JP3565509B2 - 磁気記録再生装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、磁気記録再生装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
ハードディスク(HDD)の高密度化に伴い、薄膜磁気ヘッドの性能向上が要求されている。薄膜磁気ヘッドとしては、読み出し用の磁気抵抗効果素子(以下読み取り素子と称する)を有する読み取り素子と、書き込み用の誘導型電磁変換素子を有する記録ヘッドとを積層した構造の複合型薄膜磁気ヘッドが広く用いられている。
【0003】
読み取り素子の特性としては、バルクハウゼンノイズが小さいことが要求される。バルクハウゼンノイズを低減する手段としては、読み取り素子に対して縦方向にバイアス磁界を印加することが行われている。読み取り素子に対する縦バイアス磁界の印加は、例えば、読み取り素子の両側に、永久磁石や、強磁性層と反強磁性層との積層体等によって構成されたバイアス磁界印加層を配置することによって行われる。
【0004】
ところで、例えば特開平11ー31313号公報に記載されているように、読み取り素子の両側にバイアス磁界印加層を配置すると、読み取り素子においてバイアス磁界印加層に隣接する端部近傍に、バイアス磁界印加層からの磁界によって磁化の方向が固定されて、信号磁界を感知することができない領域(以下不感領域と称する)が生じることが知られている。
【0005】
そのため、電極層を読み取り素子に重ならないように配置した場合には、センス電流が不感領域を通過するために、読み取り素子の出力が低下するという問題があった。
【0006】
この問題を解決するために、特開平8−45037号公報、特開平9−282618号公報、特開平11−31313号公報、特開2000−76629号公報等に示されているように、電極層を、読み取り素子を構成する磁気抵抗効果膜(以下MR膜と称する)に部分的に重なる(以下、オーバーラップと称する)ように配置することが行われている。MR膜としては、スピンバルブ膜(以下SV膜と称する)が用いられる。
【0007】
しかしながら、電極層をSV膜上にオーバーラップさせた場合、オーバーラップした部分のSV膜にはセンス電流が流れないので、直接的に出力に寄与することはないが、メディアからの記録磁界を吸収し、トラック中央部の高感度領域まで記録磁界を伝達し、実効トラック幅を広げてしまい、トラック端部の読みにじみという問題点を生じる。読みにじみは、SEM等により光学的に測長された光学トラック幅と実効トラック幅との差と定義されている。
【0008】
このような問題を解決する手段として、特開平11一175928号公報は、電極層の一部に軟磁性膜を配置することにより、トラック端部の読みにじみを低減する構造を開示している。
【0009】
特開平11−175928号公報に記載された技術は、読みにじみ低減に有効なものであるが、これを実際に、磁気ディスク装置等の磁気記録再生装置に用いた場合、磁気ディスクと薄膜磁気ヘッドとの間に生じる磁気スペースの大小により、読みにじみが変化する。特開平11−175928号公報には、この点についての開示ない。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は、磁気スペースの関与による読みにじみを最小化し得る磁気記録再生装置を提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上述した課題を解決するため、本発明に係る磁気記録再生装置は、磁気ヘッド装置と、磁気記録媒体とを含む。前記磁気ヘッド装置は、薄膜磁気ヘッドと、ヘッド支持装置とを含む。前記薄膜磁気ヘッドは、スライダと、読み取り素子とを含む。前記読み取り素子は、SV膜と、磁区制御膜と、電極層とを含み、前記スライダに備えられている。
【0012】
前記SV膜は、最外側にフリー層を配置してある。前記磁区制御膜は、前記SV膜の前記フリー層に縦バイアス磁界を印加する。
【0013】
前記電極層は、非磁性層と、軟磁性層とを含み、前記SV膜の縦方向の両端部に接続されている。前記非磁性層は、一面が、前記SV膜の前記フリー層に隣接する。前記軟磁性層は、一面が前記非磁性層の他面に隣接しており、
前記ヘッド支持装置は、前記薄膜磁気ヘッドを支持する。前記磁気記録媒体は、前記磁気ヘッド装置と協働して磁気記録再生を行う。
【0014】
上記構成において、前記フリー層と前記軟磁性層との間の間隔をd1とし、前記磁気記録媒体と前記読み取り素子との間の磁気スペースをg1としたとき、
g1≧d1
を満たすようにする。
【0015】
上述したように、本発明に係る磁気記録再生装置は、磁気ヘッド装置と、磁気記録媒体とを含んでおり、磁気記録媒体と磁気ヘッド装置との協働により磁気記録再生を行う磁気記録再生装置が得られる。
【0016】
磁気ヘッド装置は、薄膜磁気ヘッドと、ヘッド支持装置とを含み、ヘッド支持装置は薄膜磁気ヘッドを支持する。薄膜磁気ヘッドはスライダを有する。この構造によれば、磁気記録媒体を高速回転させ、この磁気記録媒体と、ヘッド支持装置によって支持された薄膜磁気ヘッドのスライダとの間に、空気ベアリングを生じさせて、磁気記録再生を行う浮上型磁気記録再生装置が得られる。
【0017】
薄膜磁気ヘッドは読み取り素子を含んでおり、読み取り素子はスライダに備えられているから、空気ベアリングによって生じる磁気スペースを介して、磁気記録媒体の磁気録を読み取ることになる。
【0018】
読み取り素子は、SV膜と、磁区制御膜とを含む。SV膜は、フリー層を有しており、磁区制御膜はSV膜のフリー層に縦バイアス磁界を印加する。上記構造によれば、SV膜のバルクハウゼンノイズを抑制することができる。このため、高出力及び高安定度を確保し得る。
【0019】
読み取り素子は電極層を有しており、電極層はSV膜の縦方向の両端部に接続されている。従って、電極層を介して、SV膜にセンス電流を供給し、磁気記録媒体からの信号磁界を検出することができる。SV膜に信号磁界が印加された場合、フリー層の磁化方向が信号磁界の強さに応じて回転する。SV膜の抵抗値は、ピンド層の磁化方向に対するフリー層の磁化方向の角度によって定まる。SV膜の抵抗値は、フリー層の磁化方向がピンド層の磁化方向に対して、逆方向のときに最大となり、同一の方向のときに最小になる。それに対応して、センス電流の大きさが変化するので、このセンス電流から、信号磁界を検出することができる。
【0020】
電極層は非磁性層を含み、非磁性層は一面がフリー層の膜面に隣接しているから、電極層は、少なくとも、非磁性層を介して、SV膜にオーバラップする。このオーバラップにより、SV膜の端部近傍に、不感領域が生じるのを回避することができる。
【0021】
また、電極層は軟磁性層を含んでいるから、SV膜の外部に漏れる信号磁界を、軟磁性層によって吸収し、実効トラック幅の拡大を防ぎ、トラック端部の読みにじみの発生を抑制することができる。
【0022】
しかも、電極層は軟磁性層を含み、軟磁性層は一面が非磁性層の他面に隣接している。即ち、軟磁性層は非磁性層によりSV膜から磁気的に分離されている。従って、磁区制御膜のバイアス磁界が軟磁性層に吸収されることがない。このため、バイアス磁界を、SV膜に高効率で印加し、高出力及び高安定度の読み取り素子を得ることができる。
【0023】
上記構成において、フリー層と軟磁性層との間の間隔をd1とし、磁気記録媒体と読み取り素子との間の磁気スペースをg1としたとき、
g1≧d1
を満たすようにする。こうすることにより、磁気スペースの関連する読みにじみを最小化し得る。
【0024】
読み取り素子に関する限り、上記とは別の態様を採ることもできる。この別の態様に係る読み取り素子は、SV膜と、反強磁性層と、電極層とを含む。前記反強磁性層は、一面がSV膜のフリー層と部分的に重なり、重なり部分で交換結合を生じ、前記交換結合による縦バイアス磁界を前記フリー層に印加するものとする。
【0025】
前記電極層は、軟磁性層を含み、前記SV膜の縦方向の両端部に接続される。前記軟磁性層は、一面が前記反強磁性層の他面に隣接する。
【0026】
上記構成において、前記フリー層と前記軟磁性層との間の間隔をd1とし、前記磁気記録媒体と前記読み取り素子との間の磁気スペースをg1としたとき、
g1≧d1
を満たす。
【0027】
この態様に係る読み取り素子は、反強磁性層を含んでおり、反強磁性層は、一面がSV膜の強磁性層の一面と、部分的に重なり、重なり部分で交換結合を生じ、SV膜に対して交換結合によるバイアス磁界を印加する。上記構造によれば、交換結合による磁界を利用して、SV膜のバルクハウゼンノイズを抑制することができる。このため、高出力及び高安定度を確保し得る。
【0028】
また、電極層は軟磁性層を含む。この軟磁性層は一面が反強磁性層の他面に隣接しているから、反強磁性層を介して、SV膜にオーバラップする。このオーバラップにより、バイアス磁界印加層となる反強磁性層と隣接する端部近傍に、不感領域が生じるのを回避することができる。
【0029】
また、電極層は軟磁性層を含んでいるから、軟磁性層をシールドとし動作させ、実効トラック幅の拡大を防ぎ、トラック端部の読みにじみの発生を抑制することができる。
【0030】
しかも、SV膜に対するバイアス磁界の印加は、SV膜のフリー層と交換結合する反強磁性層による。交換結合によるバイアス磁界は、電極層の一部に用いられている軟磁性層に吸収されることがない。このため、バイアス磁界を、SV膜に高効率で印加し、高出力及び高安定度の読み取り素子を得ることができる。
【0031】
上記構成において、フリー層と軟磁性層との間の間隔をd1とし、磁気記録媒体と読み取り素子との間の磁気スペースをg1としたとき、
g1≧d1
を満たすようにする。こうすることにより、磁気スペースの関与する読みにじみを最小化し得る。
【0032】
本発明の他の目的、構成及び利点については、添付図面を参照して、更に詳しく説明する。図面は、単なる実施例を示すに過ぎない。
【0033】
【発明の実施の形態】
図1は本発明に係る磁気記録再生装置の平面図、図2は磁気ヘッド装置と磁気ディスクとの相対関係を拡大して示す図、図3は図2に図示された磁気ヘッド装置を底面側から見た図である。図示された磁気記録再生装置は、磁気ヘッド装置6と、磁気ディスク7とを含む。磁気ヘッド装置6は、ヘッド支持装置5の一端が位置決め装置8によって支持され、かつ、駆動される。磁気ヘッド装置の薄膜磁気ヘッド4は、ヘッド支持装置5によって支持され、磁気ディスク7の磁気記録面と対向するように配置される。
【0034】
図示しない駆動装置により、磁気ディスク7が、矢印A1の方向に回転駆動されると、薄膜磁気ヘッド4が、磁気スペースg1(図2参照)を保って、磁気ディスク7の面から浮上する。ヘッド支持装置5の先端部に取り付けられた薄膜磁気ヘッド4は、磁気ディスク7の径方向b1またはb2に駆動される。そして、ヘッド支持装置5を回転駆動する位置決め装置8により、薄膜磁気ヘッド4が、磁気ディスク7上の所定のトラック位置に位置決めされ、磁気記録の読み出し、及び書き込みが行われる。
【0035】
磁気ヘッド装置6は、図2及び図3に拡大して示すように、薄膜磁気ヘッド4と、ヘッド支持装置5とを含んでいる。図示されたヘッド支持装置5は、金属薄板でなる支持体53の縦方向の一端にある自由端に、同じく金属薄板でなる可撓体51を取付け、この可撓体51の下面に薄膜磁気ヘッド4を取付けた構造となっている。
【0036】
可撓体51は、支持体53の縦方向軸線と略平行して伸びる2つの外側枠部55、56と、支持体53から離れた端において外側枠部55、56を連結する横枠54と、横枠54の略中央部から外側枠部55、56に略平行するように延びていて先端を自由端とした舌状片52とを有する。
【0037】
舌状片52のほぼ中央部には、支持体53から隆起した、例えば半球状の荷重用突起57が設けられている。この荷重用突起57により、支持体53の自由端から舌状片52へ荷重力が伝えられる。
【0038】
舌状片52の下面には、薄膜磁気ヘッド4を、接着等の手段によって取付けてある。薄膜磁気ヘッド4は、空気流出端側が横枠54の方向になるように、舌状片52に取付けられている。本発明に適用可能なヘッド支持装置5は、上記実施例に限らない。
【0039】
図4は図2及び図3に図示された薄膜磁気ヘッドの斜視図、図5は図4に示した薄膜磁気ヘッド、及び、薄膜磁気ヘッドと磁気ディスクとの相対関係を示す拡大断面図である。図において、寸法は部分的に誇張されており、実際の寸法とは異なる。図示された薄膜磁気ヘッドは、スライダ1と、書き込み素子となる電磁変換素子2と、読み取り素子3とを含む。
【0040】
スライダ1は、媒体対向面側にレール11、12を有し、レールの表面が空気ベアリング面(以下ABSと称する)13、14として利用される。レール11、12は2本に限らない。1〜3本のレールを有することがあり、レールを持たない平面となることもある。また、浮上特性改善等のために、媒体対向面に種々の幾何学的形状が付されることもある。何れのタイプのスライダ1であっても、本発明の適用が可能である。
【0041】
また、スライダ1は、レール11、12の表面に、例えば3〜8nm程度の層厚を有するDLC等の保護層100を備えることもあり、このような場合は保護層100の表面がABS13、14となる。スライダ1はAlーTiC等でなる基体15の表面にAl、SiO等の無機絶縁層16を設けたセラミック構造体である。
【0042】
電磁変換素子2は誘導型磁気変換素子である。電磁変換素子2及び読み取り素子3は、レール11、12の一方または両者の空気流出端(トレーリング.エッジ)TRの側に備えられている。電磁変換素子2及び読み取り素子3は、スライダ1に備えられ、電磁変換のための端部がABS13、14と近接した位置にある。空気流出端TRの側にある側面には、電磁変換素子2に接続された取り出し電極27、28及び読み取り素子3に接続された取り出し電極29、30がそれぞれ設けられている。
【0043】
電磁変換素子2は、読み取り素子3に対する第2のシールド層を兼ねている第1の磁性層21、第2の磁性層22、コイル層23、アルミナ等でなるギャップ層24、絶縁層25及び保護層26などを有している。第2のシールド層は、第1の磁性層21から独立して備えられていてもよい。
【0044】
第1の磁性層21及び第2の磁性層22の先端部は微小厚みのギャップ層24を隔てて対向するポール端となっており、ポール端において書き込みを行なう。第1及び第2の磁性層21、22は、2層以上の多層構造であってもよい。第1及び第2の磁性層21、22の複層化は、例えば、特性改善を目的として行われることがある。ポール端の構造に関しても、トラック幅の狭小化、記録能力の向上等の観点から、種々の改良、及び、提案がなされている。本発明においては、これまで提案された何れのポール構造も採用できる。ギャップ層24は非磁性金属層またはアルミナ等の無機絶縁層によって構成される。
【0045】
第2の磁性層22は、更に、第1の磁性層21との間にインナーギャップを保って、ABS13、14の後方に延び、後方結合部において第2の磁性層22に結合されている。これにより、第1の磁性層21、第2の磁性層22及びギャップ層24を巡る薄膜磁気回路が完結する。
【0046】
コイル層23は、第1及び第2の磁性層21、22の間に挟まれ、後方結合部の周りを渦巻き状に回る。コイル層23の両端は、取り出し電極27、28(図4参照)に導通されている。コイル層23の巻数および層数は任意である。
【0047】
絶縁層25は、有機絶縁樹脂層またはセラミック層で構成する。セラミック層の代表例は、Al層またはSiO層である。絶縁層25の内部にはコイル層23が埋設されている。絶縁層25は第1及び第2の磁性層21、22の間のインナーギャップの内部に充填されている。絶縁層25の表面には第2の磁性層22が備えられている。保護層26は、電磁変換素子2の全体を覆っている。保護層26はAlまたはSiO等の無機絶縁材料で構成されている。
【0048】
磁気記録媒体7は、基体71の表面に磁性層72を有し、磁性層72の表面に潤滑層73を有する構造となっている。前述した磁気スペースg1は、磁気記録媒体7の磁性層72の表面と、読み取り素子3の端面が位置するスライダ表面との間の距離である。
【0049】
図6は読み取り素子3の部分をABS側からみた拡大図である。図6を参照すると、読み取り素子3の付近には、第1のシールド層31と、絶縁層32と、絶縁層33と、第2のシールド層21とが備えられている。第1のシールド層31はパーマロイ等によって構成される。読み取り素子3は、第1のシールド層31及び第2のシールド層21の間に配置されている。読み取り素子3は、端面が、スライダ基体と保護膜100との接触界面に臨んでいる。
【0050】
読み取り素子3は、MR膜300と、磁区制御膜37、38と、電極層35、36と、非磁性層351、361とを含んでいる。MR膜300はSV膜によって構成されている。図示されたSV膜は、フリー層(強磁性層)301、非磁性層302、ピンド層(強磁性層)303及び反強磁性層304を順次積層して構成される。上記構造により、反強磁性層304と接したピンド層303が一定方向に磁化された状態になる。
【0051】
上述したSV膜を有するMR膜300において、磁気記録媒体7からの信号磁界が印加された場合、フリー層301の磁化方向が信号磁界の強さに応じて回転する。SV膜の抵抗値は、ピンド層303の磁化方向に対するフリー層301の磁化方向の角度によって定まる。SV膜の抵抗値は、フリー層301の磁化方向がピンド層303の磁化方向に対して、逆方向のときに最大となり、同一の方向のときに最小になる。それに対応して、MR膜300内を縦方向に流れるセンス電流Isの大きさが変化するので、このセンス電流Isから、信号磁界を検出することができる。
【0052】
磁区制御膜37、38は、MR膜300の縦方向の両端部に備えられており、MR膜300のフリー層301に対して、縦方向バイアスを加える。図示実施例の磁区制御膜37、38は、ハードマグネットであり、周知の材料、組成によって構成することができる。
【0053】
電極層35、36のそれぞれは、MR膜300の相対する縦方向の両端部に接続されている。電極層35、36は、MR膜300にセンス電流Isを供給するものであって、非磁性層351、361と、軟磁性層352、362とを含む。電極層35、36のそれぞれは、MR膜300の縦方向の両端において、オーバラップする。
【0054】
非磁性層351、361は、MR膜300のフリー層301の一部及び磁区制御膜37、38を覆っている。より詳しくは、非磁性層351、361は磁区制御膜37、38の表面を覆うとともに、先端がフリー層301に部分的にオーバラップする。非磁性層351、361は、例えば、Au等によって構成される。
【0055】
軟磁性層352、362は、非磁性層351、361の上に積層されている。軟磁性層352、362を構成する軟磁性材料としては、NiFe、NiFeCo、CoNiFe、CoFe等を用いることができる。
【0056】
上述した構造によれば、軟磁性層352、362と、フリー層301との間には、非磁性層351、361の層厚d1に対応した間隔が生じる。
【0057】
上述したように、本発明に係る読み取り素子は、MR膜300と、磁区制御膜37、38を含む。MR膜300は外側にフリー層(強磁性層)301を有する。磁区制御膜37、38は、MR膜300のフリー層(強磁性層)301に対して、縦バイアス磁界を印加する。従って、MR膜300のフリー層301のバルクハウゼンノイズを抑制し、高出力及び高安定度を確保し得る。
【0058】
しかも、電極層35、36はMR膜300にオーバラップする。このオーバラップにより、MR膜300において、磁区制御膜37、38に隣接する端部近傍に、不感領域が生じるのを回避することができる。
【0059】
また、電極層35、36は軟磁性層352、362を含むから、磁気記録媒体7から印加される信号磁界を、軟磁性層352、362によって吸収し得る。従って、実効トラック幅の拡大を防ぎ、トラック端部の読みにじみの発生を抑制することができる。
【0060】
更に、軟磁性層352、362と磁区制御膜37、38との間に非磁性層351、361が介在しているので、磁区制御膜37、38から軟磁性層352、362へのバイアス磁界の漏れを抑制し、バイアス磁界を、フリー層301に対して効率よく印加することができる。
【0061】
上記構成において、フリー層301と軟磁性層352、362との間に介在する非磁性層351、361の層厚、即ち、間隔d1と、磁気記録媒体7と読み取り素子3との間の磁気スペースg1について、
g1≧d1
を満たすようにする。こうすることにより、磁気スペースg1の関与による読みにじみを最小化し得る。
【0062】
図7は、間隔d1(nm)をパラメータとした磁気スペースg1(nm)と、読みにじみとの関係を示す実測データを、グラフ化して示す図である。図において、◇点はd1=10nmのときのデータ、□点はd1=20nmのときのデータ、▲点はd1=30nmのときのデータをそれぞれ示している。
【0063】
図示するように、磁気スペースg1を小さくすれば、読みにじみが小さくなる。その理由は、磁気記録媒体7から生じる信号磁界の拡がりが小さい領域で、信号磁界を読み取り素子3によって検出できるからである。他方、磁気スペースg1が小さくなると、非磁性層351、361の厚み、即ち、間隔d1による読みにじみの影響が無視できなくなる。従って、磁気スペースg1に対する間隔d1の適切な選定が必要になる。
【0064】
図7を参照すると、間隔d1=30nmの場合、磁気スペースg1が30nmを超える領域では、読みにじみは、磁気スペースg1の低下とともにほぼ直線的に小さくなる。ところが、磁気スペースg1が30nmよりも小さくなる領域では、それまで、磁気スペースg1の低下とともにほぼ直線的に小さくなっていた読みにじみが、磁気スペースg1=30nmの付近を境界にして、それより小さくなる領域で、その低下が鈍り始める。
【0065】
間隔d1=20nmの場合、磁気スペースg1が20nmを超える領域では、読みにじみは、磁気スペースg1の低下とともにほぼ直線的に小さくなるが、磁気スペースd1が20nmよりも小さくなると、読みにじみの低下が鈍る。
【0066】
間隔d1=10nmの場合も、磁気スペースg1が10nmを超える領域では、読みにじみは、磁気スペースg1の低下とともにほぼ直線的に小さくなるが、磁気スペースd1が10nmよりも小さくなると、読みにじみの低下が鈍り始めることが、図7のグラフから予測できる。
【0067】
従って、磁気スペースg1の低下による読みにじみ縮小の効果を確保するためには、非磁性層351、361の厚み、即ち、間隔d1を、設計された磁気スペースg1以下になるように選定する。
【0068】
図8は本発明に係る磁気記録再生装置に適用可能な読み取り素子の他の例を示す図である。図において、図7に現れた構成部分と同一の構成部分については、同一の参照符号を付し、重複説明は省略する。図示されたMR素子は、反強磁性層41、42を含んでいる。
【0069】
反強磁性層41、42は、一面がMR膜300のフリー層301の一面と、部分的に重なり、重なり部分で交換結合を生じ、交換結合により、MR膜300のフリー層301に縦方向バイアス磁界を加える。図示実施例において、反強磁性層41、42は、MR膜300のフリー層301の一面の面内に備えられている。反強磁性層41、42は周知の材料、組成によって構成することができる。具体的には、FeMn、MnIr、NiMn、CrMnPt等を挙げることができる。
【0070】
電極層35、36を構成する軟磁性層352、362は、反強磁性層41、42の上に積層され、非磁性層351、361は軟磁性層352、362の上に積層されている。非磁性層351、361はAu等によって構成される。
【0071】
図示されたMR素子は、更に、補助層43、44を含んでいる。補助層43、44は、図6の磁区制御膜37、38の位置にあって、MR膜300の両端部の側部に配置され、電極層35、36を支持する。補助層43、44は、例えばNiFe等でなる軟磁性層、または、Al等の絶縁層の何れかによって構成される。更に、MR膜300、及び、補助層43、44は、Al等の絶縁層32によって支持され、MR膜300、電極層35、36は、Al等の絶縁層33によって覆われている。
【0072】
上述したように、反強磁性層41、42は、一面がMR膜300の強磁性層の一面と、部分的に重なり、重なり部分で交換結合を生じ、MR膜300のフリー層(強磁性層)301に対して、反強磁性膜41、42との交換結合によるバイアス磁界を印加する。従って、MR膜300のフリー層301のバルクハウゼンノイズを抑制し、高出力及び高安定度を確保し得る。
【0073】
しかも、軟磁性層352、362は一面が反強磁性層41、42の他面に隣接しているから、反強磁性層41、42を介して、MR膜300にオーバラップする。このオーバラップにより、MR膜300において、反強磁性層41、42に隣接する端部近傍に、不感領域が生じるのを回避することができる。
【0074】
また、電極層35、36は軟磁性層352、362を含んでいるから、磁気記録媒体7の信号磁界を、軟磁性層352、362によって吸収し、信号磁界がMR膜300の高感度領域まで伝達されるのを回避し得る。従って、実効トラック幅の拡大を防ぎ、トラック端部の読みにじみの発生を抑制することができる。
【0075】
更に、MR膜300に対する縦バイアス磁界の印加は、MR膜300のフリー層301と交換結合する反強磁性層41、42による。交換結合によるバイアス磁界は、電極層35、36の一部に用いられている軟磁性層352、362に吸収されることがない。このため、バイアス磁界を、MR膜300に高効率で印加し、高出力及び高安定度のMR素子を得ることができる。
【0076】
上記構成において、フリー層301と軟磁性層352、362との間に介在する反強磁性層41、42の層厚、即ち、間隔d1と、磁気記録媒体7と読み取り素子3との間の磁気スペースg1について、
g1≧d1
を満たすようにする。こうすることにより、磁気スペースg1の関与による読みにじみを最小化し得る。その理由は、図7を参照して説明した通りである。
【0077】
以上、好ましい実施例を参照して本発明の内容を具体的に説明したが、本発明の基本的技術思想及び教示に基づいて、当業者であれば、種々の変形態様を採り得ることは自明である。
【0078】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明によれば、磁気スペースの関与による読みにじみを最小化し得る磁気記録再生装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る磁気記録再生装置の平面図である。
【図2】磁気ヘッド装置と磁気ディスクとの相対関係を拡大して示す図である。
【図3】図2に図示された磁気ヘッド装置を底面側から見た図である。
【図4】図2及び図3に図示された磁気ヘッド装置に用いられている薄膜磁気ヘッドの斜視図である。
【図5】図4に示した薄膜磁気ヘッド、及び、薄膜磁気ヘッドと磁気ディスクとの相対関係を示す拡大断面図である。
【図6】読み取り素子の部分をABS側からみた拡大図である。
【図7】間隔d1(nm)をパラメータとした磁気スペースg1(nm)と、読みにじみとの関係を示す実測データを、グラフ化して示す図である。
【図8】本発明に係る磁気記録再生装置に適用可能な読み取り素子の他の例を示す図である。
【符号の説明】
300 MR膜
35、36 電極層
351、361 軟磁性層
352、362 非磁性層
301 強磁性層(フリー層)

Claims (2)

  1. 磁気ヘッド装置と、磁気記録媒体とを含む磁気記録再生装置であって、
    前記磁気ヘッド装置は、薄膜磁気ヘッドと、ヘッド支持装置とを含み、
    前記薄膜磁気ヘッドは、スライダと、読み取り素子とを含み、
    前記読み取り素子は、スピンバルブ膜と、磁区制御膜と、電極層とを含み、前記スライダに備えられており、
    前記スピンバルブ膜は、最外側にフリー層を有しており、
    前記磁区制御膜は、前記スピンバルブ膜の前記フリー層に縦バイアス磁界を印加するものであり、
    前記電極層は、非磁性層と、軟磁性層とを含み、前記スピンバルブ膜の縦方向の両端部に接続されており、
    前記非磁性層は、一面が、前記スピンバルブ膜の前記フリー層の膜面に隣接しており、
    前記軟磁性層は、一面が前記非磁性層の他面に隣接しており、
    前記ヘッド支持装置は、前記薄膜磁気ヘッドを支持しており、
    前記磁気記録媒体は、前記磁気ヘッド装置と協働して磁気記録再生を行うものであり、
    前記フリー層と前記軟磁性層との間の間隔をd1とし、前記磁気記録媒体と前記読み取り素子との間の磁気スペースをg1としたとき、30nm≧g1≧d1を満たす磁気記録再生装置。
  2. 磁気ヘッド装置と、磁気記録媒体とを含む磁気記録再生装置であって、
    前記磁気ヘッド装置は、薄膜磁気ヘッドと、ヘッド支持装置とを含み、
    前記薄膜磁気ヘッドは、スライダと、読み取り素子とを含み、
    前記読み取り素子は、スピンバルブ膜と、反強磁性層と、電極層とを含み、前記スライダに備えられており、
    前記スピンバルブ膜は、最外側にフリー層を有しており、
    前記反強磁性層は、一面が前記フリー層と部分的に重なり、重なり部分で交換結合を生じ、前記交換結合による縦バイアス磁界を前記フリー層に印加するものであり、
    前記電極層は、軟磁性層を含み、前記スピンバルブ膜の縦方向の両端部に接続されており、
    前記軟磁性層は、一面が前記反強磁性層の他面に隣接しており、前記ヘッド支持装置は、前記薄膜磁気ヘッドを支持しており、
    前記磁気記録媒体は、前記磁気ヘッド装置と協働して磁気記録再生を行うものであり、
    前記フリー層と前記軟磁性層との間の間隔をd1とし、前記磁気記録媒体と前記読み取り素子との間の磁気スペースをg1としたとき、30nm≧g1≧d1を満たす磁気記録再生装置。
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