制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
鉄道列車の健全な運行を維持するためには、列車を構成する各車両の状態を地上管理局が管理データに基づいて正確に把握しておく必要がある。この管理データとしては、例えば、運転室にあるマスコンや各種設定指令スイッチの動作記録、列車の走行距離、機器故障記録、ATS動作記録、モニタ動作記録、戸閉記録、パンタグラフ上昇記録、列車性能記録、機器試験記録など種々のデータがある。そして、従来から種々の方式により、各車両の管理データが列車側から地上管理局側へ伝達されるようになっている。
【0003】
すなわち、まず第1の方式として、列車側にICカードデータ書込器を設置しておき、各車両から収集した管理データをこのICカードデータ書込器を用いてICカードに書き込み、その後このICカードを地上管理局に持ち込んでICカードデータ読出器により読み出す方式がある。
【0004】
また、第2の方式として、光通信回線を用い、特定車両を所定位置に停止させた状態で列車側と地上管理局との間でデータ伝送を行えるようにした方式がある。
【0005】
さらに、第3の方式として、情報伝送媒体として漏洩無線(LCX)を用い、運用路線全線にわたって列車側と地上管理局との間でデータ伝送を行えるようした方式がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、第1の方式の場合、収集した管理データを地上管理局がリアルタイムで読み出せないことに加え、ICカードそのものの管理が煩わしいという欠点がある。
【0007】
また、第2の方式の場合、多量のデータを速やかに伝送できるいうメリットがあるが、光は指向性が強いという性格を有するものであることから、車両側の投光器と地上側の受光器との間で光軸を一致させる必要があり、厳密な停止精度が要求されるという欠点がある。
【0008】
そして、第3の方式の場合、運用路線全線にわたってデータ伝送を行うことができるというメリットがあるものの、設備費が厖大なものになると共に、関係省庁の認可が必要になるなど手続上の煩雑が付随するものとなっていた。
【0009】
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、列車側と地上管理局との間で多量のデータの送受信を簡易に行うことが可能な車両情報制御装置を提供することを目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するための手段として、請求項1記載の発明は、列車を構成する各車両の管理データを列車側から地上側データ管理装置に送信する車両情報制御装置において、車両の所定個所に取り付けられた列車側ビーコン装置と、列車の所定通過位置に設置された地上側ビーコン装置と、を備え、前記列車側ビーコン装置と前記地上側ビーコン装置との間でデータの送受信を行い、この送受信を行う際には、送信側ビーコン装置が受信側ビーコン装置に対してデータ応答信号を送信して、これからデータ送信を行うことを知らせ、一方、受信側ビーコン装置は送信側ビーコン装置に対してこのデータ応答信号を受信した旨を知らせてデータ送信を行うことを許可し、この許可に基づき送信側ビーコン装置はデータブロック毎のデータ送信を行い、受信側ビーコン装置はこのデータブロックを受信する毎に送信側ビーコン装置に対してデータ受信を行った旨を知らせる確認信号を送信し、送信側ビーコン装置はこの確認信号を受信すると次のデータブロックの送信を行うようにし、更に、送信側ビーコン装置は全てのデータの送信を完了すると受信側ビーコン装置に対して送信完了信号を送信し、一方、受信側ビーコン装置はこの送信完了信号を受信すると全てのデータを受信したか否かをチェックした後、送信側ビーコン装置に受信完了信号を送信するようにした、ことを特徴とする。
【0011】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明において、前記列車側ビーコン装置及び前記地上側ビーコン装置は、それぞれ送受信すべきデータを一時的に格納するバッファメモリを有しており、受信側ビーコン装置は、送信側ビーコン装置からの送信完了信号を受信した後に受信データを自己のバッファメモリに書き込み、送信側ビーコン装置は、受信側ビーコン装置からの受信完了信号を受信した後に送信データを自己のバッファメモリから消去する、ことを特徴とする。
【0012】
請求項3記載の発明は、請求項1又は2記載の発明において、前記列車に対して識別番号が予め設定されており、前記地上側ビーコン装置はこの識別番号に基づいて自己の管理対象となっている列車であるか否かの判別を行い、管理対象となっている列車の列車側ビーコン装置との間でのみデータの送受信を行う、ことを特徴とする。
【0013】
請求項4記載の発明は、請求項1乃至3のいずれかに記載の発明において、前記列車側ビーコン装置と前記地上側ビーコン装置との間で送受信されるデータには、データブロック毎に誤り検出符号が付されると共に、そのデータ全体についてのチェックサム値が付されており、受信側ビーコン装置は、これら誤り検出符号及びチェックサム値に基づいて受信したデータの正否を判別する、ことを特徴とする。
【0014】
請求項5記載の発明は、請求項1乃至4のいずれかに記載の発明において、前記地上側ビーコン装置は、発効日時データが付加された列車運行に関するデータを前記列車側ビーコン装置に対して送信し、列車側ビーコン装置はこの受信したデータを、列車内のデータ伝送用中央制御装置が有するメモリバンクへの書込データとして、このデータ伝送用中央制御装置に送出する、ことを特徴とする。
【0015】
請求項6記載の発明は、請求項2記載の発明において、前記地上側ビーコン装置と同様に、前記列車側ビーコン装置との間でデータの送受信を行うことが可能な携帯端末装置を備えた、ことを特徴とする。
【0016】
請求項7記載の発明は、請求項6記載の発明において、前記列車側ビーコン装置は、データの送信を行った相手側が前記地上側ビーコン装置又は前記携帯端末装置のいずれであるかを判別し、携帯端末装置であると判別した場合には、この携帯端末装置からの受信確認信号を受信した後も送信データを自己のバッファメモリから消去せずそのまま保持する、ことを特徴とする。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図に基づき説明する。図1は本実施形態に係る車両情報制御装置の概略構成図である。列車は、先頭車両及び末尾車両(トレイリング・コントロールカーTC)と、その中間に連結された車両(モータカーM)とから構成されている。
【0018】
先頭車両及び末尾車両の各運転室にはデータ伝送用の中央制御装置1,2が設置されると共に、中間車両の所定場所には端末装置3,4が設置されている。中央制御装置1,2及び端末装置3,4間は伝送線により接続されており、各車両の管理データは端末装置3,4及び中央制御装置1,2を介して収集され、そのデータ内容は表示器5,6により表示されるようになっている。そして、中央制御装置1には、例えば先頭車両の運転室又は床下等に取り付けられた列車側ビーコン装置7がシリアル伝送線又はバスにより接続されている。
【0019】
一方、地上側には地上側ビーコン装置8が設置されている。この地上側ビーコン装置8の設置位置としては、列車が停止する位置、あるいは列車が一定以下の低速度で徐行しながら通過するような位置が好ましい。そして、地上側ビーコン装置8は伝送ケーブルにより地上管理局に設置された地上側データ管理装置9に接続されている。
【0020】
ところで、「ビーコン」とは、電波法上は特定小電力無線局に分類される局地無線式データ伝送装置のことである。このビーコンは、その通達距離が数百メートル程度に限定されており、電波法に定める技術基準に適合している証明があれば監督省庁の特定の許可を受けることなく使用できるものであるため、最近は種々の分野(例えば、POSシステム)において採用されつつある。本発明は、このように簡易な無線装置であるビーコンをデータの送受信手段として鉄道列車のデータ伝送システムに取り入れることによりコストの低減を図り、さらに、簡易な無線装置を使用しているにも拘わらず高い信頼性を有するデータ伝送を行うことができるようにしたものである。
【0021】
なお、本実施形態では、地上側の同一場所に地上側ビーコン装置8が1台のみ設置されている場合につき説明するが、本発明の技術は必ずしも1台のみに限定されるわけではなく複数台が設置されていてもよい(上り及び下りの列車や他系統の列車が同時に地上側ビーコン装置8を通過する場合等を想定すると地上側ビーコン装置8は2台以上設置されていることが好ましい。)。地上側ビーコン装置8及び列車側ビーコン装置7は、「キャリアデテクト機能」により、送信開始前にこれから使おうとするチャンネル(周波数)が既に他のビーコン装置により使用されていないかどうかを検知できるようになっており、使用されている場合には送信のタイミングを遅らせたり、他チャンネルを使うことより混信を回避できるようになっている。
【0022】
次に、本実施形態の動作につき説明する。図2は、列車側ビーコン装置7が地上側ビーコン装置8からの送信要求に応えて管理データを送信する場合の動作に関するフローチャートである。
【0023】
地上側ビーコン装置8は、まず、上記のキャリアデテクト機能により、これから使おうとするチャンネルが既に占有されていないことを確認した後に、列車側ビーコン装置に対する呼び掛けすなわち接続要求を行う(ステップ1)。そして、地上側ビーコン装置8の設置位置付近を通過する列車の列車側ビーコン装置7は、この接続要求を受信する(ステップ2)。なお、地上側ビーコン装置8は、通常は発呼状態となって常時列車側のビーコン装置に対して呼び掛けを行っており、また、列車側ビーコン装置7も、通常は待機状態となって地上側ビーコン装置8からの呼び掛けに応答できるようになっている。
【0024】
列車側ビーコン装置7は、地上側ビーコン装置8からの接続要求を受信すると、地上側ビーコン装置8に対して送信すべきデータを自己が持っているか否かを判別し(ステップ3)、持っている場合にはこの要求に応えて(持っていない場合にはこの要求には応えない)、要求応答信号及びID番号を送信する(ステップ4)。
【0025】
ここで、列車側ビーコン装置7がID番号を送信するようにしているのは、現在の鉄道運行システムでは、各列車に対してその運行を管理する地上管理局が割り当てられており、各地上管理局は自己の管理対象となっている列車のみを管理し、管理対象外となっている列車に対してはその運行管理について関与しないようになっているからである。そして、各地上管理局は自己の管理対象となっている列車であるか否かを、予め各列車に対して設定されているID番号によって識別するようにしている。
【0026】
すなわち、地上側ビーコン装置8は、列車側ビーコン装置7からの要求応答信号及びID番号を受信すると(ステップ5)、このID番号を解析し(ステップ6)、このID番号の列車が自己の管理対象外のものであるか管理対象となっているものであるかを判別する。そして、管理対象外の列車であれば、接続要求を受信しても一定時間はこの接続要求に応答しないように、その列車側ビーコン装置7に対してデータの伝送を禁止する(ステップ7)。一方、管理対象となっている列車であれば、さらにその列車側ビーコン装置7に対しデータ送出要求信号を送信する(ステップ8)。
【0027】
列車側ビーコン装置7は、地上側ビーコン装置8からのデータ送出要求信号を受信すると(ステップ9)、自己のバッファメモリに書き込まれている送信データを読み出して送信動作を行う(ステップ10,11)。そして、地上側ビーコン装置8もこれに対応して受信動作及び自己のバッファメモリへの書き込みを行う(ステップ12,13)。
【0028】
すなわち、列車側ビーコン装置7は、まず、地上側ビーコン装置8に対してデータ応答信号を送信して、これからデータ送信を行うことを知らせ、一方、地上側ビーコン装置8は列車側ビーコン装置7に対してこのデータ応答信号を受信した旨を知らせてデータ送信を行うことを許可する。すると、列車側ビーコン装置7は、データブロック毎のデータ送信を開始し、地上側ビーコン装置8はこれに対応してデータブロック毎の受信及びバッファメモリへの書き込みを行う。地上側ビーコン装置8はデータブロックを受信する毎に、列車側ビーコン装置7に対して確認信号を送信してデータ受信を行った旨を知らせ、列車側ビーコン装置7はこの確認信号を受信すると次のデータブロックの送信を行うようにする。
【0029】
本実施形態では、列車側ビーコン装置7が送信するデータブロックに誤り検出符号(CRC)が付されており、地上側ビーコン装置8はこの誤り検出符号をチェックすることにより、伝送エラーが生じることなく正しい内容のデータを受信したか否かを判別するようにしている。そして、もし伝送エラーが発生していると分かった場合には、その伝送エラーが発生したブロックからデータを再送信することを列車側ビーコン装置7に対して要求する。これにより、最初のデータブロックから再送信を行わなくて済むので、効率の良い再送処理を行うことができる。
【0030】
上記のようにして、列車側ビーコン装置7と地上側ビーコン装置8との間でデータ送信及びデータ受信が繰り返し行われ、列車側ビーコン装置7が全てのデータの送信を完了すると、列車側ビーコン装置7は地上側ビーコン装置8に対して送信完了信号を送信する。そして、地上側ビーコン装置8はこの送信完了信号を受信すると、全てのデータを受信したか否かをチェックした後、受信完了信号を列車側ビーコン装置7に対して送信する。
【0031】
列車側ビーコン装置7は、地上側ビーコン装置8からこの受信完了信号を受信すると、送信済みで不要となった送信データを自己のバッファメモリから消去し(ステップ14)、待機状態に戻る(ステップ15)。一方、地上側ビーコン装置8は、列車側ビーコン装置7に対して受信完了信号を送信した後、自己のバッファメモリに書き込まれた受信データを取り出し、これを地上側データ管理装置9に送出する(ステップ16)。
【0032】
ここで、ステップ12において、地上側ビーコン装置8が列車側ビーコン装置7から送信完了信号を受信した際に、どのようにして全てのデータを受信したか否かをチェックするのかにつき図3のフローチャートに基づき説明する。
【0033】
本実施形態では、列車側ビーコン装置7が送信する特定のデータブロックに合計データ量についてのチェックサム値が付されている。地上側ビーコン装置8は、列車側ビーコン装置7から送信完了信号を受信すると(ステップ121)、受信した全てのデータについてのチェックサム値を算出し(ステップ122)、この算出したチェックサム値と、上記の特定のデータブロックに付されたチェックサム値との照合を行う(ステップ123)。そして、両者が一致していれば、それまでに自己のバッファメモリに書き込まれた受信データをそのまま採用することとし、受信完了信号を列車側ビーコン装置7に対して送信する(ステップ124)。この後、地上側ビーコン装置8はバッファメモリから受信データを取り出して、これを地上側データ管理装置9に送出する(ステップ16)。また、ステップ123で両者が一致しなければ、受信が正しく行われていないものと判断し、それまでにバッファメモリに書き込まれた受信データを破棄し、列車側ビーコン装置7に対して再送信を要求する(ステップ125)。
【0034】
このように、本実施形態では、列車側ビーコン装置7から地上側ビーコン装置8に対して管理データを送信する場合に、各データブロックに誤り検出符号を付してデータブロック毎に伝送エラーについてのチェックを行うと共に、チェックサム値の照合により全データ量の正否についてもチェックを行うようにしているので、簡易な無線装置であるビーコンを使用したものでありながら、高い信頼性をもってデータ伝送を行うことができる。
【0035】
図2のフローチャートでは、列車側ビーコン装置7から地上側ビーコン装置8に対して管理データを送信する場合のみ(単方向伝送)の動作につき説明したが、本実施形態では地上側ビーコン装置8から列車側ビーコン装置7に対しても管理データ(例えば、運行データ)を送信することができ、双方向伝送が可能である。図4は、このように地上側ビーコン装置8から列車側ビーコン装置7に対してデータを送信する場合の動作についてのフローチャートである。この図4のフローチャートは、図2におけるステップ13とステップ16との間にステップ17,18,19,22が挿入されると共に、ステップ14とステップ15との間にステップ20,21,23が挿入されたものである。
【0036】
図4において、地上側ビーコン装置8は列車側ビーコン装置7からの全受信データを伝送エラーを生じることなく受信し、これをバッファメモリに書き込んだ後(ステップ13)、列車側へ送信すべきデータがあるか否かについての判別を行う(ステップ17)。送信すべきデータが無い場合には、そのまま受信データを地上側データ管理装置9に送出するが(ステップ16)、送信すべきデータが有る場合には、自己のバッファメモリに書き込まれている送信データを読み出して送信動作を行う(ステップ18,19)。そして、列車側ビーコン装置7もこれに対応して受信動作及び自己のバッファメモリへの書き込みを行う(ステップ20,21)。なお、ステップ19,20の内容は、既述したステップ11,12の場合と同様であるため、その詳細な説明を省略する。
【0037】
地上側ビーコン装置8は、列車側ビーコン装置7に対して送信完了信号を送信した後、列車側ビーコン装置7から受信完了信号を受信すると、送信済みで不要となった送信データを自己のバッファメモリから消去する(ステップ22)。そして、ステップ17に戻り、列車側へ送信すべきデータが無くなったことを確認した後、受信データを地上側データ管理装置9に送出する(ステップ16)。一方、列車側ビーコン装置7は、地上側ビーコン装置8に対して受信完了信号を送信した後、自己のバッファメモリに書き込まれた受信データを取り出し、これを中央制御装置1に送出し(ステップ23)、待機状態に戻る(ステップ15)。
【0038】
ところで、各列車の運転室には、列車種別に対応して停車すべき駅を列車の進行状況に従って順次表示することにより、運転士が誤って停車すべき駅を通過してしまうことを防止する機能、あるいは、各駅毎の到着時刻を表示する機能などの運転支援機能が備えられている。これらの列車運行に関するデータは、中央制御装置1,2のメモリに格納されており、必要に応じて呼び出され、使用されるようになっているが、毎年実施されるダイヤ改正に伴って、そのデータ内容も短時間のうちに変更する必要が生じる。しかし、上述した実施形態によれば、地上側ビーコン装置8からも列車側ビーコン装置7に対してデータの送信を行うことができるので、ダイヤ改正の際などに運転支援機能のために必要な列車運行データの変更に容易に対処することができる。例えば、ダイヤ改正により、停車駅や停車時刻を変更する場合に、ビーコン装置による上記のデータ送信機能を用いてその変更データを前もってメモリに格納しておき、ダイヤ改正の当日に自動的に切り換わるようにしておけば、一晩のうちに全列車のデータを入れ換える必要がなくなり非常に便利になる。
【0039】
図5は、この場合の中央制御装置1内のメモリ構成を示す説明図であり、中央制御装置1は、第1のメモリバンク10、第2のメモリバンク11、及びバンク切換手段12を有している。第1及び第2のメモリバンク10,11は、現在は使用されていないが将来使用されることになる列車運行データを格納するためのメモリであり、例えば、バッテリでバックアップされたRAMあるいはフラッシュメモリ等により構成されている。なお、現在使用されている列車運行データは、図示を省略してある別のメモリに格納されている。
【0040】
ダイヤ改正により列車運行データの変更が必要になった場合は、上記の地上側ビーコン装置8から列車側ビーコン装置7へのデータ送信機能を用いて、変更データが第1のメモリバンク10に格納される。この変更データには使用開始時点に関するデータが付加されており、この開始時点がきたらバンク切換手段12は現在使用されているメモリから、この第1のメモリバンク10に切換動作を行う。また、この第1のメモリバンク10に格納された列車運行データに更に変更が加えられた場合は、この2回目の変更データが第2のメモリバンク11に格納され、バンク切換手段12は、やはり所定の開始時点がきたら現在使用されているメモリから、この第2のメモリバンク11に切換動作を行う。
【0041】
上述した列車の管理データは、本来的には列車側ビーコン装置7から地上側ビーコン装置8へ送信され、地上管理局内の地上側データ管理装置9により用いられるものであるが、この管理データを列車内においても確認する必要が生じる場合がある。従来は、このような場合、車両の所定個所に設けられているシリアルポートに携帯端末装置(パーソナルコンピュータ)を接続して管理データを読み出していたが、読み出し場所が限られるために不便なものとなっていた。そこで、本発明では、携帯端末装置の内部にビーコン装置を組み込み、列車付近のどの場所においても自在に管理データを読み出せるようにしている。
【0042】
図6は、このような携帯端末装置13の構成を示す説明図であり、携帯端末装置13は内部に携帯側ビーコン装置14を有している。この携帯側ビーコン装置14は、列車側ビーコン装置7及び地上側ビーコン装置8と同様の機能を有するものであり、この携帯側ビーコン装置14を介して携帯端末装置13は、列車側ビーコン装置7から送られてくる管理データを読み出すことができる。
【0043】
図7は、列車側ビーコン装置7の他に携帯端末装置13が備えられている場合における列車側ビーコン装置7と地上側ビーコン装置8又は携帯側ビーコン装置14との間の送受信動作についてのフローチャートである。この図7のフローチャートは、図2のフローチャートにおけるステップ3とステップ4との間にステップ31,32,33を挿入したものである。そして、地上側ビーコン装置8及び携帯側ビーコン装置14にはそれぞれ地上側又は携帯側のいずれのビーコン装置であるかを識別するためのID番号が付されているものとする。
【0044】
地上側ビーコン装置8又は携帯側ビーコン装置14のいずれかが列車側ビーコン装置7に対し自己のIDを付して接続要求を行うと(ステップ1)、列車側ビーコン装置7はこの接続要求を受信し(ステップ2)、送信すべきデータを持っているか否かを判別する(ステップ3)。送信データを持っている場合は、接続要求先のID番号を解析し、接続要求先が地上側ビーコン装置8又は携帯側ビーコン装置14のいずれであるかを判別する(ステップ31)。
【0045】
そして、接続要求先が地上側ビーコン装置8である場合、データ送信完了後はバッファから不要となった送信済みのデータを消去すること(図2のステップ14)についての許可が前もって与えられる(ステップ32)。一方、接続要求先が携帯側ビーコン装置14である場合、本来的には地上管理局側へ送信すべきものである管理データを携帯側ビーコン装置14へのデータ送信が完了したからといって消去したのでは、地上管理局の管理に支障をきたしてしまうので、この場合には携帯側ビーコン装置14への送信完了後もバッファから送信済みのデータを消去することを禁止する旨の指令が前もって与えられる(ステップ33)。
【0046】
次いで、列車側ビーコン装置7は、地上側ビーコン装置8又は携帯側ビーコン装置14に対して、要求応答信号及び自己のID番号を送信する。これ以降の動作は図2の場合と同様であるため、重複した説明を省略する。
【0047】
なお、上記の携帯端末装置13を列車内に複数台備えるようにし、各携帯端末装置13同士を結んでネットワーク化することも可能である。また、列車内ばかりでなく、ターミナル駅や検修区にも複数台の携帯端末装置13を装備し、同様にネットワーク化してもよい。
【0048】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、ビーコン装置をデータの送受信手段として鉄道列車のデータ伝送システムに取り入れるようにしたので、列車側と地上管理局との間で多量のデータの送受信を簡易に行うことが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る車両情報制御装置の概略構成図。
【図2】図1における列車側ビーコン装置7から地上側ビーコン装置8に対してデータを送信する場合の動作についてのフローチャート。
【図3】図2における一部の動作についてのフローチャート。
【図4】図1における地上側ビーコン装置8から列車側ビーコン装置7に対してデータを送信する場合の動作についてのフローチャート。
【図5】図1における中央制御装置1内のメモリ構成を示す説明図。
【図6】図1における列車側ビーコン装置7との間で送受信が可能な携帯端末装置13の構成を示す説明図。
【図7】図6における列車側ビーコン装置7及び携帯端末装置13の動作についてのフローチャート。
【符号の説明】
1,2 中央制御装置
3,4 端末装置
5,6 表示器
7 列車側ビーコン装置
8 地上側ビーコン装置
9 地上側データ管理装置
10 第1のメモリバンク
11 第2のメモリバンク
12 バンク切換手段
13 携帯端末装置
14 携帯側ビーコン装置

Claims (7)

  1. 列車を構成する各車両の管理データを列車側から地上側データ管理装置に送信する車両情報制御装置において、
    車両の所定個所に取り付けられた列車側ビーコン装置と、
    列車の所定通過位置に設置された地上側ビーコン装置と、
    を備え、前記列車側ビーコン装置と前記地上側ビーコン装置との間でデータの送受信を行い、この送受信を行う際には、送信側ビーコン装置が受信側ビーコン装置に対してデータ応答信号を送信して、これからデータ送信を行うことを知らせ、一方、受信側ビーコン装置は送信側ビーコン装置に対してこのデータ応答信号を受信した旨を知らせてデータ送信を行うことを許可し、この許可に基づき送信側ビーコン装置はデータブロック毎のデータ送信を行い、受信側ビーコン装置はこのデータブロックを受信する毎に送信側ビーコン装置に対してデータ受信を行った旨を知らせる確認信号を送信し、送信側ビーコン装置はこの確認信号を受信すると次のデータブロックの送信を行うようにし、
    更に、送信側ビーコン装置は全てのデータの送信を完了すると受信側ビーコン装置に対して送信完了信号を送信し、一方、受信側ビーコン装置はこの送信完了信号を受信すると全てのデータを受信したか否かをチェックした後、送信側ビーコン装置に受信完了信号を送信するようにした、
    ことを特徴とする車両情報制御装置。
  2. 前記列車側ビーコン装置及び前記地上側ビーコン装置は、それぞれ送受信すべきデータを一時的に格納するバッファメモリを有しており、
    受信側ビーコン装置は、送信側ビーコン装置からの送信完了信号を受信した後に受信データを自己のバッファメモリに書き込み、
    送信側ビーコン装置は、受信側ビーコン装置からの受信完了信号を受信した後に送信データを自己のバッファメモリから消去する、
    ことを特徴とする請求項1記載の車両情報制御装置。
  3. 前記列車に対して識別番号が予め設定されており、前記地上側ビーコン装置はこの識別番号に基づいて自己の管理対象となっている列車であるか否かの判別を行い、管理対象となっている列車の列車側ビーコン装置との間でのみデータの送受信を行う、
    ことを特徴とする請求項1又は2記載の車両情報制御装置。
  4. 前記列車側ビーコン装置と前記地上側ビーコン装置との間で送受信されるデータには、データブロック毎に誤り検出符号が付されると共に、そのデータ全体についてのチェックサム値が付されており、受信側ビーコン装置は、これら誤り検出符号及びチェックサム値に基づいて受信したデータの正否を判別する、
    ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の車両情報制御装置。
  5. 前記地上側ビーコン装置は、発効日時データが付加された列車運行に関するデータを前記列車側ビーコン装置に対して送信し、列車側ビーコン装置はこの受信したデータを、列車内のデータ伝送用中央制御装置が有するメモリバンクへの書込データとして、このデータ伝送用中央制御装置に送出する、
    ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の車両情報制御装置。
  6. 前記地上側ビーコン装置と同様に、前記列車側ビーコン装置との間でデータの送受信を行うことが可能な携帯端末装置を備えた、
    ことを特徴とする請求項2記載の車両情報制御装置。
  7. 前記列車側ビーコン装置は、データの送信を行った相手側が前記地上側ビーコン装置又は前記携帯端末装置のいずれであるかを判別し、携帯端末装置であると判別した場合には、この携帯端末装置からの受信確認信号を受信した後も送信データを自己のバッファメモリから消去せずそのまま保持する、
    ことを特徴とする請求項6記載の車両情報制御装置。
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