JP3566772B2 - リフローはんだ付け装置の温度設定方法 - Google Patents

リフローはんだ付け装置の温度設定方法 Download PDF

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、コンベアの搬送方向に沿った炉本体内の温度プロファイルをファジィ推論により所定の温度プロファイルに制御するリフローはんだ付け装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、ヒータなどの発熱体により発生する熱風を利用してクリームはんだを溶かし、コンベアにて搬送される電気部品が実装された基板をはんだ付けするリフローはんだ付け装置が知られている。このリフローはんだ付け装置は、コンベアの搬送方向に沿って所定の温度プロファイルが形成されるように、ヒータなどの発熱体やファンの入力状態が所定の入力に設定されて、所定の炉本体内にプリヒートゾーンやリフローゾーンなどのゾーンを複数の構成している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、リフローはんだ付け装置の始動時や材質および厚さ寸法の異なる基板をはんだ付けする場合には、あらかじめ基板に熱電対などを取り付け、この基板をコンベアにて搬送して炉本体内における基板の温度プロファイルを測定し、この温度プロファイルが基板を良好にはんだ付けできる所定の温度プロファイルとなるように、リフロー条件の1つであるヒータなどの発熱体の入力を設定する。
【0004】
しかしながら、発熱体の入力の設定は、熟練作業者が経験や勘などに基づいて複数の発熱体の入力をそれぞれ適宜操作して設定するため、設定作業が煩雑となる一方、経験の浅い作業者が設定を行うと、所定の温度曲線が得られるまで時間を要し作業効率が低下する問題がある。
【0005】
本発明は、このような点に鑑みなされたもので、所定の部品実装基板の温度プロファイルが短時間で容易に得られるリフローはんだ付け装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明のリフローはんだ付け装置の温度設定方法は、炉本体、この炉本体に設けられはんだ付けされる部品実装基板を搬送するコンベア、このコンベアの下方にこのコンベアの搬送方向に沿って複数配設されたファン、および、前記コンベアの上方にこのコンベアの搬送方向に沿って複数配設された発熱体を備えたリフローはんだ付け装置の温度設定方法において、前記炉本体内における前記コンベアの搬送方向に沿った複数位置での前記部品実装基板の温度を測定し、前記炉本体内の前記複数位置における前記部品実装基板の各目標温度と各測定温度との各温度差を演算し前記複数位置における各々の位置での前記温度差とその位置に対し前記コンベアの搬送方向の上流側および下流側に隣接する各位置での前記各温度差からファジィ推論により前記発熱体の入力を設定する演算を行い、この設定に基づいて前記発熱体を発熱させるものである。前記ファジィ推論とは、炉本体内の各位置およびその上下流側における前記温度差から、経験則にて決定された規則に基づいて発熱体への入力を設定するための演算を行うものである。
【0007】
【作用】
本発明のリフローはんだ付け装置の温度設定方法は、炉本体内におけるコンベアの搬送方向に沿った複数位置での部品実装基板の目標温度と測定温度との各温度差を演算し、前記複数位置における各々の位置での前記温度差とその位置に対し前記コンベアの搬送方向の上流側および下流側に隣接する各位置での前記各温度差からファジィ推論により発熱体の入力を設定する演算をし、この設定に基づいて発熱体を発熱させるため、部品実装基板の目標温度となるように発熱体の発熱状態の設定が容易となる。
【0008】
【実施例】
以下、本発明のリフローはんだ付け装置の一実施例を図面を参照して説明する。
【0009】
図2において、1は炉本体で、この炉本体1は、長手方向の両端に基板搬入口2および基板搬出口3が開口するトンネル型に形成されている。そして、この炉本体1内には長手方向を区画する区画壁4,4が複数形成され、これら区画壁4,4により長手方向に沿ってプリヒートゾーンとしての第1ないし第3の加熱室5,5やリフローゾーンとしての第4および第5の加熱室5,5が区画形成されている。また、区画壁4,4には、基板搬入口2および基板搬出口3の延長上に位置する連通口6,6が開口形成されている。
【0010】
さらに、この炉本体1内には、両端部が基板搬入口2および基板搬出口3から露出し、区画壁4,4の連通口6,6を貫通してコンベア8が炉本体1の長手方向に沿って配設されている。また、炉本体1の各加熱室5,5には、コンベア8の下方に位置してファンであるブロア9,9がそれぞれ配設されているとともに、コンベア8の上方には発熱体としてのヒータ10,10が複数配設されている。また、各加熱室5,5には、窒素ガスなどの不活性ガスを流入させる図示しない流入管が接続されている。なお、この流入管は、加熱室5内の温度が一番高いリフローゾーンである第4の加熱室5にのみ接続し、この加熱室5から上下流側の第3および第5の加熱室5,5に区画壁4,4の連通口6,6を介して不活性ガスを流入させるようにしてもできる。
【0011】
また、炉本体1の基板搬出口3側である下流側には、コンベア8に搬送されリフローはんだ付けされた電気部品を搭載する部品実装基板12を冷却する冷却手段13が設けられている。
【0012】
次に、ヒータ10の発熱をファジィ推論により制御する構成について図1を参照して説明する。
【0013】
ヒータ10は、図示しない商用交流電源からの電力をヒータ10に供給する出力制御手段15に接続され、この出力制御手段15には、供給する電力の制御を行う制御手段16が接続されている。
【0014】
そして、この制御手段16には、図示しない中央演算処理装置(Central Processing Unit:CPU)を主構成とするメイン制御部17が設けられている。そして、このメイン制御部17には、メイン制御部17から発信される信号により作動する目標温度記憶手段18、演算手段としてのファジィ演算部19、ファジィ規則記憶手段20およびメンバーシップ関数記憶手段21が接続されている。なお、目標温度記憶手段18には、図3に示すように、コンベア8の搬送方向である炉本体1内の長手方向に沿った部品実装基板12の目標温度プロファイル、すなわち、面実装された各種電気部品を良好にはんだ付けできる目標温度プロファイルを構成する炉本体1内の長手方向に沿った各位置での部品実装基板12の表面温度となる目標温度が連続的となるように多数記憶されている。
【0015】
さらに、制御手段16には入出力プロセッサ(Input Output Processor)23が接続され、この入出力プロセッサ23の出力側にはヒータ10を接続する出力制御手段15が接続されている。また、この入出力プロセッサ23の入力側には、目標温度記憶手段18に記憶された目標温度プロファイルに対応する炉本体1内の長手方向に沿った各位置での部品実装基板12の温度プロファイルを測定する温度検出手段としての熱電対などの温度センサ24が接続されている。なお、温度検出手段としては、温度センサ24に限られず、赤外線温度計により部品実装基板12の表面温度を測定するようにしてもできる。
【0016】
また、ファジィ演算部19は、図3に示すように、目標温度記憶手段18に記憶された炉本体1内の長手方向に沿った各位置での目標温度T、および、温度センサ24にて検出され入出力プロセッサ23にて算出された各目標温度Tに対応する位置での測定温度tの各温度差ΔTと、目標温度Tに対してコンベア8の搬送方向である炉本体1の長手方向の上流側の隣の位置における目標温度Tn−1 およびこの目標温度Tn−1 に対応する位置での測定温度tn−1 との温度差ΔTn−1 と、下流側の隣の位置における目標温度Tn+1 およびこの目標温度Tn+1 に対応する位置での測定温度tn+1 との温度差ΔTn+1 とに基づいて、ファジィ推論を実行して、出力制御手段15によりヒータ10への入力を制御するための出力制御手段15を制御する設定修正値Pを算出する。
【0017】
すなわち、ファジィ規則記憶手段20およびメンバーシップ関数記憶手段21に、人間の経験や勘に基づく知識として、それぞれ記憶されたファジィ規則や各メンバーシップ関数に基づいて出力制御手段15の制御を設定する設定修正値Pを算出する。なお、この設定修正値Pは、メイン制御部17および入出力プロセッサ23にて出力制御手段15を制御する所定の信号に変換され、この信号に基づいて出力制御手段15がヒータ10に所定の入力の電力を供給して、ヒータ10が発熱されるようになっている。
【0018】
そして、ファジィ規則記憶手段20には、例えば表1に示すファジィ規則が記憶されている。
【0019】
【表1】
Figure 0003566772
これらファジィ規則は、炉本体1内の各位置での温度差ΔT、これら各位置の上流側の温度差ΔTn−1 、および、下流側の温度差ΔTn+1 から得られるヒータへの入力を設定する設定修正値Pを示している。この表1において、各温度差ΔT、ΔTn−1 およびΔTn+1 は、かなり大きい、すなわち各目標温度T、Tn−1 およびTn+1 より各測定温度t、tn−1 およびtn+1 がかなり高い(PB)、少し大きい、すなわち各目標温度T、Tn−1 およびTn+1 より各測定温度t、tn−1 およびtn+1 が少し高い(PS)、ほぼ0、すなわち各目標温度T、Tn−1 およびTn+1 と各測定温度t、tn−1 およびtn+1 とがほぼ等しい(ZR)、少し小さい、すなわち各目標温度T、Tn−1 およびTn+1 より各測定温度t、tn−1 およびtn+1 が少し低い(NS)、かなり小さい、すなわち各目標温度T、Tn−1 およびTn+1 より各測定温度t、tn−1 およびtn+1 がかなり低い(NB)の5つのファジィ変数に分けられる。なお、この表1に示すファジィ規則表は、下流側の温度差ΔTn+1 がZRである場合である。
【0020】
また、ヒータへの入力の設定修正値Pは、出力制御手段15による入力をかなり小さくさせる旨の(NB)、入力を少し小さくさせる旨の(NS)、入力がほぼ適当である旨の(ZR)、入力を少し大きくさせる旨の(PS)、入力をかなり大きくさせる旨の(PB)の5つのファジィ変数にて制御される。
【0021】
なお、炉本体1の長手方向の端部である基板搬入口2および基板搬出口3近傍の目標温度Tには、上流側または下流側の目標温度Tがないが、これら端部の位置での目標温度T間の目標温度Tでは、上下流側にそれぞれ目標温度Tがあるため、これら中間位置での目標温度Tにおける各温度差ΔT、ΔTn−1 およびΔTn+1 により求められるヒータ10への入力の設定修正値Pは、三次元マトリックスとなる。すなわち、三次元マトリックスは、例えば表1に示すある位置での温度差ΔTと上流側の温度差ΔTn−1 との関係で必要なファジィ規則表が、下流側の温度差ΔTn+1 の5つのファジィ変数ごとに必要となる。
【0022】
このため、例えば炉本体1に加熱室5,5を5つ設け、各加熱室5,5ごとに目標温度Tを1つずつ設定した場合において、表1に示すファジィ規則の表は、さらに上流側に加熱室5,5のない基板搬入口2側の第1の加熱室5およびさらに下流側に加熱室5のない基板搬出口3側の第5の加熱室5では1つずつで表されるが、中間の第2ないし第4の加熱室5,5ではファジィ規則表は三次元マトリックスとなるため、2+3×5=17のファジィ規則表が必要となる。
【0023】
そして、例えば、中間の位置での加熱室5,5の温度差ΔTがかなり小さく(NB)で、この加熱室5,5の上流側の温度差ΔTn−1 がほぼ0で(ZR)、下流側の温度差ΔTn+1 がほぼ0(ZR)であれば、ヒータ10への入力をかなり大きくさせる旨(PB)となる。
【0024】
また、ファジィ規則は、例えばマムダニの法則を用いた場合にif〜thenの式により表すと次の通りとなる。なお、ここでは、ΔTn+1 をZRに固定した例を示すが、その他、ΔTn+1 がNB、NS、PS、PBの4パターンがある。
【0025】
if(ΔTisNB)and (ΔTn−1 isNB)and (ΔTn+1 isZR)then(PisZR) …(1)
if(ΔTisNB)and (ΔTn−1 isZR)and (ΔTn+1 isZR)then(PisPB) …(2)
if(ΔTisNB)and (ΔTn−1 isPB)and (ΔTn+1 isZR)then(PisPB) …(3)
if(ΔTisNS)and (ΔTn−1 isZR)and (ΔTn+1 isZR)then(PisPS) …(4)
if(ΔTisZR)and (ΔTn−1 isNB)and (ΔTn+1 isZR)then(PisNS) …(5)
if(ΔTisZR)and (ΔTn−1 isNS)and (ΔTn+1 isZR)then(PisNS) …(6)
if(ΔTisZR)and (ΔTn−1 isZR)and (ΔTn+1 isZR)then(PisZR) …(7)
if(ΔTisZR)and (ΔTn−1 isPS)and (ΔTn+1 isZR)then(PisPS) …(8)
if(ΔTisZR)and (ΔTn−1 isPB)and (ΔTn+1 isZR)then(PisPS) …(9)
if(ΔTisPS)and (ΔTn−1 isZR)and (ΔTn+1 isZR)then(PisNS) …(10)
if(ΔTisPB)and (ΔTn−1 isNB)and (ΔTn+1 isZR)then(PisNB) …(11)
if(ΔTisPB)and (ΔTn−1 isZR)and (ΔTn+1 isZR)then(PisNB) …(12)
if(ΔTisPB)and (ΔTn−1 isPB)and (ΔTn+1 isZR)then(PisZR) …(13)
なお、
(ΔTisNB)and (ΔTn−1 isNS)and (ΔTn+1 isZR)
(ΔTisNB)and (ΔTn−1 isPS)and (ΔTn+1 isZR)
(ΔTisNS)and (ΔTn−1 isNB)and (ΔTn+1 isZR)
(ΔTisNS)and (ΔTn−1 isNS)and (ΔTn+1 isZR)
(ΔTisNS)and (ΔTn−1 isPS)and (ΔTn+1 isZR)
(ΔTisNS)and (ΔTn−1 isPB)and (ΔTn+1 isZR)
(ΔTisPS)and (ΔTn−1 isNB)and (ΔTn+1 isZR)
(ΔTisPS)and (ΔTn−1 isNS)and (ΔTn+1 isZR)
(ΔTisPS)and (ΔTn−1 isPS)and (ΔTn+1 isZR)
(ΔTisPS)and (ΔTn−1 isPB)and (ΔTn+1 isZR)
(ΔTisPB)and (ΔTn−1 isNS)and (ΔTn+1 isZR)
(ΔTisPB)and (ΔTn−1 isPS)and (ΔTn+1 isZR)
の場合には、表1に示す空白のように、他のif〜thenの式により得られるファジィ規則と重複するため、設定修正値Pを算出する必要がない。
【0026】
そして、メンバーシップ関数記憶手段21に記憶されたメンバーシップ関数は、例えば、表2および図4に示すように、炉本体1内の各位置での温度差ΔT、これら各位置の上流側の温度差ΔTn−1 、および、下流側の温度差ΔTn+1 に対するメンバーシップ関数と、表3および図4に示すように、ヒータ10への入力の設定修正値Pに対するメンバーシップ関数で、各ファジィ変数NB、NS、ZR、PS、PBからなる。
【0027】
【表2】
Figure 0003566772
【表3】
Figure 0003566772
なお、表2に示すメンバーシップ関数における数値は、各ファジィ変数NB、NS、ZR、PS、PBと各目標温度および対応する各測定温度の温度差(℃)との適合度を示し、表3に示すメンバーシップ関数における数値は、各ファジィ変数NB、NS、ZR、PS、PBとヒータ10の温度設定のための入力を制御する設定修正値(℃)との適合度を示している。
【0028】
そして、ファジィ演算部19は、目標温度記憶手段18に記憶された炉本体1内の長手方向に沿った各位置での部品実装基板12の目標温度T、および、温度センサ24にて検出され入出力プロセッサ23にて算出された各目標温度Tに対応する位置での部品実装基板12の測定温度tの各温度差ΔTと、これら目標温度Tに対してコンベア8の搬送方向である炉本体1内の長手方向の上流側の隣の位置における目標温度Tn−1 およびこの目標温度Tn−1 に対応する位置での測定温度tn−1 との温度差ΔTn−1 と、下流側の隣の位置における目標温度Tn+1 およびこの目標温度Tn+1 に対応する位置での測定温度tn+1 との温度差ΔTn+1 とに基づいて、メンバーシップ関数記憶手段21に記憶されている各メンバーシップ関数から、これら炉本体1の各位置での温度差ΔT、これら各位置の上流側の温度差ΔTn−1 、および、下流側の温度差ΔTn+1 に応じたファジィ変数の適合度を求める。さらに、これら各ファジィ変数の適合度に基づいてファジィ規則記憶手段20に記憶されているファジィ規則に従って、各温度差ΔT、ΔTn−1 およびΔTn+1 に応じたヒータ10の入力やヒータ10への入力を制御する設定修正値Pを求め、この設定修正値Pに基づいて、ヒータ10に電力を供給する出力制御手段を制御している。
【0029】
次に、上記構成のリフローはんだ付け装置における目標温度である最適ヒータ温度を設定する設定方法の動作について図6および図7に示すフローチャートを参照して説明する。この設定方法は、新規の部品実装基板12に対して生産を始める前に実施して、ヒータ温度を決定するものである。
【0030】
なお、リフローはんだ付け装置としては、図2に示すように、加熱室5,5を5つ設けた構造について説明する。また、このリフローはんだ付け装置において、部品実装基板12に面実装された各種電気部品を良好にはんだ付けできる所定の温度プロファイルは、ヒータ10の数、ブロア9の出力、炉本体1の断熱効率、はんだ付けする部品実装基板12の構成などの実験値により算出される。そして、図6に示すように、コンベア8の搬送方向である炉本体1内の長手方向に沿った各位置における所定の温度プロファイル、すなわち目標温度プロファイルを構成する目標温度を図示しないリフローはんだ付け装置に内蔵しているコンピュータシステムに入力する(ステップ1)。
【0031】
また、図5に示すように、はんだ付けを行う部品実装基板12の基板本体31、ICチップ32、ICチップピン33などの各部に、温度記録手段34に接続された温度検出手段としての熱電対24,24を複数取り付ける。なお、熱電対24,24を温度記録手段34に接続する図示しない電線の長さは、炉本体1の長手方向の長さより長くする。
【0032】
そして、この温度記録手段34に接続された熱電対24,24を取り付けた部品実装基板12をあらかじめヒータ10を加熱して恒温状態にある炉本体1内に、コンベア8にて所定の速度、すなわち実際に製品となる部品実装基板12のはんだ付けの際の搬送速度と同速度で搬入し、炉本体1内における搬送される部品実装基板12の表面温度を適宜測定する。
【0033】
次に、この熱電対24にて測定された炉本体1内の各位置における部品実装基板12の温度を温度記録手段34に記録するとともに、部品実装基板12の各部の測定温度の平均値をコンピュータシステムに入力して例えばメモリに格納する(ステップ2)。そして、これら各測定温度とあらかじめコンピュータシステムに入力し目標温度記憶手段18に記憶した各目標温度とから、炉本体1内の各位置での温度差ΔT、これら各位置の上流側の温度差ΔTn−1 、および、下流側の温度差ΔTn+1 を算出し、所定の範囲内であるか否かを判断する(ステップ3)。このステップ3で、各温度差ΔT、ΔTn−1 およびΔTn+1 が所定の範囲内である場合には演算を終了し、所定の範囲内でない場合には、次に進み、ファジィ推論を実行する(ステップ4)。
【0034】
そして、ファジィ推論の実行に際しては、図7に示すように、あらかじめコンピュータシステムに入力しメンバーシップ関数記憶手段21に記憶したメンバーシップ関数から、各温度差ΔT、ΔTn−1 およびΔTn+1 に応じて各ファジィ変数NB、NS、ZR、PS、PBの適合度を求める(ステップ11)。
【0035】
さらに、あらかじめコンピュータシステムに入力した前記第(1)式〜第(13)式に示すようなファジィ規則に基づいて、全ての結論値を求める。なお、これらファジィ規則の各式から算出された結論値は、例えば図4に示す斜線部分となる。
【0036】
すなわち、測定温度プロファイルから得られた各温度差ΔT、ΔTn−1 およびΔTn+1 から、表1に示すファジィ規則に該当するものを全てのファジィ規則に対し、表2に示すメンバーシップ関数にあてはめ、その中から最小値(MIN)の適合度を演算し、表3に示すメンバーシップ関数に対応させる。
【0037】
そして、コンピュータシステムにて、ヒータ10への入力を制御する各ファジィ変数NB、NS、ZR、PS、PBのそれぞれに対する適合度の最大値(MAX)を求める(ステップ12)。すなわち、表3に示すメンバーシップ関数に該当する全ての適合度に対し足算による最大値により、ヒータ10への入力の制御の各ファジィ変数NB、NS、ZR、PS、PBを頭切りし、これらファジィ変数NB、NS、ZR、PS、PBおよび頭切りラインにより形成される図4に示す斜線部分の面積Sを求める。さらに、この面積Sにおける重心Gを求め、この重心Gの位置のヒータ10への入力の設定修正値Pを求め(ステップ13)、次の操作の待機状態となる。
【0038】
この後、算出されたヒータ10への入力を制御する設定修正値Pに基づいて出力制御手段15を調整し、この出力制御手段15の調整により設定された入力によりヒータ10を発熱させ、炉本体1内を目標温度プロファイルに近付ける。すなわち、例えば、
更新ヒータ温度=旧ヒータ温度+装置の比例定数×重心(設定修正値P)
ここで、装置の比例定数は、実験により求める
と示すように、出力制御手段15にて設定したヒータ10の温度に本装置の比例定数と算出した設定修正値Pを掛け合わせた値を加えた値が出力制御手段15にて新たに設定し直すヒータ10の温度となる。
【0039】
そして、上述のように、各温度差ΔT、ΔTn−1 およびΔTn+1 をパラメータとしてファジィ推論によりヒータ10の温度設定を変更し、再び測定温度プロファイルの測定、ファジィ推論の実行という作業を2、3回繰り返すことにより、炉本体1内の温度プロファイルが目標温度プロファイルにほぼ近似した曲線となり、ヒータ10の温度設定の変更回数が3回以内となる。
【0040】
上記実施例によれば、炉本体1内の各位置での温度を測定し、あらかじめ得られた目標温度プロファイルを構成する目標温度との温度差ΔTを算出するとともに、各位置の上下流側に隣接する位置での測定温度と目標温度との温度差ΔTn−1 およびΔTn+1 を算出し、これら温度差ΔT、ΔTn−1 およびΔTn+1 に基づいて、各メンバーシップ関数に従ってファジィ推論を実行し、ヒータ10のへ入力の設定修正値Pを求め、この設定修正値Pに基づいて作業者がヒータ10への入力を制御する出力制御手段を調整するのみで、経験や勘に基づく知識を有しない作業者でも容易に短時間で所定の温度プロファイルとなる炉本体1内の温度が得られる。
【0041】
また、炉本体1内の温度を部品実装基板12に熱電対24を取り付けて測定するため、炉本体1に複数の温度検出手段を配設する必要がなく、安価で容易に製造できる。
【0042】
なお、上記実施例において、ファジィ変数としてNB、NS、ZR、PS、PBの5つに分け、ファジィ推論を実行してヒータ10への入力を制御する設定修正値Pを求めて説明したが、ファジィ変数は5つに限らず、温度条件、炉本体1の構造などにより適宜複数設けてもよい。また、ファジィ推論としてマムダニの法則を用いて説明したが、この法則に限られるものでなく、いずれの制御方法を用いてもよい。そして、設定修正値Pとしては、温度に限らず、出力制御手段15によるヒータ10への電力供給率(%)とするなど、いずれのヒータ10の制御方法でもできる。
【0043】
また、ヒータ10の制御方法としては、例えば各加熱室5,5への設定を、作業者がコンピュータシステムとして組み込まれているタッチパネル画面から加熱室5の温度を200℃にするというように入力することもできる。すなわち、コンピュータシステムでは、この入力指令により温度調節器に指示している。そして温度調節器は、ヒータ10の近くに取り付けられた温度センサ24を監視しながらPID(Proportional Integral Differential)制御により一定温度に保つようにヒータ電源のON/OFF制御を行っている。
【0044】
さらに、リフローはんだ付け装置に、炉本体1内の各位置での温度を測定する温度センサ24などの温度検出手段を、炉本体1内の長手方向に沿ってコンベア8にて搬送される部品実装基板12の近傍に位置して配設するとともに、ヒータ10への入力を制御する出力制御手段15および温度検出手段35が接続され出力制御手段15を制御するファジィ推論を実行する制御手段16を備えた制御盤などを設け、あらかじめ目標温度プロファイルを入力しておくことにより、制御手段16にて直接出力制御手段15を制御してヒータ10の入力を設定し自動的に温度設定を行うようにしてもできる。さらに、ヒータ10のみならず、ブロア9の風量を例えば1500回転/分やコンベアの搬送速度を例えば1m/分などに自動設定するようにしてもできる。このような構成により、はんだ付けする部品実装基板12が異なる場合でも、作業者の操作が不要となり、常にきめ細かな制御ができる。
【0045】
【発明の効果】
本発明のリフローはんだ付け装置の温度設定方法によれば、炉本体内におけるコンベアの搬送方向に沿った複数位置での部品実装基板の目標温度と測定温度との各温度差を演算し、前記複数位置における各々の位置での前記温度差とその位置に対し前記コンベアの搬送方向の上流側および下流側に隣接する各位置での前記各温度差からファジィ推論により発熱体の入力を設定する演算を行い、この設定に基づいて発熱体を発熱させるため、熟練作業者の経験や勘に基づく作業を自動化でき、比較的短時間で容易に炉本体内を搬送される部品実装基板の温度を目標温度に設定できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のリフローはんだ付け装置の温度設定方法の一実施例を示すブロック構成図である。
【図2】同上リフローはんだ付け装置を示す説明図である。
【図3】同上炉本体内における部品実装基板の温度プロファイルを示すグラフである。
【図4】同上炉本体内の各位置での目標温度と測定温度との温度差および上下流における温度差のメンバーシップ関数のファジィ変数から、ヒータへの入力の設定修正値を求める作用を示す説明図である。
【図5】同上炉本体内の温度を測定する手段の構成を示す説明図である。
【図6】同上ヒータへの入力の設定修正値を求める作用を示すフローチャートである。
【図7】同上ファジィ推論を実行する作用を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 炉本体
8 コンベア
9 ファンであるブロア
10 発熱体としてのヒータ
12 部品実装基板
15 出力制御手段
16 制御手段
18 目標温度記憶手段
19 演算手段
24 温度検出手段

Claims (1)

  1. 炉本体、この炉本体に設けられはんだ付けされる部品実装基板を搬送するコンベア、このコンベアの下方にこのコンベアの搬送方向に沿って複数配設されたファン、および、前記コンベアの上方にこのコンベアの搬送方向に沿って複数配設された発熱体を備えたリフローはんだ付け装置の温度設定方法において、
    前記炉本体内における前記コンベアの搬送方向に沿った複数位置での前記部品実装基板の温度を測定し、
    前記炉本体内の前記複数位置における前記部品実装基板の各目標温度と各測定温度との各温度差を演算し
    前記複数位置における各々の位置での前記温度差とその位置に対し前記コンベアの搬送方向の上流側および下流側に隣接する各位置での前記各温度差からファジィ推論により前記発熱体の入力を設定する演算を行い、
    この設定に基づいて前記発熱体を発熱させる
    ことを特徴とするリフローはんだ付け装置の温度設定方法。
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