JP3564665B2 - 大容量狭域通信システム - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は大容量狭域通信システムに関し、特に短距離(概ね50m以内)や比較的小さなゾーン(ゾーンの直径が概ね20m以内)における双方向通信に好適な狭域通信システム(DSRC:Dedicated Short Range
Communication)に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の狭域通信システムにおいては、高度道路交通システム(ITS:Intelligent transport Systems)を構成する重要な要素の一つで、高速道路の料金所に有料道路自動料金収受システム(ETC:Electronic Toll Collection)として実用化されている。
【0003】
一般的に、情報伝送速度を高めるには、以下のような方法がある。すなわち、時分割多元接続方式(TDMA:Time Division Multiple Access)では、伝送すべき情報が含まれるタイムスロットの長さを可変長にし、情報量に応じてこのタイムスロットの長さを長くして情報伝送速度を高めたり、情報量に応じて複数のタイムスロットを割り当てて、情報伝送速度を高めている。
【0004】
また、特定の伝送速度を有する伝送路で所要情報を伝送する場合、無線通信プロトコル処理にて情報伝送時間を確保する方法がある。例えば、固定局と移動局との間で情報伝送する際、移動体通信の携帯電話と基地局とのシステムのように、移動局(携帯電話)が固定局から離れても、他の固定局から従前の固定局と同等の通信、情報伝送が継続して受けられるハンドオーバ技術が採用されている。この種の狭域通信システムにおけるハンドオーバ技術については、特開2000−315976号公報に開示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
狭域通信システムにおいては、高速道路の料金所に設置されている有料道路自動料金収受システムの技術を応用し、道路の路肩と道路通行車両との間の通信、駐車場、ガソリンスタンド、ドライブスルーやコンビニエンスストア等に設置される無線設備やその他の付随装置(以下、基地機器と呼ぶ)と、車両に搭載された車載器等の移動体端末器と、移動体端末器に付属する付随装置(以下、端末機器と呼ぶ)とによって構成されたシステムがある。
【0006】
このシステムでマルチアプリケーション[自動料金収受システムによる高速道路の利用料金を電子的に収受を行うシステム及び技術を応用して、駐車場の料金収受、ガソリンスタンド、ドライブスルーやコンビニエンスストアでの物品購入や地域情報、地図、音楽、写真、画(映)像等の情報購入に伴う料金収受サービス等、の様々なアプリケーション]サービスを提供する場合がある。
【0007】
その場合、従来の有料道路自動料金収受システムの規格(車の移動速度は概ね0〜40km/h、10〜20mの通信距離やゾーン内で1Mbps程度の情報伝送速度による比較的少容量の情報伝送)では、地図や画像、動画情報のような大容量の情報伝送が行われる場合、車両移動中、通信距離や通信可能時間の面から情報が基地機器と端末機器との間で送受しきれない場合がある。
【0008】
また、ガソリンスタンドに設置された基地機器から停車中の車両に情報伝送する場合であっても、1Mbps程度の情報伝送路を介した場合、大容量の情報を取得するまで、おおむね数分から数10分の時間を要する。
【0009】
上記の情報伝送速度に関しては、電気通信技術審議会(DSRCシステム委員会)の平成12年度の答申によれば、無線周波数が5.2GHzのASK(Amplitude Shift Keying)変調方式よる情報伝送速度は「〜1Mbps」程度であり、QPSK(Quadrature Phase Shift Keying)変調方式による情報伝送速度は「〜2Mbps」程度である。
【0010】
また、伝送効率を高めるためや既存の有料道路自動料金収受システムの他、新たなアプリケーションサービスを提供するために、複数の無線周波数チャンネルを増やしている。しかしながら、アプリケーションサービスによっては、さらに「〜10Mbps」、またはそれ以上の「〜500Mbpsや〜1Gbps」の速度や伝送路が必要になる場合がある。
【0011】
そこで、本発明の目的は上記の問題点を解消し、比較的大容量の情報を短時間に伝送することができる大容量狭域通信システムを提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明による大容量狭域通信システムは、基地機器と少なくとも携帯端末を含む移動体端末器との間において、ASK(Amplitude Shift Keying)変調方式によるASK伝送路と、QPSK(QuadraturePhase Shift Keying)変調方式によるQPSK伝送路と、ミリ波帯高速伝送路とが少なくとも混在する狭域通信システムであって、
前記基地機器と前記移動体端末器との間において、前記ASK伝送路と前記QPSK伝送路とに併設され、かつ大容量の情報を高速伝送する前記ASK変調方式によるミリ波帯高速伝送路と、
前記ASK伝送路を用いて前記基地機器と前記移動体端末器との間における伝送路の設定、確立、保持、設定解除及び認証と自動料金収受システムに対する上位整合とを行う手段と、
少なくとも地域情報と音楽と画像情報とのいずれかを含むマルチアプリケーションの供給を行うマルチアプリケーションサービス機能を実行する際に前記QPSK伝送路及び前記ミリ波帯高速伝送路の一方を用いて前記基地機器と前記移動体端末器との間で情報伝送を行う手段と、
前記ASK伝送路を用いて前記QPSK伝送路及び前記ミリ波帯高速伝送路の一方の設定、確立、保持、設定解除を行う手段とを備え、
前記ASK伝送路を用いて前記マルチアプリケーションサービス機能の提供に対する認証及び対価の処理を行い、前記自動料金収受システムと上位整合している。
【0013】
すなわち、本発明の大容量狭域通信システムは、前記のマルチアプリケーション機能の実現や、基地機器と端末機器との無線設備に要求される要件を実現するために、以下の手段を有している。
【0014】
まず、有料道路自動料金収受システムの無線変調方式はASK(Amplitude Shift Keying)変調方式が採用されており、複数のアプリケーションにも1つの端末機器で高速な情報伝送を可能にすべく、新たにQPSK(Quadrature Phase Shift Keying)変調方式を採用するよう電気通信技術審議会[DSRC(Dedicated ShortRange Communication)システム委員会]で答申されている。
【0015】
しかしながら、本発明ではASK変調方式による伝送路とQPSK変調方式による伝送路とが混在した無線設備で、特にASK変調方式による伝送路が実用化されている有料道路自動料金収受システムの技術、認証、電子決済処理を応用し、または同等の処理を行うための情報伝送路に専用し、一方、QPSK変調方式による伝送路を前者より比較的情報量の多いサービスの提供を行う伝送路に専用している。
【0016】
ここで、ASK変調方式による伝送路は変調器及び復調器の構成、回路が容易であることから通信路の設定、確立が短時間に行えることを活かし、マルチアプリケーション機能の実現においては情報伝送路の設定、確立、保持や、設定解除といった機能、及び認証や有料道路自動料金収受システムの機能と上位整合することが可能な機能の実現に専用する。
【0017】
一方、QPSK変調方式による伝送路はASK変調方式と比べ、変調器及び復調器の構成、回路がやや複雑であり、特に復調器回路における同期確立に時間を要する。しかしながら、ディジタル情報を搬送波伝送する際、同じ搬送波対雑音(C/N)における誤り率特性と、単位時間当たりの情報伝送量とはQPSK変調方式が優るといわれており、この特徴を活かして比較的情報量の多いサービスの提供を行う伝送路に専用している。
【0018】
つまり、マルチアプリケーション機能を実行中、情報伝送路の設定、確立、保持や、設定解除といった機能、認証及び有料道路自動料金収受システムの機能と上位整合可能な機能の処理はASK変調方式による伝送路で行い、情報の提供をQPSK変調方式による伝送路で行うことで、それぞれの特徴を活かし、両伝送路による処理をオーバラップさせがら、1つのサービスを提供する手段を持っている。
【0019】
また、本発明はQPSK変調方式による伝送路と同じく、情報伝送速度の高速化や大量の情報を短時間に伝送することができるミリ波帯の無線周波数を用いたミリ波帯高速伝送路を併設し、上記の機能等を実現する手段を持っている。
【0020】
さらに、本発明は上記の機能を併せ持った1つの狭域通信システムで、それぞれの伝送路の特徴を活かし、各伝送路を介して情報伝送処理をオーバラップさせながら、1つのサービスを提供する手段を持っている。
【0021】
本発明は短距離(概ね50m以内)や比較的小さなゾーン(ゾーンの直径が概ね20m以内)における双方向通信に好適な狭域通信(DSRC)システムにおいて、ASK変調方式による伝送路とQPSK変調方式とによる伝送路とが混在した無線設備で、特にASK変調方式による伝送路を情報伝送路の設定、確立、保持や、設定解除といった機能や、認証等が実用化されている有料道路自動料金収受システムの技術、電子決済処理を応用し、上位または同等の処理を行うための情報伝送路に専用させ、一方、QPSK変調方式による伝送路を前者より比較的情報量の多いサービスの提供を行う伝送路に専用させている。
【0022】
また、QPSK変調方式による伝送路と同じく、情報伝送速度の高速化や大量の情報を短時間に伝送可能で、かつミリ波帯の無線周波数を用いたミリ波帯高速伝送路を併設し、地図、音楽、画像情報や動画情報のような比較的大容量の情報を短時間に伝送することに専用させている。
【0023】
特に、マルチアプリケーション機能を実行中、情報伝送路の設定、確立、保持や、設定解除といった機能、認証及び有料道路自動料金収受システムと上位整合可能な機能の処理はASK変調方式による伝送路で行い、情報の提供はQPSK変調方式による伝送路またはミリ波帯高速伝送路で行うことで、それぞれの特徴を活かし、各伝送路にて処理をオーバラップさせながら、1つのサービスを短時間に提供することが可能となる。
【0024】
また、従来の技術でも述べたように、情報伝送速度を高速化する技術があるが、本発明は1つの通信システムに複数の変調方式による伝送路を併設し、各伝送路の特徴、性能を活かしながら、少容量から大容量の情報伝送を1つのシステムで対応可能とすることを特徴としている。
【0025】
上記のように、本発明は現在実用化されている有料道路自動料金収受システムの技術や規格を応用し、1Mbps程度の情報伝送路の他に、大容量の情報伝送が可能となる新たな伝送路を付加併設し、複数の伝送路の性質(機能、性能)の良い面を活かし、通信形態や情報の性質に合わせて最適な伝送路を選択可能とし、特に大量の情報を短時間に伝送可能としている。
【0026】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施例について図面を参照して説明する。図1は本発明の一実施例による狭域通信システムの構成を示すブロック図である。図1においてはガソリンスタンドに設置される狭域通信システムを示している。
【0027】
本発明の一実施例による狭域通信システムはガソリンスタンドに設置される基地機器1と、サーバ2と、ガソリンスタンドに設置され、かつ既存の売上げや在庫、及び顧客情報を管理するガソリンスタンド用管理端末3と、インターネット100を介してサーバ2に接続され、かつ図示せぬコンテンツプロバイダに設置されるコンテンツサーバ4と、図示せぬ車両内に設置される端末機器5と、端末機器5に接続される携帯型記録器6とから構成されている。
【0028】
ガソリンスタンドのアプリケーションサービスとしては給油料金、自動車整備料金等の物品購入費の電子決済と認証や、地図、音楽や画像、動画情報や、インターネットWebからの情報購入費の電子決済と認証、及びガソリンスタンドから提供される広告、案内、地域情報サービス(天気予報、道路の混雑、事故等)を行うシステムがある。
【0029】
このシステムは給油レーン毎(または他の給油レーンと共通)に設置された基地機器1と、車両(自動車)内に搭載された端末機器5によって無線による情報伝送路が構成される狭域通信システムである。
【0030】
また、アプリケーションサービスの実行形態及び機能としては以下のようなものがある。基地機器1は車両(自動車)が給油レーンに近づいたら、地図、音楽や画像、動画情報、インターネットWebからの情報、ガソリンスタンドの広告や案内、等の各サービスメニュー(ガイダンス)を無線による情報伝送路を介し端末機器5に送る。
【0031】
端末機器5は給油中または低速移動中(〜20km/h程度)に、上記の情報サービスメニュー(ガイダンス)から希望のサービスメニューを選択し、所要サービスの供給を受けるべく基地機器1に申し入れる。
【0032】
基地機器1は端末機器5からの申し入れに伴い、認証処理とサービスとの提供を行う。基地機器1はサービスの提供、給油料金や自動車整備料金等の物品購入費の電子決済や、情報購入費の電子決済を行う。
【0033】
その他、基地機器1から端末機器5へ提供される地域情報サービスとしては、道路の混雑情報、事故、天気予報やニュース等がある。但し、有料情報の場合には電子決済前に配信する。
【0034】
このようなアプリケーション機能を実現するために、基地機器1及び端末機器5の無線設備には少なくとも以下のことが要求される。つまり、狭域通信システムのアプリケーションにもよるが、周波数の利用効率、情報の漏洩防止の点等から通信範囲は狭い方が良いこともある。しかし、通信範囲が狭い狭域無線通信ゾーンでも所要の情報は確実に送受または取得する必要がある。
【0035】
情報伝送を短時間に行う必要から、復調回路の同期確立やOSI(OpenSystems Interconnection)の第1層(物理層)や第2層(データリンク層)のチャンネル設定と確立とを短時間に行う必要がある。また、通信可能距離、時間が短いことから、情報伝送速度の高速化が必要である。
【0036】
実用化されている有料道路自動料金収受システムを含めた複数のシステム、アプリケーションにも1つの端末機器5で対応することができるという、システムの上位整合性が必要である。
【0037】
基地機器1はASK(Amplitude Shift Keying)変復調器を含むASK伝送路とQPSK(Quadrature Phase Shift Keying)変復調器を含むQPSK伝送路とからなるASK・QPSK伝送路12と、ミリ波帯高速伝送路13と、CPU(中央処理装置)回路11とから構成され、ASK・QPSK伝送路12において、ASK伝送路とQPSK伝送路とは一体化されている。
【0038】
また、端末機器5はASK変復調器を含むASK伝送路とQPSK変復調器0含むQPSK伝送路とからなるASK・QPSK伝送路51と、ミリ波帯高速伝送路52と、CPU回路53と、液晶(LED:Light EmittingDiode)による表示器とタッチセンサまたは操作ボタンからなる操作部とで構成される液晶表示/操作部54と、車速センサ55とから構成され、CPU回路53から携帯型記録器6に情報を転送する機能と、付加機能として車両の車速センサ55からの車速情報をCPU回路53に取込む機能とを持っている。尚、基地機器1及び端末機器5のミリ波帯高速伝送路13,52はオプション機能として容易に付加、脱着することができるようになっている。
【0039】
図2は図1のASK・QPSK伝送路12,51の変調部分の構成を示すブロック図である。図2において、ASK・QPSK伝送路12,51の変調部分は5.8GHz帯アンテナ20と、帯域ろ波器(BPF:Band Path Filter)21と、増幅回路22と、ル−ト選択器23と、ASK変調器24と、基準発振器25と、一次局部発振器26と、周波数変換器27と、QPSK変調部28とから構成されている。
【0040】
QPSK変調部28は周波数変換器29と、搬送波発振器30と、搬送波分配器31と、QPSK変調器32とから構成されている。周波数変換器29は帯域ろ波器(BPF)29a,29bと、周波数変換器29cと、二次局部発振器29dとから構成され、QPSK変調器32は周波数変換器32a,32bから構成されている。
【0041】
特に、ASK変調器24を含む伝送路をASK伝送路と、QPSK変調部28をQPSK伝送路とし、両者一体化してASKとQPSK伝送路の変調部分としている。
【0042】
ここで、本実施例では選択信号200によってル−ト選択器23を制御する構成となっているが、これはASK変調器24とQPSK変調部28とからの出力によって、使用していない伝送路からの不要な変調波の出力が5.8GHz帯アンテナ20から送出されるのを止めるために備えている。また、ASK伝送路とQPSK伝送路とが同時またはオーバラップして使用される場合には、ASK伝送路またはQPSK伝送路の変調信号をそれぞれ増幅回路22に出力することも可能である。
【0043】
図3は図1のASK・QPSK伝送路12,51の復調部分の構成を示すブロック図である。図3において、ASK・QPSK伝送路12,51の復調部分は5.8GHz帯アンテナ60と、帯域ろ波器(BPF)61,64と、増幅回路62と、周波数変換器63と、ASK復調器65と、ル−ト選択器66と、一次局部発振器67と、基準発振器68と、QPSK復調部69とから構成されている。
【0044】
QPSK復調部69は周波数変換器70と、搬送波発振器71と、搬送波分配器72と、復調器73と、相関器74とから構成されている。周波数変換器70は帯域ろ波器(BPF)70a,70bと、周波数変換器70cと、二次局部発振器70dとから構成され、復調器73は復調器73a−1〜73a−nから構成されている。
【0045】
特に、ASK復調器65(IF検出/受信レベル検出)を含む伝送路をASK伝送路とし、QPSK復調部69を含む伝送路をQPSK伝送路とし、両者一体化してASK・QPSK伝送路12,51の復調部分としている。
【0046】
ここで、選択信号201によってルート選択器66を制御する構成になっているが、ASK伝送路またはQPSK伝送路のうちの使用していない伝送路のベースバンド信号(復調信号)であるASKまたはi、q列を後続するCPU回路11,53への送出を止めるために備えている。もし、CPU回路11,53にて同等の機能があれば、この機能は不要である。また、ASK伝送路とQPSK伝送路とが同時またはオーバラップして使用される場合にはASK伝送路またはQPSK伝送路のベースバンド信号(復調信号)を選択せず、それぞれCPU回路11,53に送ることも可能である。
【0047】
また、CPU回路11,53へのベースバンド信号(復調信号)ASKまたはi、q列の経路はASK用及びQPSK用の2ルートを別々に図示しているが、このルート選択器66によってCPU回路11,53との間を1ルートにし、ASK用及びQPSK用の信号路を共用としてもよい。
【0048】
さらに、図2及び図3において、5.8GHz帯アンテナ20,60及び帯域炉ろ波器21,61は別々に図示しているが、本実施例では共用としている。また、帯域ろ波器21,61についてはデュプレクサを含んだ構成になっている。
【0049】
尚、QPSK復調部69を構成するQPSKの復調器73及び相関器74はQPSK復調機能を実現するための一実施例である。特に、このQPSK復調機能は集積回路(LSI)化を目指し、搬送波発振器71と、この搬送波発振器71の出力をφ1〜φn(nは整数)の複数の位相(位相は360度/n)搬送波φ1〜φnを出力する搬送波分配器72と、φ1〜φn位相を持つ搬送波で周波数変換器70から出力されるQPSK変調波を復調するn列の復調器(φ1〜φn)73a−1〜73a−nと、n列の復調器73a−1〜73a−nから出力される複数の復調信号φ1〜φnを相関器74に出力し、相関器74にて復調信号φ1〜φnの相互相関をとり、相関値の高い所の復調器φx(xは復調器73a−1〜73a−nのうちの1つ)をi列及びq列のベースバンド信号(復調信号)に位相復調(位相を確定する)する相関器とで実現している。
【0050】
図4は図1のミリ波帯高速伝送路13,52の構成を示すブロック図である。図4において、ミリ波帯高速伝送路13,52は56〜60GHz帯のアンテナ80と、帯域ろ波器(BPF)81,88と、増幅回路82,86と、ミリ波帯のASK変調器83と、基準発振器84と、ミリ波帯搬送波発振器85と、周波数変換器87と、ASK復調器(IF検出/受信レベル検出)89とから構成されている。尚、図中、56〜60GHz帯のアンテナ80及び帯域ろ波器81は送信系と受信系とを別々に図示しているが、本実施例では共用としている。また、帯域ろ波器81についてはデュプレクサを含んだ構成になっている。
【0051】
図5は本発明の一実施例による大容量狭域通信システムをガソリンスタンドに設置した状態を示す図である。図5においてはガソリンスタンドの天井部に設置される基地機器90,91と、情報提供を受ける車両及び端末機器92,93との位置、給油機94,95の設置例を示している。
【0052】
図5においては給油機94または給油機95毎に給油レーンを構成しており、基地機器90,91も給油レーン毎に設置されていることを示している。尚、本実施例で基地機器90,91は給油レーン毎に設置されていることを示しているが、1つの基地機器90が給油機94,95の両方の給油レーンを使用する車両及び端末機器92,93の両方で共通に使用することができるように設置してもよい。
【0053】
ここで、図1に示すサーバ2とガソリンスタンド用管理端末3とはガソリンスタンドの事務所に設置されているものとする。また、基地機器90,91は図1の基地機器1の構成と同様の構成となっており、端末機器92,93は図1の端末機器5の構成と同様の構成となっている。
【0054】
図6は本発明の一実施例における無線通信プロトコルの概略を示すシーケンスチャートであり、図7〜図9は図1の基地機器1の動作を示すフローチャートである。
【0055】
図6においては、ASK伝送路によって有料道路自動料金収受システムのプロトコル処理と同じように、通信路の設定、確立や通信相手の特定または認証と、サービス提供後に行われる電子決済処理と、通信路の切離し等の処理とを行うための基地機器1と端末機器5との間の処理シーケンスを示している。
【0056】
特に、基地機器1と端末機器5との間の処理シーケンスで、通信路の設定や確立、通信相手の特定または認証を行うことを前処理と呼び、サービス提供後に行われる電子決済処理や通信路の切離し等の処理を後処理と呼ぶことにする。
【0057】
一方、前処理と後処理との間には、QPSK伝送路またはミリ波帯高速伝送路による、中、大容量の情報であるインターネットWebからの情報、ガソリンスタンドの広告や案内、または地図、音楽、画像、動画情報等の情報を基地機器1から端末機器5へ一括配信(バルク伝送)する場合のシーケンスを示している。
【0058】
また、QPSK伝送路またはミリ波帯高速伝送路を介して情報伝送する場合、開始前及び終了後に基地機器と端末機器との間で送受確認のための簡単なプロトコル処理を行っている。図6にそのプロトコルのシーケンスを示している。ここで、中、大容量な情報伝送の開始前及び終了後に、簡単なプロトコル処理を行っているが、基地機器から端末機器への問いかけ(伝送接続要求、伝送切断要求)は、情報伝送がQPSK伝送路によって行われる場合にはQPSK伝送路を、またはミリ波帯高速伝送路によって行われる場合にはミリ波帯高速伝送路で行われる。一方、端末機器から基地機器への応答(伝送接続確認応答、伝送切断確認応答)はASK伝送路が使用される。
【0059】
さらに、本実施例では明記していないが、端末機器から基地機器への応答(伝送接続確認応答、伝送切断確認応答)はASK伝送路を使用せず、QPSK伝送路、またはミリ波帯高速伝送路のそれぞれの伝送路を使用する場合もある。
【0060】
図10は本発明の一実施例による大容量狭域通信システムにおける無線周波数の配置例を示す図である。図10において、ASK伝送路またはQPSK伝送路で共用することができる無線周波数の配置(ASK/QPSK混在)と、既存の有料道路自動料金収受システムに割り当てられたASK伝送路専用の無線周波数の配置(ASK専用)と、ミリ波帯高速伝送路に割り当てられた無線周波数の配置との例を示している。
【0061】
本実施例では無線周波数の設定について明記していないが、図2と図3と図4とに図示する一次局部発振器、二次局部発振器及びミリ波帯搬送波発振器のそれぞれの発振周波数をCPU回路11,53で制御している。
【0062】
次に、現在、狭域通信システムとして実用化されている自有料道路動料金収受システムのプロトコル処理は、ISO標準の無線通信プロトコルで、OSI(Open Systems Interconnection)の第1層(物理層)、第2層(データリンク層)並びに第7層(アプリケーション層)で規定されているものに準拠している。本実施例のプロトコル処理もこれに準拠している。
【0063】
第1層(物理層)は主に、基地機器1と端末機器5との間の個別通信(ポイントツーポイント)を行うため、無線チャンネルの設定に関するハードウェア色の濃い処理や、インターネット100へのアクセス等を分担する。尚、第1層(物理層)はASK伝送路とQPSK伝送路とミリ波帯高速伝送路とに対応するプロトコルを持つ。第2層(データリンク層)は主に、論理レベルの通信路の設定と確立、解放、また第2層(データリンク層)によるデータ誤りの迅速な検知と訂正、及び第1層(物理層)と第7層(アプリケーション層)との間でデータ(情報)の橋渡しを行う。
【0064】
さらに、第7層(アプリケーション層)では有料道路自動料金収受システムと同じように、認証、電子決済の処理や、地図、音楽や画像、動画情報、インターネットWebからの大量な情報の高速処理を伴うアプリケーションサービスを行う。さらにまた、既存のサーバ2や管理端末3との情報送受(転送)は第7層の上位層を介して行う。
【0065】
図1に示すシステム構成におけるOSI各層の処理は、以下のようになっている。基地機器1と、サーバ2と、ガソリンスタンドに設置されている既存の売り上げ、在庫管理するガソリンスタンド用管理端末3とから構成されている場合、第1層(物理層)及び第2層(データリンク層)の機能はCPU回路11とサーバ2とに、第7層(アプリケーション層)の機能はサーバ2にそれぞれ持たせている。
【0066】
一方、端末機器5のCPU回路53には第1層(物理層)、第2層(データリンク層)の機能、及び第7層(アプリケーション層)の機能を持たせている。また、付加機能として車両の車速センサ66からの車速情報をCPU回路53に取込む処理機能は第7層(アプリケーション層)に持っている。
【0067】
さらに、端末機器5のCPU回路53に接続される携帯型記録器6とのインタフェースは第1層(物理層)と、第2層(データリンク層)と、第7層(アプリケーション層)とに携帯型記録器6専用のインタフェース可能な機能を持たせている。
【0068】
これら図1〜図10を参照して、上記OSIの各層の処理シーケンスについて説明する。尚、基地機器とは基地機器1及びサーバ2を示している。基地機器はASK・QPSK伝送路12のASK伝送路を介して、車両(自動車)が給油レーンに近づいたことを、端末機器5のASK・QPSK伝送路51のASK伝送路が発する電波で認識し(図7ステップS1)、ASK・QPSK伝送路12,51を介して基地機器1と端末機器5との間の個別通信(ポイントツーポイント)を行い(図7ステップS2)、無線チャンネルの設定に関するハードウェア色の濃い処理(前処理)を行う(図7ステップS3)。
【0069】
通信路が確立すると(図7ステップS4)、基地機器1は地図、音楽や画像、動画情報、インターネットWebからの情報、ガソリンスタンドの広告や案内、地域情報等の各サービスメニュー(ガイダンス)情報をASK・QPSK伝送路12(ASK・QPSK伝送路12はASK伝送路とQPSK伝送路とから構成されるが、本実施例では各サービスメニュー(ガイダンス)の情報量が多いことを想定し、QPSK伝送路とする)を介して端末機器5に送る(図7ステップS5)。尚、前処理と後処理とはASK・QPSK伝送路12,51のASK伝送路を使用する。
【0070】
端末機器5はこの各サービスメニュー(ガイダンス)情報を液晶(LED)による表示器とタッチセンサまたは操作ボタンからなる液晶表示/操作部54の液晶(LED)に表示する。また、各サービスメニュー(ガイダンス)の情報が表示されたことを操作者に知らせるため、音声による定型アナウンスを行う。
【0071】
車両が給油中または低速移動中(〜20km/h程度)に、上記の情報サービスメニュー(ガイダンス)からタッチセンサまたは操作ボタンで希望のサービスメニューを選択し、所要サービスの供給を受けるべく、サービスメニュー名または符号を上記のASK伝送路を介して基地機器1に申し入れを行うべく送る。
【0072】
基地機器は端末機器を確認するための認証処理とインターネットWebからの情報要求とがあった場合、インターネット100を介してコンテンツサーバ4から情報を取得するための準備をする(図7ステップS6〜S9)。但し、認証処理で情報提供に相応しくないと判断した場合には(図7ステップS8)、その旨(端末機器が未登録であること等)を端末機器5に送る(図7ステップS10)。
【0073】
基地機器は要求されたサービスメニューの情報の属性(地図、音楽や画像、動画情報、インターネットWebからの情報といったバルク性の情報)、及び情報容量を判断し(図7ステップS11)、QPSK伝送路またはミリ波帯高速伝送路を選択し(図8ステップS13)、伝送に使用する伝送路と、概ねの所要伝送時間と、供給開始して良いかどうかの問合わせとを、ASK伝送路を介して端末機器5に送る(図8ステップS14)。
【0074】
端末機器5は準備が整い次第、基地機器へ供給準備が整ったことを回答する。次に、基地機器にて端末機器5からの回答を確認すると(図8ステップS15)、QPSK伝送路またはミリ波帯高速伝送路との接続確認処理(伝送接続要求、伝送接続確認応答)を行い(図8ステップS16,S17)、QPSK伝送路またはミリ波帯高速伝送路を介して大容量の情報(バルク情報)を伝送する(図8ステップS18)。
次に、基地機器から端末機器5へからの大容量の情報(バルク情報)を伝送が終わると(図8ステップS19)、QPSK伝送路またはミリ波帯高速伝送路の切断確認処理(伝送切断要求、伝送切断確認応答)を行う(図9ステップS20)。
【0075】
端末機器5は基地機器へ情報取得が正常完了したことを回答する。万が一、正常完了しなかった場合、その旨を、ASK伝送路を介して基地機器へ回答する。基地機器は端末機器5からの回答に伴い、正常完了した場合(図9ステップS21)、ASK伝送路を介して基地機器と端末機器5との間で電子決済処理を行う(図9ステップS22)。基地機器は正常完了しなかった場合(図9ステップS21)、実行回数が指定回数を上回っていなければ(図9ステップS23)、ステップS11に戻って再実行を行う。
【0076】
もし指定回数分再送しても正常に完了しなければ、情報伝送ができなかったことを基地機器から端末機器5へ知らせ、端末機器5の液晶表示/操作部54の液晶(LED)にその旨を表示する。また、操作者に知らせるため、音声による定型アナウンスを行う。
【0077】
上記処理と並行してガソリンスタンドが提供するサービスとして、給油料金や自動車整備料金等の物品購入があれば、基地機器1とサーバ2とはガソリンスタンド用管理端末3から物品購入費の情報をもらい、電子決済を行う。その他、基地機器から端末機器5へ地域情報サービスとして道路の混雑情報、事故、天気予報やニュースを提供する。但し、情報が有料の場合には電子決済前に配信(伝送)する。
【0078】
以上、処理シーケンスの概略について説明したが、基地機器と端末機器5との間における情報伝送が正常に完了しなかった場合には、上記のステップS11〜S22を指定回数再実行するが、操作者の了解を得て再々度情報伝送を実行するフローも併せ持つことができる。
【0079】
また、端末機器5は情報サービスメニューによって所要サービスの供給を受ける際、CPU回路53から携帯型記録器6に情報転送する機能を持っている。この機能は音楽情報を携帯型記録器6の記録媒体に蓄積(録音)するためのものであり、携帯型記録器6はその音楽情報の再生も可能である。本実施例では端末機器5と携帯型記録器6とを分離して記載しているが、端末機器5に携帯型記録器6の機能を併せ持ってもよい。
【0080】
さらに、付加機能として車両の車速センサ55からの車速情報をCPU回路53に取込む機能を持っているが、この機能は車両が停止しているか、低速で移動しているかをCPU回路53で認識するものである。車両が停止している時は問題が生ずることなく、上記の所要サービスを取得することができるが、もし、車両が低速で移動している時には通信ゾーンから離れ、所要サービスが最後まで取得することができなくなる可能性がある。この場合、車速と、所要サービスを受ける前に基地機器から提示された概ねの所要伝送時間と、これまで情報伝送に費やされた時間とを照らし合わせ、所要サービスが最後まで取得することができなくなる可能性があると判断した場合には端末機器5の操作者または車両の運転者に、移動しないように音声による定型アナウンスで知らせるか、または発光素子(LED)を点滅させて知らせるか、さらに低速で移動するように音声による定型アナウンスで知らせる。
【0081】
図1のASK・QPSK伝送路12,51におけるQPSK伝送路または図2のQPSK変調部28と、図3におけるQPSK復調部69とはm(mは8の整数倍)QAM(Quadrature Amplitude Modulation)の多値変調方式やBPSK(Binary Phase Shift Keying)変調方式にて実現してもよい。図1において、ミリ波帯高速伝送路13,52はASK変調方式で実現しているが、m(mは8の整数倍)QAMの多値変調方式やBPSK変調方式にて実現してもよい。
【0082】
図1のASK・QPSK伝送路12,51とミリ波帯高速伝送路13,52とは情報伝送、または通信に使用していない時間帯、伝送路の各回路に供給する電源を断(OFF)して消費電力を下げる手段を持たせてもよい。
【0083】
本発明の一実施例においてはガソリンスタンドに設置される狭域通信システムについて述べたが、その他の実施例として、道路の路肩に基地機器を設置した路車間通信システム、駐車場の管理室または駐車場の入り口に基地機器を設置した駐車場管理システムや、コンビニエンストア、ドライブスルー、さらに物流管理システムにおいても、本発明を容易に適用することができる。
【0084】
このように、ASK変調方式による伝送路と、QPSK変調方式による伝送路と、ミリ波帯高速伝送路とが混在した無線設備で、ASK変調方式による伝送路は実用化されている有料道路自動料金収受システムの技術、認証、電子決済処理を応用し、または同等の処理を行うため、実用化されている有料道路自動料金収受システムと、他の複数のアプリケーションとの間でシステムの整合をとることができるので、1つの端末機器5に対して複数のサービスを提供することができる。
【0085】
また、ASK変調方式による伝送路はQPSK変調方式より伝送路の確立が早いため、通信路の設定、確立、解除処理や、有料道路自動料金収受システムの機能を処理することに専用させ、一方、QPSK変調方式はASK変調方式より単位時間当たりの情報伝送速度が高速にすることができるので、ASK変調方式の伝送路を介して通信路を設定した後、QPSK変調方式による伝送路を介して、中、大量な情報を伝送すること等、両者の特徴を活かし、通信処理における機能分担、情報の属性、容量に応じて伝送路を使い分けすることで、情報伝送の高速化を実現することができる。
【0086】
さらに、ミリ波帯の無線周波数を用いた大容量高速伝送路を併設することで、情報伝送速度のさらなる高速化を図ることができるが、QPSK変調方式による伝送路を介して高速伝送することと同じく、通信路の設定等の処理はASK変調方式の伝送路を介して行う。但し、本実施例ではQPSK伝送路やミリ波帯高速伝送路に情報を流す前、基地機器と端末機器との間で簡単な送受確認のプロトコルを実行する機能を持たせている。
【0087】
さらにまた、基地機器1や端末機器5の機能からミリ波帯高速伝送路13,52はオプション機能として随時付加してもよく、システムに柔軟性を持たせることもできる。
【0088】
特に、マルチアプリケーション機能を実行する際、情報伝送路の設定、確立、保持や、設定解除と言った機能、認証及び有料道路自動料金収受システムと上位整合することができる機能の処理はASK変調方式による伝送路で行い、情報の提供はQPSK変調方式による伝送路やミリ波帯高速伝送路で行うといった、それぞれの伝送路の特徴を活かし、各伝送路にて処理をオーバラップさせながら、1つのサービスを短時間に提供することを特徴としている。
【0089】
ここで、上記の説明において、認証処理が必要ない場合(無料の情報を提供する場合は認証処理を必要としないため)や、インターネットWebからの情報要求がない場合(図7ステップS7)、または情報量が少ない場合(図8ステップS12)、さらにQPSK伝送路またはミリ波帯高速伝送路を使用しなくても良いほど少ない情報量の場合(図8ステップS17)にはASK伝送路を介して情報伝送することも可能である。
【0090】
【発明の効果】
以上説明したように本発明は、基地機器と端末機器との間においてASK変調方式によるASK伝送路とQPSK変調方式によるQPSK伝送路とが少なくとも混在する狭域通信システムにおいて、基地機器と携帯端末との間に、大容量のデータを短時間に高速伝送するミリ波帯高速伝送路をASK、QPSK伝送路に併設し、基地機器がASK伝送路を用いて端末機器との間における伝送路の設定等を少なくとも行い、ミリ波帯高速伝送路を用いて端末機器との間で大容量の情報伝送を行うことによって、比較的大容量の情報を短時間に伝送することができるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】
本発明の一実施例による狭域通信システムの構成を示すブロック図である。
【図2】
図1のASK・QPSK伝送路の変調部分の構成を示すブロック図である。
【図3】
図1のASK・QPSK伝送路の復調部分の構成を示すブロック図である。
【図4】
図1のミリ波帯高速伝送路の構成を示すブロック図である。
【図5】
本発明の一実施例による大容量狭域通信システムをガソリンスタンドに設置した状態を示す図である。
【図6】
本発明の一実施例における無線通信プロトコルの概略を示すシーケンスチャートである。
【図7】
図1の基地機器の動作を示すフローチャートである。
【図8】
図1の基地機器の動作を示すフローチャートである。
【図9】
図1の基地機器の動作を示すフローチャートである。
【図10】
本発明の一実施例による大容量狭域通信システムにおける無線周波数の配置例を示す図である。
【符号の説明】
1,90,91 基地機器
2 サーバ
3 ガソリンスタンド用管理端末
4 コンテンツサーバ
5,92,93 端末機器
6 携帯型記録器
11,53 CPU回路
12,51 ASK・QPSK伝送路
13,52 ミリ波帯高速伝送路
20,60 5.8GHz帯アンテナ
21,29a,29b,61,
64,70a,70b,81,
88 帯域ろ波器
22,62,82,86 増幅回路
23,66 ルート選択器
24 ASK変調器
25,68,84 基準発振器
26,67 一次局部発振器
27,29,29c,32a,
32b,63,70,70c,
87 周波数変換器
28 QPSK変調部
29d,70d 二次局部発振器
30,71 搬送波発振器
31,72 搬送波分配器
32 QPSK変調器
54 液晶表示/操作部
55 車速センサ
65,89 ASK復調器
69 QPSK復調部
73,73a−1〜73a−n 復調器
74 相関器
80 56〜60GHz帯アンテナ
83 ミリ波帯のASK変調器
85 ミリ波帯搬送波発振器
94,95 給油機
100 インターネット

Claims (6)

  1. 基地機器と少なくとも携帯端末を含む移動体端末器との間において、ASK(Amplitude Shift Keying)変調方式によるASK伝送路と、QPSK(Quadrature Phase Shift Keying)変調方式によるQPSK伝送路と、ミリ波帯高速伝送路とが少なくとも混在する狭域通信システムであって、
    前記基地機器と前記移動体端末器との間において、前記ASK伝送路と前記QPSK伝送路とに併設され、かつ大容量の情報を高速伝送する前記ASK変調方式によるミリ波帯高速伝送路と、
    前記ASK伝送路を用いて前記基地機器と前記移動体端末器との間における伝送路の設定、確立、保持、設定解除及び認証と自動料金収受システムに対する上位整合とを行う手段と、
    少なくとも地域情報と音楽と画像情報とのいずれかを含むマルチアプリケーションの供給を行うマルチアプリケーションサービス機能を実行する際に前記QPSK伝送路及び前記ミリ波帯高速伝送路の一方を用いて前記基地機器と前記移動体端末器との間で情報伝送を行う手段と、
    前記ASK伝送路を用いて前記QPSK伝送路及び前記ミリ波帯高速伝送路の一方の設定、確立、保持、設定解除を行う手段とを有し、
    前記ASK伝送路を用いて前記マルチアプリケーションサービス機能の提供に対する認証及び対価の処理を行い、前記自動料金収受システムと上位整合することを特徴とする大容量狭域通信システム。
  2. 前記大容量の情報伝送を行う伝送路は、前記QPSK伝送路と、大量の情報を短時間に伝送可能なミリ波帯の無線周波数を用いたミリ波帯高速伝送路とのいずれかであることを特徴とする請求項1記載の大容量狭域通信システム。
  3. 前記マルチアプリケーションサービス機能を実行する際に、少なくとも大容量の前記音楽と前記画像情報とを前記ミリ波帯高速伝送路を用いて伝送するようにしたことを特徴とする請求項1または請求項2記載の大容量狭域通信システム。
  4. 前記QPSK伝送路及び前記ミリ波帯高速伝送路のいずれかは、m(mは8の整数倍)値QAM(Quadrature Amplitude Modulation)の多値変調方式による伝送路及びBPSK(Binary Phase Shift Keying)変調方式による伝送路とのいずれかを含むことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか記載の大容量狭域通信システム。
  5. 情報伝送及び伝送路の設定のいずれかに使用していない時間帯、前記情報伝送及び前記伝送路の設定に不要な伝送路の各回路に供給する電源を断として機器の消費電力を下げる手段を含むことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか記載の大容量狭域通信システム。
  6. 車両や移動体の車速情報及び移動速度情報のうちの一方を前記移動体端末器に取込む手段と、情報伝送に要する時間と前記車速情報及び移動速度情報のうちの一方とから前記大容量情報の取得が困難であると判断した時にその旨を外部に通知する手段とを前記移動体端末器に含むことを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか記載の大容量狭域通信システム。
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