JP2883305B2 - 空中散布緑化工法 - Google Patents

空中散布緑化工法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、火山灰の降灰地域
や所謂はげ山などの広範囲にわたる荒廃地域の緑化に最
適な埴生材料による空中散布緑化工法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】広範囲にわたる地域の緑化に際して、時
間的にも労力面でも好適であることから、ヘリコプター
を利用して植生材料を空中散布する形態が多々実施され
るに至っている。
【0003】この緑化に際しての埴生材料の空中散布の
方式には、次の二通りがあって、その一つは、植物種子
に肥料を混合した乾式の植生材料を空中散布する所謂空
播き方式であり、今一つは、植物種子、肥料、土壌改良
材、接着剤、着色剤を水で混合した湿式の植生材料を空
中散布する所謂スラリー方式であるが、これらの植生材
料を用いる散布方式には長所と短所とがあり、旨く長所
のみを生かした植生材料の空中散布を実現できる緑化工
法の開発が待たれている状況にある。
【0004】また、早期の緑化と初期エロージョン防止
の面からは、発芽生育力の旺盛な例えば外来草本の牧草
種子を選択して、この牧草種子を5000本/m2 程度
になるように播種することであり、かつ、生育面で好適
には、窒素純分が10〜20g/m2 になる速効性の肥
料を用いることである。一方、長期的なエロージョン防
止とか周辺景観との調和を図る上では、郷土種、特に木
本種を導入することが望まれており、更に、その木本種
のまわりに少量の牧草種とか、郷土種の草本が存在すれ
ば、初期エロージョン防止と景観調和が同時に図れるこ
とになる。
【0005】ところが、発芽生育の早い牧草種子と、発
芽生育の遅い木本種子、更には必要に応じて郷土種の草
本種子を、上記の速効性の肥料を含む植生材料に混合し
て散布した際には、発芽生育の遅い木本や郷土種の草本
が、発芽生育力の旺盛な牧草種に被圧されて生長が困難
となり、加えて、発芽生育の遅い木本種子や郷土種の草
本には、肥効面で遅効性の肥料が施肥されることが望ま
しいのであるが、上記の植生材料に速効性の肥料を含め
ていることから、木本種子や郷土種の草本種子が発芽障
害や生育障害を起こしやすい問題があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】即ち、上記の空播き方
式によれば、植生材料そのものが軽量であることから、
1回当たりの飛行によって大量の植物種子を広範囲に播
種することができ、従って、飛行ならびに施工の経費が
非常に安くつく上に、施工時間も短くて済む利点があ
る。
【0007】ところが、植生材料が軽量であることが災
いして、植物種子と肥料とが風に吹き流されて飛散する
ことから、緑化の目的地に確実に播種することが非常に
困難であり、植生材料の均一散布を望むべくもなく、ま
た、植生材料の散布状況を上空から目視によって知る術
もなく、更には、植生材料が植物種子と肥料とを混合し
ているだけのものであって、植物の生育基盤を含まない
ために、播種現場の土壌が痩せていたり岩盤であったり
すると、植物種子か発芽しても根づき難く、枯死するこ
とが危惧されることから緑化対象の適用範囲が狭くな
り、また、降雨による植物種子の流亡も懸念される問題
があった。
【0008】一方、スラリー方式の場合は、植生材料が
風に吹き飛ばされる懸念がなく、従って、緑化の目的地
に植生材料を均一に散布することができると共に、着色
剤を含むことから植生材料の散布状況を上空から目視に
よって知ることかでき、更に、植生材料が植物種子と肥
料の他に植物の生育基盤となる土壌改良材を有するの
で、植物種子の良好な発芽生育を期待することができ、
延いては緑化対象の適用範囲が広くなると共に、降雨に
よる植物種子の流亡も効果的に防止される利点がある。
【0009】しかし、このスラリ一方式に用いられる植
生材料は、重量が非常に重くて嵩張る点で問題がある。
即ち、1ha(ヘクタール)当たりの緑化対象地域に、
例えば250Kgの種子を播種して緑化させる場合、一
般には、空播き方式では、250Kgの種子を1200
Kgの肥料に混合した量の植生材料が必要とされてお
り、これは総重量が1450Kgで容量か約1.5m3
である。
【0010】これに対してスラリー方式による場合は、
250Kgの植物種子と、1200Kgの肥料と、16
00Kgの土壌改良材と、1100Kgの液体接着剤
と、16Kgの粉末増粘剤と、34Kgの液体着色剤
と、10400Kgの水とを混合した量の植生材料が必
要とされており、これは総重量が14600Kgで容量
が約13m3 もある。
【0011】これでは、植生材料を空中散布する上で、
端的には大量の水を運搬していると言っても過言ではな
く、空播き方式に比べて、重量的には単純計算でも約1
0倍となり、飛行ならびに施工のコストが極めて膨大に
なると共に、施工時間も長時間を要する点で問題があ
り、更に、大量の水を現場調達するための費用も嵩む点
でも問題があった。
【0012】また、発芽生育の早い牧草種子と、発芽生
育の遅い木本種子、更には必要に応じて郷土種の草本種
子を、上記の速効性の肥料を含む植生材料に混合して散
布した際には、発芽生育の遅い木本や郷土種の草本が、
発芽生育力の旺盛な牧草種に被圧されて生長が困難とな
り、加えて、発芽生育の遅い木本種子や郷土種の草本に
は、肥効面で遅効性の肥料が施肥されることが望ましい
のであるが、上記の植生材料に速効性の肥料を含めてい
ることから、木本種子や郷土種の草本種子が発芽障害や
生育障害を起こしやすい問題があった。
【0013】本発明は、上記の二態様による植生材料の
空中散布方式における数々の長所、即ち、空播き方式に
よる場合のローコストで且つ短時間で緑化工事を施工で
きる優れた点と、スラリー方式による場合の緑化目的地
に確実に且つ均一に植生材料を散布できる点と、植生材
料の散布状況を上空から目視によって確認できる点、更
に、流亡を伴わせないで植物種子を良好に発芽生育させ
得る点を生かした植生材料の空中散布による緑化工法を
提供することを目的としている。
【0014】加えて、本発明の他の目的は、施工初期か
ら、施工地の表層土壌のエロージョン防止を図りなが
ら、長期的には、木本植物や、郷土種植物の成立を図
り、周辺景観と調和した緑化を実現することを目的とし
ている。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明は、上述の課題を
解決するための手段を以下のように構成している。即
ち、請求項1に記載した発明では、植物の発芽生育に有
効な基材と、粉状又は粒状の高吸水性ポリマーに着色水
を吸水させて膨潤化させた吸水ポリマーとを含む植生基
礎材料に、速効性の肥料が混合された植生材料に発芽生
育の早い草本種子が混合された第1の植生基材と、遅効
性肥料が混合された植生材料に発芽生育の遅い木本種子
が混合された第2の植生基材とを、緑化対象地域内の別
々の区画域にヘリコプター等を使用して空中より散布す
ることを特徴としている。
【0016】請求項2に記載した発明では、植物の発芽
生育に有効な基材と、粉状又は粒状の高吸水性ポリマー
に着色水を吸水させて膨潤化させた吸水ポリマーとを含
む植生基礎材料に、速効性の肥料が混合された植生材料
に発芽生育の早い草本種子が混合された第1の植生基材
と、遅効性肥料が混合された植生材料に発芽生育の遅い
木本種子と少量の発芽生育の早い草本種子とが混合され
た第2の植生基材とを、緑化対象地域内の別々の区画域
に請求項1の発明と同様に散布することを特徴としてい
る。
【0017】請求項3に記載された発明では、前記の請
求項1及び2の発明における第2の植生基材に、郷土種
の草本種子を混合させてあることを特徴としている。
【0018】請求項4に記載の発明は、前記の請求項1
〜3の発明における第1及び第2の植生基材を、それぞ
れ異なる色合に色付けしてあることを特徴としている。
【0019】
【発明の実施の形態】以下において、本発明の空中散布
緑化工法の一実施形態を説明する。即ち、本発明による
空中散布緑化工法は、植物の発芽・生育に有効な基材と
して、無機質系又は有機質系の保水材に、着色水を吸水
させて膨潤化させた粒状の吸水ポリマーを撹拌混合した
植生基礎材料に、速効性肥料と発芽生育の早い草本種子
を混合した第1の植生基材と、前記植生基礎材料に、遅
効性肥料と発芽生育の遅い木本種子を混合した第2の植
生基材とを、緑化対象地域内の別々の区画域に空中散布
する点に特徴がある。
【0020】こうすることにより、スラリー方式のよう
に大量の植生材料を使用することなく、空播き方式に比
較して、確実性が高く、更には、施工初期からエロージ
ョン防止を図りながら、永続的緑化のための木本種の導
入が確実に図れるようになった。
【0021】また、上記の第2の植生基材には、少量の
発芽生育の早い草本種子を混入することがあり、こうす
ることで、木本種の播種地域(第2の植生材料の散布地
域)において、木本種を被圧することなく、初期のエロ
ージョン防止を図ることができる。
【0022】粒状の吸水ポリマーからは、これに触れる
植生基材に着色水が移動して植生基材が着色されると共
に、ポリマーと植生基材とが万遍なく混ざり合わされる
もので、全体が程よい湿り状態に色付けされて均一に撹
拌された植生材料を得ることができる。
【0023】この植生材料を散布機に充填してヘリコプ
ターから空中散布すると、この植生材料は着色水を含ん
で重たくなっているので、これらは容易に風に吹き飛ば
されることがなく、従って、緑化の目的地に確実に且つ
均一に植生材料を散布することができ、しかも、植生材
料が色付けされていることから、この植生材料の散布状
況を上空から目視で確認することも容易となる。
【0024】そして何よりも、植生材料には水を含ませ
るものの、この水分の量は僅かで済むことから、即ち、
植生材料が風によって容易に吹き飛ばされない程度に埴
生材料を程よく湿らせるに足るだけの量で済むことか
ら、スラリー方式による場合の植生材料に比較して大幅
なる軽量化が達成され、このことから、ヘリコプター1
回当たりの飛行で大量の植物種子を広範囲に播種するこ
とが可能となり、延いては緑化のための飛行ならびに施
工の経費が非常に安くつく上に、施工時間の大幅な短縮
化が達成される。
【0025】尚、上記の植生基材に、予め必要に応じ
て、土壌改良材または水溶性接着剤の少なくとも一種を
混合することも緑化面で好適であり、即ち、土壌改良材
を混合した際には、これが植物の生育基盤となることか
ら、緑化対象の適用範囲に制約を受け難くなると共に、
植物種子の流亡が効果的に防止されるのである。或い
は、水溶性の接着剤を混合した際には、この水溶性の接
着剤を含む植生基材と吸水ポリマーとの撹拌混合によっ
て水溶性接着剤の一部や全部が膨潤して、植物種子が肥
料に接着され、上記した土壌改良材を加えているとき
は、この土壌改良材にも植物種子や肥料が接着されて粒
状と化し、更に、これらの一部は粒状の吸水ポリマーに
も接着されて、全体が程よい湿り状態に色付けされた植
生材料を得ることができるのである。
【0026】
【実施例】以下、本発明の実施例を図1に基づいて説明
する。本発明にかゝる空中散布緑化工法に用いて好適な
植生基礎材料1は、土壌改良材(保水材)2と水溶性の
接着剤3と着色水4を吸水させて膨潤化させた粒状の吸
水ポリマーとを撹拌混合して成る。
【0027】具体的な植生基礎材料の構成は、例えば、
食用色素であるバンレイドグリーン(日本植生株式会社
の商品名)と称される液体の着色剤5を水6により希釈
した着色水を用意し、この着色水をアクアプレン(明成
化学工業株式会社の商品名)やアクアホープ(日本触媒
株式会社の商品名)あるいはイゲタゲル(住友化学工業
株式会社の商品名)等と称される高吸水性ポリマー7に
吸収させて膨潤化させたものに土壌改良材(保水材)2
としてベルムライトとかバーミキュライト等を混合して
構成する。
【0028】本発明に使用する植生基材を得るには、例
えば、混合機械Mを2台用意し、一方の混合機M1 によ
って、上記の植生基礎材料1と速効性の肥料9と発芽生
育の早い草本種子10を混合して第1の植生基材11と
し、他方の混合機械M2 によって、前記と同様に植生基
礎材料1と遅効性の肥料12と発芽生育の遅い木本種子
13を混合して第2の植生基材14を得る。必要に応じ
て、第2の植生基材14に、少量の発芽生育の早い草本
種子10を混合したり、郷土種の草本種子15を配合す
ることができる。また、第1及び第2の植生基材には異
なる色付けをして、施工中、或は施工後に散布箇所を識
別できるようにすることもできる。
【0029】尚、速効性の肥料9としては、例えばタキ
ホスカ(多木化学株式会社の商品名)等の高度化成肥料
が使用でき、遅効性肥料12としては、ハイコントロー
ル(チッソ旭肥料株式会社の商品名)、グリーンマップ
(日本合同肥料株式会社の商品名)等が使用できる。ま
た、発芽生育の早い外来草本種10としては、トールフ
ェスク、ハイランドベントグラス、クリーピングレッド
フェスク、バーミューダグラス等が使用できる。更に
は、発芽生育の遅い木本種13としては、ヤマハギ、ヤ
シャブシ、イタチハギ、アカマツ等の樹木種が使用で
き、郷土種の草本15としては、ススキ、メドハギ、イ
タドリ、ヨモギなどが使用できる。
【0030】上記のようにして得た第1及び第2の植生
基材11、14を、ヘリコプタ−Hが備える散布ホッパ
−16に交互に投入し、これら第1及び第2の植生基材
11、14を、散布ホッパ−16毎で交互に或は混合機
械Mの配合バッチ毎で交互に、荒廃山腹等の緑化対象地
域S内の別々の区画域に空中散布するのである。
【0031】上記の植生材料の量は、例えば、緑化対象
地域Sの1ha当たりに250Kgの植物種子を播種す
る施工に必要な量であるとすると、これを小型の250
Kg積みヘリコプターによって空中散布する際は、散布
機の重量を考慮して、1 回の飛行当たりに散布できる植
生材料の量が180Kg乃至165Kg程度であること
から、1 台のヘリコプターによって植生材料をピストン
散布する際は、散布回数が11回から15回のバッチ数
となる。
【0032】このような散布形態をスラリー方式でとっ
たならば、1 回の飛行当たりに散布できるスラリー状の
植生材料の量が210Kg乃至250Kg程度であるこ
とから、散布回数ひいてはヘリコプターの飛行回数が5
8回から64回のバッチ数となり、単純に飛行回数を比
べても、本発明にかゝる工法によれば、スラリ一方式の
5分の1の飛行回数で緑化工事を施工することができ
る。
【0033】この際、図1、2にも示すように、第1の
植生基材11の散布域Aと第2の植生基材14の散布域
Bとで、第1及び第2の植生基材11、14が混じり合
わないように、かつ、散布域A、Bが互いに囲い合うよ
うに植生基材11、14を散布するのであり、その散布
の状況は、第1及び第2の植生基材11、14を異なる
色合いの着色剤5によって色付けしてあることで、上空
から容易に目視で確認することができる。
【0034】このような散布形態を取れば、先ずは図2
(A)に示すように、緑化対象地域Sにおいて、第1の
植生基材11に含まれた発芽生育の早い草本種子(例え
ば牧草種子)10が速効性肥料9の施肥下に置かれて早
期に発芽生育し、散布域Aが早期に緑化されて、初期エ
ロージョンが効果的に防止される。そして、この早期に
緑化した散布域Aによって散布域Bが囲まれることで、
第2の植生基材14に含まれる木本種子13や郷土種草
本種子15の流亡や凍上が免れることができる。
【0035】次いで図2(B)に示すように、遅効性肥
料12の施肥下に置いて、発芽生育の遅い木本種子と郷
土種草本種子13に少量の発芽生育の早い牧草種子10
を混入されると、施工初期に牧草種子10が発芽生育す
るが、播種量が少量であることと、遅効性肥料の施肥下
であることから、発芽は早いが生育は比較的緩慢とな
り、遅くに発芽生育してくる木本種13及び郷土種草本
15を被圧することがなく、木本種や郷土種草本の発芽
障害や生育障害を起こすことなく、かつ、施工後の早い
時期から地表面を牧草種のような発芽生育の早い植物で
被覆するので、施工地の表面土壌のエロージョンを防止
することができる。即ち、散布域Bは、発芽生育の早い
草本によって先ず緑化され、次いで郷土種草本によって
緑化され、やがては時を経て、木本種が生育し、この散
布域が樹林化されることになる。
【0036】
【発明の効果】以上説明したように、本発明による植生
基材の空中散布による緑化工法は、上記した形態で実施
され、植生材料は少量の水分を含むだけであるから、こ
の植生材料を空中散布するに際してのヘリコプターの飛
行回数を、スラリー方式に比較して大幅に減少させるこ
とができ、延いては緑化のための飛行ならびに施工経費
の大幅なダウンと施工時間の大幅な短縮化が達成され
る。
【0037】また、発芽生育の遅い木本とこの木本の地
表付近を被覆する少量の発芽生育の早い草本、更には必
要に応じて混合される郷土種の草本と、発芽生育の早い
例えば牧草等の草本とが、緑化対象地域内の別々の区画
で発芽生育することで、発芽生育の遅い木本や郷土種の
草本が、牧草等の発芽生育の早い草本によって被圧され
ることが効果的に避けられる。
【0038】この際、発芽生育の早い草本種子が速効性
肥料の施肥下に置かれて、この草本の初期生育が好適に
行われることから、緑化対象地域内の内、第1の植生基
材の散布域が早期に緑化され、初期エロージョンが効果
的に防止される。一方、第2の植生基材の散布域は、そ
の周囲が早期に緑化された草本によって囲まれることか
ら、第2の植生基材に含まれる木本種子の流亡や凍上を
免れることができ、かつ、第2の植生基材に発芽生育の
早い草本種子を少量混入した場合にも、発芽生育の早い
草本種子が、遅効性肥料の施肥下に置かれていることか
ら、早期に発芽するが、初期生育は緩慢となり、木本種
や郷土種草本を被圧することなく地表面を被覆し、この
第2の植生基材散布域においても、初期エロージョンの
防止を効果的に発揮する。
【0039】而して、第1の植生基材の散布域が、まず
緑化され、次いで、第2の植生基材の散布域が木本によ
って樹林化され、数年後には緑化対象地域を樹木により
緑化することができる。また、第2の植生基材に少量の
発芽生育の早い草本種子とか、郷土種の草本種子を配合
した場合には、先ず少量の生育の早い草本によりやや粗
く被覆緑化され、次に、郷土種草本によって緑化され、
更にはこの緑化域が木本によって樹林化されるもので、
荒廃した緑化対象地域の緑化が、例えば、牧草と樹木・
野草によって効果的に、申し分なく緑化が完成すること
ができる。
【0040】
【図面の簡単な説明】
【図1】第1及び第2の植生基材を得る材料混合の説明
及び、ヘリコプターによる植生基材の空中散布状況を示
す説明図である。
【図2】第1及び第2の植生基材を散布した後、植物の
発芽生育初期の状況を示す説明図である。
【符号の説明】
1…植生基礎材料、7…高吸水性ポリマー、9…速効性
肥料、10…発芽生育の早い草本種子、11…第1の植
生基材、12…遅効性の肥料、13…発芽生育の遅い木
本種子、14…第2の植生基材、H…ヘリコプタ−、S
…緑化対象地域、M…混合機械、A…第1の植生基材の
散布地域、B…第2の植生基材の散布地域。

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 植物の発芽生育に有効な基材と、粉状又
    は粒状の高吸水性ポリマーに着色水を吸水させて膨潤化
    させた吸水ポリマーとを含む植生基礎材料に、速効性の
    肥料が混合された植生材料に発芽生育の早い草本種子が
    混合された第1の植生基材と、遅効性肥料が混合された
    植生材料に発芽生育の遅い木本種子が混合された第2の
    植生基材とを、緑化対象地域内の別々の区画域に散布す
    ることを特徴とする空中散布緑化工法。
  2. 【請求項2】 植物の発芽生育に有効な基材と、粉状又
    は粒状の高吸水性ポリマーに着色水を吸水させて膨潤化
    させた吸水ポリマーとを含む植生基礎材料に、速効性の
    肥料が混合された植生材料に発芽生育の早い草本種子が
    混合された第1の植生基材と、遅効性肥料が混合された
    植生材料に発芽生育の遅い木本種子と少量の発芽生育の
    早い草本種子とが混合された第2の植生基材とを、緑化
    対象地域内の別々の区画域に散布することを特徴とする
    空中散布緑化工法。
  3. 【請求項3】 第2の植生基材に、郷土種の草本種子を
    混合させてある請求項1又は2に記載した空中散布緑化
    工法
  4. 【請求項4】 第1及び第2の植生基材を、それぞれ異
    なる色合に色付けしてある請求項1〜3に記載した空中
    散布緑化工法。
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