JP3565793B2 - 超音波振動接合用共振器 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数の接合対象品を重ね合せて超音波振動で接合する加工に用いられる共振器に関する。
【0002】
【従来の技術】
複数の接合対象品を重ね合せて超音波振動で接合する場合、一方の接合対象品を共振器に真空を利用して吸引吸着することは周知である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、吸引吸着用通路が共振器と接合作用部とにわたり同一の直径に形成された構造である。そして、接合作用部に吸付けられる接合対象品がフリップチップと呼ばれるような半導体チップのように小さいものである場合、吸引吸着用通路の直径は例えば0.5mmとか1mm程度に細くなる。けれども、吸引吸着用通路を全体的に細く形成する加工には多大な労力と時間が必要であり、しかも、吸引吸着用通路が全体的に細くなると、接合対象品を適切に吸着するために吸引発生源として吸引能力の大きなものを使用しなければならず、何れも不経済であった。
【0004】
そこで、本発明は、接合対象品を吸付けるために接合作用部に開口された吸着側口を小さくすることにより経済性を上げることができる超音波振動接合用共振器を提供するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明にあっては、ホーン本体が最大振動振幅点に位置する外側面に開口するようにホーン本体の内部に設けられた吸引吸着用通路を備え、ホーン本体と別体の板状に形成された接合作用部がホーン本体に形成された吸引吸着用通路よりも直径の小さい小孔を接合作用部の厚さ方向に貫通して備え、小孔と吸引吸着用通路とが互いに連接するように、接合作用部がホーン本体の最大振動振幅点に位置する外側面に接合されたので、直径の大きな吸引吸着用通路をホーン本体に直径の大きなドリルのような工具で容易に形成することができ、共振器の振動バランスを壊さない程度に接合作用部を薄く形成することができ、この厚さの薄い接合作用部に吸引吸着用通路よりも直径の小さい小孔を容易に形成することができ、経済性を上げることができる。又、本発明にあっては、ホーン本体の最大振動振幅点に位置する外側面には接合作用部を接合するための台座が形成されれば、接合作用部を台座にろう材のような接合剤で接合する場合、接合剤を溶融するために台座と接合作用部とを加熱すればよいので、当該加熱作業を容易に行うことができる。
【0006】
【発明の実施の形態】
図1〜図5は本発明の一実施形態であって、図1は共振器1の主要部分における全体の断面を示し、図2は共振器1の主要部分における一部の断面を示し、図3は共振器1の上面を示し、図4は共振器1及び支持機構30を分解した外観を示し、図5は超音波振動接合装置61の正面を示す。
【0007】
図2を参照し、実施形態における共振器1の主要な部分について説明する。共振器1は、ホーン本体2の外側に設けられた接合作用部3;4をホーン本体2の上下間でホーン本体2の長さ方向に延びた中心線L2より上下に等距離H1の位置に有し、ホーン本体2の外側に設けられた支持部5の取付面6;7を中心線L2より上下に等距離H2の位置に有し、ホーン本体2の内側に分離して設けられた吸引吸着用通路8;9の吸引側口10;11を中心線L2より上下に等距離H3の位置に有した形態であって、或ときは一方の接合作用部3を使用して2つの接合対象品14;15を超音波振動下で接合し、別の或ときは他方の接合作用部4を使用して2つの接合対象品14;15を超音波振動下で接合することを、共振器1を上下を入れ替えるように反転して使用することで適切に行うことができる。
【0008】
具体的には、共振器1とは別に設けた吸引発生源27にバルブ28を介して接続されたホース継手50に設けられた吸引パッド51と中心線L2との距離を不変と定めた状態において、一方の接合作用部3を使用する場合は共振器1が取付面7を基準として図4の支持機構30に取付けられると共に吸引パッド51が吸引側口10と接続して接合作用部3が接合対象品14を吸着側口12に吸引吸着することができ、他方の接合作用部4を使用する場合は共振器1の上下が入れ替えられて共振器1が取付面6を基準として支持機構30に取付けられると共に吸引パッド51が吸引側口11と接続して接合作用部4が接合対象品14を吸着側口13に吸引吸着することができる。
【0009】
一方の吸引吸着用通路8は接合作用部3の先端面である外側面の中央より接合作用部3の内部を経由してホーン本体2の内部まで空けられた縦孔16と、ホーン本体2の後面の中央より内部を経由して縦孔16に連なるように空けられた横孔17とより形成されており、接合作用部3における縦孔16の開口は接合対象品14を吸付ける吸着側口12であり、ホーン本体2における横孔17の開口は吸引パッド51を接続する吸引側口10である。他方の吸引吸着用通路9は接合作用部4の先端面である外側面の中央より接合作用部4の内部を経由してホーン本体2の内部まで空けられた縦孔18と、ホーン本体2の後面の中央より内部を経由して縦孔18に連なるように空けられた横孔19とより形成されており、接合作用部4における縦孔18の開口は接合対象品14を吸付ける吸着側口13であり、ホーン本体2における横孔19の開口は吸引パッド51を接続する吸引側口11である。縦孔16と縦孔18とは互いに離隔している。吸引吸着用通路8;9における吸着側口12;13の直径はホーン本体2内部の縦孔16;18や横孔17;19よりなる通路直径よりも小さく形成されており、例えば、吸着側口12;13の直径は0.5mm〜1mm程度であり、縦孔16;18や横孔17;19の直径は5mm程度である。
【0010】
図1を参照し、一方の吸引吸着用通路8を例としてその内部構造について詳述する。吸引吸着用通路8は吸着側口12だけが小径であっても良いが、この実施形態では吸着側口12の直径D1が接合作用部3の厚さ方向に貫通する小孔20により縦孔16や横孔17よりなる通路直径D2よりも小さく形成されている。具体的には、共振器1は共振器1の外側面より突出した台座21を有する。台座21の外側面には共振器1とは別体に形成された板状の接合作用部3がろう材のような接合剤22で接合される。共振器1はアルミニウム又はチタンのような合金又は焼入れされた鉄等のような音響特性の良い素材により所定形状に形成される。共振器1には縦孔16と横孔17とが形成された後、台座21の外側面が研磨される。接合作用部3はハイス鋼のような超硬鋼を板状に形成したものであって、その板状のまま接合剤22で台座21の外側面に接合された後、接合作用部3には接合作用部3の外側面から台座21の側に向けて小孔20が放電加工やワイヤ加工又はウォーター加工等により形成された後、接合作用部3の外側面が研磨される。尚、図1では接合剤22にも接合作用部3と同じ大きさの小孔20が形成された形態を図示したが、接合に使用するフラックス(溶剤)の使用量や使用範囲を調整することで、接合剤22が縦孔16を塞がないように台座21と接合作用部3とを密封するように接合すれば、接合剤22には小孔20よりも大きな貫通孔が形成される。
【0011】
図3を参照し、共振器1について詳述する。共振器1は、ホーン本体2、吸引吸着用通路8;9、台座21、支持部5、結合部15を備えた単一ボディとして形成される。共振器1は図4に示す振動子25から伝達された超音波振動の共振周波数の少なくとも1波長の長さ(最大振動振幅点f1から最大振動振幅点f5までの長さ)を有する棒状である。吸引吸着用通路8;9はホーン本体2の最大振動振幅点f3に位置する。
【0012】
台座21はホーン本体2における中央の最大振動振幅点f3の位置でホーン本体2の上下の外側面に配置されると共に接合対象品14と同等か又は接合対象品14よりも大きな平面積に形成された先端面を有しており、上下面と同一面であっても上下面より窪んでいても良いが、図2に示すようにホーン本体2の上下面より突出していれば、接合作用部3;4を台座21にろう材のような接合剤22で接合する場合、接合剤22を溶融するために台座21と接合作用部3;4とを加熱すればよいので、当該加熱作業を容易に行うことができる。接合作用部3;4は接合対象品14;15と同等か又は接合対象品14よりも大きな平面積に形成された先端面を有した板状であって、接合作用部3の先端面は振動方向Xに平行する平坦面である。
【0013】
支持部5は最大振動振幅点f3より左右両側に等距離の最小振動振幅点f2;f4の位置でホーン本体2の前後の外側面に位置しており、ホーン本体2に中心線L2及び最大振動振幅点f3を通り中心線L2に直交する中心線L3を線対象軸とする対称位置に配置され、かつ、前後左右対象形である。支持部5は取付面6;7と根元部5aと中間部5bと先端部5cとを備える。取付面6;7(取付面6は図2参照)は先端部5cの上下面であって、接合作用部3;4に対して同じ角度で傾斜する平坦な斜面として形成される。根元部5aは最小振動振幅点f2;f4の位置でホーン本体2より外側に振動方向Xと直交するようにまっすぐ突出する厚肉な板状である。中間部5bは根元部5aと先端部5cとを繋ぐものであって、振動方向Xと平行する方向の薄肉な板状である。先端部5cは振動方向Xと平行する方向の厚肉な板状である。
【0014】
根元部5aと中間部5bと先端部5cとよりなるクランク形状は前後左右対象形状であるが、左右同じ向きでも良い。結合部15は共振器1に図4に示す振動子25又は図外のブースタを図4に示す無頭ねじ26により同軸状に取付けるための雌ねじが形成されたねじ孔であって、ホーン本体2の最大振動振幅点f1;f5が存在する左右端面の中央に形成される。共振器1で振動振幅を増幅するために根元部5aの間に位置するホーン本体2の中間部5bにはくびれ部1aを形成したが、くびれ部1aは設けられないこともある。
【0015】
図4を参照し、共振器1を支持するための支持機構30について説明する。支持機構30は上下クランパ31;32及び弾性体40により形成される。上下クランパ31;32は支持部5を上下方向より支持可能に分割された形態である。上クランパ31は、把持部33、支持面34、結合部35を備えた、鉄系の素材からなる単一ボディとして形成される。把持部33は支持部5と位置が対応するように上クランパ31の四隅部より下方に突出する。把持部33は支持部5の取付面6;7と整合して接触するような平坦な斜面に形成された支持面34を有する。結合部35は図5に示す超音波振動接合装置61の加圧機構であるエアシリンダ74のピストンロッド75に上クランパ31を取付けるための雌ねじの形成されたねじ孔であって、上クランパ31の中央部に形成される。
【0016】
下クランパ32は前後に分割されており、下クランパ32のそれぞれは把持部36、支持面37を備えた、鉄系の素材からなる単一ボディとして形成される。各下クランパ32の把持部36は支持部5と位置が対応するように各下クランパ32の左右端部より上方に突出する。把持部36は支持部5の取付面6;7と整合して接触するような平坦な斜面に形成された支持面37を有する。上下クランパ31;32には弾性体40を係留するばね掛部38;39が装着される。弾性体40は上下クランパ31;32を互いに近づく方向に付勢するものであって、コイルばねにより形成される。弾性体40の上端が上クランパ31のばね掛部38に掛け止められ、弾性体40の下端が下クランパ32のばね掛部39に掛け止められることにより、弾性体40が上クランパ31と下クランパ32とを連結する。
【0017】
そして、図2に示す接合対象品14;15を超音波振動で接合するために共振器1の接合作用部3を使用する場合は、上クランパ31における4個の支持面34と共振器1における4個の取付面7とが接触し、下クランパ32の4個の支持面37と共振器1における4個の取付面6とが接触し、4本の弾性体40がばね掛部38;39に掛け止められることより、上下クランパ31;32が共振器1を弾性作用下で挟み付けるように支持する。又、図2に示す接合対象品14;15を超音波振動で接合するために共振器1の接合作用部4を使用する場合は、上クランパ31における4個の支持面34と共振器1における4個の取付面6とが接触し、下クランパ32の4個の支持面37と共振器1における4個の取付面7とが接触し、4本の弾性体40がばね掛部38;39に掛け止められることで、上下クランパ31;32が共振器1を弾性作用下で挟み付けるように支持する。
【0018】
共振器1が上下クランパ31;32で支持された場合、共振器1の接合作用部3;4と根元部5a及び中間部5bは上下クランパ31;32と非接触である。又、共振器1の一端部に無頭ねじ26で結合される振動子25は図外の超音波発振器から受ける電気的なエネルギーにより所定周波数を有する縦波の超音波振動を発生して出力するものである。
【0019】
支持機構30に取付けられた共振器1の吸引側口10又は吸引側口11に吸引パッド51を接続したり離したりするためのパッド移動機構45は上クランパ31の外側にボルト46で取付けられたブラケット47を備える。上クランパ31の左右方向中央より下方に延びたブラケット47にはエアシリンダ48が取付けられる。エアシリンダ48のピストンロッド49にはホース継手50が装着される。ホース継手50の前面には弾性を有する合成樹脂よりなるラッパ状の吸引パッド51が装着される。ホース継手50の後面にはゴム又は合成樹脂よりなる吸引用ホース52の一端が外嵌装着される。吸引用ホース52の他端は図2に示す真空ポンプのような吸引発生源27にバルブ28を介して接続される。
【0020】
そして、エアシリンダ48の伸長動作により、ホース継手50が前進し、吸引パッド51が吸引側口10又は吸引側口11の周囲におけるホーン本体2の裏面に接触し、吸引パッド51の先端開口部が外側に弾性変形しつつ広がり、吸引吸着用通路8又は吸引吸着用通路9と吸引用ホース52の内部孔部とが、ホース継手50の内部孔と吸引パッド51の内部孔とを介して接続される(図2参照)。この状態において、図2のバルブ28が大気開放側から吸引側に切り替わることで、吸引吸着用通路8に対応する接合作用部3の吸着側口12又は吸引吸着用通路9に対応する接合作用部4の吸着側口13が吸引発生源27からの吸引動作で外気を吸引することにより図2の接合対象品14を吸着する。
【0021】
逆に、図2のバルブ28が吸引側から大気開放側に切り替わることで、吸引吸着用通路8又は吸引吸着用通路9が大気に満たされて接合対象品14を解放する。又、エアシリンダ48の収縮動作により、ホース継手50が後退し、吸引パッド51が吸引側口10又は吸引側口11の周囲におけるホーン本体2の裏面より離れ、吸引吸着用通路8又は吸引吸着用通路9と吸引用ホース52との接続が解除される。ホース継手50より裏面側に突設された左右のガイドロッド53はエアシリンダ48周りのブラケット47に形成されたガイド孔54に摺接係合し、ホース継手50が回り止めされて前進又は後退する。
【0022】
共振器1の接合作用部3を接合対象品14;15を超音波振動で接合するために使用する場合はホース継手50の前進・後退により吸引パッド51が吸引側口10の周囲におけるホーン本体2の裏面と接触・離隔し、共振器1の接合作用部4を接合対象品14;15を超音波振動で接合するために使用する場合はホース継手50の前進・後退により吸引パッド51が吸引側口11の周囲におけるホーン本体2の裏面に接触・離隔することは勿論である。
【0023】
図5を参照し、支持機構30に取付けられた共振器1を使用して接合対象品14;15を超音波振動で接合する加工を行うための超音波振動接合装置61について説明する。接合対象品14;15には、一方の接合対象品14として半導体チップを想定し、他方の接合対象品15として回路基板を想定する。超音波振動接合装置61は、回路基板15に半導体チップ14を表面実装するための装置を例として説明する。半導体チップ14はその一表面に接続端子として平板状又は球状に形成された複数の電極14aを有する。回路基板15はその一表面のチップ実装位置に接続端子として平板状又は球状に形成された複数の電極15aを有する。チップ側電極14aと基板側電極15aとは、同数であって、それぞれの位置が対応している。チップ側電極14aと基板側電極15aとが超音波振動により接合されることで、半導体チップ14が回路基板15に表面実装される。
【0024】
超音波振動接合装置61は、工場の床のような設置基準62上に、実装機構63と超音波振動接合機構64と計測機構65とを備える。実装機構63は設置基準62に設けられたXYθ駆動部66と、XYθ駆動部66の上に組付けられたマウントテーブル67とを備える。そして、計測機構65からの出力により、XYθ駆動部66がマウントテーブル67を設置基準62と平行な平面の縦横であるX方向とY方向とに移動すると共に上記平面内の或る1点を中心として設置基準62と平行な平面内での回転角であるθ方向に回転して、設置基準62と平行なマウントテーブル67の上面に搭載された回路基板15のチップ実装位置が所定の搭載位置となるように、マウントテーブル67を位置制御する。XYθ駆動部66は設置基準62に対するX方向仰角調整部68と、設置基準62に対するY方向仰角調整部69とを有する。
【0025】
実装準備作業時、又は、共振器1が交換された時、又は、マウントテーブル67が交換された時のように、マウントテーブル67の上面と共振器1における接合作用部3;4の先端面との平行度が保たれているか否か不明な時に、X方向仰角調整部68やY方向仰角調整部69が、人為操作により、設置基準62に対するXYθ駆動部66のX方向での仰角と、設置基準62に対するXYθ駆動部66のY方向での仰角とを調整し、マウントテーブル67の上面と接合作用部3;4の先端面との平行度を確保する。
【0026】
超音波振動接合機構64は、設置基準62に設置された固定ベース70と、固定ベース70に取り付けられたサーボモータのようなモータ71と、モータ71の出力軸に連結されたボルト・ナット機構72と、ボルト・ナット機構72のナットが形成されたリフトベース73と、リフトベース73に取り付けられたエアーシリンダ74と、エアーシリンダ74のピストンロッド75に連結された支持機構30と、支持機構30に装着された共振器1と、共振器1の一端に結合された振動子25とを備える。
【0027】
そして、モータ71が正転すると、ボルト・ナット機構72のねじ棒が正転し、当該ねじ棒にねじ嵌合したナットによりリフトベース73が下降する一方、モータ71が逆転すると、ボルト・ナット機構72のねじ棒が逆転し、リフトベース73がナットを介して上昇する。リフトベース73は、固定ベース70より下方に立設された左右のガイドポール76に摺接係合して回り止めされて昇降する。各ガイドポール76の内部に昇降可能に収納されたガイドシャフト77の下端は支持機構30に結合されており、リフトベース73の昇降とエアーシリンダ74の伸縮とにより昇降して、支持機構30を設置基準62と平行に保持する。
【0028】
次に、超音波振動接合装置61を用いた、超音波振動接合のやり方について説明する。超音波振動接合機構64の共振器1が図5のように上昇限度位置に停止し、半導体チップ14が共振器1の接合作用部3に吸引吸着され、半導体チップ14のチップ側電極14aが下側を向き、回路基板15が実装機構63のマウントテーブル67に搭載され、回路基板15の基板側電極15aが上側を向いている。この状態において、計測機構65が実線示位置から仮想線示位置に移動し、図外の計測用光源及び2視野光学系レンズ81が半導体チップ14と回路基板15との間の空間に非接触に進入する。そして、計測用光源が点灯することにより、CCDカメラ82がチップ側電極14aと基板側電極15aとを撮像する。
【0029】
そして、CCDカメラ82から電気的な出力を受けた図外の制御装置がチップ側電極14aと基板側電極15aとの位置ずれを計測演算する。その演算結果により、マウントテーブル67が、XY及びθ駆動してチップ側電極14aの位置と基板側電極15aの位置とが正確に整合し得るように、半導体チップ14を基準に、回路基板15を位置補正する。この位置補正による回路基板15の実装位置である基板側電極15aの位置がチップ側電極14aと上下で対向する位置合わせが完了したら、計測機構65が仮想線示位置から実線示位置に移動し、計測用光源と2視野光学系レンズ81とCCDカメラ82とが元の位置に戻る。
【0030】
その後、共振器1が下降してチップ側電極14aを基板側電極15aに押し付けて加圧し、振動子25が超音波振動を発振する。この超音波振動に共振器1が共振し、その共振による超音波振動が半導体チップ14からチップ側電極14aと基板側電極15aとの接触部分に作用し、チップ側電極14aと基板側電極15aとが接合し、半導体チップ14が回路基板15のチップ実装位置に表面実装される。半導体チップ14を回路基板15に押し付ける方式は、エアシリンダ74による下降と、モータ71によるボルト・ナット機構72の下降とで行う。その加圧力制御はエアーシリンダ74の出力により行う。
【0031】
チップ側電極14aと基板側電極15aとの接合時間制御は、制御装置が、例えば、振動子25の超音波振動の開始からの経過時間の計時情報と、温度計から入力された温度情報とより、接合終了時刻を決める。そして、接合終了時刻になったら、制御装置が、振動子25に振動停止を、エアーシリンダ74への圧力供給系統のバルブに上昇切替を、モータ71に上昇切替をそれぞれ指示する。これにより、共振器1が上昇し、共振器1が回路基板15に表面実装された半導体チップ14より離れて上昇限度位置に停止する。図2の吸引発生源27による接合作用部3又は接合作用部4への半導体チップ14の吸引吸着は、上記超音波振動によるチップ側電極14aと基板側電極15aと接合進行中又は接合終了時或いは上記エアーシリンダ74やモータ71による上昇開始前に、図2のバルブ28の吸引側から大気開放側に切替えられる。
【0032】
実施形態では取付面6;7は接合作用部3;4の先端面に平行な平坦面であっても同様に適用できるが、その場合には取付面6;7と対応する支持機構30の支持面34;37も取付面6;7と平行な平坦面に形成される。又、共振器1は上クランパ31に図外のボルトで取付けることも可能であるが、その場合には下クランパ32を省略しても良い。又、吸引側口10をホーン本体2の前面に設け、吸引側口11をホーン本体2の後面に設けるといように、吸引側口10;11をホーン本体2の互いに相反する側に設けても良い。
【0033】
図2では取付面6;7を上下に等距離H2に振り分けると共に吸引側口10;11を上下に等距離H3に振り分ける所定位置が接合作用部3;4を上下に等距離H1に振り分けるホーン本体2の上下間での中心線L2と一致した例を図示したが、上記所定位置が中心線L2よりも上方又は下方にずれていても同様に適用できる。つまり、上記所定位置は取付面6;7と吸引側口10;11との上下への振り分け中心のことである。
【0034】
接合作用部3;4を上下に振り分ける等距離H1は振動子25から伝達される共振器1の共振バランスを維持できる程度であれば全く同一でなくても良く、取付面6;7を上下に振り分ける等距離H2及び吸引側口10;11を上下に振り分ける等距離H3は共振器1の上下を入れ替えた場合に吸引パッド51の内部孔が吸引側口10;11又は吸引側口10;11と吸引漏れを起すことがないように接続できる程度であれば全く同一でなくても良い。
【0035】
実施形態では接合対象品14;15を超音波振動のみで接合したが、接合対象品14;15を熱と超音波振動との併用で接合しても良い。その場合、熱は傍熱型又は直熱型ヒーターを使用できる。傍熱型ヒーターの場合は熱風を使用するか又はヒーター線を有する電熱源を共振器1の周囲に配置することで実現でき、直熱型の場合は図1に仮想線で示すようにヒーター線を有する電熱源85をホーン本体2の最小振動振幅点f2;f4の一方又は両方に接触するように装着すればヒーター線の耐久性が上がる。
【0036】
図1における吸着側口12;13の直径D1が吸引吸着用通路8;9の通路直径D2より小さければ、図4における支持機構30や取付面6;7の傾斜形状及び図5における超音波振動接合装置61はそれら以外の構造であっても実施可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態の共振器の主要な内部構造を示す縦断面図。
【図2】同実施形態の共振器の主要部分を示す縦断面図。
【図3】同実施形態の共振器を示す平面図。
【図4】同実施形態の共振器及び支持機構を示す分解斜視図。
【図5】同実施形態の超音波振動接合装置を示す正面図。
【符号の説明】
1 共振器
2 ホーン本体
3;4 接合作用部
8;9 吸引吸着用通路
12;13 吸着側口
21 台座
22 接合剤
Claims (2)
- ホーン本体が最大振動振幅点に位置する外側面に開口するようにホーン本体の内部に設けられた吸引吸着用通路を備え、ホーン本体と別体の板状に形成された接合作用部がホーン本体に形成された吸引吸着用通路よりも直径の小さい小孔を接合作用部の厚さ方向に貫通して備え、小孔と吸引吸着用通路とが互いに連接するように、接合作用部がホーン本体の最大振動振幅点に位置する外側面に接合されたことを特徴とする超音波振動接合用共振器。
- ホーン本体の最大振動振幅点に位置する外側面には接合作用部を接合するための台座が形成されたことを特徴とする請求項1記載の超音波振動接合用共振器。
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