JP3566179B2 - ポリゴンスキャナモータ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、レーザビームプリンタ、デジタル複写機等においてレーザ光を走査するのに用いられるポリゴンスキャナモータに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
レーザビームプリンタ、デジタル複写機等の光学系において、レーザ光を走査するための手段としてポリゴンスキャナモータが使用されている。この種の従来のポリゴンスキャナモータは、例えばアルミニウム等の材料からなる多角形の薄板状部材として形成されその側面がサブミクロンオーダーの鏡面精度を有する反射面に形成されているポリゴンミラーをモータの回転子に固定して成り、モータを高速で回転させつつポリゴンミラーの側面の反射面にレーザ光をあてることによりレーザ光を走査することができる構成となっている。
【0003】
したがって、ポリゴンスキャナモータにおいては、固定子の軸に軸受けを介して回転自在に設けられた回転子にポリゴンミラーをしっかりと固定する必要があるのは勿論のこと、ポリゴンミラーの回転バランスの調整を充分に行って高速回転時に振動等が生じることがないようにしなければならない。
【0004】
このため、従来にあっては、ポリゴンミラーを回転子に取付けた後ポリゴンスキャナモータの回転バランスチェックを行い、モータの回転子及びポリゴンミラーから成る回転側の所定の箇所に接着剤などを重りとして付けてバランスをとる付加法、又は回転側の一部を削りとってバランスをとる削除法等によって、ポリゴンミラーが高速回転時においても安定に回転できるようにバランス調整を行っている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、削除法を用いると、ポリゴンミラーを直接削る場合にあってはこの削り取りによりその側面に形成されている反射面の鏡面精度が悪くなり、所要の走査性能を得ることができなくなるという問題を生じる。この問題は、近年におけるポリゴンミラーの薄型化によって極めて薄く制作されたポリゴンミラーの場合には深刻であり、また、小型のポリゴンスキャナモータの場合には切削による部品の強度低下が高速回転時に歪みを生じさせて特性の著しい低下を招くことになる。
【0006】
一方、付加法によると、接着剤等を用いて付加した重りが回転時に生じる遠心力によって飛ばされるのを防止するため、ポリゴンミラーに溝を堀り、この溝内に重りを取り付ける必要が生じる。したがって、ポリゴンミラーに溝を掘るための工程が必要になりコスト上昇の原因となるほか、ポリゴンミラーの厚さが薄い場合には、このような溝を形成することによりポリゴンミラーの機械的強度の低下を招き光走査特性が著しく低下したり、強度不足のために溝を形成することができない場合も生じる。
【0007】
本発明の目的は、バランス取りのために付加する重りの離脱をポリゴンミラーに溝を切削することなしに効果的に防止することができるようにしたポリゴンスキャナモータを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本発明によれば、側面に光走査用の反射面を設けたポリゴンミラーの取付孔がモータの回転子に設けられた突部に嵌め合わされて固定されているポリゴンスキャナモータにおいて、前記突部の上端部外周面に環状のへこみ段部を形成することによって前記取付孔の内周面側に形成された環状溝と、該環状溝内の所要の部位にバランス取りのために取付けられた重り部材とを備えて成るポリゴンスキャナモータが提案される。
【0009】
重り部材は接着剤を適量環状溝内の所要の箇所に付着させて固化することにより取り付けることもできる。
【0010】
突部の上端外周面にへこみ段部を形成し、ポリゴンミラーには一切手を加えることなしに重り部材のための溝部が形成される。したがって、ポリゴンミラーの厚さが薄い場合でも、その側面の反射面に歪みを生じさせることがない。そして、このようにして形成された環状溝内に重りを設けるので、回転子及びポリゴンミラーを含んで成る回転側の部材が高速で回転しても、遠心力で重りが回転側の部材から剥離して飛ばされるのを有効に防止することができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態の一例につき詳細に説明する。
【0012】
図1は、本発明によるポリゴンスキャナモータの実施の形態の一例を示す縦断面図であり、本実施の形態では、レーザビームプリンタに使用されるポリゴンスキャナモータの例が示されている。
【0013】
ポリゴンスキャナモータ1は、ブラシレス型の直流モータ2によってポリゴンミラー3を回転駆動するように構成されたものであり、直流モータ2はベース部材4に固定されている。
【0014】
直流モータ2は、ベース部材4に適宜の手段で固定されている固定子21に巻線コイル22を所定位置に接着固定して成るステータ部23と、固定子21に一体に形成された軸部24に空気動圧軸受5を介して回転自在に軸支されたロータ部25とを備えて成っている。
【0015】
ロータ部25は、回転子26の外周に固定されている磁性材料から成るスカート部26Aの内側にリング状のマグネット27を固定して成り、巻線コイル22に流される駆動電流による磁界とマグネット27による磁界との間に働く力により回転子26が回転する構成となっている。ここで、符号28で示されるのは、スラスト方向の動圧軸受を構成するスラスト板である。
【0016】
ポリゴンミラー3は、アルミニウムから成る六角形の薄板状部材であり、その中心部には円形の取付孔31が形成されている。そして、ポリゴンミラー3の側面にはレーザ光を反射させるためにサブミクロンオーダの鏡面精度の反射面32が形成されているいる。
【0017】
ポリゴンミラー3をその取付孔31を用いて回転子26に固定するため、回転子26には取付孔31に嵌合する環状の突部6が一体に形成されている。本実施の形態では、突部6には、取付孔31に略相応した外径寸法の太径部61と、この太径部61に一体に連なる細径部62とが同軸に形成されており、太径部61の外周面が取付孔31に対する嵌合面61Aとなっている。すなわち、太径部61の外周面に環状のへこみ段部を設けることにより細径部62が形成されている。
【0018】
細径部62は、ポリゴンミラー3が回転子26に図1に示す所定の取付け状態となるように嵌め合わされた場合に、嵌合面61Aの嵌合面端縁61Aaが取付孔31の内周面31Aの軸線方向の中心付近に対向することができるようにすると同時に、ポリゴンミラー3と突部6との間に環状溝8を形成するために設けられたものである。
【0019】
そして、太径部61には、ポリゴンミラー3と突部6との間の接合のため、嵌合面端縁61Aaに沿った複数の箇所で取付孔31の内周面31Aを径方向外側に向けて押圧してなる複数の塑性変形部71が形成され、これによりポリゴンミラー3が回転子26にかしめ接合されている。ここで、ポリゴンミラー3と回転子26とはいずれもアルミニウムであり、したがって、両者の線膨張率が等しいから、温度変化により両者間の接合状態が変化することがない。なお、ポリゴンミラー3と回転子26とを線膨張率が略等しい適宜の金属材料とし、これにより温度変化により両者間の接合状態が変化しないようにする構成としてもよい。
【0020】
環状溝8は、ロータ部25の回転バランスをとるのに必要な重り部材を取り付けるために使用されるものであり、本実施の形態では、環状溝8内の所要の部位に接着剤を所要量付着させて固化したものを重り部材9として用いている。重り部材9は、ロータ部25の回転バランス状態を公知の手段を用いてチェックし、このチェック結果に従って所要の部位に接着剤を必要な量だけ付着させ、固化させることにより設けることができる。図1では、重り部材9が一つだけ見えているが、重り部材9は必要な数だけ適宜の箇所に設けることができることは勿論である。
【0021】
重り部材9は、上述したように、突部6に設けられた細径部62とポリゴンミラー3との間に形成される環状溝8内に取付けられるので、ロータ部25が高速で回転したとしても重り部材9に作用する遠心力は環状溝8の溝壁によって受け止められるので、ポリゴンミラー3に別途切削溝を設ける必要なしに重り部材9がロータ部25から離脱するのを極めて効果的に抑制することができる。
【0022】
このように、ポリゴンミラー3に重り部材9の収容のための溝等を切削により設ける必要がなくなるので、ポリゴンミラー3として薄型又は小型のものを用いることが可能となり、設計の自由度が大幅に増すことになる。また、ポリゴンミラー3に切削等により溝を設ける構成に比べ、コストを低減させることできる。したがって、この構成によれば、小型化に対応でき、コストの安いポリゴンスキャナモータを実現することができる。
【0023】
【発明の効果】
本発明によれば、上述の如く、回転バランスの調整のために回転側に設ける重り部材が回転時に生じる遠心力によって離脱するのをポリゴンミラーに溝加工を施すことなしに防止できるようになるので、ポリゴンミラーが薄型又は小型の場合にあってもその機械的強度を低下させたり、反射面に歪みを生じさせたりすることなしに、回転バランスの調整を行うことができる。また、ポリゴンミラーに溝加工を行う従来の構成に比べ、低コストで済むので安価なポリゴンスキャナモータを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるポリゴンスキャナモータの実施の形態の一例を示す縦断面図。
【符号の説明】
1 ポリゴンスキャナモータ
2 直流モータ
3 ポリゴンミラー
6 突部
8 環状溝
9 重り部材
23 ステータ部
25 ロータ部
61 太径部
61A 嵌合面
62 細径部
Claims (2)
- 側面に光走査用の反射面を設けたポリゴンミラーの取付孔がモータの回転子に設けられた突部に嵌め合わされて固定されているポリゴンスキャナモータにおいて、
前記突部は、前記取付孔に嵌合する太径部と、この太径部に連なる細径部とを有し、前記太径部に前記取付孔が嵌め合わされたときに前記ポリゴンミラーと前記細径部との間に形成された環状溝と、該環状溝内の所要の部位にバランス取りのために取付けられた重り部材とを備えて成ることを特徴とするポリゴンスキャナモータ。 - 前記重り部材が、接着剤を適量前記環状溝内の所要の箇所に付着させて固化することにより取り付けられている請求項1記載のポリゴンスキャナモータ。
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