JP3566886B2 - コーティング種子及びコーティング種子の製造方法 - Google Patents

コーティング種子及びコーティング種子の製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、土壌改良剤、農薬、肥料等の機能性物質で表面をコーティングしたコーティング種子及びコーティング種子の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来のこの種のコーティング種子としては、食用油等の有機油をバインダとして使用して農薬や発根剤等の機能性物質を種子の表面にコーティングしたものが知られている。
【0003】
また、機能性物質の一種である土壌改良剤としては、例えば登録特許第2604057号公報に開示されたものが知られている。この土壌改良剤は粉末状に形成されており、土壌に混ぜ合わせたり、土壌に対して散布したりすることによって土壌の排水性を向上させることができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、従来のコーティング種子においては、バインダとして使用した有機油がかびの発生の原因となるおそれがあった。
【0005】
また、登録特許第2604057号公報に開示された土壌改良剤を例えば畑の土壌に添加する場合には、土壌改良剤を土壌に混ぜ合わせる又は散布するという作業が通常の作業に加えて必要となる。このため、余分な労力と時間がかかるという問題があった。さらに、この土壌改良剤は畑一面あるいは畝全体に散布等して使用されるため、作物の根の張らない部分にも無駄に添加されて土壌改良剤の使用量が多くなるという問題があった。
【0006】
この発明は、上記のような従来技術に存在する問題点に着目してなされたものである。その目的とするところは、かびの発生を防止することができるとともに、余分な労力と時間をかけることなく土壌に機能性物質を添加することができ、さらに無駄をなくして機能性物質の使用量を抑えることができるコーティング種子及びコーティング種子の製造方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、請求項1に記載の発明のコーティング種子は、種子の表面に機能性物質とバインダとしての油を主成分とするコート層を形成したことを特徴とするものである。
【0008】
本発明において使用される機能性物質としては、フェライト、オキシ水酸化鉄又はマグヘマイトと、ベーマイト質アルミナとを配合してなる土壌改良剤、あるいはフェライト、オキシ水酸化鉄又はマグヘマイトと、ベーマイト質アルミナと、リン酸カルシウム系化合物とを配合してなる土壌改良剤使用される。
【0009】
の発明のコーティング種子は、例えば次に示す三つの方法で製造される。
【0010】
第1の製造方法では、まず種子をバインダに浸漬し、その後機能性物質を種子にまぶす。すると、種子の表面にバインダを介して機能性物質が接着してコート層が形成される。
【0011】
第2の製造方法では、機能性物質とバインダを混合してペーストを形成し、このペーストを種子の表面にコーティングすることによってコート層が形成される。なお、ペーストを形成する際には、機能性物質とバインダを同量ずつ配合することが好ましい。
【0012】
第3の製造方法としては、タンブリング法でもよい。即ち、種子を回転又は振動する容器に入れ、回転又は振動させながら種子に機能性物質とバインダとをまぶすことによってコート層が形成される。なお、機能性物質とバインダを種子にまぶす際には、機能性物質とバインダが同量であることが好ましい。
【0013】
この発明のコーティング種子を例えば畑に対して播種すると、土壌中の水分によってコート層中のバインダが土壌に分散し、それにつれて機能性物質が土壌に拡散される。このとき、機能性物質は種子を中心にして直径30〜40cmの球の範囲にまで拡散し、その範囲において機能性物質がその効果を発揮する。
【0014】
請求項2に記載の発明のコーティング種子は、請求項1に記載の発明において、機能性物質として更に農薬及び肥料から選ばれた少なくとも一種を含有することを特徴とするものである。
請求項3に記載のコーティング種子の製造方法は、種子をバインダとしての灯油に浸漬した後、機能性物質としてフェライト、オキシ水酸化鉄又はマグヘマイトと、ベーマイト質アルミナとを配合してなる土壌改良剤、あるいはフェライト、オキシ水酸化鉄又はマグヘマイトと、ベーマイト質アルミナと、リン酸カルシウム系化合物とを配合してなる土壌改良剤をまぶすことによって種子の表面に機能性物質をコーティングすることを特徴とする。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、この発明を土壌改良剤で表面をコーティングしたコーティング種子に具体化した実施形態を説明する。
【0016】
この実施形態では機能性物質として土壌改良剤が使用され、例えば登録特許第2604057号公報に開示された土壌改良剤が使用される。この土壌改良剤は、フェライト、オキシ水酸化鉄又はマグヘマイトと、ベーマイト質アルミナとを配合してなるもの、あるいはフェライト、オキシ水酸化鉄又はマグヘマイトと、ベーマイト質アルミナと、リン酸カルシウム系化合物とを配合してなるものである。これらは、土壌に少量添加するだけで土壌の排水性を向上させることができ、特に後者の土壌改良剤はその効果がより大きい。
【0017】
バインダとしては灯油が使用され、これにより土壌改良剤を種子の表面に接着させることができ、土壌改良剤と灯油を主成分とするコート層が種子の表面に形成される。
【0018】
種子にコーティングされる土壌改良剤の量は、10アールの面積の畑に対して100〜1000g、好ましくは300g添加される。
このコーティング種子を製造する場合には、まず種子を灯油に浸漬し、その後土壌改良剤を種子にまぶす。すると、種子の表面に灯油を介して土壌改良剤が接着してコート層が形成される。
【0019】
以上のように、この実施形態によれば次のような効果が発揮される。
・ 無機油である灯油は食用油等の有機油と異なってかびの生育に必要な養分を含まないため、灯油をバインダとして使用することによりかびの発生を防止することができる。
【0020】
・ 土壌改良剤が種子の表面にコーティングされているため、コーティング種子を蒔くことによって、播種と同時に土壌改良剤を土壌に添加することができる。従って、従来土壌改良剤を土壌に添加する場合には、土壌改良剤を土壌に混ぜ合わせたり散布したりする作業が通常の作業に加えて必要であったが、その作業を省略することができる。よって、余分な労力と時間をかけることなく土壌に土壌改良剤を添加することができる。特に大規模面積の農場の場合には、散布等の方法では大変な労力と時間を必要とするので、その効果は顕著である。
【0021】
・ 土壌改良剤は播種されたコーティング種子のコート層から土壌に拡散されるため、その種子の周囲の土壌に対してのみ添加され、種子から離れた根の届かない部分には添加されない。従って、無駄な添加をなくすことができ、土壌改良剤の使用量を抑えることができる。
【0022】
・ 土壌改良剤は播種されたコーティング種子のコート層から土壌に拡散されるため、その種子の周囲の土壌に対して確実に添加される。従って、土壌改良剤の効果を種子やその種子から出る根に対して確実に付与することができる。
【0023】
・ 保存時に空気中の湿気が種子に浸透するのをコート層で遮断することができるため、種子を乾燥した状態で保存することができ、吸湿により発芽障害が起こるのを防止することができる。
【0024】
・ 灯油は、粘度の高い重油等に比べて土壌への分散性が良好なため、水田等の水分の多い土壌はもちろん、乾田や露地栽培の畑等の水分の少ない土壌においても速やかに分散される。従って、バインダとして灯油を使用することにより、土壌改良剤の土壌への拡散性を向上させることができるとともに、発芽の際にコート層が障害となるおそれがない。
【0025】
・ 灯油をバインダとして使用することにより、材料コストを低減することができる。
・ 種子を灯油に浸漬し、その後土壌改良剤を種子にまぶすことにより種子の表面に灯油を介して土壌改良剤が接着するため、コート層を容易に形成することができる。
【0026】
なお、前記各実施形態を次のように変更して構成することもできる。
・ 土壌改良剤と灯油を混合してペーストを形成し、このペーストを種子の表面にコーティングすることによってコート層を形成するように変更すること。
【0027】
このように構成した場合でも種子の表面にコート層を容易に形成することができる。
・ 種子を回転又は振動する容器に入れ、回転又は振動させながら種子に土壌改良剤と灯油とをまぶすことによってコート層を形成するように変更すること。
【0028】
このように構成した場合でも種子の表面にコート層を容易に形成することができる。
次に、前記実施形態から把握できる技術的思想について以下に記載する。
【0029】
・ 種子をバインダに浸漬した後、機能性物質をまぶすことによって種子の表面に機能性物質をコーティングすることを特徴とするコーティング種子の製造方法。このように構成した場合、種子の表面にコート層を容易に形成することができる。
【0030】
・ 機能性物質とバインダを混合して得られるペーストを種子の表面にコーティングすることを特徴とするコーティング種子の製造方法。このように構成した場合、種子の表面にコート層を容易に形成することができる。
【0031】
・ 種子を回転又は振動する容器に入れ、回転又は振動させながら種子に機能性物質とバインダとをまぶすことにより種子の表面に機能性物質をコーティングすることを特徴とするコーティング種子の製造方法。このように構成した場合、種子の表面にコート層を容易に形成することができる。
【0032】
【発明の効果】
この発明は、以上のように構成されているため、次のような効果を奏する。
請求項1及び3に記載の発明のコーティング種子及びコーティング種子の製造方法によれば、かびの発生を防止することができるとともに、余分な労力と時間をかけることなく土壌に機能性物質を添加することができる。また、無駄をなくして機能性物質の使用量を抑えることができる。
【0033】
また、請求項に記載の発明のコーティング種子によれば、機能性物質の土壌への拡散性を向上させることができるとともに、材料コストを低減することができる。
【0034】
請求項2に記載の発明のコーティング種子によれば、請求項1に記載の発明の効果に加え、目的に合わせて農又は料から任意に選択して使用することができる。

Claims (3)

  1. 種子の表面に機能性物質としてフェライト、オキシ水酸化鉄又はマグヘマイトと、ベーマイト質アルミナとを配合してなる土壌改良剤、あるいはフェライト、オキシ水酸化鉄又はマグヘマイトと、ベーマイト質アルミナと、リン酸カルシウム系化合物とを配合してなる土壌改良剤とバインダとしての灯油を主成分とするコート層を形成したことを特徴とするコーティング種子。
  2. 前記機能性物質として更に農薬及び肥料から選ばれた少なくとも一種を含有することを特徴とする請求項1に記載のコーティング種子。
  3. 種子をバインダとしての灯油に浸漬した後、機能性物質としてフェライト、オキシ水酸化鉄又はマグヘマイトと、ベーマイト質アルミナとを配合してなる土壌改良剤、あるいはフェライト、オキシ水酸化鉄又はマグヘマイトと、ベーマイト質アルミナと、リン酸カルシウム系化合物とを配合してなる土壌改良剤をまぶすことによって種子の表面に機能性物質をコーティングすることを特徴とするコーティング種子の製造方法。
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