JP3566752B2 - フィルム繰出し装置およびそれを用いたフィルム端部接合方法 - Google Patents

フィルム繰出し装置およびそれを用いたフィルム端部接合方法 Download PDF

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
この発明は、自動充填製袋装置、ラミネート装置、グラビア印刷機、スリッター装置その他に適用して好適なフィルム繰出し装置およびそれを用いたフィルム端部接合方法に関し、とくに実際に繰出し走行されている先行繰出しフィルムの次に繰出し走行される後行繰出しフィルムの、繰出し装置への適正なるットを、容易かつ迅速ならしめるものである。
【0002】
【従来の技術】
たとえば、自動充填製袋装置に適用される従来の一般的なフィルム繰出し手段としては、支持フレームの上部に、上下方向もしくは水平方向に所定の間隔をおいて位置する2本一対のスピンドルを設けるとともに、それらの各スピンドルを、共通のもしくは別個独立の回転駆動手段に連絡したものがある。
【0003】
この装置は、フィルムをロール状に巻回してなるフィルムロールの中空巻芯をスピンドルに嵌め合わせるとともに、そのスピンドル上で、中空巻芯をそれの軸線方向に挟持した状態でスピンドルを回転させてフィルムを繰出すものであり、ここでは、一方のスピンドルからのフィルムの繰出し走行中に、次に繰出されるフィルムを他方のスピンドルに嵌め合わせ固定して繰出しを準備することにより、先行繰出しフィルムの後端部に、次に繰出される後行繰出しフィルムの先端部を容易に接合することができ、また、フィルムの繰出しをその中断なしに、先行繰出しフィルムから後行繰出しフィルムに滑らかに移行することができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、かかる従来技術にあっては、後行繰出しフィルムの繰出しを準備するに当り、フィルムを、多くは1000〜3000mの長さで巻回したフィルムロールを、位置が不変のスピンドルの高さまで持ち上げることが必要になる他、そのフィルムロールの中空巻芯をスピンドルに嵌め合わせるとともに、それをスピンドル上に位置決め固定するための作業が必要になるため、その繰出し準備作業が重労働となり、また、作業工数が嵩むという問題があった。
【0005】
この発明は、従来技術の有するこのような問題点を解決することを課題として検討した結果なされたものであり、この発明の目的は、後行繰出しフィルムの繰出しの準備を、少ない作業工数で、簡単かつ容易に行なうことができるフィルム繰出し装置およびそれを用いたフィルム端部接合方法を提供するにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
この発明のフィルム繰出し装置は、支持フレームの上下個所に、フィルムロールからのフィルムの繰出しを交互に行う、位置固定の上部繰出し部および、昇降変位される下部繰出し部をそれぞれ設け、前記上部繰出し部を、フィルムロールの巻芯内に挿入されて、その巻芯に、好ましくは摩擦掛合されるスピンドルと、スピンドルの回転駆動手段と、スピンドルをその軸線方向に進退作動させる駆動手段とで構成し、そして、前記下部繰出し部を、他のフィルムロールの外表面に接触、これも好ましくは摩擦接触してそれを支持する複数本のサーフェイスロールと、それぞれのサーフェイスロールを同期回転させる駆動手段とで構成するとともに、サーフェイスロール上に支持したフィルムロールを、そこからのフィルムの繰出しを継続しつつ、その巻芯軸線がスピンドルの軸線と実質的に整列する位置まで上昇させる下部繰出し部昇降手段を支持フレームに設けたものである。
【0007】
ここで好ましくは、スピンドルの外径を、その周方向で局部的に、または全周にわたって変化させる径拡縮手段を設け、より好ましくは、その径拡縮手段を、加圧流体の封入膜によって、または、加圧流体の封入膜および、それにより半径方向に変位される剛性部材によって構成する。
【0008】
また好ましくは、前記径拡縮手段を、相互に対向もしくは対抗して位置する一対のテーパコーンと、テーパコーンの少なくとも一方を、両テーパコーンが互いに接近および離反する方向に変位させるねじ手段と、両テーパコーンに接触し、テーパコーンの変位によって少なくとも一端が半径方向に変位される剛性部材とで構成する。
【0009】
そしてさらには、前記ピンドルの往復動手段をロッドレスシリンダで構成することが好ましく、また、前記下部繰出し部昇降手段を雄ねじ部材およびそれに螺合する雌ねじ部材と、雄ねじ部材の回転駆動手段とで構成することが好ましい。
【0010】
また、この発明のフィルム端部接合方法は、上部繰出し部から現実に繰出し走行されている先行繰出しフィルムをクランプして、それの繰出し走行を停止させ、先行繰出しフィルムのクランプ位置より後方側でその先行繰出しフィルムを幅方向に切断し、その後、下部繰出し部に支持されて、先行繰出しフィルムの切断後端縁と上下方向に対応させて先端縁を位置させた次に繰出される後行繰出しフィルムの先端部に予め貼着した接合テープの、後行繰出しフィルムの先端縁からの突出部分を、前記切断位置より前方側で先行繰出しフィルムの後端部分の一方側の表面だけに貼着して、その先行繰出しフィルムの切断端面と後行繰出しフィルムの先端面とを対向させた姿勢で、より好ましくは面もしくは線接触させた姿勢で先行繰出しフィルムに後行繰出しフィルムを接合し、さらに、前記クランプを解除するとともに、下部繰出し部から後行繰出しフィルムを繰出し、しかる後、繰出し状態にあるその後行繰出しフィルムを、下部繰出し部の上昇変位の後に、その下部繰出し部から上部繰出し部に引き渡すものである。
【0011】
【作用】
このフィルム繰出し装置では、上部繰出し部のスピンドルの回転運動に基づいて、そのスピンドルを中空巻芯内に嵌め合わせた一のフィルムロールからフィルムを繰出している間に、次に繰出し走行される他のフィルムロールを、下部繰出し部のサーフェイスロール上に、そのフィルムロールの長さに応じて位置決め載置するだけで、他のフィルムロールの、繰出し装置へのセットを簡単かつ迅速に行うことができる。
【0012】
そしてここでは、上部繰出し部に保持するフィルムロールのフィルム残量が所定値以下に減少した場合に、そのフィルムロールから繰出されているフィルムの後端部分に、下部繰出し部に配設したフィルムロールの繰出し先端部を、接合テープその他によって連絡し、次いで、下部繰出し部の複数本のサーフェイスロールをともに同期作動させることにより、上部繰出し部のフィルムロールに代えて、それらのサーフェイスロール上のフィルムロールからのフィルムの繰出しを行う。
【0013】
フィルムの繰出しが、このようにして上部繰出し部のフィルムロールから下部繰出し部のフィルムロールに変更された後は、上部繰出し部のスピンドル上に存在する中空巻芯を、そのスピンドルの後退変位に併せて、もしくはそれに先だって、スピンドルから取り除くとともに、スピンドルを、それの後退限位置まで後退させる。
【0014】
ところで、スピンドルにその外径の拡縮手段を設けた場合には、上述のような巻芯の取り除きは、スピンドルの縮径下にて極めて容易に行うことができる。
【0015】
しかる後は、サーフェイスロール上のフィルムロールからのフィルムの繰出しを継続しつつ下部繰出し部の全体を、昇降手段の作用をもって、そのフィルムロールの巻芯中心が、スピンドルの中心軸線と実質的に整列する位置まで上昇させ、そこで、後退限位置にあるスピンドルを回転させ乍ら前進させて、そのスピンドルの、フィルムロール巻芯への進入をもたらし、これによって、フィルムロール支持および繰出しを、サーフェイスロールからスピンドルに肩代わりさせる。
【0016】
なおここにおいて、スピンドルが、外径拡縮手段を具える場合には、予め縮径状態としたスピンドルを、巻芯への差込前もしくは後に回転作動させ、そしてその差込みが終了した時点で、スピンドルを拡径変形させて巻芯の内周面に掛合させることにより、前記肩代わり作動を極めて円滑なものとすることができる。
【0017】
フィルムロールの支持および繰出しの、上述したような肩代わりを終えた後は、下部繰出し部の、昇降手段による下降と、サーフェイスロールの回転の停止とをもたらして、その下部繰出し部を、それの下降限位置で、次ぎのフィルムロールのそこへの配設を待機させる。
【0018】
従って、このフィルム繰出し装置では、次に繰出される、比較的重量の大きいフィルムロールを高い位置まで持上げることが不要になる他、そのフィルムロールの巻芯を、作業者の手作業によってスピンドルに嵌め合わせることが不要となり、フィルムロールの装置へのセットを、少ない作業工数で、簡単かつ容易に行うことができる。
【0019】
なおここにおいて、スピンドルに、それの外径の拡縮手段を設けた場合には、スピンドルの、巻芯に対する抜き差しを極めて容易かつ円滑なものとすることができるとともに、スピンドルの拡径変形をもって、フィルムロールをそのスピンドル上に、作業者の手作業なしに自動的に、かつ確実に固定することができる。
【0020】
ところで、前記径拡縮手段は、それによって巻芯を十分な強さで固定し得る限りにいて、スピンドルの周方向に所定の間隔をおいて拡縮するものまたは、スピンドルの全周にわたって拡縮するものとすることができる。
ここで、その径拡縮手段を、加圧流体、たとえば加圧空気の給排により拡縮する加圧流体封入膜によって構成した場合には、径拡縮手段の構造を簡単にするとともに、それを十分軽量化することができ、加えて、拡縮応答速度を高めることができる。
また、その径拡縮手段を、加圧流体封入膜および、それによって半径方向に変位される、周方向に間隔をおいた剛性部材によって構成した場合には、巻芯の内周面に局部的に大きな摩擦力を作用させて、フィルムロールの固定強度を高めることができる。
【0021】
さらに、前記径拡縮手段を、ねじ手段によって相互に接近および離反する方向に変位される一対のテーパーコーンおよび、それらのテーパーコーンによって半径方向に変位される、周方向に間隔をおいた剛性部材により構成した場合には、フィルムロールの重量が大きい場合でも、巻芯をその周方向の各部で均等に支持して、フィルムロールの偏心繰出しのおそれを十分に取り除くことができる。
また、この装置にいて、スピンドルの往復動手段をロッドレスシリンダで構成した場合には、進退運動を迅速に行うことができるとともに、その駆動手段の全体を軽量かつ小型とし、また、それの構造を簡単なものとすることができる。
加えて、下部繰出し部の昇降手段を、雌雄のねじ部材により構成した場合には、フィルムロールの重量のいかんを問わず、少ない消費動の下で、それを常に等速で昇降させることができ、また、昇降位置を高い精度でコントロールすることができる。
【0022】
そしてまた、以上のようなフィルム繰出し装置を用いた、この発明のフィルム端部接合方法では、フィルム繰出し装置の上述したような作用効果はそのままに、先行繰出しフィルムの後端部と、後行繰出しフィルムの先端部との接合形態を改善してフィルム相互の重なり枚数を有効に低減させることができる。
すなわち、自動充填製袋機その他における従来の、フィルムの端部接合は、フィルムをロール状に巻回してなるフィルムロールから実際に繰出されている先行繰出しフィルムロール残量が少なくなったときに、次に繰出される後行繰出しフィルムの先端部に予め貼着した接合テープの、その後行繰出しフィルムからの迫出し部分を、先行繰出しフィルムに機械的にまたは手作業によって貼り付けることにより行われていることから、従来のフィルム接合部分は、図9にフィルムの長さ方向断面図で示すように、先行繰出しフィルムaの後端部分a1に、後行繰出しフィルムbの先端部分b1が重なり合うことに加え、両フィルムa,bの接合力をもたらす接合テープcもまたそれらに重なり合って存在することになり、フィルム接合部の最大厚みは、接合テープも含めて、フィルム厚みのほぼ3倍になる。
【0023】
それ故に、繰出されたフィルムを幅方向に二つ折にした状態で、その折返し端部分を自動充填製袋機の縦シールロールによって、それの長さ方向に連続的にヒートシールするに当り、一対の縦シールロール間に挟み込まれるフィルムの最大厚みが、接合テープcを含めて、一枚のフィルムのほぼ6倍にもなる。従って、一枚のフィルムの折返し部分にヒートシールを施すべくクリアランスを設定されている一対のヒートシール歯間に前記接合部分を高速で通過させる場合には、フィルムのトータル厚みがヒートシール歯のクリアランスをはるかに越えることになって、その接合部分の、ヒートシール歯への噛み込み時に大きな衝撃が発生し、フィルム接合部分はその衝撃によってヒートシール歯の幅方向のいずれか一方側に逃げるため、縦シールロールによるフィルムの適正な挟み込み状態を維持することが実質的に不可能となり、しかも、フィルムの接合部分が縦シールロールを通過した後においてもなお、フィルムを所期した挟み込み状態に自然復帰させることができない。
【0024】
そこで従来は、このような事態の発生を回避すべく、後行繰出しフィルムを先行繰出しフィルムに貼着した後、先行繰出しフィルムが巻芯から離脱した時点で装置の運転を一時停止するとともに、フィルム接合部分が縦シールロールを通過し終えるまで、充填を行うことなく装置を低速で運転し、しかる後、装置の運転速度を速めて充填製袋を再開することとしていた。
【0025】
しかしながらこのことによれば、運転の一時停止および低速運転が必須不可欠となって作業能率の低下が余儀なくされ、また先行繰出しフィルムaの、後行繰出しフィルムbの貼着位置より後方側部分のみならず、後行繰出しフィルムbの先端部分b1のうち、先行繰出しフィルムaに重なり合う部分もまた、充填包装に全く寄与し得ないことになって、フィルムの相当長さのロスが不可避となるという問題があった。
【0026】
これに対し、この発明の方法では、接合テープの作用下で、先行繰出しフィルムの切断後の後端面と、後行繰出しフィルムの先端部都を相互に対向させた状態で、両フィルムの接合が行われるので、フィルム接合部分での最大厚みは、接合テープを含めてフィルム厚みのほぼ2倍となる。したがって、接合フィルムを幅方向に二つ折にして自動充填製袋機の縦シールロールを通過させるときの最大厚みは、一枚のフィルムのほぼ4倍なとり、従来技術に比してフィルムの二枚相当分だけ薄くなるので、フィルムの接合部分がヒートシール歯に噛み込まれる際の噛み込み衝撃もまた従来技術に比して相当小さくなる。
【0027】
しかもここでは、一枚のフィルムのほぼ4倍の厚みとなる最大厚み領域は接合テープの幅相当分であって、その領域は縦シールロールを瞬時のうちに通過することから、フィルム接合部分を定常の運転速度をもって縦シールロールに通過させる場合であっても、そのフィルム接合部分の、ヒートシール歯の幅方向への逃げを十分に防止することができる。
【0028】
かくして、この方法によれば、後行繰出しフィルムの、先行繰出しフィルムへの接合に際する装置の運転停止が不要になる他、フィルム接合部分が縦シールロールを通過し終わるまでの間の、装置の低速運転が不要になるので、作業能率を大きく向上させることができる。
【0029】
加えて、この方法では、後行繰出しフィルムの先端部分が、先行繰出しフィルムの後端部分に重なり合うことがなく、その後行繰出しフィルムの先端部を繰出しの初期から充填包装に有効に寄与させることができるので、フィルムのロスを極めて少ならしめることができる。
【0030】
そしてさらに、この方法では、フィルム相互の上述したような接合の後に、下部繰出し部からの後行繰出しフィルムの繰出しを行うとともに、繰出し状態にあるその後行繰出しフィルム、ひいては、そのフィルムのフィルムロールを、下部繰出し部の上昇変位に基づいて、下部繰出し部から上部繰出し部に引き渡すことにより、その下部繰出し部を、それの再度の下降の下で、その後に繰出されるフィルムのフィルムロールのセットのために待機させることができ、その待機位置は十分低い位置となるので、そこへのフィルムロールセットは、少ない労力で簡単かつ容易に行うことができる。
【0031】
【実施例】
以下にこの発明の実施例を図面に基づいて説明する。
図1は発明装置の実施例を示す略線縦断面図であり、図2は、発明装置を端部接合装置とともに示す側面図である。
このフィルム繰出し装置1では、支持フレーム2の上部に位置が一定の上部繰出し部3を、そして、その支持フレーム2の下部に位置する下部繰出し部4をそれぞれ設ける。
ここで上部繰出し部3は、フィルムロール5の中空巻芯5a内へ挿入されて、好ましくは、巻芯5aの内周面に摩擦掛合される水平姿勢のスピンドル6を、回転駆動手段の一例としてのモータ7に連絡した回転軸8に、スプラン、セレーションなどのすべり継手を介して、軸線方向に進退可能に駆動連絡するとともに、そのスピンドル6を、支持フレーム2の上部に水平に配設して、往復動手段の一例としてのロッドレスシリンダ9に連絡することによって構成することができ、これによれば、スピンドルア6は、モータ7の作動に基づいて回転することができ、また、ロッドレスシリンダ9によって、図示のような作用位置と不作用位置とに進退変位することができる。
【0032】
なお、図中10はスリーブを示し、このスリーブ10は、すべり継手の、スピンドル6に設けた穴側部材11の進退運動をガイドし、併せて、スピンドル6、フィルムロール5等の重量を支持すべく機能する。
ところで、スピンドル6には、その外径を、周方向に間隔をおいて局部的に、または、全周にわたって拡縮し得る径拡縮手段を設けて、それの、フィルムロール巻芯5aへの抜き差しを円滑かつ容易ならしめることが好ましい。
【0033】
図3(a)はその一例を示す図であり、この例は、コア12の周りに、加圧流体の供給によって拡径変形し、その加圧流体の排出によって縮径変形する加圧流体封入膜13を、それの全周にわたって配設したものであり、加圧流体の給排は、コア12に設けた流体通路および開口を経て行わせることができる。
なおここで、スピンドル外径の局部的な拡縮は、図3(b)に示すように、袋状をなす、相互に独立した複数の加圧流体封入膜14のそれぞれを、コア12の周りに所定の間隔をおいて配設することにより、または、図3(c)に示すように、コア12の全周を覆う加圧流体封入膜13のさらに外周側に、コア12の軸線方向に延びる複数枚の剛性プレート15を周方向に間隔をおいて配置するとともに、各剛性プレート15を外筒16に設けたスリット17を経て半径方向外方へ突出させ、そして、その剛性プレート15を、それに設けたフランジ15aと外筒16との当接によって抜け止めすることにより実現することができる。
【0034】
そしてまた、スピンドルの外径を局部的に変化させる他の径拡縮手段は、図4に例示するように、相互に対向して位置する一対のテーパコーン18もしくは、相互に対抗して位置する一対のテーパコーン19と、対をなすテーパコーン18、19の少なくとも一方を、両テーパコーンが相互に接近および離反する方向に変位させるねじ手段20と、周方向に所定の間隔をおいて位置して、両テーパコーン18、19に接触し、テーパーコーンの変位によって少なくとも一端が半径方向に変位される剛性部材21、22とで構成することができ、いずれの場合も、剛性部材21、22は外筒23に設けたスリット24を経て半径方向に変位することができる。
【0035】
なおここで、図4(a)に示す剛性部材21は、その両側部に設けたフランジ21aの、スリット両側部分への当接により、また、図4(b)に示す剛性部材22は、その両端に突設したフランジ22aのスリット両端部分への当接によりそれぞれ抜け止めされる。
この一方において、下部繰出し部4は次ぎに繰出される他のフィルムロール25の外表面に接触してそれを支持する複数本、図では2本のサーフェイスロール26と、これらの両サーフェイスロール26を、歯車、チェーンなどを介して周方向へ同期回転させる駆動手段、たとえばモータ27とからなる。
【0036】
そしてさらに、支持フレーム2には、下部繰出し部全体の昇降変位をもたらす昇降手段28を設ける。ここにおけるこの昇降手段28は、支持フレーム2の上下方向に延在させてもうけた一本の雄ねじ部材29および、この雄ねじ部材29を回転駆動するモータ30と、下部繰出し部4の、サーフェイスロール連ブラケット31の中央部に設けられて雄ねじ部材29に螺合する雌ねじ部材32とで構成することができ、好ましくは、連ブラケット31の両端部を、支持フレーム2のそれぞれの支柱33に嵌め合わせることによって、下部繰出し部4の円滑なる昇降変位を担保する。
なおここで、雄ねじ部材29および雌ねじ部材32のそれぞれを、ボール雄ねじおよびボール雌ねじとした場合には、下部繰出し部4の変位を一層円滑にすることができる。
【0037】
そしてさらに、図2に示す端部接合装置41では、フィルムロール5から繰出されている先行繰出しフィルム34が通過する2本のガイドロール35、36間に、その先行繰出しフィルム34の上面に接触させて、もしくはそれの上面からわずかな間隔をおいて固定部材42を配設する。この固定部材42は、図5に、装置を部分断面正面図で示すように、枠部材43に固定した、全体としてほぼチャンネル状の部材からなり、そのチャンネル状部材の長さ方向および幅方向のほぼ中央部分に形成されて、後に述べるカッター刃の走行を許容する、フィルム幅より長い長さのスリット44を有する。
【0038】
また、先行繰出しフィルム34の下面側には、そのフィルム34から間隔をおいて位置して、固定部材42に対向する可動部材45を設け、この可動部材45を、それに連絡したシリンダ46により、固定部材42に対して二段階にわたって進出作動可能ならしめる。可動部材45のこの進出作動は、好ましくは、図5に示すように、枠部材43に固設した摺動ガイド47と、可動部材45の両端に設けた摺動部材48とからなる摺動機構の作用下にて行う。
【0039】
そしてこの可動部材45の上表面の、フィルム出側部分には、ゴム、ゴム状弾性材料などにて構成することができるクランプ用弾性パッド49を、貼着その他によって、好ましくはそれの全長にわたって取付け、このクランプ用弾性パッド49の厚みおよび硬度を、可動部材45の第1段階の進出作動によって、先行繰出しフィルム34を固定部材42のフィルム出側部分42に押圧して、そのフィルム34の走行を確実に停止させ得る程度のものとする。ここで、このクランプ用弾性パッド49の幅および取付け位置は、それによるフィルム34の押圧部が、固定部材42に設けたスリット44より、フィルムの出側に幾分偏って位置するよう選択する。
【0040】
一方、可動部材45の上表面の、フィルム入側部分には、クランプ用弾性パッド49に隣接させて、好ましくはわずかな間隙をおいて、これもまたゴム、ゴム状弾性材料などにて構成することができる圧着用弾性パッド50を取付け、このパッド50の厚みおよび硬度を、可動部分45の第2段階の進出作動により、クランプ用弾性パッド49の大きな弾性変形下で、それ自身を固定部材42に十分に圧着させ得るものとする。従って、可動部材45の第1段階の進出状態においては、この圧着用弾性パッド50と固定部材42との間にはまだ隙間が存在することになる。
【0041】
なお、この圧着用弾性パッド50は、可動部材45のフィルム入側端から、固定部材42に設けたスリット44と対応する位置より幾分フィルム出側に至るまでの幅を有しており、これがためその圧着用弾性パッド50は、固定部材42のスリット形成位置より、フィルムの出側部分までそれに圧着されることになる。
【0042】
また、このような圧着用弾性パッド50には、フィルムロール25からその後に繰出される後行繰出しフィルム37の保持部としての複数個の負圧吸引孔51を、図示しない負圧発生源に接続する。このことによれば、後行繰出しフィルム37の、予め接合テープを貼着した先端部分を、その圧着用弾性パッド50に吸着保持することができる。
【0043】
さらにここでは、固定部材42に設けたスリット内に、それの下表面より幾分下方へ突出させてカッター刃52を配置し、このカッター刃52を往復駆動手段、図5に示すところでは、枠部材43に水平に固定したロッドレスシリンダ53に取付ける。このロッドレスシリンダ53は、カッター刃52の不使用時にはそれを、図示のように、フィルムの走行を妨げることのないスリット端部分位置に退避させる。
【0044】
ところで、このようなフィルム切断手段の作用を、より円滑かつ確実なものとするためには、図2に示すように、固定部材42のフィルム入側部分42bに、先行繰出しフィルムの保持部としての複数個の負圧吸引孔54を設け、それらを図示しない負圧発生源に接続することが好ましい。ここで、負圧吸引孔54は、固定部材42の全長にわたって設けることは必須ではなく、それの長さ方向の中央部分だけに設けることもでき、このことは、圧着用弾性パッド50に形成する負圧吸引孔51についても同様である。
なお、この一方で、固定部材42に負圧吸引孔54を形成しない場合には、その固定部材42のフィルム入側部分42bは必ずしも必要ではない。
【0045】
以上のように構成してなるフィルム繰出し装置および端部接合装置の作用を以下に説明する。
はじめに、上部繰出し部3のスピンドル6に支持したフィルムロール5の回転作動によってそこから繰出される先行繰出しフィルム3の、図2に示すよう繰出し走行中に、先端部に予め接合テープを貼着した後行繰出しフィルム37の先端部分を、ガイドロール38を経て圧着弾性パッド50に、負圧吸引孔51の作用下で吸着保持させる。このとき、後行繰出しフィルム37の先端縁は、図6に拡大断面図で示すように、カッター刃52の刃縁の真下に位置させることが好ましく、また、接合テープ39は、それの貼着面を上に向けた姿勢で、それの全幅のほぼ半分を後行繰出しフィルム37の先端縁から突出させた状態とすることが好ましい。
【0046】
ここで、先行繰出しフィルム34のフィルムロール5の巻径が所定値まで減少したときには、たとえば径検出信号に基づいてシリンダ46を作動させ、これによって可動部材45に第1段階の進出作動を行わせる。
この結果、クランプ用弾性パッド49が、先行繰出しフィルム34の走行を停止させる。
従って、好ましくは、シリンダ46の作動とタイミングを合わせて、スピンドル6の回転、ひいては、フィルムロール5の繰出し回転を停止させることによって、先行繰出しフィルム34への弛みの発生を防止する。
【0047】
次いで、好ましくは、固定部材42のフィルム入側部分42bに設けた負圧吸引孔54によって、フィルム34を吸引保持しつつ、ロッドレスシリンダ53を作動させて、カッター刃52を、固定部材42と圧着用弾性パッド50との間の間隙内で、スリット44に沿わせて先行繰出しフィルム34の幅方向へ、それの全幅にわたって往復運動させ、これによって、先行繰出しフィルム34を、固定部材42とクランプ用弾性パッド49とによるそれのプランプ位置よりフィルムの入側部分で切断する。従って、切断後のフィルム34の後端縁は、圧着用弾性パッド50に保持した後行繰出しフィルム37の先端縁と上下方向に対応して位置することになる。
【0048】
先行繰出しフィルム34をこのように切断したカッター刃52が、フィルムの走行を妨げることのないスリット端部分に、図5に示すように復帰した後は、シリンダ46を再作動させて、可動部材45に第2段階の進出作動を行わせ、これによって、クランプ用弾性パッド49の一層の弾性変形下で、圧着用弾性パッド50を固定部材42に圧着させる。
【0049】
ここで好ましくは、可動部材45のこのような第2段階の進出に先だって、先行繰出しフィルム34の切断後端部分を、固定部材42の負圧吸引孔54から開放し、併せて、その切断後端部分を、フィルムロール5の中空巻芯5aとともに装置から取除くことにより、切断後端部分によって、その後の接合テープ貼着作業が妨げられるおそれを取り除く。
ところで、フィルムロール5の中空巻芯5aのこのような除去は、上部繰出し部3のスピンドル6の回転の停止後における、好ましくはそれの縮径変形下での、作業者の手によるそのスピンドル6からの抜き取り操作をもって、または、ロッドレスシリンダ9によるそのスピンドル6の後退変位と同時の自動抜き取りをもって行うことができる。
【0050】
そしてこのことによれば、圧着用弾性パッド50の、固定部材42への圧着によって、その圧着用弾性パッド上に、後行繰出しフィルム37の先端部とともに保持した接合テープ39の上向き貼着面を、先行繰出しフィルム34の後端部に貼着させた場合に、後行繰出しフィルム37の先端面が、図7に示すように、先行繰出しフィルム34の後端面に直接的に対向整列することになって、先後の両端部の完全なる接合が直ちに行われることになる。
これに対し、先行繰出しフィルム34の前記切断後端部分を、固定部材42に保持したままにしたときは、接合テープ39の先行繰出しフィルム34への貼着に当り、後行繰出しフィルム37の先端部が、図8に示すようにに、その切断後端部分34aに重なり合うことになるため、切断後端部分34aの事後的な取り除きによってはじめて、先行繰出しフィルム34の後端面と、後行繰出しフィルム37の先端面との直接的な対向整列が行われることになる。
【0051】
以上のようにして、先行繰出しフィルム34の後端部に、後行繰出しフィルム37の先端部を接合した後は、圧着用弾性パッド50による後行繰出しフィルム37の吸着保持を解除するとともに、可動部材45をその後退限位置まで変位させて、両弾性パッド49、50を、図2に示すようにに、固定部材42から十分に離隔させ、さらに後行繰出しフィルム37を、下部繰出し部4のサーフェイスロール26の、モータ27の作動による回転運動、ひいては、それらのサーフェイスロール26とフィルムロール25の摩擦力によるそのフィルムロール25の繰出し回転に基づいて繰出し走行させる。
【0052】
ところで、このような一連の接合作業の、開始から終了に至るまでの間の、自動充填製袋装置その他の装置による所要の作業は、図示しない、多くは複数本のアキュムロールによって蓄えたフィルムを消費することにより、中断なしに行われる。
【0053】
なおここで、後行繰出しフィルム37のフィルムロール25は、サーフェイスロール26の上述したような回転運動に基づくそれの繰出し回転中に、昇降手段28の、モータ30による雄ねじ部材29の回転によって、サーフェイスロール26とともに上昇変位されて、そのフィルムロール25の巻芯25aの中心が、予め後退位置としたスピンドル6の軸線とほぼ整列する位置に位置決め停止され、そこで、たとえば、縮径状態にあるスピンドル6を、回転運動させ乍ら進出させて、そのスピンドル6の巻芯25aへの完全なる挿入をもたらし、次いで、そのスピンドル6の局部的なもしくは全周にわたる拡径をもたらして、スピンドル6を巻芯25aの内周面に摩擦掛合させることにより、支持および繰出し回転を、下部繰出し部4から上部繰出し部3に肩代わりされる。
【0054】
この一方において、フィルムロール25の引き渡しを終えた下部繰出し部4は、モータ27の停止によるサーフェイスロール26の回転の停止および、この停止の前もしくは後におけるそれの下降変位によって、図2に示すようなそれの下限位置まで下降され、そこで、その後に繰出し回転されるフィルムロールの、そこへのセットを待機する。
従って、その後に繰出されるフィルムロールのその下部繰出し部4へのセットは、それが十分低い位置に存在し、しかも、そのセットに当っては、フィルムロールをサーフェイスロール上に位置決め載置するだけで足りることから、フィルムロールの重量が大きい場合で合っても、少ない作業工数で、簡単かつ容易に行うことができる。
【0055】
ところで、下部繰出し部4にセットしたフィルムロールに対する繰出しの準備は、フィルム先端部への接合テープの貼着等と、そのフィルム先端部の、圧着弾性パッド50への吸着保持とによって行うことができる。
【0056】
【発明の効果】
かくして、この発明のフィルム繰出し装置では、次に繰出されるフィルムロールをセットする下部繰出し部が十分低い位置に存在し、しかも、そのセットは、サーフェイスロール上にフィルムロールを単に載置することにて行われるので、重量物としてのフィルムロールを高く持上げること、そのフィルムロールの巻芯に対してスピンドルを嵌め合わせることおよび固定すること等が不要になり、フィルムロールのセットを、少ない作業工数で、簡単かつ容易に行うことが可能となる。
ここで、スピンドルに外径拡縮手段を設けた場合には、スピンドルの巻芯に対する抜き差しを容易かつ円滑なものとすることができ、しかも、スピンドルの拡径変形により、フィルムロールのそこへの固定を、自動的に、かつ確実に行うことができる。
【0057】
なお、スピンドルの径拡縮手段を、加圧流体の給排によって拡縮する加圧流体封入膜によって構成した場合には、その径拡縮手段の構造を簡単にするとともに、それを軽量化することができ、また、拡縮応答性を高めることができる。また、その径拡縮手段を、加圧流体封膜と、それによって変位される剛性部材とによって構成した場合には、上記利点に加え、巻芯の内周面に局部的に大きな摩擦力を作用させて、フィルムロールの固定強度を高めることができる。
【0058】
この一方で、スピンドル径拡縮手段を、ねじ手段と、そのねじ手段によって相互に接近および離反する方向に変位される一対のテーパコーンと、それらのテーパコーンによって半径方向に変位される剛性部材とで構成した場合には、フィルムロールの重量が大きくとも、巻芯をその周方向の各部で均等に支持して、フィルムロールの偏心繰出しのおそれを確実に取り除くことができる。
【0059】
さらに、この装置のスピンドル往復動手段をロッドレスシリンダで構成した場合には、スピンドルの迅速な進退運動を可能とし、また、駆動手段全体の軽量小型化および、駆動手段のこうぞうの簡素化を実現することができる。
加えて、下部繰出し部の昇降手段を、雌雄のねじ部材により構成した場合には、フィルムロールの重量の大小を問わず、少ない消費動力で、フィルムロールを常に等速で昇降させることができ、また、高い精度で昇降位置をコントロールすることができる。
そしてまた、発明装置を用いたフィルム端部接合方法では、それに個有の作用効果はそのままに、先行繰出しフィルム後端面と、後行繰出しフィルム先端面とを正確に対向させてそれらの両フィルムの接合を行うことができ、かかる接合の結果として、フィルム接合部分でのフィルムのトータル厚みを、接合テープをも含めて最大二枚とすることができるので、フィルム端部接合に際する、自動充填製袋装置等の装置の一時停止、低速運転などを必要とすることなく、フィルム接合部分を装置の定常運転の下で、円滑かつ適正にその装置に通過させることができる。従って、従来技術に対して、作業能率を大きく向上させることができる。しかも、このような端部接合により、後行繰出しフィルムの先端部をそれの繰出しの初期から充填包装等の用に供することができるので、フィルムロスを極めて少ならしめることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】発明装置の実施例を示す略線断面図である。
【図2】発明装置を端部接合装置とともに示す側面図である。
【図3】スピンドルの径拡縮手段を例示する断面図である。
【図4】スピンドル径拡縮手段の他の例を示す断面図である。
【図5】端部接合装置の部分断面正面図である。
【図6】後行繰出しフィルムの先端部の、圧着用弾性パッドへの保持状態を例示する断面図である。
【図7】先行繰出しフィルムと後行繰出しフィルムとの好適接合状態を示す断面図である。
【図8】先行繰出しフィルムと後行繰出しフィルムとの他の接合状態を示す断面図である。
【図9】先行繰出しフィルムと後行繰出しフィルムとの従来の接合状態を示す断面図である。
【符号の説明】
1 フィルム繰出し装置 17,24 スリット
2 支持フレーム 18,19 テーパコーン
3 上部繰出し部 20 ねじ手段
4 下部繰出し部 21,22 剛性部材
5,25 フィルムロール 21a,22a フランジ
5a,25a 巻芯 26 サーフェイスロール
6 スピンドル 28 昇降手段
7,27,30 モータ 29 雄ねじ部材
8 回転軸 31 連ブラケット
9 ロッドレスシリンダ 32 雌ねじ部材
10 スリーブ 33 支柱
11 穴側部材 34 先行繰出しフィルム
12 コア 37 後行繰出しフィルム
13,14 加圧流体封入膜
15 剛性プレート
15a フランジ
16,23 外筒

Claims (7)

  1. 支持フレームの上下二個所に、フィルムロールからのフィルムの繰出しを交互に行う、位置固定の上部繰出し部および、昇降変位される下部繰出し部をそれぞれ設け、
    前記上部繰出し部を、フィルムロールの巻芯内に挿入されてその巻芯に掛合されるスピンドルと、このスピンドルの回転駆動手段と、スピンドルをその軸線方向に進退作動させる往復動手段とで構成し、
    前記下部繰出し部を、他のフィルムロールの外表面に接触してそれを支持する複数本のサーフェイスロールと、それぞれのサーフェイスロールを同期回転させる駆動手段とで構成するとともに、
    前記サーフェイスロール上に支持したフィルムロールを、そこからのフィルムの繰出しを継続しつつ、それの巻芯軸線が前記スピンドルの軸線と実質的に整列する位置まで上昇させる下部繰出し部昇降手段を前記支持フレームに設けてなるフィルム繰出し装置。
  2. 前記スピンドルの外径を局部的もしくは全体的に変化させる径拡縮手段を設けてなる請求項1記載のフィルム繰出し装置。
  3. 前記径拡縮手段を加圧流体の封入膜によって、または、加圧流体封入膜および、それにより半径方向に変位される剛性部材によって構成してなる請求項2記載のフィルム繰出し装置。
  4. 前記径拡縮手段を、相互対向もしくは対抗して位置する一対のテーパコーンと、テーパコーンの少なくとも一方を、両テーパコーンが互いに接近および離反する方向に変位させるねじ手段と、両テーパコーンに接触し、テーパコーンの変位によって少なくとも一端が半径方向に変位される剛性部材とで構成してなる請求項2記載のフィルム繰出し装置。
  5. 前記スピンドルの往復動手段をロッドレスシリンダにより構成してなる請求項1〜4のいずれか1つに記載のフィルム繰出し装置。
  6. 前記下部繰出し部昇降手段を、雄ねじ部材および、それに螺合する雌ねじ部材と、雄ねじ部材の回転駆動手段とで構成してなる請求項1〜5のいずれか1つに記載のフィルム繰出し装置。
  7. 上部繰出し部から繰出されている先行繰出しフィルムをクランプして、それの繰出し行を停止させ、先行繰出しフィルムのクランプ位置より後方側で、その先行繰出しフィルムを幅方向に切断し、下部繰出し部に支持されて、先行繰出しフィルムの切断後端縁と上下方向に対応させて先端縁を位置させた次に繰出される後行繰出しフィルムの先端部に予め貼着した接合テープの、後行繰出しフィルムの先端縁からの突出部分を、前記切断位置より前方側で先行繰出しフィルムの後端部分の一方側の表面だけに貼着して、その先行繰出しフィルムの切断端面と後行繰出しフィルムの先端面とを対向させた姿勢で、先行繰出しフィルムに後行繰出しフィルムを接合し、前記クランプを解除するとともに、下部繰出し部から後行繰出しフィルムを繰出し、繰出し状態にあるその後行繰出しフィルムを、下部繰出し部の上昇変位の後に、その下部繰出し部から上部繰出し部に引き渡すことを特徴とするフィルム端部接合方法。
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